JP2001270123A - 液滴偏向装置 - Google Patents
液滴偏向装置Info
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- JP2001270123A JP2001270123A JP2000083403A JP2000083403A JP2001270123A JP 2001270123 A JP2001270123 A JP 2001270123A JP 2000083403 A JP2000083403 A JP 2000083403A JP 2000083403 A JP2000083403 A JP 2000083403A JP 2001270123 A JP2001270123 A JP 2001270123A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 メディアのばたつきや凹凸、液滴吐出速度の
ばらつき等によって起こる、偏向方向の着地位置の誤差
を抑えること。 【解決手段】 帯電電極1及び偏向電極2の他に、整向
電極3を設け、偏向電極2で偏向された液滴4に整向電
極3により逆方向の偏向(カウンタ偏向)をさせる。こ
れにより、メディアのばたつきや凹凸による偏向方向の
着地位置の誤差が抑えられるうえ、偏向された液滴の飛
行速度のメディア面水平方向成分は、液滴の吐出速度に
大きな差があってもあまり変わらないことから、液滴吐
出速度のばらつきによる偏向方向の着地位置の誤差も抑
えられる。
ばらつき等によって起こる、偏向方向の着地位置の誤差
を抑えること。 【解決手段】 帯電電極1及び偏向電極2の他に、整向
電極3を設け、偏向電極2で偏向された液滴4に整向電
極3により逆方向の偏向(カウンタ偏向)をさせる。こ
れにより、メディアのばたつきや凹凸による偏向方向の
着地位置の誤差が抑えられるうえ、偏向された液滴の飛
行速度のメディア面水平方向成分は、液滴の吐出速度に
大きな差があってもあまり変わらないことから、液滴吐
出速度のばらつきによる偏向方向の着地位置の誤差も抑
えられる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液滴飛行方向を偏
向させる機構を備えた、インクジェットプリントヘッド
及びノズルから液体を吐出させる機構を持った機器全般
に関する。
向させる機構を備えた、インクジェットプリントヘッド
及びノズルから液体を吐出させる機構を持った機器全般
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置としては、記録
ヘッドにコンティニュアス・インクジェット方式の記録
ヘッドを使用する装置や、オンデマンド・インクジェッ
ト方式の記録ヘッドを使用する装置が多く提案されてい
る。
ヘッドにコンティニュアス・インクジェット方式の記録
ヘッドを使用する装置や、オンデマンド・インクジェッ
ト方式の記録ヘッドを使用する装置が多く提案されてい
る。
【0003】このうちコンティニュアス・インクジェッ
ト方式は、インク液滴吐出用のノズル孔を列状に配置し
たインクジェット記録ヘッドをメディア面に対向して配
置し、前記ノズル孔から吐出されるインク液滴のメディ
ア面への着弾を記録信号に応じて選択的に偏向制御し、
任意の位置に飛着させるものである。
ト方式は、インク液滴吐出用のノズル孔を列状に配置し
たインクジェット記録ヘッドをメディア面に対向して配
置し、前記ノズル孔から吐出されるインク液滴のメディ
ア面への着弾を記録信号に応じて選択的に偏向制御し、
任意の位置に飛着させるものである。
【0004】上述した従来のコンティニュアス・インク
ジェットにおいては、吐出されたインク液滴の偏向角度
を小さく抑えることで、メディアへの入射角度を垂直に
近くし、メディアのばたつきや凸凹等による偏向方向の
着地位置精度の低下を抑えている。
ジェットにおいては、吐出されたインク液滴の偏向角度
を小さく抑えることで、メディアへの入射角度を垂直に
近くし、メディアのばたつきや凸凹等による偏向方向の
着地位置精度の低下を抑えている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、圧電素子やイン
ク中に発生させた気泡によりインク液滴の吐出力を得る
オンデマンド吐出方式のヘッドにおいてインク液滴を偏
向する試みもなされている。しかしながら、高い圧力で
連続的にインク液滴を吐出させる従来のコンティニュア
ス・インクジェット方式に比べて、オンデマンド吐出方
式のヘッドはインク液滴をあまり長い距離飛ばすことが
出来ないうえに、インク液滴の速度や重量が吐出条件や
ノズル毎の特性により大きく変動してしまうというデメ
リットがある。特に、インク液滴の速度変動は偏向され
る距離に影響し、帯電量が同じであったとしても速度が
増せばメディアに飛着するまでの液滴飛行時間が短くな
り、十分偏向距離が得られないうちに着地してしまう等
の偏向方向の着地位置の誤差が大きくなるという結果を
招く。
ク中に発生させた気泡によりインク液滴の吐出力を得る
オンデマンド吐出方式のヘッドにおいてインク液滴を偏
向する試みもなされている。しかしながら、高い圧力で
連続的にインク液滴を吐出させる従来のコンティニュア
ス・インクジェット方式に比べて、オンデマンド吐出方
式のヘッドはインク液滴をあまり長い距離飛ばすことが
出来ないうえに、インク液滴の速度や重量が吐出条件や
ノズル毎の特性により大きく変動してしまうというデメ
リットがある。特に、インク液滴の速度変動は偏向され
る距離に影響し、帯電量が同じであったとしても速度が
増せばメディアに飛着するまでの液滴飛行時間が短くな
り、十分偏向距離が得られないうちに着地してしまう等
の偏向方向の着地位置の誤差が大きくなるという結果を
招く。
【0006】図2はかかるインクジェットヘッドの問題
点を具体的に説明する概略断面図である。
点を具体的に説明する概略断面図である。
【0007】液滴飛行方向の偏向による着地位置の可変
幅を大きくするためには、偏向角度19は小さいままで
偏向電極と着地位置の距離を長くするか、あるいは偏向
角度19を大きくする必要がある。しかし、前者の場合
は液滴飛行距離が増すことで液滴の飛行安定度が損なわ
れて着地位置の誤差が大きくなるという不具合がある。
一方、後者の場合はメディアへの入射角度が垂直から大
きくずれるため、メディアが少しばたついたり、凸凹が
あったりしただけで着地位置誤差を生じるという不具合
がある。具体的には、図2に示すように、本来、着地位
置14上のインク液滴16の位置に着地すべき液滴が、
メディアのばたつきや凹凸により着地位置15上でイン
ク液滴17が飛着されてしまい、結果的に偏向方向に大
きな着地位置誤差18が生じる。
幅を大きくするためには、偏向角度19は小さいままで
偏向電極と着地位置の距離を長くするか、あるいは偏向
角度19を大きくする必要がある。しかし、前者の場合
は液滴飛行距離が増すことで液滴の飛行安定度が損なわ
れて着地位置の誤差が大きくなるという不具合がある。
一方、後者の場合はメディアへの入射角度が垂直から大
きくずれるため、メディアが少しばたついたり、凸凹が
あったりしただけで着地位置誤差を生じるという不具合
がある。具体的には、図2に示すように、本来、着地位
置14上のインク液滴16の位置に着地すべき液滴が、
メディアのばたつきや凹凸により着地位置15上でイン
ク液滴17が飛着されてしまい、結果的に偏向方向に大
きな着地位置誤差18が生じる。
【0008】そこで、本発明の課題は、メディアのばた
つきや凹凸、液滴飛行速度のばらつき等によって起こる
偏向方向の着地位置の誤差を抑えることにある。
つきや凹凸、液滴飛行速度のばらつき等によって起こる
偏向方向の着地位置の誤差を抑えることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の課題の解決手段
としては、偏向されたインク液滴をメディアに対してほ
ぼ垂直になるように再び偏向するための何らかの手段を
備えることにある。
としては、偏向されたインク液滴をメディアに対してほ
ぼ垂直になるように再び偏向するための何らかの手段を
備えることにある。
【0010】すなわち、本発明は、ノズルより吐出され
た液滴を電極により帯電及び偏向して、ノズルに対向す
るように設置されたメディア上への液滴着地位置を変化
させる液滴吐出装置において、偏向されて入射角がメデ
ィアに対して垂直でなくなった液滴を、入射角がメディ
アに対して垂直になるように偏向し直す整向手段を備え
た液滴偏向装置を提供することにある。
た液滴を電極により帯電及び偏向して、ノズルに対向す
るように設置されたメディア上への液滴着地位置を変化
させる液滴吐出装置において、偏向されて入射角がメデ
ィアに対して垂直でなくなった液滴を、入射角がメディ
アに対して垂直になるように偏向し直す整向手段を備え
た液滴偏向装置を提供することにある。
【0011】あるいは、本発明は、ノズルより吐出した
液滴を帯電電極により帯電させ、その帯電された液滴を
偏向電極内の電界中を通過させることにより飛行方向を
偏向して、ノズルに対向するように設置されたメディア
上への液滴着地位置を変化させる液滴吐出装置におい
て、偏向されて入射角がメディアに対して垂直でなくな
った液滴を、入射角がメディアに対して垂直になるよう
に偏向し直す整向手段を備えた液滴偏向装置を提供する
ことにある。
液滴を帯電電極により帯電させ、その帯電された液滴を
偏向電極内の電界中を通過させることにより飛行方向を
偏向して、ノズルに対向するように設置されたメディア
上への液滴着地位置を変化させる液滴吐出装置におい
て、偏向されて入射角がメディアに対して垂直でなくな
った液滴を、入射角がメディアに対して垂直になるよう
に偏向し直す整向手段を備えた液滴偏向装置を提供する
ことにある。
【0012】ここで、整向手段は液滴の帯電及び偏向を
経た後に液滴に作用するよう配置されている。
経た後に液滴に作用するよう配置されている。
【0013】整向手段は偏向電極が作る電界の方向と逆
の方向の電界がかけられている整向電極よりなる。
の方向の電界がかけられている整向電極よりなる。
【0014】特に、液滴吐出装置のノズルが複数、列状
に構成されている場合、整向手段はノズル列をはさんで
両側に配置されるとよい。
に構成されている場合、整向手段はノズル列をはさんで
両側に配置されるとよい。
【0015】整向手段はメディアの前面あるいはメディ
ア背面のいずれに配置されていてもよい。
ア背面のいずれに配置されていてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一例となる液滴偏
向装置の記録ヘッド部分を示す断面図である。
向装置の記録ヘッド部分を示す断面図である。
【0017】メディア13に対向するように設けられた
液滴吐出装置のノズル7とメディア13の間には、荷電
電極1、一対の偏向電極2、一対の整向電極3が設置さ
れている。荷電電極1には液滴の帯電量を制御するため
に可変となっている電圧8が設けられており、更に偏向
電極2には図中右から左の方向に電界11を生じさせる
ように、図中右側の電極に+、左側の電極に−のDC電
圧9がかけられている。また、整向電極3には電界11
と逆方向に電界12を生じさせるように、図中向かって
右側の電極に−、左側の電極に+のDC電圧10がかけ
られている。なお、偏向電極2と偏向電極3は、液滴の
吐出方向に対して水平な平行平板電極である。荷電電極
1の形状に制限は無いが、液滴飛行経路を囲むような形
状(例えばリング状やコの字状)が一般的である。
液滴吐出装置のノズル7とメディア13の間には、荷電
電極1、一対の偏向電極2、一対の整向電極3が設置さ
れている。荷電電極1には液滴の帯電量を制御するため
に可変となっている電圧8が設けられており、更に偏向
電極2には図中右から左の方向に電界11を生じさせる
ように、図中右側の電極に+、左側の電極に−のDC電
圧9がかけられている。また、整向電極3には電界11
と逆方向に電界12を生じさせるように、図中向かって
右側の電極に−、左側の電極に+のDC電圧10がかけ
られている。なお、偏向電極2と偏向電極3は、液滴の
吐出方向に対して水平な平行平板電極である。荷電電極
1の形状に制限は無いが、液滴飛行経路を囲むような形
状(例えばリング状やコの字状)が一般的である。
【0018】圧電素子や発熱抵抗体を用いて間欠的にイ
ンク液滴の吐出を行うオンデマンド方式の記録ヘッドに
おいては、ノズル7とメディア13の距離は2mm程度
以下が望ましく、整向電極3とメディア13の距離は1
mm程度必要である。
ンク液滴の吐出を行うオンデマンド方式の記録ヘッドに
おいては、ノズル7とメディア13の距離は2mm程度
以下が望ましく、整向電極3とメディア13の距離は1
mm程度必要である。
【0019】以下、具体的なインク液滴の偏向制御方法
について説明する。
について説明する。
【0020】まず、ノズル7に連通している図示しない
インク室において何らかのエネルギーにより圧力が加え
られると、ノズル7より盛り上がったインクの先端が切
れて吐出液滴4となる。この吐出液滴4が発生した瞬間
に、吐出液滴4は荷電電極1に印加されている電圧8の
強度に依存した大きさに帯電し、更にメディア13に向
かって垂直な方向(図中鉛直方向)に飛行を始める。そ
して、液滴飛行経路上に設けられた偏向電極2に印加さ
れている電圧9により作り出された電界11を通過する
ことで、+に帯電した液滴は電界の方向へ、−に帯電し
た液滴は電界と逆の方向へ曲げられ、飛行方向がメディ
ア13に対しておおよそ所定の方向に偏向される。その
後、液滴飛行経路上に設けられた整向電極3に印加され
ている電圧10により作り出された、電界11とは逆方
向の電界12を通過することによって、偏向電極2で曲
げられた方向とは逆の方向に曲げられ(カウンタ偏
向)、メディア13に着地する際にはほぼ垂直に着地す
るようなる。
インク室において何らかのエネルギーにより圧力が加え
られると、ノズル7より盛り上がったインクの先端が切
れて吐出液滴4となる。この吐出液滴4が発生した瞬間
に、吐出液滴4は荷電電極1に印加されている電圧8の
強度に依存した大きさに帯電し、更にメディア13に向
かって垂直な方向(図中鉛直方向)に飛行を始める。そ
して、液滴飛行経路上に設けられた偏向電極2に印加さ
れている電圧9により作り出された電界11を通過する
ことで、+に帯電した液滴は電界の方向へ、−に帯電し
た液滴は電界と逆の方向へ曲げられ、飛行方向がメディ
ア13に対しておおよそ所定の方向に偏向される。その
後、液滴飛行経路上に設けられた整向電極3に印加され
ている電圧10により作り出された、電界11とは逆方
向の電界12を通過することによって、偏向電極2で曲
げられた方向とは逆の方向に曲げられ(カウンタ偏
向)、メディア13に着地する際にはほぼ垂直に着地す
るようなる。
【0021】なお、各種電極の形状、配置及び印加電圧
は予め設定された値を用いる。
は予め設定された値を用いる。
【0022】電極の位置に関しては、あまり吐出液滴4
の飛行経路に近いと、吐出液滴4の通過する場所によっ
て電界密度が大きく変わってしまううえに、電極も飛び
散った液滴等で汚れやすくなるので、偏向効率の許す限
り、対になっている電極の間隔は開けた方が良い。
の飛行経路に近いと、吐出液滴4の通過する場所によっ
て電界密度が大きく変わってしまううえに、電極も飛び
散った液滴等で汚れやすくなるので、偏向効率の許す限
り、対になっている電極の間隔は開けた方が良い。
【0023】また、速度の遅い液滴が、電界11で偏向
され始めてから電界12で整向されて飛行方向がメディ
アと垂直になるまでの時間と、速度の速い液滴が、電界
11で偏向され始めてから電界12で整向されて飛行方
向がメディアと垂直になるまでの時間はほぼ同じであ
り、その間の偏向距離もほぼ等しい。これは、吐出液滴
の速度の電界の方向成分に着目すると、電界に対して垂
直方向である液滴吐出の速度が速くても遅くても、帯電
量が同じであれば電界11から同じように加速を受け、
電界12から同じように減速を受けるためである。従っ
て、速度の速い吐出液滴が所望の位置でメディアに対し
て飛行方向が垂直となり、同時に所望の偏向距離も満た
すように偏向電極2の印加電圧9と、整向電極3の印加
電圧10の大きさを決めれば、速度の遅い吐出液滴は軌
跡5を描き、速度の速い吐出液滴についてもおおよそ同
様の軌跡6を描き、ほぼ同じ位置に着地させることが可
能となる。より具体的には、速度の速い液滴が0.5m
s、遅い液滴が1msでメディアに着地するとすれば、
0.5msで目的の偏向量が得られるように電界の強度
または液滴の帯電量をコントロールすれば、速度の速い
液滴は軌跡6を描いて飛行してメディア表面で目的の偏
向距離となり、遅い液滴は0.5msで目的の偏向距離
が得られた後メディアに対して垂直に飛行して、軌跡5
を描いて、目的の偏向距離でメディアに着地する。
され始めてから電界12で整向されて飛行方向がメディ
アと垂直になるまでの時間と、速度の速い液滴が、電界
11で偏向され始めてから電界12で整向されて飛行方
向がメディアと垂直になるまでの時間はほぼ同じであ
り、その間の偏向距離もほぼ等しい。これは、吐出液滴
の速度の電界の方向成分に着目すると、電界に対して垂
直方向である液滴吐出の速度が速くても遅くても、帯電
量が同じであれば電界11から同じように加速を受け、
電界12から同じように減速を受けるためである。従っ
て、速度の速い吐出液滴が所望の位置でメディアに対し
て飛行方向が垂直となり、同時に所望の偏向距離も満た
すように偏向電極2の印加電圧9と、整向電極3の印加
電圧10の大きさを決めれば、速度の遅い吐出液滴は軌
跡5を描き、速度の速い吐出液滴についてもおおよそ同
様の軌跡6を描き、ほぼ同じ位置に着地させることが可
能となる。より具体的には、速度の速い液滴が0.5m
s、遅い液滴が1msでメディアに着地するとすれば、
0.5msで目的の偏向量が得られるように電界の強度
または液滴の帯電量をコントロールすれば、速度の速い
液滴は軌跡6を描いて飛行してメディア表面で目的の偏
向距離となり、遅い液滴は0.5msで目的の偏向距離
が得られた後メディアに対して垂直に飛行して、軌跡5
を描いて、目的の偏向距離でメディアに着地する。
【0024】以上説明した発明においては、荷電した飛
行液滴が二つ以上の異なる方向の電界を横切るようにな
っていれば得られるもので、一対の偏向電極2の片一方
がグランドに落とされていたり、あるいは完全に無かっ
たり、一対の整向電極3の片一方がグランドに落とされ
ていたり、あるいは完全に無かったりしても同様の効果
が得られる。以下、これらについての一例を図3、4に
示す。
行液滴が二つ以上の異なる方向の電界を横切るようにな
っていれば得られるもので、一対の偏向電極2の片一方
がグランドに落とされていたり、あるいは完全に無かっ
たり、一対の整向電極3の片一方がグランドに落とされ
ていたり、あるいは完全に無かったりしても同様の効果
が得られる。以下、これらについての一例を図3、4に
示す。
【0025】図3は図1の構成の変形例であって、対に
なっている偏向電極32及び整向電極33の片方をグラ
ンドにした例である。
なっている偏向電極32及び整向電極33の片方をグラ
ンドにした例である。
【0026】また、図4も図1の構成の変形例であっ
て、対になっている偏向電極42及び整向電極43の片
方の電極を設置しない例である。
て、対になっている偏向電極42及び整向電極43の片
方の電極を設置しない例である。
【0027】これら図3及び図4の構成によれば、構造
の簡略化、コストの低減等を行うことが出来る。
の簡略化、コストの低減等を行うことが出来る。
【0028】図5は本発明の他の例を示す図である。図
1の構成との相違は、整向電極53がメディアの背面に
位置している点である。本構成においては、吐出液滴の
飛行方向をメディア13に垂直になるように偏向し直す
だけの電界12の強度を得るために、かなり高い電圧5
1が必要となる上に、電界12の強度はメディア13に
よる影響も受け易いが、偏向電極53がメディア13と
ノズル7の間に無い分、液滴の飛行距離を短く出来、液
滴飛行の安定度が損なわれない。また、整向電極53が
メディアで覆われるため、飛び散った液滴によって汚れ
にくいという利点もある。
1の構成との相違は、整向電極53がメディアの背面に
位置している点である。本構成においては、吐出液滴の
飛行方向をメディア13に垂直になるように偏向し直す
だけの電界12の強度を得るために、かなり高い電圧5
1が必要となる上に、電界12の強度はメディア13に
よる影響も受け易いが、偏向電極53がメディア13と
ノズル7の間に無い分、液滴の飛行距離を短く出来、液
滴飛行の安定度が損なわれない。また、整向電極53が
メディアで覆われるため、飛び散った液滴によって汚れ
にくいという利点もある。
【0029】図6も本発明の他の例を示す図である。図
5の相違は、整向電極の極性を+のみあるいは−のみと
した点である。偏向電極2で偏向された液滴を、整向電
極63の方向に強く引き寄せる力で吐出液滴の飛行方向
をメディア13に対して垂直に近付けようとするもの
で、液滴を+に帯電させた際には整向電極63は−に、
液滴を−に帯電させた際には整向電極63は+にしなく
てはならず、整向電極63の極性を変化させない際に
は、液滴を帯電させる極性が固定され、偏向方向が限ら
れるが、構造を単純化出来る。
5の相違は、整向電極の極性を+のみあるいは−のみと
した点である。偏向電極2で偏向された液滴を、整向電
極63の方向に強く引き寄せる力で吐出液滴の飛行方向
をメディア13に対して垂直に近付けようとするもの
で、液滴を+に帯電させた際には整向電極63は−に、
液滴を−に帯電させた際には整向電極63は+にしなく
てはならず、整向電極63の極性を変化させない際に
は、液滴を帯電させる極性が固定され、偏向方向が限ら
れるが、構造を単純化出来る。
【0030】上述した図5、6の例のように、メディア
13の背面に電極を設けた構造においては、液滴をメデ
ィア方向に引っ張る力が働くため、ノズル7とメディア
13の距離を拡大する事が出来るという効果も生まれ
る。
13の背面に電極を設けた構造においては、液滴をメデ
ィア方向に引っ張る力が働くため、ノズル7とメディア
13の距離を拡大する事が出来るという効果も生まれ
る。
【0031】その他、ノズルが複数、列状に構成されて
いる記録ヘッドにおいては、整向電極をノズル列を挟ん
で両側に位置させることにより、一対の電極だけで、複
数のノズルから吐出される液滴を全て制御する事が出来
る。また、その際、整向電極同士の間隔が一定であれ
ば、複数のノズルから吐出される液滴に加わる偏向力の
ばらつきを抑えることが出来、整向電極とヘッドの間隔
が一定であれば、どのノズルから吐出された液滴につい
ても、偏向された液滴が同じ位置で電界12による再偏
向が始まるので、複数のノズルから吐出される液滴の偏
向距離のばらつきを抑えることが出来る。
いる記録ヘッドにおいては、整向電極をノズル列を挟ん
で両側に位置させることにより、一対の電極だけで、複
数のノズルから吐出される液滴を全て制御する事が出来
る。また、その際、整向電極同士の間隔が一定であれ
ば、複数のノズルから吐出される液滴に加わる偏向力の
ばらつきを抑えることが出来、整向電極とヘッドの間隔
が一定であれば、どのノズルから吐出された液滴につい
ても、偏向された液滴が同じ位置で電界12による再偏
向が始まるので、複数のノズルから吐出される液滴の偏
向距離のばらつきを抑えることが出来る。
【0032】更に、本発明は、荷電を行う電圧8と、偏
向を行う電圧9を重畳して偏向電極2に印加し、荷電電
極1を省いた構成においても適用出来る。
向を行う電圧9を重畳して偏向電極2に印加し、荷電電
極1を省いた構成においても適用出来る。
【0033】また、本発明において、吐出液滴が偏向さ
れる距離はその荷電量に比例するので、偏向電極や整向
電極に印加する電圧はDC(直流電圧)で十分である
が、より正確な偏向距離制御を行うために、多値の可変
電圧を印加してもよい。
れる距離はその荷電量に比例するので、偏向電極や整向
電極に印加する電圧はDC(直流電圧)で十分である
が、より正確な偏向距離制御を行うために、多値の可変
電圧を印加してもよい。
【0034】偏向電極2と偏向電極3は、液滴の吐出方
向に対して出来るだけ垂直な方向に強く電界を発生させ
られるように設計及び設置された電極であり、上述した
例ではいずれも吐出液滴の吐出方向に対して水平な面を
持つ電極でああったが、これに限定されない。
向に対して出来るだけ垂直な方向に強く電界を発生させ
られるように設計及び設置された電極であり、上述した
例ではいずれも吐出液滴の吐出方向に対して水平な面を
持つ電極でああったが、これに限定されない。
【0035】偏向されて入射角がメディアに対して垂直
でなくなった吐出液滴を、入射角がメディアに対して垂
直になるように偏向し直すために吐出液滴に加える物理
的力は、静電気力に限らず、磁力や風力等であっても構
わない。
でなくなった吐出液滴を、入射角がメディアに対して垂
直になるように偏向し直すために吐出液滴に加える物理
的力は、静電気力に限らず、磁力や風力等であっても構
わない。
【0036】
【発明の効果】以上、本発明によれば、偏向された液滴
を、偏向電極で偏向された方向とは逆方向に再び偏向さ
せる電極を設けることで、液滴をメディアに対してほぼ
垂直に入射させ、メディアにばたつきや凹凸があっても
偏向距離があまりずれないようにできる。
を、偏向電極で偏向された方向とは逆方向に再び偏向さ
せる電極を設けることで、液滴をメディアに対してほぼ
垂直に入射させ、メディアにばたつきや凹凸があっても
偏向距離があまりずれないようにできる。
【0037】また、帯電物が電界から受ける電界の方向
の力はF=qE(F:電荷が電界から受ける力 q:帯
電量 E:電界の強度)であるので、液滴の帯電量が等
しければ、液滴が電界から受ける偏向方向のメディア面
水平方向成分(電界の方向)の力は、電界に対して垂直
方向である液滴吐出の速度によらず一定であるので、偏
向された液滴の飛行速度のメディア面水平方向成分は、
液滴の吐出速度に大きな差があってもあまり変わらな
い。よって、液滴飛行方向をメディアに対して垂直にな
るように偏向し直すことで、ある程度速度変動があって
も偏向距離はあまりずれない。
の力はF=qE(F:電荷が電界から受ける力 q:帯
電量 E:電界の強度)であるので、液滴の帯電量が等
しければ、液滴が電界から受ける偏向方向のメディア面
水平方向成分(電界の方向)の力は、電界に対して垂直
方向である液滴吐出の速度によらず一定であるので、偏
向された液滴の飛行速度のメディア面水平方向成分は、
液滴の吐出速度に大きな差があってもあまり変わらな
い。よって、液滴飛行方向をメディアに対して垂直にな
るように偏向し直すことで、ある程度速度変動があって
も偏向距離はあまりずれない。
【図1】 本発明の一例となる液滴静電偏向装置の構成
を示す概略断面図。
を示す概略断面図。
【図2】 従来の構成を示す概略断面図。
【図3】 本発明の他の例となる液滴静電偏向装置の構
成を示す概略断面図。
成を示す概略断面図。
【図4】 本発明の他の例となる液滴静電偏向装置の構
成を示す概略断面図。
成を示す概略断面図。
【図5】 本発明の他の例となる液滴静電偏向装置の構
成を示す概略断面図。
成を示す概略断面図。
【図6】 本発明の他の例となる液滴静電偏向装置の構
成を示す概略断面図。
成を示す概略断面図。
1は帯電電極、2は偏向電極、3は整向電極、4は吐出
液滴、5は吐出速度が遅い際の液滴の飛行軌跡、6は吐
出速度が速い際の液滴の飛行軌跡、7は液滴吐出装置の
ノズル、8は液滴の帯電量を制御する電圧、9は偏向電
極に印加する電圧、10は整向電極に印可する電圧、1
1は偏向電極に生じる電界、12は整向電極に生じる電
界、13はメディア、14は本来のメディアの位置、1
5はばたついたり凹凸があったりした時のメディアの位
置、16は本来の液滴着地位置、17はメディアがばた
ついたり凹凸があったりした時の液滴の着地位置、18
は着地位置誤差、19は偏向角度である。
液滴、5は吐出速度が遅い際の液滴の飛行軌跡、6は吐
出速度が速い際の液滴の飛行軌跡、7は液滴吐出装置の
ノズル、8は液滴の帯電量を制御する電圧、9は偏向電
極に印加する電圧、10は整向電極に印可する電圧、1
1は偏向電極に生じる電界、12は整向電極に生じる電
界、13はメディア、14は本来のメディアの位置、1
5はばたついたり凹凸があったりした時のメディアの位
置、16は本来の液滴着地位置、17はメディアがばた
ついたり凹凸があったりした時の液滴の着地位置、18
は着地位置誤差、19は偏向角度である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川澄 勝則 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 清水 一夫 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 (72)発明者 佐藤 国雄 茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工 機株式会社内 Fターム(参考) 2C057 DA08 DB01 DC03 DC09 DC10 DC15 DC16 DC17 EA03 EA08
Claims (7)
- 【請求項1】ノズルより吐出された液滴を電極により帯
電及び偏向して、ノズルに対向するように設置されたメ
ディア上への液滴着地位置を変化させる液滴吐出装置に
おいて、 偏向されて入射角がメディアに対して垂直でなくなった
液滴を、入射角がメディアに対して垂直になるように偏
向し直す整向手段を備えたことを特徴とする液滴偏向装
置。 - 【請求項2】ノズルより吐出された液滴を帯電電極によ
り帯電させ、その帯電された液滴を偏向電極内の電界中
を通過させることにより飛行方向を偏向して、ノズルに
対向するように設置されたメディア上への液滴着地位置
を変化させる液滴吐出装置において、 偏向されて入射角がメディアに対して垂直でなくなった
液滴を、入射角がメディアに対して垂直になるように偏
向し直す整向手段を備えたことを特徴とする液滴偏向装
置。 - 【請求項3】前記整向手段は液滴の帯電及び偏向を経た
後に液滴に作用するよう配置されていることを特徴とす
る請求項1または2記載の液滴偏向装置。 - 【請求項4】前記液滴吐出装置のノズルは複数、列状に
構成されており、前記整向手段はノズル列をはさんで両
側に配置されていることを特徴とする請求項1ないし3
記載の液滴偏向装置。 - 【請求項5】前記整向手段は偏向電極が作る電界の方向
と逆の方向の電界がかけられていることを特徴とする請
求項2ないし4記載の液滴偏向装置。 - 【請求項6】前記整向手段はメディア背面に設けられて
いることを特徴とする請求項1ないし5記載の液滴偏向
装置。 - 【請求項7】前記整向手段には電圧多値パルスが印加さ
れることを特徴とする請求5記載の液滴偏向装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083403A JP2001270123A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 液滴偏向装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000083403A JP2001270123A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 液滴偏向装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001270123A true JP2001270123A (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=18600052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000083403A Pending JP2001270123A (ja) | 2000-03-24 | 2000-03-24 | 液滴偏向装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001270123A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007537070A (ja) * | 2004-05-10 | 2007-12-20 | イーストマン コダック カンパニー | ジェットプリンタ |
JP2010505650A (ja) * | 2006-10-05 | 2010-02-25 | マーケム−イマージュ | 可変場を通じてインクを偏向させることによる印刷 |
CN1760035B (zh) * | 2004-10-16 | 2010-05-12 | 三星电子株式会社 | 可在成像装置中使用的介质检测装置和方法 |
WO2019045034A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | サントリーホールディングス株式会社 | 印刷システム、印刷装置、及び、印刷物の製造方法 |
-
2000
- 2000-03-24 JP JP2000083403A patent/JP2001270123A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007537070A (ja) * | 2004-05-10 | 2007-12-20 | イーストマン コダック カンパニー | ジェットプリンタ |
CN1760035B (zh) * | 2004-10-16 | 2010-05-12 | 三星电子株式会社 | 可在成像装置中使用的介质检测装置和方法 |
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WO2019045034A1 (ja) * | 2017-08-31 | 2019-03-07 | サントリーホールディングス株式会社 | 印刷システム、印刷装置、及び、印刷物の製造方法 |
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US10926536B2 (en) | 2017-08-31 | 2021-02-23 | Suntory Holdings Limited | Printing system, printing device, and method of producing printed object |
EP3677430A4 (en) * | 2017-08-31 | 2021-05-26 | Suntory Holdings Limited | PRINTING SYSTEM, PRINTING DEVICE AND METHOD FOR MANUFACTURING A PRINTED MATTER |
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