JP2001267608A - 太陽電池モジュール付外囲体及び該外囲体の製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール付外囲体及び該外囲体の製造方法

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JP2001267608A
JP2001267608A JP2000081463A JP2000081463A JP2001267608A JP 2001267608 A JP2001267608 A JP 2001267608A JP 2000081463 A JP2000081463 A JP 2000081463A JP 2000081463 A JP2000081463 A JP 2000081463A JP 2001267608 A JP2001267608 A JP 2001267608A
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cell module
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photovoltaic element
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Ayako Komori
綾子 小森
Masaaki Matsushita
正明 松下
Masahiro Mori
昌宏 森
Meiji Takabayashi
明治 高林
Takaaki Mukai
隆昭 向井
Kimitoshi Fukae
公俊 深江
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Abstract

(57)【要約】 【目的】材料費が安く、簡単な製造装置で容易に且つ効
率的に製造できて、製造コストが低く、発電コストが大
幅に低減でき、長期の屋外使用に耐えられる信頼性を有
する、太陽電池モジュール付外囲体を提供する。 【構成】外囲体(106)の表面に光起電力素子(10
1)を設けた太陽電池モジュール付外囲体であって、前
記光起電力素子の受光面から前記外囲体表面まで連続し
た同一の粘着材層(103)を設け、且つ少なくとも前
記光起電力素子の受光面側最表面には汚れ防止層(10
5)を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外囲体表面に光起
電力素子を設けた太陽電池モジュール付き外囲体に関す
る。本発明は、また、前記太陽電池モジュール付外囲体
について、生産コスト及び材料コストの低減、設置の簡
易化、分別回収性を向上が図られ、且つ高い信頼性を有
する外囲体表面に光起電力素子を設けた太陽電池モジュ
ール付き外囲体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エネルギー資源の保護や環境問題
に対する意識の高まりが、世界的に広がりを見せてい
る。中でも、石油等の枯渇や、CO2排出に伴う地球の温
暖化現象に対する危惧感は深刻である。こうしたことか
ら、太陽エネルギーを直接電力に変換でき、しかもクリ
ーンなエネルギーである太陽電池エネルギーには、大き
な期待が寄せられている。
【0003】現在広く太陽電池モジュールに使用されて
いる光起電力素子の種類としては、結晶系シリコンを使
用したもの、アモルファスシリコン(a-Si)を使用した
ものが挙げられる。これらの光起電力素子を使用して作
製される一般的な太陽電池モジュールの例としては、前
記のような光起電力素子を複数枚電気的に接続し光起電
力素子群とし、該光起電力素子群を封止材としての樹脂
で封止し、最表面には、最表面材として、ガラスや透明
樹脂フィルムなどを設け、裏面側には、裏面材として、
テドラーやテドラー/Al/テドラー、樹脂フィルム、或
いは鋼板などの屋根材、壁材を設けた太陽電池モジュー
ルが挙げられる。前記最表面材として、透明樹脂フィル
ムを使用する場合には、外部からの引っ掻きなどに対す
る強度を増すためにガラス繊維不織布などを前記封止材
中に含浸することも多い。また前記裏面材として、鋼板
など絶縁物ではない材料を使用する場合には、一般に前
記光起電力素子群と前記裏面材との間に絶縁層が設けら
れる。そしてこれらの最表面材、光起電力素子群、絶縁
層、及び裏面材は、一般に封止材(樹脂)により接着さ
れる。ここで用いる封止材としては、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)が一般的に用いられる。また、
このような太陽電池モジュールを製造するについては、
最表面材/封止材/光起電力素子群/封止材/裏面材を
この順序、あるいは逆の順序で積み重ねて真空中で加熱
圧着して太陽電池モジュールを製造する方法が一般に採
用される。
【0004】ところで、現在の太陽電池モジュールの市
場は、住宅やビルなどの建築構造物への設置、携帯用
(レジャー用)など様々な分野に亘っている。しかし、
提供される太陽電池モジュール未だ依然として比較的に
高価格であり、主としてこのことが太陽電池モジュール
更なる普及の最大の壁となっている。この点の対処策と
して、高付加価値な太陽電池モジュールを作製し、トー
タルコストを低減する方法が挙げられる。建築構造物に
設置するタイプの太陽電池モジュールの代表的な例とし
て屋根へ設置できる形態にした太陽電池モジュール、具
体的には、屋根上置き型太陽電池モジュール、屋根材一
体型太陽電池モジュール等が挙げられる。最近では、特
に屋根材一体型太陽電池モジュールが脚光を浴びてい
る。この理由としては、別部材として屋根材が必要ない
ため材料コストは低減でき、また設置する場合も通常の
屋根の設置と同様の手法で設置することができるため、
施工コストも低減できるためトータルコストとして、低
コストで太陽電池モジュールを屋根に設置することがで
きる点、また外観上も、周囲の屋根と調和して美しい屋
根にすることができる点が挙げられる。近年の太陽電池
モジュールは、このように屋根材と機能する形態にする
他、様々な異分野の製品と太陽電池モジュールを一体化
することにより、その付加価値を高めている。即ち、関
係する両者の材料コスト、製造コストを共有化し、その
共有化されたコスト分がトータルコストを考えた時、低
減できる。
【0005】一方、太陽電池モジュールについては、将
来的に大きな市場になるであろうと最近注目されている
ものに太陽光発電に係わる市場がある。即ち、従来の発
電手段に代わる新たな発電手段として太陽電池を発電に
用いようという動きがある。年々、増加し続ける消費電
力を賄うために、新たな発電所が建設されている。尚、
特に、昼間の作業時間帯での電力消費、また夏場の冷房
のための電力消費が非常に大きく、このように電力消費
が非常に大きい場合を一般にピークエネルギーと呼んで
いる。従来これらの増設される発電所は、火力発電所、
水力発電所、原子力発電所などであった。しかしなが
ら、最近、地球温暖化対策、環境保護対策などを考慮し
て風力発電、太陽電池発電、地熱発電等が注目されてい
る。夏場や昼間のピークエネルギー時間帯は、太陽光が
照射する時間帯であるため、ピークエネルギー時間帯に
太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換して発電でき
る特性をもつ太陽電池発電に対する注目度は高い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに発電所の電力源として太陽電池モジュールを使用す
るには、現在の太陽電池による発電コストは非常に高
い。従来は、異分野の製品と太陽電池モジュールを一体
化することにより共有化できるコストを生み出し、それ
によってトータルコストの低減を行ってきた。しかし、
発電所の電力源として太陽電池モジュールを考えた場
合、必要なのは電力のみであり、その他の機能は必要な
い。即ち、火力発電等、従来の電力源と併用して太陽電
池モジュールを使用するためには、高付加価値な太陽電
池モジュールよりも、太陽電池発電での発電コストと従
来の電力源での発電コストが同等であることが非常に重
要な要素である。勿論、環境問題などを考慮した場合に
は、太陽光発電によるクリーンなエネルギーを使用する
ことが理想ではあるが、そのコストがあまりにも高い場
合には、こうした太陽光発電手段が従来の発電手段に置
き換わることは不可能である。この点において、現在の
太陽電池モジュールの発電コストでは、発電所の電力源
として太陽電池モジュールを使用することは不可能であ
る。
【0007】上述した発電コストとは、以下のようなも
のである。即ち、発電コスト=(年間装置費+年間修繕
費・保守費+年間燃料費)/年間発電量、で表わされ
る。前記年間装置費とは、建設費の総額(初期投資額)
を発電システムの耐用年数で割ったものである。但し、
この場合、金利も考慮しなければならない。前記年間修
繕費・保守費とは、発電システムのメンテナンスのため
の年間の費用の総額である。前記燃料費とは、発電シス
テムの装置を稼動させるのに必要な燃料に費やす年間の
費用の総額である。
【0008】太陽電池モジュールを使用する太陽光発電
システムでは、無尽蔵な太陽エネルギーを使用するため
上記年間の燃料費は必要ない。修繕費および保守費も、
それほど多額ではない。太陽電光発電システムで一番発
電コストを高くする要因は、年間の装置費である。即
ち、太陽電池モジュールのワットコスト、及びそれを設
置するために必要なコストが高いのである。このような
状況において、太陽光発電を普及させ、発電所の電力源
として使用するためには、太陽光発電のコストを大幅に
低減することが必要不可欠である。即ち、太陽電池モジ
ュールのワットコスト及びその設置コストを低減し、従
来の発電システムの発電コストと競争力のある発電コス
トにまで低減することが必要不可欠である。
【0009】上述した太陽電池モジュールのコストにつ
いて述べる。従来の太陽電池モジュールは、太陽電池あ
るいは電気の専門家ではない一般消費者が使用したり、
それらの人々の手に触れることを前提に設計されてい
る。そして、その被覆構成、製造工程は前述した通りで
ある。ところがこのような方法では、安全性を高めるた
めに多くの材料を必要とするため原材料コストが高く、
製造工程においては加熱圧着の工程が必要であるため生
産性も落ちその工数(man-hour)もかかるため生産コス
トが高くなる。即ち、トータルの発電コストが高くな
る。このように従来の方法で太陽電池モジュールを生産
している限りは太陽電池モジュールのワットコストを低
減することには限界がある。
【0010】発電所で使用する太陽電池モジュールの場
合、管理環境下で利用される。ここで、管理環境とは、
電気あるいは太陽電池モジュールの専門家が管理する状
況であって、取り扱い者以外の一般の人々が立ち入る恐
れがない場所を意味する。この管理環境では、太陽電池
モジュール外囲体の周りに柵や塀を設けたり、出入り口
に施錠装置を設けたりといった対策を採る。また、取り
扱い者により、定期的なメンテナンスも可能な状況にさ
れる。このような管理環境下での使用が前提となるた
め、従来の太陽電池モジュールの安全性・絶縁性のスペ
ックを軽減できる。また、特に、太陽電池モジュールに
使用する光起電力素子として、可撓性基板上に薄膜半導
体層を形成した光起電力素子を使用した場合には、外部
からの力や、若干の変形にも耐えることができ、特性、
信頼性も維持できるため、被覆材により、光起電力素子
を補強する必要がなくなり被覆材の薄膜化を図ることが
可能となる。
【0011】太陽電池モジュールの設置方法について
は、従来は完成した太陽電池モジュールに枠体を設け
て、その枠体を架台に設置方法、太陽電池モジュールの
裏面側に鋼板を設けてその鋼板を加工して架台に設置す
る方法等が挙げられる。しかし、こうした方法では、完
成した太陽電池モジュールを架台に設置するための固定
部材を必要とし、さらに工程も別工程として必要である
ため設置コストは高価なものとなってしまう。一方、太
陽電池モジュールに使用する光起電力素子について、そ
の長期信頼性を確保することも非常に重要である。太陽
電池モジュールについて、原材料コスト及び生産コスト
を大幅に低減するには、該光起電力素子に被覆を施さず
そのまま使用することが考えられる。しかし、このよう
にした場合、特に湿気の影響を受け易く、該光起電力素
子の長期信頼性を確保できなくなる。更に、別の問題と
して、発電所等の大規模な発電システムとして太陽電池
モジュールが普及していくにつれ、その廃棄方法があ
る。使用後の太陽電池モジュールの各部材を分離し、廃
棄できるようにしなければ環境汚染につながることにな
る。
【0012】特開平8−883858号公報は、光起電
力素子上に接着剤を介して、防湿フィルムを積層した太
陽電池モジュールを開示している。しかしながら、該接
着剤として、溶剤・熱・触媒の助けを必要とする材料を
使用しており、太陽電池モジュール製造の工程数及び生
産性は従来と同様であり、これらの点についての改善は
図られていないことから、太陽電池モジュールのコスト
の低減を行うことはできない。また、当該公報に記載さ
れた発明の目的は、防湿性・耐候性に優れた太陽電池モ
ジュールを得ることにあり、太陽電池モジュールのコス
トの低減に係わる記載は全くない。また、該太陽電池モ
ジュール分離回収についても全く触れられていない。
【0013】特開平9−45951号公報には、個別に
封止した太陽電池セルを基板上に固定し、その上面に被
覆シートを剥離可能に貼り付け、被覆シートで覆われた
前記基板の周辺部に枠体を取付けて構成したことを特徴
とする太陽電池モジュールが開示されている。当該公報
に記載された発明の目的は、軽量で、安価な信頼性の高
い太陽電池モジュールを得ることにある。当該公報に
は、この太陽電池モジュールを用いた外囲体について触
れるところは全くない。当該公報には、枠体を使用した
太陽電池モジュールが記載されている。しかしながら、
この太陽電池モジュールを外囲体に設置するためには、
太陽電池モジュールの製造とは別工程の設置工程を介し
て行わなければならない。よって、従来同様、その施工
コストは高価なものとなる。
【0014】特開平10−14947号公報には、太陽
電池セルの周囲部にまでフレキシブルシートを設け、前
記周囲部を糸状部材と貫通する固定部材で縫い付け、更
に太陽電池モジュールと裏面の支持体との間に粘着材層
を有する太陽電池モジュールの固定方法が開示されてい
る。しかしながら、このような方法では太陽電池セルの
周囲部を糸状部材などで縫い付けなくてはならず施工工
程が煩雑になる。また粘着材層を設ける場合にも、太陽
電池セルを被覆した太陽電池モジュールの裏面側に新た
に粘着材層を設けなくてはならないためやはり煩雑な工
程となる。
【0015】本発明は、従来技術における上述した問題
点を解決するものであり、以下の事項を満足し、管理環
境下で使用される太陽電池モジュール付外囲体、及び該
太陽電池モジュール付外囲体の製造方法を提供すること
を目的とする。 (1)太陽電池モジュール付外囲体に使用する原材料コ
ストが安い。 (2)太陽電池モジュール付外囲体を製造するための、
製造コストが安く、工程数が少ない。 (3)長期に亘る太陽電池モジュール付外囲体の信頼性
が確保できる (4)廃棄時には分離収集でき環境汚染とならない。 (5)変換効率を向上させ、発電コストの低減を行う。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために、鋭意研究開発を重ねた結果、以下に
述べるように構成した太陽電池モジュールが最良である
ことを見い出した。以下に、その構成とそれによる作用
効果について述べる。本発明は、以下のように構成した
太陽電池モジュール付外囲体を提供する。即ち、本発明
の太陽電池モジュール付外囲体は、外囲体表面に光起電
力素子を設けた太陽電池モジュール付き外囲体におい
て、前記光起電力素子の受光面側から前記外囲体表面ま
で連続した同一の粘着材層を設け、且つ少なくとも光起
電力素子の受光面側最表面には汚れ防止層を有すること
を特徴とする。斯くなる構成の太陽電池モジュール付外
囲体は、以下に述べるような作用効果を奏する。 (1)前記連続した粘着材層を用いることにより、光起
電力素子の封止と光起電力素子の外囲体への取付けが同
一の材料で行えるため、 材料コストの低減が図れる。ま
た、該粘着材層により光起電力素子を外囲体表面に固定
できるため、設置コストの大幅な低減が行える。 (2)長期に亘り、発電効率の高い太陽電池モジュール
付外囲体となる。即ち、前記受光面側最表面に位置する
前記汚れ防止層を、該最表面に対して汚れ防止機能を有
する透明有機高分子樹脂フィルムで構成することによ
り、屋外使用時の汚れから太陽電池モジュールを保護す
ることができるため、汚れによる電力損失が少ない。 (3)前記粘着材層により光起電力素子を封止できるた
め、加熱工程が必要なく、したがって、太陽電池モジュ
ールの付外囲体製造コストの大幅な低減が行える。 (4)前記汚れ防止層として前記透明有機高分子樹脂フ
ィルムを使用することにより、外囲体に取付ける太陽電
池モジュールの重さが軽量になるため、前記外囲体の強
度を低減することが可能になり、トータルコストの低減
ができる。 (5)前記粘着材層を、紫外線吸収剤を添加した粘着材
で構成することにより、 紫外線による劣化を抑えら
れ、長期信頼性に優れた太陽電池モジュール付外囲体と
なる。
【0017】(6)前記粘着材層を、シリコン樹脂又は
アクリル樹脂からなる粘着材で構成することにより、該
粘着材層は耐候性に優れたものとなる。即ち、前記粘着
材層としての該粘着材は屋外で使用する材料として適し
ており、太陽電池の長期信頼性を確保できる。 (7)前記汚れ防止層としての前記透明有機高分子樹脂
フィルムを、紫外線吸収剤を添加したものにすることに
より、上記(4)に述べた効果をさらに高めることがで
きる。即ち、当該透明有機高分子樹脂フィルムと前記粘
着材層としての前記粘着材の両方に紫外線防止剤を添加
することにより、紫外線による劣化がさらに抑制され
る。また、該粘着材に到達する紫外線の量を低減するこ
とが可能となるため、該粘着材の信頼性を更に高めるこ
とができる。 (8)前記汚れ防止層が、波長400 nm 以上 100
0 nm以内の全ての波長領域において、全光線透過率9
0%以上であることにより、発電量の高い太陽電池モジ
ュール付外囲体とすることができる。即ち、前記光起電
力素子の発電する波長領域において、高い全光線透過率
を示すため、被覆材による電流損失が少なく、発電量の
高い太陽電池モジュール付外囲体とすることができる。 (9)前記光起電力素子に接して防湿層を形成すること
により、該光起電力素子が湿気の影響を受け難いため、
長期信頼性に優れた太陽電池モジュール付外囲体とする
ことができる。 (10)前記防湿層が、40℃/95%雰囲気下での透湿度
が20g/m3・day以下であることにより、前記光起電力素
子への湿気の影響をより少なくできるため、更に長期信
頼性に優れた太陽電池モジュール付外囲体とすることが
できる。
【0018】(11)前記防湿層を、アクリルシリコン
系塗料、アクリルシリコン系塗料、アクリルウレタン系
塗料、シリコン系塗料、フッ素系塗料、および無機酸化
物系塗料からなる群から選ばれるで塗料で構成あること
により、該防湿層は耐候性に優れたものとなり、該防湿
層の防湿機能を長期間維持することができる。これによ
り、前記光起電力素子の長期信頼性を一層確保できる。 (12)前記汚れ防止層としての前記透明有機高分子樹
脂フィルム自身が汚れ防止機能を有するものであること
により、該フィルムに特殊な加工や処理を施すことなく
して、該フィルムは汚れ防止機能を発揮するので、材料
費および工程数を低減でき、前記太陽電池モジュール付
外囲体のコストを低減できる。 (13)前記汚れ防止層として、透明有機高分子樹脂フ
ィルムを基材とし、その表面に汚れ防止処理をしたもの
を使用することにより、最表面材として使用できるフィ
ルムの種類が増え、安価なフィルムも表面処理すること
により、使用可能となる。
【0019】(14)前記汚れ防止層を分離可能にする
ことにより、太陽電池モジュール付外囲体を廃棄する場
合に、分別回収が可能であり、環境汚染を低減すること
ができる。 (15)また、上述したように前記汚れ防止層を分離可
能にすることにより、太陽電池モジュール付外囲体の使
用期間中に、該汚れ防止層を張り替えることが可能とな
る。したがって、前記光起電力素子の耐用年数と前記汚
れ防止層としての使用する上記フィルムの耐用年数が異
なっても、両者を無駄にすることなく使用することがで
きる。 (16)前記太陽電池モジュール付外囲体が、管理環境
下で使用されることにより、該外囲体の太陽電池モジュ
ールの安全性・絶縁性のスペックを軽減できる。即ち、
その被覆構成及び構造を簡略化できる。
【0020】本発明は、上記太陽電池モジュール付外囲
体の製造方法を提供する。即ち、外囲体表面に光起電力
素子を設けた太陽電池モジュール付外囲体の製造方法に
おいて、光起電力素子に該光起電力素子よりも大きい粘
着材層及び汚れ防止層を貼り付けて太陽電池モジュール
を作製した後、前記光起電力素子よりも大きい部分の粘
着材層を加圧圧着することにより、外囲体表面に太陽電
池モジュールを固定することを特徴とする。本発明の製
造方法は、前記光起電力素子に接して防湿層を形成する
工程を有することができる。斯くなる構成の本発明の太
陽電池モジュール付外囲体の製造方法は、以下に述べる
ような作用効果を奏する。 (A)前記太陽電池モジュールモジュール付外囲体の製
造に加熱工程を必要としないため、その製造のための装
置を簡略化できると共に、被覆に要する時間が大幅に低
減でき、生産性が向上する。 (B)前記光起電力素子の封止と、該光起電力素子の前
記外囲体への固定が同じ材料でできるため、材料コスト
を低減できるのに加えて、工程数も削減することができ
る。 (C)前記粘着材層と前記汚れ防止層が予め一体化させ
ておくことにより、加圧圧着の工程を低減できる。即
ち、前記粘着材層と前記汚れ防止層を積層する工程を省
略して太陽電池モジュール付外囲体を製造できるため、
更に生産性が向上する。 (D)前記粘着材層を前記光起電力素子に接して形成す
る前記防湿層上に予め一体化させておくことにより、加
圧圧着の工程を低減できる。即ち、前記粘着材層と前記
防湿層を積層する工程を省略し太陽電池モジュール付外
囲体を製造できるため、生産性が更に向上する。 (E)前記光起電力素子よりも大きい部分の粘着材層を
別部材により前記外囲体の表面に固定することにより、
該光起電力素子を該外囲体の表面に更に強固に固定する
ことが可能になる。
【0021】本発明は、上記太陽電池モジュール付外囲
体の別の製造方法を提供する。即ち外囲体表面に光起電
力素子を設けた太陽電池モジュールの外囲体の製造方法
において、前記外囲体表面に光起電力素子を設置した
後、前記光起電力素子の受光面側から前記外囲体表面ま
で連続した同一の粘着材層を設けることにより、太陽電
池モジュールを作製すると同時に、前記外囲体表面に太
陽電池モジュールを固定することを特徴とする。斯くな
る構成の本発明の太陽電池モジュール付外囲体の製造方
法は、以下に述べるような作用効果を奏する。 (イ)太陽電池モジュールを作製すると同時に、外囲体
表面に太陽電池モジュールを固定することができるた
め、太陽電池モジュール付外囲体の製造工程を更に簡略
化できる。即ち、太陽電池モジュール付外囲体の製造コ
ストを大幅に低減できる。
【0022】
【発明の実施の形態】始めに、 本発明の太陽電池モジュ
ール付外囲体が設置され、使用される環境下について述
べる。
【0023】〔太陽電池モジュール外囲体の設置および
使用環境〕本発明の太陽電池モジュール付外囲体は、従
来一般的に太陽電池モジュール付外囲体を使用してきた
環境とは異なり、発電所などの管理環境下で使用される
ことを前提としている。この前提に立って、本発明は、
大幅なコストダウンを実現できる太陽電池モジュール付
外囲体を提供する。ここで云う管理環境下とはどのよう
なものかを以下に説明する。
【0024】(輸送における管理環境下)例えば、屋根
材一体型の太陽電池モジュールの場合、太陽電池モジュ
ールを施工現場にまで輸送する段階では、太陽電池メー
カーから加工メーカー、屋根材メーカー、工務店などの
施工業者等に渡るなど施工現場に到着するまでには多く
の人の手を渡ることになるため、その輸送においても信
頼性を確保できる太陽電池モジュールとする必要があ
る。即ち、輸送段階に想定される外部からのストレスに
耐え得るような被覆構成が必要とされ、そのためには一
定の厚みのある樹脂や、一定の強度を有する被覆材によ
り被覆する必要がある。しかしながら、発電所で使用す
る太陽電池モジュールの場合、メーカーから直接発電所
への輸送が可能になるため、製造者の目の届く範囲、即
ち管理された環境下での取扱いとすることが可能である
ため、その取扱い方法を管理することにより太陽電池モ
ジュールそのものの輸送段階におけるストレスを低減す
ることができるため、被覆構成を簡略化できる。
【0025】(施工における管理環境下)更に、従来の
屋根材一体型太陽電池モジュール等は、通常屋根を施工
している工務店などがその施工を行う。つまり、電気の
専門知識を持たない人がその取付け施工を行うことにな
るので、素手で太陽電池モジュールのどこを触っても感
電の危険のないような構成にしておかなくてはならな
い。つまり、光起電力素子の全面を絶縁し、施工する前
の太陽電池モジュールの段階で完全に絶縁性が保てる構
としておく必要がある。また、太陽電池モジュールの電
気取り出し部についても、施工時に触れる可能性がある
こと、また太陽電池モジュールの施工と電気接続をそれ
ぞれ独立化し、専門家が行うことが難しいため、太陽電
池モジュールを施工する際にその電気接続を同時に行う
ことが多いことから、電気取り出し部にコネクターを設
けるなど、感電しないような対策が必要となっていた。
しかしながら、発電所での使用の場合、電気あるいは太
陽電池モジュールの専門家が携わるような管理環境下で
の施工になるため、必ずしも光起電力素子の全面が絶縁
された状態でなくても安全に施工することが可能となる
ため、本発明のように、光起電力素子上および外囲体表
面を同一の粘着材層を設けることにより、光起電力素子
の被覆と外囲体の製造を同時に行い、太陽電池モジュー
ル外囲体となって始めて絶縁性を確保した製品とするよ
うな構成とすることにより、被覆材の材料コストの削減
および施工コストの削減を行うことができる。また、電
気取り出し部や太陽電池モジュール同士の直列化、並列
化などにもコネクターを用いなくてもよくなり、例えば
銅線を接続して金属管工事をするような簡易な構造とす
ることも可能になる。
【0026】(実使用における管理環境下)また、実使
用環境においても、住宅の屋根やビルの壁など一般の人
々や、子供の手が触れる可能性がある従来の環境での使
用では、太陽電池モジュールの設置状態での絶縁性が確
保できることは勿論、万が一傷がついた時にも絶縁性が
確保でき、安全性を確保できることが必要であるため、
耐スクラッチ性の確保などがJISやIEEEなど様々な規格
で定められており、これらの基準を満たすことが必要で
あった。また、降雹などにより太陽電池モジュールが万
が一故障するようなことがあっても、通常の使用状態で
は即座にそれを発見し取り替えることも困難であるた
め、このような天災に対する高い信頼性を持つことも必
要とされてきた。
【0027】このために、最表面にガラスを用いたり、
ガラス繊維不織布を表面樹脂中に含浸させたりといった
被覆構成にする必要であり、コスト低減の妨げとなって
いた。しかしながら、発電所において太陽電池モジュー
ルを使用する場合には、太陽陽電池モジュール付外囲体
の周囲を柵や壁を設けたり、出入り口に施錠装置を設け
たり、外部からの侵入に対する警報機を設けたりといっ
た、外部からの侵入を防止し、取扱者以外の一般の人々
が立ち入ることがないような管理環境下で使用されるた
め、このように設置後に傷などにより絶縁性が低下して
も、安全上は実質的に問題は無く、また故意に傷を付け
られる可能性も少ない。また、雹などの天災により万が
一故障が起こったとしても、定期的に監視し、メンテナ
ンスできる環境であるため、その発見も早く、また取り
替えも容易である。このような環境下での使用であるた
め、従来ほどの耐スクラッチ性や耐降雹性などは必要な
く、安価な被覆材を使用したり、使用する被覆材の量を
減らしたりといったコストダウンを図ることが可能とな
る。
【0028】次に、図を用いて、本発明の太陽電池モジ
ュール付外囲体について説明する。図1は、本発明の太
陽電池モジュール付外囲体の一例の構成を示す。即ち、
図1(a) は、本発明の太陽電池モジュール付外囲体
の一例の構成を示す模式的外観図である。図1(b)
は、図1(a)における線A−A'に沿った模式的断面
図であり、図1(a)に示す太陽電池モジュール付外囲
体の内部構造を示す。
【0029】先ず、 図1(図1(a)及び図1
(b))に示す太陽電池モジュール付外囲体における太
陽電池モジュールについて説明する。該太陽電池モジュ
ールは、基体106上に配置された光起電力素子群10
1(複数の光起電力素子が電気的に直列化されたもの)
に接してその受光面側に防湿層102を有し、該防湿層
の上に粘着材層103を有し、最受光面側には、最表面
に汚れ防止層105を持つ基材104(又は基材層)
[例えば、透明有機高分子樹脂フィルムからなる]有して
いる。即ち、図1(図1(a)及び図1(b))に示す
太陽電池モジュール付外囲体においては、光起電力素子
群101の受光面側に防湿層102を有し、粘着材層1
03が光起電力素子群101とその受光面側に設けられ
た防湿層102を覆うようにもうけられ、粘着材層10
3上に基材104(基材層)及び汚れ防止層105がこ
の順序で積層されている。以下に、該太陽電池モジュー
ルの各構成要素について説明する。
【0030】(光起電力素子)本発明における光起電力
素子群101の光起電力素子には特に限定はない。本発
明において用いられる光起電力素子は、例えば、シリコ
ン半導体、化合物半導体、多結晶シリコン、又は非晶質
シリコンで構成されたものであることができる。何れに
しても、可撓性を有する基板上に薄膜半導体層を形成し
た光起電力素子であることが必要である。そうした光起
電力素子の好ましい例として、可撓性を有する導電性基
板上に、光変換部材としてのアモルファスシリコン半導
体層が形成されたものからなる光起電力素子を挙げるこ
とができる。このように可撓性を有する基板上に薄膜半
導体層を形成した光起電力素子とすることにより、外部
からの機械的衝撃にも光起電力素子自身が変形すること
により衝撃を吸収することができるため被覆材を薄くし
ても太陽電池モジュールとしては機械的衝撃に強い太陽
電池モジュールとすることができる。また、製造時や施
工時の太陽電池モジュールのハンドリング中の若干の撓
みには問題無く対応できるため、信頼性をより一層高め
ることができる。
【0031】(防湿層)防湿層102は、 光起電力素
子(光起電力素子群101)が水分の影響を受けて変換
効率の低下を起こすのを防止し、その長期信頼性を確保
する働きをする。防湿層102は、40℃/95%雰囲気下
での透湿度が20g/m3・day以下であることが望ましい。
防湿層102は、光起電力素子(光起電力素子群10
1)に接して設けることが必要である。なぜなら、仮に
防湿層と光起電力素子群との間に透湿度の大きい高分子
樹脂層などが存在した場合、光起電力素子群の表面に防
湿層が存在しいても、その端部などからの水分の侵入を
十分に防げないため、長期間使用の間に光起電力素子群
の変換効率の低下が起こる可能性がある。斯かる問題の
生起を防ぐためにも光起電力素子群と密着して防湿層を
設けることが望ましい。更には、光起電力素子群の受光
面側表面のみではなく、その端部あるいは、その裏面側
にまで及ぶように防湿層を設けてもよい。
【0032】特に本発明の太陽電池モジュール外囲体の
製造方法においては、最表面の被覆まで行わず、光起電
力素子(光起電力素子群)を補強材付外囲体に予め貼り
付けた後、汚れ防止層などの最表面の被覆を行うことも
あるため、そのような時には、光起電力素子の状態で長
期間ハンドリングされ、外部に晒される可能性がある。
したがって、このような場合には、防湿層を光起電力素
子(光起電力素子群)に接して予め設けて置くことは、
最終的な太陽電池モジュール付外囲体となるまでの間光
起電力素子の信頼を確保するために有効である。
【0033】防湿層102は光起電力素子群101の受
光面側に設けるため、該光起電力素子群に到達する光の
量の減少を防ぐために、400nm〜800nmの可視光波長領域
においても90%以上の透過率を有することが望ましい。
また、防湿層102は、大気からの光入射を容易にする
ために、屈折率が好ましくは1.1〜2.0、より好ましくは
1.2〜1.6であることが好ましい。
【0034】防湿層102の好ましい構成材料として
は、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹脂、アクリ
ルウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂など
を主成分とする樹脂塗料、二酸化珪素蒸着膜、無機酸化
物系塗膜等が挙げられる。前記樹脂塗料に無機系化合物
を添加してもよい。防湿層に十分な防湿性を持たせるた
めには、分子間を架橋し網目構造を形成させた硬化塗膜
を使用することが望ましい。この場合の硬化方法として
は、ブロッキングイソシアネートからなるブロッキング
剤による硬化、該ブロッキングイソシアネートによる加
熱硬化がある。これらの中でより好適な構成材料の一例
として、アクリル樹脂とオルガノシロキサンからなる無
機ポリマーをブロッキングイソシアネートにより加熱架
橋させて得られる材料が挙げられる。該ブロッキング剤
は、解離温度が80℃以上220℃以下であことが望まし
い。解離温度が80℃以下であると、樹脂自体のポットラ
イフが短くなる。また解離温度が220℃以上であると、
解離させる為の加熱がアクリル樹脂自体を熱劣化させて
黄変させたり、光起電力素子に悪影響を及ぼす恐れがあ
る。また、解離後のブロッキング剤は少なくともその一
部は塗膜中に残存する為、塗膜組成物と着色反応しない
ブロッキング剤を選択使用すべきである。更に、接着性
を付与する為に、シラン系、チタン系、又はアルミ系の
カップリング剤を樹脂分に対して0.05〜10%添加する
事も可能である。好ましくはシラン系のカップリング剤
を0.05〜8.0%添加して用いる。防湿層102を塗膜形
成方法による形成は、例えば、防湿層形成用の樹脂溶液
を用意し、該樹脂溶液をスプレーコーター、スピンコー
ター、或いはカーテンコートにより光起電力素子群上に
コーティングし、溶剤を乾燥した後、加熱硬化させるこ
とにより行うことができる。
【0035】(粘着材層)本発明において、粘着材層1
03の粘着材とは、接着に対して溶剤や熱または触媒の
助けを必要とせず、僅かに加圧することにより接着する
ことができる材料をいう。粘着材層103は、最表面の
汚れ防止層105と光起電力素子群101を接着する働
きをする。
【0036】ところで、従来の光起電力素子を被覆する
従来の被覆工程では、通常、予め架橋剤を添加したエチ
レン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂と
最表面フィルム等を積層し、これらを150℃程度の高温
で、且つ真空下で加熱圧着することにより、EVAを架
橋させて、光起電力素子の被覆を行う。しかしながら、
この従来の被覆工程では、加熱圧着するための大掛かり
な生産装置を必要とし、また積層工程、加熱圧着工程等
を行うように工程数が多く、更には架橋するためには一
定時間高温下に保持する必要があるため、生産スピード
が遅くなりコストが不可避的に高くなる。また、同時に
投入する防湿層形成用材料等の材料もこの被覆工程の熱
(約150℃)に耐えるだけの耐熱性が必要となり、使用
できる材料が限定される。
【0037】ところが本発明においては、上述した粘着
材(粘着材層)を用いて光起電力素子(光起電力素子
群)の被覆材を接着することにより、従来の被覆工程に
おけるような加熱の工程が必要ないため、簡易な装置で
光起電力素子の被覆を行うことができる。また、その
際、僅かな圧力をかければ良く、保持時間がほとんど必
要ないため生産スピードも非常に速い。また本発明にお
けるように、光起電力素子(光起電力素子群)上から外
囲体表面に亘って連続した粘着材層を用い、それによっ
て光起電力素子(光起電力素子群)を外囲体に固定する
方法と採れば、光起電力素子(光起電力素子群)の封止
と外囲体への固定が同一材料でできるため、材料コスト
を低減できる。また、従来技術におけるような特別な固
定部材を用いて煩雑な設置作業が必要でないため、設置
コストも低減できる。更には、粘着材層が連続している
ことにより光起電力素子(光起電力素子群)の近傍に機
械的に穴などをあけて固定する必要もなく、また隙間も
ないため水分が侵入することもなく太陽電池モジュール
の信頼性も向上する。
【0038】粘着材層103の粘着材の好ましい具体例
として、ゴム系粘着材、シリコン系粘着材、アクリル系
粘着材、ビニルエーテル系粘着材等が挙げられる。これ
らの中で、シリコン系粘着材及びアクリル系粘着材は、
耐熱性、耐候性、及び電気絶縁性にも優れるため、特に
好ましい。これらの粘着材に紫外線吸収材などの添加剤
を添加してもよい。紫外線吸収剤を添加することによ
り、粘着材自身の耐候性が更に向上し、更には、粘着材
層の下位置する防湿層の耐候性も高めることができるた
め、耐候性の高い太陽電池モジュールとすることができ
る。また、こうした粘着材からなる粘着材層によれば、
光起電力素子(光起電力素子群)の被覆材を、従来使用
していた有機高分子樹脂層よりも薄い層厚で接着できる
ため、太陽電池モジュールの難燃化を容易に行うことが
できる。特に発電所などの大規模な発電システムで太陽
電池モジュールを使用する際には、多くの太陽電池モジ
ュールを一度に使用するため、太陽電池モジュールを難
燃化することは非常に有効である。
【0039】粘着材層103として、剥離可能な粘着材
を使用すること望ましい。粘着材層が剥離可能であり
ば、安価な粘着材および汚れ防止層(透明有機高分子樹
脂フィルム)を使用して、定期的に張り替えることが可
能である。このようにすることにより、高価な光起電力
素子を再利用しつつ、安価な被覆材を使うことができる
ため太陽電池モジュールのコストを低減することができ
る。また、使用済の太陽電池モジュールを廃却する際に
も分離分別して回収・廃却することが可能である。
【0040】(汚れ防止層)汚れ防止層105は、太陽
電池モジュールを屋外に設置して使用する際に、該モジ
ュールの表面への埃・汚れの堆積を防止する働きをす
る。該汚れ防止層を設けることによって、そうした表面
の汚れによって光起電力素子に到達する光が妨げられる
ことを防止できる。即ち、表面の汚れによる光起電力素
子の変換効率の低下が防げるため、安定した発電量を常
に維持することが可能となる。汚れ防止層105は、基
材104(基材層)の表面(受光面側の表面)に撥水性
材料からなる層を設け、これにより最表面への汚れの付
着を防止するものであることができる。或いは、基材1
04(基材層)の表面(受光面側の表面)に親水性材料
からなる層を設け、これにより最表面に付着する汚れを
洗い流すようにするものであることができる。この他、
光触媒で汚れを分解するようにした構成を採ることがで
きる。
【0041】上記撥水性材料としては、フッ素樹脂等が
挙げられる。フッ素樹脂の好ましい具体例としては、ポ
リフッ化ビニリデン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、四フ
ッ化エチレン−酢酸ビニル共重合体、四フッ化エチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、及び
四フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体が挙げ
られる。
【0042】(基材(基材層))基材104(基材層)
としては、透明な基材であればよくガラスや有機高分子
樹脂フィルム等が挙げられる。しかしながら、ガラスを
用いた場合、太陽電池モジュールが非常に重くなるこ
と、コストも高くなること、設置する外囲体の形状が平
坦なものに限定されてしまうこと等の理由から、有機高
分子樹脂フィルムを使用することが望ましい。そうした
有機高分子樹脂フィルムとしては、上述したような有機
高分子樹脂フィルムを用いることができる。有機高分子
樹脂フィルムそのものが汚れ防止性を持っても良い。汚
れ防止性を持たない有機高分子樹脂フィルムの場合、そ
の表面に上述の汚れ防止を層を設けるのが望ましい。有
機高分子樹脂フィルム自身が汚れ防止性を持っている場
合には、上述の汚れ防止層を必ずしも設ける必要がな
く、したがって製造工程が簡略化できる。また汚れ防止
層を、基材104(基材層)としての汚れ防止性を有す
る有機高分子樹脂フィルム上に設けた場合、該フィルム
上に蒸着したものが存在しても、それにより汚れ防止層
が劣化したりその機能が低下したりする心配がないが、
使用できるフィルムが限定されてしう。例えばフッ素樹
脂フィルム等使用する場合には高価なものとなる。一
方、基材104(基材層)上に汚れ防止層を設けた場合
には、該基材としての有機高分子樹脂フィルムは、 PET
等の安価な有機高分子樹脂フィルムであることができ
る。
【0043】汚れ防止層105又は/及び基材104
(基材層)に紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤等
を添加しても良い。このような添加剤を添加することに
より、これらを構成する材料の耐候性、耐熱性等が向上
し、更にはその下側に位置する材料の耐候性を向上させ
ることができる。即ち、太陽電池モジュールの最表面材
である汚れ防止層に添加剤を加えることは非常に有効で
ある。
【0044】(太陽電池モジュール付外囲体)本発明の
太陽電池モジュール外囲体を製造する方法について説明
する。防湿層102は、光起電力素子(光起電力素子
群)と密着させて設けるのが望ましい。したがって、先
ず光起電力素子群101上に、防湿層102としての塗
料を塗布・成形した後、粘着材層103及び汚れ防止層
105を設けた透明有機高分子樹脂フィルム104を貼
り付ける。この場合、透明有機高分子樹脂フィルムに予
め感圧粘着材層を一体化した粘着シートを使用すると、
製造工程はより簡略化できる。
【0045】本発明の太陽電池モジュール外囲体を製造
する方法の具体的一例を図2を用いて説明する。図2
は、裏面に補強材を持たない本発明の太陽電池モジュー
ル外囲体を製造する方法の一例を模式的に示す図であ
る。図2(a)は、光受面側に防湿層202を有する光
起電力素子201(光起電力素子群)を粘着シート20
6と剥離フィルム207とで覆った態様を模式的に示す
略断面図である。図2(b)は、図2(a)に示すもの
を設置するための補強材付架台(外囲体)208を模式
的に示す図である。図2(a)において、203は粘着
材層を示し、204は基材(透明有機高分子樹脂フィル
ムからなる)を示し、205は汚れ防止層を示す。該太
陽電池モジュール外囲体は、例えば、以下のようにして
製造される。
【0046】剥離フィルム207を設けた粘着シート2
06を用いて、防湿層202を有する光起電力素子20
1(光起電力素子群)よりも粘着シート206を大きな
寸法として貼り付ける。設置の際には、予め用意した補
強材付架台(外囲体)208の補強材上に、剥離フィル
ム207を取り外し、該光起電力素子より縁面方向で外
側に位置する粘着材層203の部分で前記補強材に貼り
付け光起電力素子を架台208に固定する。或いは、予
め用意した補強材付架台(外囲体)208の補強材上
に、防湿層202を有する光起電力素子201(光起電
力素子群)を配置し、該光起電力素子よりも大きな粘着
シート206を貼り付けることにより、該光起電力素子
を前記補強材上に固定するともに該光起電力素子の封止
を行ってもよい。このように、端部の粘着材により光起
電力素子を固定する方法を採れば、光起電力素子と裏面
材を直接貼り付ける必要がないため、万が一使用中に光
起電力素子が故障してもそのメンテナンス、取り替えが
簡単に最小単位で行えるため無駄が少ない。また、太陽
電池モジュールを廃却する際にも分別回収が可能であ
る。
【0047】上記貼り付の方法としては、フィルムの上
から加圧すれば良く、他に様々な方法が採用できる。し
かしながら、大面積になると手などで加圧し貼り付ける
のはフィルムに皺がはいったり、空気が残留したりする
可能性が高いため、ロールによる加圧、プレスによる加
圧等の方法を採用することが望ましい。さらに、より好
ましくは、透明有機高分子樹脂フィルムにテンションを
かけて貼り付けた方が良く、更に好ましくは真空環境下
で貼り付け工程を行う。フィルムにテンションをかける
ことにより、フィルムに皺がよりにくく、真空環境下で
貼り付け工程を行うことにより空気が残留する可能性も
低いため信頼性の高い被覆が行える。裏面材と粘着材と
の接着力が弱い場合などは、更に別部材により固定して
もよい。このようにすることにより、粘着材層や裏面材
に使用できる材料の幅が広がり、より安い材料を使用で
きる可能性がある。しかしながら、この別部材として特
別な部材を使用することは高コスト化につながるため、
簡易な方法とすることが必要である。具体的には、釘や
ドリルビスなどで、直接固定する、或いは上から固定部
材を押しつけてその上から釘やドリルビスなどで固定し
てもよい。
【0048】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定され
るものではない。
【0049】[実施例1]本実施例では、太陽電池モジュ
ール付外囲体に使用する太陽電池モジュールの裏面には
補強材を設けず、光起電力素子よりも大きい寸法の粘着
シートを被覆材として使用した。該太陽電池モジュール
の端部にはみ出した粘着シートを補強材付架台に貼り付
けて固定し太陽電池モジュール付外囲体を得た。本実施
例に係わるわる太陽電池モジュール付外囲体について、
図3〜6用いて詳細に説明する。
【0050】(光起電力素子)先ず、アモルファスシリ
コン(a−Si)太陽電池(光起電力素子)を作製し
た。該太陽電池の作製手順を図3を用いて説明する。洗
浄した幅340 mm のコイル状のステンレス基板30
1の上にスパッタリング法で裏面反射層302としてA
l層とZnO層を順次形成し、その上にプラズマCVD
法によりアモルファスシリコン半導体からなる半導体層
303を形成した。ステンレス基板301が負極、半導
体層303の表面が正極になる。次に、スパッタリング
法で透明導電層304としてIn2O3−SnO2を蒸着した。
更に透明導電層304の表面には導伝性の被覆材309
で覆った複数のワイヤー電極305を配置した。これら
のワイヤー電極305は共通の正極側出力端子306に
接続している。正極側出力端子306及び負極側出力端
子307には100μ厚の銅箔を使用している。負極側
出力端子307にはバイパスダイオードを設けた。(不
図示)
【0051】(防湿層の形成)本発明の防湿層は、以下
のようにして形成した。即ち、有機溶剤にアクリル樹
脂、ε−カプロラクタムでブロックされたヘキサメチレ
ンジイソシアネートを均一に溶解乃至分散させた樹脂塗
料(昭和テクノコート製、商品名ファインハードN36-21
G、樹脂固形分35%)100重量部に、シランカップ
リング剤として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商
品名SH6040)2.8重量部添加した樹脂組成物を
エアレススプレーにより上記光起電力素子上に50μm
の厚みで塗布し、室温で15分間乾燥後、200℃にて
10分間加熱硬化し、防湿層309を形成した(図3参
照)。この際、上部電極上を除く全ての受光面側表面に
塗膜が生成されるように塗布、硬化を行った。
【0052】(光起電力素子群)次に図4に示すよう
に、光起電力素子群を形成した。上述したようにして防
湿層を形成した光起電力素子を5枚準備した。図4に示
すように、これらの光起電力素子を並べ、隣り合う光起
電力素子のうち一方の正極側出力端子403aを、他方
の光起電力素子の負極側出力端子404bに半田405
により接続した。この際の光起電力素子同士の隙間は2
mmとした。このようにして、5枚の光起電力素子を直
列接続し、光起電力素子群400を得た。一番端の光起
電力素子素子の出力端子に接続した銅タブは裏面にまわ
して、後に述べる補強材の穴から出力を取り出せるよう
に裏面集電電極を形成した(不図示)。
【0053】(太陽電池モジュール)図5に示す方法で
太陽電池モジュールを作製した。被覆材として、汚れ防
止層としての無延伸タイプのエチレンーテトラフルオロ
エチレン共重合体(ETFE)(膜厚50μm)に粘着材層と
してのアクリル系粘着材(膜厚30μm)を予め一体積層
したETFE粘着シート502を使用した。防湿層を有する
光起電力素子群501が、ETFE粘着シート502と剥離
部材503の間に封止されるように加圧ロール504を
通した。加圧ロール504によって加圧し、ETFE粘着シ
ート502/光起電力素子群501/剥離部材503の
構成で光起電力素子群を封止した構成の太陽電池モジュ
ールを得た。この際、ETFE粘着シート502は光起電力
素子群501の大きさよりも外寸で各辺50mm大きくし
た。また、剥離部材503はETFE粘着シート502と同
じ大きさとした。
【0054】(太陽電池モジュールの外囲体への設置)
図6に示すような補強材付架台(外囲体)を準備した。
補強材602としては、溶融55%アルミニウム−亜鉛
合金メッキ鋼板(厚み800μm)を用いて、架台の骨6
01の間隔は補強材が撓まない間隔とした。補強材60
2には、電力取り出し用リード線の取付け用に、光起電
力素子群の裏面側の集電電極部に重なる部分の補強材に
予め穴605を開けておいた。固定は、架台の骨601
と補強材602はビスで行った。上述したように、ロー
ルラミネータを介して作製した太陽電池モジュールの剥
離部材をはがし、補強材602上に貼り付けた。ここ
で、太陽電池モジュールの粘着シート(502)は、そ
の光起電力素子群603よりも大きいので、該粘着シー
トこのはみ出ている粘着材の部分604を用いて補強材
602上に貼り付けて光起電力素子群を固定することが
可能である。太陽電池モジュールを貼り付ける位置は、
光起電力素子群の裏面側に設けた集電電極部と補強材に
予め開けておいた穴605とが一致する場所に固定し
た。太陽電池モジュールの光起電力素子群で発電した電
力は、補強材602に予め開けておいた穴605を介し
て集電電極部に取付けた電力取り出し用リード線を介し
て取り出される。
【0055】(太陽電池発電システム)上述した手法
で、10個の太陽電池モジュールを作製し、これらの太
陽電池モジュールを電気的に接続してユニット化し、該
ユニットに電力変換装置を接続することにより太陽電池
発電システムとした。
【0056】本実施例の太陽電池モジュール付外囲体
は、被覆材料としてETFE粘着シートしか使用しておら
ず、従来の多層を積層して被覆する太陽電池モジュール
の構成と比較すると原材料コストを低減できる。また、
加熱圧着する必要がなく、ロールラミネーターで圧着す
るのみで封止可能であるため、生産装置も安価であり、
製造時間も大幅に短縮できるため、製造コストを大幅に
低減できる。更に、設置時の固定方法も、予め設けてお
いた剥離部材を剥がして、架台の補強材上に貼り付ける
のみで固定できるため、従来のビスを用いて固定する方
法と比較すると遥かに簡略化できる。このように材料コ
スト、製造コスト、及び設置コストの全てについて低減
できるため、年間装置コストを低減できる。即ち、発電
コストを大幅に低減できる。また、太陽電池モジュール
の特性の点からも、従来使用していたEVAを使用しない
ことで、太陽電池モジュールの燃焼熱を低減できるた
め、難燃性のより高い太陽電池モジュールとなる。ま
た、防湿層を光起電力素子直上に設けているため湿気に
よる太陽電池出力の低下も起きず、長期信頼性にも優れ
た太陽電池モジュールとなる。更に、表面にETFEフィル
ムを使用したことにより汚れ防止の効果が高まり汚れに
よる変換効率の低下が抑制できる。更にまた、太陽電池
モジュールを廃棄する際にも、粘着フィルムを使用する
ことにより、光起電力素子部分と高分子樹脂である被覆
材部分との分別が容易に行えるため分別回収が可能であ
る。
【0057】[実施例2]本実施例においては、太陽電池
モジュール付外囲体に使用する太陽電池モジュールを、
光起電力素子群の全面に防湿層を設けた太陽電池モジュ
ールとし、それ以外は実施例1と同様にして太陽電池モ
ジュール付外囲体を得た。本実施例においては、防湿層
を、以下に述べるようにして、光起電力素子群の全面に
亘って形成した以外は実施例1と同様にして太陽電池モ
ジュール付外囲体を作製した。
【0058】(防湿層の形成)実施例1と同様の塗料を
用いて防湿層を形成した。但し、該防湿層の形成は、光
起電力素子群を塗料の中にディッピングすることにより
行い、図7に示すように、光起電力素子群701の全面
に防湿層702を形成した。本実施例の太陽電池モジュ
ール付外囲体は、光起電力素子群の受光面側だけでな
く、その端部及び裏面側にまで防湿層を設けたため、信
頼性がさらに向上した。しかしながら、ディッピングに
より防湿層を形成したため、実施例1と比較するとその
生産性が若干低下し、防止層としての塗料を多く使用す
るため原材料費が若干高くなった。
【0059】[実施例3]本実施例の太陽電池モジュール
付外囲体は、防湿層を設けた光起電力素子群を補強材付
架台を貼り付けた後、粘着シートを貼り付けて形成し
た。即ち、本実施例においては、光起電力素子群までは
実施例1と同様にした。
【0060】(太陽電池モジュール付外囲体の形成)図
8に示すように、光起電力素子群801の両端部の光起
電力素子の裏面側に両面粘着テープ802を仮固定用に
貼り付けた。即ち、仮固定用両面粘着テープ802を用
いて、補強材付架台の補強材803上に光起電力素子群
801を仮固定した。その後、粘着シート804を光起
電力素子群801上および補強材803上に連続して貼
り付けることにより、光起電力素子群を架台上に固定
し、太陽電池モジュール付外囲体を得た。この際、光起
電力素子群の一番端の素子の裏面側に出力端子に接続し
た銅タブをを廻わしておき、補強材803の穴から取り
出せる位置になるよう光起電力素子群の貼り付け位置を
決定した。なお、補強材の穴は予め設けておいた。本実
施例においては、補強材付架台上に予め光起電力素子群
を仮固定した後に、粘着シートを貼り付けて、光起電力
素子群の保護と外囲体への固定を同時に行うので、光起
電力素子群の保護と、外囲体への固定が同時に、しかも
同一材料で行える。このため、太陽電池モジュール付外
囲体の製造コストが大幅に低減できる。また、光起電力
素子群の裏面側に貼り付けた両面テープは仮固定用に最
低限固定できる強度を有するため、メンテナンスでの取
り替えや、廃棄する際の分別も十分にできる。
【0061】[実施例4]本実施例の太陽電池モジュール
付外囲体は、粘着シートにより光起電力素子群を外囲体
に固定した後、更に釘により固定することにより作製し
た。即ち、本実施例においては、実施例1と同様にして
太陽電池モジュール付外囲体を作製し、更に端部にはみ
出している粘着シートに釘を打ち固定しすることにより
本実施例の太陽電池モジュール付外囲体を作製した。本
実施例の太陽電池モジュール付外囲体は、光起電力素子
群を粘着シートにより外囲体へ固定をした後、更に釘に
より固定を行った。したがって、別固定部材として釘を
用いた分材料費が増大し、工程が若干煩雑化するが、太
陽電池モジュール付外囲体の強度は大幅に向上する。
【0062】[実施例5]本実施例の太陽電池モジュール
付外囲体は、汚れ防止層として、透明有機高分子樹脂フ
ィルムを基材とし、その表面に汚れ防止処理をしたフィ
ルムを使用したものである。本実施例の太陽電池モジュ
ール付外囲体は、実施例1において使用した汚れ防止層
(ETFE粘着シート)の代わりに以下に示す粘着シートを
用いたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
【0063】(汚れ防止層)無延伸タイプのアクリルフ
ィルム(膜厚50μm)の受光面側にエチレン−テトラフ
ルオロエチレン共重合体を主原料としたフッ素系塗料を
塗布することにより汚れ防止層を形成し、その非受光面
側に予め設けておいた粘着材層としてのアクリル系粘着
材(膜厚30μm)と一体積層した粘着シートを使用し
た。即ち、本実施例の太陽電池モジュール付外囲体は、
透明有機高分子樹脂フィルムとしてETFEフィルムよりも
安価なアクリルフィルムを使用し、その上にフッ素系塗
料を塗布することにより汚れ防止層を形成した。このよ
うな構成とすることにより、安価なアクリルフィルムを
使用できるために原料コストの更なる低減が図れる。し
かしながら、塗料としてフィルム上に塗布した膜は、基
材としてETFEフィルムを使用した防湿層と比較すると、
長期間の使用中に防汚性は少しづつ失われることがあ
る。しかし、その程度は光起電力素子群の変換効率を大
きく低下させる程ではない。その他の特性については実
施例1と同様良好であった。
【0064】[比較例1]本比較例の太陽電池モジュール
付外囲体は、太陽電池モジュールの最表面材として、太
陽電池用のガラスを使用し、封止材としてエチレン−酢
酸ビニル共重合体を使用し、裏面には補強材を設けず、
太陽電池モジュールの周りにはフレームを設けた構成と
した。太陽電池モジュールの設置は、太陽電池モジュー
ルのフレームを架台に取付けることにより行った。本比
較例においては、防湿層の形成および光起電力素子群の
作製までは実施例1と同様にして行った。
【0065】(太陽電池モジュール)図9を用いて、本
比較例において使用した太陽電池モジュールの製造につ
いて説明する。被覆材としては、以下に述べるものを使
用した。 表面被覆材:最表面被覆材として白板強化ガラス90
4、表面封止材としてエチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル25重量%)と架橋剤、紫外線吸収剤、酸化
防止剤、光安定化剤を混合して処方組みされた460μmの
EVAシート903、太陽電池モジュール作成時の受光面
側の脱気性向上のためにガラス繊維不織布902を準備
した。 裏面被覆材:裏面の封止材として表面封止材として使用
するのと同じEVA903、絶縁フィルムとして、ポリエ
チレンテレフタレート(PET)のシート100μm905を準
備した。白板強化ガラス904/EVA903/ガラス繊
維不織布902/光起電力素子群901/EVA903/
PET905の順で白板ガラスが一番下になるように積
層し、真空ラミネーターで加熱圧着し太陽電池モジュー
ルを作製した。その際の真空条件は、排気速度76Torr
/sec.、真空度5Torr以下で30分間排気し、その後、
160℃の熱風オーブンに前記ラミネート装置に投入
し、50分間加熱した。この際のEVAは140℃以上1
5分間以上という環境に置かれたことにより、溶融し、
架橋した。このようにして作製した太陽電池モジュール
の周囲にアルミニウム枠906を取付けた。
【0066】(太陽電池モジュールの設置)予め準備し
ておいた、架台に、上記の太陽電池モジュールに取付け
たアルミニウム枠906をビスで固定することにより、
太陽電池モジュールを設置した。
【0067】(太陽電池発電システム)上述した手法
で、10個の太陽電池モジュールを作製し、これらの太
陽電池モジュールを電気的に接続してユニット化し、該
ユニットに電力変換装置を接続することにより太陽電池
発電システムとした。本比較例の太陽電池モジュール
は、従来の多層の積層を行い加熱圧着する太陽電池モジ
ュールの製造方法で作製することから、その原材料コス
ト及び製造コスト、及びその設置コストともに高くな
り、したがって、太陽電池発電コストは不可避的に高く
なる。また、廃棄の際にも光起電力素子と被覆材、ガラ
スをそれぞれ分別することは難しい。
【0068】[比較例2]本比較例の太陽電池モジュール
付外囲体は、太陽電池モジュールの最表面材として透明
高分子フィルムを使用し、封止材としてエチレン−酢酸
ビニル共重合体を使用し、裏面に補強材を設け、該太陽
電池モジュールを架台にその補強材を取付け固定した構
成のものである。本比較例においては、防湿層の形成及
び光起電力素子群の作製までは実施例1と同様に行っ
た。
【0069】(太陽電池モジュール)図10を用いて、
本比較例において使用した太陽電池モジュールの製造に
ついて説明する。被覆材としては、以下に述べるものを
使用した。 表面被覆材:最表面樹脂フィルムとして無延伸エチレン
ーテトラフルオロエチレン(ETFE)フィルム(厚さ50μ
m)1004、表面封止材として、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体(酢酸ビニル25重量%)と架橋剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、光安定化剤を混合して処方組みさ
れた厚さ460μmのEVAシート1003、太陽電位
モジュール作製時の脱気性向上と外部からの耐引っ掻き
性向上のためにガラス繊維不織布1002を準備した。 裏面被覆材:絶縁フィルムとしての2軸延伸のポリエチ
レンテレフタレート(PET)(厚さ100μm)の両側
に表面封止材として使用したEVAを積層し、EVA/
PET/EVAとした一体積層フィルム1005を準備
した。また、補強材1006としては、溶融55%アル
ミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板(厚み800μm)を準備
した。これらの被覆材を、ETFEフィルム1004/EVA
1003/ガラス繊維不織布1002/光起電力素子群
1001/裏面一体積層フィルム1005/補強材10
06の順で補強材が下になるように積層し、1重真空ラ
ミネーターを用いて真空加熱し太陽電池モジュールを作
製した。その際の真空条件は、排気速度76Torr/se
c.、真空度5Torrで30分間排気し、その後、160℃
の熱風オーブンに前記ラミネート装置を投入し、50分
間加熱した。この際EVAは、140℃以上15分間以
上という環境に置かれ、これにより該EVA は溶融
し、架橋した。
【0070】(太陽電池モジュールの設置)予め準備し
ておいた架台に、上記太陽電池モジュールの補強材をビ
スで固定することにより太陽電池モジュールを設置し
た。
【0071】(太陽電池発電システム)上述した手法
で、10個の太陽電池モジュールを作製し、これらの太
陽電池モジュールを電気的に接続してユニット化し、該
ユニットに電力変換装置を接続することにより太陽電池
発電システムとした。本比較例の太陽電池モジュールに
ついても、比較例1と同様である。即ち、やはり多数の
材料を積層し、次いで加熱圧着するため、原材料コスト
及び製造コストともに高価なものとなる。しかし、太陽
電池モジュールを、その補強材を使用して架台に設置す
るために、フレームを取りつける比較例1よりはその設
置は容易である。
【0072】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、以下
に述べるような作用効果が奏される。 (1)連続した粘着材層を用いることにより、光起電力素
子(光起電力素子群)の封止とその外囲体への取付けが
同一の材料で行えるため、材料コストの低減が図れる。
また、粘着材層により光起電力素子を外囲体表面に固定
できるため、設置コストの大幅な低減ができる。 (2)長期にわたり、発電効率の高い太陽電池モジュール
付外囲体となる。即ち、最表面に汚れ防止層を有する透
明有機高分子樹脂フィルムを設けることにより、屋外使
用時の汚れから太陽電池モジュール付外囲体を保護する
ことができるため、汚れによる電力損失が少ない。 (3)粘着材層により光起電力素子(光起電力素子群)を
封止できるため、加熱工程が必要なく、したがって太陽
電池モジュール付外囲体の製造コストの大幅な低減がで
きる。 (4)透明有機高分子樹脂フィルムを使用することによ
り、外囲体に取付ける太陽電池モジュールの重さが軽量
になるため外囲体の強度を低減することが可能になりト
ータルコストの低減が行える。 (6)紫外線による劣化が抑えられ、長期信頼性に優れた
太陽電池モジュール付外囲体となる。 (4)耐候性に優れた粘着材となる。即ち、屋外で使用す
る材料として適しており、太陽電池モジュールの長期信
頼性を確保できる。
【0073】(5)上記(4)に述べた効果をさらに高め
ることができる。即ち、フィルムと粘着材の両方に紫外
線防止剤を添加することにより、紫外線による劣化が更
に抑制される。また、粘着材に到達する紫外線の量を低
減することが可能となる。これにより、粘着材の信頼性
をさらに高めることができる。 (6)発電量の高い太陽電池モジュール付外囲体とするこ
とができる。即ち、光起電力素子(光起電力素子群)の
発電する波長領域において、高い全光線透過率を示すた
め、被覆材による電流損失が少なく、発電量の高い太陽
電池モジュール付外囲体とすることができる。 (7)光起電力素子(光起電力素子群)が湿気の影響を受
け難いため、長期信頼性に優れた太陽電池モジュール付
外囲体することができる。 (8)光起電力素子(光起電力素子群)への湿気の影響を
より少なくできるため、更に信頼性に優れた太陽電池モ
ジュール付外囲体となる。 (9)耐候性に優れた塗料であるため、防湿機能を長期間
維持することができる。即ち、光起電力素子(光起電力
素子群)の信頼性を長期間確保できる。 (10)特殊な加工や処理をすることなく、汚れ防止機能
を有することができるので材料費および工程数を低減で
きる。このため、安価な太陽電池モジュール付外囲体と
することができる。 (11)最表面材として使用できるフィルムの種類が増
え、安価なフィルムも表面処理することにより、使用可
能となる。 (12)太陽電池モジュール付外囲体を廃棄する場合に、
分別回収が可能であり、環境汚染を低減することができ
る。
【0074】(13)太陽電池モジュール付外囲体使用期
間中に、汚れ防止層を張り替えることが可能となる。し
たがって、光起電力素子(光起電力素子群)と汚れ防止
層としてのフィルムの耐用年数が異なっても、両者を無
駄にすることなく使用することができる。 (14)従来の太陽電池モジュールの安全性・絶縁性のス
ペックを軽減できる。即ち、被覆構成、構造を簡略化で
きる。 (15)太陽電池モジュール付外囲体の製造に加熱工程を
必要としないため、その製造のための装置、被覆に要す
る時間が大幅に低減でき、生産性が向上する。 (16)光起電力素子(光起電力素子群)の封止と、その
外囲体への固定が同じ材料でできるため、材料コストも
低減でき、工程数も削減することができる。 (17)加圧圧着の工程が低減できる、或いは粘着材層と
汚れ防止層を積層する工程を省略し太陽電池モジュール
付外囲体を製造できるため、更に生産性が向上する。 (18)太陽電池モジュールを作製すると同時に、外囲体
表面に該太陽電池モジュールを固定することができるた
め、更に製造工程を簡略化できる。即ち、太陽電池モジ
ュール付外囲体の製造コストを大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュール付外囲体の一例の
構成を示す。図(a)は太陽電池モジュール付外囲体の
一例の構成の模式的外観図であり、図(b)は、図
(a)における線A−A'に沿った模式的断面図であ
り、図(a)に示す太陽電池モジュール付外囲体の内部
構造を示す。
【図2】裏面に補強材を持たない本発明の太陽電池モジ
ュール外囲体を製造する方法の一例を模式的に示す図で
ある。図(a)は、光受面側に防湿層を有する光起電力
素子を粘着シートと剥離フィルムとで覆った態様を模式
的に示す略断面図であり、図(b)は、図(a)に示す
ものを設置するための補強材付架台(外囲体)を模式的
に示す図である。
【図3】実施例及び比較例に用いた光起電力素子の上面
図(a)及び断面図(b,c)である。
【図4】実施例および比較例に用いた光起電力素子群の
上面図(a)及び断面図(b)である。
【図5】実施例1の太陽電池モジュールの製造工程を模
式的に示す図(a,b)である。
【図6】実施例1の太陽電池モジュールの固定時の概略
図である。
【図7】実施例2の太陽電池モジュール付外囲体の内部
構造を模式的に示す断面図である。
【図8】実施例3の太陽電池モジュール付外囲体の製造
工程を模式的に示す図である。
【図9】比較例1の太陽電池モジュールの構成を模式的
に示す断面図である。
【図10】比較例2の太陽電池モジュールの積層材料を
模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
101、201、400、501、603、701、8
01、901、100:光起電力素子群 102、202、309、702:防湿層 103、703:粘着材層 104、704:基材(透明有機高分子樹脂フィルム) 105、705:汚れ防止機能層 106、706、803:補強材付架台 206、502、604、804:粘着材層付粘着シー
ト 602、1006:補強材 207、503:剥離部材 208:補強材付架台 301:ステンレス基板 302:裏面反射層 303:半導体層 304:透明電極層 305、406:ワイヤー電極 306、403a、404a:正極側出力端子 307、403b、404b:負極側出力端子 308、402:絶縁テープ 401:光記電飾素子 405:半田 504:加圧ロール 601:架台 605:集電電極取り出し用穴 805:仮固定用両面粘着テープ 902、1002:ガラス繊維不織布 903、1003:EVA 904:白板ガラス 905:絶縁フィルム 906:枠 1004:ETFE 1005:裏面側一体積層フィルム
フロントページの続き (72)発明者 森 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 高林 明治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 向井 隆昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 深江 公俊 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 5F051 BA03 CB30 EA02 EA17 EA18 FA04 JA09

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外囲体表面に光起電力素子を設けた太陽電
    池モジュール付外囲体において、前記光起電力素子の受
    光面側から前記外囲体表面まで連続した同一の粘着材層
    を有し、且つ少なくとも前記光起電力素子の受光面側最
    表面には汚れ防止層を有することを特徴とする太陽電池
    モジュール付外囲体。
  2. 【請求項2】前記汚れ防止層が、前記最表面に対して汚
    れ防止機能を有する透明有機高分子樹脂フィルムからな
    るものである請求項1に記載の太陽電池モジュール付外
    囲体。
  3. 【請求項3】前記粘着材層が、紫外線吸収剤を添加した
    粘着材からなるものである請求項1又は2に記載の太陽
    電池モジュール付外囲体。
  4. 【請求項4】前記粘着材層が、シリコン樹脂及びアクリ
    ル樹脂の中から選ばれる樹脂よりなるものである請求項
    1乃至3のいずれかに記載の太陽電池モジュール付外囲
    体。
  5. 【請求項5】前記透明有機高分子樹脂フィルムが、紫外
    線吸収剤を含有する請求項2に記載の太陽電池モジュー
    ル付外囲体。
  6. 【請求項6】前記汚れ防止層が、波長400nm以上10
    00nm以内の全ての波長領域において、全光線透過率9
    0%以上である請求項1乃至5のいずれかに記載の太陽
    電池モジュール付外囲体。
  7. 【請求項7】前記光起電力素子に接して形成された防湿
    層を有する請求項1乃至6のいずれかに記載の太陽電池
    モジュール付外囲体。
  8. 【請求項8】前記防湿層が、40℃/95%雰囲気下で
    の透湿度が20 g/m3・day以下である請求項1乃至7の
    いずれかに記載の太陽電池モジュール付外囲体。
  9. 【請求項9】前記防湿層が、アクリルシリコン系塗料、
    アクリルウレタン系塗料、シリコン系塗料、フッ素系塗
    料、及び無機酸化物系塗料からなる群から選ばれる材料
    で構成さてたものである請求項1乃至8のいずれかに記
    載の太陽電池モジュール付外囲体。
  10. 【請求項10】前記汚れ防止層を構成する前記透明有機
    高分子樹脂フィルム自身が汚れ防止機能を有する請求項
    2又は5に記載の太陽電池モジュール付外囲体。
  11. 【請求項11】前記汚れ防止層が、透明有機高分子樹脂
    フィルムを基材とし、その表面に汚れ防止処理を施した
    ものからなる請求項1乃至10のいずれかに記載の太陽
    電池モジュール付外囲体。
  12. 【請求項12】前記汚れ防止層が、分離可能なものであ
    るある請求項1乃至11のいずれかに記載の太陽電池モ
    ジュール付外囲体。
  13. 【請求項13】前記太陽電池モジュールが、管理環境下
    で使用される請求項1乃至12のいずれかに記載の太陽
    電池モジュール付外囲体。
  14. 【請求項14】外囲体表面に光起電力素子を設けた太陽
    電池モジュール付外囲体の製造方法において、光起電力
    素子に該光起電力素子よりも大きい粘着材層及び汚れ防
    止層を貼り付けて太陽電池モジュールを作製した後、前
    記光起電力素子よりも大きい部分の粘着材層を加圧圧着
    することにより、前記外囲体表面に太陽電池モジュール
    を固定することを特徴とする太陽電池モジュール付外囲
    体の製造方法。
  15. 【請求項15】前記汚れ防止層が、前記光起電力素子の
    受光面側最表面に対して汚れ防止機能を有する透明有機
    高分子樹脂フィルムからなるものである請求項14に記
    載の太陽電池モジュール付外囲体の製造方法。
  16. 【請求項16】前記粘着材層と前記汚れ防止層は、予め
    一体化されている請求項14又は15に記載の太陽電池
    モジュール付外囲体の製造方法。
  17. 【請求項17】前記光起電力素子よりも大きい部分の粘
    着材層を別部材により前記外囲体表面に固定する工程を
    有する請求項14又は15に記載の太陽電池モジュール
    付外囲体の製造方法。
  18. 【請求項18】前記太陽電池モジュールは、管理環境下
    で使用されるものである請求項14乃至17のいずれか
    に記載の太陽電池モジュール付外囲体の製造方法。
  19. 【請求項19】外囲体表面に光起電力素子を設けた太陽
    電池モジュール付外囲体製造方法において、前記外囲体
    表面に光起電力素子を設置し、前記光起電力素子の受光
    面側および前記外囲体表面の受光面側に連続した同一の
    粘着材層を設けることにより、太陽電池モジュールを作
    製すると同時に、前記外囲体表面に前記太陽電池モジュ
    ールを固定することを特徴とする太陽電池モジュール付
    外囲体の製造方法。
  20. 【請求項20】前記粘着材層の受光面側表面に汚れ防止
    層を予め一体化する工程を有する請求項19に記載の太
    陽電池モジュール付外囲体の製造方法。
  21. 【請求項21】前記汚れ防止層が、前記光起電力素子の
    受光面側最表面に対して汚れ防止機能を有する透明有機
    高分子樹脂フィルムからなるものである請求項19又は
    20に記載の太陽電池モジュール付外囲体の製造方法。
  22. 【請求項22】前記外囲体表面上に形成する前記粘着材
    層を別部材により前記外囲体表面に固定する工程を有す
    る請求項19乃至21のいずれかに記載の太陽電池モジ
    ュール付外囲体の製造方法。
  23. 【請求項23】前記太陽電池モジュールは、管理環境下
    で使用されるものである請求項19乃至22のいずれか
    に記載の太陽電池モジュール付外囲体の製造方法。
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WO2009130867A1 (ja) * 2008-04-24 2009-10-29 日東電工株式会社 太陽電池パネル用粘着シート、該粘着シートを用いてなる太陽電池パネルおよび該粘着シートを用いた太陽電池パネルの製造方法

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