JP2001267188A - 電気化学キャパシタ - Google Patents

電気化学キャパシタ

Info

Publication number
JP2001267188A
JP2001267188A JP2000080140A JP2000080140A JP2001267188A JP 2001267188 A JP2001267188 A JP 2001267188A JP 2000080140 A JP2000080140 A JP 2000080140A JP 2000080140 A JP2000080140 A JP 2000080140A JP 2001267188 A JP2001267188 A JP 2001267188A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polarizable electrode
carbon
electrode
separator
electrolyte
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000080140A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Arai
裕介 新居
Hiroyuki Katsukawa
裕幸 勝川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2000080140A priority Critical patent/JP2001267188A/ja
Publication of JP2001267188A publication Critical patent/JP2001267188A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 セパレータ内の電解液の含浸量の低下(ドラ
イアップ)を抑制するとともに、内部抵抗の低減に寄与
することができる電気化学キャパシタを提供する。 【解決手段】 部分的に酸化させた黒鉛類似の微結晶炭
素を有する炭素材料を主成分とした分極性電極が有機電
解液に浸漬され、分極性電極が充電によって体積膨張
し、かつ、放電によって体積収縮する電気化学キャパシ
タである。分極性電極26は、凹部38、スリット3
4、孔35またはこれらを組み合わせた開口部40を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電気化学キャパ
シタに関する。
【0002】
【従来の技術】 キャパシタの1つである電気二重層キ
ャパシタは、ファラッド級の大容量を有し、充放電サイ
クル特性にも優れることから、電子機器のバックアップ
電源や自動車を始めとした各種輸送機のバッテリーとし
て用いられている他、エネルギーの有効利用の観点から
は、夜間電力の貯蔵といった用途での使用も検討されて
いる。
【0003】 このような電気二重層キャパシタの基本
構造の1つである単電極セル10は、図1に示されるよ
うに、一般的には金属材料からなる集電体20・22に
それぞれ正極側の分極性電極24と負極側の分極性電極
26が形成され、分極性電極24・26がセパレータ2
8によって隔離された構造を有しており、分極性電極2
4・26には、溶媒と電解質とからなる電解液が含浸さ
れる。
【0004】 図2は単キャパシタセル12の構造を示
しており、複数の単電極セル10を、集電体20・22
に形成された電極取り出し部30・32をそれぞれ電気
的に並列接続した構造を有している。自動車用等に用い
られる比較的容量の大きな電気二重層キャパシタとして
は、このような単キャパシタセル12が好適に用いられ
る。これら単電極セル10や単キャパシタセル12は、
共に平板型であり、高充填、大面積化が容易である特徴
を有する。
【0005】 このような平板型の電気二重層キャパシ
タに対して、図3に示すような捲回型の電気二重層キャ
パシタ70もあり、捲回型電気二重層キャパシタは単キ
ャパシタセル12と同様に、高容量化に適した構造であ
る。捲回型電気二重層キャパシタ70においては、集電
体20に正極側の分極性電極24が形成された正極シー
ト72と、集電体22に負極側の分極性電極26が形成
された負極シート74とを、セパレータ28を介して円
筒状に捲回して作製された捲回体76が用いられ、例え
ば、この捲回体76をケース78に収容して電解液を充
填し、各極シート72・74と電極端子80の各々との
導通を確保しながら、電極端子80が形成された封口板
82でケース78の開口端面を封止することで作製され
る。
【0006】 このような電気二重層キャパシタ用の分
極性電極材料としては、比表面積が1000m2/g以
上の活性炭を主体とするものが従来から使用されてい
る。しかし、このような活性炭を用いた電気二重層キャ
パシタの静電容量は15F/cc程度が限界であり、ま
た、耐電圧も3V程度であった。そこで、分極性電極材
料の高容量化を図るべく、特開平9−275042号公
報や特開平9−320906号公報には、主にアルカリ
賦活により製造された高容量の新しい分極性電極材料が
報告されている。
【0007】 しかしながら、特開平9−275042
号公報や特開平9−320906号公報に開示されてい
るような、アルカリ賦活により作製された分極性電極材
料を用いた電気化学キャパシタの場合には、充電によっ
て分極性電極に体積膨脹を生じる問題があった。このた
め、上記電気化学キャパシタは、充電により分極性電極
が膨脹すると、分極性電極に接するセパレータが圧迫さ
れ、セパレータ内に含浸されている電解液が分極性電極
の外に絞り出されてしまう。また、上記電気化学キャパ
シタは、放電による分極性電極の収縮時に流出した電解
液をセパレータで再吸収するが、分極性電極の面積が大
きい場合、セパレータが再吸収した電解液を分極性電極
の中心部に導入することが困難であった。以上のことか
ら、上記電気化学キャパシタは、セパレータ内の電解液
の含浸量の低下(ドライアップ)により、内部抵抗が上
昇してしまうという問題点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、上述した
従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目
的とするところは、セパレータ内の電解液の含浸量の低
下(ドライアップ)を抑制するとともに、内部抵抗の低
減に寄与することができる電気化学キャパシタを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】 すなわち、本発明によ
れば、部分的に酸化させた黒鉛類似の微結晶炭素を有す
る炭素材料を主成分とした分極性電極が有機電解液に浸
漬され、当該分極性電極が充電によって体積膨張し、か
つ、放電によって体積収縮する電気化学キャパシタであ
って、当該分極性電極が、凹部、スリット、孔またはこ
れらを組み合わせた開口部を有することを特徴とする電
気化学キャパシタが提供される。このとき、前記開口部
の面積は、分極性電極の面積の10%以下であることが
好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】 本発明の電気化学キャパシタ
は、部分的に酸化させた黒鉛類似の微結晶炭素を有する
炭素材料を主成分とした分極性電極が有機電解液に浸漬
され、当該分極性電極が充電によって体積膨張し、か
つ、放電によって体積収縮する電気化学キャパシタであ
って、分極性電極が、凹部、スリット、孔またはこれら
を組み合わせた開口部を有するものである。これによ
り、セパレータ内の電解液の含浸量の低下(ドライアッ
プ)を抑制するとともに、内部抵抗の低減に寄与するこ
とができる。
【0011】 ここで、本発明の電気化学キャパシタの
主な特徴は、図6(a)〜(e)に示すように、分極性
電極26が凹部、スリット、孔またはこれらを組み合わ
せた開口部40を有することにある。これにより、本発
明の電気化学キャパシタは、充電により分極性電極が膨
脹しても、開口部40に接しているセパレータを圧迫す
ることがなく、分極性電極の膨脹により流出した電解液
を開口部40に保持することができるため、セパレータ
外への電解液の流出を抑制することができる。
【0012】 また、分極性電極の開口部40は、例え
ば、分極性電極の全面に、スリット34(図6(a)参
照)、孔35(図6(b)参照)又は分極性電極を貫通
しない凹部38(図6(e)参照)を形成することが好
ましい。更に、分極性電極の開口部40は、セパレータ
が再吸収した電解液を分極性電極の中央部に導入しやす
いように、例えば、分極性電極26に、十字状に形成さ
れたスリットを有する孔36(図6(c)参照)やジグ
ザク状のスリット37(図6(d)参照)を形成するこ
とがより好ましい。なお、開口部40は必ずしも閉空間
である必要はなく、分極性電極の端部に達していても良
い。
【0013】 次に、本発明で用いる分極性電極の開口
部の算出方法について説明する。実際に電解液保持のた
め、分極性電極に設ける開口部は、使用するセパレータ
の気孔率、厚み及び分極性電極の厚みで変わってくる
が、理論的には以下のように考える。セパレータの気孔
率をx[%]、セパレータ厚みをy[μm]とすると、
セパレータ1cm2あたりにセパレータ中に保持される
電解液の体積z[cm3/cm2]は、z[cm3/c
2]=x×y×10-6である。
【0014】 一方、開口部を形成する分極性電極の厚
みをt[μm]とし、セパレータ内の電解液がすべて分
極性電極の膨張により、セパレータより押出され、これ
を分極性電極に形成する開口部ですべて受けると仮定す
ると、分極性電極単位面積(1cm2)あたりに必要な
開口部の面積A[cm2/cm2]は、A[cm2/c
2]=z×10-2/tで表わすことができる。キャパ
シタは、1枚のセパレータを2枚の分極性電極が挟み込
んでいる構造をとっているので、1枚の分極性電極に必
要な面積は0.5Aである。実際には、分極性電極の膨
張により、セパレータより電解液が100%押出される
わけではないので、開口部の所要面積はさらに少なくて
済む。押出される電解液量の割合はセパレータの材質に
左右されるため、実験的に分極性電極の膨張時の電解液
の押出し量を求め、上記の理論式とあわせて最適値を求
めることが好ましい。
【0015】 このとき、本発明では、上記開口部の面
積が、分極性電極の面積の10%以下であることが好ま
しい。これは、分極性電極に開口部を形成すると、活物
質量が減少し、体積静電容量密度が低下するため、ドラ
イアップが起こらない範囲で開口部を形成する必要があ
るからである。
【0016】 しかしながら、必要最小限以上の面積の
開口部を形成した場合であっても、電解液がキャパシタ
製造時の電解液注入時に必要量より余剰に入るため、キ
ャパシタを長期に運転して、電解液が劣化してきた場合
の余裕分となるので、寿命と言う観点では利点がある。
このあたりは、キャパシタの設計全体を勘案して決める
必要がある。
【0017】 尚、本発明で用いるセパレータは、特に
限定されないが、紙セパレータであることが好ましく、
樹脂製セパレータであることがより好ましい。一般的
に、紙セパレータは、気孔率が60〜80%と高く、単
位体積当たりの電解液の保持量が大きいが、分極性電極
の膨張による電解液の押出し量は大きく、開口部の所要
面積が大きくなる。一方、樹脂製セパレータは、気孔率
が35〜55%と低く、単位体積当たりの電解液の保持
量が小さいが、分極性電極の膨張による電解液の押出し
量は小さく、開口部の所要面積が小さくて済む傾向があ
る。
【0018】 次に、本発明の電気化学キャパシタ(以
下、「キャパシタ」という。)は、部分的に酸化させた
黒鉛類似の微結晶炭素を有する炭素材料「以下、「炭素
材料」という。」を主成分とした分極性電極が有機電解
液に浸漬され、分極性電極が充電によって体積膨張し、
かつ、放電によって体積収縮する性質を有するものであ
る。以下、最初に炭素材料について説明する。
【0019】 炭素材料の作製にあたっては、先ず、石
油コークス、石炭コークス、石油ピッチ(タール)、石
炭ピッチ(タール)、フェノール樹脂、メソフェーズカ
ーボン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイ
ミド、ヤシガラ、大鋸屑等の有機材料を、不活性ガス雰
囲気中で、約700℃〜1000℃の温度範囲で熱処理
し、炭化材料を得る。これらの有機材料は、1種類を単
独で用いてもよく、また複数種の混合物として用いても
よい。不活性ガスとしては、窒素ガスやアルゴンガス、
ヘリウムガスといった希ガスが好適に用いられる。
【0020】 次に、得られた炭化材料を所定粒径を有
するように粉砕することが好ましい。ここで、有機材料
が粉末状である等のために炭化材料が粉末の形態で得ら
れる場合には、粉砕処理は必ずしも必要ではない。この
粉砕処理により、次工程における部分酸化反応の均一
化、及び酸化処理時間の短縮を図ることができるように
なる。なお、この粉砕処理は、乾式・湿式を問わず、公
知の種々の方法を用いることができる。
【0021】 次に、得られた粉末状の炭化材料を部分
酸化させることにより、黒鉛類似の微結晶炭素を有する
炭素材料を得ることができる。ここで、部分酸化の方法
としては、空気や酸素等の酸化性ガスによる熱処理や、
熱硝酸等を用いた薬品酸化方法の他、アルカリ金属原子
および酸素原子を含むアルカリ金属化合物(以下、「ア
ルカリ金属等」という。)の少なくとも1種と共に、有
機材料の炭化温度以下で不活性ガス雰囲気中で熱処理す
る酸化方法を挙げることができる。
【0022】 なお、アルカリ金属元素としては、カリ
ウム、ナトリウム、リチウムが好適に用いられ、これら
アルカリ金属の含酸素化合物としては、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム等の水酸化物や炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム等の炭酸塩が好適に用いられる。これらの
アルカリ金属等は、複数種を混合して用いてもよい。炭
化材料はアルカリ金属等の少なくとも1種と共に、有機
材料の炭化温度以下で不活性ガス雰囲気中で熱処理さ
れ、その後、メタノールやエタノール等のアルコール系
溶媒や蒸留水等を用いて洗浄、濾過され、こうして分極
性電極に用いられる炭素材料が得られる。
【0023】 次に、「部分的に酸化させた黒鉛類似の
微結晶炭素」について、炭素材料の構造と合わせて説明
する。種々の有機原料を1000℃以下で炭化させる
と、一般に図4(a)、(b)に示すような不完全な6
員環網面を持つ乱層構造炭素90若しくは乱層構造炭素
91が得られる。「黒鉛類似の微結晶炭素」とは、この
乱層構造炭素90・91の中で、規則性をもって積み重
なった0.1nm〜数十nmの微結晶炭素95を指す。
【0024】 なお、図4(a)の乱層構造炭素90
は、微結晶炭素95間の配列が、層平面が略平行に、但
し、完全に平行となるようには配向しておらず、不規則
に角度を持って積み重なった構造を有している。このよ
うな乱層構造炭素90は、炭化処理において黒鉛化が起
こり易い有機材料を用いた場合に多くみられる。
【0025】 一方、図4(b)の乱層構造炭素91の
構造は、微結晶炭素95がランダムに網目状に配列され
た構造を有し、このような乱層構造炭素91は、炭化処
理において黒鉛化が起こり難い有機材料を用いた場合に
多くみられる。
【0026】 これらの乱層構造炭素90・91を、例
えば、空気中で酸化させると、先ず、結晶としての規則
性の低い部分97が酸化されて、一酸化炭素や二酸化炭
素として揮発する。更に酸化が進むと、微結晶炭素95
自体のエッジ部分や6員環構造の不完全な部分が酸化さ
れ、最後には全ての炭素が酸化されてガスとなる。
【0027】 しかし、酸化条件を制御することによ
り、一部を酸化させるに止めることができ、こうして得
られる炭素材料が、「部分的に酸化させた黒鉛類似の微
結晶炭素を有する炭素材料」である。この炭素材料は、
図5に示すように、微結晶の6員環網膜のエッジや不完
全構造部分に、主に酸性官能基が結合した状態となって
いる。なお、図5は炭素材料の分子構造の一形態を模式
的に示したものであって、本発明に係る炭素材料が、図
5の構造の炭素材料に限定される意味ではないことはい
うまでもない。
【0028】 さて、上述した炭素材料を主材料とし
て、分極性電極が作製される。この分極性電極の作製
は、炭素材料に有機バインダやカーボンブラック等の導
電助剤を添加した後、混合、混練等し、板状やシート状
といった種々の形状に加工することで行われる。
【0029】 炭素材料は、キャパシタの構造に関係な
く分極性電極の材料として用いることができ、例えば、
分極性電極を前述した図1記載の単電極セル10や図2
記載の単キャパシタセル12、更には図3記載の捲回型
キャパシタのような構造として、ケースに収容し、有機
電解液を含浸させることで種々の構造のキャパシタが作
製される。キャパシタに対して充電を行うと、最初の充
電時に電気化学反応により生ずる生成物にイオンが吸着
することにより、キャパシタに静電容量が発現すると考
えられる。
【0030】 次に、本発明で用いる有機電解液は、溶
質、即ち電解液として、4級アンモニウムの4フッ化ホ
ウ酸(BF4 -)塩又は6フッ化リン酸(PF6 -)塩、或
いはテトラエチルアンモニウム(TEA+)又はテトラ
ブチルアンモニウム(TBA+)のBF4塩又はPF
6塩、トリエチルメチルアンモニウム(TEMA+)のB
4塩又はPF6塩、或いは4級ホスホニウム塩のBF4
塩又はPF6塩、テトラエチルホスホニウム(TEP+
のBF4塩又はPF6塩、或いは一般式
【0031】
【化1】
【0032】 (式中、R1、R2は炭素数1〜5のアル
キル基であり、R1、R2は同じ基でもよいし、異なる基
でもよい。)に示されるイミダゾリウム誘導体のBF4
塩又はPF6塩、1−エチル−3−メチルイリダゾリウ
ム(EMI+)のBF4塩又はPF6塩が好適に用いられ
る。
【0033】 なお、電解液の溶媒としては、プロピレ
ンカーボネート(PC)、γ−ブチルラクトン(GB
L)、エチレンカーボネート(EC)、スルホラン(S
L)の少なくとも1種を含むものが好適に用いられる。
また、前記PC、GBL、EC、SLの少なくとも1種
を含むものを主溶媒とし、ジメチルカーボネート(DM
C)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチル
カーボネート(DEC)の少なくとも1種を含むものを
副溶媒としたものを用いることも可能である。
【0034】 ここで、主溶媒とは、その物質単独であ
っても電解液溶媒として十分な性能が得られる溶媒をい
い、副溶媒とは、その物質単独では電解液溶媒としての
性能は低いが、主溶媒と組み合わせて用いることで、主
溶媒単独又は副溶媒単独以上の性能が得られる溶媒をい
い、副溶媒の添加量は、例えば50%以下である、とい
った制限のあるものではない。
【0035】
【実施例】 次に、本発明の実施例について説明する
が、以下の実施例が本発明を限定するものでないことは
いうまでもない。 (実施例、比較例)メソフェーズピッチの造粒品100
gを窒素雰囲気中で800℃−3時間の熱処理を行い、
室温まで冷却した。この時の昇温速度は100℃/時間
とした。この後、メソフェーズピッチの炭化物を平均粒
径10μmに粉砕した。この炭素粉末を部分酸化させる
為、炭素粉末50gと水酸化カリウム100gをアルミ
ナ製るつぼに入れ、電気炉中で800℃−4時間の熱処
理を行なった後、室温まで冷却した。固化した炭素粉末
と水酸化カリウム,炭酸カリウムの混合物を電気炉から
取り出した。その後、ろ過により炭素粉末と溶液を分離
し、さらに、炭素粉末を水洗、乾燥させた。
【0036】 この炭素粉末10gと導電材料としてカ
ーボンブラック1g、バインダーとしてPTFE(ポリ
テトラフルオロエチレン)を混練、圧延して厚み0.1
5mmのシート状にした炭素材料を100mm×100
mm角に打ち抜くことにより、分極性電極を作製した。
次に、上記分極性電極に、図6(a)に示すように、幅
0.5mm、長さ80mmのスリット34を4つ打ち抜
きにより形成した。
【0037】 ここで、分極性電極に形成するスリット
の所要面積は、計算上、2.9cm2となり、一枚の分
極性電極には最低1.5cm2程度のスリットを形成す
れば押出される電解液を保持可能であると考えられる。
今回は、スリットの形成しやすさと電解液の分散保持の
観点から計算値より少し大きい面積を持つ上記形状のス
リット34を形成した。
【0038】 これは、電気化学キャパシタに樹脂製セ
パレータ(気孔率35%、厚み25μm)を使用した場
合、分極性電極の膨張時の電解液の押出し量は、セパレ
ータ内に初期に含浸した電解液のおよそ50%であるこ
とが実験的に分かっているからである。
【0039】 次に、上記分極性電極、アルミニウム箔
を集電体、樹脂製セパレータを組合わせ、さらにプロピ
レンカーボネートを溶媒とし、テトラエチルアンモニウ
ム・テトラフルオロボレート(TEABF4)を溶質と
し、濃度1mol/Lのものを電解液として含浸させて
電気化学キャパシタを作製した(実施例)。また、スリ
ットを形成しない分極性電極を用いたものについても同
様に電気化学キャパシタを作製した(比較例)。尚、電
気化学キャパシタの組立は、露点−80℃以下のアルゴ
ン雰囲気のグローブボックス中で行った。それぞれ得ら
れた電気化学キャパシタ(実施例、比較例)を4Vまで
200mAの電流で充放電を行うことにより、性能の評
価を行った。尚、それぞれ得られた電気化学キャパシタ
(実施例、比較例)の充放電時における電圧(V)と経
過時間(sec)との関係を図7に示す。
【0040】(考察:実施例、比較例)実施例では、ス
リット形成による活物質量の減少(スリットを形成しな
い場合に比して3.2%減)にもかかわらず、電極2枚
の体積10×10×0.015×2=3cm3換算で体
積静電容量密度30F/ccでスムーズな充放電が可能
であった。一方、比較例では、体積静電容量密度28F
/ccで、ドライアップによる電解液不足に起因する静
電容量の低下、内部抵抗の上昇が発生した。これは、電
解液の保持効果により、活物質減少による容量低下が、
ドライアップによる電解液不足に起因する静電容量の低
下より小さかったためと考えられる。
【0041】
【発明の効果】 上述の通り、本発明の電気化学キャパ
シタによれば、セパレータ内の電解液の含浸量の低下
(ドライアップ)を抑制するとともに、内部抵抗の低減
に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 単電極セルの構造の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】 単キャパシタセルの構造の一例を示す斜視図
である。
【図3】 捲回型キャパシタの構造の一例を示す斜視図
である。
【図4】 本発明の電気化学キャパシタに好適に用いら
れる炭素材料の微構造を模式的に示す説明図である。
【図5】 本発明の電気化学キャパシタに好適に用いら
れる炭素材料における微結晶炭素の分子構造を模式的に
示した説明図である。
【図6】 (a)〜(e)は、本発明で用いる分極性電
極の各例を示すイメージ図である。
【図7】 実施例及び比較例にかかる電気化学キャパシ
タの充放電時における電圧(V)と経過時間(sec)
との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…単電極セル、12…単キャパシタセル、22・2
4…集電体、26…分極性電極、28…セパレータ、3
0・32…電極取り出し部、34…スリット、35…
孔、36…十字状に形成されたスリットを有する孔、3
7…ジグザク状のスリット、38…凹部、40…開口
部、70…捲回型キャパシタ、72…正極シート、74
…負極シート、76…捲回体、78…ケース、80…電
極端子、82…封口板、90・91…乱層構造炭素、9
5…微結晶炭素、97…低規則性部分。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的に酸化させた黒鉛類似の微結晶炭
    素を有する炭素材料を主成分とした分極性電極が有機電
    解液に浸漬され、当該分極性電極が充電によって体積膨
    張し、かつ、放電によって体積収縮する電気化学キャパ
    シタであって、 当該分極性電極が、凹部、スリット、孔またはこれらを
    組み合わせた開口部を有することを特徴とする電気化学
    キャパシタ。
  2. 【請求項2】 前記開口部の面積が、分極性電極の面積
    の10%以下である請求項1に記載の電気化学キャパシ
    タ。
JP2000080140A 2000-03-22 2000-03-22 電気化学キャパシタ Withdrawn JP2001267188A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000080140A JP2001267188A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電気化学キャパシタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000080140A JP2001267188A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電気化学キャパシタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001267188A true JP2001267188A (ja) 2001-09-28

Family

ID=18597290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000080140A Withdrawn JP2001267188A (ja) 2000-03-22 2000-03-22 電気化学キャパシタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001267188A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004153259A (ja) * 2002-10-09 2004-05-27 Asahi Glass Co Ltd 電気二重層キャパシタ及び該電気二重層キャパシタの製造方法
WO2008090876A1 (ja) * 2007-01-26 2008-07-31 Panasonic Corporation エネルギーデバイス、その製造方法及びそれを搭載した装置
JP2009105111A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Meidensha Corp 電気二重層キャパシタ
JP2011044746A (ja) * 2010-11-29 2011-03-03 Mitsubishi Electric Corp 電気二重層キャパシタ
KR20140029921A (ko) * 2012-08-31 2014-03-11 에스케이이노베이션 주식회사 배터리 셀 및 배터리 모듈

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004153259A (ja) * 2002-10-09 2004-05-27 Asahi Glass Co Ltd 電気二重層キャパシタ及び該電気二重層キャパシタの製造方法
WO2008090876A1 (ja) * 2007-01-26 2008-07-31 Panasonic Corporation エネルギーデバイス、その製造方法及びそれを搭載した装置
US8277967B2 (en) 2007-01-26 2012-10-02 Panasonic Corporation Energy device, method for manufacturing the same, and apparatus including the same
JP2009105111A (ja) * 2007-10-22 2009-05-14 Meidensha Corp 電気二重層キャパシタ
JP2011044746A (ja) * 2010-11-29 2011-03-03 Mitsubishi Electric Corp 電気二重層キャパシタ
KR20140029921A (ko) * 2012-08-31 2014-03-11 에스케이이노베이션 주식회사 배터리 셀 및 배터리 모듈
KR102002039B1 (ko) * 2012-08-31 2019-07-19 에스케이이노베이션 주식회사 배터리 셀 및 배터리 모듈

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4731967B2 (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP5322435B2 (ja) 蓄電デバイス用負極活物質
JP5228531B2 (ja) 蓄電デバイス
US8564934B2 (en) Ultracapacitor with improved aging performance
US9472353B2 (en) Ultracapacitor with improved aging performance
JP2014530502A (ja) 高電圧電気化学的二重層キャパシタ
US10211001B2 (en) Ultracapacitor with improved aging performance
JP2004165131A (ja) 新規溶融塩を用いたイオン伝導体
JP2006286926A (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP2006338963A (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP2006286923A (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP2005129924A (ja) 電気二重層コンデンサ用金属製集電体およびそれを用いた分極性電極並びに電気二重層コンデンサ
JP4527821B2 (ja) 電気化学キャパシタ
JP4731974B2 (ja) リチウムイオンキャパシタ
WO2009123031A1 (ja) 電気化学素子用電極の製造方法
JP3812098B2 (ja) 電気二重層キャパシター
JP2001267188A (ja) 電気化学キャパシタ
JP2007180429A (ja) リチウムイオンキャパシタ
JP3837866B2 (ja) 電気二重層キャパシター
JP2000124084A (ja) 電気二重層キャパシター
JP3541476B2 (ja) 電気二重層キャパシタ
JP3800810B2 (ja) 電気二重層キャパシター
JP5604227B2 (ja) キャパシタ用活性炭の製造方法及び活性炭
JP3792528B2 (ja) 電気二重層コンデンサの製造方法
JP2000331888A (ja) 電気化学キャパシタ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605