JP2001262843A - コンクリート棒状構造体の補強器具および補強方法 - Google Patents

コンクリート棒状構造体の補強器具および補強方法

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JP2001262843A JP2000073747A JP2000073747A JP2001262843A JP 2001262843 A JP2001262843 A JP 2001262843A JP 2000073747 A JP2000073747 A JP 2000073747A JP 2000073747 A JP2000073747 A JP 2000073747A JP 2001262843 A JP2001262843 A JP 2001262843A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 様々な断面形状のコンクリート棒状構造体を
確実に補強できるとともに、その補強作業を容易かつ安
価にできるコンクリート棒状構造体の補強器具および補
強方法を提供すること。 【解決手段】 補強器具30は、柱20の各角部に係合
された係合部材31と、隣接する各係合部材31を連結
する緊締部材32とで構成されている。係合部材31
は、連結ピン314で回動自在に連結された複数の係合
片312で構成されている。緊締部材32は、ボルト3
21と、座金40と、ナット322とで構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリート棒状
構造体の補強器具および補強方法に関し、たとえば、鉄
筋コンクリート建築物の柱や梁の補強等に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、建築や土木の分野では、鉄筋コ
ンクリート構造物が多用されている。このうちビルディ
ング等の建築物や、橋梁等の構造物においては、棒状の
柱や梁が多く形成されることになる。これらの柱や梁に
おいては、棒状であるために各方向への曲げ力、剪断力
を受けることになり、特に柱では同時に軸力も受けるこ
とになる。
【0003】このような柱や梁においては、過大な負荷
を受けた際に破壊が生じることになる。このような破壊
は、主に圧壊の形で現れる場合と、剪断破壊の形で現れ
る場合とがある。たとえば、軸力が過大になると、柱の
長手方向の一部が全周にわたって膨張して圧壊する。ま
た、曲げ力が過大になると、曲げによる圧縮が生じる側
で膨張が生じて圧壊に至り、反対側では引張りによる断
裂が生じる。また、剪断力が過大になると、軸線方向に
対して斜め方向のひび割れが生じ、やがては切れてしま
い、剪断破壊を起こす。このようなことから、コンクリ
ート製柱および梁の補強方法として様々な方法が採られ
ている。
【0004】第1の補強方法として、鉄板で柱を囲む補
強方法がある。この補強方法は、鉄板を柱の各周面に沿
わせ、互いに溶接等により全周を筒状に連続させて柱を
包み込むものである。この補強方法によれば、過大な負
荷による膨張やひび割れが生じてきても、鉄板でこの膨
張、ひび割れを抑えることができ、構造体の破壊を防止
できる。第2の補強方法として、カーボン繊維等によ
る、繊維強化樹脂材で柱を囲む補強方法がある。この補
強方法は、柱の周囲に強化用繊維シート等を巻き付け、
含浸させた樹脂を硬化させて柱を筒状に包み込むもので
ある。この補強方法によっても鉄板包囲式と同様の効果
が得られる。
【0005】第3の補強方法として、鉄筋で包囲する補
強方法がある。この方法は、柱の周囲に鉄筋をコイル状
に巻き付けて固定するものであり、やはり鉄板包囲式と
同様の効果が得られる。第4の補強方法として、コンク
リートを増し打ちする補強方法がある。この補強方法
は、既にある柱の周囲に鉄筋材を配筋してコンクリート
を打設し、断面を増加させることで耐力を高めるもので
ある。なお、新規に柱を構築する場合、通常以上の断面
寸法を確保することで同様の補強が得られる。
【0006】第5の補強方法として、ロッド等で柱の二
面を緊締圧縮する補強方法がある。この補強方法は、柱
の反対側面に貫通孔をあけてロッドを挿通させ、その両
端に螺合されたナットを締め付けることで柱を圧縮する
ものである。この補強方法によっても膨張ないし圧壊が
抑制できるとともに、圧縮した部分ではプレストレスが
付与されるため、過大な負荷による膨張およびひび割れ
が初期の段階から抑制できるという効果がある(特開昭
59-41558号公報「鉄筋コンクリート柱の補強法」等参
照)。なお、これらの補強方法は、一般に柱の全長にわ
たって行われる。また、これらの補強方法は、梁等に対
しても行うことができる。
【0007】しかし、前述した各補強方法には次のよう
な問題がある。第1の補強方法では、鉄板を用いるため
に重量が重く、また溶接が必要であるために作業の煩雑
さが避けられない。第2の補強方法では、繊維強化樹脂
であるため軽量であるが、コスト高になるという問題が
あり、巻き付けるために柱の角部を丸める等の処置も必
要になる。第3の補強方法では、鉄筋の巻き付け等の煩
雑さが避けられない。第4の補強方法では、柱の断面形
状が増し、十分な耐力を確保するためには相当な寸法増
が必要となり、周囲との空間の取り合いに問題が生じる
場合がある。第5の補強方法では、既設コンクリート柱
の補強方法として採用した場合に、既設の柱に貫通孔を
開けるという大がかりな工事が必要となる。また、削孔
時に、柱内部の鉄筋材を切断することも考えられる。
【0008】以上のような課題を解決するために、本出
願人は先にコンクリート棒状構造体の補強器具および補
強方法(特開2000-34842号公報参照)を提案した。これ
は、既設コンクリート柱等のコンクリート棒状構造体の
表面に係合される複数の係合部材と、前記構造体の外周
側に配置されて前記各係合部同士を連結する複数の緊締
部材とを備え、これらの緊締部材に付与された引張力で
前記各係合部材が前記構造体をその軸線方向に対して交
叉する方向に圧縮する構成である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前述した特開2000-348
42号公報に開示されたコンクリート棒状構造体の表面補
強器具および補強方法の場合、係合部材は、構造体の断
面形状に合った角度、具体的には、構造体の角部に合っ
た角度に形成されている。通常、既設のコンクリート柱
の断面形状は方形であるので、柱の直角な角部の形状に
合わせて係合部材が製作されている。
【0010】しかし、外見上は方形な既設コンクリート
柱であっても、柱の施工誤差により形が歪んでしまっ
て、その角部は必ずしも直角でない場合もある。このよ
うな場合、係合部材が角部に密着しないなどの要因か
ら、十分な補強効果が得られないという不具合が考えら
れる。また、柱の断面形状が方形以外の場合は、その断
面形状の各角部の角度に対応した係合部材を別に製作し
なければならないので、製作コストや在庫管理の問題が
生じる。
【0011】本発明の目的は、様々な断面形状のコンク
リート棒状構造体を確実に補強できるとともに、その補
強作業を容易かつ安価に行うことができるコンクリート
棒状構造体の補強器具および補強方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、既設のコンクリート棒状構造体を圧縮補強するた
めに用いられる補強器具であって、前記コンクリート棒
状構造体の表面に係合される複数の係合部材と、前記構
造体の外周側に配置されて前記係合部材同士を連結する
緊締部材とを備え、前記係合部材は、互いに回動自在に
連結されるとともに、先端が前記緊締部材に連結された
複数の係合片を含んで構成され、前記緊締部材に付与さ
れた引張力で前記係合部材が前記構造体をその軸線方向
に対して交叉する方向に圧縮可能とされていることを特
徴とするコンクリート棒状構造体の補強器具である。
【0013】この発明によれば、補強器具を構成してい
る緊締部材に引張力を付与することにより、この緊締部
材で連結された係合部材を介して構造体が圧縮される。
このため、この圧縮された部分の膨張およびひび割れが
抑制され、これによって構造体の補強が確実に行われる
ようになる。この際、係合部材は回動自在に連結された
係合片を含んで構成されているので、施工誤差により方
形の柱が歪んでしまっている場合や、あるいは、方形以
外の断面形状の場合でも、係合部材を柱の各角部に確実
に密着させ、外周側の緊締部材を前記構造体の各表面に
沿って配置することができる。したがって、様々な断面
形状のコンクリート棒状構造体を確実に補強できる。
【0014】この際、構造体の周囲を鉄板で囲む必要が
ないから、従来に比して作業が簡単である。また、繊維
強化樹脂などといった高価な部材も使用せず、そして、
これに伴って構造体の角部の曲面化も不要になる。さら
には、鉄筋の巻き付けや、コンクリートの増し打ち、貫
通孔の削孔等の繁雑な作業もいらず、周囲との空間の取
り合いも生じない。したがって、補強作業が容易かつ安
価に行える。
【0015】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載のコンクリート棒状構造体の補強器具において、前
記係合部材を構成する複数の係合片は、ピンを介して回
動自在に連結されていることを特徴とするコンクリート
棒状構造体の補強器具である。この発明によれば、係合
片がピンで連結されていることにより、緊締部材に付与
された引張力によって、この緊締部材に連結された一つ
の係合片に生じる応力が、その他の係合片にスムーズに
伝達されるので、係合片同士の連結部に局部的な応力が
生じることがなく、係合部材が損傷することがない。し
たがって、長期に亘って確実な補強が期待できる。
【0016】請求項3に記載された発明は、既設のコン
クリート棒状構造体を圧縮補強する補強方法であって、
互いに回動自在に連結された複数の係合片を含む係合部
材と、隣接する係合部材の互いに対向する係合片同士を
連結する緊締部材とを備えた補強器具を用い、前記コン
クリート棒状構造体の表面に前記補強器具を構成する複
数の係合部材を係合させるとともに、前記構造体の外周
側に前記緊締部材を配置し、この緊締部材で前記隣接す
る係合部材の互いに対向する係合片同士を連結した後
に、前記緊締部材に引張力を付与して前記係合部材で前
記構造体をその軸線方向に対して交叉する方向に圧縮す
ることを特徴とするコンクリート棒状構造体の補強方法
である。この発明によれば、請求項1に記載された発明
と同様に、補強作業を確実に容易かつ安価に行うことが
できる。
【0017】請求項4に記載された発明は、請求項3に
記載のコンクリート棒状構造体の補強方法において、前
記構造体の断面が多角形状である場合に、前記係合部材
の複数の係合片を前記多角形状における各角部に沿わせ
て係合させ、前記外周側の緊締部材を前記構造体の各表
面に沿って配置することを特徴とするコンクリート棒状
構造体の補強方法である。この発明によれば、係合部材
は回動自在に連結された係合片で構成されているので、
断面形状が多角形であっても、係合部材を各角部の角度
に合わせて製作する必要がなく、係合部材を柱の各角部
に確実に密着させ、外周側の緊締部材を前記構造体の各
表面に沿って配置することができる。したがって、補強
作業を確実に容易かつ安価に行うことができる。
【0018】請求項5に記載された発明は、請求項3ま
たは請求項4に記載のコンクリート棒状構造体の補強方
法において、前記緊締部材をボルトと当該ボルトに螺合
されるナットとで構成し、前記ボルトを引っ張り、この
引っ張りによって伸びる前記ボルトの伸び量を管理して
当該ボルトに付与される引張力を調整することを特徴と
するコンクリート棒状構造体の補強方法である。この発
明によれば、ボルトの長さ、弾性係数、断面積、伸び量
の各数値からボルトに付与される引張力を容易に算出で
き、ボルトの伸び量の管理により引張力の調整が容易で
ある。したがって、確実に補強できる。
【0019】請求項6に記載された発明は、請求項3ま
たは請求項4に記載のコンクリート棒状構造体の補強方
法において、前記緊締部材をボルトと当該ボルトに螺合
されるナットとで構成し、このナットと前記係合部材と
の間にばね部材を介在させ、このばね部材の縮み量を管
理して当該ボルトに付与される引張力を調整することを
特徴とするコンクリート棒状構造体の補強方法である。
この発明によれば、ばね部材の長さ、弾性係数、断面
積、縮み量の各数値からボルトに付与される引張力を容
易に算出でき、ばね部材の縮み量の管理により引張力の
調整が容易である。また、油圧ジャッキ等を使用してボ
ルトを引っ張る必要がないので作業性も向上する。した
がって、容易かつ確実に補強できる。
【0020】請求項7に記載された発明は、請求項3ま
たは請求項4に記載のコンクリート棒状構造体の補強方
法において、前記緊締部材をボルトと当該ボルトに螺合
されるナットとで構成し、このナットを締め付ける際の
トルクを管理して当該ボルトに付与される引張力を調整
することを特徴とするコンクリート棒状構造体の補強方
法である。この発明によれば、ボルトに付与された引張
力をトルクによって管理するので、トルクと引張力の規
定された関係により、常に一定の引張力を付与すること
ができる。またトルクレンチ等の簡単な道具でトルクを
付与することができるので、容易かつ確実に補強でき
る。
【0021】請求項8に記載された発明は、請求項3か
ら7のいずれかに記載のコンクリート棒状構造体の補強
方法において、前記補強器具を前記構造体の長手方向の
端部近傍にのみ設置することを特徴とするコンクリート
棒状構造体の補強方法である。この発明によれば、圧壊
の頻度が高い端部を有効に補強しつつ、頻度の低い中間
部が省略されるから、効率的な補強が行われるようにな
る。よって、コスト削減ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。 〔第1実施形態〕図1から図4には、本発明の第1実施
形態が示されている。本実施形態は、鉄筋コンクリート
造建物10の一部に形成されるコンクリート棒状構造体
としての柱20の補強を行うものである。図1におい
て、柱20は、床部11の上に形成されて上階側の床部
12を支持するコンクリート製の四角柱状体であり、内
部に図示しない鉄筋材を有し、この鉄筋材が上下の床部
11,12内の鉄筋材や、下方の基礎13、上方の梁1
4内の鉄筋材と互いに連結されている。柱20の上端部
および下端部の各近傍には、四周を囲む補強器具30が
それぞれ上下に間隔を空けて複数段に配置されている。
【0023】図2において、補強器具30は、柱20の
各角部21に対応して配置された係合部材としての計四
つの係合部材31と、柱20の外周側すなわち柱20の
四周の表面22に沿って水平に配置された計4本の緊締
部材32とで構成され、これらの緊締部材32で各係合
部材31同士が連結されている。
【0024】図3には、係合部材31の拡大横断面図、
図4には、係合部材31の斜視図を示す。これらの図に
おいて、係合部材31は、二つの係合片312と、この
二つの係合片312の基端部を互いに回動自在に連結す
る連結ピン314とを含んで構成されている。各係合片
312の内面には、柱20の表面22にあてがわれる当
接面311が形成されている。これにより、柱20の各
角部21が直角でない場合でも、当接面311が柱20
の表面22に密着するようになっている。また、各係合
片312の中央部には、座堀部315が設けられるとと
もに、この座堀部315から各係合片312の先端面へ
貫通するように挿通孔313が設けられている。
【0025】緊締部材32は、係合部材31の挿通孔3
13に挿通されるボルト321と、前記座堀部315内
において前記ボルト321に挿通される座金40と、前
記座堀部315内において前記ボルト321の両端の雄
ねじ323に螺合されるナット322とで構成されてい
る。座堀部315は、レンチ等の工具を用いて緊締部材
32のナット322を締め付けることができる程度の大
きさを有している。
【0026】以上のような補強器具30を用いて柱20
を圧縮補強するには、先ず、柱20の各角部21に係合
部材31を配置し、その係合部材31を構成する係合片
312の当接面311を柱20の表面22に密着させ
る。次いで、対向する各係合片312同士を緊締部材3
2のボルト321、ナット322で連結した後、ナット
322を回してボルト321を引っ張る。すると、この
引張力の反力は、ナット322、引張力が付与されたボ
ルト321に連結している一方の係合片312、連結ピ
ン314、他方の係合片312、および他方の係合片3
12の当接面311を介して、柱20の表面22に伝達
され、柱20をその軸線方向(垂直方向)に対して直角
方向(水平方向)に圧縮する。これにより柱20は圧縮
補強される。
【0027】したがって、本実施形態によれば以下の効
果がある。係合部材31は、互いに回動自在に連結され
た二つの係合片312で構成されているので、施工誤差
や断面が多角形状であることにより柱20の各角部21
の角度が直角でない場合でも、係合部材31は確実に角
部21の表面22に密着する。その結果、内部応力が集
中しやすい角部21を確実に押圧することができ、柱2
0の圧縮補強を確実に行うことができる。
【0028】この際、構造体の周囲を鉄板で囲む必要が
ないから、従来に比して作業が簡単である。また、繊維
強化樹脂などといった高価な部材も使用せず、そして、
これに伴って構造体の角部の曲面化も不要になる。さら
には、鉄筋の巻き付けや、コンクリートの増し打ち、貫
通孔の削孔等の繁雑な作業もいらず、周囲との空間の取
り合いも生じない。したがって、補強作業が容易かつ安
価に行える。
【0029】また、柱20の圧縮は、その上下端部近傍
においてのみ行われているので、通常圧壊の頻度が高い
端部を確実に補強しつつ、頻度の低い中間部を省略で
き、作業性の向上およびコスト削減の効果がある。ま
た、係合片312が連結ピン314で互いに連結されて
いることにより、緊締部材32に付与された引張力によ
って生じる係合片312同士の内部応力の伝達がスムー
ズに行われ、係合片312同士の連結部に局部的な応力
が生じることがなく、係合部材31が損傷することがな
いので、長期に亘って確実な補強ができる。なお、各補
強器具30の設置箇所は特に限定されるものではなく、
柱20の中間部も含めて、柱20の上端から下端までの
任意の位置に取り付けてよく、あるいは、柱20の上端
から下端までの範囲に亘って所定間隔おきに取り付けて
もよい。
【0030】〔第2実施形態〕図5、図6には、本発明
の第2実施形態が示されている。図5には、ナット32
2を締め付ける前の状態が示され、図6には、ナット3
22を完全に締め付けた後の状態が示されている。本実
施形態においては、ボルト321に螺合するナット32
2と、係合部材31に設けられた座堀部315の底面と
の間には、ばね部材としての環状の皿ばね50がボルト
321に挿通された状態で配置されている。その他の構
成は、第1実施形態と同じである。このような構成の補
強器具30においては、ナット322を締め付けるに従
って、皿ばね50が徐々に縮んでゆくのに対し、その際
のばね力(弾性力)の増加に応じてボルト321が伸
び、皿ばね50が完全に縮みきった状態でボルト321
に最大の引張力が付与される。
【0031】したがって、図6に示すように、皿ばね5
0が縮みきった時点でのばね力は、ばね部材の長さ、弾
性係数、断面積、縮み量の各数値からボルト321に付
与される引張力を容易に算出でき、予め把握できるもの
であるから、ボルト321に引張力を付与する際に、必
ず皿ばね50が縮みきるまでナット322を締め付けれ
ば(縮み量S1を最大にすること)、常に一定の引張力
をボルト321に付与できる。また、ボルト321に引
張力を付与するのに油圧ジャッキ等の設備を用いないか
ら、油圧ジャッキを用意したり、操作する手間を省くこ
とができ、作業性が向上する。
【0032】〔第3実施形態〕図7には、本発明の第3
実施形態が示されている。本実施形態では、ボルト32
1およびナット322の材質として高張力鋼が用いられ
ており、それらがいわゆる高力ボルトおよびナットとな
っている。ボルト321に螺合するナット322と、係
合部材31に設けられた座堀部315の底面との間に
は、座金40がボルト321に挿通された状態で配置さ
れている。その他の構成は第1実施形態と同じである。
【0033】このような構成の補強器具30において
は、ボルト321およびナット322は、ねじ部の表面
処理や、これに伴う互いの摩擦係数などが規定された高
力ボルトおよびナットであるから、ナット322を締め
付ける際のトルクに応じてボルト321には決まった引
張力が付与される。このため、たとえばトルクメータが
設けられたレンチや、所定のトルクに達するとクラッチ
機構が働くレンチ等を用いるなど、常にトルクを管理し
ながらナット322を締め付ければ、ボルト321に正
確な引張力を容易に付与できる。また、ボルト321に
引張力を付与するのに油圧ジャッキ等の設備を用いない
から、油圧ジャッキを用意したり、操作する手間を省く
ことができ、作業性が向上する。
【0034】なお、本発明は、前述の実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での
変形、改良等は本発明に含まれるものである。たとえ
ば、前述した係合部材31を構成する係合片312は、
鍛造、鋳造、あるいは削り出し等の任意の方法で製作さ
れてよい。その一例を図8、図9に示す。この補強器具
60は、係合部材61と緊締部材62とで構成されてい
る。前記係合部材61は、前述した係合部材31と同様
に、二つの係合片612と、これらの係合片612同士
を互いに回動自在に連結する連結ピン614とを含んで
構成されている。ただし、係合片612は、形鋼を切断
加工することにより製作され、平面略L字形状であっ
て、柱20の表面22にあてがわれる当接面611を有
する基端部と、上部と下部の2カ所に挿通孔が設けられ
ている先端部とが、互いに直角を成している。
【0035】また、緊締部材62は、前記係合部材61
に設けられた挿通孔に挿通されるボルト621と、この
ボルト621の両端に螺合されるナット622とを含ん
で構成されている。したがって、各係合部材61は、こ
の係合部材61を構成している二つの係合片612の先
端部の上下二段の挿通孔に配置された計8本の緊締部材
62によって連結されている。ここで、ボルト621の
本数等は、補強の度合いを勘案して任意に決定してよ
い。したがって、補強器具60を使用することにより、
ボルト621の両端部およびナット622の部分が露出
しているので、油圧ジャッキでボルト621の両端部を
保持したり、トルクレンチをナット622に嵌合させる
ことが容易になるので、引張力を付与する際の作業性が
向上し、補強作業が容易になる。また、補強器具30の
係合部材31のように、座堀部315および挿通孔31
3の削りだし加工等をする必要がないので、安価に製作
することができる。
【0036】また、建物外周の壁付きの柱に対しては、
柱の周囲全てに係合部材31と緊締部材32を配置する
ことができないので、この場合は、図10に示すように
補強器具30を構成すればよい。この補強器具30は、
建物内側の柱20の角部21に配置された二つの係合部
材31と、これらを連結する緊締部材32とを備えてい
る。係合部材31を構成する係合片312のうち、壁に
対向する係合片312はボルト321を介して壁側に引
っ張られている。このボルト321の壁側端部は、ハン
マードリル等で壁面に削孔することにより挿入穴101
を形成した後、アンカーや樹脂を使用して前記挿入穴1
01に固定されている。この固定方法は、ボルト321
に付与される引張力以上の引き抜き耐力を有するもので
あれば任意の方法でよい。この補強方法によれば、建物
の外周部分の柱に対しても、係合部材31や緊締部材3
2が建物の外部に露出することがないので、建物の外観
や性能を損ねることなく有効な補強ができる。
【0037】また、前記第1実施形態では、コンクリー
ト棒状構造体として、図1に示すように一階柱の例を用
いたが、一階柱に限らず、上階の柱や地下の柱等も含ま
れる。また、本発明の構造体としては、柱に限定される
ものではなく、たとえば周面が露出した状態にある梁等
も含まれる。また、図10に示す方法を用いれば、周面
が露出していない、スラブ付きの梁にも応用できる。さ
らに、各補強器具30の間隔は特に限定されるものでは
なく、その実施にあたって適宜に決められてよい。ま
た、実施にあたっては、各補強器具30をメッキ処理し
て使用してもよい。このようにすれば、屋外で長期にわ
たって使用しても、メッキ処理による耐候性があるので
腐食しづらい。また、前記実施形態では、緊締部材32
のボルト321への引張力の付与は、皿ばねや高力ボル
トを用いたが、、油圧ジャッキにより行うこともでき
る。この場合は、油圧ジャッキでボルト321を引っ張
り、このボルト321の伸び量を測定することで、引張
力の調整を正確に行うことができる。
【0038】また、前記第2実施形態では、ばね部材と
して皿ばね50が用いられていたが、本発明に係るばね
部材としては、例えばコイルばね等であってもよく、そ
の実施にあたって適宜ばね部材を適用できる。そして、
皿ばね50を複数介在させたり、あるいは厚みの異なる
皿ばね50を用いることにより、利用できる弾性力のレ
ンジを容易に変えることができ、ボルト321に与える
引張力の大きさを要求される補強の度合いに応じて迅速
に対応できる。
【0039】また、前記実施形態では、係合部材31を
構成する係合片を二つとしたが、必ずしも二つに限ら
ず、三以上の複数であってもよい。たとえば、係合片を
互いに回動自在に連結して一列に繋ぐことにより、水平
方向に自在な変形が可能なチェーン状となる。したがっ
て、これを係合部材として用いれば、柱の角部21の面
取り幅が大きい場合でも、当接面が柱の角部21に確実
に密着するので、有効な補強ができる。
【0040】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
複数の係合片を含んで構成されている係合部材を使用す
ることにより、様々な断面形状のコンクリート棒状構造
体に対し、補強器具が構造体に確実に密着する。よっ
て、補強器具の緊締部材に付与された引張力により、緊
締部材に連結された係合部材を介して構造体を確実に圧
縮できるので、この圧縮された部分の膨張およびひび割
れが抑制され、構造体を確実に補強できるとともに、補
強作業を容易かつ安価に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】第1実施形態の係合部材、緊締部材の連結部分
を拡大して示す横断面図である。
【図4】第1実施形態の係合部材の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態のナットを締め付ける前
の状態を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態のナットを完全に締め付
けた後の状態を示す断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明の変形例を示す正面図である。
【図9】図8のIX-IX線断面図である。
【図10】本発明のさらに別の変形例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
20 コンクリート棒状構造体としての柱 21 柱20の各角部 22 柱20の表面 30, 60 補強器具 31, 61 係合部材 32, 62 緊締部材 40 座金 50 ばね部材としての皿ばね 312, 612 係合片 314, 614 連結ピン 321, 621 ボルト 322, 622 ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E164 AA02 AA31 BA00 BA22 BA44 BA45 BA46 BA48 CA01 CA02 CA35 CA36 2E176 AA04 BB29

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設のコンクリート棒状構造体を圧縮補
    強するために用いられる補強器具であって、 前記コンクリート棒状構造体の表面に係合される複数の
    係合部材と、前記構造体の外周側に配置されて前記係合
    部材同士を連結する緊締部材とを備え、 前記係合部材は、互いに回動自在に連結されるととも
    に、先端が前記緊締部材に連結された複数の係合片を含
    んで構成され、前記緊締部材に付与された引張力で前記
    係合部材が前記構造体をその軸線方向に対して交叉する
    方向に圧縮可能とされていることを特徴とするコンクリ
    ート棒状構造体の補強器具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のコンクリート棒状構造
    体の補強器具において、前記係合部材を構成する複数の
    係合片は、ピンを介して回動自在に連結されていること
    を特徴とするコンクリート棒状構造体の補強器具。
  3. 【請求項3】 既設のコンクリート棒状構造体を圧縮補
    強する補強方法であって、 互いに回動自在に連結された複数の係合片を含む係合部
    材と、隣接する係合部材の互いに対向する係合片同士を
    連結する緊締部材とを備えた補強器具を用い、前記コン
    クリート棒状構造体の表面に前記補強器具を構成する複
    数の係合部材を係合させるとともに、前記構造体の外周
    側に前記緊締部材を配置し、この緊締部材で前記隣接す
    る係合部材の互いに対向する係合片同士を連結した後
    に、前記緊締部材に引張力を付与して前記係合部材で前
    記構造体をその軸線方向に対して交叉する方向に圧縮す
    ることを特徴とするコンクリート棒状構造体の補強方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のコンクリート棒状構造
    体の補強方法において、前記構造体の断面が多角形状で
    ある場合に、前記係合部材の複数の係合片を前記多角形
    状における各角部に沿わせて係合させ、前記外周側の緊
    締部材を前記構造体の各表面に沿って配置することを特
    徴とするコンクリート棒状構造体の補強方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載のコンク
    リート棒状構造体の補強方法において、前記緊締部材を
    ボルトと当該ボルトに螺合されるナットとで構成し、前
    記ボルトを引っ張り、この引っ張りによって伸びる前記
    ボルトの伸び量を管理して当該ボルトに付与される引張
    力を調整することを特徴とするコンクリート棒状構造体
    の補強方法。
  6. 【請求項6】 請求項3または請求項4に記載のコンク
    リート棒状構造体の補強方法において、前記緊締部材を
    ボルトと当該ボルトに螺合されるナットとで構成し、こ
    のナットと前記係合部材との間にばね部材を介在させ、
    このばね部材の縮み量を管理して当該ボルトに付与され
    る引張力を調整することを特徴とするコンクリート棒状
    構造体の補強方法。
  7. 【請求項7】 請求項3または請求項4に記載のコンク
    リート棒状構造体の補強方法において、前記緊締部材を
    ボルトと当該ボルトに螺合されるナットとで構成し、こ
    のナットを締め付ける際のトルクを管理して当該ボルト
    に付与される引張力を調整することを特徴とするコンク
    リート棒状構造体の補強方法。
  8. 【請求項8】 請求項3から7のいずれかに記載のコン
    クリート棒状構造体の補強方法において、前記補強器具
    を前記構造体の長手方向の端部近傍にのみ設置すること
    を特徴とするコンクリート棒状構造体の補強方法。
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