JP2001262138A - セレン化亜鉛超微粒子及びその製造方法 - Google Patents

セレン化亜鉛超微粒子及びその製造方法

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JP2001262138A JP2001003155A JP2001003155A JP2001262138A JP 2001262138 A JP2001262138 A JP 2001262138A JP 2001003155 A JP2001003155 A JP 2001003155A JP 2001003155 A JP2001003155 A JP 2001003155A JP 2001262138 A JP2001262138 A JP 2001262138A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した大きな発光能を有するセレン化亜鉛
超微粒子を提供する。 【解決手段】 ホスフィンオキシド類を配位子として含
有し、半値幅が70nm以下の発光帯を有することを特
徴とするセレン化亜鉛超微粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来にない安定し
た大きな発光能を有するセレン化亜鉛超微粒子とその製
造方法、及びその用途に関する。該発光能は該超微粒子
の量子効果により制御されるエキシトン発光帯によるも
のであり、その発光波長を粒径により極めて精密に制御
できるので、本発明のセレン化亜鉛超微粒子はディスプ
レイや照明器具等に用いられる面状発光体の原料として
有用な材料である。
【0002】
【従来の技術】半導体の超微粒子は、量子効果によるバ
ルク材料では見られない吸光発光特性を有するため、新
しい光機能材料としての産業上の利用が強く求められて
いる。かかる性質を有する超微粒子は、コロイド粒子、
ナノ結晶(Nanocrystal)、ナノ粒子(Na
noparticle)、あるいは量子ドット(Qua
ntum dot)等とも呼称される場合がある。
【0003】セレン化亜鉛(ZnSe)は、可視短波長
領域に発光能を有するので特に重要な半導体種である。
ZnSe超微粒子の研究例として、Hines,M.
A.ら著;J.Phys.Chem.B,102巻,3
655−3657(1998)には、ナノ結晶の合成と
吸光発光特性に関する記述がある。ここでのZnSeナ
ノ結晶合成の代表的方法は、セレンのトリオクチルホス
フィン(以下TOPと略)溶液とジエチル亜鉛(以下Z
nEt2と略)とを室温にてあらかじめ混合し、アルゴ
ンガス雰囲気で310℃に加熱したヘキサデシルアミン
(以下HDAと略)中に急速に注入し次いで270℃で
熟成させる方法である。この方法により、ヘキサン希釈
溶液中での吸収スペクトルの極大が345〜420nm
程度、エキシトン準位に由来する発光帯(エキシトン発
光帯)の極大が365〜430nm程度の範囲となるZ
nSeナノ結晶が得られると報告されている。
【0004】この例のような有機物中で生成する半導体
ナノ結晶は、該ナノ結晶の構成元素に対する強い配位力
を有する適切な有機物でその表面を配位することによ
り、ナノ結晶どうしの凝集による粗大粒子生成を抑制で
きることが既に良く知られている。例えば、上記のHi
nesら著の文献、あるいはKatari,J.E.
B.ら著;J.Phys.Chem.,98巻,410
9−4117(1994)に報告されているように、セ
レン化カドミウム(CdSe)や硫化カドミウム(Cd
S)のナノ結晶の合成における優れた配位子として、ト
リオクチルホスフィンオキシド(以下TOPOと略)、
上記したTOP、あるいはこれらの混合物等が知られて
いる。
【0005】一般的に、半導体ナノ結晶の合成における
好適な配位子の選択は、例えば上記のHinesら著の
文献にて論じられているように、半導体を形成する金属
元素(例えばカドミウムや亜鉛等)や電気陰性元素(例
えばセレンや硫黄等)に対する配位力の強弱のバランス
に左右されるものと考えられている。しかし、かかる有
機配位子の選択に関する系統的な研究の蓄積は不十分で
あり、現状では実験的な試行錯誤に事実上頼らねばなら
ない。例えば前記のHinesら著の文献には、CdS
e系での好適なナノ結晶合成に用いられるTOP/TO
PO混合配位子系は、ZnSe系においては標準的な沈
殿法で単離不可能な未成長結晶を与えるので好ましくな
いことが明記されている。この理由として、亜鉛に対す
る配位力がTOPOは強すぎ逆にTOPは弱すぎること
をHinesらは挙げている。そして、前記のHDAの
ようなアミン類はTOPOのようなホスフィンオキシド
類よりもわずかに弱い塩基であり中程度の配位力を有す
ると考えられ、しかもHDAは高い沸点を有するため高
温での好ましい合成条件に使用できるため、HDAの使
用は論理的に妥当な選択であるとしている。しかし、こ
うして生成するZnSeナノ結晶は、発光強度、化学的
安定性、及び溶剤溶解性が不十分である点に課題を残し
ていた。
【0006】一方、TOPOで表面が被覆されたZnS
eナノ粒子がN.Revaprasaduら;J.Ma
ter.Chem.,8巻,1885−1888(19
98)に報告されている。この報告の方法は、ビス(ジ
エチルジセレノカルバマト)亜鉛(II)のTOP溶液
を250℃のTOPO中に射出する方法によっており、
単離されたナノ粒子の平均粒径は5nm程度でその粒径
分布は高々12%程度のものであり、エキシトン発光帯
よりも長波長側に出現する表面準位由来のブロードな発
光帯(半値幅は80nm)を最大発光帯とするものであ
る。従って、主発光帯の波長を量子効果(粒径の関数で
ある)により制御困難なものであり、しかもその半値幅
が大きいため印加したエネルギーが発光最大波長におい
て効果的に利用されない点に実用的課題を残していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、その目的は、従来にない安定
した大きな発光能と発光波長の制御性、化学的安定性、
及び溶剤溶解性を兼ね備えたZnSe超微粒子とその製
造方法、及びそれらにより初めて可能となる産業上有用
な用途の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、セレンのホスフィン
類溶液及びジアルキル亜鉛とを加熱反応させてZnSe
ナノ結晶を生成させ次いでその反応系にTOPO等のホ
スフィンオキシド類を加える二段階の工程を経ること
で、ホスフィンオキシド類を配位子として含有しかつ単
離可能な大きさに成長したZnSe超微粒子が得られ、
これが高度な化学的安定性と溶剤溶解性を有するのみな
らず従来の知見では全く予想できなかった格段に大きな
発光強度を与えることを見いだして本発明に到達した。
即ち、本発明の要旨は、ホスフィンオキシド類を配位子
として含有し、半値幅が70nm以下の発光帯を有する
ことを特徴とするセレン化亜鉛超微粒子、これを与える
前記の二段階の工程を含む製造方法、及び該ZnSe超
微粒子を含有する薄膜状成形体の3点に存する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明につきさらに詳細に
説明する。 [ZnSe超微粒子]本発明のホスフィンオキシド類を
配位子として含有するZnSe超微粒子とは、溶液法や
真空法等の任意の方法により製造されるZnSe結晶粒
子を主体とするものであり、ホスフィンオキシド類をそ
の表面に結合したものである。用いられるホスフィンオ
キシド類は通常亜鉛原子に配位結合し、かかる配位結合
の存在は、前記のKatariら著の文献に記載のよう
にX線光電子分光スペクトル(XPS)あるいはこれら
と核磁気共鳴(NMR)や赤外吸収(IR)スペクトル
等の有機化合物で用いられるスペクトル法の併用により
確認可能である。なお、ZnSe結晶粒子の表面に結合
した該ホスフィンオキシド類は、必ずしもその分子構造
をそのまま保たなくても構わず、例えば前記のN.Re
vaprasaduら著の文献に記載があるZn−O−
P結合(赤外吸収スペクトルにおいて1080cm-1
近に吸収帯を与える)として結合していても構わない。
【0010】本発明のZnSe超微粒子に用いられるホ
スフィンオキシド類は、一般式(1)で表される。
【0011】
【化1】R123P=O (1)
【0012】上記式(1)中、R1,R2,及びR3はい
ずれも独立に任意のアルキル基又は任意のアリール基を
表す。かかるアルキル基の炭素数は通常1〜20、好ま
しくは3〜16、更に好ましくは4〜12、最も好まし
くは6〜10であり、具体的にはイソプロピル基、n−
ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デ
シル基、ドデシル基等が例示でき、中でもヘキシル基、
オクチル基、及びデシル基が好適である。該アルキル基
の分子量が小さすぎる場合にはホスフィンオキシド類の
沸点が低すぎるため好適な高温反応への適用に支障を来
す場合があり、逆に該アルキル基の分子量が高すぎる場
合にはホスフィンオキシド類の配位力が著しく低下する
場合がある。一方前記のアリール基としては、フェニル
基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4
−メチルフェニル基、クミル基等が例示できるが、アル
キル基のほうが好ましい。好適なホスフィンオキシド類
としては、トリブチルホスフィンオキシド、トリヘキシ
ルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシ
ド(TOPO)、トリデシルホスフィンオキシド等が例
示でき、中でもTOPOは最も好適に用いられる。な
お、複数種のホスフィンオキシド類を併用しても構わな
い。
【0013】本発明のZnSe超微粒子は、ホスフィン
オキシド類を配位子として含有する限りにおいて、その
製造工程で使用される任意の有機化合物、例えばホスフ
ィン類やアミン類等を結合していても構わないが、Zn
Se超微粒子に配位結合している総配位子中のホスフィ
ンオキシド類の割合は、通常10〜90モル%、ZnS
e超微粒子の化学的安定性や発光特性の点で好ましくは
20〜90モル%、更に好ましくは50〜90モル%程
度である。なお、本発明のZnSe超微粒子における有
機成分含量は、該超微粒子の表面積(即ち後述の粒子直
径に関連)にもよるが、後述する単離精製工程を経て十
分に精製された状態で通常10〜70重量%、ZnSe
超微粒子の化学的安定性や発光特性の点で好ましくは2
0〜60重量%、更に好ましくは30〜50重量%程度
である。該有機成分含量は、例えば窒素ガス等の不活性
気体気流下での熱重量分析(典型的には室温から600
℃程度に昇温し120分程度保温する)により測定され
る。
【0014】本発明のZnSe超微粒子の粒子の大きさ
は、透過型電子顕微鏡(TEM)で観察されるZnSe
結晶粒子の数平均粒径として、通常1〜20nm、好ま
しくは2〜10nm、更に好ましくは3〜7nm程度で
ある。該粒径は、観察像と同面積の円の直径として定義
し、公知の画像処理によりその数平均を求めることがで
きる。かかる場合の粒子像数は可及的多いことが望まし
いが、再現性の点で無作為に選ばれた該粒子像の個数と
して最低でも50個以上、好ましくは80個以上、更に
好ましくは100個以上とする。TEMで観察される粒
子像は、有機配位子を含まない部分に由来するものと考
えられる。量子効果による吸発光波長は該数平均粒径の
関数であるので、これが前記の範囲外の場合には粒径
(即ち量子効果)による発光波長制御性が不十分となる
だけでなく、超微粒子合成の際の単離精製に支障を来す
場合がある。
【0015】本発明のZnSe超微粒子の粒径の分布
は、後述するように半値幅が70nm以下の発光帯を有
する限りにおいて制限はなく、これを制御することで用
途目的に応じた吸発光波長範囲を変化させることができ
る。用途により、異なる粒径分布を有する複数種の本発
明のZnSe超微粒子を混合して発光スペクトルを調整
することも可能である。なお、エキシトン準位に基づく
吸発光帯波長範囲を狭くする必要がある場合には該粒径
分布を狭くするが、通常、前記の数平均粒径の±20%
以内、好ましくは±15%以内、更に好ましくは±10
%以内とする。この範囲を超えた粒径分布の場合、該吸
発光波長範囲を狭くする目的を十分に達成することが困
難となる。
【0016】[ZnSe超微粒子の発光特性]本発明の
ZnSe超微粒子の大きな特徴の一つは、従来知られて
いない大きな発光強度を与えることにある。この理由は
定かでないが、後述する製造方法におけるホスフィンオ
キシド類の添加工程の直後に発光強度が数百倍のオーダ
ーで増大することから、既に系内である程度成長したZ
nSeナノ結晶表面へのホスフィンオキシド類の配位あ
るいは結合による効果と推測される。
【0017】本発明のZnSe超微粒子の発光特性を特
徴づける要件は、半値幅が70nm以下の発光帯を有す
ることにあり、この値は好ましくは50nm以下、更に
好ましくは30nm以下とする。かかる要件は、該発光
帯がエキシトン発光帯である場合に容易かつ好適に達成
される。ここでいうエキシトン発光帯とはエキシトン準
位からの発光である。これは量子効果が顕著に現れる本
発明のZnSe超微粒子において明確に見られるもので
あり、基礎吸収終端波長よりもわずかに長波長側に出現
する。該エキシトン準位は基礎吸収準位から孤立してい
るため、線幅(例えば半値幅で評価される)の小さいエ
キシトン発光帯を与える。従って、エキシトン発光帯
は、印加された励起エネルギーを特定波長において発光
エネルギーとして効果的に利用するのに有効な発光帯で
ある。前記の表面準位からのブロードな発光帯は、この
観点で可及的小さいことが望ましいので、本発明のZn
Se超微粒子は、エキシトン発光帯が最大発光帯である
ことが望ましい。
【0018】本発明のZnSe超微粒子の発光スペクト
ルの極大は、通常350〜450nm,好ましくは37
0〜420nmの波長範囲に存在する。なお、かかる発
光は、光励起発光(フォトルミネッセンス;PL)でも
電子励起発光(エレクトロルミネッセンス;EL)でも
構わない。本発明のZnSe超微粒子の発光は任意の励
起方法で行うことが可能であり、また発光時の試料の形
態は、例えばZnSe超微粒子をトルエンやヘキサン等
の溶媒に溶解させた溶液状態、バルク状態、あるいは樹
脂やワックス等の適当なバインダをマトリクスとする組
成物又はその薄膜状成形体等の任意の形状とすることが
可能である。
【0019】[ZnSe超微粒子の製造方法]本発明の
ホスフィンオキシド類を配位子として含有するZnSe
超微粒子は、セレンのホスフィン類溶液とジアルキル亜
鉛とを溶融したアルキルアミン類中で反応させる第一工
程と、該第一工程において得られるZnSe含有液にホ
スフィンオキシド類を加えて配位せしめる第二工程とを
含む製造方法により好適に得られる。該第一工程は、例
えば前記のHinesら著の文献に記載のZnSeナノ
結晶の合成条件に代表される結晶成長過程であり、該第
二工程で添加するホスフィンオキシド類の添加前にあら
かじめZnSe結晶粒子を成長させておくことがその目
的である。続く第二工程の目的は、該第一工程で所望の
大きさに成長させたZnSeナノ結晶の表面に配位して
いると考えられるアミン類等の一部又は全部をホスフィ
ンオキシド類で置換し、その強い配位力及び/又は結合
力によりZnSe結晶粒子を化学的により安定化させ、
発光能を増大せしめることにある。但し、該第二工程以
後更に高温での熟成を継続することにより、第一工程で
達成されているZnSe結晶粒子の成長度(例えばエキ
シトン吸発光帯波長で監視することが可能)を更に増大
させることも可能である。
【0020】本発明の製造方法に使用する反応容器は、
攪拌装置、還流管、乾燥アルゴン等の不活性気体を導入
流通させる機構等を備える必要がある。該第一工程で用
いられるセレンのホスフィン類溶液は、セレン(Se単
体)をホスフィン類に溶解して得られる。この溶液の調
製は乾燥した窒素やアルゴン等の不活性気体雰囲気で通
常行われ、必要に応じて加熱しても構わない。この溶液
中で、セレンとホスフィン類の複合体(例えばホスフィ
ンセレニド類)が生成しているものと考えられる。ま
た、セレンの溶液濃度は通常0.01〜3規定濃度、溶
解性と製造効率の点で好ましくは0.05〜2.5規定
濃度、更に好ましくは0.1〜2規定濃度の範囲とす
る。ここで用いられるホスフィン類は一般式(2)で表
され、ここでのR1,R2,及びR3は前記一般式(1)
の場合と同一である。具体的なホスフィン類としては、
トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリ
オクチルホスフィン(TOP)、トリデシルホスフィン
等が例示でき、中でもTOPは常温で液体であり高い沸
点を持つので最も一般的に用いられる。
【0021】
【化2】R123P (2)
【0022】前記の第一工程においては、前記のセレン
のホスフィン類溶液とジアルキル亜鉛とを溶融したアル
キルアミン類中で反応させる。
【0023】ここで使用されるジアルキル亜鉛として
は、1つのアルキル基の炭素数が1〜10、反応性の点
で好ましくは1〜8のものが使用でき、具体例としては
ジメチル亜鉛、ジエチル亜鉛、ジイソプロピル亜鉛、ジ
ブチル亜鉛等が挙げられる。またこの使用量は、原料中
におけるZn/Seモル比として通常0.1〜2、好ま
しくは0.5〜1.5、更に好ましくは0.7〜1.2
の範囲である。
【0024】該第一工程の反応条件の一例を以下に説明
する。前記のセレンのホスフィン類溶液にジアルキル亜
鉛を100℃未満程度の低温で溶解させて原料溶液を調
製し、次いでこの原料溶液を適当な温度に加熱したアル
キルアミン類(例えば炭素数8以上のω−アミノアルカ
ン、具体的にはオクチルアミン、デシルアミン、ドデシ
ルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、
オクタデシルアミン等)中に注入して行われる。ここで
該アルキルアミン類は反応溶媒兼配位子として作用する
ものと考えられ、あらかじめアルゴンガス等の不活性雰
囲気下で加熱(通常100〜400℃、反応速度や熱分
解抑制の点で好ましくは150〜370℃、より好まし
くは200〜350℃、最も好ましくは250〜320
℃程度)し攪拌しながら前記の原料溶液を注入する。特
に好適なアルキルアミン類としては、高沸点である点で
テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン(HDA)、
あるいはオクタデシルアミン等の炭素数14以上のω−
アミノアルカンが挙げられ、中でもHDAが最適であ
る。これらは真空条件下、100℃前後の温度で予備乾
燥を行って使用しても良い。さらに、該原料溶液の調製
時に過剰量のホスフィン類を追加して希釈しても構わな
い。
【0025】該第一工程における原料溶液の注入速度に
制限はないが、生成するZnSeナノ結晶の粒子直径分
布を狭くする場合には0.1〜30秒程度の短時間に所
定量を注入することが好適な場合が多く、この時間は好
ましくは10秒以下、更に好ましくは5秒以下とする。
また、原料溶液の注入後の適切な結晶成長反応時間は、
所望のZnSe超微粒子の粒径と反応温度により変動す
るが、代表的な条件としては250〜350℃程度の反
応温度で0.5〜5時間程度である。一般に、該第一工
程での結晶成長反応の温度が高いほどあるいは時間が長
いほど、生成するZnSe超微粒子の粒子直径は大きく
なる傾向がある。該反応温度範囲は好ましくは270〜
330℃、更に好ましくは280〜320℃程度とす
る。該粒径は、例えば、少量の反応液を適宜抜き出しト
ルエンやヘキサン等で希釈して吸収スペクトルや発光ス
ペクトルを測定することで監視することが可能である。
【0026】一方、前記の第二工程であるホスフィンオ
キシド類の添加は、溶融した前記のホスフィンオキシド
類を該第一工程の反応液に直接加えることでなされる。
この時、ホスフィンオキシド類を適当な溶媒で希釈して
添加しても構わない。添加するホスフィンオキシド類の
量は、該第一工程の反応液に含まれる亜鉛に対して通常
過剰モル当量を使用するが、例えば2〜10000モル
当量、好ましくは5〜5000モル当量、更に好ましく
は10〜1000モル当量程度である。また、該ホスフ
ィンオキシド類の添加の後、不活性気体下での熟成時間
をとっても構わず、この熟成期間の粒径も前記同様の反
応液の抜き出しによる吸収スペクトルや発光スペクトル
の測定で監視することが可能である。
【0027】通常これら第一及び第二工程の終了後、単
離精製工程を行う必要がある。この方法としては、前記
の諸文献に記載の沈殿法が適用可能であり、代表的な手
順は以下の通りである。即ち、反応液の固化温度に至ら
ない程度に冷却後トルエンやヘキサン等を添加して室温
での固化性を抑制し、次いでZnSe超微粒子の貧溶
媒、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等の低級
アルコール類と混合してZnSe超微粒子を析出せし
め、これを遠心分離やデカンテーション等の物理的な手
段で分離する手順である。こうして得られる析出物をト
ルエンやヘキサン等に再度溶解し析出・分離の手順を繰
り返すことで更に精製度を上げることが可能である。か
かる繰り返しの沈殿法は従来技術では析出物の再溶解性
が十分でないため困難であり、本発明の製造方法による
この問題の解決は、ホスフィンオキシド類の配位による
ZnSe超微粒子の化学的安定性と溶剤溶解性の大きな
改善によるものと考えられる。
【0028】[発光性薄膜状成形体]上述した本発明のZ
nSe超微粒子は、溶液塗布等の任意の方法で成形して
様々な用途に応用可能であるが、一例としては薄膜状成
形体が挙げられる。本発明のZeSe超微粒子を含有す
る薄膜状成形体は、該超微粒子の発光特性を生かし、デ
ィスプレイや照明器具等に用いられる面状発光体、ある
いは吸発光特性を生かした高密度記録層等として産業上
有用である。
【0029】かかる薄膜状成形体は、前記の製造方法で
得られる本発明のZnSe超微粒子を任意の製膜方法、
例えば適当な溶剤(例えばトルエン等の芳香族系溶剤、
ヘキサン等の脂肪族炭化水素、アセトン等のケトン系溶
剤、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、塩化メチ
レンやクロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶剤、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系溶剤等)に
溶解し、これを所望の基板、例えばガラス基板、インジ
ウムドープ錫酸化物(通称ITO)や金属(例えば金、
白金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム等)あるい
は蒸着炭素やグラファイト等の導電性基板、シリコン等
の半導体基板、ポリメチルメタクリレート(PMMA)
やポリスチレンあるいは芳香族ポリカーボネート等の樹
脂基板等の上に塗布する方法等、により成形される。か
かる溶液は、噴霧により製膜しても構わない。
【0030】かかる塗布による成形時、あらかじめ適当
な有機バインダ成分、例えばポリメチルメタクリレート
(PMMA)やポリラウリルメタクリレート等のアクリ
ル樹脂、ポリスチレンあるいは芳香族ポリカーボネート
等の汎用樹脂類、ポリ2−ビニルピリジンやポリ4−ビ
ニルピリジン等のポリビニルピリジン類、ポリN−ビニ
ルピロリドンやポリN−ビニルホルムアミド等のアミド
構造を有する高分子、ワックス類やシリコーン油脂等を
溶液に溶解させておくことも可能である。この場合の有
機バインダ成分の量は用途により任意に調整されるが、
ZnSe超微粒子との総和に対して通常0〜90重量
%、膜の機械的強度や輝度・吸光度・光線透過度等の光
学特性の点で好ましくは1〜80重量%、更に好ましく
は10〜70重量%とする。
【0031】かかる薄膜状成形体は、平面状あるいは任
意曲率の曲面状に成形されていても構わない。その膜厚
には制限は特にないが、例えば0.003〜5000μ
m程度、輝度や吸光度あるいは光線透過度の点で好まし
くは0.004〜1000μm程度、更に好ましくは
0.005〜500μm程度、最も好ましくは0.00
5〜100μm程度とする。
【0032】該薄膜状成形体の片側あるいは両側に追加
機能を有する層(例えば機械的損傷に対する保護層、ガ
スバリアー層、光線遮断層、断熱層、帯電防止層、電極
層等)を必要に応じ設けても構わない。本発明の薄膜状
成形体には、その効果を著しく損なわない限りにおい
て、任意の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、酸素
捕捉剤、吸湿剤等を添加することも可能である。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明の具体的態様を更
に詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
り、これらの実施例によって限定されるものではない。
原料試薬は特に記載がない限り、Aldrich社製の
ものを精製を加えず使用した。スペクトル測定と精製に
使用したトルエンは、濃硫酸、水、飽和重曹水、更に水
の順序で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥次いで濾
紙で濾過し、五酸化二リン(P25)から大気圧下蒸留
した脱水精製品を使用した。精製に使用したメタノール
は、硫酸カルシウムと水素化カルシウムで乾燥した後更
に水素化ナトリウムを加えて直接蒸留した乾燥精製品を
使用した。
【0034】[ZnSe超微粒子の合成例]空冷式のリ
ービッヒ還流管を装着した3口フラスコにヘキサデシル
アミン(HDAと略、10.051g)を入れ、真空下
125℃に加熱しながらマグネティックスターラーで3
時間攪拌して予備乾燥した。この間数回、乾燥アルゴン
ガスで内部を置換した。別途乾燥窒素雰囲気のグローブ
ボックス内で、ジエチル亜鉛の1規定濃度n−ヘキサン
溶液(0.54mL)、セレンのトリオクチルホスフィ
ン(TOPと略)溶液(6.16重量%、0.859
g)、及び追加のTOP(2.7mL)を混合し原料溶
液とした。HDAの入ったフラスコはアルゴンガス雰囲
気下で大気圧に保ちながら310℃に昇温し、攪拌を継
続しながら該原料溶液を注射器で1秒間未満で一気に注
入し、この時点を反応時間の開始とした。この時、n−
ヘキサンや原料からの分解生成物等の低沸点有機物が一
気に気化して還流管を通過するので注意を要する。その
後直ちに温度を290℃に設定した。反応開始後90分
の時点で、0.5mLの反応液を注射器でサンプリング
し乾燥精製トルエン(3mL)に溶解した(これを試料
Aと命名)。そして、あらかじめ別途125℃真空下で
加熱攪拌しておいたトリオクチルホスフィンオキシド
(TOPOと略、10mL)を加え、反応開始後100
分のサンプリングを同様に行った(これを試料Bと命
名)。反応開始後130分で熱源を除去し、100℃程
度まで空冷冷却されたところで乾燥精製トルエン(5m
L)を注射器で加えて希釈後室温まで冷却した。この黄
色い溶液を乾燥精製メタノール(40mL)中に乾燥窒
素雰囲気下で滴下し、不溶物を遠心分離(3000回転
/分、5分間)した。デカンテーションにより上澄み液
を除去して得た沈殿物を乾燥精製トルエン(4mL)に
再度溶解した。この時の不溶物を再度遠心分離し、黄色
い溶液を得た(これを試料Cと命名)。
【0035】この試料Cの発光スペクトルを、日立製作
所(株)製F−2500型分光蛍光光度計にて、励起波
長は350nm、スキャンスピード60nm/分、励起
側スリット5nm、蛍光側スリット5nm、フォトマル
電圧400Vの条件で、光路長1cmの石英製セルを用
いて測定したところ、394nmに極大を有するエキシ
トン発光帯を観測しその半値幅は28nmであった。
【0036】こうして得た試料Cを乾燥固化させた粉末
のX線回折測定をリガク(株)製RINT1500(X
線源:銅Kα線、波長1.5418Å)にて行ったとこ
ろ、ZnSe結晶の220面と311面に帰属される回
折ピークを観測したことからZnSeナノ結晶の生成を
確認した。このZnSe超微粒子の粉末を日立製作所
(株)製H−9000NA型透過電子顕微鏡(加速電圧
100kV、観察時の真空度10-6Torr)で観察し
たところ、数平均粒子径が5nmで粒径分布はその10
%以内である超微粒子であった。
【0037】このZnSe超微粒子中の粉末の有機化合
物の含有量をセイコー(株)TG−DTA320熱重量
分析計(窒素気流下室温〜600℃、20℃/分昇温)
により測定したところ、約30重量%であった。 [発光特性の評価]本発明の特徴であるTOPO等のホ
スフィンオキシド類のZnSe超微粒子への配位効果を
示す実施例を前記の試料B及び試料Cとし、比較例をT
OPO添加直前の試料Aとした。
【0038】実施例1及び比較例1(溶液試料) 350nmで励起した場合の試料B(実施例1)と試料
A(比較例1)の乾燥精製トルエン溶液の発光スペクト
ルを前記同様に測定した。表−1に、実施例である試料
Bと比較例である試料Aの発光強度ピーク値の相対比較
を示す。試料Bと試料AではTOPOの添加前後で反応
液中のZnSe濃度が異なるので、ZnSe濃度を同一
とする補正を行った相対強度として表−1に示した。
【0039】なお、実施例1の試料Bの発光スペクトル
では、エキシトン発光帯のみが観察され、比較例1の試
料Aではエキシトン発光帯ピークは見られるもののこれ
よりも大きな表面準位からのブロードかつ長波長側の発
光帯が最大発光帯であった。これらの発光スペクトルを
図1に示した。但し比較例1の発光スペクトルは強度が
弱いので、その強度を10倍して図1に示してある。
【0040】
【表1】 実施例2(薄膜試料) クロム酸混液浸漬と純水洗浄で清浄とした石英板上に試
料Cのトルエン溶液を塗布し、大気中で乾燥して薄膜を
作製した。この試料の発光を前記の装置で調べたとこ
ろ、350nmでの励起により前記の試料B又は試料C
と同様の極大波長を有する鋭いエキシトン発光帯を与
え、表面準位からのブロードかつ長波長側の発光帯は観
測されなかった。また、この試料の吸収スペクトルをH
ewlettPackard社製8453型分光光度計
で測定したところ、440nmから短波長側に立ち上が
る吸収帯が観測され、これは380nm付近に顕著な肩
(Shoulder)を持っていた。この肩はエキシト
ン準位に由来する吸収帯(エキシトン吸収帯)によるも
のと考えられた。 比較例2(従来技術に基づく合成法及び沈殿法精製) 前記のZnSe超微粒子の合成例において、TOPOを
添加せず290℃での反応を210分間継続した。熱源
を除去し、100℃程度まで空冷冷却されたところで乾
燥精製トルエン(20mL)を注射器で加えて希釈後室
温まで冷却したところ、顕著な量の不溶物により懸濁し
た黄色い液体を得た。不溶物を遠心分離(3000回転
/分、3分間)したところ、上澄みは無色透明で沈殿の
みが黄色に着色していた。デカンテーションにより上澄
み液を除去して得た沈殿物を乾燥精製トルエンに再度溶
解しようとしたが、懸濁するのみで透明な溶液は得られ
なかった。この懸濁液を濾紙で濾過したところ黄色い残
渣が濾紙上に残った。この濾紙上の黄色い残渣は350
nmの励起光照射で400nm付近のエキシトン発光帯
を与えたことから、凝集して再溶解困難となったZnS
eナノ結晶であるものと考えられた。
【0041】以上の例により、以下のことがわかる。 (1)ホスフィンオキシド類(TOPO)をZnSeナ
ノ結晶成長反応の後期に添加して得られるTOPOを配
位子として有するZnSeナノ結晶(実施例1)は、そ
の添加直前のナノ結晶(比較例1)に比べて200倍以
上の光励起発光を示す。前者の最大発光帯はエキシトン
発光帯であるのに対して、後者の最大発光帯は表面準位
による発光帯である。 (2)得られたZnSe超微粒子の溶液を塗布し大気中
で乾燥して得た薄膜(実施例2)は、溶液状態同様の非
常に強いエキシトン発光帯を示すとともに、明らかなエ
キシトン吸収帯を示す。 (3)本発明のZnSe超微粒子は改善された化学的安
定性と溶剤溶解性を持つので、析出と溶解の繰り返しで
ある公知の沈殿法による単離精製が可能であり、比較例
2に示されるように従来技術に基づく合成及び単離精製
の困難性と比較すると大きな改良効果と言える。また、
水や酸素に暴露される大気中での薄膜形成によっても吸
発光特性を維持する化学的安定性を持つ。
【0042】
【発明の効果】本発明のZnSe超微粒子は、従来技術
にない以下の2つの特長を有するので、ディスプレイや
照明器具等に用いられる面状発光体等の原料として有用
な材料である。 (1)エネルギー効率に優れたエキシトン発光帯を最大
発光帯とし、しかもその半値幅が非常に小さいものであ
る。かかるエキシトン発光帯波長は該超微粒子の粒径の
関数であるので、本発明の製造方法による該粒径制御に
より精密に制御可能である。 (2)TOPO等のホスフィンオキシド類を配位子とし
て含有するため、優れた化学的安定性と溶剤溶解性を有
する。従って、析出と溶解の繰り返しによる精製が可能
であり、しかも水や酸素に暴露される大気中での薄膜形
成によっても吸発光特性を維持する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び比較例1のZnSe超微粒子のト
ルエン溶液の発光スペクトルである。但し比較例1の発
光スペクトルはその強度を10倍して示してある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホスフィンオキシド類を配位子として含
    有し、半値幅が70nm以下の発光帯を有することを特
    徴とするセレン化亜鉛超微粒子。
  2. 【請求項2】 エキシトン発光帯が最大発光帯である請
    求項1に記載のセレン化亜鉛超微粒子。
  3. 【請求項3】 セレンのホスフィン類溶液とジアルキル
    亜鉛とを溶融したアルキルアミン類中で反応させる第一
    工程と、第一工程において得られるセレン化亜鉛含有液
    にホスフィンオキシド類を加える第二工程とを含む、請
    求項1又は2に記載のセレン化亜鉛超微粒子の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2に記載のセレン化亜鉛超
    微粒子を含有する薄膜状成形体。
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