JP2001261965A - リグニン類含有樹脂組成物 - Google Patents

リグニン類含有樹脂組成物

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JP2001261965A
JP2001261965A JP2000073561A JP2000073561A JP2001261965A JP 2001261965 A JP2001261965 A JP 2001261965A JP 2000073561 A JP2000073561 A JP 2000073561A JP 2000073561 A JP2000073561 A JP 2000073561A JP 2001261965 A JP2001261965 A JP 2001261965A
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JP
Japan
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lignin
thermoplastic resin
resin composition
resin
copolymer
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JP2000073561A
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Shuichi Sunasawa
周一 砂沢
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Tajima Inc
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Tajima Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 石油化学製品である熱可塑性樹脂の使用量を
削減し、その大部分を天然物に代替する技術の提供。 【解決手段】 (a)リグニン類35〜65重量%およ
び(b)熱可塑性樹脂65〜35重量%よりなるリグニ
ン類含有樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂代替成分とし
てリグニン類を多量に含むリグニン類含有樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】リグニン類を含有する樹脂組成物として
は、特開平7−179654号公報記載の発明がある。
この発明は、土、生ゴミまたは堆肥などの中に埋設する
ことにより生分解可能な組成物を提供することを目的と
するものであり、その組成は、(a)熱可塑性樹脂、
(b)リグニン、(c)動物油、植物油またはそれらの
酸化油、ならびに(d)金属塩、金属酸化物および金属
水酸化物よりなる群から選ばれる金属化合物を含有する
ことを特徴とするものである。
【0003】他のリグニン類含有樹脂組成物としては、
特開平11−152410号公報記載の発明がある。こ
れは熱可塑性樹脂に抗菌性を付与した組成物であり、そ
の特徴は、熱可塑性樹脂99.9〜70重量%にリグニ
ン類0.1〜30重量%をブレンドした点にある。
【0004】このように従来技術はあくまでも熱可塑性
樹脂の性質改善に関する技術であり、石油化学製品であ
る熱可塑性樹脂の使用量削減を意図したものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、石油
化学製品である熱可塑性樹脂の使用量を削減し、その大
部分を天然物に代替する技術を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は(a)リグニン
類35〜65重量%および(b)熱可塑性樹脂65〜3
5重量%よりなるリグニン類含有樹脂組成物に関する。
【0007】本発明組生物においては、前記熱可塑性樹
脂の少なくともその1部がリグニン類分子と結合可能な
官能基を有する熱可塑性樹脂であることが好ましい。こ
のような熱可塑性樹脂としては、ポリ酢酸ビニル、酢酸
ビニルと他のビニルモノマーとの共重合体、無水マレイ
ン酸と他のビニルモノマーとの共重合体、無水マレイン
酸変性樹脂のようなカルボン酸基やスルホン酸基などの
官能基を有するポリマーであり、一層具体的に言えば、
ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリル酸エーテル、ポリメタクリル酸エステル、
(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−プロピレン−酢酸ビニル共重合体、プロピレン−酢
酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体、エチ
レン−マレイン酸ジエチル共重合体、エチレン−フマル
酸ジエチル共重合体、無水マレイン酸変性ポリエチレ
ン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、酢酸ビニル変
性ポリエチレン、酢酸ビニル変性ポリプロピレンなどを
挙げることができる。より具体的商品としては、例えば
住友化学(株)製商品名「ボンダイン」(無水マレイン酸
変性樹脂)、三井化学(株)製商品名「アドマー」(無水
マレイン酸変性樹脂)、昭和電工(株)製商品名「アド
テックス」、三菱化学(株)製商品名「VMX」などが
ある。
【0008】熱可塑性樹脂中における前記官能基含有熱
可塑性樹脂の割合が多いほど、リグニン類との結合性、
親和性が高まり、組成物の強度を向上させることができ
る。
【0009】前記官能基含有樹脂と併用できる熱可塑性
樹脂としては、前記官能基含有樹脂と混和可能なもので
あれば、いずれも使用可能である。これらの代表的なも
のとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、エチレン、プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニ
ル、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、
ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレン共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体、イソプレン−ア
クリロニトリル共重合体などを挙げることができる。
【0010】本発明で使用できるリグニン類としては、
1987年2月15日共立出版株式会社発行「化学大辞
典9」第588〜589頁記載のものであって、木材中
にセルロースと共に存在するリグニンとその誘導体であ
るが、リグニン類以外に少量であればセルロースやヘミ
セルロースの共存を排除するのではない。リグニンとそ
の誘導体の例としては、リグニンを植物体から分離する
方法によっていろいろの形をとるが、木材チップを酢
酸、及び塩酸を用いて高温蒸煮して得られる「酢酸蒸解
リグニン」、高圧の飽和水蒸気で処理し、瞬時に圧力を
開放して得られる「蒸煮爆砕リグニン」、水酸化ナトリ
ウムと硫酸ナトリウムの混合水溶液を蒸解液として高温
で木材チップを蒸解して得られる「クラフトリグニ
ン」、木粉を中性または弱アルカリ性の亜硫酸塩溶液で
高温で蒸解して得られる「リグニンスルホン酸」、有機
溶剤で脱リグニンして得られる「オルガノソルブリグニ
ン」などがある。
【0011】熱可塑性樹脂成分としては、リグニン類の
分子と結合可能な官能基を有する熱可塑性樹脂を全部ま
たは1部に使用すれば、リグニン類との結合性、親和性
が向上するため、リグニン類の配合量を多くしても組成
物の強度低下を招くことがない。このような組成物であ
れば、リグニン類と熱可塑性樹脂の合計重量に対してリ
グニン類を35〜65重量%といったように多量に配合
することができる。
【0012】本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物に通常
添加されている酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、着
色剤などを必要に応じて添加することができる。充填剤
として炭酸カルシウムを用いるとオレフィン系樹脂の結
晶化がおこり、曲げ弾性率〔剛性(スティフネス)〕が
大きくなる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれにより何等限定されるものではない。
【0014】実施例1 クラフトリグニン〔Westvaco(米)製、商品名I
ndulin AT〕100重量部とエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体〔三菱化学(株)製、商品名V505〕10
0重量部とを150℃の熱ロールミルで5分間混練し、
クラフトリグニンとエチレン−酢酸ビニル共重合体との
結合反応を進めた後、カレンダーロールにかけて1mm
厚のシートに成形した。シートの物性は、表1に示すと
おりである。
【0015】実施例2 リグニンスルホン酸〔日本製紙(株)製、商品名バニレッ
クス〕100重量部、エチレン−オクテン共重合体〔ダ
ウケミカル社製、商品名PF1140〕100重量部、
無水マレイン酸変性樹脂〔住友化学(株)製、商品名ボン
ダイン〕10重量部とを実施例1と同様に処理して1m
m厚のシートに成形した。シートの物性は、表1に示す
とおりである。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明により、石油資源をできるだけ節
減し、天然物ではあるがあまり有効な用途を持たないリ
グニン類を活用することにより、石油化学製品のみを樹
脂成分とする成形品に較べて、自然にやさしい成形品を
提供することができた。このものは、各種用途に利用す
ることができるが、とくに建材として有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)リグニン類35〜65重量%およ
    び(b)熱可塑性樹脂65〜35重量%よりなるリグニ
    ン類含有樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(b)の熱可塑性樹脂の少なくとも
    1部に、リグニン類分子と結合可能な官能基を有する熱
    可塑性樹脂である請求項1記載のリグニン類含有樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記リグニン類分子と結合可能な官能基
    を有する熱可塑性樹脂がポリ酢酸ビニル、酢酸ビニルと
    他のビニルモノマーとの共重合体、無水マレイン酸と他
    のビニルモノマーとの共重合体、または無水マレイン酸
    変性樹脂である請求項2記載のリグニン類含有樹脂組成
    物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005507401A (ja) * 2001-10-31 2005-03-17 シンジェンタ リミテッド 農薬配合物
JP2010007001A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Hitachi Ltd 不飽和ポリエステル樹脂組成物
US20120302699A1 (en) * 2010-02-10 2012-11-29 Hitachi Chemical Company, Ltd. Resin composition, molded body and composite molded body
WO2016104634A1 (ja) * 2014-12-25 2016-06-30 出光ライオンコンポジット株式会社 熱可塑性樹脂組成物及びその成形体

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