JP2001261610A - 化合物n−1477、その製造方法および用途 - Google Patents

化合物n−1477、その製造方法および用途

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JP2001261610A JP2000074110A JP2000074110A JP2001261610A JP 2001261610 A JP2001261610 A JP 2001261610A JP 2000074110 A JP2000074110 A JP 2000074110A JP 2000074110 A JP2000074110 A JP 2000074110A JP 2001261610 A JP2001261610 A JP 2001261610A
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Yasuto Nishino
泰斗 西野
Michito Tagawa
道人 田川
Hirobumi Osawa
博文 大澤
Tatsuya Seki
達也 関
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NOYAKU BIO TECHNOLOGY KAIHATSU
NOYAKU BIO TECHNOLOGY KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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NOYAKU BIO TECHNOLOGY KAIHATSU
NOYAKU BIO TECHNOLOGY KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 農薬等として有用な新規化合物N−147
7、その製造方法およびその用途、並びに該化合物を生
産する微生物を提供する。 【解決手段】 次式(1) 【化1】 (式中、R1およびR2は水酸基またはメトキシ基を表
し、R3およびR4はプレニル基または水素原子を表し、
そしてR5は水酸基を表すか、またはR3が−CH2−O
Hを表し、R4およびR5が一緒になって−O−C(CH
32−CH2−O−を表し、かつR3が表す基中のメチレ
ン炭素とR4およびR5が表す基中のメチレン炭素との間
に直接結合による架橋が形成されている。)で表される
化合物N−1477、アスペルギラス属に属する微生
物、特にアスペルギラス・エスピーNo.0453株を
培養しその培養物から化合物N−1477を回収するこ
とを特徴とする化合物N−1477の製造方法、および
該微生物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農薬、農園芸用有
害生物防除剤、農園芸用除草剤および農園芸用植物病害
防除剤として有用な新規化合物N−1477、その製造
方法およびその用途、並びに該化合物を生産する微生物
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、微生物の生産する種々の生理活性物質が知られてい
る。しかしながら、実際に農薬あるいは医薬として用い
ることができる物質は数少ないため、新規な生理活性物
質は常に要望されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の要
望に応えるべく微生物の産生物質について種々検索した
結果、特定の糸状菌の培養物中に強力な植物病害防除活
性物質が生産されることを見出し、そしてその有効成分
として5種の化合物、N−1477A、B、C、Dおよ
びE(以下、これらの化合物を化合物N−1477と総
称する。)を単離することに成功した。引き続き化合物
N−1477の構造解析を行った結果、化合物N−14
77A、B、C、DおよびEは従来全く知られていない
構造を有することを見出した。
【0004】さらに本発明者等は、単離した化合物N−
1477の生理活性について詳しく検討することによ
り、植物病害防除活性以外にも有害生物防除活性および
除草活性を確認し、農薬として有用であることを見出し
本発明を完成させた。
【0005】本発明は、次式(1)
【化7】 (式中、R1およびR2は水酸基またはメトキシ基を表
し、R3およびR4はプレニル基〔−CH2CH=C(C
32〕または水素原子を表し、そしてR5は水酸基を
表すか、またはR3が−CH2−OHを表し、R4および
5が一緒になって−O−C(CH32−CH2−O−を
表し、かつR3が表す基中のメチレン炭素とR4およびR
5が表す基中のメチレン炭素との間に直接結合による架
橋が形成されている。)で表される化合物N−1477
を提供する。
【0006】本発明の好ましい化合物N−1477は、
次式(2)
【化8】 で表される化合物N−1477A、次式(3)
【化9】 で表される化合物N−1477B、次式(4)
【化10】 で表される化合物N−1477C、次式(5)
【化11】 で表される化合物N−1477D、および次式(6)
【化12】 で表される化合物N−1477Eである。
【0007】また本発明は、アスペルギラス(Aspe
rgillus)属に属し、化合物N−1477を生産
する能力を有する微生物を培養し、その培養物から化合
物N−1477を回収する化合物N−1477の製造方
法を提供する。
【0008】さらに本発明は、化合物N−1477を生
産する能力を有することを特徴とするアスペルギラス
(Aspergillus)属に属する微生物を提供す
る。
【0009】本発明に従う化合物N−1477生産微生
物の一例としては、土壌から新たに分離されたアスペル
ギラス・エスピーNo.0453株、微生物寄託番号:
生工研菌寄第17633号(FERM P−1763
3)が挙げられる。
【0010】加えて本発明は、化合物N−1477を有
効成分として含有することを特徴とする農薬、有害生物
防除剤、除草剤および植物病害防除剤を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の化合物N−1477生産
微生物は、下記の性状を示す。
【0012】1)化合物N−1477生産微生物の菌学
的性状 1.各種培地における生育状態 化合物N−1477生産微生物をオートミール寒天培地
上において25℃で7日間培養したところ、直径11〜
13mm、灰緑色綿毛状の平滑なコロニーを形成した。
裏面は黄褐色であった。麦芽エキス寒天培地上での培養
(25℃、7日間)では、直径5〜7mm、灰緑色綿毛
状の平滑なコロニーを形成し、裏面はクリーム色であっ
た。ポテトデキストロース寒天培地上での培養(25
℃、7日間)では、直径8〜10mm、灰緑色綿毛状の
平滑なコロニーを形成し、裏面は灰色であった。ツァペ
ック・酵母寒天培地上での培養(25℃、7日間)で
は、直径7〜9mm、灰緑色綿毛状の平滑なコロニーを
形成した。裏面は灰白色であった。37℃では、いずれ
の培地上でも生育しなかった。
【0013】2.顕微鏡下における形態的特徴 菌糸は、幅1〜5μm、無色かつ平滑で分岐し、隔壁を
形成する。アナモルフ(不完全世代の特徴)の形成は、
ポテトデキストロース寒天培地上での培養2週間後の分
生子柄(Conidiophore)の形成により観察
された。分生子柄は無色〜淡褐色を呈し、平滑で、長さ
300〜400μmである。分生子頭は、半球形〜放射
状で、直径80〜180μmである。分生子は単細胞で
球形〜楕円形を呈し、直径2.6〜3.2μmである。
【0014】以上の諸性状に基づき既知菌種との比較を
試みた結果、化合物N−1477生産微生物をアスペル
ギラス(Aspergillus)属に属する一菌株と
同定し、アスペルギラス・エスピーNo.0453株と
命名した。本菌株は工業技術院生物工業技術研究所にア
スペルギラス・エスピーNo.0453株の表示で微工
研寄第17633号(FERM P−17633)とし
て寄託されている。
【0015】No.0453株は、他の糸状菌と同様に
その性状が変化しやすい。例えばNo.0453株のま
たはNo.0453株に由来する菌株の突然変異体(自
然発生または誘発性)、形質接合体または遺伝子組み換
え体を含む、化合物N−1477を生産する全ての微生
物は本発明に使用できる。
【0016】2)化合物N−1477生産微生物の培養 本発明により化合物N−1477を製造するには、まず
化合物N−1477を生産する能力を有する微生物を培
地中で培養する。栄養源としては、従来糸状菌の培養に
利用されている公知のものが使用できる。例えば、炭素
源としては、グルコース、スクロース、水飴、澱粉、デ
キストリン、大豆油等を使用し得る。また窒素源として
は、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスチープ
リカー、オートミール、硫酸アンモニウム、塩化アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、尿素等を使用できる。その
他必要に応じて食塩、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸
亜鉛、塩化マンガン、炭酸カルシウム、燐酸塩等の無機
塩を単独または組み合わせて添加することができ、さら
に、微生物の生育や、化合物N−1477の生産を促進
する有機物、例えば核酸類、ビタミン類、無機物等を適
当に添加することができる。なお、培養中の発泡が著し
い時には、消泡剤等を適宜添加すればよい。
【0017】培養法としては、例えば振とう培養または
通気撹拌培養等の好気的条件下での培養法が最も適して
いる。培養温度は20〜28℃、培地のpHは5.0〜
8.0に調整することが好ましい。培養時間について
は、通常8〜16日間培養を行うと化合物N−1477
が培地中に蓄積され、培養中の蓄積量が最大に達するの
で、この時点で培養を終了するのが好ましい。なお、こ
れらの培養条件は使用する微生物の特性または培養方法
に応じてそれぞれ最適の条件を選択すればよい。
【0018】3)化合物N−1477の精製 培養終了後、培養液から化合物N−1477を回収する
ためには、一般に微生物代謝産物をその培養物から単離
するために用いられる分離および精製の方法が利用され
る。即ち、減圧濃縮、凍結乾燥、例えばブタノール、酢
酸エチル、クロロホルム、ベンゼン等を用いた有機溶媒
抽出、各種のイオン交換クロマトグラフィー、セファデ
ックスLH−20等を用いたゲル濾過クロマトグラフィ
ー、活性炭、シリカゲル等による吸着クロマトグラフィ
ーもしくは薄層クロマトグラフィーによる活性物質の吸
脱着処理、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフ
ィー等を単独で、任意の順序に組み合わせて、または反
復して用いることにより、化合物N−1477を単離そ
して回収することができる。
【0019】かくして得られた化合物N−1477は、
以下の理化学的性質を示す。 1)化合物N−1477Aの理化学的性質 1.分子量:354 2.組成式:C21225 3.性状、色:黄色針状結晶の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
15、256、275、307、368。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2923、2854、1619、1601、1482、
1441、1377、1355、1302、1271、
1244、1217、1175、1159、1037、
913、821、763。 6.溶媒に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.45(1H,s)、12.17
(1H,s)、7.16(1H,d)、6.95(1
H,d)、6.70(1H,d)、6.35(1H,
d)、4.53(1H,m)、3.88(3H,s)、
2.49(2H,dd)、2.39(3H,s)、1.
51(3H,s)、1.03(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):17.1、22.4、25.8、48.
7、55.8、74.5、100.2、105.0、1
08.9、112.4、117.0、117.1、11
7.7、138.0、147.7、148.2、15
0.9、162.2、165.0、166.3、19
0.3。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=354
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.69を示す。
【0020】2)化合物N−1477Bの理化学的性質 1.分子量:368 2.組成式:C22245 3.性状、色:黄色油状の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
19、256、274、353。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2960、2929、2854、1628、1608、
1565、1492、1460、1443、1380、
1353、1314、1252、1206、1186、
1160、1141、1048、1036、1010、
960、902、834、755、712、626。 6.溶媒に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):13.27(1H,s)、7.36(1
H,s)、6.86(1H,d)、6.80(1H,
s)、6.39(1H,d)、4.60(1H,m)、
3.98(3H,s)、3.86(3H,s)、2.5
4(2H,dd)、2.46(3H,s)、1.52
(3H,s)、1.05(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):17.1、22.5、25.9、48.
5、55.6、56.4、74.4、100.2、10
3.5、110.8、112.2、117.1、11
7.1、118.4、138.1、145.8、14
9.2、150.1、160.6、164.8、16
5.1、187.0。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=368
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.44を示す。
【0021】3)化合物N−1477Cの理化学的性質 1.分子量:368 2.組成式:C22245 3.性状、色:黄色油状の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
05、274、298、365。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
3011、2930、2858、1773、1714、
1635、1602、1568、1460、1437、
1363、1332、1255、1216、1180、
1160、1094、1035、1005、959、8
93、842、746、616。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):13.23(1H,s)、6.83(1
H,s)、6.76(1H,d)、6.53(1H,
d)、5.72(1H,s)、5.07(1H,m)、
3.98(3H,s)、3.94(3H,s)、3.6
4(1H,dd)、3.45(1H,dd)、2.33
(3H,s)、1.87(3H,s)、1.72(3
H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.2、20.8、25.7、27.
3、55.8、56.4、65.8、99.5、10
6.4、113.0、114.3、120.0、12
3.2、130.6、132.8、138.0、14
6.4、147.2、161.2、163.1、16
5.1、188.3。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=368
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.22を示す。
【0022】4)化合物N−1477Dの理化学的性質 1.分子量:384 2.組成式:C21207 3.性状、色:黄色針状結晶の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
05、231、279、378。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2929、1642、1619、1600、1574、
1491、1439、1381、1366、1318、
1292、1226、1161、1142、1088、
1066、1035、993、964、926、91
3、886、859、822、754、645、61
2。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.35(1H,s)、12.00
(1H,s)、6.97(1H,d)、6.81(1
H,s)、6.47(1H,d)、4.72(1H,
s)、4.58(1H,s)、3.90(3H,s)、
2.47(3H,s)、1.50(3H,s)、1.1
7(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.9、23.2、30.2、55.
9、63.9、79.2、87.9、98.1、10
2.2、106.9、109.1、109.7、11
9.9、122.2、138.9、140.2、14
8.8、162.1、165.5、166.9、19
0.0。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=384
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.29を示す。
【0023】5)化合物N−1477Eの理化学的性質 1.分子量:354 2.組成式:C21225 3.性状、色:黄色油状の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
15、258、277、307、381。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2926、2854、1639、1618、1597、
1463、1380、1310、1252、1205、
1160、971、944、907、855、822、
759。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.47(1H,s)、12.38
(1H,s)、6.85(1H,s)、6.69(1
H,d)、6.45(1H,d)、5.69(1H,
d)、5.04(1H,m)、3.89(3H,s)、
3.67(1H,dd)、3.45(1H,dd)、
2.36(3H,s)、1.86(3H,s)、1.7
2(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.2、21.1、25.8、27.
4、55.9、64.8、101.3、108.2、1
09.0、112.5、120.1、122.9、13
1.4、133.4、139.1、144.8、14
8.1、161.3、165.4、166.6、19
1.4。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=354
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.71を示す。
【0024】さらに、上記の理化学的性状およびスペク
トル解析の結果から、化合物N−1477A、B、C、
DおよびEの化学構造は、下記の式により表されること
が見出された。
【0025】
【化13】
【0026】本発明化合物の植物病害防除剤としての施
用薬量は施用場面、施用時期、施用方法、対象雑草、栽
培作物等により差異はあるが、一般には有効成分量とし
て1ha当たり0.001〜10kg程度、好ましくは
0.001〜5kg程度が適当である。
【0027】本発明化合物の対象となる植物病害として
は、イネのいもち病(Pyriculariaoryzae)、ごま葉枯
病(Cochliobolus miyabeanus)、紋枯病 (Rhizoctonia
sola ni)、ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis f.s
p.hordei,f. sp.tritici)、斑葉病(Pyrenophora gramin
ea)、網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Gibberell
a zeae)、さび病(Puccinia striiformis, P.graminis,
P.recondita, P.hordei)、雪腐病(Typhula sp.,Micron
ectriella nivais)、裸黒穂病(Ustilago tritici,U.nud
a)、アイスポット(Pseudocercosporella herpotrichoid
es)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septor
ia tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、カンキ
ツの黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawc
etti)、果実腐敗病(Penicillium digitatum,P.italicu
m)、リンゴのモニリア病(Sclerotinia mali)、腐らん病
(Valsa mali)、うどんこ病(Podosphaera leucotrich
a)、斑点落葉病(Alternaria mali)、黒星病(Venturia i
naequalis)、ナシの黒星病(Venturia nashicola)、黒斑
病(Alternaria Kikuchiana)、赤星病(Gymnosporangiumh
araeanum)、モモの灰星病(Sclerotinia cinerea)、黒星
病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(P
homopsis sp.)、ブドウのべと病(Plasmopara viticol
a)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella
cingulata)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(P
hakopsora ampelopsidis)、カキの炭そ病(Gloeosporium
kaki)、落葉病(Cercospora kaki, Mycosphaerella naw
ae)、ウリ類のべと病(Pseudoperenospora cubensis)、
炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Spha
erotheca fuliginea)、つる枯病(Mycosphaerella melon
is)、トマトの疫病(Phytophthora infestans)、萎ちょ
う病(Fusarium oxysporum)、輪紋病(Alternaria solan
i)、葉かび病(Cladosporium fulvam)、ナスの褐紋病(Ph
omopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracoaru
m)、アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、
白斑病(Cerocosporella brassicae)、ネギのさび病(Puc
cinia allii)、ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchi
i)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe p
haseololum)、インゲンの炭そ病(Colletotrichum linde
muthianum)、ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella pers
onatum)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、エンドウ
のうどんこ病(Erysiphe pisi)、ジャガイモの夏疫病(Al
ternaria solani)、イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca
humuli)、チャの網もち病 (Exobasidium reticulatu
m)、白星病(Elsinoe leucospila)、タバコの赤星病(Alt
ernaria longipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracear
um)、炭そ病(Colletotrichum tabacum)、テンサイの褐
斑病(Cercospora beticola)、バラの黒星病(Diplocarpo
n rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、キクの
褐斑病(Septoria chrysanthemiindici)、白さび病(Pucc
inia horiana)、ベントグラスのブラウンパッチ(Phizoc
tonia solani)、ピシウムブライト(Pythiumspp.)、ダラ
ースポット(Sclerotinia homoeocarpa)、各種雪腐病(Ty
phula spp,Fusarium nivale, Sclerotinia borealis)、
ヘルミントスポリウム病(Helminthosporium sorokinian
um, H. erythrospilum)、ノシバ、コウライシバの各種
ピシウム病(Pythium periplocum, P. graminicola, P.
vanterpoolii)、葉腐病(Rhizoctonia solani)、種々の
作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、菌核病(Sclerot
inia sclerotiorum)等が挙げられる。従って本発明化合
物は、畑地、水田、芝生地、果樹園、牧草地、温室、そ
の他の非耕地等に施用される植物病害防除剤の有効成分
として用いることができる。
【0028】本発明化合物の除草剤としての施用薬量は
施用場面、施用時期、施用方法、対象雑草、栽培作物等
により差異はあるが、一般には有効成分量として1ha
当たり0.001〜10kg程度、好ましくは0.00
1〜5kg程度が適当である。
【0029】本発明化合物は必要に応じて製剤されるこ
とができ、また散布時に他の除草剤、有害生物防除剤、
植物病害防除剤、植物生長調節剤、共力剤等と混合して
施用してもよい。特に、本発明化合物を他の除草剤と混
合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト
化、混合薬剤の相乗作用による殺草スペクトラムの拡
大、およびより高い殺草効果が期待できる。この際、同
時に複数の公知除草剤との組み合わせることも可能であ
る。
【0030】本発明化合物は畑地、非耕地用除草剤とし
て、土壌処理、茎葉処理のいずれの処理方法において
も、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、チョウセンアサ
ガオ(Datura stramonium)等に代表されるナス科(Sola
naceae)雑草、イチビ(Abutil on theophrasti)、アメ
リカキンゴジカ(Sida spinosa)等に代表されるアオイ
科(Malvaceae)雑草、マルバアサガオ(Ipomoea purpur
ea)等のアサガオ類(Ipomoea spps.)、ヒルガオ類(Ca
lystegia spps.)等に代表されるヒルガオ科(Convolvu
laceae)雑草、イヌビユ(Amaranthus lividus)、アオ
ビユ(Amaranthusretroflexus)等に代表されるヒユ科
Amaranthaceae)雑草、オナモミ(Xanthium pensylvan
icum)、ブタクサ(Ambrosia artemisiaefolia)、ヒマ
ワリ(Helianthus annuus)、ハキダメギク(Galinsoga
ciliata)、セイヨウトゲアザミ(Cirsium arvense)、ノ
ボロギク(Senecio vulgaris)、ヒメジョン(Erigeron
annus)等に代表されるキク科(Compositae)雑草、イ
ヌガラシ(Rorippa indica)、ノハラガラシ(Sinapis
arvensis)、ナズナ(Capsella Bursapastoris)等に代
表されるアブラナ科(Cruciferae)雑草、イヌタデ(Po
lygonum Blumei)、ソバカズラ(Polygonum convolvulu
s)等に代表されるタデ科(Polygonaceae)雑草、スベリ
ヒユ(Portulaca oleracea)等に代表されるスベリヒユ
科(Portulacaceae)雑草、シロザ(Chenopodium albu
m)、コアカザ(Chenopodium ficifolium)、ホウキギ
Kochia scoparia)等に代表されるアカザ科(Chenopod
iaceae)雑草、ハコベ(Stellaria media)等に代表され
るナデシコ科(Caryophyllaceae)雑草、オオイヌノフグ
リ(Veronica persica)等に代表されるゴマノハグサ科
Scrophulariaceae)雑草、ツユクサ(Commelina comm
unis)等に代表されるツユクサ科(Commelinaceae)雑
草、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、ヒメオドリコ
ソウ(Lamium purpureum)等に代表されるシソ科(Labi
atae)雑草、コニシキソウ(Euphorbia supina)、オオ
ニシキソウ(Euphorbia maculata)等に代表されるトウ
ダイグサ科(Euphorbiaceae)雑草、ヤエムグラ(Galium
spurium)、アカネ(Rubia akane)等に代表されるアカ
ネ科(Rubiaceae)雑草、スミレ(Viola mandshurica)等
に代表されるスミレ科(Violaceae)雑草、アメリカツノ
クサネム(Sesbania exaltata)、エビスグサ(Cassia o
btusifolia)等に代表されるマメ科(Leguminosae)雑草
等の広葉雑草(Broad-leaved weeds)、野生ソルガム
Sorgham bicolor)、オオクサキビ(Panicum dichotom
iflorum)、ジョンソングラス(Sorghum halepense)、イ
ヌビエ(Echinochloa crus-galli var. crus-galli)、
ヒメイヌビエ(Echinochloa crus-galli var. praticol
a)、栽培ビエ(Echinochlo a utilis)、メヒシバ(Digi
taria adscendens)、カラスムギ(Avenafatua)、オヒ
シバ(Eleusine indica)、エノコログサ(Setaria viri
dis)、スズメノテッポウ(Alopecurus aegualis)等に代
表されるイネ科雑草(Graminaceous weeds)、ハマスゲ
Cyperus rotundus, Cyperus esculentus)等に代表さ
れるカヤツリグサ科雑草(Cyperaceous weeds)等の各種
畑地雑草(Cropland weeds)に低薬量で高い殺草力を有
する。
【0031】また、水田用除草剤として、湛水下の土壌
処理および茎葉処理のいずれの処理方法においても、ヘ
ラオモダカ(Alisma canaliculatum)、オモダカ(Sagi
ttaria trifolia)、ウリカワ(Sagittaria pygmaea)等
に代表されるオモダカ科(Alismataceae)雑草、タマガ
ヤツリ(Cyperus difformis)、ミズガヤツリ(Cyperus
serotinus)、ホタルイ(Scirpus juncoides)、クログワ
イ(Eleocharis kuroguwai)等に代表されるカヤツリグ
サ科(Cyperaceae)雑草、アゼナ(Lindemia pyxidari
a)等に代表されるゴマノハグサ科(Scrothulariacea
e)雑草、コナギ(Monochoria vaginalis)等に代表さ
れるミズアオイ科(Potenderiaceae)雑草、ヒルムシロ
Potamogeton distinctus)等に代表されるヒルムシロ
科(Potamogetonaceae)雑草、キカシグサ(Rotala ind
ica)等に代表されるミソハギ科(Lythraceae)雑草、タ
イヌビエ(Echinochloa oryzicola)、ヒメタイヌビエ
Echinochloa crus-galli var. formosensis)、イヌビ
エ(Echinochloa crus-galli var. crus-galli)等の各
種水田雑草(Paddy weeds)に低薬量で高い殺草力を有す
る。
【0032】また本発明化合物は、畑地用の除草剤とし
て、土壌処理、土壌混和処理または茎葉処理のいずれの
処理方法においても使用でき、水田、畑地、果樹園等の
農園芸分野に加えて運動場、空地、線路端等非農耕地に
おける各種雑草の防除にも適用することができる。
【0033】本発明化合物の有害生物防除剤としての施
用薬量は施用場面、施用時期、施用方法、対象害虫、栽
培作物等により差異はあるが、一般には有効成分量とし
て1ha当たり0.001〜10kg程度、好ましくは
0.001から5kg程度が適当である。
【0034】本発明における有害生物防除剤とは、特に
害虫防除剤を意味する。その害虫としては、例えば、ツ
マグロヨコバイ、トビイロウンカ、モモアカアブラム
シ、ニジュウヤホシテントウ、ハスモンヨトウ、コブノ
メイガ、コナガ、ヨトウガ、モンシロチョウ、カブラヤ
ガ、チャノコカクモンハマキ、チャハマキ、タバコバッ
トワーム、ヨーロピアンコーンボーラー、フォールアー
ミーワーム、コーンイヤーワーム、ノーザンコーンルー
トワーム、ウエスタンコーンルートワーム等の農業害
虫、ナミハダニ、ミカンハダニ、カンザワハダニ等のハ
ダニ類、アカイエカ、イエバエ、チャバネゴキブリ、ア
リ、ノミ、シラミ等の衛生害虫、コクゾウムシ、コクヌ
ストモドキ、スジマダラメイガ等の貯穀害虫、シロアリ
のような家屋害虫、ダニ、ノミ、シラミ等の家畜害虫、
コナダニ、ヒョウダニ、ツメダニ等の屋内塵性ダニ、ナ
メクジ、カタツムリ等の軟体動物等が挙げられる。即ち
本発明は、直翅目、膜翅目、双翅目、シロアリ目、並び
にダニおよびシラミ類の害虫を低濃度で有効に防除でき
る。一方、本発明は哺乳類、魚類、甲殻類および益虫に
対してほとんど悪影響を有さず、極めて有用な化合物で
ある。
【0035】本発明化合物を農薬として施用するにあた
っては、一般には適当な固体担体または液体担体と混合
して、さらに所望により界面活性剤、浸透剤、展着剤、
増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、分解防止剤
等を添加し、液剤、乳剤、水和剤、ドライフロアブル
剤、フロアブル剤、粉剤、粒剤等の任意の剤型にて実用
に供することができる。又、省力化および安全性向上の
観点から、上記任意の剤型の製剤を水溶性包装体に封入
して供することもできる。
【0036】固体担体としては、例えばカオリナイト、
パイロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイ
ト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライト、珪藻土
等の天然鉱物質類、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウ
ム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類、合成
珪酸、合成珪酸塩等が挙げられる。液体担体としては、
例えば水、アルコール類(エチレングリコール、プロピ
レングリコール、イソプロパノール等)、芳香族炭化水
素類(キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレ
ン等)、エーテル類(ブチルセロソルブ等)、ケトン類
(シクロヘキサノン等)、エステル類(γ−ブチロラク
トン等)、酸アミド類(N−メチルピロリドン、N−オ
クチルピロリドン等)、植物油(大豆油、ナタネ油、綿
実油、ヒマシ油等)等が挙げられる。これら固体および
液体担体は、単独で用いても2種以上を併用してもよ
い。
【0037】界面活性剤としては、例えばポリオキシエ
チレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン
スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン性
界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニン
スルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレン
スルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフ
タレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキ
シエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩および燐酸
塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸
塩および燐酸塩、アルキルアミン塩等のイオン性界面活
性剤が挙げられる。
【0038】これら界面活性剤の含有量は、特に限定さ
れるものではないが、本発明の製剤100重量部に対
し、通常0.05〜20重量部の範囲が望ましい。また
これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用し
てもよい。
【0039】次に本発明化合物を用いる場合の製剤の配
合例を具体的に示す。但し、本発明の配合例は、これら
のみに限定されるものではない。なお、以下の配合例に
おいて“部”は重量部を意味する。
【0040】配合例 〔水和剤〕 本発明化合物 0.1〜80 部 固体担体 10〜90 部 界面活性剤 1〜10 部 その他 1〜5 部 その他の成分としては、例えば固結防止剤等が挙げられ
る。
【0041】〔乳剤〕 本発明化合物 0.1〜30 部 液体担体 55〜95 部 界面活性剤 4.9〜15 部
【0042】〔フロアブル剤〕 本発明化合物 0.1〜70 部 液体担体 15〜65 部 界面活性剤 5〜12 部 その他 5〜30 部 その他の成分としては、例えば凍結防止剤、増粘剤等が
挙げられる。
【0043】〔粒状水和剤(ドライフロアブル剤)〕 本発明化合物 0.1〜90 部 固体担体 10〜70 部 界面活性剤 1〜20 部
【0044】〔液剤〕 本発明化合物 0.01〜30 部 液体担体 0.1〜50 部 水 50〜99.99 部 その他 0.1〜10 部
【0045】〔粒剤〕 本発明化合物 0.01〜10 部 固体担体 90〜99.99 部 その他 0〜10 部
【0046】
【実施例】以下に本発明化合物の製造例を示すが、化合
物N−1477の製造方法は本発明によって明らかとな
った性状に基づいて種々に考えられる。従って、この実
施例は本発明の範囲を何等限定するものではない。
【0047】製造例 500mL三角フラスコに液体培地(組成;可溶性澱粉
2%、グルコース0.5%、ポリペプトン0.2%、コ
ーンスチープリカー0.5%)100mLを分注し、2
0分間120℃でオートクレーブ殺菌した。これにアス
ペルギラス・エスピーNo.0453株の1白金耳を接
種し、25℃、140回転/分で3日間旋回培養を行っ
た。そのようにして得られた培養液を、上記培地と同一
組成の培地1Lを分注した5Lリットル三角フラスコ
(9本、オートクレーブ殺菌済)に移植し、25℃、1
40回転/分で10日間旋回培養を行った。培養終了
後、得られた培養液を濾過し、培養濾液と菌体を得た。
【0048】この培養濾液をダイアイオンHP−20
(登録商標、三菱化学工業社製)500mLに吸着さ
せ、メタノール2Lで溶出した。また菌体を80%アセ
トン水10Lで1晩抽出し、菌体を濾過により除いて菌
体溶出液を得た。このHP−20アセトン溶出液および
菌体溶出液を混和した後、減圧濃縮により溶媒を除去
し、酢酸エチル2Lで3回抽出を繰り返し、さらに酢酸
エチル溶液を減圧濃縮して黒褐色の油状物質約1.9g
を得た。この油状物質についてヘキサン−酢酸エチル
(100:0〜50)を溶出溶媒とするシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(300g)を行い、化合物N−
1477を含む画分を濃縮乾固し、N−1477Aおよ
びN−1477Eを含む褐色の活性画分A(約97m
g)、N−1477Bのみを含む黄色の活性画分B(約
136mg)、並びにN−1477CおよびN−147
7Dを含む黄色の活性画分C(約261mg)を得た。
【0049】次に、活性画分Aについて、下記の条件に
よる分取用高速液体クロマトグラフィー(溶出溶媒;ア
セトニトリル:水=75:25)を行って分画した後、
減圧濃縮し、N−1477Aのみを含む画分(約15m
g)を黄色針状結晶物質として、またN−1477Eの
みを含む画分(約4mg)を黄色油状物質として得た。
また活性画分Bについて、下記の条件による分取用高速
液体クロマトグラフィー(溶出溶媒;アセトニトリル:
水=70:30)を行って分画した後、減圧濃縮し、N
−1477Bのみを含む画分(約7mg)を黄色油状物
質として得た。さらに活性画分Cについて、ヘキサン−
酢酸エチル(100:0〜50)を溶出溶媒とするシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(100g)を再度行
い、N−1477CおよびN−1477Dを含む画分を
濃縮乾固し、活性画分(約46mg)を得た。引き続い
て得られた活性画分について下記の条件による分取用高
速液体クロマトグラフィー(溶出溶媒;アセトニトリ
ル:水=65:35)を行って分画した後、減圧濃縮
し、N−1477Cのみを含む画分(約1mg)を黄色
油状物質として、またN−1477Dのみを含む画分
(約1mg)を黄色針状結晶物質として得た。 (高速液体クロマトグラフィー条件) カラム:Inertsil PREP−ODS、20×
250mm(ジーエルサイエンス株式会社製)、 ポンプ:MODEL 572P(ジーエルサイエンス株
式会社製)、 検出器:紫外可視検出器 UV620(ジーエルサイエ
ンス株式会社製)λ220使用、 流速:15ml/分、 カラム温度:40℃。
【0050】かくして得られた化合物N−1477は、
以下の理化学的性質を示す。1)化合物N−1477A
の理化学的性質 1.分子量:354 2.組成式:C21225 3.性状、色:黄色針状結晶の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
15、256、275、307、368。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2923、2854、1619、1601、1482、
1441、1377、1355、1302、1271、
1244、1217、1175、1159、1037、
913、821、763。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.45(1H,s)、12.17
(1H,s)、7.16(1H,d)、6.95(1
H,d)、6.70(1H,d)、6.35(1H,
d)、4.53(1H,m)、3.88(3H,s)、
2.49(2H,dd)、2.39(3H,s)、1.
51(3H,s)、1.03(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):17.1、22.4、25.8、48.
7、55.8、74.5、100.2、105.0、1
08.9、112.4、117.0、117.1、11
7.7、138.0、147.7、148.2、15
0.9、162.2、165.0、166.3、19
0.3。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=354
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.69を示す。
【0051】2)化合物N−1477Bの理化学的性質 1.分子量:368 2.組成式:C22245 3.性状、色:黄色油状の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
19、256、274、353。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2960、2929、2854、1628、1608、
1565、1492、1460、1443、1380、
1353、1314、1252、1206、1186、
1160、1141、1048、1036、1010、
960、902、834、755、712、626。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):13.27(1H,s)、7.36(1
H,s)、6.86(1H,d)、6.80(1H,
s)、6.39(1H,d)、4.60(1H,m)、
3.98(3H,s)、3.86(3H,s)、2.5
4(2H,dd)、2.46(3H,s)、1.52
(3H,s)、1.05(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):17.1、22.5、25.9、48.
5、55.6、56.4、74.4、100.2、10
3.5、110.8、112.2、117.1、11
7.1、118.4、138.1、145.8、14
9.2、150.1、160.6、164.8、16
5.1、187.0。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=368
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.44を示す。
【0052】3)化合物N−1477Cの理化学的性質 1.分子量:368 2.組成式:C222453.性状、色:黄色油状の中
性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
05、274、298、365。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
3011、2930、2858、1773、1714、
1635、1602、1568、1460、1437、
1363、1332、1255、1216、1180、
1160、1094、1035、1005、959、8
93、842、746、616。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):13.23(1H,s)、6.83(1
H,s)、6.76(1H,d)、6.53(1H,
d)、5.72(1H,s)、5.07(1H,m)、
3.98(3H,s)、3.94(3H,s)、3.6
4(1H,dd)、3.45(1H,dd)、2.33
(3H,s)、1.87(3H,s)、1.72(3
H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.2、20.8、25.7、27.
3、55.8、56.4、65.8、99.5、10
6.4、113.0、114.3、120.0、12
3.2、130.6、132.8、138.0、14
6.4、147.2、161.2、163.1、16
5.1、188.3。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=368
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.22を示す。
【0053】4)化合物N−1477Dの理化学的性質 1.分子量:384 2.組成式:C21207 3.性状、色:黄色針状結晶の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
05、231、279、378。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2929、1642、1619、1600、1574、
1491、1439、1381、1366、1318、
1292、1226、1161、1142、1088、
1066、1035、993、964、926、91
3、886、859、822、754、645、61
2。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.35(1H,s)、12.00
(1H,s)、6.97(1H,d)、6.81(1
H,s)、6.47(1H,d)、4.72(1H,
s)、4.58(1H,s)、3.90(3H,s)、
2.47(3H,s)、1.50(3H,s)、1.1
7(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.9、23.2、30.2、55.
9、63.9、79.2、87.9、98.1、10
2.2、106.9、109.1、109.7、11
9.9、122.2、138.9、140.2、14
8.8、162.1、165.5、166.9、19
0.0。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=384
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.29を示す。
【0054】5)化合物N−1477Eの理化学的性質 1.分子量:354 2.組成式:C21225 3.性状、色:黄色油状の中性物質 4.紫外部吸収スペクトル:λmaxMeOH(nm)=2
15、258、277、307、381。 5.赤外部吸収スペクトル:νmaxKBr(cm-1)=
2926、2854、 1639、1618、1597、1463、1380、
1310、1252、1205、1160、971、9
44、907、855、822、759。 6.溶剤に対する溶解性:クロロホルム、酢酸エチル、
アセトン、メタノールに易溶、水に難溶。 7.1H核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した水素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ−
値)を以下に示す。 δ(ppm):12.47(1H,s)、12.38
(1H,s)、6.85(1H,s)、6.69(1
H,d)、6.45(1H,d)、5.69(1H,
d)、5.04(1H,m)、3.89(3H,s)、
3.67(1H,dd)、3.45(1H,dd)、
2.36(3H,s)、1.86(3H,s)、1.7
2(3H,s)。 8.13C核磁気共鳴スペクトル:重クロロホルム中で測
定した炭素核磁気共鳴スペクトルの化学シフト(δ-
値)を以下に示す。 δ(ppm):18.2、21.1、25.8、27.
4、55.9、64.8、101.3、108.2、1
09.0、112.5、120.1、122.9、13
1.4、133.4、139.1、144.8、14
8.1、161.3、165.4、166.6、19
1.4。 9.マススペクトル:(EI−MS)m/z=354
(M+) 10.Rf値:シリカゲル薄層クロマトグラフィー(K
iesel gel 60F254、メルク社製)、ヘ
キサン:酢酸エチル(6:4、V/V%)の溶媒系で
0.71を示す。
【0055】次に、化合物N−1477の生物学的性状
を試験例を挙げて具体的に説明する。但し、本発明はこ
れらのみに限定されるものではない。 試験例 〔化合物N−1477の植物病害菌防除活性試験〕 (A)コムギうどんこ病防除効果試験 直径5.5cmのポットで生育した1.5〜2葉期のコ
ムギ(品種:農林61号)に、以下に記載の化合物N−
1477を含有する乳剤を水で希釈して所定濃度に調製
した薬液を、スプレーガンを用いて1つのポット当たり
20ml散布した。散布翌日、上記のように処理された
コムギにコムギうどんこ病菌(Erysiphegraminis f. s
p. tritici)に罹病したコムギ葉を接触させ、接種を行
った。その後、温室に置き、接種7日後に形成された病
班面積の接種葉に占める割合を測定し、下記の式に従い
防除価を算出した。第1表にその試験結果を示す。 防除価={1−(薬剤処理区病斑面積/薬剤無処理区病
斑面積)}×100
【0056】(B)キュウリうどんこ病防除効果試験 直径7cmのポットで生育した1.5葉期のキュウリ
(品種:相模半白)に、化合物N−1477を含有する
乳剤を水で希釈して所定濃度に調製した薬液を、スプレ
ーガンを用いて1つのポット当たり20ml散布した。
散布翌日、上記のように処理されたキュウリにキュウリ
うどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)の胞子懸濁液
(3×105個/ml)を噴霧し、接種した。その後、
温室に置き、接種10日後に形成された病斑面積の接種
葉に占める割合を測定し、下記の式に従い防除価を算出
した。第1表にその試験結果を示す。 防除価={1−(薬剤処理区病斑面積/薬剤無処理区病
斑面積)}×100
【0057】なお、表中の記号は以下の意味を示す。 A:N−1477A、B:N−1477B、C:N−1
477C、D:N−1477D、E:N−1477E、
−:未試験。
【0058】乳剤の組成を以下に示す。 化合物N−1477 20 部 キシレン 24 部 アセトン 24 部 ジメチルホルムアミド 24 部 ソルポール3005X(非イオン性界面活性剤とアニオ
ン性界面活性剤の混合物、商品名、東邦化学工業(株)
製) 8 部 以上の配合例において“部”は重量部を意味する。
【0059】
【表1】
【0060】以上から、化合物N−1477の散布処理
により植物病害菌の病斑が著しく抑制され、病害防除効
果が現れていることが明らかである。また散布処理によ
る有用作物に対する薬害は認められなかった。
【0061】製剤例 次に本発明化合物を有効成分とする農薬製剤例を示すが
これらのみに限定されるものではない。
【0062】 〔水和剤1〕 本発明化合物 20 部 ジークライトA(カオリン系クレー:商品名、ジークライト工業(株)製) 76 部 ソルポール5039(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物 :商品名、東邦化学工業(株)製) 2 部 カープレックス(固結防止剤)(ホワイトカーボン:商品名、塩野義製薬(株) 製) 2 部 以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
【0063】 〔水和剤2〕 本発明化合物 40 部 ジークライトA(カオリン系クレー:商品名、ジークライト工業(株)製) 54 部 ソルポール5039(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物 :商品名、東邦化学工業(株)製) 2 部 カープレックス(固結防止剤)(ホワイトカーボン:商品名、塩野義製薬(株) 製) 4 部 以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
【0064】 〔乳剤〕 本発明化合物 5 部 キシレン 75 部 ジメチルホルムアミド 15 部 ソルポール2680(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物 :商品名、東邦化学工業(株)製) 5 部 以上を均一に混合して乳剤とする。
【0065】 〔フロアブル剤1〕 本発明化合物 25 部 アグリゾールS−710(非イオン性界面活性剤:商品名、花王(株)製) 10 部 ルノックス1000C(アニオン性界面活性剤:商品名、東邦化学工業(株)製 ) 0.5 部 1%ロドポール水(増粘剤:商品名、ローン・プーラン社製) 20 部 水 44.5 部 以上を均一に混合して、フロアブル剤とする。
【0066】 〔フロアブル剤2〕 本発明化合物 40 部 アグリゾールS−710(非イオン性界面活性剤:商品名、花王(株)製) 10 部 ルノックス1000C(アニオン性界面活性剤:商品名、東邦化学工業(株)製 ) 0.5 部 1%ロドポール水(増粘剤:商品名、ローン・プーラン社製) 20 部 水 29.5 部 以上を均一に混合して、フロアブル剤とする。
【0067】 〔粒状水和剤(ドライフロアブル剤)〕 本発明化合物 75 部 イソバンNo.1(アニオン性界面活性剤:商品名、クラレイソプレンケミカル (株)製) 10 部 バニレックスN(アニオン性界面活性剤:商品名、山陽国策パルプ(株)製) 5 部 カープレックス#80(ホワイトカーボン:商品名、塩野義製薬(株)製) 10 部 以上を均一に混合微粉砕してドライフロアブル剤とす
る。
【0068】〔粒剤1〕 本発明化合物 1 部 ベントナイト 55 部 タルク 44 部 以上を均一に混合粉砕した後、少量の水を加えて攪拌混
合捏和し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤を得
た。
【0069】〔粒剤2〕 本発明化合物 1.0 部 化合物(A) 0.07 部 DBSN 3 部 エポキシ化大豆油 1 部 ベントナイト 30 部 タルク 64.93 部 以上を均一に混合粉砕して、少量の水を加え混練し、押
出造粒機で造粒し、造粒後乾燥して粒剤を得た。
【0070】なお、上記の化合物(A)はピラゾスルフ
ロンエチル(pyrazosulfuron ethy
l、一般名)、DBSNはドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウムを意味する。使用に際して、上記水和剤、乳
剤、フロアブル剤、粒状水和剤は水で50〜1000倍
に希釈して、有効成分が1ha当たり0.001〜10
kg、好ましくは0.001〜5kgで散布する。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明化合物は、作物害
虫に対する有害生物防除活性を有することから有害生物
防除剤としての用途が期待される。また本発明化合物
は、各種広葉雑草に対する除草活性を有することから茎
葉処理型除草剤としての用途が期待される。さらに本発
明化合物は、各種植物病害菌に対する防除効果を有し、
植物病害防除剤としての用途も期待される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/14 C12N 1/14 A C12P 15/00 C12P 15/00 17/18 17/18 D //(C12N 1/14 (C12N 1/14 A C12R 1:66) C12R 1:66) (C12P 15/00 (C12P 15/00 C12R 1:66) C12R 1:66) (C12P 17/18 (C12P 17/18 D C12R 1:66) C12R 1:66) (72)発明者 大澤 博文 埼玉県南埼玉郡白岡町大字白岡1470 日産 化学工業株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 関 達也 千葉県船橋市坪井町722番地1 日産化学 工業株式会社中央研究所内 Fターム(参考) 4B064 AE41 AE59 BA04 BD02 BE07 BE09 BE12 BE14 BG02 BG08 BG09 BH02 BH04 BH05 BH06 BH08 CA05 DA12 4B065 AA60X AC14 BA22 CA09 CA18 CA47 CA48 4C071 AA03 AA07 BB01 BB07 CC12 EE04 EE10 FF17 GG01 HH05 HH08 KK17 LL02 4H006 AA01 AA03 AB03 AB04 4H011 AA01 AB01 AB02 BA01 BA05 BB05 BB21 BC01 BC06 BC18 BC20 DA02 DA15 DA16 DD01 DD03 DD04 DE15

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式(1) 【化1】 (式中、 R1およびR2は水酸基またはメトキシ基を表し、 R3およびR4はプレニル基〔−CH2CH=C(CH3
    2〕または水素原子を表し、そしてR5は水酸基を表す
    か、またはR3が−CH2−OHを表し、R4およびR5
    一緒になって−O−C(CH32−CH2−O−を表
    し、かつR3が表す基中のメチレン炭素とR4およびR5
    が表す基中のメチレン炭素との間に直接結合による架橋
    が形成されている。)で表される化合物N−1477。
  2. 【請求項2】 次式(2) 【化2】 で表される化合物N−1477A。
  3. 【請求項3】 次式(3) 【化3】 で表される化合物N−1477B。
  4. 【請求項4】 次式(4) 【化4】 で表される化合物N−1477C。
  5. 【請求項5】 次式(5) 【化5】 で表される化合物N−1477D。
  6. 【請求項6】 次式(6) 【化6】 で表される化合物N−1477E。
  7. 【請求項7】 アスペルギラス(Aspergillu
    s)属に属し、請求項1記載の式(1)で表される化合
    物を生産する能力を有する微生物を培養し、そしてその
    培養物から式(1)で表される化合物を回収することを
    特徴とする、式(1)で表される化合物の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の式(1)で表される化合
    物を生産する能力を有する微生物がアスペルギラス・エ
    スピーNo.0453株またはその変異株である、請求
    項7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の式(1)で表される化合
    物を生産する能力を有することを特徴とするアスペルギ
    ラス(Aspergillus)属に属する微生物。
  10. 【請求項10】 アスペルギラス(Aspergill
    us)属に属する微生物がアスペルギラス・エスピーN
    o.0453株またはその変異株である請求項9記載の
    微生物。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし6に記載の化合物を有
    効成分として含有する農薬。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし6に記載の化合物を有
    効成分として含有する農園芸用有害生物防除剤。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし6に記載の化合物を有
    効成分として含有する農園芸用除草剤。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし6に記載の化合物を有
    効成分として含有する農園芸用植物病害防除剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112694406A (zh) * 2020-07-03 2021-04-23 中国地质大学(北京) 两种二聚己基衣康酸衍生物的制备方法和应用

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