JP2001261302A - アンモニアガスの分解方法 - Google Patents

アンモニアガスの分解方法

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JP2001261302A JP2000072196A JP2000072196A JP2001261302A JP 2001261302 A JP2001261302 A JP 2001261302A JP 2000072196 A JP2000072196 A JP 2000072196A JP 2000072196 A JP2000072196 A JP 2000072196A JP 2001261302 A JP2001261302 A JP 2001261302A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価に及び十分に高い効率でアンモニアガスを
分解することを可能とするアンモニアガスの分解方法を
提供すること。 【解決手段】本発明のアンモニアガスの分解方法は、実
質的に炭素からなる担体と前記担体に担持されアルカリ
土類金属及び遷移金属からなる群より選ばれる少なくと
も1種の元素とを備えた複合体を触媒として用いてアン
モニアガスを窒素ガスへと分解することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明はアンモニ
アガスの分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭のガス化プロセスで発生するアンモ
ニアは、生成ガスを触媒の存在下で利用する際には触媒
毒として作用し、生成ガスをガスタービンで燃焼させる
際にはNOx源となる。それゆえ、石炭のガス化プロセス
において、生成ガスからのアンモニアの除去処理は必須
の技術である。
【0003】生成ガスからのアンモニアの除去は、通常、
触媒を用いてアンモニアガスを分解することにより行わ
れる。従来、そのような触媒としては、鉄を含むドロマイ
ト、鉄鉱石の焼結物、及び石灰石などの使い捨て可能な
材料が検討されてきたが、これら材料では十分な分解効
率を実現することができない。
【0004】そこで、アルミナなどにNiやRuなどの
VIII族遷移元素をベースとした触媒を用いることが
提案されている。この触媒によれば、比較的高い効率で
アンモニアを分解することができる。
【0005】しかしながら、このようなVIII族遷移
元素をベースとした触媒は高価である。そのため、アン
モニアガスを大量に分解処理するには不向きである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来技
術では、安価に及び十分に高い効率でアンモニアガスを
分解することができなかった。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、安価に及び十分に高い効率でアンモニアガス
を分解することを可能とするアンモニアガスの分解方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、実質的に炭素からなる担体と前記担体に担
持されアルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より選
ばれる少なくとも1種の元素とを備えた複合体を触媒と
して用いてアンモニアガスを窒素ガスへと分解すること
を特徴とするアンモニアガスの分解方法を提供する。
【0009】上記の通り、本発明では、アンモニアガス
の分解に、主に炭素からなる担体とこの担体に担持され
アルカリ土類金属及び遷移金属から選ばれる少なくとも
1種の元素とを備えた複合体を触媒として使用する。こ
のような複合体を使用した場合、極めて高い効率でアン
モニアガスを窒素ガスへと分解させることができる。し
かも、この複合体は、容易且つ安価に入手可能な材料で製
造可能である。したがって、本発明によると、安価に及び
十分に高い効率でアンモニアガスを分解することが可能
となる。
【0010】本発明において、アンモニアガスの分解は
500〜1200℃の温度条件下で行うことが好まし
く、700〜900℃の温度条件下で行うことがより好
ましい。アンモニアガスの分解温度を500℃以上とす
ることにより、極めて高い分解率を実現することができ
る。また、アンモニアガスは、かなりの部分が1200℃
を超えると触媒の非存在下でも分解する。したがって、
アンモニアガスの分解温度を1000℃以下とすること
により、本発明の効果がより顕著となる。
【0011】また、このアンモニアガスの分解は0.1
〜10MPaの圧力条件下で行うことが好ましく、0.
1〜2MPaの圧力条件下で行うことがより好ましい。
このような条件下でアンモニアガスを分解することによ
り、極めて高い分解率を実現することができる。
【0012】本発明においては、上記複合体として、例え
ば、アルカリ土類金属及び遷移金属から選ばれる少なく
とも1種の元素を含有する有機材料を熱分解することに
より得られたものを用いることができる。或いは、アル
カリ土類金属及び遷移金属から選ばれる少なくとも1種
の元素と有機材料との混合物を加熱して、この有機材料
の熱分解を生じさせることにより得られたものを用いて
もよい。これら方法は単純であり、しかも上述した材料
は極めて安価である。
【0013】上記有機材料は、褐炭,亜瀝青炭,瀝青
炭,及び無煙炭のような石炭、泥炭、草炭(ピート)、重
質油、木質系廃棄物(バイオマス;廃材、間伐材、おがく
ず等)、及び廃棄プラスチックのように、熱分解によって
炭素質物質を与える有機資源であれば特に制限はない。
これら有機材料の中でも、褐炭、亜瀝青炭、泥炭、及び草炭
のように酸素含有量の多い材料を用いて上記複合体を製
造することが好ましい。これら材料を用いた場合、上述
した元素が形成する粒子の粒径をナノメートルスケール
とすることができる。
【0014】本発明において、上述した担体に担持され
る元素は、アルカリ土類金属及び遷移金属から選ばれる
少なくとも1種の元素であれば特に制限はないが、鉄、カ
ルシウム、或いはそれら両方であることが好ましい。上
記複合体がこれら元素を含有する場合、極めて高い効率
でアンモニアガスを分解することができる。また、上記
複合体が、マグネシウム、ストロンチウム、及びバリウム
などのアルカリ土類金属元素や、クロム、マンガン、ニッ
ケル、コバルト、銅、ジルコニア、モリブデン、パラジウ
ム、タングステン、レニウム、オスニウム、イリジウム、
銀、ルチニウム、ロジウム、金、及び白金などの遷移金属元
素を含有する場合も高い効率でアンモニアガスを分解す
ることができる。
【0015】本発明において、触媒として用いられる複
合体が上述した元素として、アルカリ土類金属及び遷移
金属のいずれか一方のみを含有する場合は、上述した元
素の複合体中の濃度を0.1〜10質量%とすることが
好ましく、1〜3質量%とすることがより好ましい。ま
た、上述した元素として、アルカリ土類金属から選ばれた
元素及び遷移金属から選ばれた元素の双方を含有する場
合は、上記複合体中の濃度を0.1〜20質量%とする
ことが好ましく、1〜5質量%とすることがより好まし
い。
【0016】本発明において、上記複合体の粒径に特に
制限はない。すなわち、上記複合体は、粒径が数cmの粒
子であっても、数百μmの粉体であってもよい。さらに、
上記複合体は粉体を成形してペレット状としたものであ
ってもよい。
【0017】
【実施例】(実施例1)以下に示す方法により、複数種
の触媒を製造し、それら触媒がアンモニアガスを分解す
る能力並びにその経時変化について調べた。
【0018】[サンプル(1)〜(4)の製造]まず、
豪州産褐炭に鉄イオンを含有する溶液を添加し、所定温
度で減圧乾燥させた。これにより得られた混合物を不活
性ガス雰囲気中で900℃に加熱して褐炭の熱分解を生
じさせた。以上のようにして、鉄と炭素との複合材料を
製造した。この複合材料をサンプル(1)とする。
【0019】次に、豪州産褐炭に鉄イオンを含有する溶
液を添加し、所定温度で減圧乾燥させた。なお、上記溶液
の添加は、最終的な複合材料中の鉄濃度がサンプル
(1)に比べてより高くなるように添加した。次に、そ
れにより得られた混合物を不活性ガス雰囲気中で900
℃に加熱して褐炭の熱分解を生じさせた。以上のように
して、鉄と炭素との複合材料を製造した。この複合材料
をサンプル(2)とする。
【0020】次に、市販の活性炭に鉄イオンを含有する
溶液を添加し、所定温度で減圧乾燥させた。次に、それに
より得られた混合物を還元性ガス雰囲気中で500℃に
加熱した。以上のようにして、鉄と炭素との複合材料を
製造した。この複合材料をサンプル(3)とするさら
に、豪州産褐炭にカルシウムイオンを含有する溶液を添
加し、所定温度で減圧乾燥させた。次に、それにより得ら
れた混合物を不活性ガス雰囲気中で800〜900℃に
加熱して褐炭の熱分解を生じさせた。以上のようにし
て、カルシウムと炭素との複合材料を製造した。この複
合材料をサンプル(4)とする。
【0021】[サンプル(1)〜(4)の分析]上述し
た方法で製造したサンプル(1)〜(4)について、比
表面積、金属含有量、及び金属粒子の粒径を測定した。
なお、これら測定には、N2吸着測定法及び粉末X線回折
(XRD)装置を用いた。また、XRD測定は、後述する
アンモニアガス分解能力の測定後に行った。その結果を
下記表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すように、サンプル(1),
(2),及び(4)の比表面積は320〜360m2
gと、ほぼ同様の値である。すなわち、上記複合材料の比
表面積は、金属の種類や濃度には殆ど依存していない。
それに対し、サンプル(3)の比表面積は610m2/g
と、サンプル(1),(2),及び(4)の比表面積の
およそ2倍にも達している。
【0024】次に、サンプル(1)〜(4)を透過型電
子顕微鏡(TEM)で観察したところ、上記表1に示す
ように、金属粒子の粒径に顕著な違いが見られた。すな
わち、サンプル(3)では金属粒子の粒径が100〜5
00nmにまで達しているのに対し、サンプル(1)及
び(2)では金属粒子の粒径は20〜50nmであっ
た。サンプル(1)及び(2)で金属粒子の粒径をナノ
メートルスケールとすることができた理由は、複合材料
の原料として含酸素官能基を多量に有する石炭を使用し
たためである。
【0025】[アンモニアガス分解能力の測定]次に、
図1に示す流通式反応システムを用いて、上述した方法
で製造したサンプル(1)〜(4)のアンモニアガスを
分解する能力及びその経時変化について調べた。
【0026】図1は、本発明の実施例で用いた流通式反
応システムを概略的に示す図である。図1に示す流通式
反応システム1は、アンモニアガスの分解を行う反応部
2と、反応部2にアンモニアを含むガスを供給するガス
供給・制御部3と、反応部2で処理したガスを精製・分
析する精製・分析部4とで構成されている。
【0027】反応部2は、内部に触媒層6を有する石英
製の反応管5と、反応管5の周囲を取り囲むように設け
られ十分に長い均熱ゾーンを有するガラス製の透明電気
炉7と、反応管5の外部に接触するように設けられ触媒
層6の温度制御を行うための熱電対(T.C.)とで構
成されている。
【0028】ガス供給・制御部3は、反応管5に接続さ
れたマスフローコントローラ8a〜8cと、マスフロー
コントローラ8a〜8cにそれぞれ接続されたステンレ
ス製のガス供給源9a〜9cとで構成されている。ガス
供給源9a〜9cには、それぞれ異なる種類のガスが収
容されており、マスフローコントローラ8a〜8cによ
り反応管5へ所望のガスを所望の流量で供給可能とされ
ている。
【0029】精製・分析部4は、高速ガスクロマトグラ
フ10及びガスモニタ11とそれらに接続されたコンピ
ュータ12等を有している。精製・分析部4では、高速
ガスクロマトグラフ10、ガスモニタ11、及びコンピュ
ータ12等により反応管5から排気されたガスのオンラ
イン分析が行われる。
【0030】上述した流通式反応システム1を用いて、
サンプル(1)〜(4)のアンモニアガスを分解する能
力について調べた。なお、ここでは、反応管5の内部には
サンプル(2)を充填して触媒層6を形成し、アンモニ
アガスとして2000ppmの濃度でアンモニアを含有
する不活性ガス、または、石炭のガス化で生成したガスと
同様の成分になるように調整したガスとアンモニアガス
との混合ガスを用い、分解処理温度を750℃とし、反応
管5内に供給するガスの流量は300cm2(STP)
/分とし、反応管5内の圧力は0.1MPaとした。ま
た、反応管5に金属材料を用いて2MPaの実験も行っ
た。
【0031】以上の方法でアンモニアガスの分解を行
い、サンプル(2)で触媒層6を構成した場合について、
アンモニアガスの供給を継続した時間と分解率との関係
を調べた。また、同様に、サンプル(1)で触媒層6を構
成した場合、サンプル(3)で触媒層6を構成した場合、
サンプル(4)で触媒層6を構成した場合、及び石英ウ
ールのみで触媒層6を構成した場合についてもアンモニ
アガスの供給を継続した時間と分解率との関係を調べ
た。図2にその結果を示す。
【0032】図2は、本発明の実施例に係る複合体につ
いて測定したアンモニアガスの供給を継続した時間と分
解率との関係を示すグラフである。図中、横軸はアンモ
ニアガスの供給を継続した時間を示し、縦軸はアンモニ
アガスの分解率を示している。また、参照番号15に示
すデータはサンプル(2)に関して得られたものであ
り、参照番号16に示すデータはサンプル(4)に関し
て得られたものであり、参照番号17に示すデータは石
英ウールのみを充填した場合に関して得られたものであ
る。
【0033】図2に示すように、触媒層6を石英ウール
で構成して行ったブランクテストにおいてもアンモニア
ガスの分解は生じたが、その分解率は高々数%であっ
た。それに対し、触媒層6をサンプル(2)で構成した
場合、アンモニアガスの分解反応は極めて速やかに進行
し、分解率はアンモニアガスを供給した直後から100
%に達した。また、触媒層6をサンプル(1)で構成し
た場合、分解率は、触媒層6をサンプル(2)で構成した
場合に比べれば低かったが、触媒層6を石英ウールで構
成した場合に比べれば高い値であった。
【0034】図2には示していないが、触媒層6をサン
プル(3)で構成した場合、アンモニアガスの分解率は
20%程度であった。この値は、触媒層6を石英ウール
で構成した場合に比べれば高いが、触媒層6をサンプル
(2)で構成した場合の1/5程度に過ぎない。ここ
で、上記表1に示すデータを比較すると、サンプル(2)
とサンプル(3)とでは金属粒子の粒径が大きく異なっ
ている。以上から、これらのアンモニアを分解する能力
は、金属粒子の粒径に大きく依存していることが分か
る。
【0035】また、触媒層6をサンプル(4)で構成し
た場合、アンモニアガスの分解率は、触媒層6を石英ウー
ルで構成した場合に比べれば大きいが、触媒層6をサン
プル(2)で構成した場合と比べると低い値であった。
しかしながら、サンプル(2)では処理を継続した時間
の経過とともに分解率が低下したのに対し、サンプル
(4)では逆に増加した。したがって、サンプル(2)
とサンプル(4)とを組み合わせて用いれば、より長時
間にわたって高い効率でアンモニアを分解することが可
能となるものと考えられる。
【0036】(実施例2)以下に示す方法により、複数
種の触媒を製造し、触媒の金属含有量とそれら触媒がア
ンモニアガスを分解する能力との関係並びに分解処理温
度とそれら触媒がアンモニアガスを分解する能力との関
係について調べた。
【0037】[サンプル(A)〜(C)の製造]まず、
豪州産褐炭に鉄イオンを含有する溶液を添加した。な
お、ここでは、鉄イオンの添加量が異なる複数種の混合物
を調製した。次に、これら混合物を所定温度で減圧乾燥
させた後、不活性ガス雰囲気中で900℃に加熱して褐
炭の熱分解を生じさせた。以上のようにして、鉄を1.
5〜11質量%の濃度で含有する複数種の複合材料を製
造した。これら材料をサンプル(A)とする。
【0038】次に、豪州産褐炭にカルシウムイオンを含
有する溶液を添加した。なお、ここでは、カルシウムイオ
ンの添加量が一定の混合物を調製した。次に、これら混
合物を所定温度で減圧乾燥させた後、不活性ガス雰囲気
中で900℃に加熱して褐炭の熱分解を生じさせた。以
上のようにして、カルシウムを6質量%の濃度で含有す
る複合材料を製造した。この材料をサンプル(B)とす
る。
【0039】さらに、鉄及びカルシウムの双方を含有す
るドイツ産褐炭や中国産亜瀝青炭を不活性ガス雰囲気中
で900℃に加熱して熱分解させた。以上のようにし
て、鉄及びカルシウムの双方を互いに異なる濃度で含有
する複数種の複合材料を製造した。これら材料をサンプ
ル(C)とする。
【0040】[アンモニアガス分解能力の測定]上述し
た方法により製造したサンプル(A)〜(C)につい
て、実施例1で説明したのと同様の方法によりアンモニ
アガス分解能力の測定を行った。なお、ここでは、分解処
理温度を750℃とした場合並びに850℃とした場合
の双方について測定を行った。それら結果を図3及び図
4に示す。
【0041】図3は、本発明の実施例に係る複合体につ
いて測定した金属含有量と750℃でのアンモニアガス
の分解率との関係を示すグラフである。また、図4は、本
発明の実施例に係る複合体について測定した金属含有量
と850℃でのアンモニアガスの分解率との関係を示す
グラフである。図3及び図4において、横軸は複合体の
金属含有量を示し、縦軸は分解処理を160分継続した
時点でのアンモニアガスの分解率を示している。また、
参照番号21,24,25及び31,34,35に示す
データはサンプル(A)に関して得られたものであり、
参照番号22及び32に示すデータはサンプル(B)に
関して得られたものであり、参照番号23及び33に示
すデータはサンプル(C)に関して得られたものであ
る。
【0042】図3に示すように、分解処理温度が750
℃である場合、サンプル(A)では、金属含有量を6質量
%程度以上とすることにより100%に近い分解率を実
現することができた。また、サンプル(C)に関する金
属含有量と分解率との関係は、サンプル(A)に関する
金属含有量と分解率との関係にほぼ等しかった。しかし
ながら、サンプル(B)でサンプル(A)と同等の分解
率を実現するには、分解処理温度をより高い値とするこ
とが必要であった。
【0043】これに対し、分解処理温度を850℃とし
た場合、サンプル(A)〜(C)のいずれにおいても、比
較的低い金属含有量で分解率を100%とすることがで
きた。さらに、この温度では、分解処理を10〜15時間
継続した程度では活性の低下は、全く生じなかった。
【0044】[サンプル(A)〜(C)と従来の触媒と
の比較]上述したサンプル(A)〜(C)及び従来の触
媒について、アンモニアガスの分解能力について下記表
2に纏める。なお、下記表2において、「Ru/Al
23」はAl23からなる担体にRuを担持させた触媒
を示し、「Ni/Al23」はAl23からなる担体に
Niを担持させた触媒を示している。また、「生成ガ
ス」は石炭のガス化プロセスで生じたガスを示し、「擬
似生成ガス」は「生成ガス」とほぼ同様の成分となるよ
うに人工的に生成したガスを示している。
【0045】
【表2】
【0046】上記表2に示すように、従来の触媒の殆ど
で十分な分解率が得られていない。また、十分な分解率
を実現し得る従来の触媒は、いずれも高価である。それ
に対し、本実施例に係るサンプル(A)〜(C)は安価
に且つ簡便な方法で製造可能でありながらも、十分に高
い効率でアンモニアガスを分解することができる。すな
わち、これらサンプル(A)〜(C)は、アンモニアガス
を大量に分解処理するのに極めて有用であると言える。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、アンモ
ニアガスの分解に、主に炭素からなる担体とこの担体に
担持されアルカリ土類金属及び遷移金属から選ばれる少
なくとも1種の元素とを備えた複合体を触媒として使用
する。このような複合体を触媒として使用した場合、極
めて高い効率でアンモニアガスを窒素ガスへと分解させ
ることができ、しかも、この複合体は安価に且つ容易に製
造可能である。
【0048】すなわち、本発明によると、安価に及び十分
に高い効率でアンモニアガスを分解することを可能とす
るアンモニアガスの分解方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いた流通式反応システムを
概略的に示す図。
【図2】本発明の実施例に係る複合体について測定した
アンモニアガスの供給を継続した時間と分解率との関係
を示すグラフ。
【図3】本発明の実施例に係る複合体について測定した
金属含有量と750℃でのアンモニアガスの分解率との
関係を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例に係る複合体について測定した
金属含有量と850℃でのアンモニアガスの分解率との
関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1…流通式反応システム 2…反応部 3…ガス供給・制御部 4…精製・分析部 5…反応管 6…触媒層 7…透明電気炉 8a〜8c…マスフローコントローラ 9a〜9c…ガス供給源 10…高速ガスクロマトグラフ 11…ガスモニタ 12…コンピュータ 15〜17,21〜25,31〜35…データ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10L 3/00 F23G 7/06 102T // F23G 7/06 ZAB 102S 102 B01J 23/74 301M C10L 3/00 Fターム(参考) 3K078 AA01 AA07 AA08 AA10 BA05 BA17 DA08 DA17 DA21 4G069 AA01 AA03 AA15 BA08A BA08B BA29B BA29C BC08A BC08B BC08C BC65A BC65B BC66A BC66B BC66C BD04A BD04B CD10 FB34 4H060 AA01 BB21 DD21 FF18 GG01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に炭素からなる担体と前記担体に
    担持されアルカリ土類金属及び遷移金属からなる群より
    選ばれる少なくとも1種の元素とを備えた複合体を触媒
    として用いてアンモニアガスを窒素ガスへと分解するこ
    とを特徴とするアンモニアガスの分解方法。
  2. 【請求項2】 前記アンモニアガスの分解を500〜1
    200℃の温度条件下で行うことを特徴とする請求項1
    に記載のアンモニアガスの分解方法。
  3. 【請求項3】 前記アンモニアガスの分解を0.1〜1
    0MPaの圧力条件下で行うことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載のアンモニアガスの分解方法。
  4. 【請求項4】 前記複合体はアルカリ土類金属及び遷移
    金属から選ばれる少なくとも1種の元素を含有する有機
    材料或いはアルカリ土類金属及び遷移金属から選ばれる
    少なくとも1種の元素と有機材料との混合物を加熱して
    前記有機材料の熱分解を生じさせることにより得られた
    ものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の
    いずれか1項に記載のアンモニアガスの分解方法。
  5. 【請求項5】 前記複合体はアルカリ土類金属元素を含
    有したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
    れか1項に記載のアンモニアガスの分解方法。
  6. 【請求項6】 前記複合体は遷移金属元素を含有したこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    に記載のアンモニアガスの分解方法。
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