JP2001260029A - パウダービーム加工装置 - Google Patents

パウダービーム加工装置

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JP2001260029A
JP2001260029A JP2000045132A JP2000045132A JP2001260029A JP 2001260029 A JP2001260029 A JP 2001260029A JP 2000045132 A JP2000045132 A JP 2000045132A JP 2000045132 A JP2000045132 A JP 2000045132A JP 2001260029 A JP2001260029 A JP 2001260029A
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pressure
tank
feeder
powder beam
fine particles
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JP2000045132A
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English (en)
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Yasuo Shinohara
康雄 篠原
Mitsuru Yokoi
溢 横井
Masahiro Yoshino
正裕 吉野
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、簡易な構成で効率良くパウダービー
ム加工し得るパウダービーム加工装置を実現しようとす
るものである。 【解決手段】パウダービーム加工装置において、各ノズ
ルに対応して接続された高圧気体の流路とそれぞれ連通
し、微粒子を一時保持する保持室と、当該保持室内で各
流路に対応して設けられ、微粒子を固相状態のままそれ
ぞれ所定量ずつ対応する流路内に送り出す送出し手段
と、各流路における保持室との連通部分の内部圧力をそ
れぞれ調整する圧力調整手段とを設け、各圧力調整手段
は、対応する流路における保持室との連通部分の内部圧
力を互いに保持室の内部圧力と同圧となるように調整す
るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパウダービーム加工
装置に関し、特に微粒子を含んだ固気二相流をワーク
(加工対象物)の加工面に噴射するようにして当該加工
面をエッチング等のパウダービーム加工するパウダービ
ーム加工装置に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパウダービーム加工装置
として、図8のように構成されたもの(特開平11-19874
号公報)がある。かかる構成のパウダービーム加工装置
1においては、供給される高圧エアーAir を固気二相流
生成部2のドライユニツト3において乾燥させた後、流
量センサ4及び続く流量制御部5を介して分岐部6に入
力して分岐し、得られた一方の高圧エアー(以下、これ
を第1の分岐高圧エアーと呼ぶ)Air1を混合部7の分散
室8に送出すると共に、他方の第2の分岐高圧エアーAi
r2をエジェクタ9に送出する。
【0003】混合部7においては、図9(A)及び
(B)に示すように、例えば炭化珪素やアルミナ又はガ
ラス等の微粒子Pが溜められた容器部10と、分岐部6
及びエジェクタ9間を接続する第1の分岐高圧エアーAi
r1の流路の一部でなる上述の分散室8とを連結部11を
介して連結することにより構成されており、容器部10
の内部下側にはスクリュ12が設けられている。
【0004】この場合スクリュ12は、図10に示すよ
うに、断面円形状の第1の棒材13の外周面に断面長方
形状の第2の棒材14を正確に所定ピッチで巻き付ける
ことにより、全体として外周面に螺旋状の溝部12Aを
有する円柱状に形成されている。またスクリュ12は、
容器部10に固定されたモータ15から出力される回転
力に基づいて、その中心軸K1を中心として矢印aで示
す回転方向に回転し得るようになされている。
【0005】これによりこのパウダービーム加工装置1
においては、モータ15を駆動させてスクリュ12を一
定速度で矢印a方向に回転させることにより、スクリュ
12の溝部12Aに入り込んだ微粒子Pを固相状態(空
気内に分散していない容器部10内に溜まったままの相
状態)のまま当該スクリュ12の回転速度に応じた一定
量ずつ分散室8内に送り出すことができるようになされ
ている。
【0006】そしてこの分散室8内に送り出された微粒
子Pは、分散室8を流れる第1の分岐高圧エアーAir1
に分散し、この第1の分岐高圧エアーAir1がエジェクタ
9において第2の分岐高圧エアーAir2と混合され加速さ
れて固気二相流Air3が生成され、これが加工室16内の
噴射ノズル17に圧送される。なおこのときエジェクタ
9に与えられる第2の分岐高圧エアーAir2の流量は、噴
射ノズル17に圧送される固気二相流Air3の流量が一定
となるように流量制御部5により制御される。
【0007】これによりこのパウダービーム加工装置1
においては、混合部7のスクリュ12の回転速度に応じ
た量の微粒子Pを含んだ固気二相流Air3を噴射ノズル1
7を介して加工室16内に固定されたワーク18の加工
面に吹き当てることができ、かくしてこの固気二相流Ai
r3によってワーク18の加工面をパウダービーム加工す
ることができるようになされている。
【0008】またこのとき噴射ノズル17は、XYステ
ージ25と連結されたアーム26の先端部に固定されて
おり、XYステージ25からアーム26を介して与えら
れるX方向(矢印x)及びY方向(矢印y)の推進力に
基づいてXY方向に自在に移動し得るようになされてい
る。これによりパウダービーム加工装置1においては、
ワーク18の加工面全面に亘ってパウダービーム加工処
理を行い得るようになされている。
【0009】このパウダービーム加工装置1の場合、混
合部7の容器部10の内部には当該容器部10内の微粒
子Pを撹拌する撹拌フレーム19が配設されている。実
際上撹拌フレーム19においては、図9(A)及び
(B)からも明らかなように、スクリュ12と平行にか
つ回転自在に配設された回転軸20を有し、当該回転軸
20にそれぞれ支持棒21A、21Bを介して棒状の第
1及び第2の撹拌部材22A、22Bが回転軸20の重
心を中心として点対象な位置関係で取り付けられること
により構成されている。
【0010】また撹拌フレーム19は、モータ15の回
転出力に基づいて回転軸20の中心軸を中心としてスク
リュ12と連動して回転し得るようになされており、こ
のとき第1及び第2の撹拌部材22A、22Bの外周面
がスクリュ12の外周面と接触し得るように配設位置が
選定されている。
【0011】これによりこのパウダービーム加工装置1
においては、混合部7の容器部10内に溜められた微粒
子Pのうち、特にスクリュ12の周囲の微粒子Pを撹拌
フレーム19の第1及び第2の撹拌部材22A、22B
により撹拌するようにしてスクリュ12の溝部12A内
に落とし入れることができる一方、第1及び第2の撹拌
部材22A、22Bによりスクリュ12の外周面を擦る
ようにしてスクリュ12の溝部12A内に常に一定量の
微粒子Pを供給することができ、かくしてスクリュ12
を一定速度で回転させたときに常に一定量の微粒子Pを
分散室8内に送り出すことができるようになされてい
る。
【0012】またこのパウダービーム加工装置1の場
合、図11に示すように、連結部11の分散室8側の開
口端(以下、これを分散室側開口端と呼ぶ)には、目開
きが例えば2〔mm〕〜3〔mm〕角程度の金網23が取り
付けられている。これによりこのパウダービーム加工装
置1においては、スクリュ12によって混合部7の分散
室8内に送り出される微粒子Pのかたまりをこの金網2
3を通すことによって細分化させることができ、かくし
て微粒子Pを分散室8においてより確実に第1の分岐高
圧エアーAir1内に分散させることができるようになされ
ている。
【0013】さらにこのパウダービーム加工装置1の場
合、特に図9(A)からも明らかなように、混合部7に
は、分散室8の連結部11との連結位置よりも第1の分
岐高圧エアーAir1の流れの僅か風上位置と、容器部7の
上部とを連通接続するようにバイパス24が設けられて
いる。これによりこのパウダービーム加工装置1におい
ては、連結部11の分散室側開口端における圧力と、容
器部7の内圧とをほぼ一致させることができ、かくして
分散室8内を流れる第1の分岐高圧エアーAir1が連結部
11を介して容器部7内に流れ込むのを防止できるよう
になされている。
【0014】一方、加工室16は配管27を介して分離
室28と連結されおり、噴射ノズル17から噴射された
固気二相流Air3はこの配管27を通じて分離室28に送
られる。そしてこの分離室28内に送られた固気二相流
Air3は、一部が1次フィルタ29により濾過された後、
配管30を通じて加工室16内に送り戻され、残りがさ
らにヘパフィルタでなる2次フィルタ31により濾過さ
れた後、外部に排出される。
【0015】また1次フィルタ29により固気二相流Ai
r3から分離された微粒子Pは、バタフライ弁32により
開閉自在の連結部33を介して貯蔵室34に送られる。
【0016】このとき貯蔵室34の下部にはスクリュ3
5が配設されており、当該スクリュ35はモータ36か
ら与えられる回転力に基づいて回転することにより貯蔵
室34内の微粒子Pをアイソレータ37を介して固気二
相流生成部2の混合部7内に送出し得るようになされて
いる。
【0017】これによりこのパウダービーム加工装置1
においては、パウダービーム加工により使用した微粒子
Pを加工室16、分離室28及び貯蔵室34を順次介し
て再び混合部7に戻すことができ、かくして微粒子Pを
効率良く使用し得るようになされている。
【0018】なおこのパウダービーム加工装置1の場
合、混合部7の下部には当該混合部7内の微粒子Pの重
さを測定するための電子天秤38が設けられると共に、
混合部7の上部には駆動機構39から与えられる推進力
に基づいて昇降することにより混合部7の導入口を開閉
し得るように三角弁40が配設されている。
【0019】これによりこのパウダービーム加工装置1
においては、貯蔵室34と混合部7とを三角弁40によ
り機械的に分離することができ、かくして混合部7内の
微粒子Pの重さを電子天秤38により正確に測定しなが
ら常に一定量の微粒子Pをエジェクタ9に送り出すこと
ができるようになされている。
【0020】実際上、図12に示すように、混合部7に
おける容器部10上部と連結部11の分散室8側開口端
との間における差圧と、スクリュ12により分散室8内
に送り出される微粒子Pの数との関係を調べてみたとこ
ろ、連結部11の分散室8側開口端における圧力をa
〔MPa 〕とし、混合部7の容器部10の内部上側の圧力
をbとして、次式
【0021】
【数1】
【0022】を満足するように混合部7の容器部10上
部の圧力bを調整することによってスクリュ12の溝部
12A内の微粒子Pが第1の分岐高圧エアーAir10 の圧
力によって容器部7内に押し戻されるのを防止できるこ
とが実験により確認された。なお図12において、斜線
の部分はスクリュ12により分散室8内に送り出される
微粒子Pの量が変動する領域を示す。
【0023】従ってこのパウダービーム加工装置1で
は、このようにバイパス24を設けることによってスク
リュ12の回転に伴って常に当該スクリュ12の回転速
度に応じた一定量の微粒子Pを分散室8内に送り出すこ
とができ、かくしてスクリュ12の回転速度に応じた所
定量の微粒子Pを含む固気二相流Air13 を噴射ノズル1
7から噴出させることができるようになされている。
【0024】かかる構成によれば、第1の分岐高圧エア
ーAir1の流路内に微粒子Pをモータ15により駆動する
スクリュ12を用いて固相状態のまま送り出し、分散さ
せるようにして固気二相流Air3を形成するようにしたこ
とにより、噴射ノズル17から噴射させる固気二相流Ai
r3の流量及び当該固気二相流Air3に含まれる微粒子Pの
量を独立して調整することができる。かくするにつき種
々の形態の固気二相流Air3を噴射ノズル17から噴出さ
せることができ、かくして種々のパウダービーム加工に
対応し得るパウダービーム加工装置1を実現できる。
【0025】ところでかかる構成の直圧式のパウダービ
ーム加工装置1においては、粉粒体の供給時に噴射ノズ
ル17の噴出を停止させる必要があるため、連続してパ
ウダービーム加工させるように加工レートを上げること
は非常に困難であり、この結果、例えばプラズマディス
プレイのような大画面(42〜60インチ程度)用のワーク
を加工する場合には対応が困難となる問題があった。
【0026】この問題を解決する方法の1つとして、図
13及び図14に示すように構成された直圧連続式のパ
ウダービーム加工装置50が提案されている(特開平11
-170173 号公報)。かかる構成のパウダービーム加工装
置50は、上端に粉粒体供給口51Aが形成されると共
に一対のサイクロン52A、52Bが接続されたリザー
ブタンク51を有し、当該各サイクロン52A、52B
によって、粉粒体供給口51Aを介して供給された粉粒
体を加工室53から管路54を介して供給される空気流
から分離してリザーブタンク51内に導くようになされ
ている。この加工室53から引き出された管路54には
途中に開放弁55が接続され、当該開放弁55によって
空気流の流量を調整し得るようになされている。
【0027】この開放弁55は、図15に示すように、
ハウジング55Aの中に保持されている弁体56に、エ
アシリンダ57のロッド58の先端部が連結されてい
る。この弁体56の外周部とハウジング55Aとの間に
はシール59、60が配されており、ハウジング55A
にはその下部と側部とにそれぞれポート61、62が形
成されている。
【0028】リザーブタンク51の内部下側にはスクリ
ュフィーダ63が設けられており、リザーブタンク51
に固定されたモータ64から出力される回転力に基づい
て、その中心軸を中心として矢印aに示す回転方向に回
転し得るようになされている。
【0029】これによりモータ64を駆動させてスクリ
ュフィーダ63を一定速度で矢印a方向に回転させるこ
とにより、スクリュフィーダ63の溝部に入り込んだ粉
粒体を、当該スクリュフィーダ63の回転速度に応じて
一定量ずつ接続室65内に送り出すことができるように
なされている。
【0030】そしてこの接続室65は中間タンク66と
連通接続されており、当該中間タンク66の上部には駆
動機構(図示せず)から与えられる推進力に基づいて昇
降することにより中間タンク66の導入口を開閉し得る
ように円錐弁67が配設されている。また中間タンク6
6の内部には接続室65から円錐弁67を介して送り込
まれた粉粒体の量を検出するレベルセンサ68が設けら
れている。
【0031】これによりこのパウダービーム加工装置5
0においては、接続室65と中間タンク66とを円錐弁
67により機械的に分離することができ、かくして中間
タンク66内に送り込まれる粉粒体の流入量をレベルセ
ンサ68により測定しながら常に一定量の粉粒体を中間
タンク66に送り出すことができるようになされてい
る。
【0032】さらに中間タンク66は管路69を介して
加工室53と連通接続されており、当該管路69の途中
に接続された開放弁70によって空気流の流量を調整し
得るようになされている。このとき中間タンク66の内
部圧力は圧力センサ71によって検出され得るようにな
されている。
【0033】この中間タンク66の下側には、撹拌機構
が内蔵された筒状支持体72が連通して設けられ、当該
筒状支持体72には加圧源73から加圧用電磁弁74を
介して引き出された加圧管路75が接続されている。こ
れにより加圧用電磁弁74の調整に応じて筒状支持体7
2及び中間タンク66の内部圧力を調整し得るようにな
されている。
【0034】この筒状支持体72に内蔵された撹拌機構
は、図16(A)及び(B)に示すように、当該筒状支
持体72と同心円状でなるスリーブ76が上下一対のボ
ールベアリング77A、77Bを介して回転自在に支持
されている。ボールベアリング77A、77Bの上側位
置において、筒状支持体72とスリーブ76との間には
一対のパウダシール78が取り付け用リングによって着
脱自在に取り付けられており、ボールベアリングの下側
位置において、筒状支持体72とスリーブ76との間に
は、一対のパウダシール78が取り付け用リング79に
よって支持されている。
【0035】スリーブ76の上端側の部分には、中心部
から3本のアームが半径方向外周側に延出された構造を
有する取り付け用フレーム80が設けられており、当該
取り付け用フレーム80を介してスリーブ76に撹拌羽
根81が取り付けられている。一方、筒状支持体72の
下側の部分でなるリング状のエンドプレート82には、
押さえリング83を介して撹拌羽根84が固定された状
態で取り付けられている。この撹拌羽根84はスリーブ
76内に配されると共に、その上端側の中心部がピン8
5を介して回転自在に支持されている。
【0036】筒状支持体72には、その高さ方向の中間
位置に側方に開放された切欠き72Aが形成されると共
に、当該切欠き72Aと対応するようにスリーブ76の
外周側には従動歯車86が固着されている。また筒状支
持体72に取り付けられているブラケット87によって
回転自在に支持されている支軸88には、従動歯車86
に歯合する中間遊車89が固着されている。そしてブラ
ケット87にはモータ90が支持され、当該モータ90
の出力軸に固着されている駆動歯車91が中間遊車89
と歯合するようになされている。
【0037】また図13において、筒状支持体72はフ
ィーダタンク95と連通接続されており、当該フィーダ
タンク95の上部には駆動機構(図示せず)から与えら
れる推進力に基づいて昇降することによりフィーダタン
ク95の導入口を開閉し得るように円錐弁96が配設さ
れている。
【0038】図17に示すように、フィーダタンク95
の内部下側にはスクリュフィーダ97が設けられてお
り、フィーダタンク95に固定されたモータ98から出
力される回転力に基づいて、その中心軸を中心として矢
印bに示す回転方向に回転し得るようになされている。
【0039】また図13のフィーダタンク95内におい
て、スクリュフィーダ97の上部には上下2段に撹拌棒
99、100がそれぞれモータ101、102の駆動に
応じて回転し得るようになされている。さらにフィーダ
タンク95内には、上限レベルセンサ103と下限レベ
ルセンサ104とがそれぞれ配されており、これらのレ
ベルセンサ103、104によって、筒状支持体72か
ら供給される粉粒体の量の検出を行うようになされてい
る。
【0040】さらにフィーダタンク95には、中間タン
ク66と連通接続するようにバイパス管路105が設け
られおり、当該バイパス管路105の途中に取り付けら
れたバイパスバルブ106の開閉に応じて中間タンク6
6及びフィーダタンク95の双方の圧力の均衡を保つよ
うになされている。
【0041】さらにフィーダタンク95には、加圧源1
07から加圧用電磁弁108を介して引き出された加圧
管路109が接続されており、当該加圧用電磁弁108
の調整に応じてフィーダタンク95の内部圧力を調整し
得るようになされている。このときフィーダタンク95
の内部圧力は圧力センサ110によって検出され得るよ
うになされている。
【0042】さらにこのフィーダタンク95は管路11
1を介して加工室53と連通接続されており、当該管路
111には途中に接続された開放弁112によって空気
流の流量を調整し得るようになされている。
【0043】このフィーダタンク95の下側端には管路
113を介して粒体供給部114が連通接続されてお
り、スクリュフィーダ97をモータ98を駆動させて一
定速度で矢印b方向に回転させることにより、当該スク
リュフィーダ97の溝部に入り込んだ粉粒体を、当該ス
クリュフィーダ97の回転速度に応じて一定量ずつ管路
113を介して粒体供給部114内に送り出すことがで
きるようになされている。
【0044】粒体供給部114は、エアー供給源(図示
せず)と管路115を介して接続されており、当該管路
115の途中に設けられた噴射制御用開閉弁116の開
閉制御に応じてエアー供給源から送出される大気流の流
量を調整し得るようになされている。
【0045】また粒体供給部114に接続された管路1
15が分岐したバイパス管路117が、フィーダタンク
95と連通接続するように設けられており、当該バイパ
ス管路117の途中に取り付けられたバイパスバルブ1
18の開閉に応じてフィーダタンク95に送り込む大気
流量を調整し得るようになされている。
【0046】この粒体供給部114は、フィーダタンク
95から管路113を介して粉粒体が送り込まれると、
当該粉粒体をエアー供給源(図示せず)から送出される
大気流に乗せて管路115内を搬送させながら、これを
加工室53内の噴射ノズル117に圧送させる。
【0047】これによりこのパウダービーム加工装置5
0においては、粉体供給部114から搬送される固気二
相流を噴射ノズル119を介して加工室53内に固定さ
れたワーク(図示せず)の加工面に吹き当てることがで
き、かくしてこの固気二相流によってワークの加工面を
パウダービーム加工することができるようになされてい
る。
【0048】かかる構成によれば、リザーブタンク51
とフィーダタンク95とに相互に連通する中間タンク6
6(筒状支持部72を含む)を設けると共に、当該中間
タンク66及びフィーダタンク95間にバイパス管路1
05を接続するようにしたことにより、バイパスバルブ
106の開閉に応じて中間タンク66及びフィーダタン
ク95の双方の圧力の均衡を図りながら、中間タンク6
6の前後の連通部分をそれぞれ円錐弁67、96によっ
て交互に開閉制御させることによって、リザーブタンク
51から送り出される粉粒体を途切れることなく連続的
にフィーダタンク95に供給することができ、この結
果、例えばプラズマディスプレイのような大画面用のワ
ークを加工する場合でも十分に対応させ得るパウダービ
ーム加工装置50を実現できる。
【0049】
【発明が解決しようとする課題】ところが、かかる構成
の直圧連続式のパウダービーム加工装置50において、
より一層製造効率を高めるべく、加工速度を2倍にしよ
うとする場合には、加工対象となるワークの加工面に吹
き当てる粉粒体の量を2倍に増大させる必要がある。か
かる手法として噴出ノズル119のサイズを大きくする
方法が考えられるが、形状及び材質上、耐性を考慮する
と大きくできる噴出ノズル119のサイズには限界があ
るため、噴出ノズル119の数を2個設けることが望ま
しい。
【0050】しかし上述したパウダービーム加工装置5
0を2台用いるのは、装置全体として大型化すると共に
設置面積も2倍に増えるといった避け得ない問題がある
ことから、上述したパウダービーム加工装置50を1台
用いて、フィーダタンク95内に2個のスクリュフィー
ダ97を設ける方法が考えられている。
【0051】ところが、かかるフィーダタンク95内に
互いに同一構成からなる2個のスクリュフィーダ97を
設けた場合において、対応する粒体供給部114に供給
される高圧エアーの流量が異なるときには、たとえ双方
のスクリュフィーダ97の回転速度を同一に制御した場
合でも、当該各スクリュフィーダ97の吐出口近傍にお
いてフィーダタンク95との間で圧力差を生じることに
なる。
【0052】この結果、高圧下で撹拌された状態にある
粉粒体が充填されているフィーダタンク95の内圧が2
個のスクリュフィーダ97の吐出口近傍の圧力の中間値
となるまで、低圧力側のスクリュフィーダ97において
は粉粒体の吐出量が極端に増大する一方、高圧力側のス
クリュフィーダ97においてはフィーダタンク95内へ
高圧エアーが吐出口より流入するようになり、いずれの
スクリュフィーダからも粉粒体の吐出量が不安定となる
問題があった。
【0053】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成で効率良くパウダービーム加工し得るパ
ウダービーム加工装置を提案しようとするものである。
【0054】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、高圧気体内に微粒子を分散させ、
得られた固気二相流を加工対象物の表面に噴射するよう
にして当該加工対象物の加工面を加工するパウダービー
ム加工装置において、加工対象物の表面にそれぞれ固気
二相流を噴射する複数のノズルと、各ノズルに対応して
接続された高圧気体の流路とそれぞれ連通し、微粒子を
一時保持する保持室と、保持室内で各流路に対応して設
けられ、微粒子を固相状態のままそれぞれ所定量ずつ対
応する流路内に送り出す送出し手段と、各流路における
保持室との連通部分の内部圧力をそれぞれ調整する圧力
調整手段とを設け、各圧力調整手段は、対応する流路に
おける保持室との連通部分の内部圧力を互いに保持室の
内部圧力と同圧となるように調整するようにした。
【0055】この結果このパウダービーム加工装置で
は、各送出し手段に対応する流路における保持室との連
通部分に圧力差が生じるのを回避することができ、かく
して保持室から各流路へ過剰量の微粒子が送出された
り、保持室内に各流路から高圧気体が流入するのを未然
に回避することができる。
【0056】また本発明においては、各ノズルに対応し
て保持室に連通する高圧気体の流路は、それぞれ高圧気
体の本流路から分岐した一方の第1の分岐流路でなり、
各送出し手段から対応する第1の分岐流路を介して送出
された微粒子を、高圧気体の各本流路から分岐した他方
の第2の分岐流路を介して供給される高圧気体と混合
し、得られた各固気二相流を対応するノズルにそれぞれ
送出するようにした。
【0057】この結果このパウダービーム加工装置で
は、各本流路を通過する高圧気体の流量が互いに異なる
場合や、保持室内の各送出し手段から送出される微粒子
の送出量が互いに異なる場合であっても、各送出し手段
に対応する第1の分岐流路における保持室との連通部分
に圧力差が生じるのを回避することができ、かくして保
持室から各第1の分岐流路へ過剰量の微粒子が送出され
たり、保持室内に各第1の分岐流路から高圧気体が流入
するのを未然に回避することができる。
【0058】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実
施の形態を詳述する。
【0059】(1)第1の実施の形態 図13との対応部分に同一符号を付して示す図1におい
て、120は本発明を適用した直圧連続式のパウダービ
ーム加工装置を示し、フィーダタンク121内に上述し
たスクリュフィーダ97と同一構成からなるスクリュフ
ィーダ122、123が2個設けられる共に、当該各ス
クリュフィーダ122、123の出力系に対応して加工
室124、125が2個設けられている点を除いて、従
来のパウダービーム加工装置50と同様に構成されてい
る。
【0060】すなわち本発明におけるパウダービーム加
工装置120は、上端に粉粒体供給口51Aが形成され
ると共に一対のサイクロン52A、52Bが接続された
リザーブタンク51を有し、当該各サイクロン52A、
52Bによって、粉粒体供給口51Aを介して供給され
た粉粒体を各加工室124、125から管路126、1
27を介してそれぞれ供給される空気流から分離してリ
ザーブタンク51内に導くようになされている。これら
各加工室124、125から引き出された管路126、
127にはそれぞれ途中に開放弁128、129が接続
され、当該各開放弁128、129によって空気流の流
量を調整し得るようになされている。
【0061】リザーブタンク51の内部下側にはスクリ
ュフィーダ63が設けられており、リザーブタンク51
に固定されたモータ64から出力される回転力に基づい
て、その中心軸K1を中心として矢印aに示す回転方向
に回転し得るようになされている。
【0062】これによりモータ64を駆動させてスクリ
ュフィーダ63を一定速度で矢印a方向に回転させるこ
とにより、スクリュフィーダ63の溝部に入り込んだ粉
粒体を、当該スクリュフィーダ63の回転速度に応じて
一定量ずつ接続室65内に送り出すことができるように
なされている。
【0063】そしてこの接続室65は中間タンク66と
連通接続されており、当該中間タンク66の上部には駆
動機構(図示せず)から与えられる推進力に基づいて昇
降することにより中間タンク66の導入口を開閉し得る
ように円錐弁67が配設されている。また中間タンク6
6の内部には接続室65から円錐弁67を介して送り込
まれた粉粒体の量を検出するレベルセンサ68が設けら
れている。
【0064】これによりこのパウダービーム加工装置1
20においては、接続室65と中間タンク66とを円錐
弁67により機械的に分離することができ、かくして中
間タンク66内に送り込まれる粉粒体の流入量をレベル
センサ68により測定しながら常に一定量の粉粒体を中
間タンク66に送り出すことができるようになされてい
る。
【0065】さらに中間タンク66は各管路130、1
31を介して対応する加工室124、125とそれぞれ
連通接続されており、当該各管路130、131の途中
に接続された開放弁132、133によって空気流の流
量をそれぞれ調整し得るようになされている。このとき
中間タンク66の内部圧力は圧力センサ71によって検
出され得るようになされている。
【0066】この中間タンク66の下側には、撹拌機構
が内蔵された筒状支持体72が連通して設けられ、当該
筒状支持体72には加圧源73から加圧用電磁弁74を
介して引き出された加圧管路75が接続されている。こ
れにより加圧用電磁弁74の調整に応じて筒状支持体7
2及び中間タンク66の内部圧力を調整し得るようにな
されている。
【0067】また筒状支持体72はフィーダタンク12
1と連通接続されており、当該フィーダタンク121の
上部には駆動機構(図示せず)から与えられる推進力に
基づいて昇降することによりフィーダタンク121の導
入口を開閉し得るように円錐弁96が配設されている。
【0068】図2(A)及び(B)に示すように、フィ
ーダタンク121の内部下側には一対のスクリュフィー
ダ122、123が並列に設けられており、フィーダタ
ンク121に固定された各モータ134、135から出
力される回転力に基づいて、それぞれ中心軸K2を中心
として矢印bに示す回転方向に回転し得るようになされ
ている。
【0069】またフィーダタンク121内において、一
対のスクリュフィーダ122、123の上部には上下2
段に撹拌棒99、100がそれぞれモータ101、10
2の駆動に応じて回転し得るようになされている。さら
にフィーダタンク121内には、上限レベルセンサ10
3と下限レベルセンサ104とがそれぞれ配されてお
り、これらのレベルセンサ103、104によって、筒
状支持体72から供給される粉粒体の量の検出を行うよ
うになされている。
【0070】さらにフィーダタンク121には、中間タ
ンク66と連通接続するようにバイパス管路105が設
けられおり、当該バイパス管路105の途中に取り付け
られたバイパスバルブ106の開閉に応じて中間タンク
66及びフィーダタンク121の双方の圧力の均衡を保
つようになされている。
【0071】さらにフィーダタンク121には、加圧源
107から加圧用電磁弁108を介して引き出された加
圧管路109が接続されており、当該加圧用電磁弁10
8の調整に応じてフィーダタンク121の内部圧力を調
整し得るようになされている。このときフィーダタンク
121の内部圧力は圧力センサ110によって検出され
得るようになされている。
【0072】さらにこのフィーダタンク121はそれぞ
れ管路136、137を介して対応する加工室124、
125と連通接続されており、当該各管路136、13
7には途中に接続された開放弁138、139によって
それぞれ空気流の流量を調整し得るようになされてい
る。
【0073】図1及び図3に示すように、このフィーダ
タンク121の下側端にはそれぞれ管路140、141
を介して一対の粒体供給部142、143が連通接続さ
れており、一対のスクリュフィーダ122、123を、
それぞれ対応するモータ134、135を駆動させて一
定速度で矢印b方向に回転させることにより、双方のス
クリュフィーダ122、123の溝部に入り込んだ粉粒
体を、当該各スクリュフィーダ122、123の回転速
度に応じて一定量ずつそれぞれ管路140、141を介
して対応する粒体供給部142、143内に送り出すこ
とができるようになされている。
【0074】各粒体供給部142、143は、それぞれ
エアー供給源(図示せず)と対応する管路144、14
5を介して接続されており、当該各管路144、145
の途中には電空レギュレータ146、147、マスフロ
ーセンサ148、149、メインコントロールバルブ1
50、151及び圧力センサ152、153が順次設け
られている。
【0075】これによりエアー供給源から供給される高
圧エアーは、電圧レギュレータ146、147によって
所定範囲内に圧力調整された後、マスフローセンサ14
8、149によって流量が検出されながら、後続するメ
インコントロールバルブ150、151の入出力間の差
圧が所定値の範囲において流量調整される。このとき各
メインコントロールバルブ150、151の後段の管路
144、145の内部圧力は圧力センサ152、153
によって検出され得るようになされている。
【0076】実際にマスフローセンサ148、149及
びメインコントロールバルブ150、151は、それぞ
れ図4に示すような質量流量制御部154を含むサーボ
系によって流量調整を行うようになされている。このマ
スフローセンサ148(149)から得られた流量値K
1 は、質量流量制御部154内の比較部155において
マスフローメータ148A(149A)で設定された基
準流量値K2 と比較した後、調節部156において当該
比較結果に応じて調整値K3 を算出した後、当該算出結
果に基づいてパルスモータ157を駆動することによ
り、メインコントロールバルブ150(151)の開閉
状態を制御するようになされている。なおマスフローメ
ータ148A(149A)で設定された基準流量値K2
はディジタル指示部158に数値表示されるようになさ
れている。
【0077】また各粒体供給部142、143に接続さ
れた管路144、145からはバイパス管路159、1
60が分岐しており、当該各バイパス管路159、16
0がフィーダタンク121と連通接続されている。
【0078】かくして各粒体供給部142、143で
は、エアー供給源から送出される高圧エアーがマスフロ
ーセンサ148、149を通過する管路144、145
内の流量が同一となるようにメインコントロールバルブ
150、151を開閉制御すると共に、フィーダタンク
121内の各スクリュフィーダ122、123から送り
出される粉粒体の吐出量が同一となるように当該各スク
リュフィーダ122、123の回転速度を同一に制御す
ることにより、当該各粒体供給部142、143と接続
する管路144、145内の付加圧力損失に差が生じる
ことなく双方の圧力を同一に制御することができる。
【0079】そして各粉粒体供給部142、143は、
フィーダタンク121から対応する管路140、141
を介して粉粒体が送り込まれると、当該粉粒体をエアー
供給源から送出される空気流に乗せてそれぞれ管路14
4、145内を搬送させながら、これを対応する加工室
124、125内の噴射ノズル163、164に圧送さ
せる。
【0080】これによりこのパウダービーム加工装置1
20においては、双方の粉体供給部142、143から
搬送される固気二相流を各噴射ノズル163、164を
介して加工室124、125内に固定されたワーク(図
示せず)の加工面に吹き当てることができ、かくしてこ
の固気二相流によってワークの加工面をパウダービーム
加工することができるようになされている。
【0081】この実施の形態の場合、各噴射ノズル16
3、164としては、例えば酸化アルミニウムから形成
された互いに同一形状でなる前側部分及び後側部分を接
合して構成されたもの(特開平4-261776号公報)が用い
られている(図示せず)。かかる噴射ノズル163(1
64)の通路は、管路144(145)と連通する入口
部と、当該入口部と連通しかつ噴射口の長さ方向に寸法
が拡大する長さ方向拡大部と、当該長さ方向拡大部と連
通しかつ噴射口の幅方向に寸法が縮小される幅方向縮小
部と、当該幅方向縮小部と連通する略矩形型の噴射口と
から形成されている。
【0082】これら入口部、長さ方向拡大部、幅方向縮
小部及び噴射口からなる通路は、全て壁面が連続するよ
うに形成されており、また当該噴射口の口幅は最小10
〔μm〕の値でなるように設定されている。
【0083】かくして噴射ノズル163(164)にお
いては、管路144(145)から入口部を介してして
送り込まれた固気二相流を、長さ方向拡大部で噴射口の
長さ方向に分散均一化させた後、続く幅方向縮小部で噴
射口の幅方向に分散均一化させると共に一層加速させな
がら噴射口を介して直線流として噴射させることがで
き、この結果、当該噴射口で粉粒体が目詰まりするのを
未然に防止することができるようになされている。
【0084】実際上このパウダービーム加工装置120
では、双方の加工室124、125内における噴射加工
に用いられた粉粒体がサイクロン52A、52Bによっ
て空気中から回収されるようになされている。そしてこ
のような粉粒体はリザーブタンク51内に蓄えられると
共に、リザーブタンク51に固定されたモータ64の駆
動に応じてスクリュフィーダ63が回転することによっ
て、当該スクリュフィーダ63の溝部に入り込みながら
一定量ずつ接続室65内に送り出される。
【0085】このとき中間タンク66では、フィーダタ
ンク121と連通接続するための円錐弁96を閉状態に
する一方、接続室65と連通接続するための円錐弁67
を開状態にしておき、接続室65から送り込まれる粉粒
体の量をレベルセンサ68によって検出しながら、中間
タンク66内に一定量の粉粒体が充填されたとき、接続
室65と連通接続するための円錐弁67を閉状態にす
る。
【0086】この状態において中間タンク66及びフィ
ーダタンク121を連通するバイパス管路105の途中
に設けられたバイパスバルブ106を開状態にすること
により、中間タンク66及びフィーダタンク121間の
圧力を均衡させる。次いで中間タンク66は、フィーダ
タンク121と連通接続するための円錐弁96を開状態
にすることにより、中間タンク66からフィーダタンク
121内に一定量の粉粒体を送り込む。
【0087】このとき中間タンク66内の粉粒体が全て
フィーダタンク121内に送り込まれたことをレベルセ
ンサ68が検出すると、その時点で円錐弁96及びバイ
パスバルブ106を共に閉状態にする。
【0088】続いてフィーダタンク121内では、加圧
用電磁弁108を開閉制御して所定の圧力を維持するよ
うに圧力源107からの加圧状態を調整しながら、充填
されている一定量の粉粒体を各モータ134、135の
駆動に応じて回転する一対のスクリュフィーダ122、
123によってそれぞれ管路140、141を介して対
応する粒体供給部142、143に所定量ずつ送り出
す。このときフィーダタンク121内では、上下一対の
撹拌棒99、100が対応するモータ101、102の
駆動に応じてそれぞれ回転することにより、フィーダタ
ンク121内部で粉粒体を撹拌する。
【0089】やがて中間タンク66からフィーダタンク
121に送り込まれる粉粒体の量が所定量以下になった
ことを下限レベルセンサ104によって検出されると、
加圧用電磁弁74を開状態にして圧力源からの加圧状態
を調整しながら中間タンク66の内部圧力をフィーダタ
ンク121の内部圧力と同じに設定させると共に、中間
タンク66及びフィーダタンク121を連通するバイパ
ス管路105の途中に設けられたバイパスバルブ106
を開状態にする。
【0090】このように中間タンク66及びフィーダタ
ンク121の内部圧力を均衡させた状態で、中間タンク
66では、フィーダタンク121と連通接続するための
円錐弁96を開状態にすることにより、当該中間タンク
66内に充填されている粉粒体をフィーダタンク121
に供給する。
【0091】かくしてフィーダタンク121から各粒体
供給部142、143にそれぞれ粉粒体を送り出してい
る間にリザーブタンク51から中間タンク66に粉粒体
を蓄積しておき、当該フィーダタンク121が空になっ
たとき、同圧状態にある中間タンク66から一定量の粉
粒体が送り込まれるようにしたことにより、高圧状態に
あるフィーダタンク121内に順次粉粒体を一定量ずつ
連続的に供給することができる。
【0092】以上の構成において、このパウダービーム
加工装置120では、フィーダタンク121内に同一構
成からなる2系統のスクリュフィーダ122、123を
設けると共に、当該各スクリュフィーダ122、123
に対応する粒体供給部142、143に接続された管路
144、145の内部圧力P1 及びP2 を互いに同圧
(すなわちP1 =P2 )かつフィーダタンク121の内
部圧力P0 と経時的に同圧となるように調整しておき、
当該各スクリュフィーダ122、123を同一の回転速
度で回転させるようにして互いに同一量の粉粒体をそれ
ぞれ対応する粒体供給部142、143に送り出す。
【0093】これにより高圧下で撹拌された状態にある
粉粒体が充填されているフィーダタンク121内におい
て、各スクリュフィーダ122、123の粒体供給部1
42、143との接続部分に圧力差が生じるのを回避す
ることができ、この結果、フィーダタンク121と各粒
体供給部142、143との間で過剰量の粉粒体が送出
されたり、フィーダタンク121内に高圧エアーが流入
したりするのを未然に回避することができる。
【0094】従って、フィーダタンク121内に充填さ
れている粉粒体を各スクリュフィーダ122、123か
ら同じ量ずつ対応する粒体供給部142、143を介し
て噴出ノズル163、164に送り出すことができ、こ
の結果当該各噴射ノズル163、164から同一量の粉
粒体を安定した状態で連続的にワークの加工面に吹き当
てることができる。
【0095】この結果このパウダービーム加工装置12
0では、高圧下にあるフィーダタンク内に複数のスクリ
ュフィーダ122、123を設けることができるため、
噴射ノズル163、164を複数設ける場合であっても
リザーブタンク51、中間タンク66及びフィーダタン
ク121は単一構成で使用することができる分だけ、従
来のような直圧連続式のパウダービーム加工装置50
(図13)を噴射ノズルの数だけ設ける必要がなく、装
置全体としての構成を簡易にすることができる。
【0096】以上の構成によれば、このパウダービーム
加工装置120において、フィーダタンク121内に同
一構成からなる2系統のスクリュフィーダ122、12
3を設け、当該各スクリュフィーダ122、123に対
応する粒体供給部142、143に接続された管路14
4、145の内部圧力P1 及びP2 を互いに同圧(すな
わちP1 =P2 )かつフィーダタンク121の内部圧力
0 と経時的に同圧に調整しながら、当該各スクリュフ
ィーダ122、123を同一の回転速度で回転させて互
いに同一量の粉粒体をそれぞれ対応する粒体供給部14
2、143に送り出すようにしたことにより、当該各粒
体供給部142、143と連通する噴射ノズル163、
164からそれぞれ同一量の粉粒体を安定した状態で連
続的にワークの加工面に吹き当てることができ、かくし
て簡易な構成で効率良くパウダービーム加工し得るパウ
ダービーム加工装置120を実現できる。
【0097】(2)第2の実施の形態 図1との対応部分に同一符号を付して示す図5におい
て、パウダービーム加工装置170は、各エアー供給源
(図示せず)から対応する粒体供給部142、143を
介してそれぞれ加工室124、125に至るまでの経路
が異なる点を除いて、第1の実施の形態によるパウダー
ビーム加工装置120と同様に構成されている。
【0098】図6に示すように、各エアー供給源(図示
せず)から引き出された管路144、145の途中に
は、電空レギュレータ146、147、マスフローセン
サ148、149、メインコトロールバルブ150、1
51及び圧力センサ152、153がそれぞれ順次設け
られており、当該各メインコントロールバルブ150、
151の後段で分岐した管路144A、145Aがミニ
コントロールバルブ171、172を介して対応する粒
体供給部142、143と連通接続されている。
【0099】各粒体供給部142、143に連通接続さ
れた管路144A、145Aは、メインコントロールバ
ルブ150、151の後段で分岐した管路144B、1
45Bの他方とそれぞれエジェクタ173、174にお
いて連通接続され、当該各エジェクタ173、174に
接続された管路144(144A、144B)、145
(145A、145B)がそれぞれ対応する加工室12
4、125内の噴射ノズル163、164と接続されて
いる。
【0100】この第2の実施の形態では、上述した第1
の実施の形態の場合と異なり、各スクリュフィーダ12
2、123の粒体供給部142、143との接続部分に
圧力差が生じなければ、各エアー供給源(図示せず)か
ら送出される高圧エアーの管路144、145内の流量
が相違しても良く、さらには各粒体供給部142、14
3から送り出される粉粒体の吐出量が相違しても良い。
【0101】すなわち各粒体供給部142、143で
は、各エアー供給源から送出される高圧エアーがマスフ
ローセンサ148、149を通過する管路144、14
5内の流量がそれぞれ所定の設定流量となるようにメイ
ンコントロールバルブ150、151を開閉制御しなが
ら、各スクリュフィーダ122、123に対応する粒体
供給部142、143に接続された管路144A、14
5Aの内部圧力が互いにフィーダタンク121の内部圧
力と同圧となるように、ミニコントロールバルブ17
1、172のいずれか一方を基準にして他方を開閉制御
する。
【0102】続いて各スクリュフィーダ122、123
の回転速度をそれぞれ設定速度で制御することにより、
フィーダタンク121内に充填されている粉粒体をそれ
ぞれ回転速度に応じた量ずつ対応する粒体供給部14
2、143に送り出す。そして各粒体供給部142、1
43は、各スクリュフィーダ122、123から一定量
ずつ粉粒体が送り込まれると、当該粉粒体をエアー供給
源(図示せず)からミニコントロールバルブ171、1
72を介して供給される高圧エアーに乗せて管路144
A、145A内を搬送させながらエジェクタ173、1
74に供給する。
【0103】このエジェクタ173、174は、各メイ
ンコトロールバルブ150、151の後段から分岐した
他方の管路144B、145Bから送出される高圧エア
ーと、各粒体供給部142、143から供給される粉粒
体とを混合し、得られた固気二相流をそれぞれ管路14
4、145を介して加工室124、125内の対応する
噴射ノズル163、164に圧送する。
【0104】これによりこのパウダービーム加工装置1
70においては、双方の粉体供給部142、143から
搬送される固気二相流を各噴射ノズル163、164を
介して加工室124、125内に固定されたワーク(図
示せず)の加工面に吹き当てることができ、かくしてこ
の固気二相流によってワークの加工面をパウダービーム
加工することができるようになされている。
【0105】因みに実験によると、粉粒体として直径が
平均23〔μm〕かつ比重1.5 でなるガラスビーズを使用
し、各電空レギュレータの設定圧力を 0.4〔MPa 〕と設
定し、各スクリュフィーダ122、123に対応する粒
体供給部142、143に接続された管路144A、1
45Aの内部圧力P1 、P2 を互いにフィーダタンク1
21の内部圧力P0 と同圧の0.35〔MPa 〕と調整し、管
路144内を通過する高圧エアーの流量を2000〔l/min.
ANR 〕と設定し、管路145内を通過する高圧エアーの
流量を1500〔l/min.ANR 〕と設定し、スクリュフィーダ
122の回転速度を粉粒体の吐出量が1200〔g/min 〕と
なるように設定し、スクリュフィーダ123の回転速度
を粉粒体の吐出量が1000〔g/min 〕となるように設定し
た。
【0106】実際にこのパウダービーム加工装置170
においては、装置内に設けられた制御部(図示せず)
が、フィーダタンク121内の各スクリュフィーダ12
2、123の回転状態及び各エアー供給源から供給され
る高圧エアーの供給状態を制御することにより、当該各
スクリュフィーダ122、123に対応する粒体供給部
142、143とエジェクタ173、174を介して接
続された加工室124、125内の噴出ノズル163、
164の吐出状態を制御し得るようになされている。
【0107】まずこのパウダービーム加工装置170で
は、制御部は、作業者によって電源がオン状態にされる
と、図7に示すように、ステップSP0からフィーダタ
ンク121の出力系の加工条件調整処理手順RT1に入
り、続くステップSP1において各メインコントロール
バルブ150、151をそれぞれ開状態に制御した後、
ステップSP2に進む。
【0108】このステップSP2において、制御部は、
各管路144、145内の通過流量がそれぞれ所定の設
定流量であるか否かを判断した後、肯定結果が得られる
まで再度ステップSP1に戻って上述と同様に各メイン
コントロールバルブ150、151を開閉制御する。
【0109】次いで制御部はステップSP3に進んで、
フィーダタンク121内の各スクリュフィーダ122、
123をそれぞれ所定の設定速度で回転させた後、ステ
ップSP4に進んで、当該各スクリュフィーダ122、
123に対応する粒体供給部142、143に接続され
た管路144Aの内部圧力P1 が管路145Aの内部圧
力P2 よりも小さいか否かを判断する。
【0110】このステップSP4において肯定結果が得
られると、制御部は、ステップSP5に進んで一方のミ
ニコントロールバルブ171を開状態に制御して管路1
44Aの内部圧力P1 を上昇させながら、ステップSP
6に進んで、管路144Aの内部圧力P1 が管路145
Aの内部圧力P2 と同圧であるか否かを判断する。
【0111】このステップSP6において否定結果が得
られると、制御部は、ステップSP7に進んで、管路1
44Aの内部圧力P1 が管路145Aの内部圧力P2
りも大きいか否かを判断し、肯定結果が得られたときに
はステップSP8に進んで一方のミニコントロールバル
ブ172を閉状態に制御した後、ステップSP9に進ん
で管路144Aの内部圧力P1 が管路145Aの内部圧
力P2 と同圧でなければ再度ステップSP4に戻る一
方、同圧であればステップSP10に進む。
【0112】これに対してステップSP7において否定
結果が得られると、制御部は、再度ステップSP5に戻
って一方のミニコントロールバルブ171を所定量開状
態に制御した後、ステップSP6において肯定結果が得
られるまで上述と同様の処理を繰り返し、このステップ
SP6において肯定結果が得られたときステップSP1
0に進む。
【0113】続いて制御部は、ステップSP10におい
て、一方のミニコントロールバルブ171の開閉制御を
オフした後、ステップSP11において管路144A、
145Aの内部圧力P1 、P2 が互いに同圧でかつフィ
ーダタンク121の内部圧力P0 と経時的に同圧になっ
たか否かを判断した後、ステップSP12に進んでパウ
ダービーム加工を終了するか否かを判断し、終了すると
判断した場合にはそのままステップSP13に進んで当
該加工条件調整処理手順RT1を終了する一方、終了し
ないと判断した場合には再度ステップSP4に戻って上
述と同様に処理を繰り返す。
【0114】これに対して制御部は、ステップSP11
において否定結果が得られると、このことは何らかのト
ラブルが発生したと判断して、ステップSP14に進ん
で装置全体の動作を非常停止させた後、そのままステッ
プSP13に進んで当該加工条件調整処理手順RT1を
終了する。
【0115】また一方上述したステップSP4において
否定結果が得られると、制御部は、ステップSP15に
進んで他方のミニコントロールバルブ172を開状態に
制御して管路145Aの内部圧力P2 を上昇させなが
ら、ステップSP16に進んで、管路144Aの内部圧
力P1 が管路145Aの内部圧力P2 と同圧であるか否
かを判断する。
【0116】このステップSP16において否定結果が
得られると、制御部は、ステップSP17に進んで、管
路144Aの内部圧力P1 が管路145Aの内部圧力P
2 よりも大きいか否かを判断し、肯定結果が得られたと
きにはステップSP18に進んで他方のミニコントロー
ルバルブ172を閉状態に制御した後、ステップSP1
9に進んで管路144Aの内部圧力P1 が管路145A
の内部圧力P2 と同圧でなければ再度ステップSP4に
戻る一方、同圧であればステップSP20に進む。
【0117】これに対してステップSP17において否
定結果が得られると、制御部は、再度ステップSP5に
戻って一方のミニコントロールバルブ171を所定量開
状態に制御した後、ステップSP6において肯定結果が
得られるまで上述と同様の処理を繰り返し、このステッ
プSP6において肯定結果が得られたときステップSP
10に進む。
【0118】続いて制御部は、ステップSP20におい
て、他方のミニコントロールバルブ172の開閉制御を
オフした後、ステップSP11において管路144A、
145Aの内部圧力P1 、P2 が互いに同圧でかつフィ
ーダタンク121の内部圧力P0 と経時的に同圧になっ
たか否かを判断した後、ステップSP12に進んでパウ
ダービーム加工を終了するか否かを判断し、終了すると
判断した場合にはそのままステップSP13に進んで当
該圧力調整処理手順RT1を終了する一方、終了しない
と判断した場合には再度ステップSP4に戻って上述と
同様に処理を繰り返す。
【0119】これに対して制御部は、ステップSP11
において否定結果が得られると、このことは何らかのト
ラブルが発生したと判断して、ステップSP14に進ん
で装置全体の動作を非常停止させた後、そのままステッ
プSP13に進んで当該圧力調整処理手順RT1を終了
する。
【0120】かくしてパウダービーム加工装置170で
は、制御部(図示せず)は、各スクリュフィーダ12
2、123に対応する粒体供給部142、143に接続
された管路144A、145Aの内部圧力が互いにフィ
ーダタンク121の内部圧力と同圧となるように、自動
的にミニコントロールバルブ171、172のいずれか
一方を基準にして他方を開閉制御することができる。
【0121】以上の構成において、このパウダービーム
加工装置170では、フィーダタンク121内に同一構
成からなる2系統のスクリュフィーダ122、123を
設けておき、各エアー供給源(図示せず)と接続するメ
インコントロールバルブ150、151の後段で分岐し
た管路144、145の一方144A、145Aをそれ
ぞれミニコントロールバルブ171、172を介してス
クリュフィーダ122、123に対応する粒体供給部1
42、143に連通接続させると共に、当該各分岐した
他方144B、145Bをそれぞれエジェクタ173、
174に連通接続させておく。
【0122】この状態において、各スクリュフィーダ1
22、123に対応する粒体供給部142、143に接
続された管路144A、145Aの内部圧力を互いにフ
ィーダタンク121の内部圧力と同圧となるように調整
しながら、各スクリュフィーダ122、123をそれぞ
れ所定の設定速度で回転させるようにして当該各回転速
度に応じた量ずつ粉粒体を対応する粒体供給部142、
143に送り出す。
【0123】これにより高圧下で撹拌された状態にある
粉粒体が充填されているフィーダタンク121内におい
て、各スクリュフィーダ122、123の粒体供給部1
42、143との接続部分に圧力差が生じるのを回避す
ることができ、この結果、フィーダタンク121と各粒
体供給部142、143との間で過剰量の粉粒体が送出
されたり、フィーダタンク121内に高圧エアーが流入
したりするのを未然に回避することができる。
【0124】従って、フィーダタンク121内に充填さ
れている粉粒体を各スクリュフィーダ122、123か
らそれぞれ回転速度に応じた量ずつ対応する粒体供給部
142、143を介してエジェクタ173、174に送
り出すことができ、当該各エジェクタ173、174に
おいて、各メインコントロールバルブ150、151の
後段で分岐した他方の管路144B、145Bからそれ
ぞれ所定の設定流量で送出される高圧エアーと混合させ
ることによって、当該各エジェクタ173、174から
それぞれ粉粒体含量及び流量が相違する固気二相流を対
応する加工室124、125内の噴射ノズル163、1
64に圧送することができる。
【0125】この結果当該各噴射ノズル163、164
からそれぞれ別個に設定した量の粉粒体を安定した状態
で連続的にワークの加工面に吹き当てることができ、か
くして例えばプラズマディスプレイのような大画面(42
〜60インチ程度)用のワークを加工するのみならず、当
該ワークを荒加工及び微細加工のような2種類の加工処
理を連続的に行うことができる。
【0126】以上の構成によれば、このパウダービーム
加工装置170において、フィーダタンク121内に同
一構成からなる2系統のスクリュフィーダ122、12
3を設け、各エアー供給源(図示せず)と接続するメイ
ンコントロールバルブ150、151の後段で分岐した
管路144、145の一方144A、145Aをそれぞ
れスクリュフィーダ122、123に対応する粒体供給
部142、143に連通接続させておき、当該各粒体供
給部142、143に接続された管路144A、145
Aの内部圧力をフィーダタンク121の内部圧力と同圧
となるように調整しながら、各スクリュフィーダ12
2、123をそれぞれ所定の設定速度で回転させるよう
にして当該各回転速度に応じた量ずつ粉粒体を対応する
粒体供給部142、143に送り出すと共に、各メイン
コントロールバルブ150、151の後段で分岐した管
路144、145の他方144B、145Bからそれぞ
れ所定の設定流量で送出される高圧エアーとそれぞれエ
ジェクタ173、174において混合させるようにした
ことにより、当該各エジェクタ173、174と連通す
る噴射ノズル163、164からそれぞれ別個に設定し
た量の粉粒体を安定した状態で連続的にワークの加工面
に吹き当てることができ、かくして簡易な構成で効率良
くパウダービーム加工し得るパウダービーム加工装置1
70を実現できる。
【0127】(3)他の実施の形態 なお上述の第1及び第2の実施の形態においては、高圧
エアーに粉粒体(微粒子)を分散させるようにして固気
二相流を生成するようにした場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、この他種々の高圧気体に粉粒体
(微粒子)を分散させて固気二相流を生成するようにし
ても良い。
【0128】また上述の第1及び第2の実施の形態にお
いては、各噴射ノズル163、164に対応して接続さ
れた高圧エアー(高圧気体)の管路(流路)144、1
45とそれぞれ連通し、かつ粉粒体(微粒子)を一時保
持する保持室を、リザーブタンク51、中間タンク66
及びフィーダタンク121から構成するようにした場合
について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、内部
に複数のスクリュフィーダ(送出し手段)122、12
3を設けることができれば、この他種々の構成からなる
保持室を適用するようにしても良い。
【0129】さらに上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、保持室内に設けられた各送出し手段を、図2
に示すようなフィーダタンク121内に設けられた各ス
クリュフィーダ122、123により構成するようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要
は、保持室に保持された粉粒体(微粒子)を固相状態の
ままそれぞれ所定量ずつ対応する流路内に送り出すこと
ができれば、送出し手段としてはこの他種々の構成を適
用できる。
【0130】さらに上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、複数の加工室124、125内にそれぞれ噴
射ノズル163、164を設けるようにした場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、単一の加工室内に
複数の噴射ノズルを設けるようにしても良い。これによ
り各加工室内のパウダービーム加工の処理効率を格段と
向上させることができる。
【0131】さらに上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、各噴射ノズル163、164を上述したよう
な構成のもの(特開平4-261776 号公報)を適用した場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、ワークの
加工面に実用上十分な噴射量で固気二相流を噴射するこ
とができれば、この他種々の構成のものを適用するよう
にしても良い。
【0132】さらに上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、フィーダタンク121内に2個のスクリュフ
ィーダ122、123を設けるようにした場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、噴射ノズルの数が3
個以上であればこれと同数のスクリュフィーダを設ける
ようにしても良い。
【0133】すなわち第1の実施の形態の場合、フィー
ダタンク121の下側端にはスクリュフィーダ(12
2、123)の数に応じた管路(140、141)及び
当該各管路(140、141)に対応する粒体供給部
(142、143)を設けると共に、当該各粒体供給部
(142、143)と連通する管路(144、145)
をそれぞれエアー供給源から引き出すようにすれば良
く、上述の管路144、145と同様に電空レギュレー
タ(146、147)、マスフローセンサ(148、1
49)及びメインコントロールバルブ(150、15
1)を途中に設けると共に、当該管路(144、14
5)の途中にフィーダタンク121と導通するバイパス
管路(159、160)をバイパスバルブ(161、1
62)と共に設けるようにすれば良い。
【0134】また第2の実施の形態の場合、上述の第1
の実施の形態の場合に加えて、メインコントロールバル
ブ(150、151)の後段で分岐した一方の管路(1
44A、145A)をミニコントロールバルブ(17
1、172)を介して粒体供給部(142、143)と
連通させると共に、他方の管路(144B、145B)
とエジェクタ(173、174)において連通接続する
ようにすれば良い。
【0135】さらに上述の第1の実施の形態の場合にお
いては、各エアー供給源(図示せず)から引き出された
管路(流路)144、145におけるフィーダタンク1
21との連通部分の内部圧力をそれぞれ調整する圧力調
整手段を、当該管路144、145の途中に設けられた
電空レギュレータ146、147、マスフローセンサ1
48、149、メインコントロールバルブ150、15
1及び圧力センサ152、153から構成した場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、要は各スクリュ
フィーダ122、123に対応する管路(流路)14
4、145におけるフィーダタンク121との連通部分
の内部圧力を互いに当該フィーダタンク121の内部圧
力と同圧にすることができれば、圧力調整手段としては
この他種々の構成を適用できる。
【0136】さらに上述の第2の実施の形態において
は、各エアー供給源(図示せず)から引き出され、かつ
メインコントロールバルブ150、151の後段で分岐
した一方の管路(第1の分岐流路)144A、145A
におけるフィーダタンク121との連通部分の内部圧力
をそれぞれ調整する圧力調整手段を、当該管路144
A、145Aの途中に設けられたミニコントロールバル
ブ171、172及び圧力センサ152、153から構
成した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
要は各スクリュフィーダ122、123に対応する管路
(第1の分岐流路)144A、145Aにおけるフィー
ダタンク121との連通部分の内部圧力を互いに当該フ
ィーダタンク121の内部圧力と同圧にすることができ
れば、圧力調整手段としてはこの他種々の構成を適用で
きる。
【0137】この場合、ミニコントロールバルブ17
1、172を、メインコントロールバルブ150、15
1の後段で分岐した一方の管路(第1の分岐流路)14
4A、145Aの途中にのみ設けるようにしたが、一方
の管路(第1の分岐流路)144A、145Aに代えて
他方の管路(第2の分岐流路)144B、145Bの途
中にのみ設けるようにしても上述と同様の効果を得るこ
とができる。
【0138】さらに上述した第2の実施の形態において
は、各スクリュフィーダ(送出し手段)122、123
から対応する一方の管路(第1の分岐流路)144A、
145Aを介して送出された粉粒体(微粒子)を、エア
ー供給源から引き出された各管路(本流路)144、1
45から分岐した他方の管路(第2の分岐流路)を介し
て供給される高圧エアー(高圧気体)とをエジェクタ1
73、174を介して混合し、得られた各固気二相流を
対応する噴射ノズル163、164にそれぞれ送出する
ようにした場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、上述と同様に各スクリュフィーダ122、123に
対応する管路(第1の分岐流路)144A、145Aに
おけるフィーダタンク121との連通部分の内部圧力を
互いに当該フィーダタンク121の内部圧力と同圧にす
ることができれば、各スクリュフィーダ(送出し手段)
122、123から対応する噴射ノズル163、164
に至るまでの経路は種々の構成を適用しても良い。
【0139】さらに上述の第1及び第2の実施の形態に
おいては、微粒子として直径が平均23〔μm〕かつ比重
2.2 〜2.4 でなるガラスビーズを適用した場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、この他炭酸カルシウ
ムや炭化珪素など種々の材質及びサイズからなる微粒子
を実用上十分な範囲において広く適用することができ
る。
【0140】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、パウダー
ビーム加工装置において、各ノズルに対応して接続され
た高圧気体の流路とそれぞれ連通し、微粒子を一時保持
する保持室と、当該保持室内で各流路に対応して設けら
れ、微粒子を固相状態のままそれぞれ所定量ずつ対応す
る流路内に送り出す送出し手段と、各流路における保持
室との連通部分の内部圧力をそれぞれ調整する圧力調整
手段とを設け、各圧力調整手段は、対応する流路におけ
る保持室との連通部分の内部圧力を互いに保持室の内部
圧力と同圧となるように調整するようにしたことによ
り、各送出し手段に対応する流路における保持室との連
通部分に圧力差が生じるのを回避することができ、かく
して簡易な構成で効率良くパウダービーム加工し得るパ
ウダービーム加工装置を実現できる。
【0141】また本発明によれば、パウダービーム加工
装置において、各送出し手段から対応する第1の分岐流
路を介して送出された微粒子を、高圧気体の各本流路か
ら分岐した他方の第2の分岐流路を介して供給される高
圧気体と混合し、得られた各固気二相流を対応するノズ
ルにそれぞれ送出するようにしたことにより、各本流路
を通過する高圧気体の流量が互いに異なる場合や、保持
室内の各送出し手段から送出される微粒子の送出量が互
いに異なる場合であっても、各送出し手段に対応する第
1の分岐流路における保持室との連通部分に圧力差が生
じるのを回避することができ、かくして簡易な構成でよ
り一層効率良くパウダービーム加工し得るパウダービー
ム加工装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態によるパウダービーム加工装
置の構成を示す略線図である。
【図2】図1に示すフィーダタンク内の各スクリュフィ
ーダの構成を示す略線図である。
【図3】第1の実施の形態によるフィーダタンクの出力
系の説明に供する略線図である。
【図4】メインコントロールバルブのサーボ系を示すブ
ロック図である。
【図5】第2の実施の形態によるパウダービーム加工装
置の構成を示す略線図である。
【図6】第2の実施の形態によるフィーダタンクの出力
系の説明に供する略線図である。
【図7】第2の実施の形態によるフィーダタンクの出力
系の加工条件調整処理手段の説明に供するフローチャー
トである。
【図8】従来のパウダービーム加工装置の構成を示す略
線図である。
【図9】混合部の構成を示す略線図である。
【図10】スクリューの構成を示す略線図である。
【図11】連結部の分散室側開口の近傍の様子の説明に
供する略線図である。
【図12】スクリュから分散室に送り出される微粒子の
量の説明に供するグラフである。
【図13】従来のパウダービーム加工装置の構成を示す
略線図である。
【図14】従来のパウダービーム加工装置の構成を示す
略線図である。
【図15】開放弁の構成を示す略線的な部分的断面図で
ある。
【図16】筒状支持体内の撹拌機構の説明に供する略線
図及び部分的断面図である。
【図17】従来のパウダービーム加工装置の部分的構成
を示す略線図である。
【符号の説明】
1、50、120、170……パウダービーム加工装
置、51……リザーブタンク、53、124、125…
…加工室、63、97、122、123……スクリュフ
ィーダ、66……中間タンク、67、96……円錐弁、
95、121……フィーダタンク、119、163、1
64……噴射ノズル、142、143……粒体供給部、
144、145……管路、146、147……電空レギ
ュレータ、148、149……マスフローセンサ、15
0、151……メインコントロールバルブ、152、1
53……圧力センサ、159、160……バイパス管
路、161、162……バイパスバルブ、171、17
2……ミニコントロールバルブ、173、174……エ
ジェクタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高圧気体内に微粒子を分散させ、得られた
    固気二相流を加工対象物の表面に噴射するようにして当
    該加工対象物の加工面を加工するパウダービーム加工装
    置において、 上記加工対象物の表面にそれぞれ上記固気二相流を噴射
    する複数のノズルと、 各上記ノズルに対応して接続された上記高圧気体の流路
    とそれぞれ連通し、上記微粒子を一時保持する保持室
    と、 上記保持室内で各上記流路に対応して設けられ、上記微
    粒子を固相状態のままそれぞれ所定量ずつ対応する上記
    流路内に送り出す送出し手段と、 各上記流路における上記保持室との連通部分の内部圧力
    をそれぞれ調整する圧力調整手段とを具え、 各上記圧力調整手段は、対応する上記流路における上記
    保持室との連通部分の内部圧力を互いに上記保持室の内
    部圧力と同圧となるように調整することを特徴とするパ
    ウダービーム加工装置。
  2. 【請求項2】各上記送出し手段は、上記微粒子を互いに
    同量ずつ対応する上記流路内に送り出すことを特徴とす
    る請求項1に記載のパウダービーム加工装置。
  3. 【請求項3】各上記ノズルに対応して上記保持室に連通
    する上記高圧気体の流路は、それぞれ上記高圧気体の本
    流路から分岐した一方の第1の分岐流路でなり、 各上記送出し手段から対応する上記第1の分岐流路を介
    して送出された上記微粒子を、上記高圧気体の各上記本
    流路から分岐した他方の第2の分岐流路を介して供給さ
    れる上記高圧気体と混合し、得られた各上記固気二相流
    を対応する上記ノズルにそれぞれ送出することを特徴と
    する請求項1に記載のパウダービーム加工装置。
  4. 【請求項4】上記高圧気体の各上記本流路のうち上記分
    岐部分の上流側に設けられ、当該各本流路を通過する上
    記高圧気体の流量をそれぞれ所定量に調整する流量調整
    手段を具えることを特徴とする請求項3に記載のパウダ
    ービーム加工装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007026815A1 (ja) * 2005-09-02 2007-03-08 Olympus Medical Systems Corp. 電子内視鏡

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WO2007026815A1 (ja) * 2005-09-02 2007-03-08 Olympus Medical Systems Corp. 電子内視鏡

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