JP2001258779A - 樹脂製サニタリー製品 - Google Patents

樹脂製サニタリー製品

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JP2001258779A
JP2001258779A JP2000078434A JP2000078434A JP2001258779A JP 2001258779 A JP2001258779 A JP 2001258779A JP 2000078434 A JP2000078434 A JP 2000078434A JP 2000078434 A JP2000078434 A JP 2000078434A JP 2001258779 A JP2001258779 A JP 2001258779A
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resin
layer
acrylate
sanitary product
compound
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JP2000078434A
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Koji Ogura
公司 小倉
Satoru Funakoshi
覚 船越
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期使用においても美観が損なわれにくい樹
脂製サニタリー製品を提供する。 【解決手段】 樹脂製サニタリー製品10は、部分的に
架橋されたアクリル樹脂の層11、繊維強化された不飽
和ポリエステル樹脂またはアクリロニトリル・ブタジエ
ン・スチレン樹脂からなる補強層12、および層11を
覆うハードコート層13を備える。ハードコート層13
は、製品に耐擦傷性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂製サニタリー
製品に関し、特に、使用表面が耐擦傷性を有する樹脂製
サニタリー製品に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性樹脂からなる成形品は、たとえ
ば、浴槽(バスタブ)、洗面台などのサニタリー製品に
も広く適用されきている。使用者の目に触れ、あるいは
肌に接するサニタリー製品の表面は、特に、美観、感触
などの点において優れていることが望まれる。この要求
を満たすため、使用表面を構成する樹脂として、アクリ
ル樹脂を使用することができる。
【0003】しかし、樹脂の表面は一般に、金属や陶器
の表面と比べて、耐擦傷性や硬度の点で劣っており、長
期使用の間に本来の美観が損なわれやすいという問題点
を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題点を解決し、長期使用においても美観が損なわれ
にくい樹脂製サニタリー製品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、部分的に架
橋されたアクリル樹脂の表面をたとえばハードコート処
理することによって、美観に優れ、しかも優れた耐擦傷
性および表面硬度を有する樹脂製サニタリー製品が得ら
れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】かくして、本発明による樹脂製サニタリー
製品は、部分的に架橋されたアクリル樹脂の成形体、お
よび該成形体を覆う耐擦傷性被膜を備えることを特徴と
する。耐擦傷性被膜は、たとえば、ハードコート層であ
る。
【0007】また、本発明において、部分的に架橋され
たアクリル樹脂の成形体は、たとえば、繊維強化された
不飽和ポリエステル樹脂層あるいはアクリロニトリル・
ブタジエン・スチレン樹脂層により補強されていること
が好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1(a)および(b)は、本発
明によるサニタリー製品の構造の一具体例を示してい
る。図1(a)は製品全体の形状を示し、図1(b)は
製品における樹脂の積層構造を拡大して示している。サ
ニタリー製品10は、2種の熱可塑性樹脂層11および
12が積層された構造を有する。樹脂層11および12
の厚みはそれぞれ、たとえば5mm〜20mmである。
樹脂層11と樹脂層12の厚みの比は、たとえば1:9
〜9:1の範囲である。樹脂層11は、製品10の使用
者の目に直接触れる側に位置する。樹脂層11の表面
は、耐擦傷性被膜13によって覆われている。
【0009】製品10において樹脂層11は、たとえ
ば、アクリル酸エステルの重合体(たとえばポリアクリ
ル酸メチル(PMA))、メタクリル酸エステルの重合
体(たとえばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、そ
れらの共重合体等を含むアクリル樹脂であって、部分的
に架橋された構造を有するものからなる。部分的に架橋
されたアクリル樹脂からなる層11には、必要に応じ
て、有機顔料および無機顔料を含む着色剤、離型剤、熱
安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タルク、ガラス繊
維などの無機系充填剤、アルミフレーク片、雲母片、合
成樹脂の短繊維、セラミック粒子などの石目材等が配合
されていてもよい。
【0010】部分的に架橋されたアクリル樹脂には、た
とえば、以下のようなものがある。 (1)メチルメタクリレートを主成分とする単官能単量
体80〜99.99重量%とアリル系多官能単量体0.
01〜20重量%(好ましくは0.05〜10重量%)
との単量体混合物を重合してなるアクリル樹脂。 (2)メタクリル系モノマー100重量部に対し、粘度
平均分子量約10000〜約300000のメタクリル
系樹脂5〜50重量部(好ましくは10〜40重量部)
を溶解させてシロップとし、該シロップを重合させてな
るメタクリル樹脂。 (3) アクリル系単量体100重量部に、メルカプタ
ン0.01〜0.2重量部と、式{CH2=C(R)−
COO−}nY (式中、RはCH3またはHであり、Y
は炭素数5〜20のn価の炭化水素残基であり、nは2
〜4である。)で表される多官能性単量体(メルカプタ
ン1モル当たり0.1〜1.0モル)と、ラジカル重合
開始剤とを混合し、該混合液を重合させてなるアクリル
樹脂。
【0011】上記(1)に関し、メチルメタクリレート
を主成分とする単官能単量体は、メチルメタクリレート
のほかに、耐熱水性や加工性を更に改良するため、ある
いはその他の物性バランスを取るために、メチルメタク
リレートと共重合可能な他の単量体を含むものである。
該共重合可能な他の単量体としては、例えば、2ーエチ
ルヘキシルアクリレート、ブチルアクリレート、メチル
アクリレートなどのアクリレート類、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート、ブチルメタクリレート、アリルメタ
クリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
などのメタクリレート類、スチレン、αメチルスチレン
などのスチレン類、あるいはメタクリル酸、アクリル
酸、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、シクロヘ
キシルマレイミドなどである。また、アリル系多官能単
量体とは、分子内に2個以上のアリル基もしくはメタア
リル基を有する単量体である。アリル系多官能単量体の
具体例としては、ジアリルフタレート、ジアリルイソフ
タレート、ジアリルテレフタレート、ジメタリルテレフ
タレート、ジフェン酸ジアリル、ジフェン酸ジメタリル
などの芳香族系アリル系多官能単量体や、ジエチレング
リコールジアリルカーボネート、ポリエチレングリコー
ルジアリルエーテル、ポリプロピレングリコールジアリ
ルエーテル、ジアリルイソシアヌレート、トリアリルイ
ソシアヌレート、ジアリルマレート、ジアリルクロレン
デート、ジアリルイタコネート、などの非芳香族系アリ
ル系多官能単量体がある。これらの単量体混合物を重合
するには、アクリル樹脂の製造に用いられている通常の
重合開始剤を用いることが出来る。
【0012】上記(2)に関し、メタクリル系モノマー
とは、メタクリル酸メチルを主成分とし、必要により共
重合可能なコモノマーを含有するモノマー混合物であ
る。コモノマーの具体例としては、アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸nブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
イソノニル等のアクリル酸アルキルエステル類;エチレ
ングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタ
クリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、
ヘキサンジオールジメタクリレート、ノナンジオールジ
メタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、2,2−ビス〔4(メタクリロイルポリオキシ
エチル)フェニル〕プロパン、フタル酸ビス(2−メタ
クリロイルオキシエチル)エステル、アリルメタクリレ
ート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート等の分子
内に2個以上のラジカル重合性基を有する多官能モノマ
ー類;シクロヘキシルメタクリレート、エチルメタクリ
レート、フェニルメタクリレート、メタクリル酸、無水
マレイン酸、スチレン、シクロヘキシルマレイミド、ア
クリロニトリル等がある。また高い耐薬品性、耐熱性が
要求される場合は、分子内に2個以上のラジカル重合性
基を有する多官能モノマー類を、モノマー中0.005
〜5重量%の範囲内で用いることができる。 メタクリ
ル系モノマーに溶解させるメタクリル系樹脂は、メタク
リル酸メチル単位を主成分としてなる樹脂のことを意味
し、メタクリル酸メチル単独重合体の他、メタクリル酸
メチルとアクリル酸アルキルエステル、スチレン、メタ
クリル酸等のコモノマーとの共重合体も含む。その好ま
しい粘度平均分子量は、50000〜200000の範
囲であり、更に好ましくは70000〜150000の
範囲である。重合に供する際、該シロップにラジカル重
合開始剤を添加する。ラジカル重合開始剤は、メタクリ
ル樹脂板の製造に用いられている通常の重合開始剤を用
いることが出来る。
【0013】上記(3)に関し、アクリル系単量体と
は、メタクリル酸メチル単独またはメタクリル酸メチル
を主成分とし共重合可能な単官能単量体の混合物、ある
いはさらにこれら単量体に可溶な重合体を含有する混合
物である。 共重合可能な単官能単量体としては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル、アクリル酸イソノニル、などのアクリル酸アルキ
ルエステル類のほか、シクロヘキシルメタクリレート、
エチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、メタ
クリル酸、無水マレイン酸、スチレン、アクリロニトリ
ル、シクロヘキシルマレイミドなどを例示することがで
きる。アクリル系単量体に可溶な重合体を含有する混合
物はいわゆるシロップと称されるものであり、該重合体
を含有させる方法としては、単量体に微量のラジカル重
合開始剤を用いて部分重合するいわゆる予備重合法と、
予め準備した重合体を単量体中に溶解させる方法など周
知の方法がある。この際、予備重合によって該重合体を
得る場合、あるいは予め準備した該重合体を得る場合の
双方とも、重合時に連鎖移動剤を使用、あるいは連鎖移
動剤と架橋剤とを併用することが可能である。メルカプ
タンは、連鎖移動剤でありその具体例としては、ラウリ
ルメルカプタン、オクチルメルカプタン、ブチルメルカ
プタンのごときアルキルメルカプタン類;チオグリコー
ル酸−2−エチルヘキシル、チオグリコール酸エチル、
あるいはトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ルなどの多価アルコールの水酸基をチオグリコール酸で
エステル化したもののごとき、チオグリコール酸のエス
テル類;β−メルカプトプロピオン酸、β−メルカプト
プロピオン酸オクチルなどのβ−メルカプトプロピオン
酸とそのエステル類;チオフェノール、p(t−ブチ
ル)チオフェノールなどの芳香族メルカプタン類等であ
る。また式で表される化合物の具体例としては、1,5
−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペン
チルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキ
サンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナン
ジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタ
ンテトラ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ
(メタ)アクリレートなどがある。ラジカル重合開始剤
は、アクリル系単量体の重合に用いられている通常の重
合開始剤を用いることが出来る。
【0014】浴槽、洗面台等のサニタリー製品におい
て、使用者の目に触れる表面を構成する樹脂層は、90
℃程度の熱湯に対する耐久性を要求される。このような
場合、当該表面を構成する樹脂層には、ゲル化率(ゲル
分率)が40〜95%である部分的に架橋されたアクリ
ル樹脂を使用することが好ましい。そのようなアクリル
樹脂も上記に従って得ることができる。
【0015】一方、樹脂層12は、たとえば樹脂層11
を補強するために設けられる。製品に高い強度を付与す
るため、部分架橋されたアクリル樹脂層をこのような樹
脂層で裏打ちすることが好ましいが、本発明において、
そのような裏打ち層はなくてもよい。樹脂層12は、た
とえば、繊維強化プラスチック(FRP)、アクリロニ
トリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポ
リエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等を含む
ポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレ
ン樹脂等からなる。FRPにおいて、強化繊維にはガラ
ス繊維が好ましく使用され、マトリックスには不飽和ポ
リエステル樹脂やビニルエステル樹脂などが好ましく使
用される。不飽和ポリエステル樹脂としては、たとえば
イソ系ポリエステル、テレ系ポリエステル、オルソ系ポ
リエステル、ビス系ポリエステルなどが挙げられる。部
分架橋アクリル樹脂層を、繊維強化不飽和ポリエステル
樹脂層で裏打ちすることによって、より高い強度を得る
ことができる。樹脂層12としてマトリックスが不飽和
ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂であるFR
Pを用いた場合には、アクリル樹脂層11と樹脂層12
とをプライマー層を介して積層することもできる。プラ
イマー層はアクリル樹脂層11と樹脂層12との接着力
を向上するために設けられる。プライマー層には、たと
えばビニルエステル樹脂からなる層などが用いられる。
また、部分架橋アクリル樹脂層の裏側に着色されたAB
S樹脂層を積層すれば、深み感のある色調が発現すると
ともに、十分な強度を得ることができる。樹脂層12に
も、必要に応じて、有機顔料および無機顔料を含む着色
剤、離型剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、タ
ルク、ガラス繊維などの無機系充填剤、アルミフレーク
片、雲母片、合成樹脂の短繊維、セラミック粒子などの
石目材等が配合されていてもよい。
【0016】樹脂層12は、先に成形された樹脂層11
をバッキングする方法により形成できる。バッキング法
には、ハンドレイアップ法、スプレーアップ法、RTM
(レジン・トランスファー・モールディング)法、射出
成形法等がある。一方、製品10の製造において、樹脂
層11および12の積層構造を有する樹脂板を成形して
もよい。そのような積層構造を有する樹脂板は、熱プレ
ス法、押出ラミネート法などにより製造することができ
る。
【0017】サニタリー製品10において、部分架橋ア
クリル樹脂層11とそれを覆う耐擦傷性被膜は、好まし
い美観とともに耐久性を備える製品表面を与える。耐擦
傷性被膜は、塗布法、転写法、ラミネート法等を含む表
面硬化処理法に従って設けることができる。塗布法に
は、活性エネルギー線硬化法、熱硬化法、デポジション
法等がある。転写法には、キャスティング転写、フィル
ム転写等がある。ラミネート法には、ハードコートフィ
ルムラミネート、ハードコートフィルムインサート法等
がある。耐擦傷性被膜は、これら表面硬化処理法に従っ
て形成されるハードコート層とすることができる。
【0018】好ましい態様において、ハードコート層
は、2以上の重合性官能基を有する多官能性モノマーお
よび/またはポリマーを重合および/または硬化して得
られる硬化膜である。具体的には、ウレタン(メタ)ア
クリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリ
エーテル(メタ)アクリレート等のアクリロイル基、メ
タクリロイル基を2以上含む多官能重合性化合物を紫外
線、電子線などの活性化エネルギー線によって重合硬化
させた層、あるいは、シリコン系、メラミン系、エポキ
シ系の架橋性樹脂原料を熱によって架橋硬化させた層な
どを挙げることができる。
【0019】ハードコート層形成のため、活性化エネル
ギー線の照射により重合可能な不飽和二重結合を少なく
とも2つ有する化合物を使用することができる。そのよ
うな化合物は、電子線を照射されることにより硬化する
化合物であってもよいし、紫外線を照射されることによ
り硬化する化合物であってもよい。これらの化合物とし
て、具体的にはウレタン(メタ)アクリレート系化合
物、エステル(メタ)アクリレート系化合物などの多官
能アクリレート系化合物を主成分とするものなどが例示
される。ここで、多官能アクリレート系化合物とは、分
子中に少なくとも2個のアクリロイルオキシ基またはメ
タクリロイルオキシ基を有する化合物であって、具体的
には、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメ
チロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメ
タントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリス
リトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエ
チル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペン
チルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロ
パントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメ
タクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレ
ート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、
ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、
ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタ
エリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトー
ルヘキサメタクリレート、トリス(アクリロイルオキシ
エチル)イソシアヌレート、ホスファゼン化合物のホス
ファゼン環にアクリロイルオキシ基が導入されたホスフ
ァゼン系メタクリレート化合物、分子中に少なくとも2
個のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと少
なくとも1個のアクリロイルオキシ基および水酸基を有
するポリオール化合物との反応により得られるウレタン
アクリレート化合物やウレタンメタクリレート化合物、
分子中に少なくとも2個のカルボン酸ハロゲン化物と少
なくとも1個のアクリロイルオキシ基および水酸基を有
するポリオール化合物との反応により得られるポリエス
テルアクリレート化合物、ポリエステルメタクリレート
化合物、ならびに上記各化合物の2量体、3量体などの
ようなオリゴマーなどが拳げられる。これらの化合物は
それぞれ単独または2種以上を混合して用いられる。
【0020】かかる活性化エネルギー線硬化性化合物
は、溶剤と混合された溶液として用いてもよい。かかる
溶液の中にはハードコート剤として市販されているもの
もある。市販のハードコート剤として具体的には、NK
ハードM101(新中村化学(株)製、ウレタンアクリ
レート化合物)、NKエステルA−TMN−3L(新中
村化学(株)製、テトラメチロールメタントリアクリレ
ート)、NKエステルA−9530(新中村化学(株)
製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)、K
AYARAD DPCAシリーズ(日本化薬(株)製、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート化合物の誘
導体)、アロニックスM−8560(東亜合成(株)
製、ポリエステルアクリレート化合物)、ニューフロン
ティアTEICA(第一工業製薬(株)製、トリス(ア
クリロイルオキシエチル)イソシアヌレート)、PPZ
(共栄社化学(株)製、ホスファゼン系メタクリレート
化合物)などがある。
【0021】ハードコート用組成物の希釈に使用される
溶剤は、活性化エネルギー線硬化性化合物を溶解し得、
かつ塗布後、揮発させ得るものであれば特に限定され
ず、用いる基材の材質、形状、塗布法、目的とする硬化
被膜の厚みなどに応じて適宜選択される。たとえば、メ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノー
ル、tert−ブタノール、ジアセトンアルコールなど
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトンなどのケトン類、トルエン、キシレ
ンなどの芳香族類、酢酸エチルなどのエステル類、2−
エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、3−メ
トキシプロパノール、1−メトキシ−2−プロパノー
ル、1−エトキシ−2−プロパノールなどが挙げられ
る。
【0022】また、ハードコート用組成物は、重合開始
剤や増感剤などを含有していてもよい。重合開始剤とし
ては、例えば、フェニルケトン系化合物、ベンゾフェノ
ン系化合物などの通常の重合開始剤を用いることがで
き、イルガキュア184(日本チバガイギー(株)
製)、イルガキュア907(日本チバガイギー(株)
製)、ダロキュア1173(メルク・ジャパン(株)
製)、エザキュアKIP100F(日本シーベルヘグナ
ー(株)製)などの市販品を用いてもよい。また増感剤
としてはエザキュアEDB(日本シーベルヘグナー
(株)製)などの市販品を用いることができる。重合開
始剤や増感剤は、ハードコート用組成物の塗膜を速やか
に硬化させて硬化被膜とするために用いられる。さらに
ハードコート用組成物は、安定化剤、酸化防止剤、着色
剤等の各種添加剤を含んでも良い。
【0023】熱硬化型ハードコート用材料には、たとえ
ば、オルガノアルコキシシリコーン系樹脂などのシリコ
ーン系樹脂、フェノール型等のエポキシ樹脂、メラミン
樹脂、フェノール樹脂、またはそれらの組合せを使用す
ることができる。熱硬化型材料には、一般に二液性樹脂
が使用される。
【0024】耐擦傷性被膜は、上述した化合物からなる
組成物もしくは上述した化合物を溶剤で希釈した組成物
を基材表面(部分架橋アクリル樹脂からなる基材表面)
に付与または塗布し、硬化させることにより形成するこ
とができる。この時に用いる溶剤は特に限定されない
が、塗工方法、基材の種類、被膜を形成する化合物の特
性に合わせて適宜選択される。具体的にはアルコール系
溶剤、ケトン系溶剤、芳香族系溶剤、エステル系溶剤、
エーテル系溶剤、水等の各種溶剤が挙げられる。耐擦傷
性被膜用材料を基材表面に塗布する方法は、特に限定さ
れることなく、通常の方法とすることができる。具体的
には、マイクログラビアコート法、ロールコート法、デ
ィピングコート法、スピンコート法、ダイコート法、キ
ャスト転写法、スプレーコート法、フローコート法など
の方法が挙げられる。膜の硬化は、必要に応じ乾燥させ
た後に、活性化エネルギー線の照射、加熱等により行わ
れる。この場合の活性化エネルギー線として、紫外線、
電子線、放射線などが挙げられ、その強度や照射時聞な
どは、用いる硬化性化合物の種類に応じて適宜選択され
る。また加熱硬化させる場合も、加熱温度や加熱時問な
どは用いる硬化性化合物の種類に応じて適宜選択され
る。
【0025】上記材料により形成される耐擦傷性被膜は
帯電防止性能を有していても良い。帯電防止性能を付与
する方法としては、界面活性剤、導電性樹脂、導電性微
粒子の添加等が上げられる。中でも導電性微粒子が添加
された耐擦傷性被膜は、帯電防止性能が永久に持続する
だけでなく、透明性にも非常に優れているため好まし
い。導電性微粒子として、例えば、アンチモンがドープ
された酸化スズ、リンがドープされた酸化スズなどの
他、酸化アンチモン、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、
ITO(インジウムチンオキサイド)などの導電性無機
粒子が挙げらる。
【0026】なお、耐擦傷性被膜中には、光重合開始
剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤等の各種添加剤が含
まれていても良い。また、樹脂層と耐擦傷性被膜との間
には、密着性を向上させるための中間層を形成してもよ
い。
【0027】耐擦傷性被膜の厚みは、約0.5〜50μ
mであることが好ましく、さらに好ましくは約1〜20
μmである。厚みが約50μmを越えると硬化被膜に亀
裂が生じ易くなり、約0.5μm未満であると耐擦傷性
が不十分になる傾向にある。
【0028】耐擦傷性被膜の硬度(たとえばJIS K
5400の鉛筆引っかき値で示される硬さ)は、部分架
橋アクリル樹脂の硬度の2段階以上、たとえば2〜3段
階程度向上させることができる。
【0029】図1に示すサニタリー製品は、たとえば、
樹脂板を熱成形後バッキングする方法(方法A)、また
は2層構造を有する板を熱成形する方法(方法B)のい
ずれかによって製造される。
【0030】方法Aでは、まず、部分架橋PMMA樹脂
板を熱成形する。次いで、ガラス繊維強化不飽和ポリエ
ステル樹脂等のFRPまたはABS樹脂等の補強用樹脂
をPMMA成形体に裏打ちする。次に、通常のコーティ
ング法により、部分架橋PMMA樹脂の表面にハードコ
ート用材料を塗布する。材料の塗布には、たとえば、基
材を回転させ、その上にコート剤を滴下して均一な厚み
の塗膜を形成させるスピンコート法、あるいは基材をコ
ート剤溶液中に浸漬させた後、一定速度で引上げる浸漬
塗装法を使用する。次いで塗膜を硬化させ、ハードコー
ト層を得る。塗膜の硬化には、材料に応じて、紫外線や
電子線などの活性エネルギー線の照射による光重合、ま
たは塗膜を加熱する熱重合を使用する。
【0031】方法Bでは、たとえば、部分架橋PMMA
樹脂/ABS樹脂の2層構造を有する樹脂板を熱成形す
る。次いで、方法Aと同様にして架橋PMMA樹脂の表
面にハードコート層を形成する。
【0032】上記方法AおよびBのいずれにおいても、
樹脂板の成形には、たとえば、真空成形、圧空成形など
の通常の熱成形方法が用いられる。樹脂板を軟化させる
ための加熱には、熱風循環加熱方式、遠赤外線輻射加熱
方式などが使用される。成形型には、雌型および雄型の
双方を使用することができる。成形型の材質は、木材、
熱硬化性樹脂等の樹脂、アルミニウム、亜鉛合金等の金
属など、通常の熱成形に用いるものとすることができ
る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、部分架橋アクリル樹脂
層とその表面おおうハードコート層により、良好な外観
を呈し、しかも傷つきにくい製品表面を備えたサニタリ
ー製品を提供することができる。本発明は、特に、浴
槽、洗面台などに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるサニタリー製品の構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
10 サニタリー製品、11,12 樹脂層、13 耐
擦傷性被膜。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/06 C08L 33/06 55/02 55/02 67/06 67/06 Fターム(参考) 2D032 AB02 4F006 AA22 AA35 AA53 AB33 AB34 AB39 BA02 DA04 4F072 AB09 AC07 AD08 AD38 AG02 AG16 AK12 AK13 AL06 4F100 AK25A AK25B AK41B AK44C AK51B AK74C BA02 BA03 BA07 BA10B BA10C CC00B DH01C EJ05A EJ05B GB08 JB14B JK12 JK12B JK14 JK14B 4J002 AC07X BB03X BB12X BC03X BD03X BF00X BG04W BG05W BG073 BN15X CC033 CC183 CD043 CF21X CP033 DL006 FA046 GC00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分的に架橋されたアクリル樹脂の成形
    体、および前記成形体を覆う耐擦傷性被膜を備えること
    を特徴とする樹脂製サニタリー製品。
  2. 【請求項2】 前記成形体が、繊維強化された不飽和ポ
    リエステル樹脂層により補強されている請求項1に記載
    の樹脂製サニタリー製品。
  3. 【請求項3】 前記成形体が、アクリロニトリル・ブタ
    ジエン・スチレン樹脂層により補強されている請求項1
    に記載の樹脂製サニタリー製品。
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