JP2001257935A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP2001257935A
JP2001257935A JP2000069156A JP2000069156A JP2001257935A JP 2001257935 A JP2001257935 A JP 2001257935A JP 2000069156 A JP2000069156 A JP 2000069156A JP 2000069156 A JP2000069156 A JP 2000069156A JP 2001257935 A JP2001257935 A JP 2001257935A
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negative
exposure
photographing
image pickup
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JP2000069156A
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Atsuhiko Tanaka
篤彦 田中
Hideaki Yoshida
英明 吉田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】画質劣化を防止できるようにし、より高画質な
ネガデュープ撮影を容易に行うことが可能なデジタルカ
メラの実現を図る。 【解決手段】ネガ撮影認識部112aによって撮像対象
がネガであると認識された場合には、+露出補正部11
2bは自動的に+露出補正を行うために、露出制御ドラ
イバ117やCCDドライバ106に設定する露光量
を、通常撮影時よりも増大させる+露出補正指示を出力
する。これにより、一般被写体やポジなどの通常撮影時
よりも露光量を高めた状態でネガの撮像が行われる。ネ
ガは階調圧縮されているので、+露出補正を行っても撮
影レンジ内に収めることができる。また、+露出補正に
より撮像信号の信号レベルを平均的に高めることができ
るので、一般被写体やポジ撮影時と同様の通常露出制御
でネガ撮影を行った場合よりも、十分なS/Nを得るこ
とが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はCCDなどの撮像素
子を用いて被写体像の撮像を行う撮像装置に関し、特に
フィルムアダプタ装置などを用いて行うネガフィルム撮
影技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、スチルカメラやムービーカメ
ラなどの撮像装置の例えばレンズ鏡筒に取付けてフィル
ムの画像複写(デュープ:デュプリケーティング)を行
なうアダプタ装置は、スライドコピア、ネガポジアダプ
タ、テレシネアダプタなど、それぞれ目的によって呼称
は異なるが広く知られている。このうちテレシネアダプ
タは通常は一旦スクリーンに画像を投影するものであ
り、また前2者は透過照明したフィルム面を、カメラ光
学系で直接あるいは必要に応じて補助光学系を介してク
ローズアップ撮影するように構成したものである。以下
ではこのようなアダプタ装置を総称してフィルムアダプ
タまたは単にアダプタと呼ぶ。
【0003】ところで、近年、電子スチルカメラがデジ
タルカメラとして普及するに伴い、家庭内においてもフ
ィルム画像をディジタル画像ファイルに変換してストレ
ージする要求が高まっている。これには専用のフィルム
スキャナも用いられるが、デジタルカメラにフィルムア
ダプタを組み合わせることで、さらに手軽にかつ安価に
これを行ない得る可能性がある。すなわち、専用フィル
ムスキャナは通常はラインセンサ(1次元撮像素子)を
用いて精密でダイナミックレンジの広い画像データ取込
みを行なうものであるから一般に高画質が得られ易い
が、反面、データ取込みに時間がかかる、専用の撮像装
置であるからカメラ所有者にとっては撮像部に対する2
重投資が発生し総価格が高くなる、といった問題を有し
ている。換言すれば、エリアセンサ(2次元撮像素子)
を用いたデジタルカメラにフィルムアダプタを組合せる
ことで、総価格を低く抑えることができるとともに、デ
ータ取込み時間も短く出来ることから、このような撮影
技術への期待は大きいものがある。
【0004】最近では、このようなフィルムアダプタを
用いたネガ撮影を効率的に行なうために様々な提案がな
されている。
【0005】例えば特開平10−164605号公報に
はネガポジ変換機能およびネガ自動判別機能を有した撮
像装置が開示されている。また本出願人による特許出願
である特願平12−024216号明細書には、ネガポ
ジ変換の有無に係らず、被写体がネガであった場合にネ
ガであることを示す情報を画像ファイルに付加する機能
などが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したとお
りエリアセンサを使用する通常のデジタルカメラは通常
の被写体撮影を効率よく行うことを主目的としているた
め、専用フィルムスキャナに比較して撮像ダイナミック
レンジ(露光域)が狭く、またノイズが大きくなり易い
という問題を有している。またこの問題はネガフィルム
の撮像時に顕著である。この理由を以下に説明する。
【0007】先に、デジタルカメラは撮像レンジが狭く
ノイズが大きいと述べたが、これはあくまで専用フィル
ムスキャナと比較しての場合のことであり、少なくとも
一般の撮影に対しては充分なレベルに仕上げられている
のが通常である。従って撮影対象がたとえフィルムであ
っても、少なくともポジ(リバーサルフィルム)であれ
ば通常の自動露出制御機構を使用してそのまま撮影すれ
ば特に上記問題が顕在化することは無い。しかしながら
ネガの場合にはフィルムの露光特性によって輝度変化す
なわち階調が大幅に圧縮されているという事情がある。
この違いを図5に示す。
【0008】図5の右側はネガとポジそれぞれのフィル
ム特性曲線である(横軸は露光量Eを示し、縦軸は濃度
Dを示す)。但し、比較を容易にするためネガとポジで
縦軸(濃度)は反転して示している。また、フィルム濃
度は透過光量の対数値として示し、露光量Eはその絶対
評価指数であるEV値(Exposure Valu
e)で示している。点線はポジの特性であり、また実線
はネガの特性である。
【0009】点線で示したポジの場合は、プロジェクタ
映写(スライド)としての利用が前提になるためほぼγ
=1の特性(非圧縮)であり、そのためフィルムの濃淡
限界から決まる撮影レンジは、最小露光量(EV)と
最大露光量(EV)との間の概略5〜6EV(30〜
36dB)である。
【0010】これに対して実線で示したネガの場合は印
画紙に焼き付ける工程が前提になるため撮影レンジを広
く取った方が露出許容度が大きくなることから例えばγ
=0.5程度の強圧縮特性(露光域全体に対する濃度変
化量が小さい)を有しており、これによって10EVを
超える広い撮影レンジを確保している。しかしながら印
画紙焼き付けおよび電子的なネガポジ変換のどちらの場
合であっても、最終的なポジ画像では本来のγ特性に戻
す必要があるから、ネガポジ変換処理の過程では階調伸
長処理が行われる。
【0011】すなわち図5の左側のカメラ変換特性(縦
軸は撮像入力、横軸は最終出力)に示すように、ネガポ
ジ変換の過程で主要被写体の輝度域を推定するなどして
所定の露光域を抜き出して伸長する(印画紙焼き付けの
場合は、印画紙の階調特性によって同様の伸長が行われ
る)。図5では、EVとEV間の露光域を抜き出し
て、その部分の階調を最終出力における最小値Oから
最大値Oの範囲にまで伸張した場合が示されている。
【0012】従って、被写体に対するトータル特性(ト
ータルγ特性)としてはポジの場合と同様の特性とな
る。逆に言えばネガの撮影輝度域は広いが、印画紙焼き
付けやネガポジ変換による最終画像の輝度域は通常のポ
ジ撮影と同程度しか得られず、ネガの広い輝度域は通常
のシステムにおいては露光許容度を広くするために用い
られていることになる。
【0013】デジタルカメラでネガデュープ撮影を行う
場合において、通常の露出特性を使用した場合は、その
露出アルゴリズムは多様であるとは言っても一般の被写
体を想定したデジタルカメラのアルゴリズムは結局被写
体全体の広い輝度域をなるべくカバーするように行われ
るものであるから、スポット測光を用いても、あるいは
平均測光を用いても、全体的な被写体レベルがカメラの
撮像入力レンジに対して平均的に分布するように処理さ
れるのが一般的である。このため、ネガのように階調圧
縮されたフィルムにおいて主要な被写体が存在する輝度
域はカメラの撮像入力レンジの中間領域に来るように露
出制御されてしまうものであった。
【0014】このような撮影画像はネガポジ変換に際し
て、上記階調伸長処理という、一般被写体撮影やポジフ
ィルム撮影には無い処理を受ける際にノイズ成分が拡大
されてしまうために、通常の撮影に比してノイズが大き
くなり、画質劣化を来たすものであった。
【0015】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、上記画質劣化を防止できるようにし、より高画
質なネガデュープ撮影を容易に行うことの出来る撮像装
置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、撮像光学系と、前記撮像光学系による被
写体像を光電変換する撮像素子と、前記撮像素子におけ
る露出を制御する露出制御手段と、撮影対象がネガであ
るか否かを認識するネガ撮影認識手段とを具備する撮像
装置であって、前記ネガ撮影認識手段が撮影対象をネガ
と認識した場合には、前記露出制御手段に対してネガ撮
影時以外の場合よりも露光量を増大させる+露出補正指
示を出力する露出補正手段を具備することを特徴とす
る。
【0017】この撮像装置においては、ネガ撮影である
と認識された場合には自動的に+露出補正することによ
り、一般被写体やポジなどの通常撮影時よりも露光量を
高めた状態で撮像が行われる。ネガは階調圧縮されてい
るので、+露出補正を行っても撮影レンジ内に収めるこ
とができる。また、+露出補正により撮像信号の信号レ
ベルを平均的に高めることができるので、一般被写体や
ポジ撮影時と同様の通常露出制御でネガ撮影を行った場
合よりも、十分なS/Nを得ることが可能となる。この
ように撮影時に十分なS/Nを確保しておくことによ
り、後に最終出力を得るためのネガポジ変換処理で階調
伸張処理を施しても、画質劣化の無い最終出力画像を得
ることができる。よって、2次元撮像素子を用いた通常
被写体撮影用の電子カメラで、高画質なネガデュープ撮
影を容易に実現することが可能となる。
【0018】また、+露出補正指示において増大させる
露光量である補正露光量は予め設定できるように構成す
ることが好ましい。この場合、特に、予め設定する補正
露光量を可変できるように構成することにより、より適
切なネガ撮影を実現することができる。
【0019】また、撮像対象がネガであるか否かについ
ては、撮影者が手動操作で明示的にネガ撮影であること
を指定したり、あるいは撮像装置に装着して使用される
フィルムアダプタ装置からのネガポジ判別情報を基に判
断することができる。いずれの場合でも、撮影者は撮像
対象による露出の違いを意識することなく、常に最適な
露光条件下で撮影を行うことが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1には、本発明の一実施形態に係
わる撮像装置の構成が示されている。この撮像装置は通
常被写体の撮影を主目的としたデジタルカメラであり、
通常被写体の撮影を効率よく行うため、撮像素子として
はCCDエリアセンサを使用している。フィルム撮影
は、デジタルカメラ100のレンズ筐筒に後述するフィ
ルムアダプタ装置を取り付けることによって行われる。
このデジタルカメラ100の構成は以下の通りである。
【0021】101は各種レンズからなるレンズ系、1
02はレンズ系101を駆動するためのレンズ駆動機
構、103はレンズ系101の絞りを制御するための露
出制御機構、104はローパスおよび赤外カット用の光
学フィルタ、105は被写体像を光電変換することによ
ってカラー撮像信号を得るための色フィルタ付きCCD
カラー撮像素子(CCDエリアセンサ)、106は撮像
素子105を駆動するためのCCDドライバ、107は
A/D変換器等を含むプリプロセス回路、108は色信
号生成処理,マトリックス変換処理,その他各種のデジ
タル処理を行うためのデジタルプロセス回路、109は
カードインターフェース、110はメモリカード、11
1はLCD画像表示系である。
【0022】また、図中の112は各部を統括的に制御
するためのシステムコントローラ(CPU)、113は
各種操作ボタンからなる操作スイッチ系、114は操作
状態及びモード状態等を表示するための操作表示系、1
15は発光手段としてのストロボ、116はレンズ駆動
機構102を制御するためのレンズドライバ、117は
ストロボ115および露出制御機構103を制御するた
めの露出制御ドライバ、118は各種設定情報等を記憶
するための不揮発性メモリ(EEPROM)を示してい
る。
【0023】本実施形態のデジタルカメラ100におい
ては、システムコントローラ112が全ての制御を統括
的に行っており、CCDドライバ106によりCCD撮
像素子105の駆動を制御して露光(電荷蓄積)及び信
号の読み出しを行い、それをプリプロセス回路107を
介してデジタルプロセス回路108に取込んで、各種信
号処理を施した後にカードインターフェース109を介
して着脱可能なメモリカード110に記録するようにな
っている。また、撮像時における露出制御もシステムコ
ントローラ112によって行われる。この場合、被写体
像の光量に基づいて露出制御機構103による絞りやC
CD撮像素子105の露光期間等を制御するという通常
のAE(自動露出制御)が用いられる。また、上記露光
に際してストロボ115を使用する場合には、システム
コントローラ112は、露出制御ドライバ117を制御
してストロボ115に発光開始、停止の各制御信号を送
ることによりストロボ115を発光させる。
【0024】本実施形態のデジタルカメラ100に於い
ては、以下に詳述するネガ撮影時の制御を除けば、通常
のディジタルカメラと同様の動作および制御が行われる
ものであって、そのような公知の部分については説明を
省略することにする。
【0025】システムコントローラ112には、本実施
形態の特徴とするネガ撮影の為の機能として、ネガ撮影
認識部112a、+露出補正部112b、補正露光量プ
リセット部112cが設けられている。
【0026】ネガ撮影認識部112aは、撮影者による
操作スイッチ113の所定の手動操作や、図2で後述す
るフィルムアダプタ装置から得られるネガポジ情報によ
り、撮像対象がネガであるか否かを認識するためのもの
である。ネガ画像を被写体とする撮影(ネガ撮影)は基
本的には現像済みネガフィルム(トランスペアレンシ
ー)を対象とするが、フィルム以外(例えばリフレクテ
ィブプリント)であっても階調圧縮されたネガ画像であ
ればネガ撮影として扱われる。
【0027】+露出補正部112bはネガ撮影認識部1
12aによってネガ撮影であると認識された場合に自動
的に+露出補正を行うためのものであり、露出制御ドラ
イバ117やCCDドライバ106に設定する露光量
を、通常撮影時よりも増大させる+露出補正指示を出力
する。これにより、ネガ撮影は、一般被写体やポジなど
を被写体とする通常撮影時の場合よりも露光量を高めた
状態で行われる。ネガ撮影によって得られた撮像信号は
最終的にはポジ画像に変換される。このネガポジ変換処
理に際しては、前述したように圧縮された階調域を伸張
するための処理も同時に実行される。
【0028】なお、ネガポジ変換処理は、メモリカード
111への画像データ記録時にデジタルカメラ100内
で自動的に行ってもよいが、メモリカード111にはネ
ガ画像のまま画像データを記録しておき、画像データを
メモリカード111から読み出して再生するときにデジ
タルカメラ100内で、あるいは外部の再生装置にてネ
ガポジ変換を行うようにしてもよい。
【0029】補正露光量プリセット部203は、ネガ撮
影時に増大させる露光量である補正露光量を予め設定し
ておくためのものであり、撮影者による操作スイッチ1
13の操作によって補正露光量を設定・変更することが
できる。デフォルトの補正露光量は例えば+1EV(=
露光量2倍)であり、操作スイッチ113の操作に応じ
て例えば1/3 EV の刻みでその値を変更し、その変
更後の値を再設定する事ができる。
【0030】(フィルムアダプタ装置)次に、図1のデ
ジタルカメラ100と組み合わせて使用されるフィルム
アダプタ装置201の構成について説明する。
【0031】図2はデジタルカメラ100の撮影レンズ
境筒部にフィルムアダプタ装置201を取付けた状態の
透視的模式図である。これは上方から見た図であって、
デジタルカメラ100上部の外装筺体表面には、上記操
作スイッチ系113の一部としてシャッタスイッチ11
3a、T(テレ)とW(ワイド)の2スイッチからなる
ズームスイッチ113b、ネガポジ指定スイッチ113
c,113dが設けられている。ネガ指定スイッチ11
3cは、フィルムアダプタ装置201に装填された撮像
対象のフィルムがネガであることを指定するための操作
スイッチであり、またポジ指定スイッチ113dは撮像
対象のフィルムがポジであることを指定するための操作
スイッチである。
【0032】また図2においては、デジタルカメラ10
0内部の要部としてCCD撮像素子105とその有効撮
像領域119が透視的に示されている。
【0033】フィルムアダプタ装置201の鏡筒部はデ
ジタルカメラ100の撮影レンズ鏡筒にこの種のアダプ
タ装置に公知の取付け方法によって取付けられており、
鏡筒の左方にはフィルムアダプタ装置201の付属装置
であるフィルムキャリア202が挿入されている。ま
た、204はフイルムキャリア202に保持されたフィ
ルムの1フレーム(有効画像領域)を示している。フィ
ルムキャリア202の挿入位置近傍にはフォトインタラ
プタ205が設けられており、このフォトインタラプタ
205によってフィルムキャリア202の種類に応じた
前述のネガポジ情報が生成される。
【0034】また、フィルムアダプタ装置201からは
ケーブル付き接続プラグ203が導出されており、これ
がデジタルカメラ100のフィルムアダプタ接続用コネ
クタ118と接続されて使用される。このケーブル付き
接続プラグ203を介して、ネガポジ情報がフィルムア
ダプタ装置201からデジタルカメラ100に送られ
る。
【0035】(露出補正)次に、図3のフローチャート
を参照して、ネガ撮影時の露出補正動作について説明す
る。
【0036】撮影時には、まず、撮像対象がネガである
か否かの判定が行われる(ステップS11)。ネガ以外
のポジまたは通常被写体の撮影時には(ステップS11
のNO)、ファーストレリーズ操作で通常のAE処理が
開始され、露光量EはそのAE処理で求められた値(A
E値)に設定される(ステップS12)。
【0037】一方、撮像対象がネガである場合、つまり
ネガ指定スイッチ113cが押された場合やフィルムア
ダプタ装置201からのネガポジ情報によってネガが指
定された場合には(ステップS11のYES)、ネガ撮
影モードとなる。このネガ撮影モードでも、ファースト
レリーズで通常のAE処理が開始されるが、露光量Eは
撮像対象のネガ画像からの測光によって得られた通常の
AE値ではなく、それよりもデフォルト補正露光量(+
1EV)分だけ+補正され、これにより露光量Eは、 露光量E=AE値+1EV に設定される(ステップS13)。なお、補正露光量の
値が撮影者によってプリセットされている場合には、そ
のプリセット値分だけ+補正されることになる。
【0038】そして、露出調整が行われた後、セカンド
レリーズ操作で本撮影のための撮像処理が実行される
(ステップS14)。
【0039】このように、本実施形態では、ネガ撮影で
あると認識された場合には自動的に+露出補正が行われ
る。ここで、常時+1EVだけ+露出補正を行った場合
を例にして、画質評価を行うこととする。
【0040】ネガ撮影においては、被写体像の階調域は
前述したように予め圧縮されているので、数EV+補正
してもデジタルカメラ100の通常の撮影レンジ内に収
めることができる。また、通常撮影に最適化されたAE
処理で決まるAE値よりも露光量を上げて撮影すること
により、CCD撮像素子105から得られる撮像信号の
信号レベル(S)を大きくすることができる。例えば+
1EVの露出補正による信号レベル(S)の増大は6d
Bである。これに対して撮像時に発生するノイズ(N)
を考えると、光非依存性のノイズについては、アナログ
ノイズ(ランダムノイズ、固定パターンノイズFPNと
も)もA/D変換時の量子化ノイズを含めて全ては露光
量に関係なく一定であるからS/N改善効果は6dBと
なる。また、ショットノイズなどのような光依存性のノ
イズについては、信号レベルの増大に伴い3dB程度増
えるからS/N改善効果は差し引き3dBとなる。よっ
て、総合的には通常4〜5dB程度以上S/Nの向上を
図ることができる。
【0041】このように撮影時に十分なS/Nを確保し
ておくことにより、後に最終出力を得るためのネガポジ
変換処理で階調伸張処理を施しても、S/Nは標準的な
状態に戻るだけであるので、画質劣化の無い最終出力画
像を得ることができる。
【0042】(補正露光量の増減)次に、図4のフロー
チャートを参照して、補正露光量の設定値を増減するた
めの補正露光量プリセット処理について説明する。ここ
では、操作キー103として十字キーなどを利用し、上
方向キーを+露光量補正指示、下方向キーを+露光量補
正指示のために用いる場合を想定する。
【0043】この場合、補正露光量プリセット処理にお
いて、上方向キーの操作が行われる度に補正露光量は現
在の値よりも+1/3EVずつ増加され(ステップS2
1,S22)、また下方向キーの操作が行われる度に補
正露光量は現在の値よりも−1/3EVずつ減少される
(ステップS21,S23)。そして、確定ボタンが押
されると、現在の補正露光量がプリセット値としてEE
PROM118などに記録される(ステップS25)。
【0044】補正露光量がプリセットされている場合に
おいては、ネガ撮影時には、デフォルトの補正露光量
(+1EV)の代わりに、プリセットされた補正露光量
が用いられる。これにより、カメラの特性やネガ画像に
対応したより適切なネガ撮影を実現することができる。
【0045】なお、本実施形態では、フィルムアダプタ
装置からのネガポジ変換情報や撮影者からの明示的な指
示によってネガ撮影モードに設定する場合を説明した
が、撮像素子105から得られる撮像信号の色解析によ
って被写体像がネガであるか否かを判定しても良い。ま
た、AE値を基準にプラス露出補正を行う場合を説明し
たが、AEモードではなく、マニュアル露出モードにお
ける特例的動作として「ネガ撮影時には、マニュアル露
出モードであるにも関わらずマニュアル指定された露光
量を基準にプラス露出補正を行う」という半自動的なモ
ードを新たに用意してもよい。さらにこの場合、従来の
純粋なマニュアル露出モードとこのような特例的動作を
行なうモードとを切換可能に構成することも、また効果
的である。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ネガ撮影時に+露出補正を行うことにより、画質劣化を
防止できるようになり、2次元撮像素子を用いた通常被
写体撮影用の電子カメラで、より高画質なネガデュープ
撮影を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わるデジタルカメラの
構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態のデジタルカメラに取り付けて使用
されるフィルムアダプタ装置の構成を示す図。
【図3】同実施形態におけるネガ撮影時の露出補正動作
を説明するフローチャート。
【図4】同実施形態における補正露光量プリセット動作
を説明するフローチャート。
【図5】ネガ画像固有の特性を説明するための図。
【符号の説明】
100…デジタルカメラ 101…撮像レンズ 103…露出制御機構 105…CCD撮像素子 106…CCDドライバ 112…システムコントローラ 112a…ネガ撮影認識部 112b…+露出補正部 112c…補正露光量プリセット部 201…フィルムアダプタ装置
フロントページの続き Fターム(参考) 2H002 AB01 DB02 DB19 EB09 FB01 FB27 FB40 GA35 JA07 2H105 CC01 CC06 5C022 AA13 AB11 AB17 AB19 AC31 AC42 AC51 AC78 CA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮像光学系と、前記撮像光学系による被
    写体像を光電変換する撮像素子と、前記撮像素子におけ
    る露出を制御する露出制御手段と、撮影対象がネガであ
    るか否かを認識するネガ撮影認識手段とを具備する撮像
    装置であって、 前記ネガ撮影認識手段が撮影対象をネガと認識した場合
    には、前記露出制御手段に対してネガ撮影時以外の場合
    よりも露光量を増大させる+露出補正指示を出力する露
    出補正手段を具備することを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記+露出補正指示において増大させる
    露光量である補正露光量を予め設定する補正露光量プリ
    セット手段をさらに具備することを特徴とする請求項1
    記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記補正露光量プリセット手段が設定す
    る補正露光量を可変する補正露光量可変手段をさらに具
    備することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 手動操作で情報を入力するための手動情
    報入力手段をさらに具備し、 前記ネガ撮影認識手段は、前記手動情報入力手段からの
    入力情報に基づいて前記撮像対象がネガであるか否かの
    認識を行うように構成されたものであることを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれか1項記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記ネガ撮影認識手段は、ネガポジ判別
    情報出力手段を有するフィルムアダプタ装置が前記撮像
    装置に装着された場合には前記フィルムアダプタ装置か
    ら出力されるネガポジ判別情報に基づいて前記撮像対象
    がネガであるか否かの認識を行うように構成されたもの
    であることを特徴とする請求項1乃至4記載のいずれか
    1項記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 フィルムアダプタ装置と組合せ可能な撮
    像装置であって、 前記フィルムアダプタ装置を用いて行う撮影がネガ撮影
    であるか否かを認識するネガ撮影認識手段と、 前記ネガ撮影認識手段が撮影対象をネガと認識した場合
    には、前記露出制御手段に対して、前記フィルムアダプ
    タ装置を用いたネガ撮影時以外の他の撮影時よりも露光
    量を増大させる+露出補正指示を出力する露出補正手段
    を具備することを特徴とする撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015201776A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 キヤノン株式会社 撮像装置およびその制御方法

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