JP2001256811A - 紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブ、並びに、その製造方法 - Google Patents

紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブ、並びに、その製造方法

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JP2001256811A
JP2001256811A JP2000069074A JP2000069074A JP2001256811A JP 2001256811 A JP2001256811 A JP 2001256811A JP 2000069074 A JP2000069074 A JP 2000069074A JP 2000069074 A JP2000069074 A JP 2000069074A JP 2001256811 A JP2001256811 A JP 2001256811A
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molding
synthetic resin
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ultraviolet
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Keiji Hamamoto
啓二 浜本
Makoto Kuroki
真 黒木
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Taisei Kako Co Ltd
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光容量が大きい場合でも、変色することを
長期間にわたって防止することができるとともに、グロ
ーブとしての物理的機能を確保し得る紫外線遮断機能を
有する樹脂製グローブを提供する。 【解決手段】 二層以上の合成樹脂層2,3を積層成形
してなるインジェクションブロー成形品1,1’から樹
脂製グローブを形成し、最内層の合成樹脂層2の成形材
料にのみ紫外線吸収剤を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光管用樹脂製グ
ローブとして好適に用いることのできる紫外線遮断機能
を有する樹脂製グローブ、並びに、その製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、図9に示すように、電球ソケッ
トに装着して使用可能な電球型の蛍光灯21が従来より
広く知られている。このタイプの蛍光灯21は、一般の
フィラメント式電球に比して極めて長い寿命を持つとと
もに、消費電力が小さく電気代が安いため、単品価格で
はフィラメント式電球よりも高価であるが、長期的には
コスト節減を図ることができ、また、長期にわたって交
換する必要がなく、交換作業の煩雑さを解消できる利点
がある。
【0003】なお、この従来の蛍光灯21は、ランプホ
ルダー22、蛍光管23、該蛍光管23を覆うようにラ
ンプホルダー22に取付けられたグローブ24を備えて
いる。このグローブ24は、ランプホルダー22に内嵌
されているとともに、このグローブ24の外周面とラン
プホルダー22の外周面とをほぼ面一にして外観商品性
を向上するために、グローブ24の上端の口部は若干小
径となるように形成されている。このようなグローブ2
4の形状は、ガラス製及び樹脂製のいずれの場合でも吹
き込み成形によって得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の蛍光灯21
は、内部に蛍光管23を有し、該蛍光管23をグローブ
24で覆っている。このグローブ24の材質としては、
ガラス若しくはポリカーボネート等の樹脂が用いられて
いる。樹脂製グローブを採用した場合には、蛍光管から
照射される紫外線によって樹脂材料では変色してしま
い、蛍光管自体は長寿命であってもグローブの変色(例
えば、黄変)により継続的な使用が望まれず、蛍光管が
切れていないにもかかわらず交換されることとなり、ユ
ーザーにとって結果的に使用コストが高くなってしま
う。このため、従来はガラス製のグローブが用いられて
いる。しかし、耐衝撃性の向上、軽量化、コスト低減等
を図るためには、発光容量が13W以上、特に16W以
上程度の大きなものの場合でも樹脂製グローブを採用す
ることが好ましい。
【0005】そこで、本発明は、発光容量が大きい場合
でも、変色することを長期間にわたって防止することが
できるとともに、グローブとしての物理的機能を確保し
得る紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記目
的を達成するために鋭意研究をなした。一般的に、紫外
線遮断機能を有する容器等の部品は、その壁断面全体で
紫外線を遮断すればよい。しかし、上述したように、蛍
光管用のグローブは、内部から発生する紫外線によって
その壁自体が変色することが問題となっている。一方、
グローブであるが故に、可視光線は透過しなければなら
ず、上記のような変色がグローブの壁部の内面表層部の
みであっても、かかる変色が見えてしまう。したがっ
て、紫外線遮断による変色防止を最も確実に行う方法
は、グローブ内面に、紫外線吸収剤などの紫外線カット
剤そのものをコーティングすることである。
【0007】しかし、内面を紫外線カット剤そのものを
コーティングした樹脂製グローブを得るためには、溶剤
性コーティング剤の乾燥のために防曝型乾燥機が必要と
なるばかりか、そのコーティング液の不純物による歩留
まりの低下をも考慮しなければならず、その生産設備に
膨大な設備コストを要する一方、コスト対効果はさほど
大きいものではない。
【0008】また、変色防止のためにグローブの成形樹
脂材料中に紫外線吸収剤を添加することを検討したが、
発光容量の大きな蛍光管を採用した場合でも十分な変色
防止効果を得るためには、紫外線吸収剤の添加量を多く
しなければならない。しかし、このように成形樹脂材料
中に多くの紫外線吸収剤を添加すると、樹脂材料本来の
強度や成形性などを維持できず、グローブとして十分な
物理的機能が得られず、内部蛍光管の保護を十分に行う
ことができない。
【0009】さらに、微量で大きな紫外線吸収効果を発
揮する紫外線吸収剤も存在するが、かかる紫外線吸収剤
は非常に高価であるとともに、単にグローブ成形材料に
かかる紫外線吸収剤を必要量添加した場合、その紫外線
吸収剤の購入コストが製品コストに大きく影響してくる
にもかかわらず、グローブ壁部の内面表層部に分散され
た紫外線吸収剤のみがその機能を果たすだけとなり、外
面側に分散された紫外線吸収剤が無駄となる。
【0010】そこで、本願発明者らは、樹脂製グローブ
を二層化し、その内層材料にのみ多くの紫外線吸収剤を
添加し、外層材料には紫外線吸収剤を添加せずにグロー
ブとして必要な着色剤や光分散材などを添加し、その製
品機能を保証することを試みた。
【0011】このような積層成形品を得る成形法として
は、射出成形法、二層押出機を用いたダイレクトブロー
成形法や、積層パリソンを射出成形した後に該パリソン
をブロー成形するインジェクションブロー成形法などを
挙げることができる。
【0012】しかし、射出成形法によれば、上記従来の
グローブのように口部を小径とすると、この部分が全周
にわたるアンダーカットとなるため、現実的にはこのよ
うな構造を得ることができず、ランプホルダーがグロー
ブよりも外周側に突き出た構成となって、商品外観性が
悪化する。
【0013】また、ダイレクトブロー成形法は、成形品
の先端閉塞構造を、パリソン下部の喰い切りにより得る
ものであるため、ピンチオフによる肉だまり及びバリカ
ット形状がグローブ内部に発生し、点灯するとこれが外
面に影に(黒く)なって現れるため、照明器具としての
グローブに採用することはできない。また、グローブ表
面に凹凸状の模様形状を形成することが困難であり、外
観商品性に優れたグローブを成形することが困難であ
る。
【0014】以上の知見に基づいてなされた本発明の紫
外線遮断機能を有する樹脂製グローブは、二層以上の合
成樹脂層を積層成形してなるインジェクションブロー成
形品からなり、最内層の合成樹脂層の成形材料にのみ紫
外線吸収剤が添加されていることを特徴とするものであ
る。
【0015】上記本発明の紫外線遮断機能を有する樹脂
製グローブによれば、インジェクションブロー成形品か
らなるものであるので、外観商品性に優れたグローブ形
状を比較的容易に得ることが可能である。また、最内層
の合成樹脂層の成形材料にのみ紫外線吸収剤を添加して
いるため、その外層の合成樹脂層には、所望の用途や機
能に応じて着色剤や光分散材等のみを添加し、この外層
によってグローブとしての所望の物理的機能を得ること
が可能である。一方、最内層の合成樹脂層は紫外線遮断
機能に特化させることが可能となり、インジェクション
ブロー成形を行い得る範囲でできるだけ多くの紫外線吸
収剤を最内層の成形材料に添加することができ、最内層
を薄肉に成形しつつ、かつ、安価な紫外線吸収剤を使用
しつつも、所望の紫外線カット率(例えば、波長270
nm〜390nmの紫外線を99%以上遮断)を得るこ
とができる。そして、グローブ内からの紫外線はかかる
最内層の合成樹脂層によって吸収・遮断されるから、外
層の合成樹脂層が変色することを防止することができる
とともに、最内層の合成樹脂層は多くの紫外線吸収剤を
含むから、その基材が変色し難いとともに、たとえ変色
したとしても薄肉であるから変色が目立つことがない。
さらに、高価な設備投資も必要としないため、製品コス
トも低く抑えることが可能となる。
【0016】好ましくは、最内層の合成樹脂層の波長2
90〜390nmの紫外線透過率が1%未満(より好ま
しくは0.1%未満)となるように紫外線吸収剤の添加
量を調節するのがよいが、要求される性能に応じて適宜
紫外線吸収剤の量を調節し、例えば、波長370nm以
下の紫外線を99.5%以上、より好ましくは99.9
%以上遮断するように構成することも可能である。ま
た、最内層の合成樹脂層の肉厚は0.5mm以下とする
ことができ、さらに好ましくは0.3mm以下とするこ
とも可能である。
【0017】また、本発明の紫外線遮断機能を有する樹
脂製グローブは、二層以上の合成樹脂層を積層成形して
なるインジェクションブロー成形品からなり、最内層の
合成樹脂層の肉厚が0.5mm以下であり、かつ、最内
層の合成樹脂層の波長290〜390nmの紫外線透過
率が1%未満であることを特徴とするものである。この
ように、最内層の合成樹脂層を薄肉にしつつその紫外線
透過率が1%未満となるように安価な紫外線吸収剤を添
加した場合、該最内層の合成樹脂層にはグローブとして
の機械的強度はもはや得られないが、本発明では、かか
る合成樹脂層のみならず、二層以上の合成樹脂層をイン
ジェクションブロー成形法により積層成形しているか
ら、グローブとしての機械的強度は外層側の合成樹脂層
によって得ることができ、また、その生産設備として高
額な新規設備が必要ではなく、必要以上の紫外線吸収剤
を浪費することもない。
【0018】上記樹脂製グローブにおいて、さらに好ま
しくは、最内層の合成樹脂層の成形材料の基材と、最内
層の合成樹脂層に隣接する外層の成形材料の基材とを同
一とするのが良い。
【0019】また、本発明の紫外線遮断機能を有する樹
脂製グローブの製造方法は、ブロー成形されるプリフォ
ーム(積層パリソン)の外層部(外層プリフォーム)を
射出成形する工程と、該外層部を、プリフォームの内層
部(内層プリフォーム)を射出成形するための射出成形
金型にインサートし、該金型のコア型に設けたゲートか
ら、紫外線吸収剤を比較的多く添加した内層成形材料を
射出して内層部を射出成形する工程と、内層部と外層部
とが積層成形された積層プリフォームをブロー成形する
工程とを含むものである。
【0020】二層以上の合成樹脂層をインジェクション
ブロー成形にて積層成形する方法は適宜設計することが
できるが、好ましくは、特開2000−877号公報に
開示されているような内ゲート式の射出成形機(コア先
端部にゲートを設けたもの)を用いて積層パリソンを成
形し、該積層パリソンをブロー成形することで本発明の
インジェクションブロー成形品を得ることが可能であ
る。この場合、まず、外層側の合成樹脂層となる外層プ
リフォームを射出成形して、この外層プリフォームを内
層成形金型にインサートして、内ゲートで外層プリフォ
ームの内面に内層プリフォームを射出成形する。このよ
うに、内層プリフォームを外層プリフォームの内面に射
出成形するようにすれば、内層プリフォームの成形材料
に多くの紫外線吸収剤を添加していても、かかる機械的
強度の小さい内層プリフォームが単独で取り扱われるこ
とがないので、内層プリフォームが取り扱い中に破損す
ることを防止できる。また、両プリフォームの基材(主
たる樹脂材料)を同一とすれば、内層と外層との接着力
が強固なものとなり、内層側の機械強度が低下するほど
の添加剤が添加されていても、後の加熱ブロー成形時に
内外層間での剥離現象等が生じて不良品となることがな
い。なお、ブロー成形は、成形材料を融点以上に加熱し
た半溶融状態で行っても良いが、好ましくは、融点以下
かつガラス転移点以上において一次元もしくは二次元に
延伸ブローするのが良い。かかる一軸延伸若しくは二軸
延伸ブロー成形によれば、分子が規則的に配列するよう
になり、基材の透明性、機械的強度等が向上する。ま
た、コールドパリソン法及びホットパリソン法のいずれ
を採用することもできる。
【0021】なお、上記各合成樹脂層の成形材料として
は、種々の合成樹脂材料を採用することができるが、好
ましくはポリマーを採用するのがよく、より好ましくは
ポリカーボネート(PC)や、そのポリマーアロイ(P
C/ABS、PC/ポリオレフィン、PC/PET、P
C/PBT、PC/エラストマー、PC/PMMAな
ど)を採用することができる。また、紫外線吸収剤とし
ては、有機系紫外線吸収剤を好適に用いることができる
が、本発明の紫外線吸収剤としては、無機系紫外線遮断
剤を採用することも可能である。
【0022】有機系紫外線吸収剤としては、ベンゾトリ
イイアゾール系紫外線吸収剤、サルチル酸系紫外線吸収
剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外
線吸収剤、蓚酸系紫外線吸収剤など、使用する樹脂や製
品目的に応じた適宜のものを用いることができる。無機
系紫外線遮断剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、タル
ク、カオリン、炭酸カルシウム等の白色粉末を挙げるこ
とができ、特に酸化亜鉛は短波長側の吸収端が370〜
380nm近傍にあることから優れた紫外線吸収効果を
示す。なお、無機系紫外線遮断剤を使用する場合、可視
光の透過性を確保するために、これらの粉末の粒子径を
可視光の波長に対して十分小さくすることが好ましく、
例えば、粒子径を0.01〜0.03μmとすることに
より、紫外線遮断効果と透明性の双方を得ることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。
【0024】図1及び図2は本発明の第1実施形態に係
る樹脂製グローブ1を示しており、該グローブ1は、全
体として略球状を呈し、内層と外層の二層の合成樹脂層
2,3を積層成形してなるインジェクションブロー成形
品である。
【0025】内側合成樹脂層2の成形材料と外側合成樹
脂層3の成形材料は、共に同一の樹脂材料(例えば、ポ
リカーボネート)を基材とし、これに各種添加剤を添加
したものである。内側合成樹脂層2の成形材料は、基材
に紫外線添加剤のみを添加したものとするのが好ましい
が、光分散材やその他の添加剤を添加することも可能で
ある。また、外側合成樹脂層3の成形材料には、基材に
紫外線吸収剤を一切添加しないことが好ましいが、極微
量の紫外線添加剤が添加されていてもよい。また、外側
合成樹脂層3の成形材料には、各種の添加剤(例えば、
ブルーイング着色剤、無機系並びに有機系光拡散剤な
ど)を適宜添加することもできる。
【0026】紫外線吸収剤としては、例えば、分子量2
00〜800のベンゾトリアゾール系のものを用いるこ
とができ、具体的には、分子量316、融点137〜1
41℃の紫外線吸収剤(商品名チヌビン326)を用い
ることができる。その他、適宜の紫外線吸収剤を用いる
ことができ、例えば、分子量326のベンゾフェノン系
紫外線吸収剤 商品名:サイアソープUV−531など
を採用することができる。この紫外線吸収剤の添加量は
適宜設計により定めることができるが、波長290nm
〜390nmの紫外線を99%以上カットするために
は、チヌビン326を0.3〜3重量部添加すれば良
い。
【0027】また、各種添加剤としては、無機系光拡散
剤として炭酸カリウムや硫酸バリウムなどを用いること
ができ、ブルーイング着色剤として、BASF製フタロ
シアニン系のもの(例えば、商品名:ヘリオゲンブルー
L6930など)を用いることができる。
【0028】このグローブ1は、以下説明する製造方法
によって成形することができる。かかるグローブ1の製
造方法は、外側合成樹脂層3となる外層プリフォーム3
a(プリフォームの外層部)の射出成形工程(図3参
照)と、該外層プリフォームの内面に内側合成樹脂層2
となる内層プリフォーム2a(プリフォームの内層部)
の射出成形工程(図4参照)と、これら射出成形工程に
よって得られた外層プリフォームと内層プリフォームの
積層体である積層パリソン(プリフォーム)を延伸ブロ
ー成形する工程(図5参照)とを有する。
【0029】外層プリフォーム3aの射出成形機(図3
参照)及び内層プリフォーム2aの射出成形機(図4参
照)は、ほぼ同一の構成を有しており、同じ構成につい
ては同符号を付して説明する。これら射出成形機は、コ
ア型4とキャビティ型5とを備えている。コア型4内に
はランナー6が配設され、コア型4先端部にゲート7が
配設されている。そして、該ゲート7から溶融状態の成
形材料をキャビティ内に射出することによって、各プリ
フォームが成形される。なお、内層プリフォーム2aの
外表面形状は、外層プリフォーム3aの内面によって賦
形される。なお、かかる射出成形金型としては、ホット
ランナー金型、コールドランナー金型のいずれを採用し
てもよい。また、上記のような内ゲートとしては一般的
にはピンゲートを用いることができるが、その他のバル
ブゲートなどの適宜のものを採用してもよい。
【0030】また、内外層プリフォーム2a,3aから
なる積層パリソン8の口部外周には図1に示すような凹
部が形成されるが、この口部は、略筒状のリップ型9を
用いて賦形している。このリップ型9は、上記各射出成
形工程並びにブロー成形工程にわたってパリソン8を保
持するものであり、ブロー成形完了後にリップ型9から
成形品が離型される。
【0031】積層パリソン8のブロー成形機は、図5に
示すように、ブローキャビティを形成するブロー型10
と、パリソン8内にエアを吹き込むブローコア11とを
備えている。ブロー型10は、型開き並びに型締め可能
に左右に分割構成されている。また、ブローコア11
は、リップ型9の内周に離脱自在に嵌着されるほぼ円柱
状を呈しており、その先端部にはエアの吹き出し口が設
けられ、ブローコア11に接続されたエア圧送装置から
の高圧エアをパリソン8内部に吹き込み得るように構成
されている。なお、図示していないが、パリソンを縦軸
延伸するための延伸ロッドを設けても良い。
【0032】ブロー成形工程では、加熱温調されたパリ
ソン8を図5に示すようにブロー金型10内にインサー
トし、ブローコア11からエアを吹き込むと、図5に二
点鎖線で示すようにパリソン8が延伸されてブロー型1
0内面に押圧され、図1に示すような成形品が得られ
る。この際、内層成形材料に多くの紫外線吸収剤が添加
されていても、外層成形材料によって内層成形材料が支
持されるため、精度の高い均一な肉厚で積層成形品を得
ることが可能となる。また、内層と外層の成形材料の基
材を同一とすることによって、両層の接着性が大きくな
り、ブロー工程中に両層間に剥離現象が生じることが防
止されるとともに、製品の輸送中や使用中においても剥
離することが防止される。
【0033】本実施形態のグローブ1によれば、内層2
の成形材料にのみ多くの紫外線吸収剤を添加すること
で、内層2を0.5mm以下の薄肉に形成しつつも十分
な紫外線カット機能を付与することができ、紫外線吸収
剤の無駄を無くしつつ紫外線による変色現象を確実に防
止することができる。
【0034】なお、本発明のグローブ1の形状は、適宜
設計することができ、例えば、図6乃至図8に示す第2
実施形態に係るグローブ1’のように、外表面に各種の
模様形状を付加することもできる。なお、このグローブ
1’も上記第1実施形態のグローブと同様の成形工程の
インジェクションブロー成形法で成形することができ、
外表面に模様形状を賦形した最終形状よりも若干小径の
積層プリフォームを射出成形し、これを若干ブローする
ことによって得ることが可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、発光容量が大きい場合
でも、変色することを長期間にわたって防止することが
できるとともに、グローブとしての物理的機能を確保し
得る紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブを、紫外線
吸収剤の無駄を無くし、かつ、設備コストを抑えつつも
得ることができ、さらに、内層成形材料に多くの紫外線
吸収剤を添加することによって該内層の機械的強度が不
足しても、外層によって成形工程中及び成形後において
も内層を保持することが可能で、これら内外層の基材を
同一とすることで両層間の接着力を大きくし、剥離現象
が生じることを防止できるとともに、寸法精度の高い成
形品を得ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る樹脂製グロー
ブの半縦断面正面図である。
【図2】同グローブの平面図である。
【図3】同グローブを成形するための外層プリフォーム
の射出成形工程を示す簡略断面図である。
【図4】同グローブを成形するための内層プリフォーム
の射出成形工程を示す簡略断面図である。
【図5】同グローブを成形するための積層パリソンのブ
ロー成形工程を示す簡略断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る樹脂製グローブの
半縦断面正面図である。
【図7】同グローブの底面図である。
【図8】同グローブの平面図である。
【図9】従来の樹脂製グローブを備えた電球型蛍光灯の
簡略縦断面図である。
【符号の説明】
1,1’ 紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブ 2 最内層の合成樹脂層 2a プリフォームの内層部 3 外層側の合成樹脂層 3a プリフォームの外層部 4 コア型 7 ゲート 8 プリフォーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 9:00 B29L 9:00 22:00 22:00 31:34 31:34 F21W 131:30 F21W 131:30 F21Y 103:025 F21Y 103:025 Fターム(参考) 4F201 AA28 AG03 AG07 AH42 BA03 BC01 BC12 BC21 BC37 BD04 BM05 BM13 BQ11 4F208 AA03 AA28 AB06 AR12 AR20 LA02 LB01 LB12 LB13 LG01 LG28 LH02 LH06 LN01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二層以上の合成樹脂層(2,3)を積層
    成形してなるインジェクションブロー成形品(1,
    1’)からなり、最内層の合成樹脂層(2,3)の成形
    材料にのみ紫外線吸収剤が添加されていることを特徴と
    する紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブ。
  2. 【請求項2】 二層以上の合成樹脂層(2,3)を積層
    成形してなるインジェクションブロー成形品(1,
    1’)からなり、最内層の合成樹脂層(2)の肉厚が
    0.5mm以下であり、かつ、最内層の合成樹脂層
    (2)の波長290〜390nmの紫外線透過率が1%
    未満であることを特徴とする紫外線遮断機能を有する樹
    脂製グローブ。
  3. 【請求項3】 最内層の合成樹脂層(2)の成形材料の
    基材と、最内層の合成樹脂層(2)に隣接する外層
    (3)の成形材料の基材とが同一であることを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の紫外線遮断機能を有する樹脂
    製グローブ。
  4. 【請求項4】 ブロー成形されるプリフォーム(8)の
    外層部(3a)を射出成形する工程と、 該外層部(3a)を、プリフォーム(8)の内層部(2
    a)を射出成形するための射出成形金型にインサート
    し、該金型のコア型(4)に設けたゲート(7)から、
    紫外線吸収剤を比較的多く添加した内層成形材料を射出
    して内層部(2a)を射出成形する工程と、 内層部(2a)と外層部(3a)とが積層成形された積
    層プリフォーム(8)をブロー成形する工程とを含む紫
    外線遮断機能を有する樹脂製グローブの製造方法。
JP2000069074A 2000-03-13 2000-03-13 紫外線遮断機能を有する樹脂製グローブ、並びに、その製造方法 Withdrawn JP2001256811A (ja)

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US6749698B2 (en) 2000-08-07 2004-06-15 Tanaka Kikinzoku Kogyo K.K. Precious metal based amorphous alloys
JP2011249855A (ja) * 2007-08-02 2011-12-08 Lextar Electronics Corp 発光ダイオードパッケージ
JP2012209057A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Kurabo Ind Ltd 照明用カバー
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