JP2001255768A - 加熱定着装置および画像形成装置 - Google Patents
加熱定着装置および画像形成装置Info
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- JP2001255768A JP2001255768A JP2000066424A JP2000066424A JP2001255768A JP 2001255768 A JP2001255768 A JP 2001255768A JP 2000066424 A JP2000066424 A JP 2000066424A JP 2000066424 A JP2000066424 A JP 2000066424A JP 2001255768 A JP2001255768 A JP 2001255768A
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Abstract
わらず、記録材が加熱定着ローラに巻き付くことなく確
実に離脱する加熱定着装置、並びに良好な定着画像を十
分に高い生産性をもって形成することができる画像形成
装置の提供。 【解決手段】 本発明の加熱定着装置は、加熱定着ロー
ラと圧着ローラとを備えてなり、一面にトナー像が形成
された記録材を挟圧しながら搬送してトナー像を記録材
に熱定着するものであって、A4サイズの記録材に対す
る塗布量が5mg以下となる割合で加熱定着ローラに離
型オイルを供給するオイル供給手段を備え、加熱定着ロ
ーラの中心軸に直交する平面において、加熱定着ローラ
と圧着ローラとのニップの最下流点における、加熱定着
ローラの接線に対する記録材の排出方向がなす剥離角y
(度)と、トナー像を形成するトナーの軟化点x(℃)
との間に、下記の関係式(1)が成立することを特徴と
する。 関係式(1): y>−0.25x+41
Description
よび圧着ローラを備えてなる加熱定着装置、並びにこの
加熱定着装置を有してなる画像形成装置に関する。
ー像形成装置により例えば転写紙などの記録材の一面に
形成されたトナー像を当該記録材に熱定着させるため
に、当該記録材の一面に接する加熱定着ローラと、この
加熱定着ローラに圧着するよう配置された圧着ローラと
を備えてなる加熱定着装置が広く用いられている。
おいては、記録材が剛性の低いものであってしかも当該
記録材のトナー像におけるトナーの付着量が多い場合に
は、当該記録材が加熱定着ローラと圧着ローラとのニッ
プにおいて加圧下に加熱されたときに、トナーが加熱定
着ローラに粘着する結果、記録材が加熱定着ローラに巻
き付いてしまう、という問題がある。
は、通常、記録材に形成されたトナー像におけるトナー
の付着量が多く、しかも発色性を向上させるために分子
量が小さくて溶融時の粘弾性が低いバインダー樹脂より
なるトナーが用いられるため、ニップにおいて加圧・加
熱されたときに、当該トナーの加熱定着ローラに対する
粘着力が大きくなり、その結果、加熱定着ローラに対す
る記録材の巻き付きの発生が顕著になる。
おける記録材の搬送速度を大きくすると、ニップにおけ
る加圧・加熱時間が短いものとなってしまうために、ト
ナーが十分に溶融して記録材に浸透することができず、
その結果、この場合にもトナーが加熱定着ローラに粘着
して記録材が加熱定着ローラに巻き付いてしまう、とい
う問題がある。
るために、従来、離型剤である例えばシリコーンオイル
などの離型オイルを記録材に塗布することを目的とし
て、加熱定着ローラに当該離型オイルを供給することが
知られている。
を得るためには比較的多量の離型オイルを供給する必要
があるため、記録材が当該離型オイルによって汚染され
るなどの問題があり、また、加熱定着ローラが、離型性
の高いシリコーンゴムにより構成される弾性層を有して
なる場合には、当該弾性層が離型オイルによって膨潤あ
るいは熱劣化してしまい、結果として、当該加熱定着ロ
ーラの使用寿命が短くなるなどの問題がある。
チレン重合体よりなる被覆層が設けられることにより、
使用寿命が長期化された加熱定着ローラが提案されてい
る。しかし、この加熱定着ローラにおいては、当該被覆
層の撥油作用により、被覆層の表面が離型オイルにより
均一に被覆されずにいわゆるオイルムラが発生し、その
結果、得られた画像において画像ムラが発生するという
問題がある。
手段が設けられていたために、圧着ローラを単独で温度
制御することが不可能であり、そのため、加熱定着ロー
ラの温度と圧着ローラの温度との温度差は、ニップにお
いて加圧・加熱される記録材の数によって変動してしま
い、そのため、トナーが十分に溶融されないことがあ
り、結局、記録材の巻き付きが発生してしまう、という
問題がある。
な事情に基づいてなされたものであって、その目的は、
離型オイルの供給量が十分に少ないにもかかわらず、記
録材が加熱定着ローラに巻き付くことなく確実に離脱す
る加熱定着装置を提供することにある。また、本発明の
他の目的は、上記の加熱定着装置を用いて、良好な定着
画像を十分に高い生産性をもって形成することができる
画像形成装置を提供することにある。
は、加熱手段により加熱される加熱定着ローラと圧着ロ
ーラとを備えてなり、一面にトナー像が形成された記録
材を挟圧しながら搬送して当該トナー像を記録材に熱定
着する加熱定着装置であって、A4サイズの記録材に対
する塗布量が5mg以下となる割合で前記加熱定着ロー
ラに離型オイルを供給するオイル供給手段を備え、前記
加熱定着ローラの中心軸に直交する平面において、加熱
定着ローラと圧着ローラとのニップの最下流点におけ
る、当該加熱定着ローラの接線に対する記録材の排出方
向がなす剥離角y(度)と、前記トナー像を形成するト
ナーの軟化点x(℃)との間に、下記の関係式(1)が
成立することを特徴とする。
加熱される加熱定着ローラと圧着ローラとを備えてな
り、一面にトナー像が形成された記録材を挟圧しながら
搬送して当該トナー像を記録材に熱定着する加熱定着装
置であって、A4サイズの記録材に対する塗布量が5m
g以下となる割合で前記加熱定着ローラに離型オイルを
供給するオイル供給手段を備え、加熱定着ローラは、そ
の設定温度が185℃以下の温度とされ、圧着ローラ
は、加熱定着ローラと独立の加熱手段を有し、加熱定着
ローラの設定温度と同等若しくはそれより高い設定温度
に制御されることを特徴とする。また、この加熱定着装
置においては、トナー像を形成するトナーの軟化点が1
30℃以下であることが好ましい。
像の最高濃度領域におけるトナーの付着量が0.6mg
/cm2 以上であることが好ましい。
加熱定着ローラおよび圧着ローラにおける記録材の搬送
速度が80mm/sec以上に設定されていることが好
ましい。
加熱定着ローラおよび圧着ローラの少なくとも一方は、
ゴム弾性体よりなる弾性層が形成されてなることが好ま
しく、また、加熱定着ローラおよび圧着ローラの少なく
とも一方における弾性層の表面上には、フッ素系樹脂よ
りなる被覆層が設けられていることが好ましい。
トナー像を形成するトナー像形成装置と、加熱手段によ
り加熱される加熱定着ローラと圧着ローラとを備えてな
り、一面にトナー像が形成された記録材を挟圧しながら
搬送して当該トナー像を記録材に熱定着する加熱定着装
置とを有してなる画像形成装置であって、前記加熱定着
装置には、A4サイズの記録材に対する塗布量が5mg
以下となる割合で前記加熱定着ローラに離型オイルを供
給するオイル供給手段が備えられ、前記加熱定着ローラ
の中心軸に直交する平面において、加熱定着ローラと圧
着ローラとのニップの最下流点における、当該加熱定着
ローラの接線に対する記録材の排出方向がなす剥離角y
(度)と、前記トナー像を形成するトナーの軟化点x
(℃)との間に、下記の関係式(1)が成立することを
特徴とする。
トナー像を形成するトナー像形成装置と、加熱手段によ
り加熱される加熱定着ローラと圧着ローラとを備えてな
り、一面にトナー像が形成された記録材を挟圧しながら
搬送して当該トナー像を記録材に熱定着する加熱定着装
置とを有してなる画像形成装置であって、前記加熱定着
装置には、A4サイズの記録材に対する塗布量が5mg
以下となる割合で前記加熱定着ローラに離型オイルを供
給するオイル供給手段が備えられ、加熱定着ローラは、
その設定温度が185℃以下の温度とされ、圧着ローラ
は、加熱定着ローラと独立の加熱手段を有し、加熱定着
ローラの設定温度と同等若しくはそれより高い設定温度
に制御されることを特徴とする。
トナーの軟化点x(℃)との間に上記の関係式(1)が
成立する構成とされていることにより、離型オイルの供
給量が十分に少ないにもかかわらず、記録材が加熱定着
ローラから確実に離脱し、記録材が加熱定着ローラに巻
き付くことがない。
る加熱定着ローラに対して、圧着ローラの設定温度が加
熱定着ローラの設定温度と同等若しくはそれより高い温
度とされることにより、ニップにおいてトナーが十分に
加熱されるために加熱定着ローラに対する粘着性が低下
して離型性が向上し、その結果、加熱定着ローラに対す
る離型オイルの供給量が十分に少ないにもかかわらず、
記録材が確実に加熱定着ローラより離脱し、記録材が加
熱定着ローラに巻き付くことがない。
いため、離型オイルを加熱定着ローラに多量に供給する
ことによって生ずる諸問題、例えば、記録材が離型オイ
ルによって汚染されること、または定着後の記録材に筆
記することが困難になることなどを回避することができ
る。
する。図1は、本発明の加熱定着装置を有してなる画像
形成装置の構成の概略を示す説明図であり、図2は、本
発明の加熱定着装置の第1の形態の要部の構成を示す説
明用断面図である。この例の画像形成装置は、記録材P
(図2参照)の一面にトナー像T(図2参照)を形成す
るトナー像形成装置40と、当該トナー像Tを記録材P
に熱定着する加熱定着装置10aとを有してなるもので
ある。
40は、静電荷像が形成されるドラム状感光体41と、
この感光体41を帯電させるための帯電部42と、感光
体41上に光像を照射して静電荷像を形成する像露光手
段43と、感光体41に形成された静電荷像を顕像化し
てトナー像を形成する現像器44と、感光体41に形成
されたトナー像を記録材P(図2参照)に転写させる転
写部45と、感光体41に密着した記録材Pを分離させ
る分離部46とを備えてなるものである。47は給送機
構、48はクリーニング部である。この画像形成装置が
カラー画像の形成に用いられる場合には、現像器44は
4つ設けられ、それぞれ、ブラック、イエロー、マゼン
タおよびシアンのカラートナーによる現像が行われる。
aは、図2に示されるように、加熱定着ローラ20と、
これに当接する圧着ローラ30aと、当該加熱定着ロー
ラ20に離型オイルを供給するオイル供給手段Mとを備
えてなる。
の外周面に、例えばジメチルシリコーンオイルなどの離
型オイルを付着させることにより、加熱定着ローラ20
と圧着ローラ30aとによるニップN1において、記録
材Pのトナー像Tが形成された一面側に当該離型オイル
を塗布するものである。この離型オイルの供給量は、A
4サイズの記録材を通過させたときに、当該記録材に転
移する量(以下、「記録材に対する塗布量」という。)
が5mg以下、好ましくは3mg以下、更に好ましくは
1mg以下となる量とされる。
ム、鉄および銅より選択された金属あるいはそれらの合
金から構成される円筒状の芯金21の表面にゴム弾性体
からなる弾性層22が形成されてなり、例えば線状ヒー
タよりなる加熱定着ローラ用加熱手段23が芯金21内
に配設されて構成されている。
る材料としては、従来知られている種々のものを用いる
ことができるが、特にシリコーンゴムを用いることが好
ましい。また、弾性層22の表面上には、例えばフッ素
系樹脂よりなるチューブあるいはコーティング層などの
被覆層が設けられていることが好ましい。ここに、フッ
素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレ
ン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などを用
いることができる。
ローラ30aは、例えば円筒状の芯金31aの表面にゴ
ム弾性体よりなる弾性層32が形成されてなるものであ
る。芯金31aは、アルミニウム、鉄などの金属または
それらの合金から構成されており、その外径は、例えば
加熱定着ローラ20の芯金21の外径と同程度の大きさ
とされる。また、弾性層32の表面上においても、必要
に応じて、例えばフッ素系樹脂よりなるチューブあるい
はコーティング層などの被覆層を設けることができる。
は、加熱定着ローラ20と圧着ローラ30aとのニップ
N1は、加熱定着ローラおよび圧着ローラの各々の外径
および表面硬度などによってその形態が異なるが、例え
ば記録材の進入通路に沿って延びる略平面状の形状(以
下、「略フラットな形状」ともいう。)とされている。
加熱定着ローラ20の中心軸Kに直交する平面におい
て、ニップN1の最下流点aにおける当該加熱定着ロー
ラ20の接線Lに対する、当該最下流点aよりの記録材
Pの排出方向がなす角度として定義される剥離角y
(度)と、トナー像形成装置40の現像器44における
トナーの軟化点x(℃)との間には、下記の関係式
(1)が成立する状態とされている。ここに、ニップN
1の最下流点aよりの記録材Pの排出方向は、当該記録
材PのニップN1に対する進入方向の延長線上に一致し
た方向である。
給送機構47により給送される記録材Pのトナー像Tを
形成するトナーとしては、種々のものを用いることがで
きるが、代表的には、例えばスチレン−アクリル系樹脂
をバインダーとするトナーが用いられる。そして、トナ
ーの軟化点x(℃)の範囲は、例えば100〜140
℃、好ましくは110〜130℃とされる。
な寸法例を示すと、加熱定着ローラ20は、その外径が
50〜70mm、その弾性層22の厚みが1〜3mmと
される。また、圧着ローラ30aは、その外径が50〜
70mm、その弾性層32の厚みが1〜3mmとされ
る。
体の硬度および厚み並びに当該加熱定着ローラの外径
と、圧着ローラの弾性体の硬度および厚み並びに当該圧
着ローラの外径との関係、加熱定着ローラと圧着ローラ
との圧力、その他の条件によって変更することができ
る。
よれば、剥離角y(度)と、トナーの軟化点x(℃)と
の間には、上記の関係式(1)が成立する構成とされて
いることにより、後述する実験例から明らかなように、
オイル供給手段Mによる加熱定着ローラ20に対する離
型オイルの供給量が十分に少なくても、当該記録材Pが
確実に加熱定着ローラ20から離脱し、当該記録材Pが
加熱定着ローラに巻き付くことがない。
トナー像Tの最高濃度領域におけるトナーの付着量が例
えば0.6mg/cm2 以上とされる場合であっても、
あるいは、加熱定着ローラ20および圧着ローラ30a
における記録材Pの搬送速度が例えば80mm/sec
以上に設定される場合であっても、剥離角y(度)とト
ナーの軟化点x(℃)との間に特定の関係式が成立する
ことにより、記録材Pが加熱定着ローラ20に巻き付く
ことがない。従って、トナー像Tにおけるトナーの付着
量が多いカラー画像の形成においても、記録材Pが加熱
定着ローラ20に巻き付くことがなく、結局、この加熱
定着装置10aをカラー画像の形成に好適に用いること
ができる。
る量が、A4サイズの記録材に対する塗布量が5mg以
下となる割合であるため、当該離型オイルを加熱定着ロ
ーラに多量に供給することによって生ずる諸問題を確実
に回避することができる。
ラ30aには、その表面に例えばフッ素系樹脂よりなる
コーティング層もしくはチューブなどの被覆層が設けら
れているので、十分に高い離型性および耐熱性を有する
ものとなる。
態の要部の構成を示す説明用断面図である。この図3に
おいて、図2に示した加熱定着装置の構成要素と同様な
機能を果たすものには、同一符号を付し、重複する説明
は省略する。この例の加熱定着装置10bは、加熱定着
ローラ20と、これに当接する圧着ローラ30bと、オ
イル供給手段Mとを備えてなるものである。
ム、鉄などの金属またはそれらの合金からなる例えば円
筒状の芯金31bからなるものであるが、その外径は、
加熱定着ローラ20の外径より小さいものとされてい
る。
は、加熱定着ローラ20と圧着ローラ30bとのニップ
N2は、当該圧着ローラ30bの外周縁の一部が加熱定
着ローラ20内に押入される結果、加熱定着ローラ20
側に湾曲した形状、すなわち図で上方に凸の形状(以
下、「上凸型の形状」ともいう。)とされている。
な寸法例を示すと、加熱定着ローラ20は、その外径が
50〜70mm、その弾性層22の厚みが1〜3mmと
される。また、圧着ローラ30bは、その外径が30〜
65mmとされる。
おいては、ニップN2が上凸型の形状であることによ
り、当該ニップN2の最下流点bよりの記録材Pの排出
方向が、当該記録材PのニップN2に対する進入方向の
延長線上よりも圧着ローラ30bが位置する側に変位し
た方向、すなわち、最下流点bよりの記録材Pの排出方
向が当該最下流点bにおける圧着ローラ30bの接線方
向に略一致した方向となるため、剥離角y(度)の大き
さを十分に大きいものとすることができ、上記の関係式
(1)を満足することが容易になる。従って、この加熱
定着装置10bによれば、加熱定着ローラ20に対する
離型オイルの供給量が十分に少ないにもかかわらず、記
録材Pが確実に加熱定着ローラ20から離脱し、結局、
記録材Pが加熱定着ローラ20に巻き付くことがない。
態の要部の構成を示す説明用断面図である。この図4に
おいて、図2に示した加熱定着装置の構成要素と同様な
機能を果たすものには、同一符号を付し、重複する説明
は省略する。この例の加熱定着装置10cは、加熱定着
ローラ20と、これに当接する圧着ローラ30cとを備
えてなるものである。
その内部に配設された加熱定着ローラ用加熱手段23に
よって加熱されるが、その設定温度は185℃以下とさ
れることが必要であり、更に165℃以上とされること
が好ましい。
31cの表面にゴム弾性体からなる弾性層32が形成さ
れてなり、芯金31c内に例えば線状ヒータよりなる圧
着ローラ用加熱手段33が配設されており、この圧着ロ
ーラ用加熱手段33により、加熱定着ローラ20とは独
立してその加熱状態が制御される構成とされている。芯
金31cは、例えばアルミニウム、鉄および銅より選択
された金属または合金から構成されており、その外径
は、加熱定着ローラ20の芯金21の外径と同程度の大
きさとされている。
圧着ローラ30cは、その内部に配設された圧着ローラ
用加熱手段33によって加熱されることにより、加熱定
着ローラ20の設定温度と同等若しくはそれより高い設
定温度に制御される状態とされる。具体的には、圧着ロ
ーラ30cの設定温度は、加熱定着ローラ20の設定温
度より例えば5℃以上高い温度であることが好ましく、
更に10〜20℃高い温度であることが好ましい。
よれば、加熱定着ローラ20の設定温度が185℃以
下、好ましくは165℃以上とされている条件下におい
て、圧着ローラ30cは、その設定温度が加熱定着ロー
ラの設定温度と同等若しくはそれより高い温度に制御さ
れるので、ニップN1においてトナーが記録材の側から
十分に加熱され、その結果、加熱定着ローラ20に対す
る粘着性が低下して離型性が向上し、これにより、加熱
定着ローラ20に対する離型オイルの供給量が十分に少
なくても当該記録材Pが確実に加熱定着ローラ20から
離脱し、記録材Pが加熱定着ローラ20に巻き付くこと
がない。
トナー像Tの最高濃度領域におけるトナーの付着量が例
えば0.6mg/cm2 以上とされる場合であっても、
加熱定着ローラ20および圧着ローラ30cにおける記
録材Pの搬送速度が例えば80mm/sec以上に設定
される場合であっても、あるいは、トナーの軟化点が1
30℃以下とされる場合であっても、圧着ローラ30c
の設定温度が特定の範囲内に制御されていることによ
り、記録材Pが加熱定着ローラ20に巻き付くことがな
い。従って、トナー像Tにおけるトナーの付着量が多い
カラー画像の形成においても、記録材Pが加熱定着ロー
ラ20に巻き付くことがなく、結局、この加熱定着装置
10cをカラー画像の形成に好適に用いることができ
る。
を有してなる画像形成装置によれば、当該加熱定着装置
が既述の作用効果を発揮することにより、良好な定着画
像を十分に高い生産性をもって形成することができる。
特に、トナー像におけるトナーの付着量が多いカラー画
像の形成において、この画像形成装置を好適に用いるこ
とができる。
装置を用いた実験例について説明する。
(度)の大きさが種々に異なる条件下において、軟化点
が104℃、115℃、126℃および130℃のトナ
ーをそれぞれ用いて、下記の条件に従って合計10万回
の画像形成を行った。 ・記録材:普通紙 ・オイル供給手段よりの供給量:A4サイズの記録材に
対する塗布量が1mgとなる量 ・トナー像の最高濃度領域におけるトナーの付着量:
1.1mg/cm2 ・記録材の搬送速度:120mm/sec そして、記録材(普通紙)が加熱定着ローラに巻き付く
回数を調べ、巻き付き発生回数が0回の場合を「○」、
巻き付き発生回数が1〜5回の場合を「△」、巻き付き
発生回数が6回以上の場合を「×」として、それらをプ
ロットしたところ、図5に示すグラフが得られた。この
グラフにおいて、縦軸(y軸)は「剥離角(度)」、横
軸(x軸)は「トナーの軟化点(℃)」である。
す直線Fにより、巻き付きが発生する領域と巻き付きが
発生しない領域とが区画される。そして、この直線Fの
式を求めたところ、「y=−0.25x+41」であっ
た。従って、この直線Fより上方側、すなわち既述の関
係式(1)を満たすことにより、加熱定着ローラに対す
る記録材の巻き付き発生回数は零あるいは発生したとし
てもきわめて僅かであることが理解される。
(℃)および圧着ローラの設定温度(℃)を適宜変更し
て、すなわち、下記の条件の下で、加熱定着ローラの設
定温度(℃)を145℃〜190℃の間で変更すると共
に、圧着ローラの設定温度(℃)を加熱定着ローラの設
定温度(℃)±20(℃)の範囲で変更して、合計10
万回の画像形成を行い、当該加熱定着ローラの設定温度
(℃)と圧着ローラの設定温度(℃)との関係を求め
た。 ・記録材:普通紙 ・オイル供給手段よりの供給量:A4サイズの記録材に
対する塗布量が1mgとなる量 ・トナー像の最高濃度領域におけるトナーの付着量:
1.1mg/cm2 ・トナーの軟化点:125℃ ・記録材の搬送速度:120mm/sec そして、記録材(普通紙)が加熱定着ローラに巻き付く
回数を調べ、巻き付き発生回数が0回の場合を「○」、
巻き付き発生回数が1〜5回の場合を「△」、巻き付き
発生回数が6回以上の場合を「×」として、それらをプ
ロットしたところ、図6に示すグラフが得られた。この
グラフにおいて、縦軸は「加熱定着ローラの設定温度
(℃)」、横軸は「圧着ローラの設定温度−加熱定着ロ
ーラの設定温度(℃)」である。
加熱定着ローラの設定温度が185℃を超える場合に
は、記録材の巻き付き発生回数が多いことが理解され、
更に加熱定着ローラの設定温度が165℃未満の場合に
おいても、記録材の巻き付き発生回数が多いことが理解
される。
装置によれば、剥離角y(度)とトナーの軟化点x
(℃)との間に上記の関係式(1)が成立する構成とさ
れていることにより、離型オイルの供給量が十分に少な
いにもかかわらず、記録材が加熱定着ローラから確実に
離脱し、記録材が加熱定着ローラに巻き付くことがな
い。
る加熱定着ローラに対して、圧着ローラの設定温度が加
熱定着ローラの設定温度と同等若しくはそれより高い温
度とされることにより、ニップにおいてトナーが十分に
加熱されるために加熱定着ローラに対する粘着性が低下
して離型性が向上し、その結果、加熱定着ローラに対す
る離型オイルの供給量が十分に少ないにもかかわらず、
記録材が確実に加熱定着ローラより離脱し、記録材が加
熱定着ローラに巻き付くことがない。
いため、離型オイルを加熱定着ローラに多量に供給する
ことによって生ずる諸問題、例えば、記録材が離型オイ
ルによって汚染されること、または定着後の記録材に筆
記することが困難になることなどを回避することができ
る。
熱定着装置を有してなることにより、良好な定着画像を
十分に高い生産性をもって形成することができる。
置の構成の概略を示す説明図である。
成を示す説明用断面図である。
成を示す説明用断面図である。
成を示す説明用断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 加熱手段により加熱される加熱定着ロー
ラと圧着ローラとを備えてなり、一面にトナー像が形成
された記録材を挟圧しながら搬送して当該トナー像を記
録材に熱定着する加熱定着装置であって、 A4サイズの記録材に対する塗布量が5mg以下となる
割合で前記加熱定着ローラに離型オイルを供給するオイ
ル供給手段を備え、 前記加熱定着ローラの中心軸に直交する平面において、
加熱定着ローラと圧着ローラとのニップの最下流点にお
ける、当該加熱定着ローラの接線に対する記録材の排出
方向がなす剥離角y(度)と、前記トナー像を形成する
トナーの軟化点x(℃)との間に、下記の関係式(1)
が成立することを特徴とする加熱定着装置。 関係式(1): y>−0.25x+41 - 【請求項2】 加熱手段により加熱される加熱定着ロー
ラと圧着ローラとを備えてなり、一面にトナー像が形成
された記録材を挟圧しながら搬送して当該トナー像を記
録材に熱定着する加熱定着装置であって、 A4サイズの記録材に対する塗布量が5mg以下となる
割合で前記加熱定着ローラに離型オイルを供給するオイ
ル供給手段を備え、 加熱定着ローラは、その設定温度が185℃以下の温度
とされ、 圧着ローラは、加熱定着ローラと独立の加熱手段を有
し、加熱定着ローラの設定温度と同等若しくはそれより
高い設定温度に制御されることを特徴とする加熱定着装
置。 - 【請求項3】 トナー像を形成するトナーの軟化点が1
30℃以下であることを特徴とする請求項2に記載の加
熱定着装置。 - 【請求項4】 トナー像の最高濃度領域におけるトナー
の付着量が0.6mg/cm2 以上であることを特徴と
する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の加熱定着装
置。 - 【請求項5】 加熱定着ローラおよび圧着ローラにおけ
る記録材の搬送速度が80mm/sec以上に設定され
ていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の加熱定着装置。 - 【請求項6】 加熱定着ローラおよび圧着ローラの少な
くとも一方は、ゴム弾性体よりなる弾性層が形成されて
なることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに
記載の加熱定着装置。 - 【請求項7】 加熱定着ローラおよび圧着ローラの少な
くとも一方における弾性層の表面上には、フッ素系樹脂
よりなる被覆層が設けられていることを特徴とする請求
項6に記載の加熱定着装置。 - 【請求項8】 記録材の一面にトナー像を形成するトナ
ー像形成装置と、 加熱手段により加熱される加熱定着ローラと圧着ローラ
とを備えてなり、一面にトナー像が形成された記録材を
挟圧しながら搬送して当該トナー像を記録材に熱定着す
る加熱定着装置とを有してなる画像形成装置であって、 前記加熱定着装置には、A4サイズの記録材に対する塗
布量が5mg以下となる割合で前記加熱定着ローラに離
型オイルを供給するオイル供給手段が備えられ、 前記加熱定着ローラの中心軸に直交する平面において、
加熱定着ローラと圧着ローラとのニップの最下流点にお
ける、当該加熱定着ローラの接線に対する記録材の排出
方向がなす剥離角y(度)と、前記トナー像を形成する
トナーの軟化点x(℃)との間に、下記の関係式(1)
が成立することを特徴とする画像形成装置。 関係式(1): y>−0.25x+41 - 【請求項9】 記録材の一面にトナー像を形成するトナ
ー像形成装置と、 加熱手段により加熱される加熱定着ローラと圧着ローラ
とを備えてなり、一面にトナー像が形成された記録材を
挟圧しながら搬送して当該トナー像を記録材に熱定着す
る加熱定着装置とを有してなる画像形成装置であって、 前記加熱定着装置には、A4サイズの記録材に対する塗
布量が5mg以下となる割合で前記加熱定着ローラに離
型オイルを供給するオイル供給手段が備えられ、 加熱定着ローラは、その設定温度が185℃以下の温度
とされ、 圧着ローラは、加熱定着ローラと独立の加熱手段を有
し、加熱定着ローラの設定温度と同等若しくはそれより
高い設定温度に制御されることを特徴とする画像形成装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000066424A JP2001255768A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 加熱定着装置および画像形成装置 |
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JP2000066424A JP2001255768A (ja) | 2000-03-10 | 2000-03-10 | 加熱定着装置および画像形成装置 |
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ID=18585784
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JP (1) | JP2001255768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-03-10 JP JP2000066424A patent/JP2001255768A/ja active Pending
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