JP2001255405A - マイクロ構造体アレイ、及びその作製方法 - Google Patents

マイクロ構造体アレイ、及びその作製方法

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JP2001255405A
JP2001255405A JP2000069570A JP2000069570A JP2001255405A JP 2001255405 A JP2001255405 A JP 2001255405A JP 2000069570 A JP2000069570 A JP 2000069570A JP 2000069570 A JP2000069570 A JP 2000069570A JP 2001255405 A JP2001255405 A JP 2001255405A
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layer
auxiliary electrode
electroless plating
microstructure
array
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JP2000069570A
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English (en)
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Takashi Ushijima
隆志 牛島
Takayuki Tejima
隆行 手島
Yasuhiro Shimada
康弘 島田
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  • Chemically Coating (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】面内分布が低減され、作製が容易で、安価なマ
イクロ構造体アレイ、及びその作製方法である。 【解決手段】マイクロ構造体アレイの作製方法では、基
板5の導電性部分6、9上に絶縁性マスク層7を形成
し、マスク層7に複数の開口部8を形成して導電性部分
6を開口部8において露出し、複数の開口部8の領域を
実質的に囲む様に補助電極部9を形成し、電気メッキ或
は電着を行なうことにより開口部8、マスク層7及び補
助電極部9に電気メッキ層15或は電着層を形成し、電
気メッキ層15或は電着層上に無電解メッキにて無電解
メッキ層16を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光エレクトロニク
ス分野等で使用されるマイクロレンズアレイを作製する
ためのマイクロレンズアレイ用金型又は金型マスター等
のマイクロ構造体アレイ(本明細書において、金型は金
型マスターを含んだ広い意味で主に用いる)、その作製
方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】マイクロレンズアレイは、直径数μmか
ら数100μmの微小な略半球状のレンズを複数配置し
たものであり、液晶表示装置、受光装置、光通信システ
ムにおけるファイバー間接続等の様々な用途に使用され
る様になってきている。一方、発光素子間隔を狭くでき
アレイ化が容易な面発光レーザー等の開発が進み、レン
ズアレイの間隔を狭くでき開口数(NA)の大きなマイ
クロレンズへの要求が高まっている。
【0003】受光素子においても同様に、半導体プロセ
ス技術の発達に伴い、素子間隔が狭まり、CCD等に見
られる様に、ますます受光素子の小型化がなされてい
る。この結果、ここでも、レンズ間隔の狭い、開口数の
大きなマイクロレンズアレイが必要となっている。この
様なマイクロレンズでは、レンズ面に入射する光の利用
効率が高い高集光率のマイクロレンズが望まれている。
【0004】さらに、今後、期待される光情報処理分野
である光並列処理・演算、光インターコネクション等に
おいても、同様の要望がある。
【0005】また、エレクトロルミネッセンス(EL)
等の自発光型のディスプレイ装置の研究開発も盛んに行
われ、高精細且つ高輝度のディスプレイの提案がなされ
ている。この様なディスプレイにおいては、小型且つ開
口数の大きなマイクロレンズアレイに加えて、低コスト
で大面積のマイクロレンズアレイへの要求がある。以上
の様な状況において、従来、イオン交換法(M. Oi
kawa, et al., Jpn. J. App
l. Phys. 20(4) L51−54, 19
81)を用いて多成分ガラスからなる基板上の複数の箇
所を高屈折率化して、複数のレンズを形成する様にした
マイクロレンズアレイの作製方法が知られている。しか
しながら、この方法では、レンズ同士の間隔に比べてレ
ンズ径を大きくとれず、開口数の大きなレンズの設計が
困難であった。また、大面積のマイクロレンズアレイを
作製するにはイオン拡散装置等の大規模な製造装置が必
要とされ、製造が容易でないという問題もあった。ま
た、金型を用いたモールディングに比べてガラス毎にイ
オン交換工程を施す必要があり、製造装置の作製条件管
理を十分に行わないと、レンズの品質、例えば焦点距離
のばらつきがロット間で大きくなるという問題があっ
た。また、この方法は、金型を用いた方法に比べて、割
高となる。
【0006】さらに、イオン交換法では、ガラス基板中
に被イオン交換用のアルカリイオンが必須となり、基板
材料がアルカリガラスに限定されアルカリイオンフリー
を前提とする半導体をベースとする素子との適合性が悪
い。さらに、ガラス基板そのものの熱膨張係数が受光装
置や発光装置の基板の熱膨張係数と大きく異なる為に、
素子の集積密度が増加するに伴い、熱膨張係数の不整合
によるミスアライメントが発生する。また、元来、ガラ
ス表面のイオン交換法は表面に圧縮歪みを残すことが知
られており、これによりガラスが反り、マイクロレンズ
アレイが大判化するに従い、受光装置や発光装置との接
着・接合が困難となっている。
【0007】他の方法としては、レジストリフロー法
(D. Daly, et al.,Proc. Mi
crolens Array Teddingto
n.,p23−34, 1991)がある。この方法で
は、基板上に形成した樹脂をフォトリソグラフィプロセ
スを利用して円筒状にパターニングし、これを加熱しリ
フローさせてマイクロレンズアレイを作製する。この方
法により、様々な形状のレンズが低コストで作製するこ
とが可能である。また、イオン交換法に比べて、熱膨張
係数や反り等の問題がない。しかしながら、この方法
は、マイクロレンズの形状が樹脂の厚み、基板と樹脂と
の濡れ性状態、及び加熱温度に強く依存しており、単―
基板面内の作製再現性は高いが、ロット毎のばらつきが
発生しやすい。また、隣接するレンズ同士がリフローに
より接触すると表面張力により所望のレンズ形状を保つ
ことができなくなる。すなわち、隣接するレンズを接触
させレンズ間の光未使用領域を小さくし高集光率化する
ことが困難である。
【0008】また、数10〜数100μm程度のレンズ
径を得ようとすると、リフローにより球面化するに十分
な厚みの樹脂を塗布することになるが、所望の光学特性
(屈折率、高光透過率など)を有する樹脂材料を均―に
厚く塗布することが困難である。すなわち、大きな曲率
を持ちレンズ径が大きなマイクロレンズを作製すること
が難しい。
【0009】他の方法としては、マイクロレンズアレイ
の原版を作製し、原版にレンズ材料を塗布し、塗布した
レンズ材料を剥離して作製する方法がある。原版となる
金型の作製に当たっては、電子ビームを用いて描画する
方法(特開平1−231601号公報)、金属板の一部
をエッチングし形成する方法(特開平5−303009
号公報)がある。これらの方法は、モールディングにて
マイクロレンズを複製することができ、ロット毎のばら
つきが発生しにくく、また低コストにてマイクロレンズ
を作製することが可能である。また、イオン交換法に比
べて熱膨張係数差に伴うアライメント誤差の発生や反り
等の問題を回避できる。しかしながら、電子ビームを用
いる方法では、電子ビーム描画装置が高価であり多額の
設備投資が必要となる、描画面積が制限されているため
に、10cm角以上の大面積の原版を作製することが困
難である等の問題がある。
【0010】また、エッチングする方法では、主として
化学反応を利用した等方性エッチングを用いるため金属
板の組成や結晶構造が僅かでも変化すると、所望の形状
にエッチングできなくなるという問題がある。また、エ
ッチングする方法では、所望の形状が得られた時点で直
ちに水洗しないとエッチングが継続する。微小なマイク
ロレンズを形成する場合には、所望の形状が得られた時
点から水洗に至るまでの時間に進行するエッチングによ
り、所望の形状から逸脱する場合がある。
【0011】マイクロレンズアレイの原版を作製する他
の方法としては、電気メッキを利用する方法(特開平6
−27302号公報)がある。この方法は、導電層を片
面に形成した開口部を有する絶縁性フィルムを用いて、
導電層を陰極として電解メッキを行い絶縁性フィルムの
表面にレンズの母型となる凸状物を形成するものであ
る。この方法により作製する母型は工程が簡素であり、
低コストを実現できる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、電気メッキ或
は電着では、広い面積に渡って均一厚さの金属或は電着
物質を析出させることが困難である。それは電流密度分
布が均一でないからである。特に、電極の端の部分で電
流が集中するので、電極の中心部よりも厚くメッキ或は
電着されることになる。よって、上記作製法において例
えば、図9に示すようにアレイパターンの周辺部で電流
が集中し、メッキ成長或は電着が促進され、基板1上の
電極層2の露出部及びマスク層3上に形成された半球状
構造体4のサイズの面内分布が生じる。その結果、これ
を原版として用いた場合、個々のレンズの光学特性仕様
にバラツキが生じるという問題があった。
【0013】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みなされたものであり、その目的は、(1)面内分布
(各構造体のうち、最大サイズと最小サイズの差を最小
サイズで割ったもの)が低減され、(2)作製が容易
で、(3)安価なマイクロレンズアレイ用金型等のマイ
クロ構造体アレイ、及びその作製方法等を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段と作用】上記目的を達成す
る本発明のマイクロレンズアレイ金型等のマイクロ構造
体アレイの作製方法は、(1)少なくとも一部に導電性
部分を有する基板(導電性基板、電極層を有する基板
等)を用意する工程、(2)導電性部分上に絶縁性マス
ク層を形成する工程、(3)絶縁性マスク層に複数の適
当形状(円形、楕円、直線的ないし曲線的スリット形状
等)の開口部を形成して導電性部分を該開口部において
露出する工程、(4)複数の開口部の領域を実質的に囲
む様に補助電極部を形成する工程、(5)電気メッキ或
は電着を行なうことにより開口部、絶縁性マスク層及び
補助電極部に電気メッキ層或は電着層を形成する工程、
(6)電気メッキ層或は電着層上に無電解メッキにて無
電解メッキ層を形成する工程を有することを特徴とす
る。
【0015】上記の基本構成に基づいて以下の如き、よ
り具体的な形態が可能である。工程(4)において、補
助電極部は前記複数の開口部の領域をほぼ連続的に囲む
様に形成すると上記電流密度分布をより柔軟に制御でき
る。
【0016】工程(5)において、各開口部にメッキ層
或は電着層をより均一に形成する為には開口部ごとの電
流密度分布がほぼ均一になる様に制御するのがよい。
【0017】工程(1)において、複数の開口部の下の
電極層と補助電極部となる導電性部分を絶縁性基板上に
形成しうる。この場合、複数の開口部の下の電極層と補
助電極部となる導電性部分を電気的に分離したり(後記
の実施例はこうした例である)、或は電気的に接続させ
たりして絶縁性基板上に形成しうる。後者の場合、共通
外部電源に電極をつなげればよい。
【0018】上記工程(4)において、補助電極部を絶
縁性マスク層の一部を取り除くことにより種々のパター
ンで形成しうる。
【0019】上記工程(4)において、補助電極部を絶
縁性マスク層上に形成することもできる。この場合、開
口部の下の電極層と補助電極部とは、別々の外部電源を
用いることで、電気的に分離される。
【0020】また、上記工程(6)において、次亜リン
酸塩の還元剤を含む無電解メッキ液を用いうる。
【0021】また、上記工程(6)にて形成した無電解
メッキ層上に、電気メッキ或は電着にて電気メッキ層或
は電着層を更に形成したり、或は更に無電解メッキにて
別の無電解メッキ層を形成したりしてもよい。
【0022】上記工程(6)の後に、(7)補助電極部
上の電気メッキ層或は電着層及び無電解メッキ層(更に
は補助電極部)を除去する工程を更に加えてもよい。こ
の場合、補助電極部が絶縁性マスク層上に形成されてい
れば、工程(7)において、マスク層を除去すること
で、補助電極部、補助電極部上の電気メッキ層或は電着
層及び無電解メッキ層を除去し得る。
【0023】上記工程(7)において、開口部上の電気
メッキ層或は電着層及び無電解メッキ層にマスク層を施
し、補助電極部、補助電極部上の電気メッキ層或は電着
層及び無電解メッキ層を電気分解により除去したり、或
はエッチング法により除去したりできる。
【0024】上記工程(4)において、補助電極部は複
数の開口部の領域の周りに1つ或いは複数の囲み領域を
成して形成できる。この場合、補助電極部を複数の開口
部の領域の周りに1つ或いは複数のほぼ連続的な囲み領
域を成して形成できる。
【0025】上記工程(5)において、複数の開口部の
領域への平均電流密度と補助電極部への電流密度が異な
る様に制御することで各開口部にメッキ層或は電着層を
より均一に形成できる。
【0026】上記工程(3)において、開口部が円形形
状或は長く伸びたスリット形状であって、この場合、工
程(5)において、開口部より形成される電気メッキ層
或は電着層が半球状或は半円筒状の形状であり得る。
【0027】また、上記目的を達成する本発明のマイク
ロレンズアレイ金型などのマイクロ構造体アレイは、導
電性部分を有する基板と、導電性部分上に形成された複
数の開口部を有する絶縁性マスク層と、複数の開口部の
領域を実質的に囲む様に形成された補助電極部と、前記
複数の開口部、補助電極部及び絶縁性マスク層上に電気
メッキ層或は電着層に続いて無電解メッキ層が夫々形成
されてなる複数のマイクロ構造体を有することを特徴と
する。この構成において、前記マイクロ構造体の底面の
サイズの面内分布が少なくとも7%以下であったり、前
記無電解メッキ層上に、電気メッキ層が更に形成されて
いたり、別の無電解メッキ層が更に形成されていたりす
る。また、前記開口部が円形形状或は長く伸びたスリッ
ト形状であり、前記マイクロ構造体は半球状或は半円筒
状の形状であったりする。
【0028】本発明のマイクロレンズアレイ金型等のマ
イクロ構造体アレイ、その作製方法では、導電性部分を
有する基板上に設けた絶縁性マスク層に微小ないし細い
開口部を形成し、開口部領域近傍に電流密度分布を制御
する補助電極部を形成し、電気メッキ或は電着により電
気メッキ層或は電着層を形成し、更に該電気メッキ層或
は電着層に無電解メッキ層を形成するものである。開口
部アレイパターンを取り囲むように補助電極部を形成す
ることで、アレイパターン周辺部の過剰な電流はその近
傍の補助電極部に吸収され、アレイパターンの周辺部で
の過剰なメッキ成長或は電着は抑制され、面内分布が低
減された電気メッキ層或は電着層が得られる。この場
合、開口部寸法が十分に小さいと、電気メッキ層或は電
着層は等方的に成長し、より半球に近い電気メッキ層或
は電着層が開口部及びマスク層上に形成される。
【0029】更に、前記電気メッキ層或は電着層上に無
電解メッキを行い、所望の曲率半径を有する無電解メッ
キ層を形成することで、半球体等のサイズのばらつきが
低減された電気メッキ層或は電着層と無電解メッキ層か
らなるマイクロ構造体が得られる。
【0030】補助電極部は開口部毎のメッキ層或は電着
層が均一になるように電流密度を制御するものであれ
ば、1面或いは複数面を用いることが可能である。無電
解メッキは電流分布によるメッキ厚みの不均一化は無
く、これに伴う個々の半球体等のサイズのばらつきは生
じないことから、開口部アレイパターン内での個々の半
球体等のサイズのばらつきは、初期に形成される電気メ
ッキ層或は電着層の個々の半球体等のサイズのばらつき
が主となり、電気メッキ層或は電着層のみで所望の曲率
半径まで形成させたものと比べて、面内分布を大きく低
減できる。
【0031】この場合、形成された無電解メッキ層上
に、更にCr等を電気メッキ若しくは無電解メッキを用
いて形成することで、耐食性、耐摩耗性等を更に向上さ
せることができる。本発明は、上記半球状等のメッキ層
或は電着層の形態を利用してマイクロレンズアレイ金型
又はマイクロレンズアレイ金型マスター等のマイクロ構
造体アレイを実現するものであり、この金型を用いてモ
ールディングにより形成したマイクロレンズアレイの形
状はメッキ層或は電着層或は無電解メッキ層の形状と等
しくなる。
【0032】上記マイクロレンズアレイ金型等のマイク
ロ構造体アレイは、電気メッキ或は電着層及び無電解メ
ッキにより基板上に直接形成できるために、高価な設備
を必要とせず、低コストで作製でき、また容易に大判化
することも可能となる。更に、メッキ或は電着或は無電
解メッキ時間、メッキ或は電着或は無電解メッキ温度等
によりメッキ層或は電着層の大きさをその場の観察によ
り制御することができる為、この金型より作製されるマ
イクロレンズアレイは、容易且つ高精度にレンズ径を制
御できる。この場合、メッキ層或は電着層或は無電解メ
ッキ層は等方的に成長するため、曲率の大きなレンズ等
も得られる。
【0033】図1に電気メッキ装置の概略図を示す。開
口部を形成した基板をワーク10にしてメッキ液12に
漬け、陽極板11との間を外部電源13と繋げて電流を
流し、開口部にメッキ層を形成する。この場合、開口部
の電極層と補助電極部が独立しているワークについては
新たに外部電源14を設けることで、補助電極部の電流
値を制御することができる。ここでは、電気メッキで説
明するが、電着についてもほぼ同様である。
【0034】金属イオンを含むメッキ液中で微小な開口
部にメッキを行うと、図8に示すようにメッキ液12中
の金属イオンが電極露出部に集中し、金属イオンの析出
が成長方向としては等方的に進行し、半球状等の構造体
15が形成される。この場合、開口部の寸法が陽極板1
1に比べて小さく、また金属イオンがメッキ液12中に
一様に溶解していれば、メッキ層の成長が等方的とな
る。典型的には、作製する各マイクロレンズとしては数
μmから数100μmの範囲であり、開口部の大きさは
所望のマイクロレンズの径よりも小さくする必要があ
る。この場合、半球状構造体の形状が真半球に近づく為
には、開口部の寸法は半球状構造体の直径に対して小さ
い程好ましい。
【0035】電気メッキの場合、半球状等の構造体はメ
ッキ液中の金属イオンが電気化学反応により析出するこ
とにより形成される。電気メッキではメッキ時の電流値
もしくは電圧値、メッキ時間、メッキ温度等を制御して
メッキ層の厚さを容易に制御することが可能である。主
なメッキの金属としては単金属ではNi,Au,Pt,
Cr,Cu,Ag,Zn等、合金ではCu−Zn,Sn
−Co,Ni−Fe,Zn−Ni等があるが、他の電気
メッキ可能な材料であれば用いることは可能である。特
に、Ni、Cr、Cuは光沢メッキが容易にできる点
で、マイクロレンズアレイ金型のメッキ材料として好ま
しい。
【0036】無電解メッキでは、図7に示す様な装置を
用い、メッキ時間、メッキ温度等を制御してメッキ層の
厚さを容易に制御することが可能である。無電解メッキ
の種類ではNi,Au,Cu,Co等、合金ではCo−
Fe,Co−W,Ni−Co,Ni−Fe,Ni−W等
がある。還元剤としては、次亜リン酸ナトリウム、次亜
リン酸カリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ
素カリウム、ヒドラジン、ホルマリン、酒石酸等があ
る。なお、ここで還元剤として次亜リン酸ナトリウム、
次亜リン酸カリウムを用いると、形成される無電解メッ
キ層はリンを含有するようになり、これにより耐蝕性、
耐摩耗性等が向上する。
【0037】マイクロ構造体全体に対する無電解メッキ
層の厚みの比率が増えるに従い、半球状等のマイクロ構
造体の直径乃至サイズのばらつきは低減できる。電気メ
ッキ層或は電着層に対する無電解メッキ層の膜厚の比が
大きければ大きいほど良く、好ましくは略1/2以上で
あれば有効性が容易に認められる。
【0038】このようにして成長するメッキ層或は電着
層は、メッキ或は電着時の電流値もしくは電圧値、時
間、温度を制御して大きさを容易に制御することが可能
であるため作業の制御性が良い。また、初期電気メッキ
或は電着の後の無電解メッキを所望の大きさの直前で止
め、その上に更に耐蝕性や硬度の高いメッキ材料にて所
望の大きさまでメッキ層を成長させれば、耐蝕性や硬度
の高いマイクロレンズアレイ用金型等を形成することが
できる。
【0039】このマイクロレンズアレイ金型よりマイク
ロレンズを作製する工程の概略を以下に説明する。ま
ず、マイクロレンズ金型として用いる場合の一例を説明
する。このマイクロレンズ金型は凸型となっている。前
述した工程で得られたマイクロレンズ金型上に、紫外線
硬化型の樹脂を塗布し、次いでガラスを該樹脂の上に載
せ、ガラス側から紫外線を照射し樹脂を硬化する。硬化
後にガラスと樹脂を金型から剥離することで、ガラス上
にメッキ層或は電着層或は無電解メッキ層の形状を反転
した樹脂及びガラスからなる凹型のマイクロレンズが形
成される。更に、この凹型のマイクロレンズ上に前記樹
脂より高屈折率の樹脂を塗布し、該樹脂を硬化し平坦化
することによりマイクロレンズが作製できる。このよう
な方法を用いればマイクロレンズを作製する場合には、
アルカリガラスが必須とはならず、イオン交換法と比べ
て、マイクロレンズ、支持基板の材料に対する制限が少
なくなる。紫外線硬化型の樹脂を用いたマイクロレンズ
の作製例を示したが、従来の熱可塑性の樹脂を用いて金
型を加熱しスタンプする、あるいは金型上に熱硬化樹脂
を塗布し加熱して樹脂を硬化する、あるいは電子線硬化
樹脂に電子線照射し硬化することで凹型マイクロレンズ
を作製してもよい。
【0040】次に、前述した工程で得られたメッキ層或
は電着層を形成した基板をマイクロレンズ金型マスター
として用い、マイクロレンズを作製する場合の一例を説
明する。マイクロレンズ金型マスターに、金型をメッキ
或は電着形成する為の金型用電極を形成し、該金型用電
極上にマイクロレンズ金型マスターの作製に使用したと
は異なるメッキ或は電着材料をメッキ或は電着しマイク
ロレンズ金型を形成する。ついで、マイクロレンズ金型
をマイクロレンズ金型マスターから剥離することで凹型
のマイクロレンズ金型が作製される。この凹型のマイク
ロレンズ金型を用いたマイクロレンズの作製工程の一例
は次の通りである。紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、電子
線硬化樹脂等を塗布し、夫々の樹脂に紫外線、熱、電子
線等を当てて硬化し、金型と該樹脂等を剥離することで
凸型マイクロレンズを作製する。熱可塑性樹脂を用い
て、金型を加熱しスタンプすることで凸型のマイクロレ
ンズを作製することも可能である。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。
【0042】(実施例1)本実施例は、マイクロレンズ
アレイ金型などのマイクロ構造体アレイ金型、及びその
作製方法に係る。図3の作製工程図を用いて本実施例を
説明する。
【0043】先ず、酸化ガスを用いて熱酸化し、両面に
1μm厚の二酸化シリコン膜が形成された縦1.5イン
チ(38.1mm)×横1インチ(25..4mm)の
シリコンウエハを基板5として用意する。このウエハに
薄膜形成法の1つであるスパッタリング法によりNiを
200nm成膜する。
【0044】次に、電極層として、縦17.5mm×横
17.5mm角と外部電源と接続する為の取り出し線の
部分、その0.5mm外側すべてのNi部分にマスク層
を形成し、それ以外の部分のNiをエッチング法で除去
する。これにより、図2に示すような独立する2つの電
極層6、9を形成する。
【0045】この様に、絶縁性基板5上に導電性薄膜
を、スパッタリング法、抵抗加熱法、電子ビーム蒸着法
等の薄膜形成方法を用いて成膜し、フォトリソグラフィ
プロセスとエッチングにより前記導電性薄膜をパターニ
ングし、図2に示すような電極パターンを形成する。
【0046】次に、フォトリソグラフィプロセスにより
フォトレジストを塗布、露光、現像し、図4に示すよう
な開口部8及び補助電極部9を有する有機系マスク層7
を形成する(図3(a)参照)。開口部8は円形をして
おり、その直径は5μmである。開口部8は700×7
00のマトリックス状に25μm間隔で配置されてい
る。補助電極部9は、マトリックス状開口部群の1mm
外周を200μm幅で実質的に連続的に囲むように設け
られている。
【0047】この様に、微小な開口部を形成することが
可能な半導体フォトリソグラフィープロセスとエッチン
グを用いて、開口部8を有する絶縁性マスク層7を形成
する。この場合、絶縁性マスク層7としては、後の電気
メッキに対して絶縁性を有することが必要であり、電極
層とメッキ液との絶縁を保つ。従って、マスク層は絶縁
性を有する材料であればよく、無機絶縁体、有機絶縁体
の何れも使用できる。また、絶縁性マスク層7は、後の
無電解メッキ時に電気メッキ時に形成されたメッキ層材
料に対して、無電解メッキ層が形成されにくい材料が好
ましい(図3(c)に示すように無電解メッキ層16が
形成される為に)。絶縁性マスク層としてフォトレジス
トを用いるとエッチングの工程を省略できる。
【0048】このウエハをワーク10として用いて、電
極層6、9を陰極として、硫酸ニッケルと塩化ニッケル
とほう酸及び光沢剤からなるNiメッキ浴を用いて、浴
温50℃、初期陰極電流密度40A/dmでNi電気
メッキを10秒間行なう(図1参照)。これにより、開
口部8内に電気メッキ層15を析出させ、アレイ中心に
位置する半球体の直径が6μmとなるまで電気メッキ層
15を析出させる(図3(b)参照)。メッキ層15は
マスク層7上にも広がり図8に示すような半球状構造体
のメッキ層15が形成される。
【0049】図1に電気メッキ装置を示す。補助電極部
9は開口部8の導電層6に対して独立であるので、補助
電極部9の電流値の制御が可能であり、電流密度分布を
柔軟に制御し易い。
【0050】その後、次亜リン酸塩の還元剤を含む無電
解Niメッキ液(S−780、日本カニゼン社製)18
を用いて浴温90℃で無電解Niメッキを行い(図7参
照)、所望のサイズの無電解メッキ層16を形成する
(図4(c)参照)。この無電解メッキにより形成され
たNiメッキ層16はリンの含有されたメッキ層であ
る。
【0051】この様に、無電解メッキを用いて先に電気
メッキにて形成した半球形状の電気メッキ層15の上
に、所望の曲率が得られるまで無電解メッキ層16を成
長させる。無電解メッキでは、電流分布によるメッキ層
の厚さの不均一化は生じない為、最終的に得られる半球
状構造体の直径ばらつきは、初期に電気メッキにより形
成される半球体の直径ばらつきのみに依存する。
【0052】図7に無電解メッキ装置の概略図を示す。
電気メッキ層15を形成したワークを無電解メッキ液1
8に漬け、半球状に形成された電気メッキ層15を無電
解メッキにて更に成長させる。無電解メッキの析出機構
は、電流を必要としない金属塩の酸化・還元反応であ
り、メッキ層はアレイ面内で均一に成長する。所望の形
状となった時点で無電解メッキ液18からワーク10を
取り出し水洗することにより、所望の形状の半球状構造
体を得ることができる。
【0053】次に、開口部8上に形成されたメッキ層1
5、16のみを無機系マスク層17で被覆し、補助電極
部9及び補助電極部9上のメッキ層15、16(マスク
層7も含んで)をエッチング法で除去する(図3
(d)、(e)参照)。この場合、補助電極部9にメッ
キ層と同様の材料を用いることで、補助電極部を補助電
極部上のメッキ層15、16と同時に除去することが可
能である。
【0054】最後に、開口部8上の無機系マスク層7を
除去することでマイクロレンズアレイ金型などのマイク
ロ構造体アレイ金型を得ることができる(図3(f)参
照)。
【0055】アレイ中心に位置するメッキ層15、16
の底面の直径を測定したところ21μmで、アレイ端部
に位置するメッキ層15、16の底面の直径は最大2
2.5μmであり、面内分布は約7%であった。一方、
補助電極部無しの基板に電気メッキのみを行った試料
は、アレイ中心に位置するメッキ層の底面の直径を測定
したところ21μmであり、アレイ端部に位置するメッ
キ層の底面の直径は最大33μmであり、面内分布は約
57%であった。この様に、このプロセスでは、マイク
ロレンズアレイ金型等の面内分布を約7%まで低減する
ことができた。このことより、補助電極部を形成した基
板を用いて、電気メッキと無電解メッキを用いること
で、面内分布の低減された光沢性の高いマイクロレンズ
アレイ金型等を得ることができた。
【0056】(実施例2)本実施例はマイクロレンズア
レイ金型、及びその作製方法に係る。図5の作製工程図
を用いて本実施例を説明する。
【0057】先ず、酸化ガスを用いて熱酸化し、両面に
1μm厚の二酸化シリコン膜が形成された縦1.5イン
チ×横1インチのシリコンウエハを基板5として用い
る。このウエハに薄膜形成法の1つであるスパッタリン
グ法によりNiを200nm成膜する。
【0058】次に、電極層として、縦17.5mm×横
17.5mm角と外部電源と接続する為の取り出し線の
部分、その0.5mm外側すべてのNi部分にマスク層
を形成し、それ以外の部分のNiをエッチング法で除去
することで、図2に示すような独立する2つの電極層
5、6を形成する。
【0059】次に、フォトリソグラフィプロセスにより
フォトレジストを塗布、露光、現像し、図6に示すよう
な開口部20及び補助電極部9を有する有機系マスク層
19を形成する。開口部20は円形をしており、その直
径は5μmである。開口部20は700×700のマト
リックス状に25μm間隔で配置されている。補助電極
部9は、マトリックス状の開口部群の1mm外周を20
0μm幅で囲んでおり、更に、その1mm外周に100
μm幅の補助電極部9を設ける。
【0060】このウエハをワーク10として用いて、電
極層6、9を陰極として、硫酸ニッケルと塩化ニッケル
とほう酸及び光沢剤からなるNiメッキ浴を用いて、浴
温50℃、初期陰極電流密度40A/dmでNi電気
メッキを10秒間行なう。こうして、開口部20内に電
気メッキ層21を析出させ、アレイ中心に位置する半球
体の直径が6μmとなるまで電気メッキ層21を析出さ
せる。メッキ層21はマスク層19上にも広がり図5
(b)に示すような半球状構造体のメッキ層21が形成
される。
【0061】その後、次亜リン酸塩の還元剤を含む無電
解Niメッキ液(S−780)を用いて、浴温90℃で
無電解Niメッキを行い、所望のサイズの無電解メッキ
層22を形成する(図5(c)参照)。この無電解メッ
キにより形成されたNiメッキ層22はリンの含有され
たメッキ層である。
【0062】次に、開口部20上に形成されたメッキ層
21、22のみを無機系マスク層23で被覆し、補助電
極部9及び補助電極部上のメッキ層21、22(もちろ
んマスク層19も)をエッチング法で除去する。最後
に、開口部20上の無機系マスク層23を除去すること
でマイクロレンズアレイ金型などを得ることができる。
【0063】アレイ中心に位置するメッキ層21、22
の底面の直径を測定したところ21μmで、アレイ端部
に位置するメッキ層21、22の底面の直径は最大22
μmであり、面内分布は約5%であった。一方、補助電
極部無しの基板に電気メッキのみを行った試料は、アレ
イ中心に位置するメッキ層の底面の直径を測定したとこ
ろ21μmであり、アレイ端部に位置するメッキ層の底
面の直径は最大33μmであり、面内分布は約57%で
あった。このプロセスにより、マイクロレンズアレイ金
型等の面内分布を約5%まで低減することができた。
【0064】このことより、多重に開口部群を囲んだ補
助電極部9を形成した基板を用いて、電気メッキと無電
解メッキを用いることで、面内分布の大きく低減された
光沢性の高いマイクロレンズアレイ金型等を得ることが
できた。
【0065】(実施例3)本実施例は、マイクロレンズ
アレイ金型、及びその作製方法に係る。図5の作製工程
図を用いて本実施例を説明する。
【0066】補助電極部9を設けるまでは実施例2と同
じである。
【0067】このウエハをワーク10として用いて、電
極層6、9を陰極として、硫酸銅と硫酸と塩酸及び光沢
剤からなるCuメッキ浴を用いて、浴温55℃、初期陰
極電流密度4A/dmでCu電気メッキを10秒間行
なう。これにより、開口部20内に電気メッキ層21を
析出させ、アレイ中心に位置する半球体の直径が6μm
となるまで電気メッキ層21を析出させる。メッキ層2
1はマスク層19上にも広がり図5(b)に示すような
半球状構造体のメッキ層21が形成される。
【0068】その後、シアン化金カリウム、塩化アンモ
ニウム、クエン酸ナトリウム及び次亜リン酸ナトリウム
を含む無電解Auメッキ液を用いて、浴温93℃で無電
解Auメッキを行い、所望のサイズの無電解メッキ層2
2を形成する(図5(c)参照)。この無電解メッキに
より形成されたAuメッキ層22はリンの含有されたメ
ッキ層である。
【0069】次に、開口部20上に形成されたメッキ層
21、22のみを無機系マスク層23で被覆し、補助電
極部9及び補助電極部上のメッキ層21、22(マスク
層19も勿論)をエッチング法で除去する。最後に、開
口部20上の無機系マスク層23を除去することで、マ
イクロレンズアレイ金型等を得ることができる。
【0070】アレイ中心に位置するメッキ層21、22
の底面の直径を測定したところ21μmで、アレイ端部
に位置するメッキ層21、22の底面の直径は最大22
μmであり、面内分布は約5%であった。一方、補助電
極部無しの基板に電気メッキのみを行った試料は、アレ
イ中心に位置するメッキ層の底面の直径を測定したとこ
ろ21μmであり、アレイ端部に位置するメッキ層の底
面の直径は最大33μmであり、面内分布は約57%で
あった。Cuメッキ及び無電解Auメッキ液を用いる以
上のプロセスでも、マイクロレンズアレイ金型等の面内
分布を約5%まで低減することができた。
【0071】(実施例4)本実施例はマイクロレンズア
レイ金型、及びその作製方法に係る。図5の作製工程図
を用いて本実施例を説明する。
【0072】本実施例では、実施例2の図5(c)の段
階で実現された構造を金型として用いる。
【0073】この構造のアレイ中心に位置するメッキ層
21、22の底面の直径を測定したところ21μmで、
アレイ端部に位置するメッキ層21、22の底面の直径
は最大22μmであり、面内分布は約5%であった。こ
のマイクロレンズアレイ金型を用いて、マイクロレンズ
を作製した場合、紫外線硬化樹脂は補助電極部9のメッ
キ層21、22で塞き止められたため、少量の紫外線硬
化樹脂でマイクロレンズを作製することが出来た。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、電極
層上に設けたマスク層に形成した微小或は細い開口部か
らメッキ層或は電着層を成長させ半球状等の構造体を形
成する際、電流密度分布を制御する補助電極部を開口部
アレイパターン周辺に形成することで、アレイパターン
周辺部での過剰な電流はその近傍の補助電極部に吸収さ
れ、アレイパターンの周辺部での過剰なメッキ或は電着
成長は抑制され、面内分布が低減された電気メッキ層或
は電着層が得られる。
【0075】更に、半球形状等が得られた後のメッキ層
或は電着層を無電解メッキを用いて所望のサイズまで成
長させることで、更に面内分布が低減されたマイクロ構
造体(アレイ)が得られた。
【0076】この半球状等の構造体を金型マスターとし
て金型材料を金型マスター上に形成し、剥離することで
金型を作製できるため、低コスト且つ容易な金型の作製
及び大判化が可能である。また、この金型より作製され
るマイクロレンズアレイは金型マスターと同一形状のも
のを得ることができ、1つの金型より、少なくとも10
00枚以上のマイクロレンズアレイの作製が可能であ
る。その為、再現性良く大量生産が可能である。また、
補助電極部の層を除去しないものをマイクロレンズアレ
イ金型等として用いた場合、紫外線硬化樹脂等は補助電
極部で塞き止められ、少量の紫外線硬化樹脂等でマイク
ロレンズ等の作製が可能となるので、更に低コストにマ
イクロレンズ等の作製が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた電気メッキ装置の概略図であ
る。
【図2】本発明の実施例に用いた金型用電極基板の構成
図である。
【図3】本発明の実施例に用いた金型用電極基板の構成
とマイクロレンズアレイ金型等の作製方法を示す断面図
である。
【図4】本発明の実施例に用いた開口部を持つマスク層
を有する金型用電極基板の例の模式図である。
【図5】本発明の実施例に用いた金型用電極基板の構成
とマイクロレンズアレイ金型等の他の作製方法を示す断
面図である。
【図6】本発明の他の実施例に用いた開口部を持つマス
ク層を有する金型用電極基板の模式図である。
【図7】本発明に用いた無電解メッキ装置の概略図であ
る。
【図8】本発明の電気メッキによる半球状構造体の作製
原理を説明する図である。
【図9】従来工程で作製されるマイクロレンズアレイ金
型の断面図及び上面図である。
【符号の説明】
1、5 基板 2、6 電極層 3、7、19 絶縁性マスク層 4 半球状構造体 8、20 開口部 9 補助電極部 10 ワーク 11 陽極板 12 金属イオンを含む電気メッキ液 13 第1外部電源 14 第2外部電源 15、21 電気メッキ層(電着層) 16、22 無電解メッキ層 17、23 半球状構造体保護マスク層 18 金属イオンを含む無電解メッキ液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 1/00 361 C25D 1/00 361 5/02 5/02 E 7/00 7/00 F 17/10 17/10 B (72)発明者 島田 康弘 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 4K022 AA02 AA31 AA41 BA03 BA06 BA08 BA09 BA14 BA24 BA31 BA32 BA35 BA36 DA01 DB02 DB03 DB05 DB06 DB07 4K024 AA02 AA03 AA05 AA09 AA10 AA11 AA12 AA15 AA19 AB02 AB03 AB04 AB08 AB19 BA01 BB07 BC10 CB08 CB21 CB26 FA05 4K044 AA01 AB10 BB02 BB03 BB04 BB05 BB10 BB14 CA15 CA18

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ構造体アレイの作製方法であっ
    て、(1)導電性部分を有する基板を用意する工程、
    (2)導電性部分上に絶縁性マスク層を形成する工程、
    (3)絶縁性マスク層に複数の開口部を形成して導電性
    部分を該開口部において露出する工程、(4)複数の開
    口部の領域を実質的に囲む様に補助電極部を形成する工
    程、(5)電気メッキ或は電着を行なうことにより開口
    部、絶縁性マスク層及び補助電極部に電気メッキ層或は
    電着層を形成する工程、(6)電気メッキ層或は電着層
    上に無電解メッキにて無電解メッキ層を形成する工程を
    有することを特徴とするマイクロ構造体アレイの作製方
    法。
  2. 【請求項2】工程(4)において、前記複数の開口部の
    領域をほぼ連続的に囲む様に補助電極部を形成する請求
    項1に記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  3. 【請求項3】工程(5)において、前記複数の開口部の
    電流密度分布がほぼ均一になる様に制御する請求項1又
    は2に記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  4. 【請求項4】工程(1)において、複数の開口部の下の
    電極層と補助電極部となる導電性部分を絶縁性基板上に
    形成する請求項1乃至3の何れかに記載のマイクロ構造
    体アレイの作製方法。
  5. 【請求項5】工程(1)において、複数の開口部の下の
    電極層と補助電極部となる導電性部分を電気的に分離し
    て絶縁性基板上に形成する請求項4に記載のマイクロ構
    造体アレイの作製方法。
  6. 【請求項6】工程(1)において、複数の開口部の下の
    電極層と補助電極部となる導電性部分を電気的に接続さ
    せて絶縁性基板上に形成する請求項4に記載のマイクロ
    構造体アレイの作製方法。
  7. 【請求項7】工程(4)において、補助電極部を絶縁性
    マスク層の一部を取り除くことにより形成する請求項5
    又は6に記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  8. 【請求項8】工程(4)において、補助電極部を絶縁性
    マスク層上に形成する請求項1乃至3の何れかに記載の
    マイクロ構造体アレイの作製方法。
  9. 【請求項9】工程(6)において、次亜リン酸塩の還元
    剤を含む無電解メッキ液を用いる請求項1乃至8の何れ
    かに記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  10. 【請求項10】工程(6)にて形成した無電解メッキ層
    上に、電気メッキにて電気メッキ層を更に形成する請求
    項1乃至9の何れかに記載のマイクロ構造体アレイの作
    製方法。
  11. 【請求項11】工程(6)にて形成した無電解メッキ層
    上に、更に無電解メッキにて別の無電解メッキ層を形成
    する請求項1乃至9の何れかに記載のマイクロ構造体ア
    レイの作製方法。
  12. 【請求項12】工程(6)の後に、(7)電気メッキ層
    或は電着層及び無電解メッキ層を形成した後に補助電極
    部上の電気メッキ層或は電着層及び無電解メッキ層を除
    去する工程を更に有する請求項1乃至11の何れかに記
    載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  13. 【請求項13】工程(7)において、マスク層を除去す
    ることで、補助電極部、補助電極部上の電気メッキ層或
    は電着層及び無電解メッキ層を除去する請求項12に記
    載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  14. 【請求項14】工程(7)において、開口部上の電気メ
    ッキ層或は電着層及び無電解メッキ層にマスク層を施
    し、補助電極部、補助電極部上の電気メッキ層或は電着
    層及び無電解メッキ層を電気分解により除去する請求項
    12に記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  15. 【請求項15】工程(7)において、開口部上の電気メ
    ッキ層或は電着層及び無電解メッキ層にマスクを施し、
    補助電極部、補助電極部上の電気メッキ層或は電着層及
    び無電解メッキ層をエッチング法により除去する請求項
    12に記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  16. 【請求項16】工程(4)において、補助電極部を複数
    の開口部の領域の周りに1つ或いは複数の囲み領域を成
    して形成する請求項1乃至15の何れかに記載のマイク
    ロ構造体アレイの作製方法。
  17. 【請求項17】工程(4)において、補助電極部を複数
    の開口部の領域の周りに1つ或いは複数のほぼ連続的な
    囲み領域を成して形成する請求項16に記載のマイクロ
    構造体アレイの作製方法。
  18. 【請求項18】工程(5)において、複数の開口部の領
    域への平均電流密度と補助電極部への電流密度が異なる
    様に制御する請求項1乃至17の何れかに記載のマイク
    ロ構造体アレイの作製方法。
  19. 【請求項19】工程(3)において、開口部が円形形状
    或は長く伸びたスリット形状である請求項1乃至18の
    何れかに記載のマイクロ構造体アレイの作製方法。
  20. 【請求項20】工程(5)において、開口部より形成さ
    れる電気メッキ層或は電着層が半球状或は半円筒状の形
    状である請求項19に記載のマイクロ構造体アレイの作
    製方法。
  21. 【請求項21】マイクロ構造体アレイはマイクロレンズ
    アレイ金型などのマイクロ構造体アレイ形成用金型であ
    る請求項1乃至20の何れかに記載のマイクロ構造体ア
    レイの作製方法。
  22. 【請求項22】導電性部分を有する基板と、導電性部分
    上に形成された複数の開口部を有する絶縁性マスク層
    と、複数の開口部の領域を実質的に囲む様に形成された
    補助電極部と、前記複数の開口部、補助電極部及び絶縁
    性マスク層上に電気メッキ層或は電着層に続いて無電解
    メッキ層が夫々形成されてなる複数のマイクロ構造体を
    有することを特徴とするマイクロ構造体アレイ。
  23. 【請求項23】マイクロ構造体アレイはマイクロレンズ
    アレイ金型などのマイクロ構造体アレイ形成用金型であ
    る請求項23に記載のマイクロ構造体アレイ。
  24. 【請求項24】前記各々のマイクロ構造体の底面のサイ
    ズの面内分布が少なくとも7%以下である請求項22又
    は23に記載のマイクロ構造体アレイ。
  25. 【請求項25】前記無電解メッキ層上に、電気メッキ層
    が更に形成されている請求項22乃至24の何れかに記
    載のマイクロ構造体アレイ。
  26. 【請求項26】前記無電解メッキ層上に、別の無電解メ
    ッキ層が更に形成されている請求項22乃至24の何れ
    かに記載のマイクロ構造体アレイ。
  27. 【請求項27】前記開口部が円形形状或は長く伸びたス
    リット形状である請求項22乃至26の何れかに記載の
    マイクロ構造体アレイ。
  28. 【請求項28】前記マイクロ構造体は半球状或は半円筒
    状の形状である請求項27に記載のマイクロ構造体アレ
    イ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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