JP2001250353A - 情報記録媒体及び情報記録媒体再生装置 - Google Patents

情報記録媒体及び情報記録媒体再生装置

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JP2001250353A
JP2001250353A JP2000058627A JP2000058627A JP2001250353A JP 2001250353 A JP2001250353 A JP 2001250353A JP 2000058627 A JP2000058627 A JP 2000058627A JP 2000058627 A JP2000058627 A JP 2000058627A JP 2001250353 A JP2001250353 A JP 2001250353A
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Japan
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recording medium
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JP2000058627A
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English (en)
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Tetsuya Kondo
哲也 近藤
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Victor Company of Japan Ltd
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境負荷情報に基づき、適切な処分、リ
サイクルをすることが可能となる情報記録媒体を得るこ
とができる。 【解決手段】 情報の記録再生を行う情報記録領域、及
び、情報記録媒体を再生する情報記録媒体再生装置に関
する環境負荷情報の記録再生を行う環境負荷情報記録領
域を設けた情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、磁気
ディスク、光カード、磁気カード、ICカード、磁気テ
ープ、光テープ等の情報記録媒体、及びその再生装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光学的、磁気的、電気的に読み取
り可能な情報が記録され、更に記録された情報を読み出
す情報記録媒体がある。これら情報記録媒体の生産枚数
(生産本数)は情報化社会の発展と共に年々鰻登りであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】さて、前記した情報記
録媒体の普及と同時に、使用後に不要となった媒体の数
も着実に増えている。地球環境保護の見地から、これら
媒体は適切に処分またはリサイクルされるべきである
が、これらが現在ほとんど行われておらず、不法投棄に
伴う環境汚染、地球資源の無駄使い、焼却処分に伴う地
球温暖化などの問題が生じている。未解決のまま時が経
てば、地球上の生物にとって被害甚大なものとなり、最
悪の場合には人類の存続さえ危ぶまれる。
【0004】また情報記録媒体を扱う再生装置も、日々
多種多様化し、従来の音楽用プレーヤー、映像用プレー
ヤー、外付けドライブに加え、ゲーム用プレーヤーや、
携帯用プレーヤー、人体装着型プレーヤーなどが登場し
ている。これらの商品も高速化、多機能化が進み、その
製品ライフサイクルは大変短くなっており、情報記録媒
体同様、廃棄の問題が顕在化している。更にまた、これ
ら再生装置を内蔵した電子機器も日々商品開発と普及、
置き換えが進んでおり、リサイクル処理の問題が連日話
題となっている。
【0005】本発明はこうした課題に着目して、これら
を解決するためになされたものである。本発明人は情報
記録媒体の環境への影響をあらかじめ推測しておき、そ
れらを環境負荷情報として情報記録媒体に直接記録して
出荷するのが最善の策であることを見いだした。付加す
る具体的な方法は、情報記録媒体が本来有する、記録と
いう機能を利用したものであり、環境負荷情報をあらか
じめ情報記録媒体に記録しておいた後に出荷する。そし
て、一般消費者が情報記録媒体を手に取る際には情報記
録媒体に記録された環境負荷情報をたやすく読み出すこ
とができるため、使用済みの情報記録媒体を適切に処分
またはリサイクルすることが可能となり、地球環境を保
護することができる。
【0006】また、廃棄処理方法を間違え、環境汚染を
引き起こす事例や、リサイクル方法を間違え、不純物を
増やしてしまったという事例を防止できる。このような
環境負荷情報は、一般消費者が処分するときに参照する
ことができるばかりでなく、リサイクル業者や廃棄業者
が、受け入れた被処理ディスクを分別するときにも利用
できる。
【0007】しかしながらここに技術上の問題も存在す
る。情報記録媒体の多くは、構造が比較的簡単である
が、その体積全体を記録材料や記録の補助材、記録導
路、再生導路などに充てており、環境負荷情報に専用に
割り当てるエリアがない。従って従来からある主たる情
報記録エリアを削って充当することになる。これは大容
量型ディスクの場合には許されようが、小容量型ディス
クの場合には許されない。また情報容量を減らさない方
法にも良いものがなく、例えば単純に環境負荷情報を記
録したシールなどを貼ろうにも、貼ると再生可能な記録
容量を落としたり、最悪のケースではシールによって反
りが増えて記録媒体全体の再生出力を落とし、再生不能
にするなどの問題点がある。また環境負荷情報を再生す
る再生装置がないという問題点もあった。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、下記する情報記録媒体及び情報記録
媒体再生装置を提供する。
【0009】情報を記録再生可能な情報記録媒体であっ
て、前記情報を記録又は再生するための情報記録領域
と、当該情報記録媒体を内蔵し得る再生装置に関する環
境負荷情報を予め記録した環境負荷情報記録領域とを少
なくとも有することを特徴とする情報記録媒体を提供す
る。また、情報を記録再生可能な情報記録媒体であっ
て、前記情報を記録又は再生するための情報記録領域
と、当該情報記録媒体を内蔵し得る再生装置を具備した
電子装置に関する環境負荷情報を予め記録した環境負荷
情報記録領域とを少なくとも有することを特徴とする情
報記録媒体を提供する。
【0010】また、情報を記録再生可能な情報記録媒体
であって、前記情報を記録又は再生するための情報記録
領域と、環境負荷情報を予め記録した環境負荷情報記録
領域とを少なくとも有し、リードイン領域に環境負荷情
報の有無を記録したことを特徴とする情報記録媒体。
【0011】また、情報を記録再生可能な情報記録媒体
であって、前記情報を記録又は再生するための情報記録
領域と、環境負荷情報を予め記録した環境負荷情報記録
領域とを少なくとも有し、リードイン領域に環境負荷情
報アドレスを記録したことを特徴とする情報記録媒体。
【0012】また、情報を記録再生可能な情報記録媒体
であって、前記情報を記録又は再生するための情報記録
領域と、環境負荷情報を予め記録した環境負荷情報記録
領域とを少なくとも有し、リードイン領域に再生ステイ
タス符号を記録したことを特徴とする情報記録媒体。
【0013】更に、環境負荷情報を記録した情報記録媒
体を再生する情報記録媒体再生装置であって、前記情報
記録媒体を挿入したときに、記録された前記環境負荷情
報を自動的に再生する手段を有することを特徴とする情
報記録媒体再生装置を提供する。
【0014】また更に、環境負荷情報を記録した情報記
録媒体を再生する情報記録媒体再生装置であって、前記
情報記録媒体を排出したときに、記録された前記環境負
荷情報を自動的に再生する手段を有することを特徴とす
る情報記録媒体再生装置を提供する。
【0015】更にまた、環境負荷情報を記録した情報記
録媒体を再生する情報記録媒体再生装置であって、記録
された前記環境負荷情報を、ユーザーの指示に従って再
生する手段を有することを特徴とする情報記録媒体再生
装置を提供する。
【0016】また、環境負荷情報を記録した情報記録媒
体を再生する情報記録媒体再生装置であって、前記情報
記録媒体上のリードイン領域に記録されたステイタス符
号に従って、前記環境負荷情報を再生する手段を有する
ことを特徴とする情報記録媒体再生装置を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の情報記録媒体及び
情報記録媒体再生装置について、図1〜図34を用いて
説明する。なお説明を分かりやすくするために、光ディ
スクに適応した例を多用する。具体的には図1〜図1
8、図30〜32が光ディスクの例であり、図19が磁
気テープを例示して他の情報記録媒体への拡張例とす
る。
【0018】図1,図3, 図7,図9,図11、図1
6、図18はそれぞれ本発明の情報記録媒体の第1,第
2,第8,第9,第10、第5、第11実施例になる光
ディスクの外観を示す図、図2は図1,3、20に示す
光ディスクの断面構造を説明するための図、図4は第3
実施例になる環境負荷情報を重畳した情報記録面におけ
るピット列を説明するための図、図5、図6,図8,図
10、図17はそれぞれ環境負荷情報を記録した領域を
光ディスクの各部に形成した状態を説明するための図、
図19は本発明の情報記録媒体の第12実施例になる磁
気テープの外観を示す図、図30、図31、図32は本
発明の情報記録媒体のリードイン領域を示す図、図20
は従来の光ディスクの外観を示す図である。
【0019】また図21は本発明の情報記録媒体再生装
置を示す概略図、図22は本発明の情報記録媒体再生装
置と、それを収納する電子装置を示す概略図である。図
12、図13はそれぞれ本発明の情報記録媒体再生装置
の第1,第2実施例になるブロック構成を示す図、図2
3、図24、図25、図26、図27、図28、図29
はそれぞれ本発明の情報記録媒体再生装置の第1、第
2、第3、第4、第5、第6実施例になる再生シーケン
スを示す図、図14,図15はそれぞれ環境負荷情報を
記録した領域の具体的な記録例を説明するための図であ
る。また図34は本発明の情報記録媒体に記録された環
境負荷情報の表示例を示す図である。
【0020】本発明の情報記録媒体及び情報記録媒体再
生装置について、次の順で説明する。 A.本発明の情報記録媒体 B.環境負荷情報 C.環境負荷情報の記録位置とその記録方法 D.本発明の情報記録媒体再生装置 A.「本発明の情報記録媒体」 本発明の情報記録媒体(光ディスク)Aは、図1、5、
6、7、8、9、10、11、16、17、18、19
に示すように、記録又は再生に供する情報記録領域(主
情報領域)2と、当該情報記録媒体Aに関する環境負荷
情報(図14、図15に示す環境負荷情報)、または情
報記録媒体Aを内蔵しうる再生装置(例えばドライブ、
プレーヤー)に関する環境負荷情報、またはこの再生装
置(ドライブ、プレーヤー)を収納した電子装置(例え
ば表示装置、録音装置、録画装置、データー入出力装
置、有線通信装置、無線通信装置、印刷装置及びこれら
を組合わせてなるデーター処理装置や電子計算装置)に
関する環境負荷情報の少なくともいずれかを記録した環
境負荷情報記録領域1とを有している。この環境負荷情
報記録領域1は、光、磁気、静電容量、電気抵抗のうち
の少なくとも一つの変化を用いて再生し得る材料から構
成されている記録層を備えている。
【0021】また、本発明の情報記録媒体Bは、図3に
示すように、記録又は再生に供する情報記録領域(主情
報領域)2内に、当該情報記録媒体(光ディスク)Bに
関する環境負荷情報(図14、図15に示す環境負荷情
報)、または情報記録媒体Bを内蔵しうる再生装置(例
えばドライブ、プレーヤー)に関する環境負荷情報、ま
たはこの再生装置(ドライブ、プレーヤー)を収納した
電子装置(例えば表示装置、録音装置、録画装置、デー
ター入出力装置、有線通信装置、無線通信装置、印刷装
置及びこれらを組合わせてなるデーター処理装置や電子
計算装置)に関する環境負荷情報の少なくともいずれか
が記録されている。この環境負荷情報が、前記情報記録
領域(主情報領域)2内の信号トラック(ピット列)p
上に分散又は重畳して記録されている。あるいは、この
環境負荷情報が記録又は再生に供するリードイン領域又
はリードアウト領域3,4内に記録されている。
【0022】更に、前記環境負荷情報は、情報記録媒
体、または情報記録媒体A、Bを内蔵しうる再生装置、
またはこの再生装置を収納した電子装置を構成する材
料、材料分類コード、再処理方法、廃棄方法、処分時の
環境汚染係数、製造時の中間体、製造時の環境汚染係数
のうちの少なくとも一つの情報である。
【0023】下記の説明においては、本発明の情報記録
媒体A,Bには、説明の都合上、CD、CD−ROM、
DVD、DVD−ROMなど円盤状の再生専用型光ディ
スクを用いて説明するが、これら光ディスク以外に、G
D−ROMのような特定アプリケーション用の再生専用
ディスクや、MDやHS、GIGAMO、ASMO、i
D、PD、CD−R、CD−RW、DVD−RAM、D
VD−R、DVD−RW、DVD+RW、MVディスク
などの記録再生型光ディスクにも適応できることは勿論
のことである。また、磁気ディスク、CDカードなどの
光カード、磁気カード、ICカード、磁気テープ、光テ
ープ等にも用いることができることは言うまでもない。
さらにICチップとアンテナを具備した情報記録ディス
クや、カートリッジにICチップとアンテナを具備した
情報記録媒体についても適応が可能である。
【0024】B.「環境負荷情報について」 本発明の情報記録媒体に搭載(記録)する環境負荷情報
は、主に、下記する4つの情報(1)〜(4)のうちか
ら選ばれるものである。 (1)製品に関する材料情報 (2)リサイクル情報 (3)廃棄情報 (4)製品製造情報 である。
【0025】以下に記す光ディスクA,Bには、この環
境負荷情報として、前記した(1)製品に関する材料情
報〜(4)製品製造情報の、全て又は一部が用いられ
て、記録される。なお以下、理解を容易にするために、
光ディスクA,Bに記録される環境負荷情報は、光ディ
スクA,Bに直接関する環境負荷情報であるものとして
説明を行う。
【0026】(1)製品に関する材料情報 製品に関する材料情報の一例は、主たる材料や副たる材
料に関する情報である。例えば、図2に示すように、光
ディスクBの支持体(透明基板)11の名称である「ポ
リカーボネート」や、保護層13の名称である「アクリ
ル性硬化塗料」である。必要に応じて主と副に限らず、
第3、第4の材料の名称を記載してもよい。例えば再生
専用型光ディスクの場合は第3の材料として記録層12
の材料であるアルミニウム、記録再生型光ディスクの一
例である相変化型記録再生ディスクの場合は銀、インジ
ウム、アンチモン、テルルを、光磁気型記録再生ディス
クの場合はテルビウム、鉄、コバルトを第3、第4、第
5の材料として記載してよい。これら材料の表示名や、
掲載の選択は製造各社で任意に決めてもよいし、公的機
関が定めた基準によってもよい。掲載順番の選択は構成
部材の体積の大小関係で決めるのが望ましいが、使用時
に環境負荷の大きい材料や、毒性の強い材料、処分時に
環境負荷の大きい材料を含む場合は微量であっても上位
に挙げるのが望ましい。また材料の分類コードも併記が
望ましく、上記記載材料を一定の基準で分類して記載す
る。例えば公的機関が定めたコードも利用できる。
【0027】(2)リサイクル情報 製品のリサイクル情報(リユース情報)は、公園、駅、
コンビニエンスストア、スーパーマーケット、CDショ
ップ、電気店などに設置されたリサイクルボックス(リ
ユースボックス)へ個別に捨てる、処理センターに送
る、定期あるいは不定期の収集業者に託すなどと記載す
る。またリサイクル(リユース)用の分別コードも併記
が望ましく、上記方法を一定の基準で分類して記載す
る。例えば公的機関が定めたコードも利用できる。これ
ら処理方法やコードは消費者用と、業者用それぞれに定
めて記載してもよい。業者用が行う処理方法、例えば粉
砕、溶解、溶融などの記載や、これらの処理条件(時
間、PH、温度など)の記載があるのが最も望ましい。
【0028】(3)廃棄情報 製品の廃棄情報は、リサイクル(リユース)せずに処分
する場合の方法を示す。例えば焼却、自然分解(土に埋
める、風化させる、河川・海に分散させる)など処理方
法を記載する。また廃棄用分別コードは廃棄方法と連動
して必要であって、例えば易燃性プラスチック、難燃性
プラスチック、高熱発生型プラスチック、温室効果ガス
発生型プラスチック、ダイオキシン発生型プラスチッ
ク、環境ホルモン(内分泌攪乱化学物質)発生型プラス
チック、地下水汚染型プラスチック、生分解型プラスチ
ックの様に分類して記載する。また処理に当たっての最
適処理条件(温度、時間など)も記すべきである。これ
らの情報も消費者用と、業者用それぞれに定めて記載し
てもよい。なおここで環境汚染係数も記すのが望まし
く、更に望ましくは最適処分時のものと、焼却処分時の
ものに分けて記載する。最適処分方法時の環境汚染係数
は、これら最適な処分に従って処分したときに発生する
環境への影響を指数で表したものであり、例えば発生熱
量、発生二酸化炭素量、発生メタンガス量、発生水蒸気
量、発生窒素酸化物量、発生ダイオキシン量、オゾン層
破壊量、水質汚濁量などによって総合的に、又は個別に
算出され記載する。焼却処分時の環境汚染係数は、一般
消費者が一般的な焼却炉(例えば家庭用、学校用、公園
用焼却炉)を用いて処分したときに発生する環境への影
響を指数で表したものであり、同様に発生熱量、発生二
酸化炭素量などによって総合的に、又は個別に算出され
るものである。ここでも公的機関が定めた指数が利用で
きる。
【0029】(4)製品製造情報 製品製造情報には、中間体の名称や製造時の環境への影
響を記載する。中間体とは製品に現れない、製造過程で
一時的に経る構成体、または部品を言い、すべて又は主
たるものが記載される。例えばスタンパーの材料である
ニッケル、ガラスマスターの材料であるソーダライムガ
ラスなどである。また製造過程の使用原材料も併記する
のが望ましく、製造にあって工程に投入されるすべての
材料又は主たるものが記載される。例えばスタンパーを
製造するときに使用するスルファミン酸ニッケル、硼
酸、ガラスマスターを製造するときに使用するクレゾー
ルノボラックや溶剤などである。ここで先述の製品の主
たる材料を改めて併記してもよい。これらは例えばIS
O14001で使用する製造工程表に基づいて記載して
もよい。また製造過程に伴う環境汚染係数も記載するの
が望ましく、一連の製造過程で投入される材料や、消費
する電力、水、大気、また排出される副産物、排熱、排
水、排気などの数値や係数、これらの収支から割り出し
た環境への影響度を記載する。公的機関が定めたコード
であってもよい。
【0030】なおこの項目は製造者の工場内部に関する
情報を扱うので、製造者を特定する名称やコード、関連
情報が併せて記載されるのが望ましい。例えば製造社
名、責任者名、製造国、製造した省、州、都道府県、市
の名称、郵便番号等住所の一部またはすべて、電話番
号、FAX番号、ホームページのURL、電子メールア
ドレスなどから選択して記録される。なおここで記録に
あたって、製造社名をIFPI(International Federa
tion of the Phonographic Industry)に登録したコー
ドやロゴで表現し、製造国はISO3166で規定した
数値又は文字列で表現することもできる。また工場内部
で使用した製造装置、例えばマスタリングに使用した装
置の番号、成形に使用した装置の番号なども併せて記録
するのが望ましい。なおこれら一連の製造者に関する情
報は、製造物責任を明確にする意味でも役立つ。また偽
造品が流通したときに、真正品であることを証明できる
という副次的な利点も持つので、できる限り記載するの
が望ましい。また製造を依頼した依頼社の社名、コンテ
ンツの制作社の社名を併せて記載してもよく、むしろ望
ましいことである。なおこれら製造依頼社やコンテンツ
制作社の責任者名、住所の一部またはすべて、電話番
号、FAX番号、ホームページのURL、電子メールア
ドレスなどを、選択して併せて記録するのは更に望まし
い。
【0031】前述したように、光ディスクA,Bに記録
される環境負荷情報はこれらの情報(1)〜(4)から
任意選択すればよい。もちろん全て記録するのが最も望
ましい。
【0032】さて、これら環境負荷情報に関する情報は
様々な形態によって記録することができる。例えば表形
式であってもよいし、テキスト表示や、分かりやすくマ
ンガ的な表現で絵として静止画記録されていてもよい。
またテレビの解説番組形式や、アニメーション形式、手
話形式のような動画で記録されていてもよい。音声や音
楽で表現して記録されていても良い。一般消費者向けに
はアニメーション形式、手話形式が分かりやすく、リサ
イクル業者や廃棄業者にとっては表形式が利用しやす
い。
【0033】図14は、表形式を採用して環境負荷情報
を記載した一例である。この例の場合、光ディスクとし
てDVDを用いたものであり、DVDの1面にこの環境
負荷情報が記載(記録)されることになる。
【0034】この環境負荷情報を再生(視認)しやすく
するためにインデックス番号も併記してある。「環境負
荷情報」には(インデックス番号)コード[999]を
割り当てた。そして「環境負荷情報」を構成する各情報
は階層構造でまとめてある。
【0035】即ち、前記した(1)製品に関する材料情
報は「製品」[100]、前記した(2)リサイクル情
報は「リサイクル」[200]、前記した(3)廃棄情
報は「廃棄」[300]、前記した(4)製品製造情報
は「製造過程」[400]の4つに分類される。そして
それぞれには、構成する項目と、対応する情報がリンク
されている。従って利用者は知りたい項目を階層順に検
索しつつ、答えを得ることができる。
【0036】例えば、「リサイクル」[200]は、4
項目(「リサイクル方法(消費者用)」[201]、
「リサイクル用分別コード(消費者用)」[202]、
「リサイクル方法(処理業者用)」[203]、「リサ
イクル用分別コード(処理業者用)」[204])に分
類されており、それぞれに対応する情報は、「JDRC
に引き渡し」、「R−D1」、「溶融」、「D1−P
C」である。なお、これらコードは説明上仮想的に定め
られたものであるが、例えば「JDRC」は日本ディス
クリサイクルセンターを表し、「R−D1」はリサイク
ルディスク1類を表し、「溶融」は高温処理で溶融する
ことを表し、「D1−PC」はディスク1類・ポリカー
ボネートとその関連プラスチックを表すものである。
【0037】例えば、一般消費者はこのDVDを(リサ
イクルで)処分したいときには、まず「リサイクル」
[200]の、「リサイクル方法(消費者用)」[20
1]を参照し、続いて、「リサイクル用分別コード(消
費者用)」[202]を見ることによって、リサイクル
方法としては、JDRCに引き渡す方法があること、ま
た、リサイクル用分別コードとしては、R−D1を知る
ことができる。この結果、一般消費者は、処理センター
であるJDRCに引き渡す際に、分別コードR−D1を
告知することができ、従って、処理センターであるJD
RCでは、リサイクル情報を再確認しなくても製品に応
じた最適なリサイクル手段を講じることができる。
【0038】また、廃棄業者はこうしたDVDを(リサ
イクルすることなく)処分したいときには、まず廃棄
[300]内の、廃棄方法(処理者用)[303]を参
照し、続いて、廃棄用分別コード(処理者用)[30
4]を見ることによって、廃棄方法にはB−P1がある
こと、廃棄用分別コードとしてはP−1を知ることがで
きる。なお、これらコードは説明上仮想的に定められた
ものであるが、例えば「B−P1」は焼却用プラスチッ
ク1類を表し、「P−1」は汎用プラスチック1類を表
すものである。この結果、廃棄業者は、廃棄方法B−P
1を用いて、分別コードP−1のDVDを廃棄すること
が明確となる。この結果、これに応じた最適な廃棄手段
を講じることができる。
【0039】図15は、図14に示した環境負荷情報の
表示を、光ディスクに記録しやすくコンパクトにコード
化したものである。前記したインデックス番号と対応す
る項目が標準化され、この環境負荷情報を再生する再生
装置や、この再生装置に接続されたパーソナルコンピュ
ータなどに、インデックス番号対項目の対応表がメモリ
ーされている場合には大変利用しやすい。例えば、前記
した「環境負荷情報」は「ELI」と略称化してある。
また、「101」〜「104」は、前記した「製品」
[100]を構成する「主たる材料」[101]〜「副
たる材料の分類コード」[104]に対応する。同様
に、「201」〜「204」は、前記した「リサイク
ル」[200]を構成する「リサイクル方法(消費者
用)」[201]〜「リサイクル用分別コード(処理者
用)[204]に対応し、「301」〜「306」は、
前記した廃棄情報廃棄[300]を構成する「廃棄方法
(消費者用)」[301]〜「焼却処分時の環境汚染係
数)[306]に対応し、そして、「401」〜「40
5」は、前記した「製造過程」[400]を構成する
「中間体」[401]〜「製造時環境汚染係数)[40
5]に対応する。さらに、これら各項目「101」〜
「405」に対応する情報は、ポリカーボネートはP
C、アクリル樹脂はARCなどのように略称化してあ
る。
【0040】この図15は、121文字で構成されてい
るので、1kB程度で記録できる。
【0041】以上(1)製品に関する材料情報、(2)
リサイクル情報、(3)廃棄情報、(4)製品製造情報
の説明を行ってきた。ここでこれらの一部、全てを情報
記録媒体A,Bに記録するにあたり、ある特定の行政単
位の法律、条例等に従って書式を設定し、記録してもよ
い。例えば、日本の各都道府県毎に定める条例に従った
書式による(1)製品に関する材料情報、(2)リサイ
クル情報、(3)廃棄情報、(4)製品製造情報を記録
するようにしてもよい。
【0042】なおこれら情報は、各行政単位毎に条例が
異なるために、それぞれに異なる情報を記録する必要も
生じる。情報記録媒体の記録容量が大きいことに鑑み、
情報記録媒体A、Bに複数の行政単位についての情報を
記録することもできる。例えば日本の各都道府県条例そ
れぞれに従った情報を、すべて記録するようにしてもよ
い。そして都道府県名を入力すれば、その行政単位条例
に従った情報が出力されるようにプログラムを併せて記
録することもできる。このような観点から、これら情報
と行政単位コードをセットして記録ことがもっとも望ま
しい。行政単位コードとは、独自に定めても良いし、例
えばDVD規格で定めるリージョナルコード、ISO3
166で規定した数値又は文字列で表現する国コード、
国際電話番号で規定した国コード、JIS−X0401
で規定した都道府県コード、市外電話局番で定める都道
府県コード、郵便番号で定める都道府県市町名コードな
どのような既存のコードを利用してもよい。
【0043】C.「環境負荷情報の記録位置とその記録
方法について」 以下に、これら環境負荷情報の記録位置と、その記録方
法について説明する。まず、光ディスクの主たる情報記
録領域を削って環境負荷情報に割り当てる場合について
説明する。その前に従来の光ディスクの構成を説明して
おく。
【0044】従来の光ディスクCは、図2のような基本
断面構造を有している。この断面構造は、支持体11、
記録層12、保護層13が順に積層された構造になって
いる。そして、記録層12と接している支持体11側に
は、微細パターン(信号トラック)を刻み込んだ情報記
録面6が形成されている。この情報記録面6には、再生
専用型光ディスクの場合にはピットパターンが、一方、
記録再生型光ディスクの場合にはグルーブパターン及び
又はピットパターンが形成されている。記録層12は再
生専用型光ディスクの場合はアルミニウムなどの単層で
あるが、記録再生型光ディスクの場合は複層であること
が多い。光ディスクCの多くは支持体11と空気との界
面側(図2中支持体11の下側)に光ピックアップ
(図示せず)を配置するので、この界面は読み取り面7
と呼ばれる。
【0045】読み取り面7側より光ディスクCを眺めた
場合の平面図を図20に示す。支持体11は透明基板で
あり、支持体11を透して情報記録面6を鳥瞰すること
ができる。情報記録面6は複数の領域からなる。センタ
ーホールHから外縁に向かって順に、リードイン領域
3、主情報領域2、リードアウト領域4が配置され、全
体で情報記録面6を形成する。リードイン領域3にはデ
ィスクの種類や、主情報領域2に記録されている情報に
関する題名、目次、見出し、タイムテーブルなどに関す
る情報から選択されて記録されている。主情報領域2に
は主たる情報である音楽情報、映像情報、コンピュータ
プログラムなどのコンテンツが記録されている。またリ
ードアウト領域4には、情報領域3が終了した旨を示す
信号が繰り返し記録されている。なお図20は光ディス
クCを内周から外周に向かって記録再生する形式のディ
スクの場合であって、逆に、外周から内周に向かって記
録再生するディスクの場合には、リードイン領域3、リ
ードアウト領域4は配置が逆になることは言うまでもな
い。
【0046】実施例1 こうした構造の光ディスクCに前記した環境負荷情報を
記録する場合には、情報記録面6のうち、主情報領域2
の領域を一部減らして、その一部を環境負荷情報を記録
する領域に充てることができる。即ち、環境負荷情報領
域1を主情報領域2の中に任意に設けることができる。
すなわち図1は、本発明を適応した例であり、読み取り
面7側より光ディスクAを眺めた場合の平面図である。
主情報領域2の領域を一部減らして、環境負荷情報領域
1に充てたもので、センターホールHから外縁に向かっ
て順に、リードイン領域3、主情報領域2、環境負荷情
報領域1、リードアウト領域4が配置され、全体で情報
記録面6を形成している。
【0047】さて、上記した本発明の光ディスクAは、
光ディスクCと同一構成の光ディスクである。前述した
ものと同一構成部分には同一符号を付しその説明を省略
する。光ディスクAは、支持体11、記録層12、保護
層13が順に積層された構造のディスクである。こうし
た光ディスクAに前記した環境負荷情報を記録する場合
に、環境負荷情報領域1を設ける場所は全く任意である
が、図1に示すように、主情報領域2の終了部分である
ことが利便性の点で好ましい。つまりコンテンツを最後
まで利用し終わって初めて、廃棄やリサイクルの必要が
生じることが多いからである。この環境負荷情報領域1
は、主情報領域2に納められたコンテンツ利用後に直ち
に連続再生される形式で記録されていても良いし、ディ
スクを再生装置に装着直後に直ちに再生される形式で記
録されていても良い。また別にインデックスを設けて、
任意選択的に再生される形式で記録されていてもよい。
記録される環境負荷情報は、図1の場合、テキスト形式
の記録からテレビ番組式記録まで幅広く対応が考えられ
るが、容量が大きい形式で記録されたもの、例えばテレ
ビの解説番組形式や、アニメーション形式、手話形式に
向いているといえる。例えば光ディスクがDVDである
場合、従来型ディスクCならば主情報領域2に133分
収録できるところ、本発明ではこれを削って主情報領域
2に130分、負荷情報領域1に3分を充当する。なお
主情報領域2と負荷情報領域1は、同じ物理フォーマッ
ト(信号方式、線記録密度、トラックピッチ)であって
もよいし、異なってもよい。同じ場合はコンテンツ利用
後に直ちに連続再生することができ、便利である。また
システムを考慮して、異なる物理フォーマットであって
もよい。ハイブリッド型記録再生ディスクは、内周(ま
たは外周)がピット、中周〜外周(または内周〜中周)
がグルーブになっており、前者が再生専用領域、後者が
記録再生領域になっている。従って前者を負荷情報領域
1に、後者を主情報領域2に充当することができる。な
お記録層12であるが、環境負荷情報記録領域1に相当
する領域の記録層12は、光、磁気、静電容量、電気抵
抗のうちの少なくとも一つの変化を用いて再生し得る材
料から構成されている。従って、光ピックアップ、磁気
ヘッド、静電容量センサー、電極のいずれかで読むこと
ができる。それは主情報領域2に相当する記録層12と
同じ材料で構成してもよいし、異なる材料で構成しても
よい。
【0048】なお大容量型ディスクとは例えば、DVD
(1平面で4.7GB、2平面で、8.5GB又は9.
4GB、4平面で17GB)や350〜550nmの光
源を再生に利用する高密度光ディスク(例えば1平面で
8〜30GB)の場合であるが、コンテンツ供給者が許
せば低容量の光ディスク、例えばCDやMDなどに応用
してもよい。CDに適応する例としては、例えばCDビ
デオを利用することができる。CDビデオ規格は内周〜
中周が音楽CD、外周がビデオ画像なので、前者を主情
報領域2に、後者を負荷情報領域1に充当することが可
能である。またCDエクストラも利用することができ
る。 CDエクストラ規格は内周〜中周が音楽CD、外
周がCD−ROMデータなので、前者を主情報領域2
に、後者を負荷情報領域1に充当することが可能であ
る。
【0049】ところで350〜550nmの光源を再生
に利用する高密度光ディスクの場合には、この環境負荷
情報領域1は、DVD用再生装置で再生できる形式で記
録されているのが望ましい。例えばDVD信号で記録さ
れていれば、この情報に限っては350〜550nmの
光源を再生に利用する高密度光ディスク再生装置のみな
らず、DVD再生装置で再生できることになり、高密度
再生装置の普及がそれ程進んでいない時代にも広い範囲
で利用できることになるからである。
【0050】実施例2 また、情報記録面6のうち、主情報領域2の容量を実質
的に減らさずに記録する方法もある。それは図1の光デ
ィスクAのような形態を取らず、図3の光ディスクBの
ような形態を取る。すなわち主情報領域2の全体に亘っ
て環境負荷情報を分散して記録する方法である。つまり
デジタル記録一般にデーター圧縮の過程や処理の過程に
データービットの不足が生じることを考慮して、少ない
容量ながら変動しうる空き領域が存在する。また将来の
利用に備えた少ない容量ながら固定の空き領域(例えば
サブコード内の特定の空き領域)が存在する。これらの
部分にはヌルデーター(ゼロの連続)が記録されてお
り、また、多数の特定領域であるこの空き領域は主情報
領域2の全体に亘って多数存在するので、これら空き領
域に環境負荷情報を分散してそれぞれ記録するのであ
る。そして各データーの先頭には特定のスタートビット
を書き込んでおいて、読み出すときにはそのスタートビ
ットを有するデーターを順に読み込んでゆく方法が考え
られる。記録される環境負荷情報は、容量が小から中程
度の形式、例えば表形式や音声、音楽形式で記録する形
式が向いていると言える。例えばDVDディスクでは主
情報領域2はデーターゾーンと呼んでいるが、そのデー
ターフレーム中の識別子(ID)セクターに1バイトの
将来の利用に備えた予備領域(b28)があり、そこを
活用することができる。なお本発明の光ディスクBは、
光ディスクCと同一構成の光ディスクである。前述した
ものと同一構成部分には同一符号を付しその説明を省略
する。図2は光ディスクBの断面構造であり、支持体1
1、記録層12、保護層13が順に積層されている。
【0051】実施例3 さらに、前記した主情報領域2に記録されたコンテンツ
(主情報)に対して、環境負荷情報を物理的に重畳する
方法もある。それも図3の光ディスクBのような形態を
取る。それは主情報がアナログデーターの場合にはデジ
タルデーターとして、また主情報がデジタルデーターの
場合にはアナログデーターとして重畳するのである。デ
ジタルデーターは固有のクロック周波数を有するので、
公知の分離回路を利用してアナログとデジタルに分離す
ることが可能であり、別々に再生することができる。特
に主情報がデジタルデーターで、環境負荷情報がアナロ
グデーターとして重畳するケースが情報量の損失がなく
好適である。具体的な一例を挙げ、その信号形状を図4
に示す。
【0052】図4は、環境負荷情報がアナログデータと
して微細ピットに重畳された例を説明する図である。図
4に示すように、主情報は微細ピットpの連続として記
録されている。ピットの長さの長短でデジタル信号を表
現している。一方環境負荷情報は、主信号のピット列の
マクロ的な歪みとして記録されている。図4では正弦波
状に歪みが生じているが、この歪みから抽出しうる信号
を作り出している。歪みは波で近似できるので、再生に
当たっては波の周期Lと波の振幅Wのどちらかの変化、
或いは両方の変化を検出してアナログ信号を生成するこ
とができる。このアナログ信号は必要に応じてAD変換
して、デジタルの形で環境負荷情報を取り出せるよう記
録してもよい。記録される環境負荷情報は、容量が小か
ら中程度の形式、例えば表形式や音声、音楽形式で記録
する形式が向いているといえる。
【0053】主情報をデジタルデーターで、環境負荷情
報をデジタルデーターとして重畳する方法もある。主信
号のピット列を記録する際に、比較的高い記録パワー
(レベル)と比較的低い記録パワー(レベル)で記録す
るできるようにしておく。そして環境負荷情報はデジタ
ルコード化して、その1と0の信号を2つのレベルにそ
れぞれ割り当てて記録する。このように記録すると比較
的高い記録パワーで記録する領域と比較的低い記録パワ
ーで記録する領域ができあがるが、再生する際にはそれ
ぞれが異なる出力レベルを示すので出力変動が観察され
る。例えば出力変動が低い周波数で記録した場合にはエ
ンベロープ変動として、高い周波数で記録した場合に
は、アシンメトリ変動として観察される。そしてそれら
はフィルターを通して取り出せるので、主信号より分離
することが可能である。更に弁別器により1と0の信号
に同定できるので、デジタルコードを抽出することがで
きる。このように主情報をデジタルデーターで、環境負
荷情報をデジタルデーターとして重畳することも可能で
ある。
【0054】なお、これらの重畳法(ピット列の歪み、
エンベロープ変動、アシンメトリー変動)は、出来上が
ったディスクを眺めると、ムラとなって認識できる。従
って情報記録面6の一部またはすべてを利用して、目視
できるムラとして意図的に文字、キャラクター等を記録
することもまた可能である。このようにして例えば光デ
ィスクBの情報記録面6を利用して、「不燃ゴミ、プラ
スチック類」といった文字や、「△7」といったキャラ
クターを、光学的手法で読み取れる環境負荷情報として
記録することも可能である。特に認識最小サイズ(例え
ば文字サイズ)を0.5mm角以上、望ましくは1mm
角以上、更に望ましくは2mm角以上であれば特定の再
生装置がなくとも目視で認識でき、好適である。なおこ
こで「△7」は、日本プラスチック工業連盟の定める7
種類のプラスチックのコードの1つであり、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、高密度ポリエチレン(H
DPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、高密度ポリエチ
レン(LDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチ
レン(PS)のいずれでもないことを示している。
【0055】実施例4 また、リードイン領域3やリードアウト領域4も利用で
きる。これら領域3,4には将来の利用に備えた少ない
容量ながら固定の空き領域が存在する。これら空きの部
分にはヌルデーター(ゼロの連続)が記録されている
が、これに環境負荷情報を記録することができる。リー
ドイン領域4の場合には例えばテキスト形式の記録が可
能である。例えばDVDディスクのリードイン領域4の
場合には、コントロールデーターゾーンと呼ぶ16物理
セクターを192回繰り返したゾーン(02F200〜
02FE00セクター)がある。これは物理フォーマッ
ト情報用のゾーン(1物理セクター)と、ディスク製造
者用のゾーン(1物理セクター)、出版元用のゾーン
(14物理セクター)からなるが、ディスク製造者用と
出版元用のゾーンは割り当てがあるものの、実際にはほ
とんど使用されていないので、これらの領域の一部を、
環境負荷情報の記録に用いることができる。具体的には
ディスク製造者用のゾーンには、例えば本発明なる製品
に関する材料情報や製品製造情報を記録することができ
る。また出版元者用のゾーンには例えば本発明なるリサ
イクル情報や廃棄情報を記録することができる。なお物
理フォーマット情報用のゾーン(容量2048バイト)
にも予備領域として第17〜31バイト、及び第32〜
2047バイトの領域が確保されており、通常はヌルデ
ーターが書かれているので、この領域も本発明なる環境
負荷情報に充当することができる。
【0056】また、CDの場合にはCDテキスト規格に
おいて、リードインへの文字書き込みが可能となってお
り、テキストデータ用に6000英文字(日本語全角文
字なら3000字)が用意されている。この領域も本発
明なる環境負荷情報に充当することができる。
【0057】リードアウト領域4の場合には主情報領域
2のいわゆる残り容量であるために一概に言えないが、
テキスト形式の記録からテレビ番組式記録まで幅広く対
応が考えられる。なおこれら領域にはリードインやリー
ドアウトに必要な情報が繰り返し繰り返し記録されてい
るが、これらの繰り返しの回数を減らして、空いた領域
を環境負荷情報に充ててもよい。
【0058】実施例5 また従来のCDやDVDではリードイン領域3に略平行
に、ディスクのタイトル番号等が目視可能な文字で記録
された円弧状の認別情報記録領域(刻印領域)がある。
この領域は多くの場合、180度以下で記録が終了して
おり、その残りが空き領域になっている。読み取り面7
側より光ディスクAを眺めた場合の平面図、図16で説
明する。
【0059】センターホールHから外縁に向かって順
に、刻印領域8,リードイン領域3、主情報領域2、リ
ードアウト領域4が配置され、全体で情報記録領域を形
成している。ここで刻印領域8にはディスクのタイトル
番号や、スタンパー番号が目視可能な文字で円弧状に記
録されているが、多くの場合180度以下で記録が終了
しており、残りの角度は空きになっている。この空いた
空間に環境負荷情報を記録して、環境負荷情報領域1と
することができる。これは主情報に一切干渉せず(記録
容量を落とさず)、且つまた刻印領域8に使用した設備
をそのまま利用して記録することができるので、効率的
である。この領域は多くの場合、スタンパー作製時にカ
ッティングの手法またはスタンパー作製の最後にポンチ
押しによって形成されているので、記録できるフォーマ
ットのバリエーションは広い。しかしながら多く用いら
れるカッティングの手法は、目視可能な文字で記録する
ことも、リードイン領域3の場合と同様に、再生装置に
よって読み取れる形式で記録することもどちらも選択で
きて有用な方法である。
【0060】環境負荷情報は主たる情報に比べ容量がず
っと少ないので、その微細パターンは比較的粗いもので
あってよく、例えばピットパターンでもよいし、1次元
バーコードパターン(例えばJIS−X0501〜05
04で規定されたバーコード)、2次元バーコードパタ
ーン(例えばJIS−X0510で規定されたQRコー
ド等)でもよい。またホログラムを利用した静止映像や
動画映像や文字であってもよい。また既存ではない新規
のパターンであってもよい。またパターンは直線状であ
ってもよいし、円弧状に形成されていてもよい。特に目
視可能な文字パターンで記録することは、認識が容易で
好適な方法であるといえる。パターンはCCD等によっ
て読み取ることができるが、1文字あたり0.5mm角
以上、望ましくは1mm角以上、更に望ましくは2mm
角以上であれば、特定の再生装置がなくとも認識され
る。従ってユーザー、廃棄業者、リサイクル業者にとっ
て大変扱いやすい。
【0061】特に既存のディスクのタイトル番号の延長
での配置、すなわち刻印領域8と、環境負荷情報領域1
が略同一半径であり、互いに重ならないように配置すれ
ば、視認性も良く、効率的な利用ができる。この一例と
しては、刻印領域8は60度円弧としディスクタイトル
とスタンパー番号を記録する。また環境負荷情報領域1
は30度円弧とし、主たる材料名や、ディスク製造者の
コード番号であるIFPI番号、マスタリングに使用し
た装置の番号、成形に使用した装置の番号、製造国名、
製造州名などから選択して記録する。なお環境負荷情報
領域1はリードイン領域3の信号の読みとりを阻害しな
いように配置する必要があり、例えば半径16.5〜2
2.6ミリ、特に18.0〜22.5ミリ、更に望まし
くは20.0〜22.0ミリの間の任意の半径に記録す
るのが望ましい。またこの領域には記録層12が被着し
ており、視認性を高めていることが望ましい。
【0062】また読み取り面7より見て、正文字に見え
ることが望ましい。また視認性を損なわないよう、いわ
ゆるスタックリブ(他への接触を防止するための読み取
り面の読み取り面側のリング状突起)と重ならないよう
に配置することが望ましい。なおこの例では刻印領域8
と、環境負荷情報領域1は、面積を前者は60度、後者
は30度とした。しかしながら、領域はなお空いてお
り、空き領域のうち例えば30度を将来の記録用途の為
に確保しておくことも可能である。環境負荷情報は時代
時代で内容が変わりうるものであり、特に環境や人体に
関わる新規物質の発見は今後も続くと思われるからであ
る。
【0063】上記したことを換言するならば、図16に
示した光ディスクAは、情報記録面6に、記録又は再生
に供する情報記録領域である主情報領域2と、この主情
報領域2よりも内周側(センターホールH側)に形成さ
れる所定半径の円周上に円弧状に設けられて、光ディス
クA自体の識別情報であるディスクのタイトル番号等を
記録した識別情報記録領域である刻印領域8と、この刻
印領域8と重なることなく前記円周上に設けられ、かつ
光ディスクA自体に関する環境負荷情報を記録した環境
負荷情報記録領域1とを有することを特徴とする情報記
録媒体である。
【0064】実施例6 次に、環境負荷情報を、情報記録面6とは反対の面であ
る読み取り面7に記録した実施例について説明する。図
5は、環境負荷情報を読み取り面7に直接形成した光デ
ィスクAの断面構造を示す図である。図5に示すよう
に、光ディスクAの読み取り面7に直接、環境負荷情報
領域1を形成したものである。ここで、環境負荷情報は
読み取り可能な第2記録層10の微細パターンによって
記録されていて、図5では第2記録層10の有無によっ
て記録した例を表している。環境負荷情報は主たる情報
に比べ容量がずっと少ないので、その微細パターンは比
較的粗いものであってよく、記録するフォーマットのバ
リエーションは広い。例えばピットパターンでもよい
し、1次元、2次元バーコードパターン(例えばQRコ
ード等)でもよい。また文字やキャラクターや点字であ
ってもよいし、ホログラムを利用した静止映像や動画映
像や文字であってもよい。また既存ではない新規のパタ
ーンであってもよい。またパターンは直線状であっても
よいし、円弧状に形成されてもよい。環境負荷情報領域
1は情報記録面6の信号の読みとりを阻害しないように
内周付近又は外周付近、あるいはその両方に記録するの
が望ましい。
【0065】しかしながら環境負荷情報領域1を読み取
り面7の全面に展開してもよく、その場合には第2記録
層10の材料が光線透過性を有し、少なくとも主信号の
再生波長は実質的に透過することが必要である。
【0066】なお、環境負荷情報領域1は、ユーザーや
リサイクル業者、廃棄業者が認知できることが前提で、
しかも書き換える必要がないことから、その読み取りに
は光、磁気、静電容量、電気抵抗など広範囲の手段を利
用することができる。第2記録層10に用いる材料は読
み取り手段によって選択される。例えば光学的手段によ
る読み取りの場合には、金属薄膜、色素薄膜が好適であ
って、特に反射率の高い材料(金、銀、アルミニウムや
これらを含む合金など)や光量コントラストが大きく取
れる顔料(チタニア、シリカ、炭素など)や染料(アン
トラキノン系、アゾ系、ペリレン系など)を含む樹脂組
成物が適している。
【0067】また、磁気的手段による読み取りの場合に
は、磁性薄膜(鉄、コバルトやこれらを含む合金など)
が好適であって、静電容量や電気抵抗による読み取りの
場合には、導電性薄膜(銅、錫、鉛、アルミニウムやこ
れらを含む合金など)が好適である。なおこれら材料は
単独で用いる以外に、複層積層して第2記録層10を構
成してもよい。なお主信号の再生波長を実質的に透過す
る材料としては、光学的手段による読み取りの場合には
アントラキノン系、ペリレン系染料を含む樹脂組成物、
磁気的手段による読み取りの場合にはバリウムフェライ
ト系磁性体を含む樹脂組成物、静電容量や電気抵抗によ
る読み取りの場合には錫インジウム酸化物を用いること
ができる。
【0068】第2記録層10の形成には、環境負荷情報
を打ち抜きによって形成したマスクを介して、上記材料
を押し付け塗布、スプレー塗布、貼り付け、液相成膜
(無電解メッキなど)、真空成膜(蒸着、スパッタリン
グ、プラズマCVDなど)、高圧成膜(高圧CVDな
ど)を用いることができる。また必要に応じて、形成後
ベーキングしたり、赤外線ランプ、フラッシュランプ、
紫外線ランプ、電子線照射などによって硬化処理を行っ
てもよい。
【0069】実施例7 また、上記した製造法には環境負荷情報を打ち抜きによ
って形成したマスクを介して、押し付け塗布するという
例がある。これの応用として図17に記した方法があ
る。すなわち環境負荷情報を、あらかじめ成形金型に刻
印しておき、その型を用いて、射出成形、圧縮成形など
の手法により支持体11を成形するというものである。
これは支持体11を作製するのと同時に環境負荷情報1
5が形成されるというもので、環境負荷情報15と支持
体11は同一材料となり、極めて効率の良い形成方法と
なる。
【0070】環境負荷情報15の一例としては、主たる
材料名や、ディスク製造者のコード番号であるIFPI
番号、マスタリングに使用した装置の番号、成形に使用
した装置の番号、製造国名、製造州名(県名)などから
選択して記録する。ただしあらかじめ成形金型に刻印で
きる情報は限られているので、特に主たる材料名や、デ
ィスク製造者のコード番号であるIFPI番号、成形に
使用した装置の番号から選択される。1文字あたり0.
5mm角以上、望ましくは1mm角以上、更に望ましく
は2mm角以上であれば、特定の再生装置がなくとも認
識される。従ってユーザー、廃棄業者、リサイクル業者
にとって大変扱いやすい。なお環境負荷情報15は、情
報記録領域である主情報記録領域2よりも内周側所定半
径の円周上に設けられて、リードイン領域3の信号の読
みとりを阻害しないように配置する必要があり、半径1
6.5〜22.6ミリ、特に18.0〜22.5ミリ、
更に望ましくは20.0〜22.0ミリの間の任意の半
径に記録するのが望ましい。
【0071】また、読み取り面7より見て、正文字に見
えることが望ましい。なお、15は円周上に円弧状に設
けられても良いし、円周上に直線状(例えばパーコード
状)に設けられても良い。また図16で示したような刻
印領域の延長に形成される環境負荷情報領域と併用する
場合には、これらが互いに重ならないように角度をずら
して配置するのが望ましい。
【0072】実施例8 図6は、別の一例であるが、光ディスクAの保護層13
に直接、環境負荷情報領域1を記録した例である。前述
したものと同一構成部分には同一符号を付しその説明を
省略する。ここでも環境負荷情報は読み取り可能な第2
記録層10の微細パターンによって記録されていて、第
2記録層10の有無によって記録した例を表している。
パターンに関して図5と同様の形状、材料、読み取り手
段を用いることができるが、面内自由に配置することが
できるのが大きな特徴である。
【0073】また、環境負荷情報の容量は比較的小さい
ものであることから、平面に他の機能を盛り込むことが
でき、例えばコンテンツ名称やソフトディストリビュー
ター(出版元)のロゴを形成することも可能となる。
【0074】図7は、光ディスクAをCDに適用した事
例であって、環境負荷情報領域1側よりディスクを鳥瞰
したときの平面図である。前述したものと同一構成部分
には同一符号を付しその説明を省略する。第2記録層1
0からなる環境負荷情報領域1とコンテンツ名称5を同
一平面に共存させることが可能となる。なおこの事例で
は第2記録層10によって円弧状の1次元バーコードが
形成されている。このパターンは光ヘッドやCCDによ
って読み取ることができる。
【0075】実施例9 図8は、光ディスクAの別の一例であるが、貼り合わせ
構造を有する光ディスクAの支持体11Bに直接、環境
負荷情報領域1を形成した例である。前述したものと同
一構成部分には同一符号を付しその説明を省略する。
【0076】貼り合わせ構造を有する光ディスクには様
々な種類があるが、ここでは情報記録面6A,6Bの2
面有する、片面読み取り2層ディスクの例である。2層
の主信号は読み取り面7側より読み取られるが、ここで
はその反対面7aに環境負荷情報領域1が形成されてい
る。読み取り面7から支持体11A、記録層12A、接
着層14、記録層12B、支持体11B、第2記録層1
0の順に積層されている。パターンに関して図5、6と
同様の形状、材料、読み取り手段を用いることができる
が、この場合も面内自由に配置することができるのが大
きな特徴である。
【0077】図9は、光ディスクAの別の例であり、図
8に示した光ディスクAをDVD2層ディスクに応用し
た例である。前述したものと同一構成部分には同一符号
を付しその説明を省略する。環境負荷情報領域1側より
ディスクを鳥瞰したときの平面図である。第2記録層1
0からなる環境負荷情報領域1とコンテンツ名称5を同
一平面に共存させており、環境負荷情報は直線状の2次
元バーコードで記録されている。このパターンは光ヘッ
ドやCCDによって読み取ることができる。特に直線状
であるためにディスクを回転させずともバーコードリー
ダーで読み取れるという利点を有している。従ってリサ
イクル業者、廃棄業者にとっては扱いやすい。
【0078】実施例10 図10は、光ディスクAの別の一例で、図5、6に示し
た光ディスクAのいずれとも構造の異なる光ディスクに
応用した例である。前述したものと同一構成部分には同
一符号を付しその説明を省略する。
【0079】支持体11、記録層12、保護層13の順
に形成されている点では図5と同じであるが、読み取り
面7は保護層13と空気の界面になっているディスクで
ある。この例では環境負荷情報領域1は支持体11に直
接、環境負荷情報領域1を形成している。すなわち第2
記録層10、支持体11,記録層12,保護層13の順
に積層されている。パターンに関して図5、6、8と同
様の形状、材料、読み取り手段を用いることができる
が、この場合も面内自由に配置することができるのが大
きな特徴である。
【0080】図11は、光ディスクAの別の一例であ
り、350〜550nmを再生光とする高密度光ディス
クの例であり、環境負荷情報領域1側よりディスクを鳥
瞰したときの平面図である。前述したものと同一構成部
分には同一符号を付しその説明を省略する。
【0081】第2記録層10からなる環境負荷情報領域
1とコンテンツ名称5を同一平面に共存させており、環
境負荷情報は文字パターンで記録されている。このパタ
ーンは、光学的読みとり手段の1つであるCCDによっ
て読み取ることができ、更に文字サイズによっては人の
眼によって読み取ることもできる。日本語フォントの場
合、1文字あたり0.5mm角以上、望ましくは1mm
角以上、更に望ましくは2mm角以上であれば、特定の
再生装置がなくとも認識される。従ってユーザー、廃棄
業者、リサイクル業者にとっては大変扱いやすい。
【0082】なお、図11で記載した表示は、英文字や
漢字も含んでおり、日本語フォントのみならず、中国
語、英語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、ポルト
ガル語などのフォントについても同様であることがいえ
る。
【0083】上述した図5〜図11、及び図17で説明
した光ディスクAに環境負荷情報を記録する記録方式
は、環境負荷情報を情報記録面6とは別の面に記録する
方法である。これらの利点は、主信号の信号記録方式を
変更する必要がないこと、及びディスクの再生容量を一
切削る必要がないことにある。
【0084】実施例11 次に、本発明の別の形態例を挙げる。先に記載したよう
に、本発明は、GD−ROMのようなゲーム用再生専用
ディスク、MDやHS、GIGAMO、ASMO、iD
といった光磁気ディスク(MOディスク)、CD−R
W、PD、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+R
W、MVディスクなどの相変化ディスク、CD−R、D
VD−Rなどの色素ディスクにも適応できるが、これら
の多くはカートリッジ付きが必須であり、一部の製品は
取り出しが可能なカートリッジ付きである。また先に記
載した、読みとり面が保護層13と空気の界面である光
ディスクは開発途上であるが、カートリッジ付きの可能
性がある。また磁気ディスクの多くはカートリッジ付き
が必須である。このような媒体について環境負荷情報を
記録する方法を図18に例示する。
【0085】図18は環境負荷情報を情報記録領域2と
は別の領域に記録した情報記録媒体A(カートリッジ付
き光ディスク)である。カートリッジボディー20とシ
ャッター21から構成されており、それらはある範囲で
互いに可動できるように契合されている。そしてカート
リッジボディー20の内部には記録再生ディスク22が
内蔵されており、その少なくとも一面が情報記録面6と
なっており、その面上には記録又は再生に供する記録再
生領域2が設けられている。なおカートリッジボディー
20には、位置決め用又はA面、B面判別用または記録
再生ディスク22の有無判別用のホール23が設けられ
ている。またカートリッジボディー20にはコンテンツ
名称5を記載する領域が設けられている。
【0086】この例では環境負荷情報領域は2種類と
し、1つはホール23の近傍に、1つはコンテンツ名称
5の近傍に設けた。ホール23の近傍に設けた環境負荷
情報記録領域1Aは、例えば90mm×5mmの範囲で
あり、環境負荷情報が日本語フォントを用いた文字パタ
ーン10Aで金型エンボスによって記録されている。そ
の内容はこの例では製品に関する材料情報であり、カー
トリッジ(カートリッジボディー20とシャッター2
1)の主成分と、内蔵した光ディスク22の主成分を記
録している。従ってカートリッジボディー20の主成分
は、 アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合
体樹脂(ABS)であり、シャッター21の主成分は、
ポリアセタール樹脂(POM)であり、内蔵した光ディ
スク22の主成分はポリカーボネート樹脂(PC)であ
ることが、光学的読みとり手段の1つであるCCDによ
って読み取ることができる。またこの場合は文字パター
ン10Aのサイズが大きいために、特定の再生装置がな
くとも、読み取れる。
【0087】従って、目視により読み取って、材料と簡
称名の対照表を参照することで記録内容を認識できる。
またホール23の近傍に設けた環境負荷情報記録領域1
Bは、例えば15mm×15mmの範囲であり、環境負
荷情報が反射型ホログラム10Bで記録されている。そ
の内容はこの例ではリサイクル情報(リユース情報)と
廃棄情報であり、予め定められた規則によってコード化
されたものである。
【0088】このホログラムは一見して白黒の市松模様
であるが、例えば黒四角は回折角度30度、白四角は回
折角度40度を与えるグレーティング状の記録層10で
構成されている。そして処理業者が光学的手段の1つで
あるレーザーを用いたリーダー装置を用いれば、このコ
ード化した環境負荷情報を読み取ることができる。 実施例12 また本発明は先に記載したように、磁気テープにも適応
できる。これらの多くもカートリッジ付きが必須であ
り、記録する方法を図19に例示する。図19は環境負
荷情報を情報記録領域2とは別の領域に記録した情報記
録媒体A(カートリッジ付き磁気テープ)であり、VH
Sファミリーのビデオテープ(VHS、S−VHS、W
−VHS、D−VHSなど)に適応したものである。カ
ートリッジボディー20とシャッター21から構成され
ており、それらはある範囲で互いに可動できるように契
合されている。そしてカートリッジボディー20の内部
には記録再生テープ24が内蔵されており、その少なく
とも一面が情報記録面6となっており、その面上には記
録再生に供する記録再生領域2が設けられている。なお
カートリッジボディー20には、誤消去防止用ホール2
5が設けられている。またカートリッジボディー20に
はコンテンツ名称を記載する領域が2つ(5A、5B)
設けられている。1つは記録再生テープ24の近傍であ
る領域5Aであり、ここには予め出荷時に製品名を記載
してあることが多いが、シールを貼る等によりユーザー
がコンテンツ名称を記載することのできる領域である。
もう1つは背中に相当する側面であり、この領域5Bは
ユーザーがコンテンツ名称を記載する領域である。また
この例でも環境負荷情報領域は2種類とし、1つはコン
テンツ名称5Aの近傍に、1つは誤消去防止用ホール2
5の近傍に設けた。
【0089】コンテンツ名称5Aの近傍に設けた環境負
荷情報記録領域1Aは、例えば160mm×15mmの
範囲であり、環境負荷情報が日本語フォントを用いた文
字パターン10Aで金型エンボス記録されている。その
内容はこの例では製品に関する材料情報であり、カート
リッジ(カートリッジボディー20とシャッター21)
の主成分と、内蔵した記録再生テープ24の主成分を記
録している。従ってカートリッジボディー20とシャッ
ター21の主成分は共にポリスチレン樹脂(PS)であ
り、内蔵した記録再生テープ24の主成分はポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(PET)であることが、光学的
読みとり手段の1つであるCCDによって読み取ること
ができる。またこの場合も文字パターン10Aのサイズ
が大きいために、特定の再生装置がなくとも、読み取れ
る。
【0090】従って、目視により読み取って、材料と簡
称名の対照表を参照することで記録内容を認識できる。
また誤消去防止用ホール25の近傍に設けた環境負荷情
報記録領域1Bは、例えば7mm×7mmの範囲であ
り、環境負荷情報が金型エンボス10Bにより記録され
ている。その内容はこの例では廃棄情報であり、予め定
められた規則によってパターン化されたものである。こ
のエンボスは一見して市松模様であるが、例えば黒四角
は凹んでおり、白四角は凸で構成されている。そして処
理業者が静電容量を用いたリーダー装置、または接触型
電極を用いれば、このパターン化した環境負荷情報を読
み取ることができる。
【0091】これらの例のように、一般ユーザーに与え
るべき情報と、処理業者に与えるべき情報は異ならせて
もよい。むしろ不要な混乱を避ける意味から、明確に且
つ簡略化して記録することは望ましいことである。また
それぞれが利用しやすい形態を考慮して、複数の手段で
記録することは望ましいことである。
【0092】以上、本発明なる情報記録媒体の実施例を
示したが、これらは発明の基本骨格を示すための説明で
あり、本発明はこれに限定されるものではない。図面で
示した実施例はお互いに構成要素を入れ替えることも可
能であるし、本文で記載した別の構成要素と交換するこ
とも可能である。
【0093】例えば本発明の情報記録媒体は、記録又は
再生に供する情報記録領域と、前記情報記録領域よりも
内周側所定半径の円周上に円弧状に設けられて、当該情
報記録媒体の識別情報を記録した識別情報記録領域と、
当該情報記録媒体の情報の読取面側に設けられ、かつ前
記読取面側より見て前記識別情報記録領域と重なること
なく前記円周上に設けられ、かつ当該情報記録媒体に関
する環境負荷情報を記録した環境負荷情報記録領域とを
有することを特徴とする情報記録媒体であっても良い。
【0094】また、前記環境負荷情報は、前記情報記録
領域内に形成されている多数の特定領域に分散して記録
されているが、これに限ることなく、前記情報記録領域
内に形成されている溝部又は信号トラックに分散して記
録されていても良い。
【0095】また、前記環境負荷情報は、前記情報記録
領域内に形成されている溝部又は信号トラックに分散し
て記録されていても良い。
【0096】また、冒頭でも述べたが再生専用光ディス
クに限定されるものではなく、記録型光ディスクにも適
応ができ、更に本技術は構成を類似とした他の情報記録
媒体にも適応できる。
【0097】また、やはり冒頭で述べたが、本発明は情
報記録媒体自身の環境負荷情報を記録するに留まるもの
ではない。図21に記載したように情報記録媒体A、B
を内蔵し得る再生装置70(例えばドライブ、プレーヤ
ー)に関する環境負荷情報を、情報記録媒体A、Bに記
録することも可能である。例えば、再生装置70を販売
するにあたって情報記録媒体を付属させることが可能で
あり、これに再生装置70自身に関する環境負荷情報を
記録する。また再生装置70に対して付属する、試用媒
体(例えばユーザーが試しに使用するためのディスク)
や取説媒体(例えば取扱い説明を記録したディスク)
や、インストーラー媒体(例えば外部記憶装置として認
識させるためのドライバーディスク)に、再生装置70
自身に関する環境負荷情報を併せて記録することも可能
である。
【0098】また、図22に記載したように、これら再
生装置70(ドライブ、プレーヤー)を収納した電子装
置80(例えば表示装置、録音装置、録画装置、データ
ー入出力装置、有線通信装置、無線通信装置、印刷装置
及びこれらを組合わせてなるデーター処理装置や電子計
算装置)に関する環境負荷情報を情報記録媒体A、Bに
記録することも可能である。例えば、電子装置80を販
売するにあたって、情報記録媒体A、Bを付属させるこ
とが可能であり、これに電子装置80自身に関する環境
負荷情報を記録する。また電子装置80に対して付属す
る、試用媒体(例えばユーザーが試しに使用するための
ディスク)や取説媒体(例えば取扱い説明を記録したデ
ィスク)や、インストーラー媒体(例えばオペレーショ
ンシステム(OS)を収納したディスク)に、電子装置
80自身に関する環境負荷情報を併せて記録することも
可能である。
【0099】なお、再生装置70や電子装置80に関す
る環境負荷情報とは、主に(1)これら装置製品に関す
る材料情報、(2)リサイクル情報、(3)廃棄情報、
(4)製品製造情報から選択されたものである。
【0100】D.「本発明の情報記録媒体再生装置」 本発明の情報記録媒体再生装置70は、図12に示すよ
うに、記録又は再生に供する情報記録領域(主情報領
域)2と当該情報記録媒体A,Bに関する環境負荷情報
(図14、図15に示す環境負荷情報)を記録した環境
負荷情報記録領域1とを有している上述した構成の情報
記録媒体A,Bを再生する情報記録媒体再生装置であっ
て、前記環境負荷情報記録領域1から前記環境負荷情報
を再生する(再生手段)を有する。
【0101】この再生手段は、ピックアップ50、コン
トローラ55、復調器56、第2RAM59から、主に
構成される。
【0102】また、本発明の情報記録媒体再生装置70
は、図13に示すように、上述した構成の情報記録媒体
Aを再生する情報記録媒体再生装置であって、前記環境
負荷情報記録領域1内に記録された環境負荷情報を再生
する再生手段を有している。この再生手段は、ピックア
ップ53、コントローラ55、第2復調器58、第2R
AM59から、主に構成される。
【0103】さらに、本発明の情報記録媒体再生装置7
0は、図12,図13に示すように、上述した構成の情
報記録媒体A,Bを再生する情報記録媒体再生装置であ
って、前記環境負荷情報が、情報記録媒体A,Bを構成
する材料情報、リサイクル情報、廃棄情報、製品製造情
報のうちの少なくとも一つの情報を再生する。
【0104】さらにまた、本発明の情報記録媒体再生装
置70は、図13に示すように、上述した構成の情報記
録媒体A,Bを再生する情報記録媒体再生装置であっ
て、再生した環境負荷情報を表示する手段(表示装置)
62を有している。
【0105】次に、図1〜図11、図16〜19で説明
してきた本発明の情報記録媒体A、Bを再生する再生装
置70(図12、13)の基本構成を説明する。なお説
明を平易なものとするために、情報記録媒体A、Bは光
ディスクとする。従って情報記録面6中の情報を読み出
すためのピックアップ50は、光ピックアップ50にな
る。なお本発明を磁気ディスクや磁気テープに応用する
場合はこれは磁気ヘッド50に置き換えればよい。
【0106】実施例1 図12は、情報記録面6の中に環境負荷情報記録領域1
が記録されている光ディスクA、特に図1、図16なる
構成の光ディスクまたは光ディスクB、特に図3、図4
なる構成の光ディスクの再生装置70の例である。本発
明の情報記録媒体再生装置は、図12に示すように、公
知のディスク再生装置同様、光ピックアップ50、モー
タ51、ディスク検出器52、サーボ54、コントロー
ラ55、復調器56、第1RAM57、インターフェー
ス60を含んでなる。そして本発明と密接に関係する部
品として、第2RAM59が含まれている。
【0107】ディスク検出器52は再生装置内にディス
クA、Bが存在しているか否かを判定するセンサーであ
る。光ピックアップ50は本発明の光ディスクA、B
の情報記録面6にレーザーを集光し、この反射光を受光
して記録信号を読み取り、復調器56に送る。また反射
光に基づくフォーカスエラー信号、トラッキングエラー
信号がサーボ54に送られる(図示せず)。そしてサー
ボ54はコントローラ55の制御に基づいてフォーカス
サーボ信号、トラッキングサーボ信号を生成して光ピッ
クアップ50に送る。一方サーボ54からは回転サーボ
信号も生成されて、モーター51に送られる。そして復
調器56は記録信号を復調し、誤り訂正を行う。
【0108】このとき、リードイン信号を読み込んだと
きのタイムテーブル情報や関連するアドレス番地が第1
RAM57に蓄えられる。コントローラ55は第1RA
M57に記録された情報を参照しながら、ユーザーの指
定情報に基づき、指定のアドレス番地の再生動作を行
う。そして再生された情報はインターフェース60に送
られ、出力される。環境負荷情報は環境負荷情報記録領
域1を光ピックアップ50が読み取ることによって同様
に得られ、これは第2RAM59に蓄えられる。そして
第2RAMはコントローラー55の指令によって再生さ
れ、インターフェース60に送られ、出力される。
【0109】図12は主たる記録情報と、環境負荷情報
が比較的類似のフォーマットで作成された場合に好適で
あり、例えば主たる信号がHDTVで記録された映画で
あり、環境負荷情報がEDTVまたはHDTVで作成さ
れた数分程度の短い番組である場合が該当する。
【0110】実施例2 図13は、情報記録面6とは別の面に環境負荷情報記録
領域1が記録されている光ディスクA、例えば図6〜1
1に示す光ディスクAの再生装置70の例である。前述
したものと同一構成部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。
【0111】本発明と密接に関係する部品について説明
すると、環境負荷情報再生用ピックアップ53、第2復
調器58,第2RAM59、第2インターフェース6
1、表示装置62が含まれている。環境負荷情報再生用
ピックアップ53は環境負荷情報記録領域1に近接して
設けられており、これを読み取ることができる。読み取
りピックアップ53には光ヘッド、CCD、磁気ヘッ
ド、静電容量ヘッド、電極ヘッドなどから選ばれる。
【0112】読み取りは主たる情報の読み取り時に同時
に行っても良いし、別途独自に読み込んでもよい。その
場合には必要に応じてモーター51と接続されたサーボ
54に対しコントローラー55が指令を行ってもよい。
読み取られた情報は第2復調器58に送られ、信号を適
切に復号し、必要に応じて誤り訂正を行い、第2RAM
59に蓄えられる。そして第2RAMはコントローラー
55の指令によって再生され、第2インターフェース6
1に送られ、表示装置62に出力される。表示方法には
単数又は複数のLEDランプによる非常に単純な表示
や、LCDによるテキスト表示、小型モニターによる表
形式の表示、スピーカーによる音声表示、プリンター、
プロッター等による印字表示などが可能で、ディスクに
記録された環境負荷情報のフォーマットに合わせて選ぶ
ことができる。
【0113】なお、図13に記載した再生装置では、環
境負荷情報再生用ピックアップ53は、主情報を読み取
るためのピックアップ50と情報記録媒体Aを挟んで反
対側に対峙させたがこれに限るものではない。例えば図
5、図17に記載した光ディスクAは読み取り面側7
に、環境負荷情報領域1があるので、環境負荷情報再生
用ピックアップ53は、主情報を読み取るためのピック
アップ50と同じ側に配置することができる。
【0114】以上、本発明に係る情報記録媒体再生装置
70について、2つの例を挙げて、最も基本的なユニッ
ト構成を説明してきたが、これらは発明の基本骨格を示
すための説明であり、本発明はこれに限定されるもので
はない。図面で示した実施例はお互いに構成要素を入れ
替えることも可能であるし、本明細書で記載した別の構
成要素と交換することも可能である。また各々の機構
は、ユーザーやリサイクル業者、廃棄業者の利便性を考
慮して、高度に複雑なものとしてもよい。
【0115】次に、本発明に係る情報記録媒体再生装置
の動作について説明する。本発明はユーザーや業者がリ
サイクルや廃棄する場合に参考とすることが前提である
から、環境負荷情報をユーザー等が自由に再生できる動
作が求められる。特に、情報記録媒体や、その再生装
置、または再生装置を備えた電子機器を、ユーザーが手
放し、処分する際に再生するという観点から、相応しい
動作が求められる。具体的には、例えば情報記録媒体を
ローディングする際に、略同時的に環境負荷情報が再生
されるという動作を行う。または情報記録媒体を再生す
る際に、略同時的に環境負荷情報が再生されるという動
作を行う。または情報記録媒体の再生を停止する際に、
略同時的に環境負荷情報が再生されるという動作を行
う。または情報記録媒体をアンローディング(排出)す
る際に、略同時的に環境負荷情報が再生されるという動
作を行う。またはユーザーの要望に応じて、略同時的に
環境負荷情報が再生されるという動作を行う。
【0116】このような動作のうち、少なくとも1つが
行えるように情報記録媒体再生装置を構成することによ
って、本発明なる情報記録媒体の特性と相まって、地球
環境の保全に好適に寄与することができる。具体的には
図12,13記載の再生装置のうち、コントローラー5
5にシーケンスを組み込むことによって、上述したよう
な動作を行わせることができる。
【0117】次に、本発明に係る情報記録媒体再生装置
70に組み込む再生シーケンスについて、実施例を用い
て説明する。
【0118】実施例1 図23は、本発明なる情報記録媒体再生装置(図12ま
たは図13)に用いる再生シーケンスの一例であり、情
報記録媒体A、Bをローディングする際に、略同時的に
環境負荷情報が再生されるという動作を担う、最も基本
的なものである。なおここで環境負荷情報は、情報記録
媒体A、Bのリードイン3の中の所定位置にあらかじめ
記録されているものとする。
【0119】再生装置に電源が投入されると、ステップ
(a)にてRAMメモリー57、59のイニシャライズ
を行う。また必要に応じて、コントローラー55の計算
器部分のイニシャライズも行う。続いて、ディスクA、
Bの有無をチェックする。例えば検出器52またはピッ
クアップ50によって、ディスク反射率をチェックし、
所定の電流値以上ならばディスク有と判断する(ステッ
プ(b))。この段階で、ディスク無であれば、待機状
態へ移る(ステップ(c))。ディスク有と判断した場
合は、リードイン領域3からタイムテーブル情報と、こ
れに関連するアドレス番地リストを読み取り(ステップ
(d))、その内容を第1RAM57に書き込む(ステ
ップ(e))。続いてリードイン中の所定の位置にある
環境負荷情報を読み取る(ステップ(f))。そして読
み取ったデーターを第2RAM59に書き込む(ステッ
プ(g))。なおこの際、ディスクのリードイン領域3
に、環境負荷情報の有無を示す符号が、別に記録されて
いる場合には、リードイン領域3をチェックし、環境負
荷情報が無しの場合にはステップ(i)へ移るようにし
てもよい。
【0120】続いて第2RAM59に書き込んだ情報を
再生し、表示する(ステップ(h))。具体的には静止
画、動画、テキスト、スクロールテキストによる視覚表
示(ディスプレイ)や、音声、音楽等による聴覚表示、
または文字や点字プリントによる印字視覚表示、印字触
覚表示などである。
【0121】続いて第1RAM57を再生し、情報記録
媒体A、Bの主領域であるコンテンツの第1インデック
スに相当するアドレス(例えば30000h番地)を自
動的に選定する(ステップ(i))。そしてその最初の
アドレス30000h番地にピックアップ50を移動さ
せて、再生を連続的に行う(ステップ(j))。最終ア
ドレスに到達したら待機状態に移る(ステップ
(k))。本発明なる再生シーケンスによって、環境負
荷情報は、コンテンツを読み出すよりも前に、強制的に
再生されるので、ユーザーが特別な指示をせずとも環境
負荷情報を見ることができる。
【0122】実施例2 図24は、本発明なる情報記録媒体再生装置(図12ま
たは図13)に用いる再生シーケンスの別の例であり、
情報記録媒体A、Bには、実施例1同様のコンテンツ利
用前の強制再生をさせるか否かを、あらかじめ情報記録
媒体A,Bの特定の領域、例えばリードイン領域3に書
き込んでおいて、この種別を読み込んでから、それに応
じた動作を自動選択するものである。ここで情報記録媒
体A、Bは所定の位置(環境負荷情報領域1)にあらか
じめ環境負荷情報が記録されたものである。再生装置に
もあらかじめその位置がセッティングされており、環境
負荷情報を読み取る指示が与えられれば、直ちにその位
置へ移動し、読み出しが行える状態にあるものである。
【0123】再生装置に電源が投入されると、ステップ
(a)にてRAMメモリー57、59のイニシャライズ
を行う。また必要に応じて、コントローラー55の計算
器部分のイニシャライズも行う。続いて、ディスクA、
Bの有無をチェックする。例えば検出器52またはピッ
クアップ50によって、ディスク反射率をチェックし、
所定の電流値以上ならばディスク有と判断する(ステッ
プ(b))。この段階で、ディスク無であれば、待機状
態へ移る(ステップ(c))。ディスク有と判断した場
合は、リードイン領域3からタイムテーブル情報とこれ
に関連するアドレス番地リストを読み取り(ステップ
(d))、その内容を第1RAM57に書き込む(ステ
ップ(e))。
【0124】続いて所定の位置にある環境負荷情報領域
1へピックアップ(50または53)が移動し、情報を
読み取る(ステップ(f))。そして読み取ったデータ
ーを第2RAM59に書き込む(ステップ(g))。
【0125】続いて第1RAM57に書き込んだ情報を
再生する(ステップ(h))。ここで環境負荷情報を最
優先で再生するステイタスであるか否かを判定する(ス
テップ(i))。もし再生最優先であれば第2RAM5
9に書き込んだ情報を再生し、表示する(ステップ
(j))。その表示方法は先に実施例1で例示したもの
である。
【0126】環境負荷情報の再生・表示が終了すると、
第1RAM57を再生し、情報記録媒体A、Bの主領域
であるコンテンツの第1インデックスに相当するアドレ
スを読み込み、そのアドレスにピックアップ50を移動
させ、再生を連続的に行う(ステップ(k))。最終ア
ドレスに到達したら待機状態に移る(ステップ
(n))。
【0127】また、ステップ(i)が再生最優先でなけ
れば、第1RAM57を再生し、情報記録媒体A、Bの
主領域であるコンテンツの第1インデックスに相当する
アドレスを読み込み、そのアドレスにピックアップ50
を移動させ、再生を連続的に行う(ステップ(l))。
最終アドレスに到達したら第2RAMに書き込んだ環境
負荷情報を再生、表示する(ステップ(m))。ひとと
おり再生・表示が終了したら待機状態に移る(ステップ
(n))。
【0128】このように環境負荷情報は、コンテンツ制
作者の意図によって、コンテンツよりも前に、強制的に
再生させることも、コンテンツ利用後に、強制再生する
こともできる。本発明なる再生シーケンスによって、制
作者の自由度が拡大する。
【0129】なお、ここで情報記録媒体A、Bの特定の
領域、例えばリードイン領域3にあらかじめ強制再生で
あることを書き込んでおくのであるが、これにはコマン
ドを符号化して、ステイタス信号として記録すればよ
い。このようにすれば記録が容易であり、再生も容易に
行える。
【0130】実施例3 図25は、本発明なる情報記録媒体再生装置(図12ま
たは図13)に用いる再生シーケンスの別の例であり、
実施例2と共通の構成部分を有している。ただし、ここ
で使用する情報記録媒体A、Bは所定の位置に環境負荷
情報をあらかじめ記録したものではなく、任意の位置に
記録したものである。そしてその位置は、アドレス番地
の形でリードインに記録されているとする。
【0131】再生装置に電源が投入されると、ステップ
(a)にてRAMメモリー57、59のイニシャライズ
を行う。また必要に応じて、コントローラー55の計算
器部分のイニシャライズも行う。続いて、ディスクA、
Bの有無をチェックする。例えば検出器52またはピッ
クアップ50によって、ディスク反射率をチェックし、
所定の電流値以上ならばディスク有と判断する(ステッ
プ(b))。この段階で、ディスク無であれば、待機状
態へ移る(ステップ(c))。ディスク有と判断した場
合は、リードイン領域3を読み取り(ステップ
(d))、タイムテーブル情報に関連するアドレス番地
リストを第1RAM57に書き込む(ステップ
(e))。また同じくリードイン領域3に書き込まれて
いる環境負荷情報に関連するアドレス番地リストを第2
RAM57に書き込む(ステップ(f))。
【0132】続いて第1RAM57に書き込んだ情報を
再生する(ステップ(g))。ここで環境負荷情報を最
優先で再生するステイタスであるか否かを判定する(ス
テップ(h))。もし再生最優先であれば第2RAM5
9に書き込んだ情報を再生し、環境負荷情報に相当する
アドレスを読み込み、そのアドレスにピックアップ50
を移動させ、再生、表示を行う(ステップ(i))。そ
の後、情報記録媒体A、Bの主領域であるコンテンツの
第1インデックスに相当するアドレスを読み込み、その
アドレスにピックアップ50を移動させ、再生を連続的
に行う(ステップ(j))。最終アドレスに到達したら
待機状態に移る(ステップ(m))。
【0133】またステイタスが環境負荷情報優先でなか
った場合には、まず情報記録媒体A、Bの主領域である
コンテンツの第1インデックスに相当するアドレスを読
み込み、そのアドレスにピックアップ50を移動させ、
再生を連続的に行う(ステップ(k))。続いて第2R
AM59に書き込んだ情報を再生し、環境負荷情報に相
当するアドレスを読み込み、そのアドレスにピックアッ
プ50を移動させ、再生、表示を行う(ステップ
(l))。ひととおり再生が終了したら待機状態に移る
(ステップ(m))。
【0134】この実施例では、環境負荷情報を記録する
位置(半径)を任意のものとした。環境負荷情報は、コ
ンテンツの性質や、制作者の環境への考え方によって、
様々な表現方法があり、従ってこのように位置を任意と
し、小容量から大容量まで対応できることは、エコロジ
ー意識を効果的に啓蒙する意味で好ましいことである。
【0135】実施例4 図26、図27は、本発明なる情報記録媒体再生装置
(図12または図13)に用いる再生シーケンスの別の
例であり、実施例3と共通の構成を含むものである。こ
こでは、情報記録媒体A、Bより環境負荷情報を再生・
表示することに加え、ユーザーがコンテンツの中から任
意のインデクッスを再生するという目的を達成するため
のシーケンスを示す一例である。
【0136】すなわち、再生装置に電源が投入される
と、ステップ(a)にてRAMメモリー57、59、及
び後述する第3RAM(図示せず)のイニシャライズを
行う。また必要に応じて、コントローラー55の計算器
部分のイニシャライズも行う。続いて、ディスクA、B
の有無をチェックする。例えば検出器52またはピック
アップ50によって、ディスク反射率をチェックし、所
定の電流値以上ならばディスク有と判断する(ステップ
(b))。この段階で、ディスク無であれば、待機状態
へ移る(ステップ(c))。ディスク有と判断した場合
は、リードイン領域3を読み取り(ステップ(d))、
タイムテーブル情報に関連するアドレス番地リストを第
1RAM57に書き込む(ステップ(e))。また同じ
くリードイン領域3に書き込まれている環境負荷情報に
関連するアドレス番地リストを第2RAM57に書き込
む(ステップ(f))。
【0137】ディスク挿入後、ユーザーが第1インデッ
クスからではなく、ある特定のインデックスを再生した
くなり、外部よりインデクッス番号の入力を行う(ステ
ップ(g))。この入力は、番号入力や、後述する選択
型入力などにより、入力手段は、ボタン、タッチパネ
ル、マウスクリック、音声認識入力などから選択して行
う。これらの手段は有線であってもよいし、無線(電
波、赤外線等)であってもよい。そして指定されたイン
デクッスは、図示しない第3RAMに書き込む(ステッ
プ(h))。なおここで第3RAMは、ステップ(a)
にてイニシャライズされているので、無入力時には0
0、入力時には01等の番号がメモリーされる。
【0138】続いて第1RAM57に書き込んだ情報を
再生する(ステップ(i))。ここで環境負荷情報を最
優先で再生するステイタスであるか否かを判定する(ス
テップ(j))。もし再生最優先であれば第2RAM5
9に書き込んだ情報を再生し、環境負荷情報に相当する
アドレスにピックアップ50を移動させ、再生、表示を
行う(ステップ(k))。またステイタスが環境負荷情
報優先でなかった場合には、ステップ(k)をスキップ
する(ステップ(l))。
【0139】その後、第3RAMのチェックし、内容が
00であるか、それ以外かの判定を行う(ステップ
(m))。メモリ内容が00である場合は、ユーザーか
ら特にアドレスの指定がないという意味であるので、情
報記録媒体A、Bの主領域であるコンテンツの第1イン
デックスに相当するアドレスを読み込み、そのアドレス
にピックアップ50を移動させ、再生を連続的に行う
(ステップ(j))。そして最終アドレスに到達したら
待機状態に移る(ステップ(o))。
【0140】また、メモリー内容が00でない場合は、
そのメモリー内容をインデックス番号として扱い、その
インデックス番号に相当するアドレスを第1RAMより
読み込み、そのアドレスにピックアップ50を移動さ
せ、再生を行う(ステップ(p))。ひととおり再生が
終了したら待機状態に移る(ステップ(m))。
【0141】この実施例では、ユーザーが任意のインデ
ックスを再生するという欲求を阻害しないよう考慮した
再生シーケンスである。ただし環境負荷情報を最優先で
再生するという、コンテンツ制作者の意図がある場合に
は、これを優先するという方法である。
【0142】実施例5 図26及び図28は、本発明なる情報記録媒体再生装置
(図12または図13)に用いる再生シーケンスの別の
例であり、実施例4と共通の構成部分を有している。こ
こでは、情報記録媒体A、Bより環境負荷情報を再生・
表示することに加え、ユーザーがコンテンツの中から任
意のインデクッスまたは環境負荷情報を再生するという
目的を達成するためのシーケンスを示す一例である。た
だし説明を簡略化するために、環境負荷情報の最優先再
生機能は省略する。
【0143】すなわち、再生装置に電源が投入される
と、ステップ(a)にてRAMメモリー57、59、及
び後述する第3RAM(図示せず)のイニシャライズを
行う。また必要に応じて、コントローラー55の計算器
部分のイニシャライズも行う。続いて、ディスクA、B
の有無をチェックする。例えば検出器52またはピック
アップ50によって、ディスク反射率をチェックし、所
定の電流値以上ならばディスク有と判断する(ステップ
(b))。この段階で、ディスク無であれば、待機状態
へ移る(ステップ(c))。ディスク有と判断した場合
は、リードイン領域3を読み取り(ステップ(d))、
タイムテーブル情報に関連するアドレス番地リストを第
1RAM57に書き込む(ステップ(e))。また同じ
くリードイン領域3に書き込まれている環境負荷情報に
関連するアドレス番地リストを第2RAM57に書き込
む(ステップ(f))。
【0144】ディスク挿入後、ユーザーが第1インデッ
クスからではなく、ある特定のインデックスを再生した
くなり、外部よりインデックス番号の入力を行う(ステ
ップ(g))。この入力にあたっては、通常のインデッ
クス番号以外に、環境負荷情報をユーザーの意志で選択
できるように、独自のインデックス番号が割り当てられ
ている。そして指定されたインデックスを、第3RAM
に書き込む(ステップ(h))。なお、ここで第3RA
Mは、ステップ(a)にてイニシャライズされているの
で、無入力時には00、入力時には01等の番号がメモ
リーされる。
【0145】続いて第3RAMに書き込んだ情報を再生
チェックし、内容が環境負荷情報に割り当てられたイン
デックスであるかどうかを判定する(ステップ
(i))。そしてそれが環境負荷情報に割り当てられた
インデックスである場合には、第2RAM59に書き込
んだ情報を再生し、環境負荷情報に相当するアドレスに
ピックアップ50を移動させ、再生、表示を行う(ステ
ップ(j))。ひととおり再生が終了したら待機状態に
移る(ステップ(k))。
【0146】また第3RAMに書き込まれた情報が、0
0であるかどうかをチェックする(ステップ(l))。
そしてメモリ内容が00である場合は、情報記録媒体
A、Bの主領域であるコンテンツの第1インデックスに
相当するアドレスを読み込み、そのアドレスにピックア
ップ50を移動させ、再生を連続的に行う(ステップ
(m))。そして最終アドレスに到達したら待機状態に
移る(ステップ(n))。
【0147】また、メモリー内容が00でない場合は、
そのメモリー内容をインデックス番号として扱い、その
インデックス番号に相当するアドレスを第1RAMより
読み込み、そのアドレスにピックアップ50を移動さ
せ、再生を行う(ステップ(o))。ひととおり再生が
終了したら待機状態に移る(ステップ(p))。
【0148】この実施例では、ユーザーが任意のインデ
ックスのみならず、環境負荷情報を独自の意志で再生で
きるよう考慮した再生シーケンスである。これによりユ
ーザーがいつでも必要なときに、必要な環境負荷情報を
得ることができる。
【0149】実施例6 図29は、本発明なる情報記録媒体再生装置(図12ま
たは図13)に用いる再生シーケンスの別の例であり、
ディスクを排出する動作の際に、情報記録媒体A、Bよ
り環境負荷情報を再生・表示することのできるシーケン
スを示す一例である。
【0150】図25で示したステップ(a)からステッ
プ(f)までは同様に行われるとする。そしてディスク
の再生がひととおり行われて、再生装置70は待機状態
にある(ステップ(U))。
【0151】そして、ディスクを排出する指示が入力さ
れる(ステップ(v))。ここで入力方法は、例えばイ
ジェクトボタンを押す等の公知の手段である。その際、
第1RAMを参照して、ステイタスが排出時に環境負荷
情報を再生するになっているかどうかをチェックする
(ステップ(w))。そして排出時に環境負荷情報を再
生するとなっている場合、第2RAM59に書き込まれ
た情報を再生し、環境負荷情報に相当するアドレスにピ
ックアップ50を移動させ、再生、表示を行う(ステッ
プ(x))。ひととおり再生が終了したらディスクを排
出する(ステップ(y))。
【0152】一方、ステイタスが排出時に環境負荷情報
を再生しないとなっている場合、(ステップ(x)をス
キップして、ディスクを排出する(ステップ(z))。
【0153】このように排出時に環境負荷情報を再生す
るというのは、ディスクローディング時に再生する実施
例1等に比べて、ユーザーの記憶に残りやすく、望まし
い結果に繋がる。というのもディスクを排出する時に
は、保存するか、処分するかの決断はユーザー側ですで
に終わっているからである。そして廃棄するか、リサイ
クルに回すか、それぞれどのような方法で行ったらよい
のか、まさに疑問に感じている時でもあるからである。
このような時に、環境負荷情報が自動的に再生される
(ステップ(x))ことは、地球環境を効果的に守る意
味で実にタイミングがよいものである。
【0154】以上、実施例1から6を用いて、環境負荷
情報を再生するシーケンスを縷々説明してきた。なおこ
こで情報記録媒体A、Bの特定の領域、例えばリードイ
ン領域3に補助情報を記録しておくと、これ以外にも再
生シーケンスが多種多様に組め、同時にプレーヤーの機
構を簡単なものにできる利点が生じる。例えば最も簡単
な例としては、図30に示したように、リードイン情報
領域のうち、ある領域(例えば領域Q)を、環境負荷情
報の有無に充当する。例えば有の場合は1、無の場合は
0という具合である。
【0155】また、環境負荷情報が有の場合に、記録さ
れているアドレス番地を記録しておくと、短時間でサー
チ、再生、表示を行うことができる。図31はそのよう
な情報列を示したもので、リードイン情報領域のうち、
領域Qには環境負荷情報の有無が、そして領域UからZ
には、記録されているアドレス番地が記載されている
(例えば00FE00番地)。このような記録方法は、
実施例3、実施例4等で記載したシーケンスに、利用す
ることができる。
【0156】また、実施例2から6で使用した、ステイ
タス符号も特定の領域、例えばリードイン領域3に併せ
て記録しておくことは、アプリケーションを拡大する意
味で効果的である。ここでステイタス符号とは、環境負
荷情報の再生タイミングを示すコマンドに対応した符号
である。例えば図32で示すように、領域RからTをこ
のステイタス符号に充当することによって、利用するこ
とが可能になる。
【0157】図33は、このステイタス符号を6種類例
示したものである。すなわち「T=1」は、外部からユ
ーザーが再生指示を行った場合のみ再生できるモードで
あることを意味する。また同様に「T=6」はディスク
排出時に強制的に再生する動作を含んでいる。具体的に
は実施例6でステップ(u)、(v)、(w)、
(x)、(y)へと導くのに必要な符号である。
【0158】この他、使用していない領域R、Sは別の
目的で使用することができる。例えば領域Rが0の場合
には、記録された環境負荷情報が、すべて一般消費者が
自由に閲覧できる情報であることを意味する。一方、そ
れ以外の数字である場合には、無用な混乱を避けるため
に一般消費者用情報と、処理業者が取り扱う情報とを区
別し、特定のコードを入力した場合に限って、処理業者
用情報を見ることができるなど、情報管理に用いること
ができる。また領域Sは、例えば処理業者用のコマンド
となっている。このようにR,S,Tのように、ステイ
タスを符号化することで、一般消費者、処理業者に対し
て、有益な情報を提供することが可能になる。特に実施
例6で示したように、ディスク排出時に環境負荷情報を
提供するようにコマンドを入力しておくことは、地球環
境保全に多大な効果を及ぼす。
【0159】またB、「環境負荷情報について」のとこ
ろでも記述したが、情報記録媒体A、Bには複数の行政
単位条例に従った環境負荷情報を記録しておくことがで
きる。この時これら情報と行政単位コードをセットして
記録しておき、再生装置70に特定の行政単位コードを
入力することによって、これに対応した環境負荷情報を
読み出すようにすることも可能である。行政単位コード
とは、独自に定めても良いし、例えばDVD規格で定め
るリージョナルコード、ISO3166で規定した数値
又は文字列で表現する国コード、国際電話番号で規定し
た国コード、JIS−X0401で規定した都道府県コ
ード、市外電話局番で定める都道府県コード、郵便番号
で定める都道府県市町名コードなどのような既存のコー
ドを利用してもよい。具体的には国際電話番号で規定し
た国コード81、市外電話局番で定める都道府県コード
0468(または468)を入力することで、日本の横
須賀市が定めるリサイクル方法、廃棄方法に則ったリサ
イクル情報、廃棄情報を取り出すことができる。
【0160】次に環境負荷情報の表示例を説明する。図
34は、選択式による表示例であり、静止画((a)か
ら(d)まで)による表示例である。(a)は、環境負
荷情報を再生、表示する際の第1の画面である。ここで
は環境負荷情報として、製品、リサイクル、廃棄、製造
過程の4種類のデーターが記録されていることを示して
いる。そして次のステップとして、情報を1つだけ選択
するために、「選択して下さい」というメッセージが重
ねられている。
【0161】(b)は4つの情報のうち、ユーザーによ
ってリサイクル情報が選択された状態を表している。そ
して確認のために、「リサイクル」にはハッチがかけら
れている。またさらに進めるために、「リターンして下
さい」というメッセージが添えられている。
【0162】(c)は、「リサイクル」を選択した結果
の画面であり、リサイクルの階層に4種類の情報がある
ことを示している。この図ではさらに「リサイクル方法
(消費者用)」が選択され、ハッチがかけられた状態と
なっている。
【0163】(d)は、「リサイクル方法(消費者
用)」が選択された結果の画面である。ここでは、「日
本ディスクリサイクルセンター(JDRC)」に引き渡
して下さい」という情報が表示されている。ここで表示
される情報は、図14や図15に示したように、情報記
録媒体に記録されたものの1つである。なお(b)、
(c)で選択した以外の情報を知るために、「元に戻
る」という選択肢が画面上に表示されている。
【0164】以上、図34を用いて選択式の表示方法例
を示した。この表示方法は、本発明の一例にすぎず、様
々な応用が可能であるのは言うまでもない。
【0165】以上、本発明について実施例を示したが、
これらは発明の基本骨格を示すための説明であり、本発
明はこれに限定されるものではない。図面で示した実施
例はお互いに構成要素を入れ替えることも可能である
し、本文で記載した別の構成要素と交換することも可能
である。また各々の機構は、ユーザーやリサイクル業
者、廃棄業者の利便性を考慮して、高度に複雑なものと
してもよい。
【0166】
【発明の効果】本発明の情報記録媒体及び情報記録媒体
再生装置によれば、環境負荷情報があらかじめ記録して
あるために、その記録された情報に基づき、適切な処分
またはリサイクルをすることが可能となる。このため地
球環境を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の第1実施例になる光デ
ィスクの外観を示す図である。
【図2】図1、3、20に示す光ディスクの断面構造を
説明するための図である。
【図3】本発明の情報記録媒体の第2実施例になる光デ
ィスクの外観を示す図である。
【図4】本発明の情報記録媒体の第3実施例になる環境
負荷情報を重畳した情報記録面におけるピット列を説明
するための図である。
【図5】本発明の情報記録媒体の第6実施例になる環境
負荷情報を記録した領域を光ディスクに形成した状態を
説明するための図である。
【図6】本発明の情報記録媒体の第8実施例になる環境
負荷情報を記録した領域を光ディスクに形成した状態を
説明するための図である。
【図7】本発明の情報記録媒体の第8実施例になる光デ
ィスクの外観を示す図である。
【図8】本発明の情報記録媒体の第9実施例になる環境
負荷情報を記録した領域を光ディスクに形成した状態を
説明するための図である。
【図9】本発明の情報記録媒体の第9実施例になる光デ
ィスクの外観を示す図である。
【図10】本発明の情報記録媒体の第10実施例になる
環境負荷情報を記録した領域を光ディスクに形成した状
態を説明するための図である。
【図11】本発明の情報記録媒体の第10実施例になる
光ディスクの外観を示す図である。
【図12】本発明の情報記録媒体再生装置の第1実施例
になるブロック構成を示す図である。
【図13】本発明の情報記録媒体再生装置の第2実施例
になるブロック構成を示す図である。
【図14】環境負荷情報を記録した領域の具体的な記録
例を説明するための図である。
【図15】環境負荷情報を記録した領域の具体的な記録
例を説明するための図である。
【図16】本発明の情報記録媒体の第5実施例になる情
報記録面上の刻印領域近傍に環境負荷情報を記録した本
発明の情報記録媒体の外観を示す図である。
【図17】本発明の情報記録媒体の第7実施例になる情
報記録面上の刻印領域近傍に平行して、読みとり面上に
環境負荷情報を記録した本発明の情報記録媒体からの情
報の読み出しを説明するための図である。
【図18】本発明の情報記録媒体の第11実施例になる
光ディスクの外観を示す図である。
【図19】本発明の情報記録媒体の第12実施例になる
磁気テープの外観を示す図である。
【図20】従来の光ディスクの外観を示す図である。
【図21】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置を示す概略図である。
【図22】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置を収納した電子装置を示す概略図であ
る。
【図23】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの一例を示す図
である。
【図24】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図25】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図26】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図27】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図28】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図29】本発明に係る情報記録媒体を再生する情報記
録媒体再生装置に用いる再生シーケンスの別の例を示す
図である。
【図30】本発明に係る情報記録媒体に記録された環境
負荷情報の有無を示すリードイン領域の図である。
【図31】本発明に係る情報記録媒体に記録された環境
負荷情報の有無、環境負荷情報のアドレスを示すリード
イン領域の図である。
【図32】本発明に係る情報記録媒体に記録された環境
負荷情報の有無、環境負荷情報のアドレス、ステイタス
符号を示すリードイン領域の図である。
【図33】本発明に係る情報記録媒体に記録されたステ
イタス符号を示す図である。
【図34】本発明に係る情報記録媒体に記録された環境
負荷情報の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 環境負荷情報記録領域 2 主情報領域(情報記録領域) 3 リードイン領域 4 リードアウト領域 7 読取面 8 刻印領域(識別情報記録領域) 50 光ピックアップ 55 コントローラ 56,58 復調器 59 第2RAM 62 表示装置 70 情報記録媒体再生装置 A,B 情報記録媒体 p ピット列(信号トラック)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録再生可能な情報記録媒体であっ
    て、 前記情報を記録又は再生するための情報記録領域と、 当該情報記録媒体を内蔵し得る再生装置に関する環境負
    荷情報を予め記録した環境負荷情報記録領域と、 を少なくとも有することを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】情報を記録再生可能な情報記録媒体であっ
    て、 前記情報を記録又は再生するための情報記録領域と、 当該情報記録媒体を内蔵し得る再生装置を具備した電子
    装置に関する環境負荷情報を予め記録した環境負荷情報
    記録領域と、 を少なくとも有することを特徴とする情報記録媒体。
  3. 【請求項3】環境負荷情報を記録した情報記録媒体を再
    生する情報記録媒体再生装置であって、 前記情報記録媒体を挿入したときに、記録された前記環
    境負荷情報を自動的に再生する手段を有することを特徴
    とする情報記録媒体再生装置。
  4. 【請求項4】環境負荷情報を記録した情報記録媒体を再
    生する情報記録媒体再生装置であって、 前記情報記録媒体を排出したときに、記録された前記環
    境負荷情報を自動的に再生する手段を有することを特徴
    とする情報記録媒体再生装置。
  5. 【請求項5】環境負荷情報を記録した情報記録媒体を再
    生する情報記録媒体再生装置であって、 記録された前記環境負荷情報を、ユーザーの指示に従っ
    て再生する手段を有することを特徴とする情報記録媒体
    再生装置。
  6. 【請求項6】環境負荷情報を記録した情報記録媒体を再
    生する情報記録媒体再生装置であって、 前記情報記録媒体上のリードイン領域に記録されたステ
    イタス符号に従って、前記環境負荷情報を再生する手段
    を有することを特徴とする情報記録媒体再生装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7706240B2 (en) 2003-01-30 2010-04-27 Toppan Printing Co., Ltd. Optical disk and its manufacturing method

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US7706240B2 (en) 2003-01-30 2010-04-27 Toppan Printing Co., Ltd. Optical disk and its manufacturing method

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