JP2001247485A - ガス分解処理方法、並びに大気圧プラズマによる排ガス処理装置 - Google Patents

ガス分解処理方法、並びに大気圧プラズマによる排ガス処理装置

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JP2001247485A
JP2001247485A JP2000057172A JP2000057172A JP2001247485A JP 2001247485 A JP2001247485 A JP 2001247485A JP 2000057172 A JP2000057172 A JP 2000057172A JP 2000057172 A JP2000057172 A JP 2000057172A JP 2001247485 A JP2001247485 A JP 2001247485A
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gas
electrodes
decomposition
plasma discharge
volatile organic
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Hiromi Aoyanagi
広美 青柳
Junichi Tamura
順一 田村
Toshimoto Nishiguchi
敏司 西口
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業工程などから排出される揮発性有機化合
物を含有する気体を分解処理する場合の最適な方法及び
装置を提供する。 【解決手段】 揮発性有機化合物を含有するガスを非平
衝プラズマを利用し、分解処理する場合、有機化合物を
含有するガスに酸化効果の高いオゾンや過酸化水素など
の酸化剤を混合することにより、高分解率での分解処理
を可能とする。また、電極間距離を保ち、装置面積の縮
小を可能にするために反応流路を邪魔板の配設により蛇
行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業工程などから
排出される揮発性有機化合物を含有する気体の分解処
理、とりわけ大気圧プラズマ分解処理において、低濃度
成分の揮発性有機化合物を含有する気体を処理する場合
の最適な方法、並びにそれに適した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、揮発性有機化合物の大気への放散
による大気汚染等の環境破壊が深刻な問題となってい
る。揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound
s(VOC))を含有するガスを分解処理する技術としては
(1)吸着回収法、(2)燃焼処理((a)熱分解法、(b)触媒
分解法)、(3)スクラバー処理、(4)生物処理などがあ
る(しかし、これらの方法について開発された個々の技
術は(1)装置が割高、吸・脱着と2段階の処理が必要
(2)設置容積が大きい、処理条件によってはダイオキシ
ン類発生の懸念がある(3)給水量排水量の増大、排水処
理困難(4)反応処理に長時間かかるなどそれぞれに問題
があり、いずれも、十分な機能を果たすとはいえない。
また、メンテナンス等にも問題を有することがわかって
いる。更に工程から排出される数10ppm程度の低濃度
ガスに対しては効率の低下の問題があり、いずれも十分
な処理技術であるとは言い難い。
【0003】一方で、これらの技術の問題点を解決する
ことができるとして、近年プラズマ放電、特に非平衡プ
ラズマ放電によりVOC等の排ガスを分解する技術の研
究が進められており、多数の方法が提案されている。そ
の中で円柱状の装置内に外部電極と内部電極を持ち、電
極間に円柱型ペレット状あるいは球状の強誘電体を充填
し、プラズマを発生させるパックトべッド式反応装置は
大気圧下で操作できることから、装置内を真空にするポ
ンプなどは必要なく、また室温でプラズマを発生させる
ことができるため、広い濃度範囲のVOCガス等種々の
低濃度揮発性有害物質を高い効率で分解できることが知
られている。また、装置構成も簡単であるなどの利点が
あることがわかってきている。
【0004】非平衡プラズマによるVOC分解では、分
解率、分解生成物が処理条件により異なる。そのため分
解効率の向上や有害な中間生成物の抑制のため、反応条
件の制御が重要となってくる。非平衡プラズマによるV
OCガスの分解では、ガスの種類、濃度、処理量により
最適な処理条件が決定される。
【0005】仮にガス処理量に対し投入電力が小さい場
合には、分解反応が十分に進まず、中間生成物として有
害成分が生成される可能性がある。そこで中間生成物の
生成を抑制するため、90%以上の高い分解率で処理す
ることが必要である。しかし分解反応性が低いガス(ア
ルコール、環状化合物など)において、90%以上の高
分解を達成するには更に高電力を投入するか、もしくは
ガス処理量を小さくするなどで対処しなければならない
という問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで、電力を大きく
するためには電極間距離を制限しなければならない。よ
って、装置内が単純で入口から出口まで直線的である従
来のパックトべッド式反応装置をそのまま用いて上記従
来からの方法で処理した場合では、ガス流路体積が思う
ように取れず、処理できる量が少なくなってしまう。そ
の結果多量のガスを分解処理するためには、装置を延長
し体積を増すか、電極間距離を広げ滞留時間を上げる
か、電力を上げる必要があった。しかし、装置体積を増
すことによる大型化、滞留時間を上げることによる処理
量の減少、電力を上げることによる放電の不安定化など
の問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、上記問題を解決するた
め、VOC等の揮発性有害物質を含有するガスを効率良
く、無害ガスに分解するプラズマ分解装置を提供する。
【0008】また、非平衡プラズマによるVOCガスの
分解処理では、ガス種により分解持性が異なるため、ガ
ス種に応じた処理条件の設定が必要である。これまで分
解反応性が低いVOCガスに対して90%以上の高い分
解率を確保し、有害中間生成物の発生を抑制するために
は、投入電力を上げるか、ガス処理量を小さくするなど
して対処しなければならなかった。また、混合ガス中に
分解反応性の低いVOCガスが含有する場合、高分解率
を達成するためには処理条件を一番分解効率の低いガス
に合わせなくてはならず、分解効率の高い成分に対して
は過剰なエネルギーを投与していることになる。
【0009】そこで、本発明は、分解反応性の低いVO
Cガスの分解率を向上させる際に問題となっていた処理
効率の低下、投入電力の増加を解決するための最適な分
解処理方法を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、揮
発性有機化合物(VOC)を含む気体をプラズマ放電によ
る分解手段を用いて処理する方法であって、次の(I)お
よび/または(II)の特徴を有することで、分解を促進
し、排気中の残留VOCや中間生成物などの有害物質の
量を低減することを特徴とする。
【0011】(I)該VOCを含む気体中に酸化剤を混合
すること (II)該プラズマ放電が大気圧プラズマであって、分解反
応装置が、密閉式で排ガス出入口を有し、該装置内の対
向する面に平行に配置された電極と、電極間に強誘電体
が充填され、かつ、装置内に、対向する電極から延びる
邪魔板が交互に配設されていることまた、本発明は、揮
発性有機化合物(VOC)を含む気体を大気圧プラズマ放
電による分解手段を用いて処理する装置であって、密閉
式で排ガス出入口を有し、該装置内の対向する面に平行
に配置された電極と、電極間に強誘電体が充填され、か
つ、装置内に、対向する電極から延びる邪魔板が交互に
配設されていることを特徴とするものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明にかかる解決手段(I)で用
いる酸化剤としては酸化効果の高いオゾン、過酸化水素
等の酸素系酸化剤を混合することが望ましいが、酸化効
果が得られるものであればこれに限るものではない。さ
らに混合する酸化剤の量は、オゾンや過酸化水素の場
合、処理ガスの0.7〜7%、より好ましくは1〜5%
に調整することが望ましい。適量の酸化剤を混合するこ
とで、十分な分解反応が行なわれ、また、過剰添加によ
るオゾンの排出を防ぐことができる。
【0013】例えば100ppmのメタノールガスを1L/
min、投入電力60Wの条件下で分解処理した場合、分
解率は約70%である。これに対して100ppmメタノ
ールガスにオゾン(酸化剤)を3%混合し1L/min、60
W、の条件下で処理した場合には、ほぼ完全に分解す
る。
【0014】対象とするVOCガスは、塩素系溶剤、ア
ルコール、炭化水素系など種類は間わず、また複数の成
分を含む混合ガスでも構わない。分解反応性の高いVO
Cガスに適用した場合は、投入電力を小さくしたり、処
理量を増加させても、同等の分解率が得られることとな
り、結局、処理効率・エネルギー効率の向上に繋がる。
【0015】本発明にかかる解決手段(I)における分解
方法は特に制限はなく、目的に応じた分解方法で構わな
いが、低濃度のVOCガスの場合、非平衡プラズマ法が
分解効率の面から適している。非平衡プラズマ法の場
合、分解リアクターは(1)パックトベッド、(2)パルス
コロナ、(3)無声放電、(4)沿面放電のいずれでもよ
く、常温常圧で放電処理できるものならば形状は問わな
い。
【0016】本発明にかかる解決手段(I)により分解反
応性の低いVOCガスの非平衡プラズマによる分解処理
において酸化剤を混合することにより分解率が向上し、
90%以上の高い分解率を確保することが可能となる。
【0017】以下に、本発明にかかる解決手段(I)の効
果を図1を用いて実施例に即して説明するが本発明はこ
れに限定されるものではない。気体試料21を注入した
テドラーバッグ22を試料ケース23に入れ密閉状態に
し、コック27を開いて外部よりこの試料ケース内にガ
ス(空気、N2等)を流量調節器24にて等速で送り込
む。送り込まれたガス量と等量の試料ガスがテドラーバ
ッグ出口25より、リアクター26内に導入されるもの
である。なお、28は高圧電源、29はGC/MS、3
0は真空装置である。
【0018】また、リアクター26は図2に示すような
パックトベット式非平衡プラズマリアクターを使用して
いる。これは、リアクター入口12より気体が入り、誘
電体13の隙間を通過してリアクター出口14より気体
が出る構造となっており、気体が通過する際に、外電極
15および内電極16に交流電圧を印加することで、反
応管電極11と接地電極17の間で非平衡プラズマを発
生させ、気体試料を分解処理するものである。処理され
たガスは、配管を通って29のGC/MSに導入され、
分解ガスの分析が行われる。
【0019】次に実験条件を以下に示す。
【0020】(実験装置) 放電分解装置:誘電体を充填した同軸円筒状パックトベ
ッド式放電装置 リアクター寸法:外電極φ=40mm、内電極φ=15mm、
長さ=300mm 誘電体:BaTiO3 ε=7000(25℃)φ=3mm 分析装置:GC/MS(5973/6895HP社製) また、本発明にかかる解決手段(II)の揮発性有機化合物
(VOC)を含む気体を大気圧プラズマ放電による分解手
段を用いて処理する装置は、電極間距離を保ち、装置面
積の縮小を可能にするために反応流路を邪魔板の配設に
より蛇行させ、装置を大型化することなく処理効率を上
げる装置を提供するものであり、具体的には、次の(1)
〜(4)の大気圧プラズマ放電による揮発性有機化合物の
分解処理装置を提供するものである。
【0021】(1)揮発性有機化合物(VOC)を含む気体
を大気圧プラズマ放電による分解手段を用いて処理する
装置であって、密閉式で排ガス出入口を有し、該装置内
の対向する面に平行に配置された電極と、電極間に強誘
電体が充填され、かつ、装置内に、対向する電極から延
びる邪魔板が交互に配設されていることを特徴とする、
プラズマ放電による揮発性有機化合物の分解処理装置。
【0022】(2)前記交互に配置された邪魔板は、対向
する他方の電極に向けて直角に延び、邪魔板同士が交差
するように設定することにより反応装置内流路を蛇行さ
せる(1)に記載のプラズマ放電による揮発性有機化合物
の分解処理装置。
【0023】(3)前記交互に配置された邪魔板の電極間
距離は、一定になるように設定し反応装置内ガス流路全
長を等しくする(2)に記載のプラズマ放電による揮発性
有機化合物の分解処理装置。
【0024】(4)前記交互に配置された邪魔板を平板状
とし、先端が丸みを帯び、根元をカーブさせることによ
り、反応装置内ガス流をスムーズにする(1)に記載のプ
ラズマ放電による揮発性有機化合物の分解処理装置。
【0025】以下、本発明にかかる解決手段(II)の実施
形態を図面に基づいて説明する。図3は大気圧プラズマ
発生装置の縦断面図であり、上部電極1、下部電極2を
設置し、両電極の間に円柱型ペレット状強誘電体物質3
が充填されている。4は筒内流路を蛇行させ、電極の役
割も担うそれぞれ1,2電極から伸びた邪魔板、両電極
の間に高電圧を印加することのできる電源5を有する。
【0026】矢印aの方向で排ガスが流入し、矢印bの
方向で装置内から分解されたガスが排出される。
【0027】図4は図3の装置において邪魔板と平行な
面の断面図であり、(A)、(B)は上部電極1から邪魔板
3が伸びている部分の断面図であり、(C)は下部電極2
から邪魔板3が伸びている部分の断面図である。図5は
図3に示す装置の応用例であり、ガスの流れをスムーズ
にするために邪魔板3の先端を丸くし、根元をカーブさ
せた装置の縦断面図である。
【0028】つぎに上記構成において、矢印aの向きで
装置内に排ガスを導入すると同時に、5の電源のスイッ
チを入れると、両電極1、2に電圧がかかり、プラズマ
が発生し揮発性有害物質を分解処理する。装置内へ導入
された排ガスは3の強誘電体物質の充填された流路を通
り、4の邪魔板によって装置内を蛇行し、浄化ガスとし
て矢印bで示す流れとして排出される。
【0029】図6は外部電極6と内部電極7の間に強誘
電体3の充填された従来のパックトべッド式反応装置で
ある。
【0030】次に実験条件を以下に示す。
【0031】(実験装置) 放電分解装置:誘電体を充填したパックトベッド式放電
装置(図3(実施例6、7)、図6(比較例2)) リアクター寸法は各実施例参照 誘電体:BaTiO3 ε=7000(25℃)φ=3mm 分析装置:GC/MS(5973/6895HP社製) 本発明にかかる上記解決手段(I)及び(II)は組み合わせ
て適用してもよい。例えば図2のパックトベッド式非平
衡プラズマリアクターに代えて、図3〜図5のに示す大
気圧プラズマ発生装置を用いて、ガス中に酸化剤を混合
することにより排ガスの分解にさらなる効果を上げるこ
とができる。
【0032】
【実施例】まず、本発明にかかる解決手段(I)を実施例
により詳細に説明する。
【0033】[実施例1]図1に示す非平衡プラズマ装置
にて、ジクロロメタンを100ppmとオゾンを5%含有
する気体試料をガス処理量1L/min、電圧3kV(60
W)の条件下で分解処理した。分解処理後のガスをGC/
MSで分析したところ、ジクロロメタンの分解率は99
%で、二酸化炭素、塩化水素が分解生成物として検出さ
れた。
【0034】[実施例2]図1に示す非平衡プラズマ装置
にて、オゾン濃度を1%とした以外は実施例1と同じ条
件で分解処理した。分解処理後のガスをGC/MSにて
分析したところ、ジクロロメタンの分解率は91%で、
二酸化炭素、塩化水素が分解生成物として検出された。
【0035】[実施例3]図1に示す非平衡プラズマ装置
にて、ジクロロメタンを100ppm、メタノールを10
0ppm、およびオゾンを5%含有した気体試料を実施例
1と同じ条件下で分解処理した。分解処理後のガスをG
C/MSで分析したところ、分解率はジクロロメタン9
7%、メタノール95%で、CO2、HClが分解生成物
として検出された。
【0036】[比較例1]図1に示す分解装置にてオゾン
を含有しなかったことを除けば実施例1と同じ条件下で
分解処理した。
【0037】分解処理後のガスをGC/MSで分析した
ところ、ジクロロメタンの分解率は63%で、分解生成
物として二酸化炭素、塩化水素、ホスゲンが検出され
た。
【0038】[実施例4]図1に示す分解装置にてオゾン
濃度を0.5%としたことを除けば実施例1と同じ条件
下で分解処理した。分解処理後のガスをGC/MSにて
分析したところ、ジクロロメタンの分解率は76%で、
分解生成物として二酸化炭素、塩化水素、ホスゲンが検
出された。
【0039】[実施例5]図1に示す分解装置にてオゾン
濃度を10%としたことを除けば実施例1と同じ条件下
で分解処理した。分解処理後のガスをGC/MSにて分
析したところ、ジクロロメタンの分解率は99%で、分
解生成物として二酸化炭素、塩化水素、オゾンが検出さ
れた。
【0040】次に本発明にかかる解決手段(II)を実施例
により詳細に説明する。
【0041】[実施例6]図3に示すプラズマ分解装置を
用い、装置長さ30cm、邪魔板は対向する電極方向に
10.8cm、厚み5mm電極間距離は 12.5mm、ガス流路
体積は 3005cm3である。強誘電体物質として直径3m
m、誘電率 7000 の円柱型ペレット状BaTiO3を充填
した。排ガスとしてメタノールを300ppm窒素に混合
し、1〜3L/minで反応装置内へ流通し、電極間に3k
Vの電圧を印加しプラズマ分解処理を行った。こうして
処理されたガスを測定した結果を表1に示す。表からメ
タノールは100%分解された。
【0042】[実施例7]実施例6に示す装置を用い、排
ガスとしてメタノール、エタノール、べンゼンをそれぞ
れ100ppmずつテドラーバッグ中で空気と混合し、1
〜3L/minで反応装置内へ流通し、電極間に3kVの電
圧を印加しプラズマ分解処理を行った。こうして処理さ
れたガスを測定した結果を表1に示す。メタノール、エ
タノールは完全に分解し、ベンゼンも95%以上の分解
率を得た。
【0043】[比較例2]図3に示す装置と等しい装置長
さで、図6に示す従来のパックトベッド式反応装置を用
いて分解処理を行った。電極間距離 12.5mm、ガス流
路体積442cm 3、強誘電体物質として直径3mm、誘
電率 7000 の円柱型ペレット状BaTiO3を充填した。
排ガスとしては上記に示す窒素ベースメタノール及び空
気ベース3種揮発性有害物質をそれぞれ用い、1〜3L/
minで反応装置内へ流通し、電極間に3kVの電圧印加
しプラズマ分解処理を行った。こうして処理されたガス
を測定した結果を表1に示す。窒素べースメタノールは
2L/min以下では100%分解したが、3L/minでは9
5%の分解率に低下した。また、空気べース3種揮発性
有害物質では1L/minからべンゼンに残留が発生するな
ど2L/min以上では3種類とも分解率の低下が起こっ
た。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により次の
効果を得ることができる。
【0046】本発明にかかる解決手段(I)により、非平
衡プラズマなどのガス分解処理においてアルコールなど
の分解率の低いVOCガスに酸化剤を混合することによ
り、中間生成物を抑制し高い分解率を達成することを可
能とするものである。VOCガスは単一ガスでも複数の
成分を含む混合ガスでもよく、混合しても分解率への影
響はない。
【0047】また、本発明にかかる解決手段(II)によ
り、対向する他方のプラズマ電極に向けて平行かつ交差
するように延びた邪魔板により反応装置内流路を一定の
間隔で蛇行させたことにより、ガス流路体積が従来のパ
ックトべッド式反応装置より増加した結果、排ガスは十
分なプラズマ反応を起こして、低濃度のVOCをほぼ完
全に分解除去することができる。
【0048】さらに、本発明にかかる解決手段(II)で
は、従来のパックトベッド式反応装置に比べ、等しい装
置長さでガス流路体積を増すことができることから、大
型化することなく処理量を増すことが容易にできる。さ
らに邪魔板により電極間距離、ガス流路体積を変えるこ
とができることから、処理効率を容易に制御することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる解決手段(I)の実施例にかかる
揮発性有機化合物ガス分解の構成図
【図2】本発明にかかる解決手段(I)の実施例にかかる
リアクターの断面図
【図3】本発明にかかる解決手段(II)の実施形態の電極
間に強誘電体を充填し、邪魔板を配設したプラズマ反応
装置の断面図である。
【図4】図3に示すプラズマ反応装置のある一部の邪魔
板に平行な断面図である。
【図5】本発明にかかる解決手段(II)の実施形態の電極
間に強誘電体を充填し、邪魔板を配設したプラズマ反応
装置の応用例の1つである邪魔板の先端が丸みを帯び、
根元をカーブさせた装置の断面図である。
【図6】外部電極と内部電極間に強誘電体の充填された
従来のパックトべッド式反応装置である。
【符号の説明】
1:電極 2:電極 3:強誘電体物質 4:邪魔板 5:電源 6:外部電極 7:内部電極 11:反応管電極 12:リアクター入口 13:無機誘電体 14:リアクター出口 15:外電極 16:内電極 17:接地電極 21:気体試料 22:テドラーバッグ 23:試料ケース 24:流量調節器 25:テドラーバッグ出口 26:リアクター 27:コック 28:高圧電源 29:GC/MS 30:真空装置 a:排ガス入口 b:排ガス出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 19/08 C07C 19/03 C07B 37/06 31/04 C07C 15/04 31/08 19/03 B01D 53/34 ZAB 31/04 117Z 31/08 134Z (72)発明者 西口 敏司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2E191 BA11 BD11 BD18 4D002 AA21 AA33 AA40 BA07 CA07 DA04 DA21 DA51 DA52 4G075 AA03 BA05 BA06 CA15 CA47 EB01 EB42 EC09 EC21 FC15 4H006 AA05 AC13 AC26 BE31 BE32 EA02 FE11

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揮発性有機化合物(VOC)を含む気体を
    プラズマ放電による分解手段を用いて処理する方法であ
    って、次の(I)および/または(II)の特徴を有すること
    で、分解を促進し、排気中の残留VOCや中間生成物な
    どの有害物質の量を低減することを特徴とする、プラズ
    マ放電による揮発性有機化合物の分解処理方法。 (I)該VOCを含む気体中に酸化剤を混合すること (II)該プラズマ放電が大気圧プラズマであって、 分解反応装置が、密閉式で排ガス出入口を有し、該装置
    内の対向する面に平行に配置された電極と、電極間に強
    誘電体が充填され、 かつ、装置内に、対向する電極から延びる邪魔板が交互
    に配設されていること
  2. 【請求項2】 前記(I)において、前記酸化剤が、酸素
    系酸化剤である請求項1に記載のプラズマ放電による揮
    発性有機化合物の分解処理方法。
  3. 【請求項3】 前記酸素系酸化剤が、オゾン(O3)、過
    酸化水素(H22)である請求項2に記載のプラズマ放電
    による揮発性有機化合物の分解処理方法。
  4. 【請求項4】 前記(II)において、前記交互に配置され
    た邪魔板は、対向する他方の電極に向けて直角に延び、
    邪魔板同士が交差するように設定することにより反応装
    置内流路を蛇行させる請求項1に記載のプラズマ放電に
    よる揮発性有機化合物の分解処理方法。
  5. 【請求項5】 前記交互に配置された邪魔板の電極間距
    離は、一定になるように設定し反応装置内ガス流路全長
    を等しくする請求項4に記載のプラズマ放電による揮発
    性有機化合物の分解処理方法。
  6. 【請求項6】 前記(II)において、前記交互に配置され
    た邪魔板を平板状とし、先端が丸みを帯び、根元をカー
    ブさせることにより、反応装置内ガス流をスムーズにす
    る請求項1に記載のプラズマ放電による揮発性有機化合
    物の分解処理方法。
  7. 【請求項7】 揮発性有機化合物(VOC)を含む気体を
    大気圧プラズマ放電による分解手段を用いて処理する装
    置であって、密閉式で排ガス出入口を有し、該装置内の
    対向する面に平行に配置された電極と、電極間に強誘電
    体が充填され、かつ、装置内に、対向する電極から延び
    る邪魔板が交互に配設されていることことを特徴とす
    る、プラズマ放電による揮発性有機化合物の分解処理装
    置。
  8. 【請求項8】 前記交互に配置された邪魔板は、対向す
    る他方の電極に向けて直角に延び、邪魔板同士が交差す
    るように設定することにより反応装置内流路を蛇行させ
    る請求項7に記載のプラズマ放電による揮発性有機化合
    物の分解処理装置。
  9. 【請求項9】 前記交互に配置された邪魔板の電極間距
    離は、一定になるように設定し反応装置内ガス流路全長
    を等しくする請求項8に記載のプラズマ放電による揮発
    性有機化合物の分解処理装置。
  10. 【請求項10】 前記交互に配置された邪魔板を平板状
    とし、先端が丸みを帯び、根元をカーブさせることによ
    り、反応装置内ガス流をスムーズにする請求項7に記載
    のプラズマ放電による揮発性有機化合物の分解処理装
    置。
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