JP2001246749A - インクジェットプリントヘッド - Google Patents

インクジェットプリントヘッド

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JP2001246749A
JP2001246749A JP2000058238A JP2000058238A JP2001246749A JP 2001246749 A JP2001246749 A JP 2001246749A JP 2000058238 A JP2000058238 A JP 2000058238A JP 2000058238 A JP2000058238 A JP 2000058238A JP 2001246749 A JP2001246749 A JP 2001246749A
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electrode
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Mitsuyasu Nakajima
光康 中嶋
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エネルギー発生素子駆動用の駆動素子の発熱を
効率良く外部に放出させるインクジェットプリントヘッ
ドを提供する。 【解決手段】印字ヘッド20はチップ基板21にインク
供給溝22とインク供給孔23を穿設され、表層に駆動
回路(論理回路24、ドライバ25)を形成され、絶縁
膜26の上に抵抗発熱素子27−1、個別配線電極2
8、共通電極29が配設され、隔壁31の上にオリフィ
ス33を形成されたオリフィスプレート32が積層され
る。共通電極29は抵抗発熱素子27−1の左側に接続
して上方にインク流路35を形成する接続電極29−1
とドライバ25の上に絶縁膜26を介して重畳された拡
張電極29−2とから成る。ドライバ25の発熱は絶縁
膜26、拡張電極29−2及び接続電極29−1を介し
てインク流路35のインクに伝導されて更にインク加圧
室34に供給され、インク滴と共にオリフィス33から
外部に放出され、ヘッド内部に残留することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板に形成される
モノリシックインクジェットヘッドに関り、特に詳しく
は、従来の製造方法を大きく変えることなくエネルギー
発生素子駆動用の駆動素子の発熱を効率良く外部に放出
させるインクジェットプリントヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェット方式のプリン
タが広く用いられている。インクジェット方式の印字ヘ
ッドには、エネルギー発生素子としてピエゾ抵抗素子
(圧電素子)を備えたピエゾ式印字ヘッド又は抵抗発熱
素子を備えたサーマル式印字ヘッドがある。
【0003】ピエゾ式印字ヘッドはピエゾ抵抗素子の変
形によってインク滴を飛ばすものであり、サーマル式印
字ヘッドは抵抗発熱素子の発熱による膜気泡の圧力でイ
ンク滴を飛ばすものである。
【0004】サーマル式には更にインク滴の吐出方向に
より二通りの構成があり、一つは抵抗発熱素子の発熱面
に平行する方向にインク滴を吐出する構成のサイドシュ
ータ型と呼称されるものであり、他は抵抗発熱素子の発
熱面に垂直な方向にインク滴を吐出する構成のルーフシ
ュータ型又はトップシュータ型と呼称されるものであ
る。
【0005】図4(a) は、ルーフシュータ型プリンタの
インクジェットプリントヘッド(以下、単に印字ヘッド
という)のインク吐出面の外観を模式的に示す平面図で
あり、同図(b) は、その内部構成を示すためオリフィス
プレート4及び後述する隔壁15を取り除いて示す平面
図である。
【0006】図5(a) は、図4(a) の破線で四角く囲ん
だ部分aの図4(b) に示す構成の拡大図であり、図5
(b) は、図4(a) のA−A′断面矢視図であり、図5
(a) の場合よりも更に拡大して示している。
【0007】先ず図4(a) に示すように、印字ヘッド1
は、シリコンウエハから切り出されたチップ基板2から
成り、その表面の上下端部にボンディング用の接続端子
3を形成され、これら接続端子3の部分を除く全面に厚
さおよそ17μmのオリフィスプレート4が覆設されて
いる。
【0008】そのオリフィスプレート4には、設計上の
方針にもよるが、64個、128個あるいは256個等
の多数のオリフィス5が一列に設けられてノズル列6を
形成している。ノズル列6は、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)及びブラック(Bk)のインク
をそれぞれ吐出すべく4列設けられている。上記のオリ
フィス5の直径はおよそ14μmである。
【0009】また、この印字ヘッド1の内部は、図4
(b) 及び図5(a),(b) に示すように、チップ基板2の表
面層に、LSI形成技術により、シフトレジスタやラッ
チ等から成る駆動回路の論理回路7(図4(b) 参照、図
5(a),(b) では図外右方になる)とこれに連設されたド
ライバ8が形成されている。更に、チップ基板2の表面
上には、薄膜形成技術により、ドライバ8の端子部に一
端が接続する条形の抵抗発熱体膜9(図5(b) 参照)が
形成されている。
【0010】この抵抗発熱体膜9の発熱部つまり抵抗発
熱素子9−1となる両側に重ねて一方の上記ドライバ8
の端子部側に個別配線電極11が積層され、反対側に共
通電極12が積層されている。抵抗発熱素子9−1の大
きさは、通常25μm×25μmである。
【0011】上記共通電極12の左方には、例えばサン
ドブラスト等の方法により、チップ基板2のおよそ2/
5の深さのインク供給溝13が穿設され、更にこのイン
ク供給溝13に連通し、チップ基板2の裏面に貫通する
インク供給孔14が穿設されている。
【0012】そして、個別配線電極11、ドライバ8、
及び論理回路7の上と、インク供給溝13の左方のチッ
プ基板面とに、例えば高さ10μmの隔壁15が積層さ
れている。個別配線電極11上の隔壁端部からは、各抵
抗発熱素子9−1間に伸び出して各抵抗発熱素子9−1
を個別に区画する仕切隔壁15−1が延設されている。
これらの仕切隔壁15−1によって各抵抗発熱素子9−
1毎にインク加圧室16が形成されている。前述したオ
リフィス5は、上記の抵抗発熱素子9−1に対応してイ
ンク加圧室16の上部に形成されている。
【0013】インクは、インク供給孔14を介して外部
から供給され、図5(b) に矢印bで示すように、インク
供給溝13及び共通電極12上のインク流路を介してイ
ンク加圧室16に供給され、オリフィス5から外部の紙
面に向かってインク滴となって吐出される。
【0014】このオリフィス5からインク滴を吐出させ
るには、先ず、画像情報に応じた通電により抵抗発熱素
子9−1を発熱させて抵抗発熱素子9−1とインクとの
界面に膜気泡を発生させ、この膜気泡の成長圧力によ
り、インク加圧室16内にあるインクをインク滴として
オリフィス5から押し出すようにして吐出させる。この
後、上記の膜気泡は収縮して消滅し、インク滴が飛び出
した後のインク加圧室16には、外部からインク供給孔
14、インク供給溝13、及び共通電極12上のインク
流路を介してインクが補充される。
【0015】この一連の、抵抗発熱素子9−1の発熱、
膜気泡の発生・成長、インク滴の吐出、膜気泡の縮小・
消滅、及びインク加圧室16へのインクのリフィルまで
の周期は、およそ300μsである。
【0016】図6は、上記抵抗発熱素子9−1、共通電
極12、個別配線電極11、及びドライバ8の等価回路
を示している。同図に示す複数の抵抗発熱素子9−1と
図4(b) 及び図5(a),(b) に示すインク供給溝13との
間にあって複数の抵抗発熱素子9−1の並設方向に平行
に延設される共通電極12の延設両端部は、そのまま接
続端子3(図4(a),(b) 参照)の中の給電端子に接続さ
れる。また、ドライバ8のエミッタに接続する内部共通
配線17は、接続端子3の中の接地端子に接続される。
そして、ドライバ8のベース8−1は論理回路7に接続
されている。
【0017】ところで、上記のように抵抗発熱素子9−
1をドライバ8で発熱駆動して膜気泡を発生させ、イン
ク滴をオリフィス5から吐出させる際に、上述したよう
に抵抗発熱素子9−1には熱が発生するが、これを駆動
するドライバ8も、オン抵抗を持っているため、抵抗発
熱素子9−1ほどではないが、やはり発熱する。例え
ば、ドライバ8のオン抵抗を25Ω、電流を0.15
A、抵抗発熱素子9−1の同時印加数を20個、平均駆
動率を80%とすると、その発熱量は、0.15A×
0.15A×25Ω×20×0.8=9W ・・・
(1)となる。
【0018】そして、上記の抵抗発熱素子9−1で発生
した熱の殆どは、インク滴に伴われて吐出されていき、
印字ヘッド1の内部には残らない。ところが、ドライバ
8は隔壁15で覆われている為放熱経路を確保すること
ができず、放熱は極めて悪い状態となってしまう。ま
た、このインク吐出面に位置する隔壁15やオリフィス
プレート4は、ポリイミド等の樹脂によって形成されて
おり、このポリイミドとチップ基板2のシリコンでは、
ポリイミドの方が熱抵抗が3桁程度大きい。したがっ
て、従来は、ドライバ8の放熱は、隔壁15やオリフィ
スプレート4を介すことなく、シリコンからなるチップ
基板2側に対してのみ行われていた。
【0019】この専らチップ基板2側に伝導されるドラ
イバ8の放熱を外部に放出するために、通常、印字ヘッ
ド1は、上記ポリイミドから成る構成が集中するインク
吐出面とは反対側のシリコン露出面(図4(a),(b) 及び
図5(a) の裏面、図5(b) の下面)を放熱板上に密着し
て実装される。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、抵抗発
熱素子9−1ほどでは無いとは言え、シリコンのチップ
基板2を介して放出されるドライバ8の発熱は上述した
ように9Wもある。他方、ドライバ8は周囲の温度が設
定温度範囲を超えると正常に動作しなくなるという特性
を有している。つまり、もし、シリコンのチップ基板2
を介して放出される熱量よりもドライバ8の発熱量が超
えると、周囲の温度が設定温度を超えるため、ドライバ
8が正常に動作しなくなるという不具合が発生する。
【0021】したがって、シリコン・チップ基板2を介
して放出される熱量よりもドライバ8の発熱量が超えて
周囲の温度が設定温度を超えることの無いように、ドラ
イバ8の駆動条件、例えば抵抗発熱素子9−1の同時印
加数や平均駆動率を調整する必要があった。そして、こ
のようにドライバ8が発熱し過ぎないように同時印加数
や平均駆動率を調整するということは、同時印加数を減
らしたり、平均駆動率を下げることに他ならない。
【0022】しかしながら、このように同時印加数を減
らしたり、平均駆動率を下げると、印字速度の低下を招
き、ユーザからの不満が大きくなるので、好ましくな
い。また、他の解決策としては、ドライバ8のオン抵抗
を減らして発熱を抑えるためにドライバ8の面積を大き
く形成する方法がある。しかし、この方法は、印字ヘッ
ドが大きくなってプリンタ全体が大型化するという好ま
しくない問題があり、更に、製品コストが上昇するとい
う問題にもつながってますます好ましくない。
【0023】本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、
基板に形成されるモノリシックインクジェットヘッドに
おいて従来の製造方法を大きく変えることなくエネルギ
ー発生素子駆動用の駆動素子の発熱を効率良く外部に放
出させるインクジェットプリントヘッドを提供すること
である。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
プリントヘッドは、基板上の所定方向に並んで配設され
液体を吐出させる為の圧カエネルギーを発生させる複数
のエネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子を駆動
する駆動素子と、上記エネルギー発生素子に接続され該
エネルギー発生素子に駆動電圧を供給する駆動電極と、
上記基板上に立設され各エネルギー発生素子により上記
液体に圧力を加える加圧室を夫々区画形成する仕切隔壁
と、該仕切隔壁に重畳して設けられインク吐出用のオリ
フィスが空けられたオリフィスプレートと、上記加圧室
にインクを供給するインク流路とを有するインクジェッ
トプリントヘッドにおいて、上記駆動電極の少なくとも
一部を上記駆動素子と熱的に結合すべく配置し、上記駆
動素子により発生した熱を上記駆動電極に伝導するよう
に構成される。
【0025】上記駆動電極は、例えば請求項2記載のよ
うに、複数のエネルギ−発生素子に共通に接続される共
通電極で構成され、そして、例えば請求項3記載のよう
に、上記駆動電極に接続するエネルギー発生素子を駆動
する駆動素子に重畳して配置され、また、例えば請求項
4記載のように、上記駆動電極に接続しないエネルギー
発生素子を駆動する駆動素子に重畳して配置され、ま
た、例えば請求項5記載のように、上記駆動電極に接続
するエネルギー発生素子を駆動す駆動素子と、該駆動電
極に接続しないエネルギー発生素子を駆動する駆動素子
とに重畳して配置される。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。図1(a) は、第1の実施の形
態におけるインクジェットプリントヘッドのオリフィス
プレート及び隔壁を取り除いて内部構成を示す平面図で
あり、同図(b) は、その抵抗発熱素子とその近傍の構成
をオリフィスプレート及び隔壁と共に拡大して示す断面
図である。
【0027】同図(a),(b) に示す印字ヘッド20におい
て、チップ基板21、このチップ基板21に穿設された
インク供給溝22及びインク供給孔23、並びにチップ
基板21の表層に形成された駆動回路の論理回路24及
び駆動素子としてのドライバ25の構成は、図4(b) 及
び図5(a),(b) に示した印字ヘッド1のチップ基板2、
インク供給溝13、インク供給孔14、論理回路7、及
びドライバ8の構成と同一である。
【0028】本例では、これらの上に絶縁膜26がコン
タクト孔26−1及びボンディングパッド孔26−2部
分を除いて被着される。そして、エネルギー発生素子と
しての抵抗発熱素子27−1を形成する抵抗発熱体膜2
7の一端及びこの抵抗発熱体膜27の抵抗発熱素子27
−1よりも右側に重なって接続する個別配線電極28
が、上記コンタクト孔26−1を介して、ドライバ25
の不図示の接続パッドに接続されている。
【0029】上記の個別配線電極28が抵抗発熱体膜2
7を介してドライバ25の接続パッドに接続する構成
は、抵抗発熱体膜27の膜厚が4000Å程度であるの
で、電気的には個別配線電極28とドライバ25の接続
パッドとが直接接続されているのとほぼ同様で、ドライ
バ25の出力と個別配線電極28間の抵抗は無視できる
程度のものである。
【0030】このコンタクト孔26−1を介してドライ
バ25に接続する構成を除いては、この個別配線電極2
8と、抵抗発熱素子27−1の左側に接続する共通電極
29の接続電極29−1の構成は、図4(b) 及び図5
(a),(b) に示した印字ヘッド1の個別配線電極11と共
通電極12の構成と同一である。
【0031】また、これらの上に積層される隔壁31、
この隔壁31の上に積層されるオリフィスプレート3
2、このオリフィスプレート32に穿設されているオリ
フィス33、及びこれらに取り囲まれて形成されるイン
ク加圧室34とインク流路35の構成も、図4(b) 及び
図5(a),(b) に示した印字ヘッド1の隔壁15、オリフ
ィスプレート4、オリフィス5、インク加圧室16及び
インク流路35と同一の構成である。
【0032】但し、本例では、共通電極29の形状に特
別な工夫が施されている。すなわち、共通電極29は、
上述した抵抗発熱素子27−1の左側に接続してその上
方にインク流路35を形成している接続電極29−1の
他に、この接続電極29−1と一体に形成されてドライ
バ25の上に絶縁膜26を介して重畳された拡張電極2
9−2を備えている。
【0033】このように共通電極29の拡張電極29−
2は、絶縁膜26の上に形成されているので、ドライバ
25との間には絶縁膜26が介在し、ドライバ25とは
電気的には接続されていない。しかし、熱的には絶縁膜
26を介して結合している。すなわち、ドライバ25か
ら発生した熱は絶縁膜26を介して拡張電極29−2に
伝導される。
【0034】この拡張電極29−2に伝導されたドライ
バ25の熱は、接続電極29−1に伝導され、この伝導
された接続電極29−1上の熱は、インク流路35上の
インクに伝導される。接続電極29−1上の熱を伝導さ
れたインクは順次インク加圧室34に供給され、インク
滴となってオリフィス33から吐出されていく。
【0035】これにより、ドライバ25の発熱は、絶縁
膜26、拡張電極29−2、接続電極29−1、及びイ
ンク流路35を介してインクに伝導され、オリフィス3
3から吐出されるインク滴によって外部に放出され、ヘ
ッド内部に残留することはない。
【0036】このように、従来の製造方法を大きく変え
ることなく、共通電極を拡張してドライバに重畳するこ
とにより共通電極に放熱板を兼ねさせ、常に新陳代謝さ
れるインク流路上のインクを活用して、ドライバの発熱
をヘッド外部に効率良く放出することができる。
【0037】図2(a) は、第2の実施の形態におけるイ
ンクジェットプリントヘッドのオリフィスプレート及び
隔壁を取り除いて内部構成を示す平面図であり、同図
(b) は、その抵抗発熱素子とその近傍の構成をオリフィ
スプレート及び隔壁と共に拡大して示す断面図である。
【0038】同図(a),(b) に示す印字ヘッド20′は、
共通電極の構成が異なるだけで、その他の構成は図1の
印字ヘッド20と同一であるので、図1と同一の構成
で、本例の説明上必要な部分には、図1と同一の番号を
付与して示している。また、以下の説明では、チップ基
板21の左端から右端まで4列の抵抗発熱素子27−1
(27−1a、27−1b、27−1c、27−1d)
の列に対応する各部の構成を、単にa列、b列、c列、
及びd列として説明する。
【0039】同図(a),(b) に示すように、この印字ヘッ
ド20′において、共通電極36(36a、36b、3
6c、36d)は、左端a列の共通電極36aのみ通常
の形態すなわち接続電極のみの構成で、他のb列、c列
及びd列の共通電極36(36b、36c、36d)
は、接続電極36−1(36b−1、36c−1、36
d−1)と拡張電極36−2(36b−2、36c−
2、36d−2)を備えている。
【0040】そして、b列の共通電極36bの接続電極
36b−1はb列の抵抗発熱素子27−1bに接続され
ているが、拡張電極36b−2は、a列のドライバ25
の上に(絶縁膜26を介して、以下同様)重畳されてい
る。また、c列の共通電極36cの接続電極36c−1
はc列の抵抗発熱素子27−1cに接続されているが、
拡張電極36c−2は、b列のドライバ25の上に重畳
されている。そして、d列の共通電極36dの接続電極
36d−1はd列の抵抗発熱素子27−1dに接続され
ているが、拡張電極36d−2は、c列のドライバ25
の上に重畳されている。
【0041】すなわち、ドライバ25から発熱を伝導さ
れる拡張電極36−2と、その熱をインクに放熱する接
続電極36−1とは、異なる列に配置されている。そし
て、右端d列のドライバ25の上には拡張電極36−2
が配置されていない。
【0042】このd列のドライバ25は、チップ基板2
1の端部に位置しているので、他のa列〜c列のドライ
バ25に比較して熱の蓄積が少ない。したがって、d列
のオリフィス33から、例えば印字する確率が一番小さ
い色のインクを吐出するように割り当てれば、ドライバ
25の駆動率が小さくなって発熱量が他よりも低くな
り、図2の構成でも充分対応できるようになる。
【0043】例えば、通常、市販されているプリンタの
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色
の色インクについての使用量を調べてみると、M>C≫
Yとなっている。そこで、d列にYインクを割り当てる
ようにするとよい。
【0044】或いは、インク吐出の際に膜気泡を形成し
たときの膜気泡近傍の熱が同じであれば、1オリフィス
当りのインク吐出量が一番多い色インクをd列に割り当
てるようにしても良い。具体的には、オリフィスの口径
のみが異なり、その他のディメンジョンや印加エネルギ
ーが同じ場合は、オリフィスの口径が大きいものほどイ
ンク吐出量が多く、したがって、発生した熱も、インク
滴とともに外部により多く放出される。
【0045】つまり、オリフィスにおいて、他のディメ
ンションや印加エネルギーが同じで口径のみが大きいも
のは、放熱量が多いことになり、発熱するドライバの近
傍にある吐出部、つまりインク加圧室での発熱が更に少
なくなり、ドライバの放熱を助けることになる。
【0046】或いは、1オリフィス当りのインク吐出量
が同じであれば、インク吐出のために発生した膜気泡近
傍の発熱が大きいものでは全ての熱をインク滴として外
部に放出できない虞があるから、この発熱が一番小さい
ものを割り当てるようにしても良い。
【0047】また、a列の共通電極36aとb列〜d列
の共通電極36b〜36dでは、形状が異なるが、抵抗
発熱素子27−1の駆動時には、抵抗発熱素子27−1
とボンディングパッド孔26−2にあるボンディングパ
ッド間に電流が流れるので、接続電極36−1のみに電
流が流れ、拡張電極36−2には電流が殆ど流れず、し
たがって、a列の共通電極36aとb列〜d列の共通電
極36b〜36d間の電気特性には影響が無い。
【0048】図3(a),(b) は、上記第2の実施の形態に
おける変形例を示す平面図であり、インクジェットプリ
ントヘッドのオリフィスプレート及び隔壁を取り除いて
示している。同図(a) は、a列〜c列の共通電極36
a、36b、36cの構成が図2(a) に示したa列〜c
列の共通電極の構成と同一であり、d列の共通電極37
の構成が図2(a) に示したd列の共通電極36dの構成
と異なる。
【0049】すなわち、図3(a) に示すd列の共通電極
37は、図2(a) に示した共通電極36dと同様に、d
列の抵抗発熱素子に接続する接続電極37−1とc列の
ドライバ上に重畳する拡張電極37−2とを備えている
が、この他に更にd列のドライバ上に重畳する拡張電極
37−3を備えている。つまり、この例では、c列のド
ライバの発熱とd列のドライバの発熱が、共にd列の接
続電極37−1とd列のインク流路のインクを介して外
部に放出されることになる。
【0050】各列のドライバの発熱量が全て同じである
とすれば、放熱効果は、a列=b列であり、これらより
もc列及びd列の放熱効果は小さく且つd列はチップ基
板の端部に近接しているので、c列<d列であり、した
がって、各列の放熱効果は、a列=b列>d列>c列と
見ることができる。この放熱効果に見合った色インクの
配分を行うとよい。
【0051】また、図3(b) は、c列とd列の共通電極
36cと37の構成が同図(a) のc列とd列の共通電極
の構成と同一であり、a列とb列の共通電極の構成が同
図(a) のa列とb列の共通電極の構成と異なる。すなわ
ち、同図(b) ではa列とb列が一体の共通電極38で構
成されている。この共通電極38は、a列の抵抗発熱素
子に接続する接続電極38−1aとb列の抵抗発熱素子
に接続する接続電極38−1bとを備え、拡張電極38
−2がa列のドライバ上に重畳されている。
【0052】換言すれば、同図(a) において、a列の共
通電極36aがb列の共通電極36bの拡張電極に連結
された形状になっている。この場合は、a列のドライバ
の発熱が、a列の接続電極38−1aとインク流路及び
b列の接続電極38−1bとインク流路の両方を介して
外部に放出されることになり、このa列のドライバの発
熱が他の列のドライバに比較して最も良く放熱される。
したがって、各列のドライバの発熱量が全て同じである
とすれば、放熱効果は、同図(a) のa列=b列をa列>
b列に入れ換えて、a列>b列>d列>c列と見ること
ができる。この放熱効果に見合った色インクの配分を行
うとよい。
【0053】勿論このように部分的に共通電極を一体化
するのではなく、上述したいずれの例においても、チッ
プ基板内における各列の共通電極を全て一体に接続する
ように構成してもよい。
【0054】また、電極上にインクに対する保護膜を形
成するようにしても良く、そのように保護膜を形成して
も、一般に保護膜は数千Åと薄いので放熱効果に大差は
無く何等の支障も発生しない。
【0055】尚、上述した実施の形態では、いずれも駆
動電極(共通電極)と駆動素子(ドライバ)を重畳して
配置しているが、これに限ることなく、駆動電極と駆動
素子が熱的に結合する構成となるのであれば、どのよう
に配置してもよい。
【0056】また、サーマル式のインクジェットプリン
トヘッドを例にとって説明してきたが、抵抗発熱素子の
代わりにピエゾ素子を用いたピエゾ式のインクジェット
プリンタヘッドにも適用が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、従来の製造方法を大きく変えることなく、駆動電
極の一部を駆動素子に重畳することにより駆動電極に放
熱板を兼ねさせ、常に新陳代謝されるインク流路上のイ
ンクを活用して、駆動素子の発熱を外部に効率良く放出
することができるので、印字ヘッドひいてはプリンタ本
体が大型化することなく且つ印字速度も高速に維持した
まま、製品コストの上昇を抑制して放熱効率の良いイン
クジェットプリントヘッドを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は第1の実施の形態におけるインクジェッ
トプリントヘッドのオリフィスプレート及び隔壁を取り
除いて内部構成を示す平面図、(b) はその抵抗発熱素子
とその近傍の構成をオリフィスプレート及び隔壁と共に
拡大して示す断面図である。
【図2】(a) は第2の実施の形態におけるインクジェッ
トプリントヘッドのオリフィスプレート及び隔壁を取り
除いて内部構成を示す平面図、(b) はその抵抗発熱素子
とその近傍の構成をオリフィスプレート及び隔壁と共に
拡大して示す断面図である。
【図3】(a),(b) は第2の実施の形態における変形例の
インクジェットプリントヘッドをオリフィスプレート及
び隔壁を取り除いて示す平面図である。
【図4】(a) は従来のルーフシュータ型プリンタのイン
クジェットプリントヘッドのインク吐出面の外観を模式
的に示す平面図、(b) はその内部構成を示すためオリフ
ィスプレートと隔壁を取り除いて示す平面図である。
【図5】(a) は図4(a) の破線で四角く囲んだ部分aの
図4(b) に示す構成の拡大図、(b) は図4(a) のA−
A′断面を更に拡大して示す矢視図である。
【図6】図4及び図5に示す従来のインクジェットプリ
ントヘッドの抵抗発熱素子、共通電極、個別配線電極、
及びドライバの等価回路図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 2 チップ基板 3 接続端子 4 オリフィスプレート 5 オリフィス 6 ノズル列 7 論理回路 8 ドライバ 8−1 ベース 9 抵抗発熱体膜 9−1 抵抗発熱素子 11 個別配線電極 12 共通電極 13 インク供給溝 14 インク供給孔 15 隔壁 15−1 仕切隔壁 16 インク加圧室 17 内部共通配線 20、20′ 印字ヘッド 21 チップ基板 22 インク供給溝 23 インク供給孔 24 論理回路 25 ドライバ 26 絶縁膜 26−1 コンタクト孔 26−2 ボンディングパッド孔 27 抵抗発熱体膜 27−1(27−1a、27−1b、27−1c、27
−1d) 抵抗発熱素子 28 個別配線電極 29 共通電極 29−1 接続電極 29−2 拡張電極 31 隔壁 32 オリフィスプレート 33 オリフィス 34 インク加圧室 35 インク流路 36(36a、36b、36c、36d) 共通電極 36−1(36b−1、36c−1、36d−1) 接
続電極 36−2(36b−2、36c−2、36d−2) 拡
張電極 37 共通電極 37−1 接続電極 37−2、37−3 拡張電極 38 共通電極 38−1a、38−1b 接続電極 38−2 拡張電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の所定方向に並んで配設され液体
    を吐出させる為の圧カエネルギーを発生させる複数のエ
    ネルギー発生素子と、該エネルギー発生素子を駆動する
    駆動素子と、前記エネルギー発生素子に接続され該エネ
    ルギー発生素子に駆動電圧を供給する駆動電極と、前記
    基板上に立設され各エネルギー発生素子により前記液体
    に圧力を加える加圧室を夫々区画形成する仕切隔壁と、
    該仕切隔壁に重畳して設けられインク吐出用のオリフィ
    スが空けられたオリフィスプレートと、前記加圧室にイ
    ンクを供給するインク流路とを有するインクジェットプ
    リントヘッドにおいて、 前記駆動電極の少なくとも一部を前記駆動素子と熱的に
    結合すべく配置し、前記駆動素子により発生した熱を前
    記駆動電極に伝導することを特徴とするインクジェット
    プリントヘッド。
  2. 【請求項2】 前記駆動電極は、複数のエネルギ−発生
    素子に共通に接続される共通電極であることを特徴とす
    る請求項1記載のインクジェットプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 前記駆動電極は、該駆動電極に接続する
    前記エネルギー発生素子を駆動する前記駆動素子に重畳
    して配置されることを特徴とする請求項1又は2記載の
    インクジェットプリントヘッド。
  4. 【請求項4】 前記駆動電極は、該駆動電極に接続しな
    い前記エネルギー発生素子を駆動する前記駆動素子に重
    畳して配置されることを特徴とする請求項1又は2記載
    のインクジェットプリントヘッド。
  5. 【請求項5】 前記駆動電極は、該駆動電極に接続する
    前記エネルギー発生素子を駆動する前記駆動素子と、前
    記駆動電極に接続しない前記エネルギー発生素子を駆動
    する前記駆動素子とに重畳して配置されることを特徴と
    する請求項1又は2記載のインクジェットプリントヘッ
    ド。
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