JP2001246683A - 防護用積層体及びその製造方法 - Google Patents

防護用積層体及びその製造方法

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JP2001246683A
JP2001246683A JP2000063088A JP2000063088A JP2001246683A JP 2001246683 A JP2001246683 A JP 2001246683A JP 2000063088 A JP2000063088 A JP 2000063088A JP 2000063088 A JP2000063088 A JP 2000063088A JP 2001246683 A JP2001246683 A JP 2001246683A
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woven fabric
resin
thermosetting resin
laminated body
laminate
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JP2000063088A
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Giichi Kawashima
義一 川島
Takao Ota
隆雄 太田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 織布の片面のみに樹脂を設置し積層後一体化
する際加熱下で低圧力成形することにより織布の伸縮性
を大きく阻害せず耐弾特性が良い積層体を提供する。 【解決手段】 織布の片面にのみエポキシ系、フェノー
ル系熱硬化性樹脂を5〜10重量%設置し135〜18
0℃の加熱下で10〜30kg/cm2の圧力で成形すること
を特徴とする耐弾性に優れた積層体とその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、織布と織布の一方
の面に熱硬化性樹脂の層を設け、これらを交互に積層一
体化した積層体とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】織布を基材とする積層体は、溶融した樹
脂或いは溶剤により適当な粘度に溶解した樹脂中に織布
を導入し、織布の両面及び織布の空間部分にまで樹脂を
含浸させ、120℃以上の温度で高圧力にて積層一体化
されたものである。織布への樹脂の塗布は一般的にディ
ッピング法と言われ、織布自体を樹脂中に浸漬する方法
が取られている。この方法では織布の中にまで樹脂が入
り込み積層に必要な量以上の樹脂が消費されるためコス
トも高くなる欠点があった。また特性面でも、樹脂が織
布中に含浸された状態で高圧成形されると織布自体の柔
軟さが失われ、衝撃を吸収する能力が損なわれ耐弾性が
劣る欠点もあった。一方、織布の片面に樹脂を塗布する
方法も既に公知であるが構造体としての用途が一般的で
あるため樹脂量も15重量%を遥かに越えるものであっ
た。さらに積層体の製造の際にもおおよそ60kg/c
2以上の高圧成形されることが通常である。特に構造
体の場合には高強度、高弾性が要求されるため樹脂の織
布への塗布方法は問わないものの均一な高強度にするた
めに高い成形圧力が必要とされるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、織布に樹脂
を塗布した積層体であるにもかかわらず織布の柔軟性を
残し,耐弾性能の良い防護用積層体を得るものである。
即ち本発明は、織布の片面に15重量%以下の熱硬化性
樹脂を塗布した後積層し、加熱プレスで樹脂を加熱溶融
後一体化したもので有りながら織布の柔軟性を保持し高
い吸収エネルギーを持つ防護用積層体の製造方法を提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、織布の一方の
面に熱硬化性樹脂の層を設けてなるシート材料を、織布
と熱硬化性樹脂層とが交互になるように複数枚重ね、加
熱加圧により一体化してなることを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いる織布は、耐弾性能
の良い積層体を得るために、アラミド繊維或いはポリベ
ンゾオキサゾール繊維(以下、PBO繊維という)に代
表される耐熱性の高い繊維による織布が好ましい。織布
の構成は特に限定するものではないが、積層体としての
強度の均一性が特に必要な場合には平織りが望ましい。
糸の形態にはモノフィラメントを引き揃えたロービング
状のものあるいは撚りの掛かった通常の糸があるが、特
に限定されない。織布に塗布する樹脂にはエポキシ系或
いはフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、或いはオレフィ
ン系、イソプレン系等の熱可塑性樹脂など基材の織布に
密着するものであれば特に限定するものではないが、防
弾用途としての積層体にはブチラール変性フェノール樹
脂、ビニルエステル樹脂の熱硬化性樹脂が良好な耐弾性
を得ることができる。塗布する樹脂の量は織布に対して
4〜15重量%が好ましいが、5〜10重量%がもっと
も望ましい。4重量%未満では層間の密着力が弱くプレ
ス成形機からの取り出しなどの取り扱い時、切断等の二
次加工の際にもはく離が生じることがある。一方、15
%を越えると織布内にまで入り込み織布の柔軟性が損な
われ、弾体の運動エネルギーの吸収力を減少させてしま
う。
【0006】
【実施例】以下,実施例を用いて本発明を具体的に説明
するが、本実施例に限定されるものではない。成形温度
は150℃成形時間は20分である。以下に示した特性
を持つアラミド繊維の織布の一方の面に50%ブチラー
ル変成フェノール樹脂をロールコータで5〜20重量%
塗布後乾燥し、35層に積層し成形圧力を5〜90kg
/cm2として一体化した。比較のために浸漬により織
布の両面に樹脂を塗布したものとの比較を行った。
【0007】 (アラミド繊維織布の特性) ・糸 モノフィラメント径 15 μm 繊度 85 dtex ・織布 糸密度 32 本/25.4mm 面密度 215 g/m2 構成 平織り ・積層体 積層数 35枚
【表1】 樹脂の塗布量を5〜20重量%とした場合の結果を表1
に示す。なお、判定中の基準は、◎は優れる、○は良
好、△はやや劣る、×は不良とした。
【表2】 表2は樹脂量を10重量%で固定し、成形圧力を5〜9
0kg/cm2 とした場合の評価結果である。これらの
実施例の結果から、浸漬塗布よりも片面塗布の方が耐弾
性が良好であった。浸漬塗布或いは片面塗布で有っても
成形圧力が高くなると樹脂が圧力で織布の中にまで侵入
し織布の柔軟性を損なわせ衝撃吸収性能を低下させるこ
とにより耐弾性能も低下すると考えられる。成形圧力が
30kg/cm2 以下で良好な性能を示すが、4kg/
cm2未満では層間はく離が生じやすいため実用上問題
が生じる可能性がある。次に、PBO繊維の織布につい
ての実施例を説明する。PBO繊維織布は以下の特性を
有するものを使用した。 (PBO繊維織布の特性) ・糸 モノフィラメント径 12 μ 繊度 555 dtex ・織布 糸密度 25 本/25.4mm 面密度 90 g/m2 構成 平織り ・FRP 積層数 20 樹脂量は10重量%である。結果を表3に示す。アラミ
ド繊維織布と比べ密着強さは異なるものの耐弾性能の傾
向は同じである。成形圧力としては30kg/cm2
下の条件が良好な結果であった。
【表3】 本発明の構成要件の一つである樹脂に関する実施例を説
明する。樹脂量は10重量%である。織布は上記特性の
アラミド繊維織布を使用した。結果を表4に示す。
【表4】 エポキシ樹脂の耐弾性はビニルエステル系樹脂、フェノ
ール系樹脂に比較して低下するが、成形圧力との関係で
はいずれの樹脂も耐弾性は同じ傾向を示し5〜30kg/c
m2で良好な結果を示している。
【0008】
【発明の効果】本発明によると、織布の弾性を維持しな
がら良好な耐弾性能を得ることが可能となった。さら
に、樹脂量を少なし低圧成形することによりより一層耐
弾性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 織布の片面に熱硬化性樹脂の層を設けたシー
ト材料の概略断面図(本発明の構成要件である織布と樹
脂との関係を示す概略断面図)
【図2】 図1のシート材料を積層した本発明の積層体
の概略断面図
【図3】 浸漬により織布に熱硬化性樹脂の層を設けた
シート材料の概略断面図
【図4】 図3のシート材料を積層した積層体の概略断
面図
【符号の説明】
1 織布 2 熱硬化性樹脂層 3 熱硬化性樹脂層 11 浸漬塗布により内部に樹脂が入った織布
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C08L 77:00 C08L 77:00 79:04 79:04 Fターム(参考) 4F072 AA02 AB06 AB07 AB28 AD02 AD04 AD14 AD23 AG03 AH04 AH25 AJ04 AK14 4F100 AK01B AK33B AK47A BA08 DG12A EH012 EJ172 EJ422 GB72 GB90 JB13B JK13 JK17 YY00B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 織布の一方の面に熱硬化性樹脂の層を設
    けてなるシート材料を、織布と熱硬化性樹脂層とが交互
    になるように複数枚重ね、加熱加圧により一体化してな
    ることを特徴とする防護用複合積層体。
  2. 【請求項2】 織布がアラミド繊維織布である請求項1
    記載の積層体。
  3. 【請求項3】 織布がポリベンゾオキサゾール繊維織布
    である請求項1記載の積層体。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂が織布に対し5〜10重量
    %である請求項1、2又は3記載の積層体。
  5. 【請求項5】 温度135〜180℃で10〜30kg
    /cm2 の成形圧力で一体化することを特徴とする請求
    項3記載の積層体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180064200A (ko) * 2016-12-05 2018-06-14 주식회사 하이젠 방탄, 방폭 및 전자파 차단 패널

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20180064200A (ko) * 2016-12-05 2018-06-14 주식회사 하이젠 방탄, 방폭 및 전자파 차단 패널
KR101895027B1 (ko) * 2016-12-05 2018-09-04 주식회사 하이젠 방탄, 방폭 및 전자파 차단 패널

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