JP2001246559A - 水晶素板加工装置と機上での水晶素板の共振周波数測定制御方法 - Google Patents

水晶素板加工装置と機上での水晶素板の共振周波数測定制御方法

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JP2001246559A
JP2001246559A JP2000056879A JP2000056879A JP2001246559A JP 2001246559 A JP2001246559 A JP 2001246559A JP 2000056879 A JP2000056879 A JP 2000056879A JP 2000056879 A JP2000056879 A JP 2000056879A JP 2001246559 A JP2001246559 A JP 2001246559A
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grinding
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JP2000056879A
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Hitoshi Omori
整 大森
Yutaka Yamagata
豊 山形
Kiyoshi Moriyasu
精 守安
Kiyoshi Sawada
潔 沢田
Akira Yamamoto
山本  明
Masaru Muramatsu
優 村松
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Toyo Communication Equipment Co Ltd
Fanuc Corp
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
Toyo Communication Equipment Co Ltd
Fanuc Corp
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特殊形状の水晶素板を、高能率かつ高精度に
加工でき、かつ粗加工から仕上げ加工まで同一の段取り
で連続して加工でき、機上で共振周波数の測定ができ、
更に、正確な切込量の設定が可能な水晶素板加工装置と
機上での水晶素板の共振周波数測定制御方法を提供す
る。 【解決手段】 (A)導電性砥石12の加工面を電解ド
レッシングしながら被加工物を研削加工できるELID
研削装置10に、導電性ホルダ22を介して水晶素板1
を被加工物として共振可能に取り付け、(B)水晶素板
を研削加工中又は加工後に、水晶素板の加工面に周波数
計測用電極24を接触させ、(C)ホルダと電極との間
に所定の電圧を印加しかつ水晶素板の共振振動数を計測
し、(D)計測された共振振動数から必要切込量Aを演
算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種水晶製品に使
われる水晶素板の加工に係わり、更に詳しくは、水晶素
板加工装置と機上での水晶素板の共振周波数測定制御方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】水晶はその電気的特性と光学的特性によ
り、さまざまな分野でキーデバイスとして幅広く利用さ
れている。例えば圧電結晶として電気的にきわめて高い
周波数安定度を有し、水晶振動子、水晶発振器、周波数
選択フィルタなどとして、通信機器、OA機器、自動車
関連機器等の周波数制御に利用される。また、民生用光
学素子の分野では水晶の旋光性、偏光特性によりレーザ
ー光等の波長板、偏光板などに利用される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】移動体通信分野のよう
に周波数制御に利用される水晶素板は、所望の共振周波
数を得るために人工水晶から目的の結晶方位に沿って切
り出される。次いで、用途に応じて研削、切削、研磨加
工などにより必要な板厚、形状に成形され仕上げられ
る。またその最終工程では、水晶素板の面性状に高い精
度と品質が要求されるため、従来より遊離砥粒を用いた
加工が主に用いられてきた。
【0004】すなわち従来の水晶素板の加工では、水晶
素板を目的の共振周波数に仕上げるため、粗ラッピング
から最後の微調ラッピングまでを数段階に分け、遊離砥
粒の番手とラッピングに費やす時間を調節して研磨加工
を行っていた。
【0005】また、加工された水晶素板の共振周波数の
測定は、上下2枚の研磨盤に埋め込まれた電極により行
われ、研磨中の水晶素板がそこを通過するごとに測定し
ていた。すなわち、2枚の研磨盤の間に平板状の複数の
水晶素板を挟んでラップ加工しながら、上下の電極間に
電圧を印加し、そこをたまたま通過する水晶素板の振動
数を計測し、所定の範囲の振動数に達した時に研磨加工
を停止していた。
【0006】しかし、このような研磨加工で目標共振周
波数に合わせるのは、有効な遊離砥粒の番手選択や研磨
時間を確定するまでに(1)多大な時間を要し、(2)
能率も悪い問題点があった。また、加工された水晶素板
の振動数に(3)ばらつきが大きく、かつ(4)平板状
の水晶素板しか加工できない問題点があった。
【0007】一方、工作機械の高精度化に伴い、遊離砥
粒を用いる研磨加工法以外でもダイヤモンド砥石等を用
いた研削加工(後述するELID研削)によって水晶の
ような硬脆材料の超精密加工が可能となってきている。
また、多軸の超精密加工機を用いれば、平面加工だけで
なく、水晶素板自体に自由な形状を作り込むことができ
るため、特殊な用途をもつ少量生産向きの水晶製品にも
対応可能である。例えば、プラノコンベックスと呼ばれ
る片側凸形状の水晶素板は、平板水晶素板に較べてエネ
ルギを閉じ込めやすく、周波数変動がより少なく高精度
の共振周波数を有している。
【0008】このような特殊形状の水晶素板を研削加工
をする場合、(5)粗加工から仕上げ加工まで同一の段
取りで連続して加工できる必要がある。すなわち、水晶
素板を加工の途中で取外し/再取付けを行うと、水晶素
板自体の空間的な取り付け位置の再現性が低下して製作
誤差が増大する問題点がある。また、水晶素板には結晶
方位が存在し、高精度の共振周波数を得るにはその方位
に合わせた加工が必要となるため、段取り変えによりそ
の方位がずれてしまう問題点がある。
【0009】更に、水晶素板は最終的に目標の共振周波
数に合わせなければならないため、(6)加工機から水
晶素板を取り外すことなく加工途中での共振周波数測定
が不可欠である。しかし、研削により特殊形状の水晶素
板の加工では平板に限定される従来の研磨加工における
測定手段は適用できない問題点があった。
【0010】また、加工速度が遅い(能率の悪い)遊離
砥粒を用いたラッピングと相違し、研削加工では、数値
制御装置などにより切込量を設定し、それに従って材料
を短時間で研削する。しかし、高精度が要求される水晶
素板の微細な除去加工領域では加工中の工具や機械のた
わみ、温度変化、工具の磨耗状態などが大きく影響して
くるため、必ずしも設定した切り込み分の除去がなされ
ないため、(7)正確な切込量の設定が困難である問題
点がある。
【0011】本発明は上述した種々の問題点及び課題を
解決するために創案されたものである。すなわち、本発
明の目的は、特殊形状の水晶素板を、高能率かつ高精度
に加工でき、かつ粗加工から仕上げ加工まで同一の段取
りで連続して加工でき、機上で共振周波数の測定がで
き、更に、正確な切込量の設定が可能な水晶素板加工装
置と機上での水晶素板の共振周波数測定制御方法を提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、導電性
砥石(12)の加工面を電解ドレッシングしながら被加
工物を研削加工できるELID研削装置(10)と、該
ELID研削装置に共振可能に取り付けた水晶素板
(1)の共振周波数を機上で計測可能な機上周波数計測
装置(20)と、計測された共振周波数を基に必要切込
量を演算する切込量演算装置(30)とを備えたことを
特徴とする水晶素板加工装置が提供される。
【0013】上記本発明の構成によれば、ELID研削
装置(10)を備え、導電性砥石(12)の加工面を電
解ドレッシングしながら被加工物を研削加工できるの
で、特殊形状の水晶素板を、高能率かつ高精度に加工で
き、かつ粗加工から仕上げ加工まで同一の段取りで連続
して加工できる。また、水晶素板(1)がELID研削
装置に共振可能に取り付けられており、この水晶素板
(1)の共振周波数を機上周波数計測装置(20)によ
り機上で計測できるので、同一の段取りで連続して加工
した水晶素板(1)を取り外すことなく、そのまま機上
で共振周波数の測定ができる。更に、切込量演算装置
(30)により、計測された共振周波数を基に必要切込
量を演算するので、正確な切込量を設定して再加工を繰
り返し、目標共振周波数に正確に一致した高精度の水晶
素板を加工することができる。
【0014】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
ELID研削装置(10)は、導電性砥石(12)の加
工面から一定の間隔を隔てて対峙するELID電極(1
4)と、前記砥石と電極の間に電解ドレッシング用のパ
ルス電圧を印加するELID電源(16)と、砥石と電
極の間に導電性研削液を供給する研削液供給装置(1
8)とからなる。この構成により、導電性砥石(12)
の加工面を電解ドレッシングしながら、被加工材(水晶
素板)を高能率かつ高精度に加工できる。
【0015】また、前記機上周波数計測装置(20)
は、水晶素板(1)を共振可能にELID研削装置に固
定する導電性ホルダ(22)と、該ホルダとの間に水晶
素板を挟持する周波数計測用電極(24)と、前記ホル
ダと電極との間に所定の電圧を印加しかつ水晶素板の振
動数を計測するネットワークアナライザ(26)とから
なる。この構成により、導電性ホルダ(22)と周波数
計測用電極(24)との間に電圧を印加して、水晶素板
を振動させ、その振動数をネットワークアナライザ(2
6)で計測することにより、水晶素板(1)の共振周波
数を機上で計測することができる。
【0016】更に、前記切込量演算装置(30)は、水
晶のカッティング方向によって決まる定数K、目標共振
周波数F0及び計測された共振振動数Fiを記憶する記憶
装置(32)と、これらの記憶データから必要切込量を
演算する演算装置(34)とからなる。この構成によ
り、記憶装置(32)に記憶した定数K、目標共振周波
数F0及び計測された共振振動数Fiから、必要切込量を
演算することができる。
【0017】また、本発明によれば、(A)導電性砥石
(12)の加工面を電解ドレッシングしながら被加工物
を研削加工できるELID研削装置(10)に、導電性
ホルダ(22)を介して水晶素板(1)を被加工物とし
て共振可能に取り付け、(B)水晶素板を研削加工中又
は加工後に、水晶素板の加工面に周波数計測用電極(2
4)を接触させ、(C)前記ホルダと電極との間に所定
の電圧を印加しかつ水晶素板の共振振動数を計測し、
(D)計測された共振振動数から必要切込量を演算す
る、ことを特徴とする機上での水晶素板の共振周波数測
定制御方法が提供される。
【0018】この共振周波数測定制御方法によれば、ス
テップ(A)で導電性ホルダ(22)を介して水晶素板
(1)を被加工物として共振可能に取り付けるので、加
工の途中でも水晶素板(1)を共振させることができ
る。また、ステップ(B)で水晶素板の加工面に周波数
計測用電極(24)を接触させ、ステップ(C)で電圧
を印加して水晶素板の共振振動数を計測するので、
(A)〜(C)の繰り返しにより、いつでも水晶素板
(1)の共振周波数を機上で計測することができる。ま
た、ステップ(D)で必要切込量を演算するので、正確
な切込量を設定して再加工を繰り返し、目標共振周波数
に正確に一致した高精度の水晶素板を加工することがで
きる。更に、導電性砥石(12)の加工面を電解ドレッ
シングしながら被加工物を研削加工できるELID研削
装置(10)に水晶素板(1)を被加工物として取り付
けるので、特殊形状の水晶素板を、高能率かつ高精度に
加工でき、かつ粗加工から仕上げ加工まで同一の段取り
で連続して加工できる。
【0019】
【発明の実施の形態】水晶の周波数特性を利用した製品
の元になる水晶素板を製作する場合、水晶の圧電特性を
利用して共振周波数を測定し、目標となる共振周波数が
得られるまで、ある任意形状を創ることも含めて、板厚
を減らしていくという工程を踏む。通常、研削や切削に
よる加工を行う場合、数値制御装置などにより必要な切
込量を設定し、それに従って機械を動作させて除去加工
を行っていくが、水晶素板加工についても同様である。
【0020】この場合、硬脆材料である水晶加工におい
ては、目標共振周波数に合わせる最終仕上げの段階で微
小な切込みを行う必要があり、いわゆる超精密加工が不
可欠となる。この時、加工を連続あるいは中断しながら
超精密加工機上で測定のための段取り替えをせず、共振
周波数の測定から板厚に換算し、残加工量を求めた後、
それを次回切込み量としてフィードバックし、中断した
場合でもすぐ加工を再開して目標の共振周波数に到達し
た時点で加工を終了するのが本発明の制御方法である。
【0021】具体的には水晶素板を電極となる導電性金
属ホルダの上に貼り付け、絶縁性材料でできた台座によ
って支え、超精密加工機上に設置する。この状態のまま
切削あるいは研削加工などを行うが、さらに加工途中あ
るいは加工終了後の水晶素板表面にもう一方の電極を取
り付ける。
【0022】水晶素板上の電極にネットワークアナライ
ザからの信号を通し、水晶素板下の電極から信号を返し
て、同じネットワークアナライザからの直接の参照信号
とを重ね合わせ、共振周波数を測定する。水晶のカッテ
ィング方向によって定数は変わるが、共振周波数が基本
的に以下の(式1)で与えられる。 共振周波数F(MHz)=定数K(MHz・mm)/板厚T(mm)..(式 1) この式において、定数Kは、水晶のカッティング方向に
よって決まる一定値である。
【0023】(式1)から板厚Tは以下の(式2)で、
近似的に表されるのでネットワークアナライザで測定さ
れた共振周波数FをPC(パーソナルコンピュータ)な
どの数値演算装置に取り込み、板厚Tに換算することが
できる。 板厚T(mm)=定数K(MHz・mm)/共振周波数F(MHz)..(式 2)
【0024】さらに、加工後の板厚換算値(K/Fi
と目標の共振周波数から得られる目標板厚換算値(K/
0)との差分により目標除去量が算出されるので、こ
れを加工機の数値制御装置にフィードバックして次回加
工における切込量Aとして設定する。以上の方法を加工
中連続、あるいはある切込み量における加工単位ごとに
行い、制御することで除去の実進行状況の確認ができ、
目標となる共振周波数になった時点で加工を終了する制
御方法が提案される。
【0025】上述した本発明の共振周波数測定制御方法
によれば、水晶素板の研削により板厚を減少させる加工
及び形状成形加工において加工途中の水晶素板の共振周
波数を超精密加工機上で測定することにより、粗加工か
ら仕上げ加工までを同一機械上で一貫して行うことが可
能となり、水晶素板の同一段取りでの空間的な取り付け
位置精度の確保と水晶素板のもつ結晶方位に合わせた加
工の連続性が保たれ、段取り変えによりその方位がずれ
てしまうという問題が発生するのを防ぐことができる。
【0026】また、得られた水晶素板の共振周波数を板
厚へ換算することにより加工前後の板厚から実際の除去
量を算出できるため、残加工量を次回加工の切込量とし
てフィードバックすることで最終的に目標共振周波数に
合わせることができる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。ここでは10MHz用のSC−CUT水晶振動子
として用いられる水晶素板を取り上げ、電解インプロセ
スドレッシング法を用いてこれを研削加工した例を示
す。
【0028】図1は、本発明を構成するELID研削装
置の構成図であり、図2は、ELID研削装置の主要部
の構成図である。図1において、平板状の水晶素板1が
ELID研削加工用の超精密加工機に取付けられてい
る。この水晶素板1の上面が曲率の大きな球形状の一部
に加工される。この超精密加工機は、図に示すように、
X,Y,Xの直交する3軸とB,Cの2つの回転軸がそ
れぞれ独立してNC制御可能な5軸の超精密加工機であ
り、そのうち4軸を使った加工となっている。
【0029】また、図2に示すように、ELID研削装
置10は、導電性砥石12の加工面12aから一定の間
隔(例えば約100μm)を隔てて対峙するELID電
極14と、砥石と電極の間に電解ドレッシング用のパル
ス電圧を印加するELID電源16と、砥石と電極の間
に導電性研削液を供給する研削液供給装置18とからな
る。
【0030】すなわち図2に示すように電解インプロセ
スドレッシング研削法は、砥石12に鋳鉄などの導電性
ボンド材を使用し、この砥石に銅製の電極14をわずか
なギャップをおいて対峙させ、導電性の水溶液を間に流
してその間にパルス状の電流を流し、ボンド材を溶かす
ことで砥石の目詰まりを抑えながらインプロセスで研削
する加工方法であり、一般にELID研削法と呼ばれ
る。この加工法はダイヤモンド等の硬い砥粒を使用で
き,かつ粒径を非常に細かくしても目詰まりのおそれが
ないので、水晶のような硬脆材料の高精度加工に適して
いる。
【0031】図3は、本発明を構成する機上周波数計測
装置の構成図である。この図に示すように、機上周波数
計測装置20は、水晶素板1を共振可能にELID研削
装置10に固定する導電性ホルダ22と、ホルダとの間
に水晶素板を挟持する周波数計測用電極24と、ホルダ
と電極との間に所定の電圧を印加しかつ水晶素板の振動
数を計測するネットワークアナライザ26とからなる。
導電性ホルダ22の水晶素板1の取付面には中央部に凹
部22aが設けられ、ホルダに取付けたままで水晶素板
1の共振を可能にしている。
【0032】すなわち、図3は板厚を算出するための水
晶の共振周波数を加工途中の機上にて、測定のために段
取り替えをせず、そのまま測定しているところを示す。
水晶素板1を電極となる導電性金属ホルダ22の上に貼
り付け、絶縁性材料である台座(図示せず)の上にの
せ、これを超精密加工機上に設置している。
【0033】ELID研削加工終了後の水晶素板1の表
面にはもう一方の電極24を接触させて置き、この電極
にネットワークアナライザ26からの信号を通し、水晶
素板下の電極から信号を返して、同じネットワークアナ
ライザ26からの直接の参照信号を重ね合わせ、共振周
波数を測定している。
【0034】図4は、本発明の方法による加工プロセス
の説明図である。この図において、切込量演算装置30
は、水晶のカッティング方向によって決まる定数K、目
標共振周波数F0及び計測された共振振動数Fiを記憶す
る記憶装置32と、これらの記憶データから必要切込量
を演算する演算装置34とからなる。切込量演算装置3
0は、例えばPC(パーソナルコンピュータ)で構成さ
れる。また、加工前の板厚T1、加工前の共振周波数
1、加工後の板厚Ti、加工後の共振周波数Fi、目標
の板厚T0、目標の共振周波数F0、共振周波数の板厚へ
の換算定数をK、残加工量すなわち次回切込み量をAと
した。
【0035】粗加工から仕上げ加工へと加工が進む(1
→2→3→4)につれて、板厚Tは薄くなり、共振周波
数Fは大きくなって目標の共振周波数に近づいていく。
この加工途中で共振周波数Fiを測り、PC(数値演算
装置)に取り込み、以下の(式3)(式4)に基づきP
C(数値演算装置)にて板厚Tiに換算して研削除去量
を確認し、目標共振周波数の入力から残加工量を算出し
て次回の加工切込量AとしてNC制御装置36にフィー
ドバックしている。
【0036】 板厚Ti(mm)=5.43(MHz・mm)/共振周波数Fi(MHz).. (式3) 切込み量A(mm)=5.43/F0−5.43/Fi..(式4)
【0037】表1は、上述した実施例における周波数
F、板厚T、残加工量Aの変化を示している。この表に
おいて、1は加工前、2は中間加工後、3は最終加工
後、4は最終目標値を示している。なお、この例では加
工は中間,最終の2回のみである。
【0038】
【表1】
【0039】この表から中間加工後の残加工量は10μ
mであり、この段階では共振周波数は目標共振周波数と
一致していないが、次の最終加工で10μmを追加工
し、その結果、残加工量が0μmとなり、共振周波数が
目標共振周波数と正確に一致していることがわかる。
【0040】
【発明の効果】上述したように、大きな曲率の球形状の
一部をもつ水晶素板をELID研削加工により形状成形
し、加工途中で水晶素板の共振周波数を超精密加工機上
で測定することにより、粗加工から仕上げ加工までを同
一機械上で一貫して行うことが可能となり、水晶素板の
同一段取りでの空間的な取り付け位置精度の確保と水晶
素板のもつ結晶方位に合わせた加工の連続性が保たれ、
段取り変えによりその方位がずれてしまうという問題が
発生するのを防ぐことができた。また、測定された水晶
素板の共振周波数をPC(数値演算装置)により、板厚
へ換算することにより加工前後の板厚から実際の除去量
を算出し、残加工量を次回加工の切込量の目安としてフ
ィードバックする制御を行って、目標の共振周波数に合
わせることができた。
【0041】すなわち本発明の水晶素板加工装置と機上
での水晶素板の共振周波数測定制御方法は、特殊形状の
水晶素板を、高能率かつ高精度に加工でき、かつ粗加工
から仕上げ加工まで同一の段取りで連続して加工でき、
機上で共振周波数の測定ができ、更に、正確な切込量の
設定が可能である等の優れた効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を構成するELID研削装置の構成図で
ある。
【図2】ELID研削装置の主要部の構成図である。
【図3】本発明を構成する機上周波数計測装置の構成図
である。
【図4】本発明の方法による加工プロセスの説明図であ
る。
【符号の説明】
1 水晶素板、10 ELID研削装置、12 導電性
砥石、14 ELID電極、16 ELID電源、18
研削液供給装置、20 機上周波数計測装置、22
導電性ホルダ、24 周波数計測用電極、26 ネット
ワークアナライザ、30 切込量演算装置、32 記憶
装置、34 演算装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H03H 3/04 H03H 3/04 A (72)発明者 大森 整 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 山形 豊 埼玉県和光市広沢2番1号 理化学研究所 内 (72)発明者 守安 精 板橋区加賀2―20―3 ハイコーポ十条 403 (72)発明者 沢田 潔 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 山本 明 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 村松 優 神奈川県高座郡寒川町小谷2―1―1 東 洋通信機株式会社内 Fターム(参考) 3C029 BB01 3C034 AA07 AA13 CA02 CA12 CA24 CB01 CB12 CB14 3C047 AA05 AA16 AA25 5J108 NA01 NB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性砥石(12)の加工面を電解ドレ
    ッシングしながら被加工物を研削加工できるELID研
    削装置(10)と、該ELID研削装置に共振可能に取
    り付けた水晶素板(1)の共振周波数を機上で計測可能
    な機上周波数計測装置(20)と、計測された共振周波
    数を基に必要切込量を演算する切込量演算装置(30)
    とを備えたことを特徴とする水晶素板加工装置。
  2. 【請求項2】 前記ELID研削装置(10)は、導電
    性砥石(12)の加工面から一定の間隔を隔てて対峙す
    るELID電極(14)と、前記砥石と電極の間に電解
    ドレッシング用のパルス電圧を印加するELID電源
    (16)と、砥石と電極の間に導電性研削液を供給する
    研削液供給装置(18)とからなる、ことを特徴とする
    請求項1に記載の水晶素板加工装置。
  3. 【請求項3】 前記機上周波数計測装置(20)は、水
    晶素板(1)を共振可能にELID研削装置に固定する
    導電性ホルダ(22)と、該ホルダとの間に水晶素板を
    挟持する周波数計測用電極(24)と、前記ホルダと電
    極との間に所定の電圧を印加しかつ水晶素板の振動数を
    計測するネットワークアナライザ(26)とからなる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の水晶素板加工装置。
  4. 【請求項4】 前記切込量演算装置(30)は、水晶の
    カッティング方向によって決まる定数K、目標共振周波
    数F0及び計測された共振振動数Fiを記憶する記憶装
    置(32)と、これらの記憶データから必要切込量を演
    算する演算装置(34)とからなる、ことを特徴とする
    請求項1に記載の水晶素板加工装置。
  5. 【請求項5】 (A)導電性砥石(12)の加工面を電
    解ドレッシングしながら被加工物を研削加工できるEL
    ID研削装置(10)に、導電性ホルダ(22)を介し
    て水晶素板(1)を被加工物として共振可能に取り付
    け、(B)水晶素板を研削加工中又は加工後に、水晶素
    板の加工面に周波数計測用電極(24)を接触させ、
    (C)前記ホルダと電極との間に所定の電圧を印加しか
    つ水晶素板の共振振動数を計測し、(D)計測された共
    振振動数から必要切込量を演算する、ことを特徴とする
    機上での水晶素板の共振周波数測定制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103358231A (zh) * 2013-07-25 2013-10-23 长春设备工艺研究所 中大口径光学元件非球面磨削面形精度高效在位检测方法
CN108655945A (zh) * 2016-01-22 2018-10-16 浙江大学台州研究院 一种基于波形匹配的石英晶片研磨控制系统

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