JP2001242304A - マイクロレンズの製造方法および製造装置 - Google Patents
マイクロレンズの製造方法および製造装置Info
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Abstract
する。 【解決手段】 炭酸ガスレーザ1からの1本のビームが
ビームエクスパンダ21にて広幅ビームに拡大され、ス
クリーン原版23にて複数本のビームに分割される。ス
クリーン原版23から射出される放射ビーム群は、縮小
投影光学系25によって縮小され、入射窓9を介して反
応セル3内の成膜基板5上に投影照射される。反応セル
3には、マイクロレンズを形成する成膜基板5が基板支
持部材11により所定の位置に設置され、ガス供給流路
13より供給された膜形成のための材料ガス、例えばモ
ノシラン、一酸化窒素およびアンモニアガスを混合した
反応性ガスが充填されており、スクリーン原版23から
の放射ビーム群が成膜基板5上に縮小投影されると、各
ビームの照射領域で熱的エネルギーによりレンズ状の膜
が気相成長し、複数のマイクロレンズが成膜基板5上に
同時に形成される。
Description
ンズを同時に製造する技術に関する。
の普及に伴い、高画質化の需要への対応としてCCD
(Charge Coupled Device )撮像素子(以下、「CC
D」と略記する。)の高密度化が急速に進展している。
CCDにおいては、光利用効率の向上がS/N比改善に
つながり、画質の改善に寄与することはよく知られてお
り、その手段としてCCDの受光面上にマイクロレンズ
をマトリクス状に配置してCCDの各画素の光利用効率
を高めるという構成が採用されている。
法によるものや、エッチング形成による方法などが代表
的であるが、これとは別に、レーザCVD(Chemical V
aporDeposition ;化学的気相成長)法によってマイク
ロレンズを製造する技術が開発されている(特公平1−
241503号公報、特公平2−6902号公報、特公
平2−6903号公報等参照)。図8はその一例を示す
もので、炭酸ガスレーザ1を励起光源とし、反応セル3
中に材料ガスとしてモノシラン、一酸化窒素、アンモニ
アの混合ガスを充填し、反応セル3中に設置された石英
基板のような成膜基板5上に炭酸ガスレーザ1からのレ
ーザビームを集光レンズ7によって集光照射させてマイ
クロレンズを成膜する。なお、図中符号9は入射窓、1
1は基板支持部材、13はガス供給流路、15は排気流
路、17はポンプ、19は除外装置である。
してレーザを使用しているため、集光素子によって極め
て微小な領域に光エネルギーを集約することができるの
で、微小なレンズ膜を非接触で形成することができると
いう特徴がある。集光された光エネルギーは光軸をピー
クとするガウシアン状のエネルギー分布を持つことと、
成膜速度が照射エネルギーに対して比例することから、
曲率を持つ膜を形成することができる。また、使用する
光源の波長に対して励起する反応ガスを選択して用いる
ことにより、効率よい成膜が可能である。さらに、モノ
シラン、一酸化窒素、アンモニアなどの反応ガスを混合
して用いることにより、SiON、SiO2 等の光透過
性を持ち、光を屈折集光させるレンズ機能を有する膜の
形成が可能であることが実験で確認されている。
器の普及と需要スペックの進展に伴い、CCDに要求さ
れる画素数が増加しており、この数年で100万を突破
し高密度化してきている。画素の微小化に伴い、従来の
マスクプロセスによるマイクロレンズ製法では画素とレ
ンズを一対一で対応させることが難しくなってきてい
る。
する方式が一般的なので、マスクパターンの微細化が必
要となる。マスクパターンをレジスト材料に転写する際
に一般的に用いられる方式が近接露光方式であり、微細
な開口を持ったマスクのパターンをレジストに転写する
際に、エッジ部での光学的回折によってマスクパターン
の像の空間分解能が劣化するため、転写精度も劣化す
る。転写パターンの微細化に伴い、マスクの厚さと転写
パターンのアスペクト比が高くなるため、露光転写性能
が劣化するといった問題が生じ、そのことは製造可能な
レンズスペック(厚さや直径)に制約を与えている。
面張力によりレンズ状の表面形状を形成させる技術があ
るが、表面張力がうまく機能することが難しくなり、基
板との界面の濡れ性によってレンズ形状が変わってしま
うので、レンズ形状の均一性を確保することも難しくな
る。
レーザビームを基板に集光照射し、気相成長によって基
板上にレンズ状の透過膜を形成するものであるので、上
に述べたような近接露光によるマスクパターンの転写に
絡む問題がない。ただし、図8に示すような構成では、
一本のレーザビームからただちに多数のレンズ群を形成
することはできないという点において、複数個のマイク
ロレンズをマトリクス状やアレイ状に大量生産する上で
の課題を残している。レーザ光を成膜基板表面の所定位
置に照射して一つのレンズを作製した後、ビームもしく
は基板の位置を移動して次のレンズを作製するという方
法では100万画素を超えるマイクロレンズの製造は非
現実的である。
ので、レーザCVD法を用いて任意の配列を持った複数
のマイクロレンズを同時に効率よく製造する方法と、そ
の装置を提供することを目的とする。
明のマイクロレンズの製造方法は、レーザビームを透過
する入射窓を有する反応セル内に基板を設置し、前記基
板が設置された反応セル内に所定の反応性ガスを充填
し、光源からレーザビームを発射し、前記光源からのレ
ーザビームを広幅ビームに拡大し、前記広幅ビームを複
数のビームに分割し、前記分割された複数のビームを反
応セル内の前記基板上に縮小投影し、前記基板上に縮小
投影された複数のビームの各照射面に前記反応性ガスの
気相成長によりレンズ膜を生成することを特徴とする。
ビームから任意の配列を持った複数本のビームがスクリ
ーン原版により生成され、反応性ガスが充填された反応
セル内の基板上に縮小投影されることにより、基板上の
各ビームが照射された所に反応性ガスによる気相成長が
生じ、スクリーン版からのビームの数と配列に対応した
複数のマイクロレンズが基板上に同時に成膜される。
ンズの製造方法において、前記スクリーン原版を冷却す
る工程を有することを特徴とする。
の照射により熱せられるスクリーン原版が冷却されるこ
とで、製造工程の繰り返しに対してもビームの連続照射
によるスクリーン原版の熱変形が抑制され、基板上に成
膜されるマイクロレンズの形状および配列の歪みの発生
が抑制される。
ンズの製造方法において、前記反応セル内の前記基板を
加熱してビーム照射前に前記反応性ガスの気相成長開始
点より低い設定温度まで上昇させる工程を有することを
特徴とする。
成に必要なビームの照射エネルギーが少なくて済み、レ
ーザ装置のコストダウンが可能となり、レーザビームに
よる装置の熱的ダメージが抑制される。
ンズの製造方法において、前記基板上に生成されたレン
ズ膜をエッチング処理してレンズ形状を整える工程を有
することを特徴とする。
り成膜されたレンズ膜の形状がより半球状になり、レン
ズ性能が向上する。
置は、レーザビームを発射する光源と、前記光源からの
ビームを広幅ビームに拡大するビームエクスパンダと、
複数の円形の光通過部を有し、前記ビームエクスパンダ
からの広幅ビームを複数のビームに分割するスクリーン
原版と、前記スクリーン原版からの複数のビームを縮小
投影する縮小投影光学系と、前記縮小投影光学系から縮
小投影される複数のビームが透過する入射窓を有する反
応セルと、前記反応セル内の前記縮小投影光学系からの
複数のビームの結像位置に基板を支持する基板支持手段
と、前記反応セル内にビーム照射エネルギーにより気相
成長しレンズ膜を生成する反応性ガスを供給する手段
と、前記反応セル内のガスを排気する手段とを具備する
ことを特徴とする。
ロレンズを形成する基板が反応セル内の入射窓に対向す
る所定の位置に基板支持手段によって配置され、反応性
ガスを供給する手段により反応セル内に反応性ガスが充
填される。光源から1本の径の細いビームが射出され、
ビームエクスパンダにより広幅ビームに拡大され、この
広幅ビーム径に対応する大きさのスクリーン原版によっ
て複数本のビームに分割され、縮小投影光学系および入
射窓を介して反応セル内の基板上に縮小投影され、各ビ
ームの照射ポイントに反応性ガスが気相成長して基板上
に複数のマイクロレンズが同時に成膜される。成膜終了
後、反応セル内から反応性ガスが排気され、マイクロレ
ンズが成膜された基板が取り出される。
ンズの製造装置において、前記スクリーン原版を冷却す
る冷却手段を具備することを特徴とする。
エネルギーを受けるスクリーン原版が空冷または水冷に
より、好ましくは空冷または水冷のレンズ膜生成への影
響を排除するためにビームがスクリーン版に入射される
前後に冷却される。スクリーン原版の冷却によりスクリ
ーン版の熱変形が回避され、ビームの連続照射によって
もレンズ膜の形状および配置に歪みのない製品の製造が
可能となる。
ンズの製造装置において、前記反応セル内に設置された
前記基板を加熱する加熱手段を具備することを特徴とす
る。
り基板が予備加熱されることにより、レンズ膜の生成に
必要なビームエネルギーの節減が可能となり、その結果
レーザ装置のコストダウンが可能となり、レーザビーム
による装置構成部品のダメージが小さくなる。
ンズの製造装置において、前記加熱手段による加熱温度
を前記反応性ガスが気相成長を開始する温度以下に制御
する制御手段を具備することを特徴とする。
以外の熱エネルギーにて反応性ガスが気相成長する不具
合が回避され、スクリーン原版からのビームに対応する
マイクロレンズの成膜が確実に行われる。
ンズの製造装置において、前記反応性ガスの気相成長に
より基板上に成膜されたレンズ膜をエッチング処理する
手段を具備することを特徴とする。
理することにより、気相成長により成膜されたレンズ膜
の形状がより半球状になり、レンズ性能が向上する。
施の形態を説明する。なお従来例と共通する部分につい
ては同一符号を付記して説明する。
の第1の実施の形態を示すもので、図8に示す従来の装
置構成と比較して、集光レンズ7に代えてビームエクス
パンダ21、スクリーン原版23および縮小投影光学系
25が設置されている。
られる炭酸ガスレーザ1からのビーム径を広げるビーム
エクスパンダ21が配置され、このビームエクスパンダ
21の前方に、図2に示すような複数の円形開口パター
ンを有するスクリーン原版23と、スクリーン原版23
の円形開口パターンを反応セル3内の所定の位置に決像
する縮小投影光学系25が光軸と垂直に配置される。反
応セル3は光軸に垂直な入射窓9を備え、反応セル3の
内部には入射窓9を透過したビームの結像位置に表面に
マイクロレンズを成膜する石英基板等の成膜基板5が基
板支持部材11によりビームと垂直に設置される。ま
た、反応セル3には材料ガスおよびパージガスを供給す
るガス供給流路13と、反応セル3内のガスを排気する
排気流路15がそれぞれ接続されている。排気流路15
にはポンプ17が接続され、排ガスを処理する除外装置
19に接続されている。なお、ガス供給流路13の弁、
ビームアライメント用光学系、ビームパワーモニター、
ビームスタビライザなどはここでは省略する。
過性部材23bからなり、表面に光反射部23cを設け
ることにより、複数の円形の光開口部23aが形成され
ている。これらの光開口部23aは、例えばCCDの画
素数と配列に対応して形成される。
源の炭酸ガスレーザ1から射出されたビームはビームエ
クスパンダ21によって拡大され、スクリーン原版23
に照射される。スクリーン原版23には、図2に示すよ
うに、複数の円形の光開口部23aが形成されており、
照射されたビームは各光開口部23aを通過し、複数の
放射ビームとなる。このようにしてスクリーン原版23
から射出される放射ビーム群は、縮小投影光学系25に
よって縮小され、入射窓9を介して反応セル3内の成膜
基板5上にマルチスポットとして照射される。すなわ
ち、スクリーン原版23に形成された円形開口パターン
が縮小投影光学系25を介して反応セル3内の成膜基板
5上に縮小投影される。
る石英基板等の成膜基板5が基板支持部材11により所
定の位置に設置され、レーザビームの照射に先立って、
ガス供給流路13より膜形成のための材料ガス、例えば
モノシラン、一酸化窒素およびアンモニアガスを混合し
た反応性ガスが供給される。反応セル3内に反応性ガス
が充填された後、上述したようにスクリーン原版23か
らの放射ビーム群が縮小投影光学系25により縮小され
成膜基板5上にマルチスポットとして照射されると、成
膜基板5上のマルチスポットの各照射領域で熱的エネル
ギーによりレンズ状の膜が気相成長し、複数のマイクロ
レンズが成膜基板5上に同時に形成される。
際、ポンプ17により反応セル3の内圧を大気圧よりも
低く設定する。これにより、ガスの平均自由工程が増
し、気相成長領域へのガスの供給速度も速くなり、膜の
成長速度は速くなる。また、材料ガスの混合比を変える
ことによって、気相成長する膜の屈折率を制御すること
ができる。二酸化ケイ素のアモルファス膜を成膜する場
合にはアンモニアガスは不要である。
セル3内の反応性ガスはポンプ17により排気流路15
を介して排気され除外装置19に送られる。ついで、反
応セル3の排出側の弁が閉じられ供給流路13より窒素
等のガスが供給されてパージ処理された後、表面に複数
のマイクロレンズが形成された成膜基板5が反応セル3
から取り出される。そして、成膜基板5上に成膜された
マイクロレンズは例えばバッファードフッ酸によるエッ
チング処理を施すことにより、レンズ形状が整えられ
る。
マイクロレンズの断面形状を示すもので、レンズ形状は
照射ビームの強度分布との相関を持っており、つりがね
状になっている。膜の組成はレンズの光軸に近いほどN
リッチであり、光軸から離れるほどOリッチになってい
る。バッファードフッ酸を用いたウェットエッチのエッ
チングレートは、Oリッチな方が速い。したがって、成
膜後にエッチング処理を行うと、レンズの周辺部ほどエ
ッチレートが高くなり、周辺部が選択的にエッチングさ
れる。その結果、図3に示すようなつりがね状であった
レンズは、図4に示すように半球に近い形状になり、集
光性能も改善される。
には、ZnSeの他ZnSが光学部材として好適であ
り、ビームエクスパンダ21や縮小投影光学系25に使
用することができる。また、光源は連続発振型の方がパ
ルス発振型を用いた場合よりも膜の成長が安定し滑らか
な面が得られる。さらに、光源として炭酸ガスレーザを
使用する場合、発振波長は10.6μmが好ましい。発
振波長を10.2μmに選択しても成膜することができ
るが、この場合には、材料ガスの光励起反応が波長1
0.6μmの場合よりも活発になるため、成膜基板5か
ら離れた領域でも反応が進んで微粒子を発生し、これが
レンズ膜の表面に付着することがある。一方、発振波長
を10.6μmにした場合には、材料ガスの光励起反応
よりも成膜基板5表面の熱エネルギーによる膜成長が支
配的となり、成膜基板5から離れた空間領域での微小粒
の成長確率は低くなるので、得られる膜の表面が滑らか
となり、レンズ素子として好適なものが得られる。
1からの射出ビーム径をビームエクスパンダ21により
拡大することで、使用可能なスクリーン原版23のサイ
ズを大きくしている。通常の炭酸ガスレーザ1からの射
出ビーム径は数mm程度であり、この範囲内で例えばC
CDの画素パターンに対応する円形開口群を有するよう
な微細なスクリーン原版23を精度よく作成することは
難しい。しかしながら、本実施の形態のように、ビーム
エクスパンダ21によってスクリーン原版23に入射す
るビーム径を広げることによって、スクリーン原版のサ
イズを大きくすることができ、その作製公差を緩和する
ことができる。さらに、ビームエクスパンダ21によっ
てビーム径を広げることにより、ビーム断面の光強度分
布は緩やかになるので、スクリーン原版23の中央部に
ある開口を通過するビームと端部にある開口を通過する
ビームの光強度差が少なくなり、縮小投影光学系25を
介して反応セル3内に配置された成膜基板5上に縮小投
影されるマルチスポットの光強度の面内差を少なくする
ことができるという利点を有する。
の形態によれば、成膜基板5上に任意の数と配列のレー
ザビームを照射することができ、レーザCVD法を用い
て、任意の配列を持った複数のマイクロレンズを同時に
効率よく作製することができる。
の製造方法は、従来製法では困難なレベルの微細化、高
密度化を実現することができる。さらに、パーシャリー
コヒーレントな照射ビームを用いることによって、縮小
投影露光時の像分解能をさらに高めることができるとい
う発展性もある。従来製法のマスクパターン転写方式と
比較すると、近接露光に伴うマスクパターンの転写像乱
れの問題がなく、マスクに相当するスクリーン原版の精
度を緩くすることができる点で優れている。従来製法の
イオン拡散方式と比較すると、イオン拡散時間に比べて
レーザCVD法による成膜時間がかなり短時間であり、
スループットの効率面において優れている。また、スク
リーン原版と基板ウェハの大型化によって一度に大量の
マイクロレンズを一枚の石英基板上に製造し、その後所
定の大きさに切断するようにすれば、量産性はさらに向
上する。
の第2の実施の形態を示すもので、図1に示す第1の実
施の形態と比較して、成膜基板5を設定温度T1まで加
熱する補助加熱装置31が付加されている。補助加熱装
置31は、成膜基板5のビーム照射面の裏側に設置さ
れ、加熱温度は反応開始温度T2以下の設定温度T1に
制御される。
示すように、補助加熱装置31により材料ガスの反応開
始温度T2よりも低い設定温度T1まで予備加熱され
る。熱的励起による反応性ガスの気相成長はしきい値以
下では発生しないので、しきい値を越えない設定温度ま
で成膜基板5を加熱してもレーザビーム照射によるエネ
ルギーが付加されるまでは膜の成長は開始しない。すな
わち、本実施の形態は、成膜基板5の照射面を設定温度
T1まで高めた後、第1実施の形態と同様に成膜基板5
にビームを照射することでレンズ膜を成膜するシステム
である。
備加熱することにより、レーザビーム照射だけで成膜基
板5の照射面を室温から反応開始温度T2まで上昇させ
るシステムよりも必要な光源パワーを低減させることが
でき、レーザ装置のコストを抑制することができる。ま
た、光学系やスクリーン原版の熱的損傷も低減させるこ
とができる。さらに、補助加熱装置31の加熱温度が反
応開始温度T2を越えないよう制御することで、ビーム
が照射されない加熱面での材料ガスの反応開始を防ぐこ
とができる。
の第3の実施の形態を示すもので、図5に示す第2の実
施の形態と比較して、スクリーン原版23を冷却する冷
却装置33が付加されている。
よって加熱されると、熱膨張によりスクリーン原版23
の開口部の形状や配列に歪みが生じ、縮小投影像である
マイクロレンズの個々の形状や配置に狂いが生じる恐れ
がある。冷却装置33は、レーザ照射によるスクリーン
原版23の熱的変形を防ぐために設けられる。冷却方式
としては空冷、水冷の2種類が考えられるが、空冷の場
合においては、成膜中にスクリーン原版23周辺の空気
の対流によって照射ビームの波面が乱されると結像性能
が劣化するので、露光の前後に冷却を行うのがよい。膜
の成長速度は照射ビームパワーにもよるが、1μm/秒
程度であり、通常の光CVDよりも成膜速度が速い。し
たがって、露光時間は短いので、上記のような方法をと
ってもランニングタイムのロスはさほど問題にならな
い。水冷方式の場合にも、露光時にはスクリーン原版2
3の周囲に冷却水がない状態が好ましく、露光前後にス
クリーン原版23を水冷、乾燥させるという工程をとる
ことができる。
の形態においては、レーザの連続照射によるスクリーン
原版23の温度上昇を抑えて熱的変形を防ぐことがで
き、所望のマイクロレンズアレイを常に精度良く製造す
ることができる。
明によれば、1本のビームを広幅に拡大し、複数の円形
開口部を有するスクリーン原版にて複数本のビームに分
割し、これらを基板上に縮小投影してレンズ膜を気相成
長させることにより、レーザCVD法を用いて任意の配
列を持った複数のマイクロレンズを同時に効率よく製造
することができる。
クリーン原版を冷却することにより、レーザビームの照
射によるスクリーン原版の熱変形を防止することがで
き、スクリーン原版の熱変形によるマイクロレンズの形
状変化や配置のずれの発生を防止することができる。し
たがって、レーザビームの連続照射によっても、常に品
質の均一なマイクレンズを製造することができる。
ば、基板をビーム照射前に予備加熱することにより、レ
ーザパワーを下げることができるため、装置コストを下
げることができるとともに、装置構成部品のレーザによ
るダメージを小さくすることができ、装置の長寿命化を
図ることができる。
相成長により成膜されたマイクロレンズをエッチング処
理することにより、マイクロレンズの形状をより半球状
にすることができ、レンズの集光性能を改善することが
できる。
ンズ製造装置の概略的構成を示す図である。
る。
状を示す断面図である。
ッチング処理後の形状を示す断面図である。
ンズ製造装置の概略的構成を示す図である。
示す図である。
ンズ製造装置の概略的構成を示す図である。
の従来例を示す図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 レーザビームを透過する入射窓を有する
反応セル内に基板を設置し、前記基板が設置された反応
セル内に所定の反応性ガスを充填し、光源からレーザビ
ームを発射し、前記光源からのレーザビームを広幅ビー
ムに拡大し、前記広幅ビームを複数のビームに分割し、
前記分割された複数のビームを反応セル内の前記基板上
に縮小投影し、前記基板上に縮小投影された複数のビー
ムの各照射面に前記反応性ガスの気相成長によりレンズ
膜を生成することを特徴とするマイクロレンズの製造方
法。 - 【請求項2】 請求項1記載のマイクロレンズの製造方
法において、 前記スクリーン原版を冷却する工程を有することを特徴
とするマイクロレンズの製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載のマイクロレンズの製造方
法において、 前記反応セル内の前記基板を加熱してビーム照射前に前
記反応性ガスの気相成長開始点より低い設定温度まで上
昇させる工程を有することを特徴とするマイクロレンズ
の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のマイクロレンズの製造方
法において、 前記基板上に生成されたレンズ膜をエッチング処理して
レンズ形状を整える工程を有することを特徴とするマイ
クロレンズの製造方法。 - 【請求項5】 レーザビームを発射する光源と、 前記光源からのビームを広幅ビームに拡大するビームエ
クスパンダと、 複数の円形の光通過部を有し、前記ビームエクスパンダ
からの広幅ビームを複数のビームに分割するスクリーン
原版と、 前記スクリーン原版からの複数のビームを縮小投影する
縮小投影光学系と、 前記縮小投影光学系から縮小投影される複数のビームが
透過する入射窓を有する反応セルと、 前記反応セル内の前記縮小投影光学系からの複数のビー
ムの結像位置に基板を支持する基板支持手段と、 前記反応セル内にビーム照射エネルギーにより気相成長
しレンズ膜を生成する反応性ガスを供給する手段と、 前記反応セル内のガスを排気する手段とを具備すること
を特徴とするマイクロレンズの製造装置。 - 【請求項6】 請求項5記載のマイクロレンズの製造装
置において、 前記スクリーン原版を冷却する冷却手段を具備すること
を特徴とするマイクロレンズの製造装置。 - 【請求項7】 請求項5記載のマイクロレンズの製造装
置において、 前記反応セル内に設置された前記基板を加熱する加熱手
段を具備することを特徴とするマイクロレンズの製造装
置。 - 【請求項8】 請求項7記載のマイクロレンズの製造装
置において、 前記加熱手段による加熱温度を前記反応性ガスが気相成
長を開始する温度以下に制御する制御手段を具備するこ
とを特徴とするマイクロレンズの製造装置。 - 【請求項9】 請求項5記載のマイクロレンズの製造装
置において、 前記反応性ガスの気相成長により基板上に成膜されたレ
ンズ膜をエッチング処理する手段を具備することを特徴
とするマイクロレンズの製造装置。
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JP2005131940A (ja) * | 2003-10-30 | 2005-05-26 | Arisawa Mfg Co Ltd | マイクロレンズアレイ用母型の製造方法 |
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