JP2001242287A - 原子力発電所 - Google Patents

原子力発電所

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JP2001242287A
JP2001242287A JP2000050990A JP2000050990A JP2001242287A JP 2001242287 A JP2001242287 A JP 2001242287A JP 2000050990 A JP2000050990 A JP 2000050990A JP 2000050990 A JP2000050990 A JP 2000050990A JP 2001242287 A JP2001242287 A JP 2001242287A
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nuclear power
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thermoelectric
primary coolant
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JP2000050990A
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Naruhito Kondo
成仁 近藤
Akihiro Hara
昭浩 原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin

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  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】原子炉格納容器内に設置した従来の蒸気発生器
に換えて、直接電気を発生する熱電変換装置を設置した
原子力発電所を提供する。 【解決手段】炉心と1次冷却材を収容する原子炉圧力容
器と、1次冷却材の熱を2次冷却材に伝えるための熱交
換器と、原子炉圧力容器と熱交換器とを接続し1次冷却
材を流通させる連結配管とを備えた原子力発電所におい
て、熱交換器内に、1次冷却材と2次冷却材とが熱電素
子モジュールの高温度側と低温度側とで隣接して流れる
流路を有し、それらの温度差に基づいて発電を行う熱電
発電器からなる熱電変換装置を設置したので、従来必要
とされた多数の伝熱管等の構造材、発電機タービン及び
発電機並びにそれらを収納する建屋が不要となり、経済
性の向上、システムの単純化およびメンテナンスの容易
化、発電所の稼働率の向上、安全性の向上等が可能な原
子力発電所を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炉心と1次冷却材
を収容する原子炉容器と、1次冷却材の熱を2次冷却材
に伝える熱交換器と、前記原子炉容器と熱交換器とを接
続し1次冷却材を流通させる連絡配管とを備えた原子力
発電所に係り、特に逆U字型の伝熱管を多数本束ねた伝
熱管束を有する熱交換器に換えて設置した熱電変換器で
直接、発電等を行えるようにした原子力発電所に関す
る。
【0002】
【従来の技術】1次冷却材の熱を2次冷却材に伝えるた
めの熱交換器を備えた原子力発電所のうち、一般的な従
来例として加圧水型軽水炉発電所(以下PWR発電所と
記す)を図7の構成図を参照して説明する。
【0003】図に示すように、従来のPWR発電所で
は、原子炉格納容器10内に設置された原子炉圧力容器
4内の炉心1で発生した熱を、効率的に輸送するために
1次冷却材2を1次冷却系ポンプ3によって強制的に循
環させている。原子炉圧力容器4を出た1次冷却材2は
蒸気発生器5に流入して2次冷却材6に熱を伝え、発電
機タービン7を駆動する蒸気8を発生させた後、1次冷
却材ポンプ3により原子炉圧力容器4に戻される。
【0004】1次冷却材2はこのような循環ループ内を
流通しており、この循環ループ数は原子炉の出力に応じ
て増やされている。すなわち、従来のPWR発電所で
は、蒸気発生器1基当りの交換熱量は電気出力換算で3
0〜40万kWe程度であり、また原子炉(1次冷却
材)圧力は加圧器9によって一定に制御されている。す
なわち、加圧器9は温度の変動に伴う1次冷却材2の膨
張・収縮をスムーズにし、原子炉圧力を一定に保つ機能
も有している。
【0005】発電機タービン7を駆動した蒸気8は、復
水器11内において3次冷却材ポンプ12により復水器
11内に供給される3次冷却材13により冷却され、復
水器11内において2次冷却材6となり、2次冷却材ポ
ンプ14により再び蒸気発生器5に送られる。この蒸気
発生器5の機能は、原子炉で発生し1次冷却材2で運ば
れてきた熱を2次冷却材6に伝えて蒸気8を発生するこ
とと、1次冷却材2の高圧に耐えてこれを閉じこめてい
る原子炉冷却材圧力バウンダリの一部を形成することで
ある。そして、発電機タービン7は発電機15を駆動
し、この発電機15の駆動により発電が行われる。
【0006】図8は図7における蒸気発生器の内部を説
明するために容器の一部を切除した蒸気発生器の斜視図
である。図に示すように、蒸気発生器5は、逆U字型の
伝熱管を多数本束ねた伝熱管束16を有する熱交換器で
あり、循環ループから1次冷却材入口ノズル17に供給
された1次冷却材は伝熱管内を流れ、1次冷却材出口ノ
ズル18から循環ループに戻される。また、2次冷却材
入口ノズル19に供給された2次冷却材は伝熱管の外側
を流れ、伝熱管束16を介して1次冷却材により熱せら
れ蒸気となり、ら旋翼湿分分離器20において大半の湿
分を除去された後、湿分分離器21により残りの湿分が
取り除かれ、蒸気出口ノズル22より蒸気となって発電
機タービン7へ送られる。
【0007】伝熱管束16内外では冷却材が高速で流れ
るために流力振動が生じる。このため、管板23、管支
持板24および図示していない振れ止め金具などによっ
て伝熱管を支えることにより、この振動を抑制してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の原子力
発電所においては、1次冷却水と2次冷却水は蒸気発生
器を境に完全に分離されているので、放射能を帯びた1
次冷却水がタービン建屋にまで達することはないという
利点がある一方、蒸気発生器は多数の細い伝熱管で構成
され、腐食やその他のひび割れが起きるため、蒸気発生
器に構造上のトラブルが発生するという課題があった。
【0009】我が国では、運転中に蒸気発生器の伝熱管
からの漏洩を許容しないことを原子力発電所の保守管理
の基本方針としており、定期検査において、伝熱管にE
CT(渦電流探傷検査)等を実施し、有意な損傷が検出
されれば、損傷が発生した伝熱管に対しては、主として
金属製スリーブで内張り補修(スリーブ補修)が行われ
ている。しかし、このようなスリーブ補修が困難な場合
には「施栓」(ブラッギング)などの措置を講じるな
ど、伝熱管の施栓、補修等を行っている。また、蒸気発
生器の検査・補修には多大な労力と時間がかかり、定検
の長期化、作業者の受ける線量当量の増加といった課題
があった。
【0010】さらに、伝熱管が破損すると高圧の1次系
から2次系側に冷却材が漏れ出し、この漏洩量が多いと
事故の拡大を防止するために原子炉緊急炉心冷却系(E
CCS)を作動させなければならなくなるという課題が
あった。
【0011】また、このような課題、すなわち、運転中
の原子力発電所の蒸気発生器伝熱管の漏洩量が制限値に
達して計画外停止に至るリスクが高くなること、伝熱管
補修にかかる直接間接の費用がかかること、伝熱管の施
栓が増えて定格出力の維持が困難なこと等から、従来、
蒸気発生器はプラント寿命中に多い場合は数回の取替え
が必要であるという新たな課題も残されていた。
【0012】さらに上述した従来の原子力発電所におい
ては、蒸気発生器内で単に1次冷却材と2次冷却材との
熱交換を行い蒸気を発生させた後、その蒸気を用いて発
電を行うようになっているため、蒸気発生器、蒸気と発
電機タービンを接続する配管、発電機タービン等および
それらを収納するための建屋が必須の構成要素となって
おり、これら蒸気発生器、蒸気と発電機タービンを接続
する配管、発電機タービン等および付随する多くの配管
等によって発電所全体の構成が非常に複雑となり、経済
性の悪化やシステムの複雑さ、並びに発電機タービン等
の回転機器のメンテナンスおよびメンテナンスに伴い発
電所自体の稼働率が低下するという課題があった。
【0013】本発明(請求項1ないし請求項10対応)
は、上記課題を解消するためになされたもので、その目
的は、1次冷却材の熱および流動性等を利用して原子炉
格納容器内に設置した蒸気発生器に換えて熱電変換器を
設置し、この熱電変換器により直接電気を発生するよう
にした新規な原子力発電所を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、炉心と1次冷却材を収容する原
子炉圧力容器と、1次冷却材の熱を2次冷却材に伝える
ための熱交換器と、前記原子炉圧力容器と熱交換器とを
接続し1次冷却材を流通させる連結配管とを備えた原子
力発電所において、前記熱交換器内に、1次冷却材と2
次冷却材とが熱電素子モジュールの高温度側と低温度側
とで隣接して流れる流路を有し、それらの温度差に基づ
いて発電を行う熱電発電器からなる熱電変換装置を設置
したことを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、請求項1記載の原子力
発電所において、熱電発電器の高温側の流路は1次冷却
材と共存性の高い材料によって構成されるとともに、低
温側の流路は2次冷却材と共存性の高い材料によって構
成されていることを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2記載の原子力発電所において、熱電発電器内の1次冷
却材および2次冷却材の各流路を囲む壁は、原子炉運転
温度範囲内において電気的絶縁性が高い材料により構成
されていることを特徴とする。
【0017】請求項4の発明では、請求項1ないし請求
項3のいずれかに記載の原子力発電所において、熱電発
電器の熱電素子モジュールは、n型半導体、p型半導体
およびこれらの半導体を電気的に直列に接続する電極に
より構成される熱電素子と、この熱電素子の両面に設け
られ、当該熱電素子の熱膨張およびその熱膨張により発
生する熱応力ならびに1次冷却材および2次冷却材の流
路に生じる流体圧力を緩和するためのコンプライアント
パッドと、このコンプライアントパッドの外側に設けら
れた電気的な絶縁体とにより層状に構成されていること
を特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項4記載の原子力
発電所において、熱電素子モジュールの半導体の少なく
とも1つは単結晶材料であり、磁場中で用いられること
を特徴とする。
【0019】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
5のいずれかの請求項に記載の原子力発電所において、
1次冷却材は水、液体金属、溶融塩、不活性ガス、二酸
化炭素または水の中から選ばれたものであることを特徴
とする。
【0020】請求項7の発明は、請求項1ないし請求項
5のいずれかの請求項に記載の原子力発電所において、
2次冷却材は1次冷却材よりも低温の水、液体金属、溶
融塩、不活性ガス、二酸化炭素、水または空気の中から
選ばれたものであることを特徴とする。
【0021】請求項8の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれかに記載の原子力発電所において、2次冷却
材は液体金属、溶融塩、不活性ガス、二酸化炭素、水ま
たは空気で、かつ原子炉容器の外部に設けた冷却器を介
して3次冷却材によって冷却される構成とされているこ
とを特徴とする。
【0022】請求項9の発明は、請求項8記載の原子力
発電所において、2次冷却材の冷却のための3次冷却材
は溶融塩、不活性ガス、二酸化炭素、水、海水または空
気であることを特徴とする。
【0023】請求項10の発明は、請求項6ないし請求
項9のいずれかに記載の原子力発電所において、不活性
ガスは、窒素ガスまたはアルゴンガスであることを特徴
とする。
【0024】請求項1ないし請求項10の発明によれ
ば、1次冷却材と2次冷却材の熱交換器内に熱電発電器
を設置あるいは熱交換器に換えて熱電変換装置を設置す
ることにより、直接発電を行っているので、システムの
単純化およびメンテナンスの容易化、発電所の稼働率の
向上、安全性の向上等を図ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(請求
項1ないし請求項10対応)を図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態の原子力発電所の概略構成図
であり、既に説明した図7の従来の原子力発電所と同一
構成部分には同一符号を付して説明する。
【0026】図に示すように、本実施の形態の原子力発
電所は、原子炉格納容器10内に設置された原子炉圧力
容器4内の炉心1で発生した熱を、効率的に輸送するた
めに1次冷却材2を1次冷却系ポンプ3によって強制的
に循環させている。
【0027】原子炉圧力容器4を出た1次冷却材2は、
熱電変換装置25内に設置された熱電発電器27におい
て、2次冷却材6に熱を伝える過程で発電を行う。一
方、暖められた2次冷却材6は、熱交換器26において
3次冷却材ポンプ12により復水器11内に供給される
3次冷却材13により冷却され、2次冷却材ポンプ14
により再び熱電変換装置25に送られる。
【0028】本実施の形態では、従来の蒸気発生器の伝
熱管束や湿分分離器に換えて、熱電変換装置25が例え
ば1基設置されている。この熱電変換装置25は図2に
示すように、例えば横断面が略四角形状の熱電発電器ベ
ッセル28内に熱電発電器本体29を収納した構成とな
っており、この熱電発電器本体29内に流通する1次冷
却材2と後述する2次冷却材6との熱交換によって直
接、発電を行うようになっている。
【0029】図2は図1の熱電変換装置の斜視図、図3
はその縦断面図である。これらの図に示すように、熱電
発電器ベッセル28は上下端部が開口し、その内側に収
容した熱電発電器本体29にその周囲部から1次冷却材
2を例えば蛇行流として通過させる高温側流路32を有
する構成となっている。この高温側流路32は上下方向
に仕切り壁33で仕切られ、上部に連設した1次冷却材
2の入口配管30から導入された1次冷却材2が、仕切
り壁33により蛇行流となって熱電発電器本体29を通
過した後、高温側流路32の下部に連設した1次冷却材
出口配管31から導出されるように構成されている。
【0030】また、2次冷却材入口配管34および2次
冷却出口配管35は、熱交換器26に配管を介して接続
されている。この熱交換器26は、3次冷却系配管を流
通する3次冷却材13との熱交換によって2次冷却材6
の冷却を行うように構成されている。
【0031】図4は熱電発電器の詳細な構造を示す斜視
図である。図に示すように、熱電発電器本体29は、例
えば2個の本体構成ブロック41を上下に積層したもの
である。各本体構成ブロック41は、その内部に2次冷
却材6を下方から上方に流通させることができる2次冷
却材流路孔45aと、1次冷却材2を横方向に流通させ
ることができる1次冷却材流路孔45bとを有する構成
となっている。
【0032】また、本体構成ブロック41は、複数の平
板状の熱電素子モジュール42を縦スペーサ43および
横スペーサ44を介して間隔的に接合することで、ブロ
ック状に構成されている。即ち、等間隔で平行に配列さ
れた複数の熱電素子モジュール42間の間隔部のうち、
例えば縦方向に沿う両端位置の1つおきの間隔部に、縦
スペーサ43を嵌込んで固定することで上下方向に沿う
1次冷却材流路孔45aを形成するとともに、他の1つ
おきの間隔部の横方向に沿う両端位置および中間位置
に、横スペーサ44を嵌込んで固定することで、横方向
に沿う2次冷却材流路孔45bを形成してある。なお、
各スペーサ43、44は電気的絶縁性を持つ材料によっ
て構成されている。
【0033】また、各熱電素子モジュール42は、例え
ば各隅角部に設けたモジュール間リード46によって互
いに電気的に接続するとともに、両端位置の熱電素子モ
ジュール42(42a,42b)にプラス(+)側電流
端子47およびマイナス(−)側電流端子48をそれぞ
れ突設してある。
【0034】そして、上下に積層された本体構成ブロッ
ク41が相互に各端子47、48を介して電気的に接合
され、さらに最上端に位置する本体構成ブロック41
(41a)の上端の各端子47、48に(+)側電流端
子管49および(−)側電流端子管50がそれぞれ接続
され(図2参照)、これらの各端子管49、50が炉外
の図示しない送配電設備に導かれている。
【0035】図5は図4の本体構成ブロックの拡大した
断面図、図6は図5の熱電素子モジュールの組立て構成
を示す分解斜視図である。図5および図6に示すよう
に、熱電素子モジュール42はn型半導体51とp型半
導体52とを熱的に並列かつ電気的に直列に多数接続し
た構成のものである。n型半導体51とp型半導体52
とは、その外側に設けた1対の電極53により電気的に
直列に接続されており、これらの両外側には電気絶縁の
ための絶縁体54がそれぞれ設置されている。さらに各
絶縁体54の両外側には、熱膨張、熱応力、1次冷却体
2および2次冷却体6からの圧力等に対するクッション
の役割を果すコンプライアントパッド55が設置されて
いる。さらに、熱電素子モジュール42の高温側に配置
されるコンプライアントパッド55の外側には、1次冷
却材2と共存性の高い材料からなる高温用外側板56が
設けられ、また熱電素子モジュール42の低温側に配置
されるコンプライアントパッド55の外側には2次冷却
材6と共存性の高い材料からなる低温用外側板57が設
けられ、これにより化学変化、腐蝕等の防止が図られて
いる。なお、本発明において、n型半導体51およびp
型半導体52の配置は図5および図6に示した配置に限
定されるものではない。
【0036】上述した構成の熱電素子モジュール42を
例えば横方向に6体、間隔的に対向させ、かつ縦方向に
2段積層として構成したものが、図4に示した本体構成
ブロック41であり、さらにこの本体構成ブロック41
を3体、縦方向に重ねたものが、図3に示した熱電変換
装置25である。すなわち、図3ないし図5において、
1次冷却材2が流れる1次冷却材流路孔45aの壁面
が、高温用外側板56によって構成され、また2次冷却
材6が流れる2次冷却材流路孔45bの壁面が、低温用
外側板57によって構成されている。そして、1次冷却
材2が1次冷却材流路孔45aを通る際、2次冷却材流
路孔45bを流れる2次冷却材6と熱交換される。この
際に熱電素子モジュール42内に発生する熱流束により
直流電流が発生する。
【0037】各熱電素子モジュール42はモジュール間
リード46によって電気的に直列に接続されているの
で、発生した直流電流は(+)側電流端子47および
(+)側電流端子管49、ならびに(−)側電流端子4
8および(−)側電流端子管50により外部に取り出さ
れる。なお、各熱電素子モジュール42間の流路孔45
a、45bの間隔は電気的絶縁性を持つ材料により構成
される縦スペーサ43および横スペーサ44により確保
されているので、モジュール間リード46は各スペーサ
43、44内に設置されていてもよい。
【0038】以上の構成において、1次冷却材2には、
液体金属(例えばNa,NaK,Pb,Pb−Bi合
金,Ga,Ga−In合金,Ga−Pb合金,Ga−S
n合金等)、溶融塩(例えばLi塩化物、K塩化物等の
混合物)、窒素ガスまたはアルゴンガス等の不活性ガス
または二酸化炭素、軽水、重水等が適用されている。ま
た、2次冷却材6には、1次冷却材よりも低温の前記同
様の液体金属、溶融塩、不活性ガス、または二酸化炭
素、軽水、重水または空気等が適用されている。さら
に、2次冷却材6の冷却のための3次冷却材13には、
前記同様の溶融塩、不活性ガス、二酸化炭素、軽水、重
水、海水または空気等が適用されている。
【0039】また、熱電発電器29の高温側の流路を構
成する1次冷却材2と共存性の高い材料としては例えば
ステンレス鋼等が適用され、低温側の流路を構成する2
次冷却材6と共存性の高い材料としては例えば低炭素
鋼、ステンレス鋼等が適用されている。
【0040】さらに、熱電素子モジュール42の外側板
56、57等の1次冷却材2および2次冷却材6の各流
路を囲む壁は、原子炉運転温度範囲内において電気的絶
縁性が高い材料、例えば雲母、アルミナその他のセラミ
ックス等により構成されている。
【0041】また、熱電素子モジュール42は磁場中に
設置され、n型半導体51とp型半導体52は、各々例
えばゲルマニウムとシリコンの混合物の単結晶やビスマ
ス、鉛、テルルのうちいずれか2つあるいはすべての混
合物の単結晶より構成されている。
【0042】次に、本発明の実施の形態である原子力発
電所の作用を説明する。図1に矢印aで示すように、1
次冷却材2はポンプ3によって原子炉圧力容器4に流入
する。原子炉圧力容器4内の発熱している炉心1によっ
て1次冷却材2は加熱され、炉心1から高温になって上
昇流として流出する。高温になった1次冷却材2は原子
炉圧力容器4から熱電変換装置25内の熱電発電器27
に導かれ、この熱電発電器27内で低温の2次冷却材6
との熱交換によって冷やされる。このとき、高温の1次
冷却材2と低温の2次冷却材6との温度差を起電力とし
て、熱電発電器27内の熱電素子モジュール42により
発電が行われる。熱交換後に低温となった1次冷却材2
は、ポンプ3によって原子炉圧力容器4に再び流入す
る。
【0043】一方、熱交換した後の高温になった2次冷
却材6は、2次冷却材配管を通って熱交換器26に循環
し、ここで3次冷却材13と熱交換され、低温となった
2次冷却材6はポンプ14によって再び熱電発電装置2
5に導かれる。
【0044】本実施の形態によれば、1次冷却材2と2
次冷却材6の熱交換の過程で直接発電が行えるので、従
来のタービン等、発電のための水蒸気系が不要となり、
発電部に動的機器を用いることなく殆ど静的機器によっ
て構成することができる。また伝熱管のような流路構成
部分がないため、流力振動による伝熱管破損がない。し
たがって、構成が簡易でメンテナンスも容易となり、耐
用寿命も長期化でき、システムも単純化できるため経済
性の向上も図れるようになる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
発電所の稼働率の向上、安全性の向上等を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である原子力発電所の全体
構成図。
【図2】図1の熱電変換装置の斜視図。
【図3】図2の熱電変換装置の断面図。
【図4】図2の熱電発電器の本体構成ブロックの拡大斜
視図。
【図5】図4の熱電素子モジュールの一部断面図。
【図6】図4の熱電素子モジュールの分解斜視図。
【図7】従来の原子力発電所の全体構成図。
【図8】従来の蒸気発生器の構成図。
【符号の説明】
1…炉心、2…1次冷却材、3…1次冷却材ポンプ、4
…原子炉圧力容器、5…蒸気発生器、6…2次冷却材、
7…発電機タービン、8…蒸気、9…加圧器、10…原
子炉格納容器、11…復水器、12…3次冷却材ポン
プ、13…3次冷却材、14…2次冷却材ポンプ、15
…発電機、16…伝熱管束、17…1次冷却材入口ノズ
ル、18…1次冷却材出口ノズル、19…2次冷却材入
口ノズル、20…ら旋翼湿分分離器、21…湿分分離
器、22…蒸気出口ノズル、23…管板、24…管支持
板、25…熱電変換装置、26…熱交換器、27…熱電
発電器、28…熱電発電器ベッセル、29…熱電発電器
本体、30…1次冷却材入口配管、31…1次冷却材出
口配管、32…高温側流路、33…仕切壁、34…2次
冷却材入口配管、35…2次冷却出口配管、41,41
a…本体構成ブロック、42,42a,42b…熱電素
子モジュール、43…縦スペーサ、44…横スペーサ、
45a…1次冷却材流路孔、45b…2次冷却材流路
孔、46…モジュール間リード、47…(+)側電流端
子、48…(−)側電流端子、49…(+)側電流端子
管、50…(−)側電流端子管、51…n型半導体、5
2…p型半導体、53…電極、54…絶縁体、55…コ
ンプライアントパッド、56…高温用外側板、57…低
温用外側板。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉心と1次冷却材を収容する原子炉圧力
    容器と、前記1次冷却材の熱を2次冷却材に伝える熱交
    換器と、前記原子炉圧力容器と熱交換器とを接続し1次
    冷却材を流通させる連結配管とを備えた原子力発電所に
    おいて、前記熱交換器は、1次冷却材と2次冷却材とが
    熱電素子モジュールの高温側と低温側とで隣接して流れ
    る流路を有し、それらの温度差に基づいて発電を行う熱
    電発電器からなる熱電変換装置であることを特徴とする
    原子力発電所。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原子力発電所において、
    熱電発電器の高温側の流路は1次冷却材と共存性の高い
    材料によって構成され、熱電発電器の低温側の流路は2
    次冷却材と共存性の高い材料によって構成されているこ
    とを特徴とする原子力発電所。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の原子力発
    電所において、熱電発電器内の1次冷却材および2次冷
    却材の各流路を囲む壁は、原子炉運転温度範囲内におい
    て電気的絶縁性が高い材料により構成されていることを
    特徴とする原子力発電所。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれかの請
    求項に記載の原子力発電所において、熱電発電器の熱電
    素子モジュールは、n型半導体、p型半導体およびこれ
    らの半導体を電気的に直列に接続する電極により構成さ
    れる熱電素子と、この熱電素子の両面に設けられ、当該
    熱電素子の熱膨張およびその熱膨張により発生する熱応
    力ならびに1次冷却材および2次冷却材の流路に生じる
    流体圧力を緩和するためのコンプライアントパッドと、
    このコンプライアントパッドの外側に設けられた電気的
    絶縁体とにより、層状に構成されていることを特徴とす
    る原子力発電所。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の原子力発電所において、
    熱電素子モジュールの半導体の少なくとも1つは単結晶
    材料で、磁場中で用いられることを特徴とする原子力発
    電所。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかの請
    求項に記載の原子力発電所において、1次冷却材は水、
    液体金属、溶融塩、不活性ガス、二酸化炭素または水の
    中から選ばれたものであることを特徴とする原子力発電
    所。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項5のいずれかの請
    求項に記載の原子力発電所において、2次冷却材は1次
    冷却材よりも低温の水、液体金属、溶融塩、不活性ガ
    ス、二酸化炭素、水または空気の中から選ばれたもので
    あることを特徴とする原子力発電所。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の原子力発電所において、2次冷却材は液体金属、溶
    融塩、不活性ガス、二酸化炭素、水または空気で、かつ
    原子炉容器の外部に設けた冷却器を介して3次冷却材に
    よって冷却される構成とされていることを特徴とする原
    子力発電所。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の原子力発電所において、
    2次冷却材の冷却のための3次冷却材は溶融塩、不活性
    ガス、二酸化炭素、水、海水または空気であることを特
    徴とする原子力発電所。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし請求項9のいずれかに
    記載の原子力発電所において、不活性ガスは、窒素ガス
    またはアルゴンガスであることを特徴とする原子力発電
    所。
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