JP2001242003A - 積載物計量方法および計量装置 - Google Patents

積載物計量方法および計量装置

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JP2001242003A
JP2001242003A JP2000051534A JP2000051534A JP2001242003A JP 2001242003 A JP2001242003 A JP 2001242003A JP 2000051534 A JP2000051534 A JP 2000051534A JP 2000051534 A JP2000051534 A JP 2000051534A JP 2001242003 A JP2001242003 A JP 2001242003A
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Kunihiko Tachibana
邦彦 立花
Hidekazu Wada
英一 和田
Megumi Honda
恵 本田
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KANEMATSU ENG
Kanematsu Engineering Co Ltd
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KANEMATSU ENG
Kanematsu Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積載物運搬車両の積載重量を精度よく速やか
に測定することができ、しかも測定の際にダンプアップ
等の面倒な作業を必要としない積載物計量方法の提供。 【解決手段】 積載物収容容器を搭載するシャーシフレ
ームの構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利
用した構造解析法によりシャーシフレームに生じる歪み
をシミュレーション解析し、これにより歪みが大きくな
ると予想される大歪み予想位置を少なくとも1点求めた
後、各大歪み予想位置付近に歪みセンサを装着し、同歪
みセンサからの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出
し、その算出結果を表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積載物計量方法お
よび計量装置に関し、より詳しくは、積載物運搬車両の
積載重量を精度よく速やかに測定することができ、しか
も測定の際にダンプアップ等の面倒な作業を必要としな
い積載物計量方法および計量装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、汚泥等の廃棄物や石油等の各種積
載物を運搬する車両には、車両ごとに最大積載量という
積載基準が設けられている。この積載基準を遵守しない
場合、すなわち過積載の状態になると、車両運転操作性
の悪化、車両故障、走行騒音等の問題が生じるため、従
来より、様々な過積載防止対策が講じられている。積載
物を運搬する車両には様々なものが存在するが、その
内、タンクおよび吸引装置を備えたいわゆる吸引式タン
ク車は、主として流体物を積載するものであり、フロー
ト式の積載物計量装置を備えたものが大半である。
【0003】また、上記した吸引式タンク車を含め、積
載物を収容するタンクもしくは荷台を有する車両には、
油圧シリンダの伸縮を利用してタンクもしくは荷台をダ
ンプアップするようにしたものが多い。このダンプ車両
における積載物計量装置としては、従来、ダンプアップ
用油圧シリンダの圧力をブルドン管を用いてダイヤル表
示するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たフロート式の積載物計量装置は、積載物の上面位置を
測定してその体積を計測するものであって、重量を計測
するものではない。積載物は、比重が変わると当然、重
量も変化するため、その比重が明確でない限り、積載重
量は作業者の勘や経験に頼って推定するしかなく、その
結果、過積載になる可能性が高かった。また、前記した
ブルドン管方式の積載物計量装置は、測定のためにダン
プアップを行わなければならないため、測定作業が面倒
であり、測定に多くの時間がかかるという問題があっ
た。また、この積載物計量装置を使用するにあたって
は、測定のために一定の条件、例えば、積載状態で荷台
前端を所定高さ上昇させたときに必要とされる油圧を測
定する、といった条件が定められているが、その精度は
低くて測定誤差も多く、正確な重量測定には適していな
い。従って、この積載物計量装置を利用した場合も、過
積載になる可能性が高かった。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、積載物運搬車両の積載重量を精度よく速やか
に測定することができ、しかも測定の際にダンプアップ
等の面倒な作業を必要としない積載物計量方法および計
量装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
積載物収容容器を搭載するシャーシフレームの構造及び
材料データを基に、エネルギー原理を利用した構造解析
法によりシャーシフレームに生じる歪みをシミュレーシ
ョン解析し、これにより歪みが大きくなると予想される
大歪み予想位置を少なくとも1点求めた後、各大歪み予
想位置付近に歪みセンサを装着し、同歪みセンサからの
歪み検出信号を基に積載物の重量を算出し、その算出結
果を表示することを特徴とする積載物の計量方法であ
る。
【0007】請求項2記載の発明は、積載物収容容器を
搭載するシャーシフレームの構造及び材料データを基
に、エネルギー原理を利用した構造解析法によりシャー
シフレームに生じる歪みをシミュレーション解析し、こ
れにより歪みが大きくなると予想される大歪み予想位置
を少なくとも1点求めた後、各大歪み予想位置付近に複
数の歪みセンサを相互に間隔をあけて装着し、各歪みセ
ンサからの歪み検出信号を基にその装着点の歪みを実測
し、実測値が最大であった歪みセンサを各大歪み予想位
置付近ごとに選出し、この選出された歪みセンサからの
歪み検出信号を基に積載物の重量を算出し、その算出結
果を表示することを特徴とする積載物の計量方法であ
る。
【0008】請求項3記載の発明は、積載物収容容器を
搭載するシャーシフレームの構造及び材料データを基
に、エネルギー原理を利用した構造解析法によりシャー
シフレームに生じる歪みをシミュレーション解析し、こ
れにより歪みが大きくなると予想される大歪み予想位置
を少なくとも1点求め、本計量装置は、このようにして
求めた大歪み予想位置付近に装着された歪みセンサと、
該歪みセンサからの歪み検出信号を基に積載物の重量を
算出する積載量算出手段と、その算出結果を表示する表
示部とを備えてなることを特徴とする積載物の計量装置
である。
【0009】請求項4記載の発明は、積載物収容容器を
搭載するシャーシフレームの構造及び材料データを基
に、エネルギー原理を利用した構造解析法によりシャー
シフレームに生じる歪みをシミュレーション解析し、こ
れにより歪みが大きくなると予想される大歪み予想位置
を少なくとも1点求め、このようにして求めた大歪み予
想位置付近に複数の歪みセンサを相互に間隔をあけて装
着し、各歪みセンサからの歪み検出信号を基にその装着
点の歪みを実測し、実測値が最大であった歪みセンサを
各大歪み予想位置付近ごとに選出し、本計量装置は、こ
の選出された歪みセンサと、該歪みセンサからの歪み検
出信号を基に積載物の重量を算出する積載量算出手段
と、その算出結果を表示する表示部とを備えてなること
を特徴とする積載物の計量装置である。
【0010】請求項5記載の発明は、前記表示部が、車
内及び車外に配置されていることを特徴とする請求項3
又は4に記載の積載物の計量装置である。請求項6記載
の発明は、前記積載量算出手段が、車両停車中のみ積載
物重量の算出処理を行い、車両走行中は同算出処理を行
わないことを特徴とする請求項3乃至5いずれかに記載
の積載物の計量装置である。請求項7記載の発明は、前
記算出された積載物重量があらかじめ設定された積載可
能最大重量付近に到達したときに警報報知を行う警報報
知部を備えていることを特徴とする請求項3乃至6いず
れかに記載の積載物の計量装置である。これらの発明を
提供することにより、上記課題を悉く解決する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施形態に係る積載
物計量方法および計量装置について、図面を参照しつつ
説明する。図1は、第1実施形態に係る積載物計量方法
を示すフローチャートである。図2は、第1実施形態に
係る積載物計量装置の構成を示すブロック図である。図
3は、本発明が適用される積載物運搬車両の一例を示す
側面図である。
【0012】第1実施形態に係る積載物計量方法は、各
種積載物運搬車両(25)(図3参照)に適用すること
ができる積載物計量方法である。この計量方法は、積載
物収容容器(1)を搭載するシャーシフレーム(2)の
構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利用した
構造解析法によりシャーシフレーム(2)に生じる歪み
をシミュレーション解析し(S1)、これにより歪みが
大きくなると予想される大歪み予想位置を少なくとも1
点求め(2)、この大歪み予想位置付近に歪みセンサ
(3)(図2参照)を装着し(S3)、該歪みセンサ
(3)からの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出し
(S4)、その算出結果を表示する(S5)ものであ
る。以下、この計量方法について、詳説する。
【0013】本発明に係る計量方法が適用される積載物
運搬車両の種類は特に限定されず、土砂等を積載可能な
荷台付き車両の他、液体あるいは液体と固体の混合物を
収容可能なタンク付き車両であってもよい。また、これ
らの車両は、ダンプアップ機能を備えたものであっても
よいし、備えていなくてもよい。また、この計量方法が
適用される積載物運搬車両は、図3に例示するように、
シャーシフレーム(2)(以下、フレーム(2)と称す
る)を備えており、荷台やタンクに相当する積載物収容
容器(1)は、このフレーム(2)上に搭載されてい
る。
【0014】本発明に係る計量方法では、フレーム
(2)において歪みが大きく発生する位置をシミュレー
ション解析によって求め、その位置に歪みセンサ(3)
を装着し、歪みセンサ(3)からの歪み検出信号を基に
積載物の重量を測定する。つまり、本計量方法の最大の
特徴は、歪みセンサ(3)の最適な取付け位置を的確に
選定することにより、歪みセンサ(3)による歪み検出
を精度よく行うようにした点にある。
【0015】また、第1実施形態に係る積載物計量装置
(図2および図9参照)は、このようにして求めた大歪
み予想位置付近に装着された歪みセンサ(3)と、該歪
みセンサ(3)からの歪み検出信号を基に積載物の重量
を算出する積載量算出手段(6)と、その算出結果を表
示する表示部(8)とを備えてなるものである。本計量
装置における歪みセンサ(3)は歪み検出に最適な位置
に装着されているので、本計量装置は歪み検出を精度よ
く行って、正確な重量測定を行うことができる。
【0016】本発明において使用される歪みセンサ
(3)の種類は、特に限定されるものではないが、例え
ば、被装着体(フレーム(2))の伸び又は縮み変形量
すなわち歪み量を電気信号に変換することのできる歪み
ゲージを好適に採用することができ、防護カバーを備え
たモールド型歪みゲージであればなお良い。歪みゲージ
は、他の歪みセンサに比べて構造がシンプルで且つコン
パクトであり、しかも装着が容易である等の点で優れて
いる。
【0017】第1実施形態に係る計量方法の手順につい
て、図1を参照しつつ詳しく説明する。まず、積載物収
容容器(1)を搭載するフレーム(2)の構造及び材料
データを入手する。そして、これらのデータを基に、エ
ネルギー原理を利用した構造解析法によりシャーシフレ
ーム(2)に生じる歪みをシミュレーション解析する。
ここで言うエネルギー原理を利用した構造解析法とは、
仮想仕事の原理に代表されるエネルギー原理から導かれ
る解析方法のことである。その解析方法には、有限要素
法、差分法、数値積分法等の種々の方法が存在し、どの
方法を採用するかは特に問わないが、中でも有限要素法
を好適に採用することができる。これは、有限要素法
が、コンピュータの計算速度を有効に利用した解析方法
であり、素材の形状、材料特性、摩擦条件などに関する
制限が少なく、実際的な条件で計算できるという利点を
有するとともに、応力、歪み、変形形状など多くの量を
計算可能であるという利点も有するからである。
【0018】このシミュレーション解析では、フレーム
(2)において歪みが大きくなると予想される大歪み予
想位置を少なくとも1点求める(例えば、図16におけ
る位置P5 、P10)。ここで、本発明における大歪み予
想位置について詳しく説明する。上記シミュレーション
の解析結果を表すに際し、フレーム(2)の各位置を横
軸にとりフレーム(2)の歪み量を縦軸にとって線グラ
フ(例えば、図16参照)を作成した場合、通常、この
グラフは連続した曲線で表される。歪みには、引張歪み
と圧縮歪みとが存在するが、引張歪みを正の値にとり圧
縮歪みを負の値にとった上で各歪み量の絶対値を表すグ
ラフを考える。このグラフが単調増加または単調減少の
グラフであるならば、最大値が現れるグラフ端部に対応
する位置が大歪み予想位置となる。また、このグラフが
極大値をもつ場合には、その極大値が大歪み予想位置と
なる。なお、複数の極大値をもつ場合には、必ずしも極
大値が現れる全ての位置を大歪み予想位置とする必要は
なく、少なくともそれらの最大値が現れる位置を大歪み
予想位置とすればよい。そして、通常は、最大の極大
値、2番目に大きい極大値、・・・というように所望数
の大歪み予想位置を求める。
【0019】フレーム(2)には種々の形状が存在し、
2本のメインフレームを相互に平行に配置するとともに
これらメインフレーム同士を複数本の架渡フレームで連
結したいわゆる梯子形フレームや、2本のメインフレー
ムを中央部で交差させたいわゆるX形フレーム等が存在
するが、いずれの場合も、曲げや捩じり荷重の大部分を
受けるメインフレームの歪みを求める。
【0020】シミュレーション解析に用いるフレームモ
デルは、実際のフレーム(2)の構造および材料に則し
て作成される。フレームモデルは、3次元立体的に作成
してもよいし、2次元平面的に作成してもよい。3次元
のフレームモデルを作成すると、車両の左右両側に位置
する各メインフレームが現れたモデルとなる。一方、2
次元のフレームモデルを作成すると、車両の左右いずれ
か一方側に位置するメインフレームが現れたモデルとな
る。
【0021】2次元フレームモデルの一例を図5に示
す。この例は、図3および図4に示すフレーム(2)の
側面をモデル化したものである。この例に係る車両(2
5)は、車両前側に1本の車軸(23)、後側に2本の
車軸(24)を設けた構造になっており、合計6個の車
輪(22)を有している。フレームモデルにおける符号
(4),(5)は共に支点であって、一方の支点(4)
は、フレーム(2)を支える前側車軸(23)の位置を
示しており、他方の支点(5)は、フレーム(2)を支
える2本の後側車軸(24)の中間位置を示している。
【0022】また、このフレームモデルでは、実際にフ
レーム(2)上に加わる荷重すなわち積載物収容容器
(1)の重量および積載物の重量等を、実際の作用位置
に則した形で作用させる。図5に示す例では、フレーム
(2)上面に対し、図1に示す積載物収容容器(回収タ
ンク)(1)およびその収容物の重量に則した荷重を、
前記他方の支点(5)を中心とする所定範囲に等分布荷
重として作用させている。なお、この例ではフレーム
(2)に等分布荷重を作用させているが、他の荷重形態
を採用してもよい。例えば、積載物収容容器(1)の下
部に脚が設けられており、この脚のみがフレーム(2)
に接している場合には、脚の位置に集中荷重を作用させ
たモデルとすることができる。
【0023】このようなフレームモデルを用いてシミュ
レーション解析を行うことにより、例えば、図6及び図
16(測定値のグラフ)に例示するような解析結果が得
られる。図6は、図5のフレームモデルを用いて解析を
行った場合の、フレーム長手方向の歪み分布を示す図で
ある。図16における測定値のグラフは、フレーム
(2)の長手方向の歪み最大値同士を繋いだものであ
り、引張側歪み量を正の値で示し、圧縮側歪み量を負の
値で示している。
【0024】この例では、前記他方の支点(5)の位置
すなわち2本の後側車軸(24)の中間位置、および、
前記一方の支点(4)と他方の支点(5)の中間位置付
近すなわち前側車軸(23)と後側車軸(24)の中間
位置付近で大きな歪みが発生しており、前者においては
フレーム(2)下面側、後者においてはフレーム(2)
の上面側で発生していることがわかる。歪み量を基にし
た荷重の算出は、歪み量が大きい程、正確に行うことが
可能である。従って、このように歪み量が大きくなる点
を見い出し、その点の歪み量を荷重の算出用データとし
て利用することにより、精度の高い荷重算出を行うこと
ができる。
【0025】このように2次元のフレームモデルによっ
てシミュレーションを行った場合、車両(25)の一側
部の荷重を算出することになるが、通常、車両(25)
は左右対称に構成されているので、その算出結果を車両
(25)の他側部にも適用することができる。
【0026】なお、シミュレーション解析は、フレーム
(2)の長手方向歪み(図6参照)、高さ方向(上下方
向)歪み(図7参照)、幅方向(紙面奥行き方向)歪み
(図8参照)のそれぞれの方向の歪み解析を行うことが
可能である。これら全ての方向においてシミュレーショ
ン解析を行う場合、各方向の歪み分布を求めた後これら
歪み分布同士を比較し、最大歪みが最も大きく現れてい
る歪み分布を以下の荷重算出過程で使用する。図示例で
は、図6に示す長手方向歪み分布を使用する。歪み量を
基にした荷重の算出は、上記したように、歪み量が大き
い程、正確に行うことが可能であるから、このように互
いに直交する3方向全てを対象にした歪み最大点を見い
出し、その点の歪み量を荷重の算出用データに供するこ
とにより、より一層精度の高い荷重算出を行うことがで
きる。
【0027】シミュレーション解析によって、大きな歪
みが生じると予想される位置(大歪み予想位置)がわか
ったら、その位置に歪みセンサ(3)を装着する。この
歪みセンサ(3)の種類は、前記したように特に限定さ
れないが、上記したモールド型歪みゲージを好適に採用
することができる。また、歪みセンサ(3)の取付け方
向は、シミュレーションの解析結果に応じて決定され
る。すなわち、フレーム(2)の長手方向、高さ方向、
幅方向の全ての方向においてシミュレーション解析を行
った場合には、最も大きい歪み量が算出された方向に沿
って歪みセンサ(3)を装着する。また、それらのうち
いずれかの方向においてシミュレーション解析を行った
場合には、その方向に沿って歪みセンサ(3)を装着す
る。
【0028】歪みセンサ(3)は、フレーム(2)の一
側部のみに取り付けてもよいが、できればフレーム
(2)の両側部に取り付けることが望ましい。歪みセン
サ(3)をフレーム(2)の両側部に装着すれば、車両
の両側に加わる荷重を個別に計測することができるの
で、車両の一側部のみに取り付ける場合よりも、積載物
の重量測定を正確に行うことができる。また、大歪み予
想位置付近に対する歪みセンサ(3)の装着数は、特に
限定されず、1個であってもよいし、2個以上であって
もよい。各場合とも、その検出信号は、積載量算出手段
(6)(図9参照)へ出力される。
【0029】積載量算出手段(6)では、歪みセンサ
(3)からの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出す
る処理が行われる。積載量算出手段(6)の構成および
その算出処理の手順は、特に限定されないが、例えば以
下の形態を採用することができる。図9は、積載量算出
手段(6)の一例を示すブロック図である。図10は、
この積載量算出手段(6)の動作を示すフローチャート
である。
【0030】以下、積載量算出手段(6)の動作につい
て説明する。今、フレーム(2)の大歪み予想位置に、
歪みセンサ(3)が装着されている。フレーム(2)
は、左右2本のメインフレームを有しており、各メイン
フレームの大歪み予想位置に、それぞれ1個ずつ歪みセ
ンサ(3)が装着されている。ここでは、各メインフレ
ームにそれぞれ2個の歪みセンサ(3)(第1歪みセン
サ(3)乃至第4歪みセンサ(3))が装着されている
場合を想定することにするが、本発明における歪みセン
サ(3)の数はこれに限定されない。各歪みセンサ
(3)は、積載量算出手段(6)に接続されており、積
載量算出手段(6)は、警報動作を行う警報報知部
(7)および積載量を表示する表示部(8)に接続され
ている。
【0031】積載量算出手段(6)は、図2に示す如
く、アンプ(9)、A/Dコンバータ(10)、CPU
(11)等から構成されている。アンプ(9)は、歪み
センサ(3)からの歪み検出信号を増幅するもので、そ
の増幅した信号をA/Dコンバータ(10)へ送出す
る。A/Dコンバータ(10)は、増幅された信号をデ
ジタル信号に変換するものであり、増幅した信号をCP
U(11)へ送出する。CPU(11)は、図9に示す
如く、第1平均化手段(12)、第2平均化手段(1
3)、表示値算出手段(14)、比例定数算出手段(1
5)、比較手段(17)を備えている。一般に、各車両
ごとにフレーム(2)の弾性係数は異なり、また同じフ
レーム(2)でもその位置によって弾性係数に違いがあ
る。このCPU(11)は、全ての大歪み予想位置に対
応した弾性係数を1つ算出し、その弾性係数に基づいて
積載物重量の算出を行うものである。なお、ここではそ
の弾性係数を比例定数と称する。
【0032】第1平均化手段(12)と第2平均化手段
(13)による処理の流れを図12にフローチャートで
示す。この一連の処理をad処理と称することにする。
第1平均化手段(12)は、A/Dコンバータ(10)
から歪み検出信号を短時間ごとに取り込み、検出値の所
定回数分を平均化する処理を行うものである。この第1
平均化手段(12)は、例えば、10msごとに信号を
取り込み、その回数が10回に達したところで10回分
の平均化処理を行う。このような処理を行うことによ
り、測定の精度を上げることができる。具体的には、以
下の式に基づく処理を行う。 (式1) V1=(v1+v2+・・・+v10)/10 但し、v1:1回目の歪み検出値 v2:2回目の歪み検出値(v3乃至v10についても
同様) V1:第1歪みセンサの10回分の検出値の平均
【0033】第2平均化手段(13)は、各第1平均化
手段(12)からの信号を取り込み、それらの平均化処
理を行うものである。このような処理を行うことによ
り、全ての大歪み予想位置に対応した1つの比例定数を
求めることが可能となる。具体的には、以下の式に基づ
く処理を行う。 (式2) value=(V1+V2+V3+V4)/4 但し、V1:第1歪みセンサの10回分の検出値の平均 V2:第2歪みセンサの10回分の検出値の平均 (V3,V4についても同様)
【0034】比例定数算出手段(15)は、第2平均化
手段(13)によって平均化された信号を基に、全ての
大歪み予想位置に対応した1つの弾性係数を求めるもの
である。その具体的な処理の流れを図11のフローチャ
ートに示し、この一連の処理をsiki処理と称するこ
とにする。siki処理の流れについて説明する。な
お、以下の説明に出てくる第1スイッチ乃至第4スイッ
チは、本計量装置の処理の実行を操作者の手に委ねるた
めのもので、本計量装置を車両に装着する業者もしくは
本計量装置を利用する者の手によって操作される。ま
ず、積載物収容容器(1)の積載量をゼロにした状態
で、第2スイッチをONにする。すると、上記したad
処理が行われ、空荷状態におけるvalueが求められ
る。このvalueをdata1と読み替える。次に、
積載物収容容器(1)へ積載作業を行い、その積載量を
最大にする。そして、第3スイッチをONにする。する
と、再度ad処理が行われ、積載物満載状態におけるv
alueが求められる。このvalueをdata2と
読み替える。
【0035】次に、最大重量記憶手段(18)(図9参
照)から最大積載重量(max)を読み出す。そして、
以下の式に基づく処理を行う。 (式3) a=max/(data2−data1) 但し、a:全ての大歪み予想位置に対応した比例定数 これにより、上記した比例定数が求まる。この比例定数
aは、比例定数記憶手段(19)に記憶される。
【0036】なお、このsiki処理は、通常、本計量
装置の取付け業者等の指令によって行われるものであ
り、車両利用者の指令によって行われるものではない。
つまり、このsiki処理は、車両ごとに異なる比例定
数aを求めるためになされる処理であって、いわゆる初
期設定に相当するものであるから、本計量装置の取付け
業者の指令によって1回行えば事足りるのである。従っ
て、上記した第2スイッチおよび第3スイッチの操作
は、工場等において本計量装置の取付け業者によって行
われるのが普通である。また、図10のフローチャート
における第1スイッチも、同業者によってONにされ、
比例定数aの設定がなされた後はOFFにされる。そし
て、車両利用者は、第1スイッチをOFFにした状態で
車両および本計量装置を利用する。また、図10に示す
フローチャートにおける初期設定も、通常、上記業者に
よって行われるものであり、例えば、最大重量記憶手段
(18)に記憶される最大積載重量(max)の設定が
行われる。
【0037】表示値算出手段(14)は、第2平均化手
段(13)によって平均化された信号および比例定数記
憶手段(19)に記憶された比例定数aを基に、積載物
重量を算出するものである。その具体的な処理の流れを
図10のフローチャートおよび図13のフローチャート
を参照しつつ説明する。なお、図13に示す一連の処理
をkeisan処理と名付けることにする。まず、積載
物収容容器(1)の積載量をゼロにした状態で、本計量
装置の利用者が第4スイッチ(図10参照)をONにす
る。すると、歪みデータの読み込みが開始され、図12
に示すad処理が行われ、空荷状態におけるvalue
が求められる。このvalueをkijunと読み替え
る。次に、積載物収容容器(1)へ積載作業を行う。す
ると、再度ad処理が行われ、積載状態におけるval
ueが新たに求められる。このvalueには、図13
に示すkeisan処理が施される。その具体的な処理
は、以下の式に基づいて行われる。
【0038】(式4) ton=a×(value−kijun) 但し、kijun:積載量ゼロにおけるvalue ton:積載物重量 これにより、積載物重量が求められ、この積載物重量
は、表示部(8)(図9参照)および比較手段(17)
へそれぞれ送出される。
【0039】表示部(8)は、積載物重量を数値として
表示できるものであり、積載物重量が変化すれば、それ
に応じて刻々と変化させて表示することができる。表示
部(8)の構造は特に限定されない。また、この表示部
(8)は、車両の車内、例えば運転席に設けることがで
き、また必要に応じて車両外側に設けることもできる。
これにより、積載物の積込み作業を行っている者(オペ
レータ)は、運転席で表示部(8)を見て、積載物重量
を把握することができる。また、車外にいる者も、車外
に設けられた表示部(8)を見て、積載物重量を把握す
ることができる。
【0040】比較手段(17)は、表示値算出手段(1
4)から入力された積載物重量(ton)と、最大重量
記憶手段(18)にあらかじめ記憶された最大積載荷重
(max)とを比較するものである。その比較を行った
結果、積載物重量が最大積載荷重より小さいと判断され
れば、図10におけるad処理、keisan処理、お
よび積載量の表示を繰り返す。積載作業を行っている
間、積載物重量は次第に増加していくことになるが、こ
のような処理を行うことにより、その刻々と変化する積
載物重量を確実に捉えて算出・表示することができる。
一方、積載物重量が最大積載荷重より大きいか或いは等
しいと判断されれば、警報報知部(7)へその作動指令
信号を送出する。そして、本積載物計測装置の動作を終
了させる。また、本発明を上記吸引式タンク車に適用し
た場合には、積載物重量が最大積載荷重より大きいか或
いは等しいと判断されたときに、吸引装置が自動的に停
止するように構成してもよい。
【0041】なお、第1実施形態の構成はこれに限定さ
れない。例えば、車軸の回転数を計測する手段(図示せ
ず)を設けておき、この回転数計測手段からの回転検出
信号によって本計量装置の動作を制御するようにしても
よい。これにより、例えば、回転数がゼロつまり車両が
停止しているときにのみ積載量の算出を行い、車両走行
時には積載量の算出を停止することができる。車両走行
時には、フレーム(2)に車両の加速、減速による歪み
が生じるので、積載重量の正確な測定ができないことが
ある。しかしながら、上記したように車両停止時のみ重
量測定を行うことにより、そのような不正確な測定を行
わずに済む。
【0042】次に、本発明の第2実施形態に係る積載物
計量方法および計量装置について、図面を参照しつつ説
明する。図14は、第2実施形態に係る積載物計量方法
を示すフローチャートである。なお、第2実施形態に係
る積載物計量装置の構造は、基本的には第1実施形態の
ものと同様であるが、歪みセンサの装着位置の選定過程
に違いがあり、その違いに応じてフレームへの装着位置
や装着個数が異なる場合がある。
【0043】第2実施形態に係る計量方法は、図14に
示すように、積載物収容容器(1)(図1参照)を搭載
するシャーシフレーム(2)の構造及び材料データを基
に、エネルギー原理を利用した構造解析法によりシャー
シフレーム(2)に生じる歪みをシミュレーション解析
し(S1)、これにより歪みが大きくなると予想される
大歪み予想位置を少なくとも1点求め(S2)、各大歪
み予想位置付近に複数の歪みセンサ(3)を相互に間隔
をあけて装着し(S3)、各歪みセンサ(3)からの歪
み検出信号を基にその装着点の歪みを実測し(S4)、
実測値が最大であった歪みセンサを各大歪み予想位置付
近ごとに選出し(S5)、この選出された歪みセンサ
(3)からの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出し
(S6)、その算出結果を表示する(S7)ものであ
る。
【0044】第2実施形態が上記第1実施形態と異なる
点は、シミュレーション解析によって大歪み予想位置を
求めた後の過程である。つまり、上記第1実施形態で
は、大歪み予想位置を求めた後、各大歪み予想位置付近
に歪みセンサ(3)を装着し、同歪みセンサ(3)から
の歪み検出信号を基に積載物の重量を算出するのに対
し、第2実施形態では、大歪み予想位置を求めた後、各
大歪み予想位置付近に複数の歪みセンサ(3)を相互に
間隔をあけて装着し、各歪みセンサ(3)からの検出信
号を基にその装着点の歪みを実測し、実測値が最大であ
った歪みセンサ(3)を各大歪み予想位置付近ごとに選
出し、この選出された歪みセンサ(3)からの歪み検出
信号を基に積載物の重量を算出する。
【0045】このように、第2実施形態では、第1実施
形態の如く大歪み予想位置を求めた後、その大歪み予想
位置に複数の歪みセンサ(3)を装着して歪みの実測を
行い、その複数の装着位置の中からより正確な歪み検出
を行い得る位置を選出し、その選出位置を歪み計測位置
とするのである。
【0046】上記第1実施形態は、シミュレーション解
析の結果のみによって歪みセンサ(3)の装着位置を決
定しているので、実際の大歪み位置から若干ずれた位置
で積載物重量の計測を行う可能性があった。しかしなが
ら、第2実施形態では、シミュレーション解析を、あく
までも歪みセンサ(3)の装着位置の見当を付ける手段
に位置付けている。そして、その見当をつけた位置に複
数の歪みセンサ(3)を装着して歪み実測を行い、理論
上歪みセンサ(3)の装着位置に好ましいと見当を付け
た何点かの候補位置の中から、実際の歪みに基づく最適
な装着位置を抽出決定するのである。これにより、実際
の大歪み位置と略一致した位置で積載物重量の測定を行
うことができ、より一層高精度な重量計測が可能となる
のである。
【0047】
【実施例】以下、本発明に係る積載物計量方法および計
量装置の実施例を紹介することにより、本発明の効果を
より明確にする。なお、ここでは、上記第2実施形態に
則した例を紹介する。
【0048】〔実施例の概要〕本発明の最大の特徴は、
歪みセンサの装着位置の選定にある。そこでまず、積載
物運搬車両(25)(図1参照)の構造を、シャーシ
(20)と、架装物(21)とに大別した。積載物収容
容器(1)は、架装物(21)に含まれる。そして、歪
みセンサ(3)の装着位置の条件として、長期間にわた
り安定した歪み量を検出できること、被装着物および歪
みセンサが腐食しにくいこと、熱や湿気の影響が少ない
ことを考慮した。なお、車両としては、兼松エンジニア
リング株式会社型形式SM-13BHP、車両形式FV509PY-5100
09(三菱FUSO製)を使用した。
【0049】その結果、架装物(21)は腐食が進みや
すく、溶接による接合部分が多く、また残留歪みが生じ
やすいということが考えられるため、シャーシ(20)
のフレーム(2)に歪みセンサ(3)を装着することに
決定した。また、歪みセンサとしては、モールド型歪み
ゲージを利用した。なお、エンジンや排気マフラーによ
る熱の影響を考慮して、温度補償歪みゲージ(株式会社
共和電気製、KGF-5-120-C1-11L5M3R、ケージ率2.1
0)を使用した。フレーム(2)への歪みセンサの装着
位置の選定に関しては、まず、コンピュータシミュレー
ションによる構造解析にて範囲の絞り込みを行った後、
実際に歪み測定を行い、装着位置の選定を行った。
【0050】〔構造解析〕歪みセンサの装着位置の絞り
込みを行うに際し有限要素法を用いた構造解析を行っ
た。その際、ANSYS社製のツールを利用した。今回
の構造解析では、フレーム側面構造を解析モデルとした
(図5参照)。そして、車両の前側車軸(23)、後側
車軸(24)の位置に基づいて支点(4),(5)の位
置を決定し、フレーム(2)上面の積載物収容容器(回
収タンク)(1)が搭載される範囲に等分布荷重4,5
00kgを加えた。図示例では、上記搭載範囲をフレー
ム(2)後端からL3の長さまでの範囲としている。
【0051】フレーム(2)の前端から前側支点(4)
までの長さをL1、フレーム(2)の高さをL2、フレ
ーム(2)の荷重負荷範囲の長さをL3、フレーム
(2)全長をL4、フレーム(2)の荷重を負荷してい
ない範囲の長さをL5、フレーム(2)の支点間の長さ
をL6、フレーム(2)の後端から後側支点(5)まで
の長さをL7とした場合、L1=1315mm、L2=
300mm、L3=3840mm、L4=300mm、
L5=4670mm、L6=5370mm、L7=18
25mmであった。
【0052】このような条件下での解析結果を図6乃至
図8に示す。図6はフレーム長手方向における歪み分布
図、図7はフレーム高さ方向における歪み分布図、図8
はフレーム幅方向の歪み分布図である。これらの結果か
ら、図7および図8に示す歪み量分布よりも、図6に示
す歪み量分布(フレーム長手方向における歪み分布)に
おいて大きく歪みが発生していることがわかる。特に、
後側車軸(24)同士の中間、前側車軸(23)と後側
車軸(24)の中間付近で最も大きく歪みが発生してい
るのがわかる。また、前者においてはフレーム(2)の
下面側で歪みが大きく(引張歪み)、後者においては上
面側で歪みが大きく(圧縮歪み)なっているのがわか
る。この解析結果より、フレーム(2)の後側車軸(2
4)同士の中間で且つ下面側と、フレーム(2)の前側
車軸(23)と後側車軸(24)の中間付近で且つ上面
側にそれぞれ横方向に歪みゲージを装着することにし
た。
【0053】〔実際の歪み計測〕図4および図15に、
歪みゲージ(3)を装着した位置を示す。なお、図15
には、各装着位置と前側車軸(23)との水平距離を示
す。この例では、フレーム(2)の後側車軸(24)同
士の中間位置が位置P10として示されており、フレーム
(2)の前側車軸(23)と後側車軸(24)の中間位
置が位置P6 として示されている。また、これらの位置
以外にも、同位置から近いか遠いかを問わず、歪みゲー
ジ(3)を装着した。これらの位置を位置P1 、P2
3 、P4、P5 、P7 、P8 、P9 、P11、P12、P
13、P14として示す。
【0054】各歪みゲージには、上記した積載量算出手
段(6)と、その算出結果を表示する表示部(8)とを
接続した。次に、上記等分布荷重に見合う荷重を負荷す
べく、回収タンク(1)に水を吸引収容させ、このとき
のフレーム(2)の歪み量を測定した。このとき収容し
た水の量は、9.775m3 であった。
【0055】図16に、歪み量の実測結果(実測値)を
上記解析結果(計算値)とを示す。なお、図16の計算
値グラフは、図6に示した解析結果において、フレーム
(2)を所定間隔で区切り、各区間における最大歪み量
同士をつないで線グラフとしたものである。図16で
は、実測値と計算値は部分的に異なった値を示してい
る。これは、実際のフレーム形状が複雑なためであると
考えられる。しかしながら、大歪みが実際に発生した位
置と大歪み予想位置とは略一致した結果となっている。
従って、大歪み予想位置は、歪みゲージを装着する位置
の目安として十分利用できるものであると言える。
【0056】一般に、歪みゲージの理想歪み量は、±1
×10-4(m)以上(+は引張側、−は圧縮側)とされ
ており、このような値であれば、正確な歪み量を測定で
きるとされている。この事から、図16に示す測定位置
では位置P6 および位置P9、P10、P11がその範囲に
入っている。従って、この例では、位置P6 、P9、P
10、P11のいずれもが、歪みセンサの装着位置として良
好であり、中でも、P6 、P10が、歪みセンサの装着位
置として最適であることがわかる。また、位置P6 、P
10の測定値は、誤差が±5%以内で安定した結果が得ら
れることがわかった。
【0057】以上の結果より、シミュレーションによる
構造解析で歪みセンサ装着範囲の絞り込みを行い、その
絞り込んだ範囲に歪みセンサを装着すれば、高精度な積
載物重量の計測を行えることがわかる。また、その絞り
込んだ範囲に複数の歪みセンサを装着して歪み量を実測
し、それら装着位置の中から実際に最も大きく歪みの現
れる位置を選定して重量計測を行えば、より精度が高く
なることがわかる。
【0058】
【発明の効果】請求項1記載の積載物計量方法および請
求項3記載の積載物計量装置によれば、シミュレーショ
ンによる構造解析で歪みセンサ装着範囲の絞り込みを行
い、その絞り込んだ範囲に歪みセンサを装着するので、
高精度な積載物重量の計測を行うことができる。また、
歪みセンサをシャーシフレームに装着するので、重量測
定の際にダンプアップ等の面倒な作業が不要である。
【0059】請求項2記載の積載物計量方法および請求
項4記載の積載物計量装置によれば、シミュレーション
による構造解析で歪みセンサ装着範囲の絞り込みを行
い、その絞り込んだ範囲に複数の歪みセンサを装着して
歪み量を実測し、それら装着位置の中から実際に最も大
きく歪みの現れる位置を選出して重量計測を行うので、
より精度の高い重量測定が可能となる。
【0060】請求項5記載の積載物計量装置は、表示器
を車内及び車外に配置しているので、積載物の積込み作
業を行っている者(オペレータ)は、車内で表示部を見
て、積載物重量を把握することができる。また、車外に
いる者も、車外に設けられた表示部を見て、積載物重量
を把握することができる。
【0061】請求項6記載の積載物計量装置は、積載量
算出手段が、車両停車中のみ積載物重量の算出処理を行
い、車両走行中は同算出処理を行わないようになってい
るので、車両走行時の加減速に起因する不正確な重量測
定は行わず、車両停車中の正確な重量測定のみを行うこ
とができる。
【0062】請求項7記載の積載物計量装置は、算出さ
れた積載物重量があらかじめ設定された積載可能最大重
量付近に到達したときに警報報知を行う警報報知部を備
えているので、過積載になる前に警報を発して、過積載
となるのを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る積載物計量方法を
示すフローチャートである。
【図2】本発明に係る積載物計量装置を示すブロック構
成図である。
【図3】本発明が適用される積載物運搬車両の一例を示
す側面図である。
【図4】図3に示す積載物運搬車両のシャーシを示す図
である。
【図5】図4に示すシャーシフレームをモデル化した例
を示す図である。
【図6】図5に示すフレームモデルによる構造解析結果
を示す図であり、フレーム長手方向の歪み量分布を示す
図である。
【図7】図5に示すフレームモデルによる構造解析結果
を示す図であり、フレーム高さ方向の歪み量分布を示す
図である。
【図8】図5に示すフレームモデルによる構造解析結果
を示す図であり、フレーム幅方向の歪み量分布を示す図
である。
【図9】本発明に係る積載物計量装置の機能的構成を示
すブロック図である。
【図10】本発明に係る積載物計量装置の動作を示すフ
ローチャートである。
【図11】本発明におけるsiki処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【図12】本発明におけるad処理の流れを示すフロー
チャートである。
【図13】本発明におけるkeisan処理の流れを示
すフローチャートである。
【図14】本発明の第2実施形態に係る積載物計量方法
を示すフローチャートである。
【図15】図4に示すシャーシフレームの歪み測定位置
を示す表であり、測定位置を前側車軸からの距離で示す
表である。
【図16】図4に示すシャーシフレームの歪み測定値
と、そのフレームモデルにおける歪み計算値とを示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1・・・・・積載物収容容器 2・・・・・シャーシフレーム 3・・・・・歪みセンサ 6・・・・・積載量算出手段 7・・・・・警報報知部 8・・・・・表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01L 1/00 G01L 1/00 M

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積載物収容容器を搭載するシャーシフレ
    ームの構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利
    用した構造解析法によりシャーシフレームに生じる歪み
    をシミュレーション解析し、これにより歪みが大きくな
    ると予想される大歪み予想位置を少なくとも1点求めた
    後、各大歪み予想位置付近に歪みセンサを装着し、同歪
    みセンサからの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出
    し、その算出結果を表示することを特徴とする積載物の
    計量方法。
  2. 【請求項2】 積載物収容容器を搭載するシャーシフレ
    ームの構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利
    用した構造解析法によりシャーシフレームに生じる歪み
    をシミュレーション解析し、これにより歪みが大きくな
    ると予想される大歪み予想位置を少なくとも1点求めた
    後、各大歪み予想位置付近に複数の歪みセンサを相互に
    間隔をあけて装着し、各歪みセンサからの歪み検出信号
    を基にその装着点の歪みを実測し、実測値が最大であっ
    た歪みセンサを各大歪み予想位置付近ごとに選出し、こ
    の選出された歪みセンサからの歪み検出信号を基に積載
    物の重量を算出し、その算出結果を表示することを特徴
    とする積載物の計量方法。
  3. 【請求項3】 積載物収容容器を搭載するシャーシフレ
    ームの構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利
    用した構造解析法によりシャーシフレームに生じる歪み
    をシミュレーション解析し、これにより歪みが大きくな
    ると予想される大歪み予想位置を少なくとも1点求め、 本計量装置は、このようにして求めた大歪み予想位置付
    近に装着された歪みセンサと、該歪みセンサからの歪み
    検出信号を基に積載物の重量を算出する積載量算出手段
    と、その算出結果を表示する表示部とを備えてなること
    を特徴とする積載物の計量装置。
  4. 【請求項4】 積載物収容容器を搭載するシャーシフレ
    ームの構造及び材料データを基に、エネルギー原理を利
    用した構造解析法によりシャーシフレームに生じる歪み
    をシミュレーション解析し、これにより歪みが大きくな
    ると予想される大歪み予想位置を少なくとも1点求め、
    このようにして求めた大歪み予想位置付近に複数の歪み
    センサを相互に間隔をあけて装着し、各歪みセンサから
    の歪み検出信号を基にその装着点の歪みを実測し、実測
    値が最大であった歪みセンサを各大歪み予想位置付近ご
    とに選出し、 本計量装置は、この選出された歪みセンサと、該歪みセ
    ンサからの歪み検出信号を基に積載物の重量を算出する
    積載量算出手段と、その算出結果を表示する表示部とを
    備えてなることを特徴とする積載物の計量装置。
  5. 【請求項5】 前記表示部は、車内及び車外に配置され
    ていることを特徴とする請求項3又は4に記載の積載物
    の計量装置。
  6. 【請求項6】 前記積載量算出手段は、車両停車中のみ
    積載物重量の算出処理を行い、車両走行中は同算出処理
    を行わないことを特徴とする請求項3乃至5いずれかに
    記載の積載物の計量装置。
  7. 【請求項7】 前記算出された積載物重量があらかじめ
    設定された積載可能最大重量付近に到達したときに警報
    報知を行う警報報知部を備えていることを特徴とする請
    求項3乃至6いずれかに記載の積載物の計量装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011133264A (ja) * 2009-12-22 2011-07-07 Kanematsu Engineering Kk レシーバタンクの積載重量計測装置
JP2017085921A (ja) * 2015-11-05 2017-05-25 株式会社Ihiスター 複合型ロールベーラ
CN110108400A (zh) * 2019-06-04 2019-08-09 福建省威盛机械发展有限公司 应用于叉装车车身结构的应力实时监测系统及其控制方法
CN110487373A (zh) * 2018-07-08 2019-11-22 肇庆市高新区晓靖科技有限公司 一种汽车载重量自测量装置

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