JP2001240862A - コークス乾式消火設備の操業方法 - Google Patents

コークス乾式消火設備の操業方法

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JP2001240862A
JP2001240862A JP2000055691A JP2000055691A JP2001240862A JP 2001240862 A JP2001240862 A JP 2001240862A JP 2000055691 A JP2000055691 A JP 2000055691A JP 2000055691 A JP2000055691 A JP 2000055691A JP 2001240862 A JP2001240862 A JP 2001240862A
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cooling
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air
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Masaaki Maruoka
政章 丸岡
Kazutoshi Matsumoto
和俊 松本
Masatoshi Shinagawa
昌俊 品川
Kiyoshi Kushida
清 串田
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉から窯出しされた赤熱コークスを
冷却塔に装入し、冷却用不活性ガスで冷却し、その高温
顕熱をボイラーで回収し、蒸気発生量の高位安定と回収
ガス発熱量の安定化が可能なコークス乾式消火設備の操
業方法の開発。 【解決手段】 冷却予備室12の管理及び目標温度を設
定し、管理の上限、下限、目標温度の少なくとも1つと
冷却予備室温度測定値との偏差に応じて冷却予備室の上
部空間12a部に空気を吹込み、可燃成分を燃焼させ、
燃焼ガスと冷却予備室内コークス間でソリューションロ
ス及び水性ガス化反応を起こさせ、冷却塔フリュー出口
16aからボイラー2入口までの流路の複数箇所に空気
を吹き込み、前記反応で生成したCO及びH2を燃焼さ
せる。上記流路への空気は、冷却塔フリュー出口、上記
流路途中の除塵板上流側、下流側に適宜吹き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷却室に装入さ
れた赤熱コークスの顕熱を不活性ガスで冷却し、これを
媒体としてボイラーで熱回収する、赤熱コークスの乾式
消火設備において、ボイラーによる蒸気の回収量及びコ
ークス消火設備の回収ガスの発熱量を安定させる技術に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークス炉から窯出しされた赤熱コーク
スの冷却方法として、赤熱コークスを冷却塔に装入し、
その下部から赤熱コークスを冷却するために不活性ガス
を導入し、高温になった不活性ガスである冷却廃ガスを
ボイラーに導いて熱回収する省エネルギー技術が開発さ
れている。このコークス乾式消火設備で従来使用されて
いるものの例の概略構成図を、図4に示す。図4に示す
コークス乾式消火設備の主な構成装置は、冷却塔1、ボ
イラー2、タービン発電装置3、冷却塔とボイラーとの
間に循環ガスを循環させるための循環用ガスダクト4,
5、循環ファン6及び除塵装置7,8、並びにガス回収
装置9である。
【0003】コークス炉(図示せず)から窯出しされた
赤熱コークス10を、冷却塔1上部の装入口11から冷
却予備室12に装入する。冷却塔1内部は、上側に冷却
予備室12、下側に冷却室13が設けられており、冷却
予備室12と冷却室13との境界部分には、冷却塔1内
周壁部に設けられた冷却用の循環ガスの上昇気流を吸い
込む入口、即ち吸込み口14が設けられている。一方、
冷却予備室12周壁の内部構造は、上記吸込み口14か
ら吸い込んだ冷却済み循環ガスG1を循環用ガスダクト
4へ排出するために、環状の流路が設けられた形態を呈
する。この冷却済み循環ガスG1の環状流路であるフリ
ュー16の下端部は、上記吸込み口14から連通してい
る。
【0004】冷却予備室12に装入された赤熱コークス
10aは、冷却予備室12から冷却室13へ降下し、更
に冷却室13内部を降下するにつれて、冷却塔1下部か
ら導入された冷却用の循環ガスG2aにより冷却されつ
つ、冷却塔1底部の排出口15から排出される。一方、
冷却室13を上昇しつつ赤熱コークス10aの顕熱を吸
収して高温になった冷却済み循環ガスは、吸込み口14
から環状のフリュー16に吸い込まれ、次いで循環用ガ
スダクト4側に設けられたフリュー16の出口16aか
ら循環用ガスダクト4に流入し、高温の冷却済み循環ガ
スG1は除塵装置7を通り、ボイラー2に入る。ボイラ
ー2は、冷却済み循環ガスG1の顕熱を回収して蒸気を
発生させ、得られた蒸気でタービン17を回し、発電機
18で発電する。
【0005】ボイラー2で熱回収され低温になってボイ
ラー2から排出された循環ガスG2は、これを循環用ガ
スダクト5に導き、除塵装置8に導入して浄化する。浄
化された循環ガスはこれを冷却塔1内の赤熱コークス1
0aの冷却に使用するために、循環ファン6により冷却
塔1の下部から、冷却用の循環ガスG2aとして導入す
る。
【0006】上記コークス乾式消火設備の操業におい
て、循環ファン6によって冷却塔1へ圧送される冷却ガ
スG2aの余剰分は、ガス回収装置9により回収して、
他の生産プロセスにおける燃料ガスに供する。
【0007】上述したコークス乾式消火設備の操業にお
いては、冷却塔に装入された赤熱コークスの冷却過程に
おいて、熱回収効率を向上させて、ボイラーにおける蒸
気発生効率の向上を図る技術の開発が要請されている。
これに対して、特公平6−78525号公報には下記技
術が提案されている。即ち、赤熱コークス10aが冷却
室13に入り、その内部を降下する過程で冷却用の循環
ガスG2aによる強制冷却が進行する以前に、冷却予備
室12において、赤熱コークス10aから揮発する可燃
性ガス成分、赤熱コークスに混入する微粉コークス、及
び赤熱コークス10a自身を部分的に燃焼させ、これら
の燃焼により発生する高温ガスの顕熱を、冷却室13か
ら上昇してくる高温の冷却済み循環ガスG1の顕熱と共
に、ボイラー2で蒸気により熱回収する。こうして、コ
ークス乾式消火設備において効率よく赤熱コークスから
熱回収する方法が提案されている。当該方法の特徴は、
冷却塔1の上部に設けられた冷却予備室12の上部空間
12aに空気を吹き込む空気流量を、冷却済み循環ガス
G1の温度を測定しこれに応じて定め、冷却予備室12
内の赤熱コークスの一部をも部分的に燃焼させる。こう
してボイラー2における蒸気発生量を増加させる。そし
て、ボイラー2への入熱量が減少したときには、冷却予
備室12の上部空間12aに吹き込む空気の量を増やし
てやることにより、蒸気発生量を安定させるという技術
(以下、先行技術1という)を開示している。
【0008】更に、特開平8−199170号公報に
は、ボイラー2入口温度が低下したときに、コークス工
場で発生する掃除炭(コークス製造工程で発生する石炭
粉)や半成コークス粉(揮発分の残留する戻りコークス
やコークス装入車集塵粉等)のような利用価値の低い石
炭粉やコークス粉を、冷却予備室12の上部空間12a
に空気と共に吹き込むことにより、赤熱コークス10a
自身が部分的に燃焼ロスするのを回避しつつ、ボイラー
2入口温度を目標温度に制御し、蒸気発生量の高位安定
を図る技術(以下、先行技術2という)が提案されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、コー
クス乾式消火設備の操業において、ボイラーによる蒸気
の回収量を向上させて安定させると共に、コークス消火
設備における回収ガスの発熱量を安定させて、効率的な
安定操業を行なうことが要請される。先行技術1は、蒸
気発生量を増やし、且つ安定させることを目的とし、そ
の開示技術によれば、冷却予備室12の上部空間12a
に、冷却廃ガスG1の温度に応じて適切量の空気を吹き
込むことにより、ボイラー2への入熱量を一定範囲内に
制御できるので、効率的に熱回収でき、蒸気発生量を安
定させることができると報告している。
【0010】ところが、これに対して本発明者等の実験
結果によれば、冷却予備室12の上部空間12aに空気
を吹込んだ場合に、必ずしもボイラーにおける蒸気発生
量が増えるとは限らないという注目すべき結果が得られ
た。また、先行技術2の方法によれば、利用価値の低い
掃除炭や半成コークス粉等の有効活用が可能となる。し
かしながら、当該掃除炭や半成コークス粉等には、需給
工程上の安定性確保が必要となると共に、新たに粉粒体
吹込み装置を備えることが必要となる。
【0011】そこで、本発明者等は、上述した本発明者
等が知見した実験結果に基づく先行技術1に対する疑問
点や冷却予備室内における赤熱コークスの一部燃焼によ
るコークス品質の不均質劣化懸念の問題や、先行技術2
における上記問題点を有利に解決すると共に、コークス
炉の定常操業時においても、あるいはまた、コークス炉
の操業変動等により赤熱コークスの処理量の変動、特に
マイナス変動が大きい時においても、ボイラーにおける
蒸気発生量の高位安定と同時に、コークス乾式消火設備
における回収ガスの発熱量を安定して確保することが可
能となる、コークス乾式消火設備の操業方法を開発する
ことにした。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から鋭意研究を重ねた。図1に、本発明者等が課題
解決のために種々の試験を行なったコークス乾式消火設
備の概要全体図を示す。先ず、冷却予備室12の上部空
間12aに空気を吹込んだ場合の冷却塔1内部における
空気の反応挙動を把握する試験を行なった。
【0013】ベースとなる試験として、冷却塔1のフリ
ュー出口16aからボイラー2入口に至るまでの冷却廃
ガスG1の流路において4箇所、即ち、フリュー出口1
6aに1箇所、除塵板7aの上流側に1箇所、及び、除
塵板7aの下流側に2箇所の計4箇所から、それぞれ流
量制御弁F2、F3並びにF4及びF5を通して空気を
吹込む試験を行なった。次いで、試験1として、ベース
における上記空気吹込みの総量は同一とし、空気吹込み
部位として、ベースと同一位置の4箇所に加えて、冷却
予備室12の上部空間12aにも、流量制御弁F1を通
して吹き込む試験を行なった。なお、上部空間12aに
は流量制御弁F1の下流で空気吹込み配管22を4本に
分岐させて4箇所から吹き込んだ。
【0014】表1に、ベース及び試験1における各吹込
み位置からの空気吹込み流量を示す。各箇所への空気吹
込みは、送風機21により空気吹込み配管22を通し、
各吹込み箇所への流量調節弁F1並びにF2〜F5を介
して所定の流量を流した。
【0015】
【表1】
【0016】上記試験において、下記項目の温度、ガス
組成及び蒸気発生量の測定を行ない、その経時変化を図
2に示す。 (1)冷却予備室12内の上部空間12aにおける温度
(℃) (2)フリュー出口16aにおける温度(℃) (3)ボイラーから排出され冷却塔に循環する廃ガスダ
クト5における冷却ガスG2a中のCO、CO2及びH2
ガスの濃度分析(vol%) (4)ボイラー2の入口における温度(℃) (5)蒸気発生量(t/h) 図2に示した測定結果とその考察は下記の通りである。
【0017】 冷却予備室12の上部空間12aの温
度について、この部分に空気を吹込んだ試験1では、ベ
ースに比較して著しく上昇している。これは、装入され
た赤熱コークス中の残留揮発分中の可燃性ガス成分やコ
ークス微粉等の吹込み空気による燃焼によるものであ
り、この燃焼によりCO2及びH2Oが生成する。しか
し、ベースでは、この上部空間12aへの空気吹き込み
を行なっていないので、そのような可燃性ガス成分やコ
ークス微粉等の燃焼は起こらず、CO2及びH2Oのいず
れのガスも生成せず、また赤熱コークスの装入による持
ち込みのCO2及びH2Oも存在しない。
【0018】 ところが、フリュー出口16aの温度
をみると、若干ではあるが試験1における温度の方が、
ベースにおける温度よりも逆に低くなっている。このよ
うに、からフリュー出口16aまでに至る温度変化につ
いてのベースと試験1との相違の原因は、試験1におい
ては、前記燃焼生成ガスであるH2OやCO2が、フリュ
ー16への吸込み口14に向かって冷却予備室12内を
流動している間に、赤熱コークスとの間で下記(1)及
び(2)式: C+H2O=CO+H2−Q1……………(1) C+CO2=2CO−Q2 ……………(2) で表わされるソリューションロス反応及び水性ガス化反
応が起き、これらの反応に伴う吸熱が行なわれると考え
られる。これに対して、ベースにおいては、冷却予備室
12の上部空間12aにおいてH2OやCO2の燃焼ガス
は生成しなかったので、冷却予備室12内での上記ソリ
ューションロス反応及び水性ガス化反応は起こらなかっ
たと考えることができる。よって、ベースと試験1との
間にこのような温度挙動差が顕われたものであると推察
される。
【0019】 廃ガスダクト5における冷却ガスG2
aの濃度分析結果によれば、ベースにおいては、CO及
びH2濃度は共にほぼ0である。これに対して、試験1
においては、CO及びH2共に数%程度含まれており、
これに応じてCO2濃度はベースにおけるよりも低くな
っている。空気吹込み総量(ΣW)は、ベースと試験1
とでは同じであるにもかかわらず、このようにCO及び
2濃度が試験1において増加しているということは、
冷却予備室12の上部空間12aへの空気吹込みによ
り、冷却予備室12内の赤熱コークス10aが一部ソリ
ューションロス反応及び水性ガス化反応をおこしたこと
を裏付けるものである。そして、試験1においては、こ
のソリューションロス反応及び水性ガス化反応で生成し
た可燃性ガス成分が、フリュー出口16aから除塵板7
下流側までの間の廃ガスダクト4で吹き込まれた空気に
より、少なくとも一部は燃焼したが、なおも一部未燃の
CO及びH2が残留したものと考えられる。
【0020】 一方、ボイラー2入口温度及び蒸気発
生量についてみると、ベースよりも試験1における方
が、ボイラー2入口温度は低くなっており、蒸気発生量
も少ない。しかしながら、上述したように、試験1にお
いては、廃ガスである冷却用の循環ガスG2a中には未
だ、CO及びH2ガスがかなり残留しているので、フリ
ュー出口16aから除塵板7下流側までの間で、表1に
示した今回試験の流量より多量の空気を吹込むことによ
り、残留CO及びH2ガスを燃焼させることによりボイ
ラー2入口温度を、今回得られた試験1における温度よ
り高めることが可能であり、従って、蒸気発生量も高め
ることが可能である。更に、そうすることにより、ベー
スにおけるボイラー2入口温度よりも高められる可能性
も残されていることがわかった。
【0021】従って、フリュー出口16aから除塵板7
下流側までの間における空気吹込み量を適切に調節する
ことにより、ボイラー2での蒸気発生量を目標量まで安
定的に高めると共に、この蒸気発生量とこのコークス乾
式消火設備における回収ガスの発熱量原単位(kcal
/t−Coal)とを適切な比率にバランスさせること
も可能となる。即ち、蒸気発生量及び回収ガスの発熱量
原単位を共に高位に安定させることが可能となる。
【0022】そこで、本発明者等は、上記可能性の成否
をみるために、次のようにして、ボイラー2に流入する
冷却済み循環ガスG1の温度を設備許容範囲内でできる
だけ高め、蒸気発生量をできるだけ高める技術の開発を
試みた。即ち、冷却予備室12内の上部空間12aに、
設備保全条件が満たされる範囲内の温度以下において、
赤熱コークス10aから発生する可燃性ガス成分等の、
当該上部空間12aにおける燃焼量をできるだけ多く
し、次いで生成した燃焼ガスによる冷却予備室12内の
赤熱コークス10aのソリューションロス反応量及び水
性ガス化反応量をできるだけ増加させる。そして、この
反応により生成するCO及びH2の可燃性ガス成分を、
フリュー16の出口16aから除塵機7下流側までの循
環用ガスダクト4内に適切流量の空気を吹き込むことに
より、できるだけ多く燃焼させ、その燃焼熱により設備
保全条件内のできるだけ高温の燃焼ガスを発生させるこ
とを試みた。この技術を開発することにより、ボイラー
2での蒸気発生量を効率的に最大限まで高めることが可
能であり、更に、蒸気発生量及び回収ガスの発熱量原単
位を共に高位に安定させることも可能となるであろうこ
とに着眼した。
【0023】上記観点から、図1に示したコークス乾式
消火設備を用い、更に下記試験2〜5の開発試験を行な
った。
【0024】空気吹込み箇所は、試験2〜5のいずれに
ついても試験1と同じで、冷却予備室12の上部空間1
2a、及びフリュー16の出口16aから除塵機7の下
流側までの合計5箇所である。各箇所への空気吹込み
は、試験1と同じく、送風機21により空気吹込み配管
22を通し、各吹込み箇所への流量調節弁F1並びにF
2〜F5を介して所定の流量を流した。
【0025】試験2及び3においては、冷却予備室12
の上部空間12aと、フリュー16の出口16aから除
塵機7の下流側までの冷却済み循環ガスG1の流路とに
吹き込む空気流量の総和(ΣW)を、試験1と同じ21
000Nm3/hとし、この内の冷却予備室12の上部
空間12aに吹き込む空気流量を2水準変化させて行な
い、当該試験2及び3の試験結果の考察により、更に、
下記試験4及び5を行なった。
【0026】試験4及び5においては、冷却予備室12
の上部空間12aへの空気吹込み量は試験2及び3のそ
れぞれと同じとし、フリュー16の出口16aから除塵
機7の下流側までの冷却済み循環ガスG1の流路に吹き
込む空気流量を試験2及び3よりも増やし、その結果、
試験2及び3よりも上記空気流量の総和(ΣW)を増や
した試験を行なった。
【0027】なお、空気吹込み流量に関する条件以外の
コークス乾式消火設備の操業条件は同じとした。表2
に、試験2〜5における各吹込み位置からの空気吹込み
流量を示す。
【0028】
【表2】
【0029】試験2〜5において、下記(1)〜(3)
項の測定を行なった。
【0030】(1)冷却用の循環ガスG2aのガス分析
装置23による測定、即ち、ボイラーから排出され冷却
塔に循環する廃ガスダクト5における冷却ガスG2a中
のCO、CO2及びH2ガスの濃度分析(vol%) (2)ボイラー2における蒸気発生量原単位(kg/t
−Coal)、 (3)ガス回収装置9で回収されたCDQガスの発熱量
原単位(kcal/t−Coal) なお、ベースの試験においても、上記(2)及び(3)
を実施した。
【0031】図3に、得られた測定値の経時変化を、全
箇所での空気吹込み流量の総和(ΣW)と共に示す。な
お、ベースの試験で得られた結果を併記した。
【0032】図3に示した測定結果とその考察は下記の
通りである。
【0033】 冷却予備室12の上部空間12aに空
気を吹込まないベースにおいては、廃ガスである冷却用
の循環ガスG2a中の可燃性ガスCO及びH2濃度はほ
ぼ0であるが、フリュー出口16aから除塵機7の下流
側までの冷却済み循環ガスG1の流路に吹き込む空気流
量を減らし、その分を上部空間12aへの空気吹込み流
量に切り替えて、その切替え量を増やしていくと(試験
2及び3)、冷却用の循環ガスG2a中CO及びH2
残存濃度は増加するが、ボイラー2での蒸気発生量原単
位は減少していく。
【0034】 そこで、次に、試験2及び3のそれぞ
れにおける冷却予備室12の上部空間12aへの空気吹
込み流量(F1)、3000Nm3/h及び5000N
3/hを変えずに、フリュー出口16aから除塵板7
の下流側までの冷却済み循環ガスG1流路に吹き込む空
気流量(F2〜F5)の内、主にフリュー出口16aで
の空気吹込み流量(F2)を増やしていくと(試験4及
び5)、廃ガスである循環ガスG2a中CO及びH2
残存濃度が減少していくと共に、蒸気発生量原単位は増
加傾向を示し、蒸気発生量原単位の水準は、ベースにお
ける蒸気発生量原単位よりも多くなっている。これは、
冷却予備室12の上部空間12aへ吹き込んだ空気流量
(F1)は、試験2及び3のそれぞれと同じであるか
ら、冷却予備室12内におけるソリューションロス反応
及び水性ガス化反応で生成したCO及びH2ガス量も、
試験2及び3のそれぞれと同じであったはずであるが、
試験4及び5においては、フリュー出口16aから除塵
板7の下流側までの冷却済み循環ガスG1流路に吹き込
まれた空気流量(F2〜F5の和)が多かったので、上
記場所でのソリューションロス反応及び水性ガス化反応
で生成したCO及びH2ガスがより多量に燃焼したこと
によるものである。
【0035】このように、フリュー出口16aから除塵
板7の下流側までの冷却済み循環ガスG1流路に吹き込
む空気流量(F2〜F5の和)を調節することにより、
ボイラー2での蒸気発生量を調節することができる。
【0036】 上記結果より、蒸気発生量の増加を図
り、その水準をある程度高い値で安定させ、しかも、廃
ガスとしての冷却用の循環ガスG2a中のCO及びH2
ガスの濃度を確保して、回収CDQガスの発熱量原単位
もある程度高い値に安定させることが可能な操業の実現
性を検討した。
【0037】そのためには、先ず、冷却予備室12の上
部空間12aの雰囲気温度を、設備保全条件を満たす範
囲内で高温を目指して、当該上部空間12aに空気を多
量に吹き込んで赤熱コークスによる持込み可燃成分を燃
焼させる。更に、この結果生成した多量の燃焼ガスで、
コークスのソリューションロス反応量及び水性ガス化反
応量も多く起こさせる。こうして、フリュー16から出
てくる冷却済みの循環ガスG1中のCO及びH2ガスの
濃度を高い値に確保した状態で、フリュー出口16aか
ら除塵板7の下流側までの冷却済みの循環ガスG1流路
に適切に多量の空気を吹き込んで、それを多量に燃焼さ
せてボイラー2入口での当該循環ガスG1の温度を高
め、蒸気発生量を確保すると共に、なおも燃焼後のボイ
ラーから出てくる循環ガスG2中のCO及びH2ガスの
濃度を適切に確保する。
【0038】このようにして、上述した蒸気発生量を高
位に安定させ、しかも、回収CDQガスの発熱量原単位
もある程度高い値に安定させる操業を実現することがで
きるとの結論を得た。
【0039】この発明は、上記知見に基づきなされたも
のでり、その要旨は次の通りである。請求項1記載の発
明に係る高炉の操業方法は、コークス炉から窯出しされ
た赤熱コークスを、上部に冷却予備室を有する冷却塔
に、当該冷却塔の上部に設けられた装入口から装入する
と共に、当該冷却塔の下部から不活性ガスを導入し、当
該不活性ガスを媒体として前記赤熱コークスの顕熱をボ
イラーにおいて回収し、蒸気を発生させると共に、当該
不活性ガスを前記冷却塔と前記ボイラーとの間を循環す
る循環ガスとして流すコークス消火設備の操業方法にお
いて、下記の通り行なう。
【0040】即ち、前記冷却予備室の管理温度範囲及び
目標温度を設定し、設定された当該管理温度範囲の上限
値及び下限値、並びに当該目標温度の内少なくともいず
れか1つと、前記冷却予備室の温度測定値との温度偏差
に応じて、前記冷却予備室の上部空間部に空気を吹込
み、前記冷却予備室内の可燃成分を燃焼させ、生成した
燃焼ガスと前記冷却予備室内コークスとの間でソリュー
ションロス反応及び水性ガス化反応を起こさせる。
【0041】次いで、前記冷却塔のフリュー出口から前
記ボイラー入口に至るまで間の前記循環ガスの流路の途
中に空気を吹き込み、前記ソリューションロス反応及び
水性ガス化反応で生成した、当該循環ガス中の可燃性ガ
ス成分を当該吹込み空気で燃焼させ、前記ボイラーによ
る蒸気の回収量とコークス消火設備における回収ガスの
発熱量とを共に安定させることに特徴を有するものであ
る。
【0042】請求項2記載の発明に係る高炉の操業方法
は、請求項1記載の発明において、前記冷却塔のフリュ
ー出口から前記ボイラー入口に至るまでの間の、前記循
環ガスの流路の途中において空気を吹き込む位置とし
て、下記(イ)〜(ハ)の3部位とすることに特徴を有
するものである。
【0043】(イ)前記冷却塔のフリュー出口 (ロ)前記循環ガス流路の途中にある除塵板の上流側位
置にあって、少なくとも1箇所 (ハ)前記循環ガス流路の途中にある除塵板の下流側位
置にあって、少なくとも1箇所。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、図面を参照し
ながら説明する。図1に示したコークス乾式消火設備に
おいて、コークス炉から窯出しされた赤熱コークス10
を、装入口11から冷却塔1に装入する。一方、冷却塔
1の下部から冷却用の循環ガスG2aを導入し、冷却室
13において赤熱コークス10aを冷却する。冷却に用
いられた循環ガスは、冷却室13と冷却予備室12との
境界部分の冷却塔1の内部周壁であってフリュー16下
端部に、その周方向に間隔を空けて設けられた、フリュ
ー16への吸込み口14から当該フリュー16に吸い込
まれる。吸い込まれた冷却済み循環ガスは、環状のフリ
ュー16内部を回ってボイラー2側に設けられた循環用
ガスダクト4に通じているフリュー出口16aから流出
して、冷却済み循環ガスG1となり、循環用ガスダクト
4の途中に設けられた除塵機7を通りボイラー2に入
る。
【0045】上記、赤熱コークス10aの冷却塔1への
装入から、冷却済み循環ガスG1のボイラー2への流入
に至る過程において、空気を次の2区分に分けて、即
ち、(イ)冷却予備室12の上部空間12aと、(ロ)
冷却塔1のフリュー出口16aからボイラー2入口に至
るまでの冷却済み循環ガスG1の流路との両方に吹き込
む。空気を冷却予備室12の上部空間12aに吹き込む
のは、赤熱コークス10aから発生する残留揮発分中の
可燃性ガスや、微粉コークス等の可燃物質を空気で一旦
燃焼させて、燃焼熱を発生させると共に、燃焼ガス成分
であるCO2やH2Oを生成させ、冷却塔1内コークス層
において、高温コークスとこのCO2及びH2Oとでソリ
ューションロス反応及び水性ガス化反応を起こさせるた
めである。ここで、ソリューションロス反応及び水性ガ
ス化反応は吸熱反応であり、上記燃焼熱が消費される。
更に、この反応で生成したCO及びH2ガスを含んだ冷
却済み循環ガスG1に対して空気を吹込み、このCO及
びH2ガスを燃焼させて燃焼熱を燃焼ガス及び冷却済み
循環ガスG1に吸収させ、次いでボイラー2で蒸気を発
生させて熱回収するためである。従って、空気は上述し
た通り、(イ)と(ロ)との両方に吹き込む必要があ
る。
【0046】上述したように、この発明においては、赤
熱コークスが持ち込んだその残留揮発分中の可燃性ガス
成分等を一旦燃焼させ、次いで、吸熱反応であるソリュ
ーションロス反応及び水性ガス化反応を起こさせ、ここ
で生成したCO及びH2ガスを再度燃焼させて燃焼熱を
発生させるというプロセスをとる。このようなプロセス
をとり、且つ上記(イ)と(ロ)とに吹き込む空気流量
をそれぞれ適切化することにより得られる燃焼熱の方
が、(ロ)においてのみ空気を吹き込んで得られる燃焼
熱よりも多くなるからである。また、この理由は、それ
ぞれの化学反応に関する熱力学的検討によっても説明す
ることができる。なお、(イ)にのみ空気を吹き込んだ
場合は、冷却予備室12の上部空間12aで燃焼熱を得
ることができるが、次いで、吸熱反応であるソリューシ
ョンロス反応及び水性ガス化反応でその燃焼熱を消費さ
れたままになり、同反応で生成したCO及びH2を燃焼
させることがない。従って、当然、(イ)と(ロ)との
両方に空気を吹き込んだ場合よりも得られる熱量は少な
くなる。
【0047】冷却予備室12内でのソリューションロス
反応及び水性ガス化反応で生成した可燃性ガス成分であ
るCO及びH2ガスは(ロ)の冷却塔1のフリュー出口
16aからボイラー2入口に至るまでの冷却済み循環ガ
スG1の流路に空気を吹き込んで燃焼させ、この燃焼に
より発生した顕熱を燃焼ガス及び冷却済み循環ガスG1
に吸収させ、当該燃焼ガス及び当該冷却済み循環ガスG
1の顕熱をボイラー2において回収し、ボイラー2で蒸
気を発生させ、その発生量を制御する。ここで、蒸気発
生量は次のようにして制御する。
【0048】ボイラー2における蒸気発生量を支配する
要因は、通常の設備操業においては、(a)冷却塔への
コークス装入量又は冷却塔からのコークス切出し量、
(b)装入コークスの温度、(c)冷却予備室12への
空気吹込み流量及び(d)フリュー出口16aからボイ
ラー2入口までの間への空気吹込み流量、(e)冷却塔
1とボイラー2との間を循環させる冷却用の循環ガスG
2aの流量、並びに、(f)当該設備に固有なファクタ
ーよりなる。これら蒸気発生量支配要因の内、(a)項
については、コークス炉から窯出しされて供給される赤
熱コークス10の装入量は、必ずしも乾式消火設備側の
運転条件として決定することができない。
【0049】また、赤熱コークス10の温度について
は、通常はコークスの品質管理上、所要目標温度を設定
してコークス炉操業が行なわれるので、定常操業時には
それはほぼ一定とみなしてもよいが、コークス炉側の操
業条件の変動による窯出しコークスの温度変動や、石炭
銘柄の差異による赤熱コークス10中の残留揮発成分含
有率の変動が発生する。
【0050】従って、冷却塔へのコークス装入量又は冷
却塔からのコークス切出し量や、赤熱コークス10中の
残留揮発成分含有率の変動に対して、簡単で且つ迅速に
対処できる方法で、ボイラーにおける蒸気発生量の高位
安定と同時に、コークス乾式消火設備における回収ガス
の発熱量を安定して確保する方法として、下記の空気吹
込み流量の制御を行なう。図4及び図5に、空気吹込み
流量制御の手順フロー例を示す。下記の1.項と2.項
との工程のそれぞれを、所定のタイミングで次のように
して行なう。
【0051】1.冷却予備室12の上部空間12aへの
空気吹込み予め、冷却予備室12の上部空間12aの管
理温度範囲(TL〜TM)及び目標温度TAを設定し、こ
れら温度に応じて冷却予備室12の上部空間12aに空
気を吹き込む。温度設定基準は、例えば、管理温度範囲
の上限については設備保全条件に基づき決め、下限につ
いては蒸気発生量の著しい低下をきたさないための蒸気
発生量確保条件に基づき決めておく。冷却予備室12の
上部空間12aの雰囲気温度を測定する。測定温度T1
と管理上限温度TMとを比較する(工程A)。T1≧TM
のときには、温度偏差T1−TMに応じて上部空間12a
への吹込み空気流量(F1)を減らして所定時間保持し
(工程B)た後、工程Aに戻る。T1<TMのときには、
温度偏差TM−T1に応じて上部空間12aへの吹込み空
気流量(F1)を増やして所定時間保持し(工程C)た
後、工程Aに戻る。
【0052】なお、測定温度T1が、管理温度範囲(TL
〜TM)内にあって所定の中央値に近い場合には、上記
工程A、B及びCにおける管理上限温度TMの代わり
に、目標温度TAを採用して、上記工程A〜Cに準じて
上部空間12aへの空気吹込み流量を制御する。
【0053】上記に対して、測定温度T1が管理下限温
度TL以下(T1≦TL)のときには、温度偏差TL−T1
に応じて上部空間12aへの吹込み空気流量(F1)を
増やして所定時間保持し、工程Aに戻る。
【0054】2.フリュー出口16aからボイラー2入
口までの間への空気吹込み 予め、ボイラー2での蒸気発生量の管理範囲及び目標値
を設定し、当該管理範囲及び目標値を得た場合の発電
量、又は当該管理範囲及び目標値を得るのに必要なボイ
ラー2入口の温度のいずれかを制御因子とし、これら2
種の制御因子のそれぞれについての管理範囲値及び目標
値を算定する。こうして定められたそれぞれの制御因子
算定値に応じて、フリュー出口16aからボイラー2入
口までの間への空気吹込み流量の和(F2〜F5の和)
を決める。例えば、制御因子として、発電量を採用した
場合には、次のように行なう。
【0055】2−1.発電量を最大に制御したい場合 発電量を測定する。測定発電量E1と管理上限発電量EM
とを比較する(工程G)。E1≧EMのときには、発電量
偏差E1−EMに応じてフリュー出口16aからボイラー
2入口までの間への空気吹込み流量の和(F2〜F5の
和)を減らして所定時間保持する(工程H)。更にその
後の所定時間の経過時間に対する平均発電量が下がり勾
配の場合には、時間経過に対する発電量の勾配が安定す
るまで空気流量F2〜F5の和を保持し(工程J)た
後、工程Gに戻るが、平均発電量の勾配がフラット又は
上がり勾配の場合には、直ちに工程Hに戻る。一方、E
1<EMのときには、ガス分析装置23で測定した廃ガス
である冷却用の循環ガスG2a中のCO濃度が、管理上
限濃度以上の場合には、CO濃度偏差C1−CM(但し、
MはCOの上限設定濃度)に応じて空気流量F2〜F
5の和を増やして所定時間保持し(工程K)た後、工程
Gに戻るが、冷却用の循環ガスG2a中のCO濃度が、
管理上限濃度未満の場合には、空気流量F2〜F5の和
を所定時間そのまま保持した後、工程Gに戻る(工程
L)。
【0056】上記に対して、測定発電量E1が管理下限
発電量EL以下(E1≦EL)のときには、発電量偏差EL
−E1に応じて、フリュー出口16aからボイラー2入
口までの間への空気吹込み流量の和(F2〜F5の和)
を増やして所定時間保持した後、工程Gに戻る(工程図
は省略)。
【0057】2−2.発電量を所定の目標値に制御した
い場合 この場合には、上記2−1.項の工程G及びKにおける
管理上限発電量EMの代わりに、目標発電量EAを当ては
めて、上記工程G〜Lに準じて、フリュー出口16aか
らボイラー2入口までの間への空気吹込み流量の和(F
2〜F5の和)を制御する。
【0058】上述した冷却塔1のフリュー出口16aか
らボイラー2入口に至るまでの間の、冷却済みの循環ガ
スG1の流路の途中において空気を吹き込む位置として
は、下記(イ)〜(ハ): (イ)前記冷却塔のフリュー出口 (ロ)前記冷却済み循環ガス流路の途中にある除塵板の
上流側位置にあって、少なくとも1箇所 (ハ)前記冷却済み循環ガス流路の途中にある除塵板の
下流側位置にあって、少なくとも1箇所 の3部位とすれば、冷却済み循環ガスG1中のCO及び
2を高効率で燃焼させることができるので望ましい。
【0059】上記全ての部位における空気吹込みの全操
作は、手動操作で可能な場合もあるが、作業効率向上の
ため、オンライン自動システムを構築しておくべきであ
る。
【0060】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
コークス炉から窯出しされた赤熱コークスの顕熱をボイ
ラーにおいて回収し、蒸気を発生させるコークス消火設
備の操業において、簡単な空気吹込み配管系を設けるこ
とにより、ボイラーでの蒸気発生量の高位安定化を図る
と同時に、コークス乾式消火設備における回収ガスの発
熱量を安定して確保することが可能となる。このような
コークス乾式消火設備の操業方法を提供することがで
き、工業上極めて有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験に用いたコークス乾式消火設備の概要全体
図である。
【図2】空気吹込みを、フリュー出口からボイラー入口
までの冷却済み循環ガス流路へのみ行なったの場合(ベ
ース)に対して、更にこれに加えて冷却予備室の上部空
間にも空気を吹き込んだ場合(試験1)の各種比較試験
結果を示すグラフである。
【図3】フリュー出口からボイラー入口までの冷却済み
循環ガス流路への空気吹込み量、及び冷却予備室の上部
空間への空気吹込み量を増加させた場合の各種比較試験
結果を示すグラフである。
【図4】本発明の方法における冷却予備室の上部空間へ
の空気吹込み流量制御の手順フロー図の一例である。
【図5】本発明の方法におけるフリュー出口からボイラ
ー入口までの間への空気吹込み流量制御の手順フロー図
の一例である。
【図6】コークス乾式消火設備の従来例の概略構成図で
ある。
【符号の説明】
1 冷却塔 2 ボイラー 3 タービン発電装置 4、5 循環用ガスダクト 6 循環ファン 7、8 除塵装置 9 ガス回収装置 10 赤熱コークス 10a 赤熱コークス(冷却塔へ装入後) 11 装入口 12 冷却予備室 12a 冷却予備室の上部空間 13 冷却室 14 吸込み口 15 排出口 16 フリュー 16a フリュー出口 17 タービン 18 発電機 19 集塵機 20、21 送風機 22 空気吹込み配管 23 ガス分析装置 24 コークス切出し装置 G1 冷却済み循環ガス G2 ボイラーから出てくる循環ガス G2a 冷却用の循環ガス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 品川 昌俊 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 串田 清 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4H012 DA02 DA09 DA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉から窯出しされた赤熱コーク
    スを、上部に冷却予備室を有する冷却塔に、当該冷却塔
    の上部に設けられた装入口から装入すると共に、当該冷
    却塔の下部から不活性ガスを導入し、当該不活性ガスを
    媒体として前記赤熱コークスの顕熱をボイラーにおいて
    回収し、蒸気を発生させると共に、当該不活性ガスを前
    記冷却塔と前記ボイラーとの間を循環する循環ガスとし
    て流すコークス消火設備の操業方法において、 前記冷却予備室の管理温度範囲及び目標温度を設定し、
    設定された当該管理温度範囲の上限値及び下限値、並び
    に当該目標温度の内少なくともいずれか1つと、前記冷
    却予備室の温度測定値との温度偏差に応じて、前記冷却
    予備室の上部空間部に空気を吹込み、前記冷却予備室内
    の可燃成分を燃焼させ、生成した燃焼ガスと前記冷却予
    備室内コークスとの間でソリューションロス反応及び水
    性ガス化反応を起こさせ、 次いで、前記冷却塔のフリュー出口から前記ボイラー入
    口に至るまで間の前記循環ガスの流路の途中に空気を吹
    き込み、前記ソリューションロス反応及び水性ガス化反
    応で生成した、当該循環ガス中の可燃性ガス成分を当該
    吹込み空気で燃焼させ、前記ボイラーによる蒸気の回収
    量とコークス消火設備における回収ガスの発熱量とを共
    に安定させることを特徴とする、コークス乾式消火設備
    の操業方法。
  2. 【請求項2】 前記冷却塔のフリュー出口から前記ボイ
    ラー入口に至るまでの間の、前記循環ガスの流路の途中
    において空気を吹き込む位置として、下記(イ)〜
    (ハ)の3部位とすることを特徴とする、請求項1記載
    のコークス乾式消火設備の操業方法。 (イ)前記冷却塔のフリュー出口 (ロ)前記循環ガス流路の途中にある除塵板の上流側位
    置にあって、少なくとも1箇所 (ハ)前記循環ガス流路の途中にある除塵板の下流側位
    置にあって、少なくとも1箇所。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103814109A (zh) * 2012-09-13 2014-05-21 新日铁住金工程技术株式会社 焦炭干式灭火设备
CN109135775A (zh) * 2018-09-10 2019-01-04 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 具有风冷支撑架及环形预存室的干熄炉及其工作方法

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CN109135775B (zh) * 2018-09-10 2023-10-20 中冶焦耐(大连)工程技术有限公司 具有风冷支撑架及环形预存室的干熄炉及其工作方法

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