JP2001239640A - 機上描画平版印刷方法および機上描画平版印刷装置 - Google Patents

機上描画平版印刷方法および機上描画平版印刷装置

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JP2001239640A
JP2001239640A JP2000056226A JP2000056226A JP2001239640A JP 2001239640 A JP2001239640 A JP 2001239640A JP 2000056226 A JP2000056226 A JP 2000056226A JP 2000056226 A JP2000056226 A JP 2000056226A JP 2001239640 A JP2001239640 A JP 2001239640A
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lithographic printing
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JP2000056226A
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English (en)
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Yusuke Nakazawa
雄祐 中沢
Sadao Osawa
定男 大澤
Kazuo Ishii
一夫 石井
Eiichi Kato
栄一 加藤
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル画像データに対応でき、安価かつ高
速で鮮明な画像の印刷物を多数枚印刷できる機上描画平
版印刷方法およびその印刷装置を提供する。 【解決手段】 印刷機の版胴に版材を装着し、該版材上
に画像データの信号に基づき直接画像を形成して刷版を
作成し、該刷版をその状態で用いてひき続き平版印刷を
行う機上描画平版印刷方法において、版材への画像の形
成を少なくとも親油性成分を含むインクを吐出させる記
録ヘッドを備えたインクジェット方式で行ない、かつ、
異常が発生した場合に、画像形成を停止及び/又は異常
原因の除去を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機上描画印刷機上
でデジタル製版を行う平版印刷方法およびその印刷装置
に関し、さらに詳細には、少なくとも親油性成分を含む
インクを使用した製版画質および印刷画質が良好な製版
・印刷方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷においては、印刷版の表面に画
像原稿に対応してインク受容性とインク反発性の領域を
設け、印刷インクをインク受容性の領域に付着させて印
刷を行う。通常は印刷版の表面に、親水性および親油性
(インク受容性)の領域を画像様に形成し、湿し水を用
いて親水性領城をインク反発性とする。
【0003】印刷原版(版材)への画像の記録(製版)
は、一旦画像原稿をアナログ的またはデジタル的に銀塩
写真フィルムに出力し、これを通して印刷原版上のジア
ゾ樹脂や光重合性のフォトポリマー感光材料を露光し、
非画像部を主にアルカリ性溶液を用いて溶出除去して行
うのが一般的な方法である。
【0004】近年、平版印刷方法において、最近のデジ
タル描画技術の向上と、プロセスの効率化の要求から、
印刷原版上に直接デジタル画像情報を描画するシステム
が数多く提案されている。これは、CTP(Computer-t
o-Plate)、あるいはDDPP(Digial Direct Printin
g Plate)と呼ばれる技術である。製版方法としては、
例えばレーザーを用いて、光モードまたは熱モードで画
像を記録するシステムがあり、一部は実用化され始めて
いる。
【0005】しかし、この製版方法は、光モードおよび
熱モードともに、一般には、レーザー記録後にアルカリ
性現像液で処理して非画像部を溶解除去して製版が行わ
れ、アルカリ性廃液が排出されるので、環境保全上好ま
しくない。
【0006】さらに、上記のレーザーを用いる方法は、
高価でかつ大きな装置となってしまう。そこで、安価で
かつコンパクトな描画装置であるインクジェット法を応
用したシステムが試みられている。
【0007】特開昭64−27953号公報では、親水
性の版材に親油性のワックスインクを使用してインクジ
ェットで描画を行い、製版を行う方法が開示されてい
る。
【0008】また、特開平11−70632号公報で
は、親水性の版材上に、疎水性有機酸塩の水溶液もしく
は水性コロイド状分散液を用いてインクジェットで描画
を行い、製版を行う方法が開示されている。
【0009】しかし、上記の方法では、製版を行った後
に、得られた印刷版をオフセット印刷機の版胴に手動で
設置する必要があるため、装てんに時間を要し、特に複
数色の印刷を行う場合には色ズレの問題も生じ易い。
【0010】さらに、印刷プロセスを効率化する手段と
して、インクジェット法を応用して画像描画を印刷機上
で行うシステムがある。
【0011】特開平4−97848号公報にはこのよう
な画像描画を印刷機上で行うシステムが見られる。これ
は、従来の版胴に替えて、表面部が親水性または親油性
である版ドラムを設け、この上に親油性または親水性の
画像をインクジェット法で形成し、このように形成され
た画像で印刷し、印刷終了後に画像をクリーニングして
除去するものである。しかしながら、この方法では、印
刷画像の除去(すなわちクリーニングのし易さ)と耐刷
性とが両立し難いという欠点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点に着目してなされたものであり、その目的は、第一
に、現像処理が不要なデジタル対応の平版印刷方法およ
び印刷装置を提供することである。第二に、安価な装置
および簡便な方法で、鮮明で高画質な画像の印刷物を多
数枚印刷可能とする、特に埃・振動対策を施した平版印
刷方法および印刷装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するため
に、本願請求項1記載の機上描画平版印刷方法の発明に
よれば、印刷機の版胴に版材を装着し、該版材上に画像
データの信号に基づき直接画像を形成して刷版を作成
し、該刷版をその状態で用いてひき続き平版印刷を行う
機上描画平版印刷方法であって、前記版材への画像の形
成を少なくとも親油性成分を含むインクを吐出させるイ
ンクジェット方式で行う平版印刷方法において、異常が
発生した場合に、画像形成を停止及び/又は異常原因の
除去を行なうことを特徴としている。また、請求項2記
載の発明によれば、記録ヘッドを用いて前記インクジェ
ット方式で前記版材へ描画する前および/または描画中
に前記版材表面に存在する埃を除去しおよび/または少
なくとも製版終了後に前記記録ヘッドのクリーニングを
行なうことを特徴としている。また、請求項3記載の機
上描画平版印刷装置の発明によれば、印刷機の版胴に装
着された版材上に画像データの信号に基づき直接画像を
形成する画像形成手段と、該画像形成手段によって画像
の形成された刷版で平版印刷を行う平版印刷手段とを備
えた機上描画印刷装置において、前記画像形成手段が少
なくとも親油性成分を含むインクを吐出させる記録ヘッ
ドを備えたインクジェット描画装置であり、かつ、異常
検知手段及び/又は異常原因除去手段を備え、前記異常
検知手段からの出力により少なくとも一時的に画像形成
手段を停止及び/又は前記異常原因除去手段を作動する
ことを特徴としている。さらに、請求項4記載の発明に
よれば、前記異常検知手段として、前記インクジェット
描画装置の記録ヘッドへの異物付着を検知する記録ヘッ
ド異物付着検知装置を備えたことを特徴としている。そ
して、請求項5記載の発明によれば、前記異常検知手段
として、前記機上描画平版印刷装置内及び/又は前記版
材上の埃を検知する埃検知装置を備えたことを特徴とし
ている。また、請求項6記載の発明によれば、前記異常
検知手段として、前記機上描画平版印刷装置及び/又は
前記記録ヘッドの振動を検知する振動検知装置を備えた
ことを特徴としている。さらに、請求項7記載の発明に
よれば、前記画像形成手段が、前記版材への描画前およ
び/または描画中に版材表面に存在する埃を除去する版
材表面埃除去手段を備えたことを特徴としている。そし
て、請求項8記載の発明によれば、前記版材への描画時
に、前記画像形成手段が、前記版材の装着された版胴の
回転により主走査を行うことを特徴としている。また、
請求項9記載の発明によれば、前記記録ヘッドがシング
ルチャンネルヘッドまたはマルチチャンネルヘッドから
なり、前記版材への描画時に該記録ヘッドが前記版胴の
軸方向に移動することにより副走査を行うことを特徴と
している。さらに、請求項10記載の発明によれば、前
記記録ヘッドが版胴の幅と略同じ長さを有するフルライ
ンヘッドからなることを特徴としている。また、請求項
11記載の発明によれば、前記インクジェット描画装置
が前記版材への描画時に前記記録ヘッドを前記版胴へ接
近させ、該版材への描画時以外は該記録ヘッドを該版胴
から離す記録ヘッド離接手段を備えたことを特徴として
いる。さらに、請求項12記載の発明によれば、前記平
版印刷手段が平版印刷時に発生する紙粉を除去する紙粉
除去手段を備えたことを特徴としている。さらに、請求
項13記載の発明によれば、前記画像形成手段が少なく
とも製版終了後に前記記録ヘッドのクリーニングを行う
記録ヘッドクリーニング手段を備えたことを特徴として
いる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明は、印刷機の版胴上に設けら
れた印刷原版(版材)上に、少なくとも親油性成分を含
むインクを吐出するインクジェット法で画像を形成する
際に、画像形成に支障をきたすような異常を検知し、こ
れを解決することを特徴とするものである。本発明にか
かるインクジェット法としては、親油性成分を含むイン
クを吐出できれば方式を問わず使用できる。具体的に
は、例えば、電子写真学会編「イメージング part
2 最新のハードコピープリンタ技術」第3章 写真工
業出版社(1988)、小門宏編集「記録・記憶技術ハ
ンドブック」丸善株式会社(1992年)、等の成書に
記載されているピエゾ方式、サーマルジェット方式、静
電方式、放電方式等が使用できる。また、特開平10−
175300号公報、特開平6−23986号公報、特
開平5−131633号公報、特開平10−11407
3号公報、特開平10−34967号公報、特開平3−
104650号公報、特開平8−300803号公報、
等のそれらを応用または組み合わせた方式も好適に使用
される。この様に本発明によれば、インクジェット法に
より印刷機上で製版を行うことにより、安価な装置およ
び簡便な方法で、鮮明で高画質な画像の印刷物を多数枚
印刷することが可能となる。
【0015】本発明の平版印刷方法を実施するのに用い
られる機上描画平版印刷装置の構成例を以下に示す。
【0016】図1〜図3は、本発明による機上描画単色
片面平版印刷装置の全体構成図である。図4は図1〜図
3の機上描画平版印刷装置の制御部・インク供給部・ヘ
ッド離接機構を含めた描画部の概略構成例である。図5
はヘッド保護手段としての一具体例であるヘッド保護カ
バーを示している。また、図6および図7は、図1〜図
3および図8の機上描画平版印刷装置が具備するインク
ジェット記録装置の一例である。また、図8は本発明に
よる機上描画4色片面平版印刷装置の全体構成例であ
る。そして、図9は、ヘッドへの異常電流、画質欠陥、
メニスカス形状異常の検知方法の一例を示す図であり、
図10は、光学的検知法による埃検知手段の一例を示す
図である。
【0017】まず、図1に示す機上描画単色片面平版印
刷機の全体構成図を用いて本発明による印刷工程につい
て説明する。図1に示されるように、機上描画平版印刷
装置1(以下「印刷装置」ともいう。)は、版胴11、
ブランケット胴12および圧胴13を1つづつ有し、少
なくとも平版印刷をおこなう際には版胴11に対して転
写用のブランケット胴12が圧接するように配置され、
ブランケット胴12にはこれに転写された印刷インキ画
像を印刷用紙Pに転移させるための圧胴13が圧接する
ように配置されている。また、図2は本発明にかかる印
刷装置の別の構成例で、印刷装置は、全体をフードFに
覆われている。フードFは吸気口Iと排気口Oを有し、
該吸気口Iおよび排気口Oには防塵フィルター(図示な
し)を取り付けている。フード内には強制的に吸排気を
行わせるためにファン等を設けることが望ましい。 ま
た、後述するインクに使用される溶媒蒸気をフード外部
に出さないように溶媒蒸気除去装置を取り付けてもよ
く、これにより溶媒蒸気を外部に排出することなく、臭
気発生などの問題のない使い勝手のよい印刷装置とする
ことができる。また図2では印刷装置全体をフードFで
覆っているが、フードは図3の様に印刷装置の一部のみ
を覆う形でもよく、本発明は本実施例に限定されるもの
ではない。
【0018】版胴11は、通常金属製であり、その表面
は耐摩耗性を強化するために例えばクロムメッキが施さ
れているが、後述のようにその表面に断熱材を有しても
良い。一方、版胴11は静電式インクジェットを用いる
場合には、吐出ヘッド電極の対極となるためアースされ
ることが好ましい。また版材の基体の絶縁性が高い場合
には基体上に導電層を設けてもよく、この場合にはこの
導電層から版胴にアースを取る手段を設けることが望ま
しい。その場合には公知の導電性を有するブラシ、板バ
ネ、ローラ等の手段を使用できる。
【0019】さらに、印刷装置1はインクジェット記録
装置2を有し、これにより、画像データ演算制御部21
より送られてくる画像データに対応して、版胴11上に
装着された版材9上に親油性成分を含むインクを吐出し
画像部を形成する。
【0020】また、印刷装置1には版材9上の親水部
(非画像部)に湿し水を供給する湿し水供給装置3が設
置されている。図1には湿し水供給装置3の代表例とし
てモルトン給水方式の装置を示しているが、湿し水供給
装置3としてはその他にシンフロ給水方式、連続給水方
式等公知の装置が使用できる。さらに、印刷装置1は、
印刷インキ供給装置4および版材9上に描画されたイン
ク画像を強固にするための定着装置5を有する。さらに
必要に応じて版材9表面の親水性強化の目的で版面不感
脂化装置6を設置しても良い。また、印刷装置1は、版
材への描画前または/および描画中に版材表面に存在す
る埃を除去する埃除去手段10を有する。埃除去手段と
しては公知の吸引除去、吹き飛ばし除去、静電除去等の
非接触法の他、ブラシ、ローラー等による接触法が使用
でき、本発明では望ましくはエアー吸引、あるいはエア
ーによる吹き飛ばしのいずれか、あるいはそれらを組み
合わせて使用される。この場合には、通常給紙装置に使
用されるエアーポンプをこの用途に流用することもでき
る。
【0021】さらに、印刷に供する版材9を版胴11上
に自動的に供給する自動給版装置7および印刷終了後の
版材9を版胴11上から自動的に取り除く自動排版装置
8を設置してもよく、印刷機の補助装置として公知であ
るこの装置を有する印刷機として、例えばハマダVS3
4A、B452A(ハマダ印刷機械(株))、トーコー
8000PFA(東京航空計器(株))、リョービ32
00ACD、3200PFA(リョービイマジクス
(株))、AMSIS Multi5150FA(日本
エーエム(株))、オリバー266EPZ(桜井グラフ
ィックシステムズ(株))、シノハラ66IV/IVP
((篠原商事(株)))などがある。さらに、ブランケ
ット洗浄装置14、圧胴洗浄装置14’を設置しても良
い。これらの自動給版装置装置7、自動排版装置8、両
洗浄装置14、14’を用いることで、印刷操作がより
簡便となり、印刷時間の短縮が図られることから、本発
明の効果をより一層高められる。また、圧胴13の近傍
に、紙粉発生防止装置15を設置することが好ましく、
これにより版材上に付着する紙粉を防止できる。紙粉発
生防止装置15としては湿度コントロール、エアや静電
力による吸引などの方法を使用することができる。ま
た、振動検知に関しては、印刷装置本体および/または
ヘッドおよび/または版胴の個々ないし相対的な振動を
検知し、描画を停止或いは/及び中止する。その際には
ヘッドにかかる描画信号のみを停止或いは/及び版胴・
ヘッドの移動を停止する。
【0022】画像データ演算制御部21は、画像スキャ
ナ、磁気ディスク装置、画像データ伝送装置等からの画
像データを受け、色分解を行うと共に、分解されたデー
タに対して適当な画素数、階調数に分割演算する。さら
に、インクジェット記録装置2が有するインクジェット
吐出ヘッド22(図4参照。後述)を用いてインク画像
を網点化して描くために、網点面積率の演算も行う。
【0023】また、後述するように、画像データ演算制
御部21は、インクジェット吐出ヘッド22の移動、イ
ンクの吐出タイミングを制御すると共に、必要に応じて
版胴11、ブランケット胴12、圧胴13等の動作タイ
ミングの制御も行う。
【0024】図1〜図3、および一部図4を参照にして
印刷装置1による刷版の作成工程を以下に詳細に説明す
る。
【0025】まず、版胴11に自動給版装置7を用いて
版材9を装着する。この時、公知の版頭/尻くわえ装
置、エア吸引装置などによる機械的方法、あるいは静電
的な方法等により版材は版胴上に密着固定され、これに
より版尻がばたついて描画時にインクジェット記録装置
2に接触し破損することを防止できる。またインクジェ
ット記録装置の描画位置周辺のみで版材を版胴に密着さ
せる手段を配し、少なくとも描画を行う時にはこれを作
用させることによって版材がインクジェット記録装置に
接触することを防止することもできる。具体的には例え
ば版胴描画位置の上流および下流に押さえローラを配す
る等の方法がある。また、版を固定する過程で、版尻が
インク供給ローラに接触しないようにする版尻非接触手
段を設けることによって、版面の汚れを防止でき損紙を
減らすことができる。具体的には押さえローラあるいは
ガイド、静電吸着などが有効である。
【0026】磁気ディスク装置等からの画像データは、
画像データ演算制御部21に与えられ、画像データ演算
制御部21は、入力画像データに応じて親油性成分を含
むインクの吐出位置、その位置における網点面積率の演
算を行う。これらの演算データは一旦バッファに格納さ
れる。画像データ演算制御部21は、図4に見られるよ
うに版胴11を回転させ、吐出ヘッド22をヘッド離接
装置31により版胴11と近接された位置に近づける。
吐出ヘッド22と版胴11上の版材9表面との距離は、
付き当てローラのような機械的距離制御、あるいは光学
的距離検出器からの信号によるヘッド離接装置の制御に
より、描画中、所定距離に保たれる。吐出ヘッド22と
してはシングルチャンネルヘッド、マルチチャンネルヘ
ッド、あるいはフルラインヘッドを使用することがで
き、版胴11の回転により主走査を行う。複数の吐出部
を有するマルチチャンネルヘッド、あるいはフルライン
ヘッドの場合には吐出部の配列方向は軸方向に設置す
る。さらに、シングルチャンネルヘッド、あるいはマル
チチャンネルヘッドの場合には、画像データ演算制御部
21により版胴11一回転毎にヘッド22を版胴の軸方
向に移動して、上記演算により得られた吐出位置および
網点面積率でインクを版胴11に装着した版材9に吐出
する。これにより、版材9には、印刷原稿の濃淡に応じ
た網点画像がインクで描画される。この動作は版材9上
に印刷原稿一色分のインク画像が形成され刷版ができあ
がるまで続く。一方、吐出ヘッド22が版胴の幅と略同
じ長さを有するフルラインヘッドである場合には、版胴
が一回転することによって版材9上に印刷原稿一色分の
インク画像が形成され刷版ができあがる。この様に版胴
回転により主走査を行うことにより、主走査方向の位置
精度を高め、高速描画を行うことができる。
【0027】ついで吐出ヘッド22を保護するために、
描画時以外は、吐出ヘッド22は版胴11と近接された
位置から離れるように退避させられる。この時、吐出ヘ
ッド22のみを離接しても良いが、吐出ヘッド22とヘ
ッド副走査手段32を一緒に離接、あるいは吐出ヘッド
22とインク供給部24とヘッド副走査手段32全てを
一緒に離接することもできる。また吐出ヘッド22とイ
ンク供給部24とヘッド副走査手段32と共に、定着装
置5、埃除去手段10にもそれぞれ離接手段を設け、退
避、可能とすることにより、通常印刷にも対応できる。
【0028】この離接手段は描画時以外は記録ヘッドを
版胴に対し少なくとも500μm以上離すように動作す
る。離接動作はスライド式にしても良いし、ある軸に固
定されたアームでヘッドを固定し、軸まわりにアームを
動かし振り子状に移動しても良い。このように非描画時
にヘッドを退避させることにより、ヘッドを物理的破
損、あるいは汚染から保護し、長寿命化を達成すること
ができる。
【0029】また、形成されたインク画像は、必要に応
じて、定着装置5により強化される。インクの定着手段
としては、加熱定着、溶媒定着、UV露光定着などの公
知の手段が使用できる。加熱定着ではハロゲンランプ照
射、あるいはヒーターを利用した熱風定着、ヒートロー
ル定着が一般的である。この場合には定着性を高めるた
めに、版胴を加熱しておく手段、版材を予め加熱してお
く手段、熱風を当てながら描画を行う手段、版胴を断熱
材でコートする手段、定着時のみ版胴から版材を離して
版材のみを加熱する手段等の各手段を単独あるいは組み
合わせて採用することが有効である。キセノンランプ等
を使用してのフラッシュ定着は電子写真トナーの定着法
として公知であり、定着を短時間に行えるという利点が
ある。溶媒定着ではメタノール、酢酸エチル等のインク
中の樹脂成分を溶解しうる溶媒を噴霧し、余分な溶媒蒸
気は回収する。UV露光定着はUVインクを使用する場
合に有用である。なお、少なくとも吐出ヘッド22によ
るインク画像形成から、定着装置5による定着までの行
程では、湿し水供給装置3、印刷インキ供給装置4およ
びブランケット胴12は版胴上の版材9には接触しない
ように保たれることが望ましい。
【0030】刷版形成後の印刷工程は、公知の平版印刷
方法と同様である。すなわち、この親油性成分を含むイ
ンク画像が描画された版材9に、印刷インキおよび湿し
水を与え印刷画像を形成し、この印刷インキ画像を版胴
11と共に回転しているブランケット胴12上に転写
し、ついでブランケット胴12と圧胴13との間を通過
する印刷用紙P上にブランケット胴12上の印刷インキ
画像を転移させることで一色分の印刷が行われる。印刷
終了後の版材9は、自動排版装置8により版胴11から
取り除かれ、ブランケット胴12上のブランケットはブ
ランケット洗浄装置14により洗浄され、次の印刷可能
な状態となる。
【0031】また、20aは本発明の機上描画平版印刷
装置1の操作性をより向上させる目的で設けられたデジ
タル制御手段であり、例えば、インク使用量表示装置、
検版装置などがあげられる。インク使用量表示装置は画
像データに基づいて予めインクの必要量を表示するもの
であり、本印刷装置1の様に連続的に製版を行う場合に
は、非常に有効である。また、本装置は機上描画を行う
ため通常の検版ができない。この検版装置はその欠点を
補うものである。すなわち、版上に描画された画像を機
内に設置されたCCDカメラ等により検知し、それをモ
ニター上に表示することにより検版を可能とする。その
際にデジタル処理により目視の時よりもさらに検版性を
向上させることも可能である。
【0032】次に、インクジェット記録装置2について
図4を用いて詳細に説明する。
【0033】図4に示されるように、本平版印刷装置1
に使用される描画部は、インクジェットヘッド22、ヘ
ッド保護手段20b、インク供給部24からなる。ヘッ
ド保護手段20bとしては、後述する異常検知手段、異
常原因除去手段に加えて、(1)ヘッドヘの異物付着防
止手段、(2)異常発生時描画停止手段等がある。 (1)異物付着防止手段としては、例えばヘッド保護カ
バー等がある。すなわち描画を行っていないときにはヘ
ッドをカバー内に格納することにより異物の付着を防止
できる。図5はカバーの本発明にかかる一実施例を示
す。ヘッド22は図5のようにシャッター52付きのカ
バー51内に格納されており、描画時にはシャッター5
2を開け、ヘッド22を描画位置まで前進させて描画を
行う。カバー51内部にはインクあるいはインク溶媒を
充満させておくこともでき、その場合には長期間描画を
行わない場合でも、ヘッド22ヘのインクの固着による
トラブルを防止することができる。 (2)異常発生時描画停止手段としては、例えば埃検知
装置、あるいはヘッドの異常電流検知装置を画像データ
演算制御部21に接続し、該装置からの異常信号が発生
した場合には、ヘッドヘの電圧信号を停止するような機
構を設けることにより、ヘッドの破損を防止できる。一
方、インク供給部24は、インクタンク25、インク供
給装置26、インク濃度制御手段29を有する。インク
タンク25内には、必要に応じて、撹拌手段27、イン
ク温度管理手段28を含んでもよい。この場合、撹拌手
段27はインクの固形成分の沈殿・凝集を抑制する。さ
らに、インク温度管理手段28は、まわりの温度変化に
よりインクの物性が変化し、ドット径が変化したりする
ことなく高画質な画像が安定して形成できるように配置
される。また高画質な描画を行う場合には、必要に応じ
て、インク濃度制御手段29を配置する。インク濃度は
光学的検出、電導度測定、粘度測定などの物性測定、あ
るいは描画枚数による管理等により行う。物性測定によ
る管理を行う場合にはインクタンク内、あるいはインク
流路内に、光学検出器・電導度測定器・粘度測定器を単
独あるいは組み合わせて設け、その出力信号により、ま
た描画枚数による管理を行う場合には、製版枚数および
頻度により、インクタンクヘ図示されない補給用濃縮イ
ンクタンクあるいは希釈用インクキャリアタンクからの
液供給を制御する。
【0034】画像データ演算制御部21は、前述のよう
に、入力画像データの演算を行ったり、またヘッド離接
装置31あるいはヘッド副走査手段32によりヘッドの
移動を行うほかに、版胴11に設置したエンコーダー3
0からのタイミングパルスを取り込み、そのタイミング
パルスに従ってヘッドの駆動をおこなう。これにより、
副走査方向の位置精度を高められる。画像データ演算制
御部21はさらに、前述のヘッド保護手段20bの制御
も行う。またインクジェット記録装置による描画を行う
際に版胴11の駆動は印刷時の駆動手段とは異なる高精
度な駆動手段を使用することによっても副走査方向の位
置精度を高められ、その際にはブランケット胴12、圧
胴13、その他から機械的に切り離して、版胴11のみ
を駆動させることが望ましい。具体的には、例えば高精
度モータからの出力を高精度ギアあるいはスチールベル
ト等により減速して版胴11のみを駆動させる方法など
がある。高画質描画を行う際にはこの様な高精度駆動手
段を単独あるいは複数組み合わせて使用する。
【0035】ヘッド22は必要に応じてクリーニング手
段などのメンテナンス装置を含むこともできる。例えば
休止状態が続く様な場合や、画質に問題が発生した場合
には、吐出ヘッド先端を柔軟性を有するハケ、ブラシ、
布等で払う、インク溶媒のみを循環させる、インク溶媒
のみを供給、あるいは循環させながら吐出部を吸引す
る、などの手段を単独、あるいは組み合わせて行うこと
により良好な描画状態を維持できる。またインクの固着
防止にはヘッド部を冷却し、インク溶媒の蒸発をおさえ
ることも有効である。さらに汚れがひどい場合には吐出
部から強制的にインク吸引するか、インク流路から強制
的にエア、インク、あるいはインク溶媒のジェットをい
れる、あるいはインク溶媒中にヘッドを浸漬した状態で
超音波を印加する、等も有効であり、これらの方法を単
独、あるいは組み合わせて使用できる。
【0036】本発明の平版印刷装置は画像形成に支障を
きたすような異常を検知する異常検知手段を備えてい
る。次に本発明にかかる検知装置について説明する。検
知装置は、ヘッドへの異物付着検知、埃検知、振動検知
などを目的とする。ヘッドへの異物付着検知に関して
は、ヘッドへの異常電流、画質欠陥、メニスカス形状異
常の検知を行い、それにより描画動作の停止及び/又は
後述するヘッドのクリーニング手段を作動させる。ヘッ
ドへの異常電流、画質欠陥、メニスカス形状異常の検知
方法としては、図9のように一例を挙げることができ
る。すなわち、ヘッドに埃が付着すると、放電間隙が短
絡または短くなり、通常時のヘッド電流よりも異常に大
きな電流が流れるようになる。そこで、このようなヘッ
ドへの異常電流を検出するために、ヘッド流れる電流i
を電流検出回路111で検出し、信号処理回路112で
電気信号をディジタル信号に変換して、CPU110に
送出する。CPU110は受信したディジタル信号をメ
モリ113中の基準値と比較し、比較結果が許容範囲外
になると描画停止手段117および/またはクリーニン
グ手段118を動作させる。
【0037】メニスカス形状異常の検知方法としては、
例えば、毛細管現象によりヘッド22と印刷インキとで
形成されるメニスカスMの形状をヘッド近傍に設けたC
CDカメラ1141により撮影し、撮影された画像を画
像処理回路115とCPU110により処理して自動的
にメニスカスMの形状を測定し、この形状をメモリ11
3内のメニスカスMの基準形状とをCPU110が比較
をする。ヘッド22に異物が付着していなければCCD
カメラ1141は正常なメニスカス形状を写し出すが、
ヘッド22に異物が付着していればCCDカメラ114
1は歪な形状を写すこととなり、CPU110の比較の
結果、その歪な形状が許容範囲外になると、CPU11
0は描画停止手段117および/またはクリーニング手
段118を動作させる。
【0038】画質欠陥の検知方法も、メニスカス形状異
常の検知方法と本質的に同じである。すなわち、描画さ
れた画像Gを画像近傍に設けたCCDカメラ1142に
より撮影し、撮影された画像を画像処理回路115でデ
ジタル信号に変換してCPU110に与え、CPU11
0はこの信号データをメモリ113内の画像の基準デー
タと比較し、そして画像データがある許容範囲外になる
と、CPU110は描画停止手段117および/または
クリーニング手段118を動作させる。また休止状態が
長く続いた場合に、このクリーニング手段を動作させる
ことも好適に行われる。
【0039】また、埃検知に関しては版材上に付着した
埃或いは機内に飛翔している埃を検知する。検知手段と
しては、光学的検知或いはフィルタリングした埃の重量
検知など種々の方法が使用されるが、好適には光学的検
知法が用いられる。図10はこの光学的検知法による埃
検知手段の一例を示す。埃を検知すべき版材上(A)或
いは機内の塵埃が飛翔し易い場所(B)に複数対の発光
素子と受光素子1221−1231,1222−123
2とを配設する。発光素子1221,1222はLED
で、LEDドライバ121に接続されており、このLE
Dドライバ121はCPU120からの制御にしたがっ
て発光素子1221,1222を発光させる。一方、受
光素子1231,1232はフォトトランジスタであ
り、それぞれ光電変換回路1241,1242に接続さ
れている。これらの受光素子1231,1232が発光
素子1221,1222からの発光を受光すると、各光
電変換回路1241,1242で光信号が電気信号に変
換され、信号処理回路125に出力される。この信号処
理回路125は、第1および第2受光素子1231,1
232からの電気信号をディジタル信号に変換して、C
PU120に送出する。CPU120は受信したディジ
タル信号をメモリ126中の基準値と比較し、比較結果
が許容範囲外になると描画停止手段127および/また
はクリーニング手段128を動作させる。
【0040】また、振動検知に関しては、例えば自己混
合型のレーザドップラ装置(例えば、特開平10−99
43号公報)を使用して印刷装置本体および/またはヘ
ッドおよび/または版胴の個々ないし相対的な振動(変
位量や振動周期)を検知し、描画を停止或いは/及び中
止する。その際にはヘッドにかかる描画信号のみを停止
或いは/及び版胴・ヘッドの移動を停止する。
【0041】つぎに本発明の具体例として機上描画複色
平版印刷機について説明する。
【0042】図8は機上描画4色片面平版枚葉印刷機の
全体構成例である。図8に示されるように、該4色片面
印刷装置は基本的に図1に示した単色片面印刷装置の版
胴11、ブランケット胴12、圧胴13を印刷用紙Pの
同じ面に印刷が行われるように4個づつ有するような構
造である。尚、図示はしていないが、図中Kで示す印刷
用紙の隣接圧胴間での受け渡しには、公知の渡し胴方式
などを使用する。詳細な説明は省くが図8の例から容易
に理解されるように、その他の複色片面印刷装置も基本
的に単色片面印刷装置の版胴11、ブランケット胴1
2、圧胴13を印刷用紙Pの同じ面に印刷が行われるよ
うに複数個づつ有するような構造であり、版胴に1色分
の版のみを作成する場合には印刷する色数分だけ版胴、
ブランケット胴を有する。(このような印刷装置をユニ
ット型印刷装置と称する。)一方、複数色分の版胴、ブ
ランケット胴に対し、版胴直径の整数倍の直径を有する
一つの圧胴を共有する共通圧胴印刷装置で本発明を実施
する場合は、印刷する色数分の版胴、ブランケット胴で
一つの圧胴を共有する構造でも良いし、複数色分の版
胴、ブランケット胴で一つの圧胴を共有する構造を複数
個有し、版胴、ブランケット胴の総数が印刷する色数分
あるような構造でもよい。この場合の隣接する共通圧胴
間の印刷用紙の受け渡しは、前記公知の渡し胴方式など
を使用する。一方、版胴に複数色の版を作成する場合に
は、印刷する色数を一版胴上の版数で割った値だけ版
胴、ブランケット胴が必要となる。例えば版胴上に2色
分の版材を作成した場合には、版胴、ブランケット胴を
2つづつ有する印刷機により片面4色印刷が可能とな
る。この場合、圧胴直径は1色分の版胴径と同じとし、
圧胴には必要に応じて必要色分の印刷が終わるまで印刷
用紙を保持しておく手段を設置し、圧胴間での印刷用紙
の受け渡しには、公知の渡し胴方式などを使用する。例
えば上述の2色分の版材を作成した版胴とブランケット
胴を2つづつ有する印刷機の場合、一方の圧胴が印刷用
紙を保持して2回転すると2色印刷が行われ、次に圧胴
間での印刷用紙の受け渡しが行われ、次に他方の圧胴が
印刷用紙を保持して2回転するとさらに2色印刷が行わ
れ4色印刷が完成する。また圧胴は版胴と同数でも良い
が、幾つかの版胴、ブランケット胴で一つの圧胴を共有
してもよい。
【0043】一方、機上描画複色両面平版印刷機として
本発明を実施する場合には、上述したユニット型印刷装
置の少なくとも1つの隣接圧胴間に公知の印刷用紙反転
手段を設ける構造か、上述した共通圧胴型印刷装置を複
数個配置し、少なくとも1つの隣接圧胴間に公知の印刷
用紙反転手段を設ける構造か、図1に示した単色片面印
刷装置の版胴11、ブランケット胴12を印刷用紙Pの
両面に印刷が行われるように複数個有するような構造で
あり、後者の構造の場合、版胴に1色分の版のみを作成
する場合には印刷用紙の両面に印刷するのに必要な色数
分だけ版胴、ブランケット胴を有する。一方、上述のよ
うに版胴に複数色の版を作成する場合には、版胴、ブラ
ンケット胴、圧胴の数は減らすことができる。また幾つ
かの版胴、ブランケット胴で一つの圧胴を共有する場合
にはさらに圧胴の数を減らすことができる。版胴には必
要に応じて必要色分の印刷が終わるまで印刷用紙を保持
しておく手段を設置する。詳細については上述の機上描
画複色片面平版印刷機の例により容易に理解できるため
省略する。
【0044】以上、本発明の機上描画複色平版印刷機の
実施形態として枚葉印刷機の例を述べた。一方、機上描
画複色WEB(巻取紙)平版印刷機として本発明を実施
する場合は、上述のユニット型、共通圧胴型が好適に使
用できる。また、機上描画複色WEB(巻取紙)両面印
刷機として本発明を実施する場合には、ユニット型、共
通圧胴型共に、少なくとも1つの隣接する圧胴間に公知
のWEB反転手段を設ける構造、印刷用紙Pの両面に印
刷が行われるように複数個有するような構造で達成でき
る。また機上描画複色WEB(巻取紙)両面印刷機とし
て最も好適なのはBB(ブランケット・トゥ・ブランケ
ット)型である。これはWEBの一方の面を印刷するた
めの1色分の版胴、ブランケット胴(圧胴はない)と他
方の面を印刷する1色分の版胴、ブランケット胴(同じ
く圧胴はない)のブランケット胴同士が印刷時圧接する
構造を色数分有し、印刷時圧接したブランケット間をW
EBが通過することで多色の両面印刷が達成される。
【0045】また機上描画平版印刷機の別の例としては
ブランケット胴1つあたり版胴を二つ有し、一方で印刷
を行っている際、もう一方の版胴で描画を行うこともで
きる。この場合には描画を行っている版胴の駆動は機械
的にブランケットから独立されることが望ましい。これ
により、印刷機を休止させることなく、描画を行うこと
が可能になる。なお容易に理解されるように、これは機
上描画複色片面平版印刷機、機上描面複色両面平版印刷
機にも適用することができる。
【0046】なお重複を避けるため説明は行わなかった
が、フード、デジタル制御手段およびヘッド保護手段は
全ての印刷装置に適宜、使用され、印刷装置の操作性を
向上する。
【0047】次に、本発明に用いられる版材(印刷原
版)について説明する。
【0048】版材としては、アルミ、クロムメッキを施
した鋼版などの金属版が挙げられる。特に、砂目立て、
陽極酸化処理により表面の保水性および耐摩耗性が優れ
るアルミ版が好ましい。より安価な版材として、耐水性
を付与した紙、プラスチックフィルムやプラスチックを
ラミネートした紙などの耐水性支持体上に画像受理層を
設けた版材が使用できる。この版材の膜厚は100〜3
00μmの範囲が適当であり、そのうち設けられる画像
受理層の厚さは5〜30以mの範囲が適当である。
【0049】画像受理層としては、無機顔料と結着剤か
らなる親水性層、あるいは不感脂化処理によって親水化
が可能になる層を用いることができる。
【0050】親水性の画像受理層に用いられる無機顔料
は、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化
アルミニウム、硫酸バリウムなどを用いることができ
る。また結着剤としてはポリビニルアルコール、澱粉、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カゼイン、ゼラチン、ポリアクリル酸塩、ポリビ
ニルピロリドン、ポリメチルエーテル−無水マレイン酸
共重合体等の親水性結着剤が使用できる。また、必要に
応じて耐水性を付与するメラミンホルマリン樹脂、尿素
ホルマリン樹脂、その他架橋剤を添加してもよい。
【0051】一方、不感脂化処理をして用いる画像受理
層としては、例えば酸化亜鉛と疎水性結着剤を用いる層
が挙げられる。
【0052】本発明に供される酸化亜鉛は、例えば日本
顔料技術協会編「新版顔料便覧」319頁、(株)誠文
堂、(1968年刊)に記載のように、酸化亜鉛、亜鉛
華、湿式亜鉛華あるいは活性亜鉛華として市販されてい
るもののいずれでもよい。
【0053】即ち、酸化亜鉛は、出発原料および製造方
法により、乾式法としてフランス法(間接法)、アメリ
カ法(直接法)および湿式法と呼ばれるものがあり、例
えば正同化学(株)、堺化学(株)、白水化学(株)、
本荘ケミカル(株)、東邦亜鉛(株)、三井金属工業
(株)等の各社から市販されているものが挙げられる。
【0054】また結着剤として用いる樹脂として、具体
的には、スチレン共重合体、メタクリレート共重合体、
アクリレート共重合体、酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルブチラール、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ
エステル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等
が挙げられる。これらの樹脂は単独で用いてもよいし2
種以上を併用してもよい。
【0055】画像受理層における樹脂の含有量は、樹脂
/酸化亜鉛の重量比で示して9/91〜20/80とす
ることが好ましい。
【0056】酸化亜鉛の不感脂化は不感脂化処理液を用
いて常法により行われ、従来よりこの種の不感脂化処理
液として、フェロシアン塩、フェリシアン塩を主成分と
するシアン化合物含有処理液、アンミンコバルト錯体、
フィチン酸およびその誘導体、グアニジン誘等体を主成
分としたシアンフリー処理液、亜鉛イオンとキレートを
形成する無機酸あるいは有機酸を主成分とした処理液、
あるいは水溶性ポリマーを含有した処理液等が知られて
いる。
【0057】例えば、シアン化合物含有処理液として、
特公平44−9045号公報、同46−39403号公
報、特開昭52−76101号公報、同57−1078
89号公報、同54−117201号公報等に記載のも
のが挙げられる。
【0058】また版材の画像受理層とは反対の表面は、
そのベック平滑度が150〜700(秒/10cc)の範
囲であることが好ましい。これにより、形成された印刷
版は印刷中でも版胴上でズレや滑りを起こすことなく、
良好な印刷が行われる。
【0059】ここでベック平滑度は、ベック平滑度試験
機により測定することができる。ベック平滑度試験機と
は、高度に平滑に仕上げられた中央に穴のある円形の硝
子板上に、試験片を一定圧力(1kgf/cm2、9.
8N/cm2)で押しつけ、減圧下で一定量(10cc)
の空気が硝子面と試験片との間を通過するのに要する時
間を測定するものである。
【0060】本発明のインク中に含有される親油性成分
としては、インク溶媒との親和性のよい疎水性の樹脂あ
るいはワックスが好ましい。疎水性樹脂はインク溶媒に
溶解していても良いし、また固体として分散されていて
もよい。
【0061】樹脂を親油性成分として用いる際には、樹
脂の重量平均分子量Mwは、1×102〜1×106であ
り、好ましくは5×102〜8×105、より好ましくは
1×103〜5×105である。
【0062】このような樹脂として具体的には、オレフ
ィン重合体および共重合体(例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリイソブチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリレート共重合体、エチレン
−メタクリレート共重合体、エチレン−メタクリル酸共
重合体等)、塩化ビニル重合体及び共重合体(例えば、
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
等)、塩化ビニリデン共重合体、アルカン酸ビニル重合
体および共重合体、アルカン酸アリル重合体および共重
合体、スチレンおよびその誘導体の重合体ならびに共重
合体(例えばブタジエン−スチレン共重合体、イソプレ
ン−スチレン共重合体、スチレン−メタクリレート共重
合体、スチレン−アクリレート共重合体等)、アクリロ
ニトリル共重合体、メタクリロニトリル共重合体、アル
キルビニルエーテル共重合体、アクリル酸エステル重合
体および共重合体、メタクリル酸エステル重合体および
共重合体、イタコン酸ジエステル重合体および共重合
体、無水マレイン酸共重合体、アクリルアミド共重合
体、メタクリルアミド共重合体、フェノール樹脂、アル
キド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ケトン樹脂、ポリエ
ステル樹脂、シリコン樹脂、アミド樹脂、水酸基および
カルボキシル基変性ポリエスエチル樹脂、ブチラール樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂、ウレタン樹脂、ロジン
系樹脂、水素添加ロジン樹脂、石油樹脂、水素添加石油
樹脂、マレイン酸樹脂、テルペン樹脂、水素添加テルペ
ン樹脂、クマロン−インデン樹脂、環化ゴム−メタクリ
ル酸エステル共重合体、環化ゴム−アクリル酸エステル
共重合体、窒素原子を含有しない複素環を含有する共重
合体(複素環として例えば、フラン環、テトラヒドロフ
ラン環、チオフェン環、ジオキサン環、ジオキソフラン
環、ラクトン環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン
環、1,3−ジオキセタン環等)、エポキシ樹脂等が挙
げられる。
【0063】本発明のインクにおける分散された樹脂の
含有量は、インク全体の0.5〜20重量%とすること
が好ましい。含有量が少なくなると耐刷性が低下するな
どの問題が生じやすくなり、一方、含有量が多くなると
均一な分散液が得られにくくなったり、吐出ヘッドでの
インクの目詰まりが生じやすく、安定なインク吐出が得
られにくいなどの問題がある。
【0064】一方、ワックスを親油性成分として用いる
例としては、ソリッドインクジェットで使用される化合
物が挙げられ、それらは特開平2−69282号公報、
特開平5−186723号公報、特開平6−20636
8号公報、米国特許第3653932号明細書、同37
15219号明細書、同4390369号明細書、同4
484948号明細書、同4659383号明細書、同
4684956号明細書、同4830671号明細書、
同4889560号明細書、同4889761号明細
書、同4992304号明細書、同5084099号明
細書、PCT公開WO91/10711号明細書、等に
記載されている。
【0065】本発明に供されるインク中には、前記の親
油性成分とともに、製版後の版を検版する等のために着
色成分として色材を含有させることが好ましい。
【0066】色材としては、従来からインク組成物ある
いは静電写真用液体現像剤に用いられている顔料および
染料であればどれでも使用可能である。
【0067】顔料としては、無機顔料、有機顔料を問わ
ず、印刷の技術分野で一般に用いられているものを使用
することができる。具体的には、例えば、カーボンブラ
ック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイ
エロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化ク
ロム、ビリジアン、コバルトグリーン、ウルトラマリン
ブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、アゾ系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソ
インドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔
料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系
顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、等の従来公
知の顔料を特に限定することなく用いることができる。
【0068】染料としては、アゾ染料、金属錯塩染料、
ナフトール染料、アントラキノン染料、インジゴ染料、
カーボニウム染料、キノンイミン染料、キサンテン染
料、アニリン染料、キノリン染料、ニトロ染料、ニトロ
ソ染料、ベンゾキノン染料、ナフトキノン染料、フタロ
シアニン染料、金属フタロシアニン染料、等の染料が好
ましい。
【0069】これらの顔料および染料は、単独で用いて
もよいし、適宜組み合わせて使用することも可能である
が、インク全体に対して0.01〜5重量%の範囲で含
有されることが望ましい。
【0070】以下に実施例を示して、本発明を詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 インクジェット装置として、PCT公開WO93/11
866号明細書に記載の静電式マルチチャンネルヘッド
を使用した。このインクジェット法においては絶縁性溶
媒中に少なくとも常温で固体かつ疎水性の荷電樹脂粒子
を分散した高抵抗を有するインクを使用し、このインク
に吐出位置で強電界を作用させることにより、該荷電樹
脂粒子の凝集物を該吐出位置に形成し、さらに静電手段
により該凝集物を吐出位置から吐出させる。使用したイ
ンクジェット記録ヘッドは図6に示すタイプの100dp
i(ト゛ットパーインチ) 64チャンネルインクジェットヘッ
ドを使用した。図7は説明のため、図6からインク規制
板42、42’を取り除いたものである。ここではポン
プを使用し、このポンプと吐出ヘッドのインク流入路
(I)、そして吐出ヘッドのインク回収路(O)とイン
クタンクの間にそれぞれインク溜を設け、それらの静水
圧差によりインク循環を行い、インク温度管理手段とし
てヒータと上述のポンプによる撹拌を使用し、インク温
度は35℃に設定し、サーモスタットでコントロールし
た。さらに、ここで循環ポンプは沈殿・凝集防止用の撹
拌手段としても使用した。また、インク流路に光学濃度
測定装置を配置し、その出力シグナルによりインクの希
釈あるいは濃縮インク投入による濃度管理を行った。
【0071】次に、本インクジェット装置に使用される
インク用疎水性樹脂粒子(PL−1)の製造例について
示す。 製造例1 樹脂粒子(PL−1)の製造 下記構造の分散安定用樹脂(Q−1)10g、酢酸ビニ
ル100gおよびアイソパーH384gの混合溶液を窒
素気流下撹拌しながら温度70℃に加温した。重合開始
剤として2,2’−アゾビス(イソバレロニトリル)
(略称A.I.V.N.)0.8gを加え、3時間反応
した。開始剤を添加して20分後に白濁を生じ、反応温
度は88℃まで上昇した。更に、この開始剤0.5gを
加え、2時間反応した後、温度を100℃に上げ2時間
撹拌し、未反応の酢酸ビニルを留去した。冷却後200
メッシュのナイロン布を通し、得られた白色分散物は重
合率90%で平均粒径0.23μmの単分散性良好なラ
テックスであった。粒径はCAPA−500(堀場製作
所(株)製)で測定した。
【0072】
【化1】
【0073】上記白色分散物の一部を、遠心分離機(回
転数1×104r.p.m.、回転時間60分)にかけて、沈
降した樹脂粒子分を、捕集・乾燥した。樹脂粒子分の重
量平均分子量(Mw:ポリスチレン換算GPC値)は2
×105、ガラス転移点(Tg)は38℃であった。
【0074】油性インク(IK−1)の調液 ドデシルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合
比:95/5重量比)を10g、ニグロシン10gおよ
びシェルゾール71の30gをガラスビーズとともにペ
イントシェーカー(東京精機(株)製)に入れ、4時間
分散し、ニグロシンの微小な分散物を得た。
【0075】インク用樹脂粒子の製造例1の樹脂粒子
(PL−1)60g(固体分量として)、上記ニグロシ
ン分散物を2.5g、FOC−1400(日産化学
(株)製、テトラデシルアルコール)15gおよびオク
テン−半マレイン酸ヘキサデシルアミド共重合体0.0
8gをアイソパーGの1リットルに希釈することにより
黒色油性インクを作成した。
【0076】次に、機上描画平版印刷装置(図1)のイ
ンクジェット記録装置に上記のように作成した油性イン
ク(IK−1)の2リットルをインクタンクに充填し
た。版材として、砂目立ておよび陽極酸化処理を施した
0.12mm厚みのアルミ版を、版胴に設けた機械的装
置により版頭及び版尻をくわえて装着した。湿し水供給
装置、印刷インク供給装置、ブランケット胴を版材に接
触しないように離し、エアーポンプ吸引により版材表面
の埃除去を行った後、吐出ヘッドを描画位置まで版材に
近づけ、印刷すべき画像データを画像データ演算制御部
に伝送し、版胴を回転させながら64チャンネル吐出ヘ
ッドを移動させることにより、アルミ版上に油性インク
を吐出して画像を形成した。この際、版面上の埃を光学
検知し、その出力によりエアーポンプ吸引を行い、版材
表面の埃除去を行った。また、ヘッド先端のメニスカス
形状の検知により、ヘッドの異物付着を監視し、更にヘ
ッドと版胴に加速度計を取り付け、その相対振動により
振動検知を行った。インクジェットヘッドの吐出電極の
先端幅は10μmとし、光学的ギャップ検出装置からの
出力に応じて、ヘッドと版材の距離が常に1mmになる
ように制御した。バイアス電圧として2.5KVの電圧
を常時印加しておき、吐出をおこなう際には500Vの
パルス電圧をさらに重畳し、そのパルス電圧を0.2ミ
リ秒から0.05ミリ秒の範囲で256段階で変化させ
ることでドットの面積を変化させながら描画を行った。
挨による描画不良等は全く見られず、また、外気温の変
化、製版数の増加によってもドット径変化等による画像
劣化は全く見られず、良好な製版が可能であった。
【0077】さらに、ヒートローラ(300Wハロゲン
ランプ内包テフロンシールシリコンゴムローラ)定着に
よる加熱により(圧力:3kgf/cm2、9.8N/
cm2)画像を強固にし、刷版を作成した。インクジェ
ットヘッドを保護するためにインクジェット記録装置を
副走査手段ごと版胴と近接した位置から50mm退避さ
せ、その後、さらに、本発明によりヒートローラ(30
0Wハロゲンランプ内包テフロンシールシリコンゴムロ
ーラ)定着による加熱により画像を強固にし、刷版を作
成した。この場合の定着条件を、ヒートローラ温度16
0°C、版胴の搬送速度(周速度)10.6mm/s、
ヒートローラの版胴に対する圧力(ニップ圧)0.5M
Paで行ったところ、版材の到達温度は1秒で80°C
になった。この定着条件で処理を行った版材で、前述の
ようにして、通常の平版印刷方法により印刷用コート紙
への印刷を行った。すなわち、印刷インキおよび湿し水
を与え印刷画像を形成し、この印刷インキ画像を版胴と
共に回転しているブランケット胴上に転写し、ついでブ
ランケット胴と圧胴との間を通過する印刷用コート紙上
にブランケット胴上の印刷インキ画像を転移させた。
【0078】得られた印刷物は通し枚数一万枚後でも印
刷画像に飛びやカスレがなく極めて鮮明な画像であっ
た。また製版終了後10分間、ヘッドにアイソパーGを
供給し、ヘッド開口部からアイソパーGを滴らせてクリ
ーニングした後、アイソパーGの蒸気を充満させたカバ
ーにヘッドを格納しておくことにより3ヶ月の間保守作
業をしなくても良好な印刷物を作製できた。
【0079】実施例2 インクジェット装置として、市販のソリッドインクジェ
ット装置(ソニーテクトロニクス社製フェイザー340
J)の描画部を使用した。上記と同様に版材として、砂
目立ておよび陽極酸化処理を施した0.12mm厚みの
アルミ版を装着した。エアーポンプ吸引により版材表面
の埃除去を行った後、ワックスインクが溶融状態にな
り、吐出準備ができた吐出ヘッドを、光学的ギャップ検
出装置からの出力により版材との距離を2mmに制御
し、印刷すべき画像データを画像データ演算制御部に伝
送し、版胴を回転させながら64チャンネル吐出ヘッド
を移動させることにより、アルミ版上にワックスインク
を吐出して画像を形成した。この際、機内の埃を光学検
知し、その出力により版材上のエアポンプ吸引を行い、
また、画像データにより600dpiの2値で誤差拡散法
を使用して描画を行った。埃による描画不良等は全く見
られず、また外気温の変化、製版数の増加によってもド
ット径変化等による画像劣化は全く見られず、良好な製
版が可能であった。
【0080】その後、前述のようにして、通常の平版印
刷方法により印刷用紙への印刷を行った。すなわち、印
刷インキおよび湿し水を与えて印刷画像を形成し、この
印刷インキ画像を版胴と共に回転しているブランケット
胴上に転写し、次いでブランケット胴と圧胴との間を通
過する印刷用コート紙上にブランケット胴上の印刷イン
キ画像を転移させた。
【0081】得られた印刷物は通し枚数1万枚ではハイ
ライトの一部で飛びを生じたが、5千枚までは印刷画像
に飛びやカスレがなく極めて鮮明な画像であった。ま
た、製版終了後は特に保守を必要とせず、3ヶ月以上経
っても良好な印刷物を作製できた。
【0082】実施例3 片面4色印刷装置(図8参照)の4つの版胴に搭載され
るインクジェット記録装置として、シェアモードの50
0チャンネルピエゾインクジェット装置(Xaar社製
XaarJet500S)を使用し、油性インク(同社
製)あるいはUVインク(同社製)を用いた。ギャップ
調整(ギャップ0.8mm)はテフロン製の付き当てロ
ーラにより行い、印刷すべき画像データを画像データ演
算制御部に伝送し、版胴を回転させながら500チャン
ネル吐出ヘッドを移動させることにより、4つの版胴上
のアルミ版上に同時にインクを吐出して画像を形成し、
油性インク、UVインク各々に、500回の製版を行っ
た。描画に際しては、ヘッド先端のメニスカス形状を検
知し、その異常検知信号により描画を一時的に停止して
ヘッドのクリーニング手段を作用させ、また描画解像力
360dpiとし、ドットの大きさを8段階に変えること
で階調表現を行った。その結果、埃による描画不良、外
気温の変化による影響は全く見られなかった。製版数の
増加によって、ドット径に多少の変化が見られたが、影
響はない範囲内だった。また、UVインクを使用した際
には、製版した版は、UVランプ照射(ウシオ電機
(株)社製低圧水銀ランプUL2−350USP)によ
る硬化を行った。その結果、通し枚数5千枚後でも印刷
画像に飛びやカスレがなく極めて鮮明なフルカラー印刷
物が得られた。特にUVインクを用いた場合には、通し
枚数2万枚後でも印刷画像に飛びやカスレがなく、極め
て鮮明なフルカラー印刷物が得られた。
【0083】また製版終了後には、ヘッドの吐出部分を
不繊紙で拭った後、カバーに格納しておくことにより、
3ヶ月の間保守作業を行わなくても、良好な印刷物を作
製できた。
【0084】実施例4 インクジェット装置として、ピエゾインクジェット装置
(Epson社製カラリオPM750C)の描画部を使
用し、実施例3で使用した油性インクを用いた。版材は
以下に示す表面に親水性の画像受理層を設けた紙版材を
用いた。
【0085】基体として坪量100g/m2の上質紙を
用い、基体の両面にカオリンと、ポリビニルアルコー
ル、SBRラテックスおよびメラミン樹脂の樹脂成分と
を主成分とする耐水性層を設けた紙支持体上に下記組成
で下記のようにして調製した分散液Aを乾燥後塗布量と
して6g/m2となるように画像受理層を設けて紙版材
とした。
【0086】 ・分散液A ゼラチン(和光純薬一級品) 3g コロイダルシリカ(日産化学製:スノーテックスC、20%水分散液)20g シリカゲル(富士シリシア化学製:サイリシア#310) 7g 硬膜剤 0.4g 蒸留水 100g をガラスビーズとともにペイントシェーカーで10分間
分散した。
【0087】片面単色印刷機(図1参照)に吐出ヘッド
を搭載し、ギャップ調整(ギャップ1.5mm)はテフ
ロン製の付き当てローラにより行い、印刷すべき画像デ
ータを画像データ演算制御部に伝送し、版胴を回転させ
ながらヘッドの1色分の32チャンネルを使用して、吐
出へッドを移動させることにより、版胴上の版材上にイ
ンクを吐出して画像を形成して製版を行った。描画に際
しては、機内の埃光学検知装置により埃を検知し、その
出力により版材上のエアポンプを作動させ、また描画解
像力720dpiとし、誤差拡散法を使用して階調表現を
行った。その結果、埃による描画不良、外気温の変化に
よる影響は全く見られなかった。印刷用コート紙を用い
て印刷したところ、通し枚数5千枚後でも印刷画像に飛
びやカスレがなく極めて鮮明な印刷物が得られた。ただ
し、通し枚数五千枚後では、A3画像の縦方向で0.1
mmの伸びが認められた。一方、印刷用紙として上質紙
を使用したところ、3千枚印刷時に一部紙粉によるベタ
のつぶれ不良が発生したため、給紙部付近にエア吸引ポ
ンプを紙粉防止装置として設置し、印刷を行った。その
結果、印刷不良は発生せず、得られた印刷物は通し枚数
五千枚後でも飛びやカスレがなく極めて鮮明な画像であ
った。ただし、通し枚数五千枚後では、A3画像の縦方
向で0.1mmの伸びが認められた。
【0088】また製版終了後には、ヘッドノズルの吸い
出しを行った後、カバーに格納しておくことにより、3
ヶ月の間保守作業を行わなくても、良好な印刷物を作製
できた。
【0089】実施例5 実施例1のアルミ版の替わりに、以下に示す表面に不感
脂化処理により親水化が可能になる画像受理層を設けた
版材を用い、ヘッドとして600dpiフルラインヘッド
を使用し、版胴の1回転のみにより版材全面への描画を
行い、刷版作成後に版面不感脂化処理装置を用いて非画
像部を親水化し、描画の際に導電性板バネ(燐青銅製)
接触により版材導電層の接地をとり、版材に熱風を当て
ることにり定着を行った以外は実施例1と同じ操作を行
った。
【0090】基体として坪量100g/m2の上質紙を
用い、基体の両面にポリエチレンフィルムを20μmの
厚みにラミネートし耐水性とした紙支持体上に下記組成
で下記のようにして調製した導電層用塗料を片面に塗布
し、乾燥後塗布量として10g/m2となるようにし、
さらにその上に分散液Bを乾燥後塗布量として、1.5
g/m2となるように画像受理層を設けて版材とした。
【0091】(1)導電層用塗料;カーボンブラック
(30%水分散液)5.4部、クレー(50%水分散
液)54.6部、SBRラテックス(固形分50%、T
g25℃)36部、メラミン樹脂(固形分80%、スミ
レッツレジンSR−613)4部を混合し、全体の固形
分が25%となるように水を加えて、塗料とした。 (2)分散液B;乾式酸化亜鉛100g、下記構造の結
着樹脂(B−1)3g、結着樹脂(B−2)17g、安
息香酸0.15gおよびトルエン155gの混合物を湿
式分散機ホモジナイザー(日本精機(株)製)を用いて
回転数6,000rpmで8分間分散した。
【0092】
【化2】
【0093】実施例6 インクジェット装置として、サーマルジェット装置(C
annon社製BJ35V)の描画部を使用した。ただ
し、インクは下記の組成から成るインクを作製して使用
した。 アクリル樹脂(Dagussa社製DEGALANLS50/150) 5重量% 染料(保土ヶ谷化学社製ビクトリアピュアブルー)30重量% メチルエチルケトン 55重量% エチレングリコールモノエチルエーテル 10重量% 実施例5と同様の版材を版胴に装着し、エアーポンプ吸
引により版材表面の埃除去を行った後、上記インクを入
れた吐出ヘッドを、光学的ギャップ検出装置からの出力
により版材との距離を2mmに制御した。印刷すべき画
像データを画像データ演算制御部に伝送し、版胴を回転
させながら吐出ヘッドを移動させることにより、版材上
にインクを吐出して画像を形成した。この際、機内の埃
を光学検知し、その出力によりヘッドを保護カバー中に
格納すると共に、機内の埃を静電式埃集塵装置により集
塵し、また画像データにより600dpiの2値で誤差拡
散法を使用して描画を行った。埃による描画不良等は全
く見られず、また外気温の変化、製版数の増加によって
もドット径変化等による画像劣化は全く見られず、良好
な製版が可能であった。
【0094】その後、前述と同様にして、印刷用紙への
印刷を行った。得られた印刷物は通し枚数1万枚ではハ
イライトの一部で飛びを生じたが、5千枚までは印刷画
像に飛びやカスレがなく極めて鮮明な画像であった。
【0095】また、製版終了後には、ヘッドノズルの吸
い出し、不繊紙によるノズル清掃を行った後、カバーに
格納しておくことにより、3ヶ月の間保守作業を行わな
くても、良好な印刷物を作製できた。
【0096】
【発明の効果】本発明によれば、鮮明な画像の印刷物を
多数枚印刷することができる。また印刷機上で直接デジ
タル画像データに対応した刷版が安定して高画質に作成
でき、安価で高速の平版印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる機上描画単色平版印刷装置の一
例を模式的に示す全体構成図である。
【図2】本発明にかかる機上描画単色平版印刷装置の他
の例を模式的に示す全体構成図である。
【図3】本発明にかかる機上描画単色平版印刷装置のさ
らに他の例を模式的に示す全体構成図である。
【図4】図1〜図3の機上描画平版印刷装置の描画部の
一例を模式的に示す構成図である。
【図5】本発明に用いるヘッド保護カバーの一実施例を
模式的に示す構成図である。
【図6】本発明に用いるインクジェット記録装置の要部
を示す概略構成図である。
【図7】図6のインクジェット記録装置から規制板を除
去した概略構成図である。
【図8】本発明にかかる複色機の一例として、機上描画
4色片面平版印刷機を模式的に示す全体構成図である。
【図9】ヘッドへの異常電流、画質欠陥、メニスカス形
状異常の検知方法の一例を示す図である。
【図10】光学的検知法による埃検知手段の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1 機上描画平版印刷装置 2 インクジェット記録装置 3 湿し水供給装置 4 印刷インキ供給装置 5 定着装置 6 版面不感脂化装置 7 版材自動給版装置 8 版材自動排版装置 9 版材(印刷原版) 10 埃除去手段 11 版胴 12 ブランケット胴 13 圧胴 14 ブランケット洗浄装置 14’ 圧胴洗浄装置 15 紙粉発生防止装置 20a デジタル制御手段 20b ヘッド保護手段 21 画像データ演算制御部 22 吐出ヘッド 22b 吐出電極 24 インク供給部 25 インクタンク 26 インク供給装置 27 撹拌手段 28 インク温度管理手段 29 インク濃度制御手段 30 エンコーダー 31 ヘッド離接装置 32 ヘッド副走査手段 41 ヘッド本体 42、42’ メニスカス規制板 43 インク溝 44 隔壁 45、45’ 吐出部 46 隔壁 51 カバー 52 シャッター 111 電流検出回路 112 信号処理回路 110 CPU 113 メモリ 117 描画停止手段 118 クリーニング手段 1141、1142 CCDカメラ 1221,1222 発光素子(LED) 1231,1232 受光素子(フォトトランジス
タ) 121 LEDドライバ 120 CPU P 印刷用紙 F フード I 吸気口 O 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 2/06 B41J 3/04 103G (72)発明者 石井 一夫 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 加藤 栄一 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2C034 AA12 AA42 BA02 2C056 EB07 EB40 EC23 EC53 FA07 FA14 FB01 FC01 2C057 AF99 AN06 BD05 2H084 AA38 AA40 AE05 AE07 CC05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷機の版胴に版材を装着し、該版材上に
    画像データの信号に基づき直接画像を形成して刷版を作
    成し、該刷版をその状態で用いてひき続き平版印刷を行
    う機上描画平版印刷方法であって、前記版材への画像の
    形成を少なくとも親油性成分を含むインクを吐出させる
    インクジェット方式で行う平版印刷方法において、 異常が発生した場合に、画像形成を停止及び/又は異常
    原因の除去を行なうことを特徴とする機上描画平版印刷
    方法。
  2. 【請求項2】 記録ヘッドを用いて前記インクジェット
    方式で前記版材へ描画する前および/または描画中に前
    記版材表面に存在する埃を除去しおよび/または少なく
    とも製版終了後に前記記録ヘッドのクリーニングを行な
    うことを特徴とする請求項1記載の機上描画平版印刷方
    法。
  3. 【請求項3】 印刷機の版胴に装着された版材上に画像
    データの信号に基づき直接画像を形成する画像形成手段
    と、該画像形成手段によって画像の形成された刷版で平
    版印刷を行う平版印刷手段とを備えた機上描画印刷装置
    において、 前記画像形成手段が少なくとも親油性成分を含むインク
    を吐出させる記録ヘッドを備えたインクジェット描画装
    置であり、かつ、異常検知手段及び/又は異常原因除去
    手段を備え、前記異常検知手段からの出力により少なく
    とも一時的に画像形成手段を停止及び/又は前記異常原
    因除去手段を作動することを特徴とする機上描画平版印
    刷装置。
  4. 【請求項4】 前記異常検知手段として、前記インクジ
    ェット描画装置の記録ヘッドへの異物付着を検知する記
    録ヘッド異物付着検知装置を備えたことを特徴とする請
    求項3記載の機上描画平版印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記異常検知手段として、前記機上描画
    平版印刷装置内及び/又は前記版材上の埃を検知する埃
    検知装置を備えたことを特徴とする請求項3記載の機上
    描画平版印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記異常検知手段として、前記機上描画
    平版印刷装置及び/又は前記記録ヘッドの振動を検知す
    る振動検知装置を備えたことを特徴とする請求項3記載
    の機上描画平版印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成手段は、前記版材への描画
    前および/または描画中に版材表面に存在する埃を除去
    する版材表面埃除去手段を備えたことを特徴とする請求
    項3〜6のいずれか1項記載の機上描画平版印刷装置。
  8. 【請求項8】 前記版材への描画時に、前記画像形成手
    段が、前記版材の装着された版胴の回転により主走査を
    行うことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1項記載
    の機上描画平版印刷装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドはシングルチャンネルヘ
    ッドまたはマルチチャンネルヘッドからなり、前記版材
    への描画時に該記録ヘッドが前記版胴の軸方向に移動す
    ることにより副走査を行うことを特徴とする請求項3〜
    8のいずれか1項記載の機上描画平版印刷装置。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドは版胴の幅と略同じ長
    さを有するフルラインヘッドからなることを特徴とする
    請求項3〜8のいずれか1項記載の機上描画平版印刷装
    置。
  11. 【請求項11】 前記インクジェット描画装置は前記版
    材への描画時に前記記録ヘッドを前記版胴へ接近させ、
    該版材への描画時以外は該記録ヘッドを該版胴から離す
    記録ヘッド離接手段を備えたことを特徴とする請求項3
    〜10のいずれか1項記載の機上描画平版印刷装置。
  12. 【請求項12】 前記平版印刷手段は平版印刷時に発生
    する紙粉を除去する紙粉除去手段を備えたことを特徴と
    する請求項3〜11のいずれか1項記載の機上描画平版
    印刷装置。
  13. 【請求項13】 前記画像形成手段は少なくとも製版終
    了後に前記記録ヘッドのクリーニングを行う記録ヘッド
    クリーニング手段を備えたことを特徴とする請求項3〜
    12のいずれか1項記載の機上描画平版印刷装置。
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