JP2001239380A - レーザ加工装置及びレーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置及びレーザ加工方法

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JP2001239380A
JP2001239380A JP2000051863A JP2000051863A JP2001239380A JP 2001239380 A JP2001239380 A JP 2001239380A JP 2000051863 A JP2000051863 A JP 2000051863A JP 2000051863 A JP2000051863 A JP 2000051863A JP 2001239380 A JP2001239380 A JP 2001239380A
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Japan
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laser
angle
galvanomirror
time
control unit
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Application number
JP2000051863A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Sato
宏和 佐藤
Kenji Kasai
研二 河西
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 位置決め完了を判定する判定処理及びレーザ
穴加工処理での精度を維持して判定処理を行うための上
記設定値を大きくすることができ、当該装置に含まれる
電子回路の耐環境性を向上すること。 【解決手段】 レーザ光線1を出射するレーザ発振器2
と、前記レーザ発振器2からのレーザ光線1を反射し
て、被加工物6の所望のレーザ照射位置に照射するため
のガルバノミラー4と、前記ガルバノミラー4の回転移
動角度とそのガルバノミラー4の目標回転角度との角度
差を取得して、前記レーザ発振器2及び前記ガルバノミ
ラー4を制御するための制御部とを備え、制御部が取得
した角度差が予め設定された設定値以内の値となったこ
とを示す出力が出た時点から所定の時間を経過した時点
で上記ガルバノミラー4が目標回転角度に位置決められ
たと判断して、レーザ光線1を照射するようレーザ発振
器2に指令する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板に例示さ
れる被加工物に対して、レーザ光線を照射し穴あけや溶
解などのレーザ加工を行うレーザ加工装置及びレーザ加
工方法に関し、特にガルバノメータに取り付けられたミ
ラーによってレーザ光線のレーザ照射位置の位置決め制
御を高速に行うレーザ加工装置及びレーザ加工方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話等の電子機器で代表され
る高密度配線の回路基板では、スルーホールなどの穴を
加工する作業において、ガルバノメータとそのガルバノ
メータに取り付けられたミラーとを有するガルバノミラ
ーを用いたレーザ穴加工技術が採用されている。レーザ
穴加工技術は、周知のように、被加工物にレーザ光線を
照射して、レーザ光線のエネルギーで被加工物を溶解あ
るいは蒸発させることにより穴をあける方法であり、ミ
クロン単位の微細な穴を正確な位置に加工する作業に適
している。上記のような高密度配線の回路基板では、単
位面積当たりの穴あけ加工数が穴そのものの微細化や当
該回路基板の高密度化に伴い著しく増加してきており、
このような回路基板の製造にレーザ穴加工技術が広く利
用されるためにはその正確性に加えて穴加工の高速化が
必要不可欠となっている。
【0003】上述のようなガルバノミラーを用いたレー
ザ穴加工技術の具体例としては、特開平8−17425
6号公報等に開示されているように、レーザ光線をガル
バノミラーで反射させ、集光レンズにより集光して、加
工対象の回路基板に照射することによってレーザ加工を
実施するものがある。上記ガルバノミラーは、μrad
オーダーの高分解能、光学角±20°の駆動領域、及び
高速位置決めの特性を少なくとも有するガルバノメータ
と、位置検知手段としてミラーの微少角を検知可能な静
電容量センサとを含んで構成され、さらにサーボ系のア
ナログフィードバック制御回路に接続されることによっ
てレーザ光線のレーザ照射位置の位置決めを行ってい
た。
【0004】以下、従来のレーザ加工装置について、図
4を用いて具体的に説明する。図4は、従来のレーザ加
工装置の主要部の構成を示すブロック図である。図4に
示すように、従来のレーザ加工装置は、上位コントロー
ラである制御部50、前記制御部50からのレーザ照射
指令に従って所定のレーザ光線51を出射するレーザ発
振器52、及び前記レーザ発振器52からのレーザ光線
51を1対1の出力比に分岐するビームスプリッタ53
を備えている。さらに、従来のレーザ加工装置には、上
記制御部50からのガルバノミラー移動指令を入力し、
角度差検出部としても機能するガルバノドライバ58
と、前記ガルバノドライバ58に接続されたガルバノミ
ラー54とが設けられている。さらに、従来のレーザ加
工装置は、ガルバノドライバ58と制御部50との間に
接続され、位置決め完了判定部として機能する比較器5
9を具備している。ガルバノミラー54は、ガルバノメ
ータ54a、ミラー54b、及び静電容量センサ54c
を有する。ガルバノメータ54aは、ガルバノドライバ
58からの駆動信号に基づいて、ミラー54bを回転移
動する。これにより、ビームスプリッタ53からのレー
ザ光線51は所望のレーザ照射位置に照射される。静電
容量センサ54cは、位置検知手段として機能するもの
であり、ミラー54bの実際の回転移動角度を検知し
て、ガルバノドライバ58にフィードバックされる。
【0005】ガルバノドライバ58は、上述のガルバノ
ミラー移動指令に含まれた目標回転角度とガルバノミラ
ー54からの実際の回転移動角度との角度差を算出す
る。ガルバノドライバ58は、算出した角度差に基づい
て、フィードバック(F/B)制御を行い、ガルバノメ
ータ54aの駆動信号を制御してミラー54bの角度を
所望の目標回転角度とする。また、ガルバノドライバ5
8は、算出した角度差を示す信号を比較器59に出力す
る。比較器59は、増幅器59a、絶対値回路59b、
コンパレータ59c、及び基準電圧電源59dを備えた
半導体回路により構成されている。比較器59は、ガル
バノドライバ58からの信号に基づいて、位置決めを完
了したかどうかについて判定する位置決め完了判定の判
定処理を行う。詳細には、増幅器59aがガルバノドラ
イバ58からの信号を増幅し、絶対値回路59bが増幅
した信号の絶対値を求め、その求めた絶対値に応じた電
圧信号をコンパレータ59cの一方の入力端子に出力す
る。コンパレータ59cの他方の入力端子には、基準電
圧電源59dが接続され、その基準電圧源59dから予
め設定された判定用の設定値(電圧値)が入力されてい
る。コンパレータ59cは、電圧信号の電圧値と設定値
とを比較して、上述の判定処理の結果を示す信号を制御
部50に出力する。制御部50は、上記ガルバノドライ
バ58にガルバノミラー移動指令を出力した後、所定の
設定待ち時間を経過した後は、比較器59からの信号に
基づき位置決め完了を判断する。制御部50は、位置決
め完了と判断した後、すぐにレーザ照射指令をレーザ発
振器52に出力して、レーザ発振器52がレーザ光線5
1を出射していた。
【0006】次に、上記従来のレーザ加工装置の動作に
ついて、図4と図5を用いて具体的に説明する。図5は
図4に示した従来のレーザ加工装置の各部での動作を示
す波形図であり、図5の(a)は図4に示した制御部か
ら出力されるガルバノミラー移動指令の変化とこのガル
バノミラー移動指令によるミラーの位置の変化を示す波
形図である。図5の(b)は図4に示した制御部から出
力されるレーザ照射指令の変化を示す波形図であり、図
5の(c)は図4に示した比較器から出力される位置決
め完了判定の判定処理の結果を示す信号の変化を示す波
形図である。図5の(a)に示すように、制御部50が
ガルバノミラー移動指令60をガルバノドライバ58に
出力すると、ガルバノドライバ58はガルバノメータ5
4aの駆動信号を制御してミラー54bを回転する。詳
細にいえば、制御部50は時点T10から時点T11ま
での時間Mvの間にガルバノミラー移動指令60をガル
バノドライバ58に出力する。これにより、時点T11
において、目標回転角度がガルバノドライバ58に設
定、指示される。また、ガルバノドライバ58は、波形
61に示すように、ミラー54bの実際の回転移動角度
が目標回転角度を越えないように制御しながら、目標回
転角度に徐々に近づくようにガルバノメータ54aを回
転制御する。そして、ミラー54bが時点T11’にお
いて目標回転角度に達すると、比較器59から制御部5
0への信号は、図5の(c)の信号63で示すように、
立ち上がって位置決めを完了したことを示すレベルに変
化する。
【0007】一方、制御部50は、目標回転角度の出力
を完了した時点T11から所定の設定待ち時間Jdを経
過した時点T12で、比較器59からの信号のチェック
を行い、位置決めが完了しているかどうかについて判断
する。図5の(c)の信号63に示すように、上記時点
T12では比較器59からの信号が位置決めを完了して
いることを示しているので、制御部50は直ちに図5の
(b)に示すレーザ照射指令62の出力を開始し、時点
T12から時点T13までの所定のレーザ照射時間Lo
nの間、レーザ照射指令62をレーザ発振器52に出力
する。そして、レーザ発振器52は、レーザ光線51を
出射してレーザ加工を行う。尚、時点T13と時点T1
4との間の時間間隔Sdは、次にレーザ光線51を出射
するまでに最低限必要な時間を示すものであり、時点T
10から時点T14までの時間が従来のレーザ加工装置
での1つの穴加工に要する時間を示している。また、図
の一点鎖線で示すように、位置決め処理に時間を要した
ときは、その時間分だけレーザ照射指令62の出力を遅
らせ、制御部50は位置決めが完了した時点で直ちにレ
ーザ照射指令62を出力する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のレ
ーザ加工装置及びレーザ加工方法では、制御部は、上記
所定の設定待ち時間を経過した後の時点においては、比
較器での位置決め完了の判定処理によって位置決めが完
了していると判定されると、すぐにレーザ照射指令を出
力するよう構成されていた。それ故、この従来のレーザ
加工装置及びレーザ加工方法では、レーザ光線を所望の
レーザ照射位置に正確に照射するための上記判定処理の
位置合わせ精度が不十分だと穴あけ位置が不正確とな
る。そのような不正確さを除くためには、比較器内のコ
ンパレータでの判定用の設定値(基準電圧源の電圧値)
を十分小さく選んでおく必要があった。そのため少しで
も上記設定値を大きくするために、比較器内の増幅器で
の増幅率を大きくして、ガルバノドライバから入力した
比較対象の電圧信号のレベルも大きくする必要があっ
た。その結果、従来のレーザ加工装置及びレーザ加工方
法では、比較器に入力したノイズもまた増幅されて、そ
の比較器がガルバノドライバから入力した信号とノイズ
とを判別することができずに、そのノイズによって位置
決め完了の判定が行われて、誤った位置に穴あけ加工を
行うことがあった。さらに、設定値が小さい場合、比較
器内の増幅器でのオフセットの影響や周囲温度の変化で
ある温度ドリフトの影響も受けやすいものとなった。こ
のように、この従来のレーザ加工装置及びレーザ加工方
法では、精度を向上するために設定値を小さくすると、
これにより当該装置に含まれる比較器などの電子回路の
耐環境性が低下して、ノイズや温度ドリフト等の周囲環
境の影響やオフセットの影響を受けやすいものとなっ
た。
【0009】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたものであり、位置決め完了を判定する
判定処理及びレーザ穴加工処理での精度を維持して上記
判定処理を行うための判定用の設定値を大きくすること
ができ、当該装置に含まれる電子回路の耐環境性を向上
することができるレーザ加工装置及びレーザ加工方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のレーザ加工装置
は、レーザ光線を出射するレーザ発振器と、前記レーザ
発振器からのレーザ光線を反射して、被加工物の所望位
置にレーザを照射するためのガルバノミラーと、前記ガ
ルバノミラーの回転移動角度とそのガルバノミラーの目
標回転角度との角度差を取得して、前記レーザ発振器及
び前記ガルバノミラーを制御するための制御部とを備
え、前記制御部は、取得した角度差が予め設定された設
定値以内の値となったことを示す出力が出た時点から所
定の時間を経過した時点で前記ガルバノミラーが前記目
標回転角度に位置決められたと判断して、レーザ光線を
照射するよう前記レーザ発振器に指令している。このよ
うに構成することにより、位置決め完了を判定する判定
処理及びレーザ穴加工処理での精度を維持して判定処理
を行うための上記設定値を大きくすることができ、当該
装置に含まれる電子回路の耐環境性を向上することがで
きる。
【0011】本発明のレーザ加工方法は、レーザ光線を
ガルバノミラーによって反射して、被加工物の所望のレ
ーザ照射位置に照射するレーザ加工方法であって、前記
ガルバノミラーの目標回転角度と実際の回転移動角度と
の角度差を検出する検出ステップ、前記検出ステップで
検出した角度差が、予め設定された設定値以内の値とな
っているかどうかについて判定する判定ステップ、前記
判定ステップにおいて、前記角度差が予め設定された設
定値以内の値となったことを示す出力が出た時点から所
定の時間を経過した時点で前記ガルバノミラーがその目
標回転角度に位置決められたと判断する判断ステップ、
及び前記レーザ光線を前記被加工物の所望のレーザ照射
位置に照射する照射ステップを備えている。このように
構成することにより、位置決め完了を判定する判定処理
及びレーザ穴加工処理での精度を維持して判定処理を行
うための上記設定値を大きくすることができ、当該装置
に含まれる電子回路の耐環境性を向上することができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明のレーザ加工装置及
びレーザ加工方法を示す好ましい実施例について、図面
を参照しながら説明する。尚、以下の説明では、高密度
配線の回路基板にスルーホールなどの穴あけ加工を行う
レーザ加工装置を構成した場合を例示して説明する。
【0013】《実施例》図1は、本発明の一実施例であ
るレーザ加工装置の概略構成を示す斜視図である。図2
は、図1に示したレーザ加工装置の主要部の構成を示す
ブロック図である。図1において、本実施例のレーザ加
工装置は、レーザ光線1を出射するレーザ発振器2と、
レーザ光線1を分岐するためのビームスプリッタ3と、
上記レーザ発振器2からのレーザ光線1を反射して、被
加工物6の所望のレーザ照射位置に照射するためのガル
バノミラー4とを備えている。本実施例のレーザ加工装
置には、上記ガルバノミラー4からのレーザ光線1を所
定のエリア内に集光するためのFθレンズ5と、被加工
物6を載置するX−Yテーブル7とが設けられている。
尚、図1に示すレーザ加工装置は、レーザ光線1をビー
ムスプリッタ3で分岐し、その分岐したレーザ光線を2
対のガルバノミラー4及びFθレンズ5によって、2つ
の被加工物6に対してそれぞれ照射し同時にレーザ穴加
工処理を行えるよう構成したものである。また、図1で
は、図面の簡略化のために、上記分岐したレーザ光線1
をビームスプリッタ3から各ガルバノミラー4まで導く
ための全反射ミラーの図示を省略している。
【0014】レーザ発振器2は、例えば炭酸ガスレーザ
発振器により構成され、制御部10(図2)からのレー
ザ照射指令に従って所定のレーザ光線を出射する。YA
Gレーザが発振器又は紫外線レーザにより、レーザ発振
器2を構成してもよい。ビームスプリッタ3は、レーザ
光線1を所定の方向に透過し、かつ反射して、例えば2
つのレーザ光線1に分岐する光学部材により構成されて
いる。尚、1つの被加工物6にレーザ穴加工処理を行う
レーザ加工装置では、ビームスプリッタ3を設けること
なく構成することができる。各ガルバノミラー4は、一
対のガルバノメータ4a及びミラー4bを有し、各ミラ
ー4bの反射機能によってX軸方向及びY軸方向での所
望の方向にレーザ光線1をそれぞれ導くよう構成されて
いる。ミラー4bは、ガルバノメータ4aの可動軸に連
結され、後に詳述するように、制御部10からのガルバ
ノミラー移動指令に基づき回転制御される。各Fθレン
ズ5は、例えば50mm×50mmのエリア内にレーザ
光線1を集光する集光レンズを構成している。このFθ
レンズ5を用いることにより、X−Yテーブル7を動作
することなく、ガルバノミラー4に対して回転制御を行
って位置決めすることにより、図の斜線部で示した所定
のエリア内の所望のレーザ照射位置にレーザ光線1を照
射することができる。
【0015】被加工物6は、携帯電話等の電子機器で代
表される高密度配線の回路基板であり、例えば500m
m×350mmの寸法を有する。この被加工物6では、
穴の微細化(開口直径の極小化)及び回路基板の高密度
化に伴い、例えば上記50mm×50mmのエリア当た
りの穴加工数は1000穴であり、さらには、回路基板
全体で50000穴を超えたものもある。この様に細密
な構造のものでは、ガルバノミラー4の位置決めの精度
と、その位置決めに要する時間が1枚の被加工物6の歩
留まりと加工タクトにそれぞれ大きく影響する。X−Y
テーブル7は、モータ等の駆動手段を含んで構成され、
制御部10(図2)からの指示信号に基づきX軸方向と
Y軸方向とに移動動作する。具体的には、X−Yテーブ
ル7は、50mm単位でX軸方向とY軸方向とに移動動
作して、所望のエリアに位置決めされる。以上の構成に
より、本実施例のレーザ加工装置では、X−Yテーブル
7でまず所望のエリアに位置決めした後、ガルバノミラ
ー4を用いて細かく正確に位置決めすることにより、エ
リア内の所望のレーザ照射位置でのレーザ穴加工処理を
正確に、かつFθレンズ5とガルバノミラー4とを用い
ることにより高速に行うことができる。
【0016】図2において、本実施例のレーザ加工装置
は、上位コントローラである制御部10、上記ガルバノ
ミラー4と制御部10との間に設けられ、制御部10か
らのルバノミラー移動指令を入力するガルバノドライバ
8、及び前記ガルバノドライバ8と制御部10との間に
設けられた比較器11を備えている。ガルバノミラー4
には、上述のガルバノメータ4a及びミラー4bに加え
て、静電容量センサ4cが設けられている。ガルバノメ
ータ4aは、ガルバノドライバ8からの駆動信号に基づ
いて、ミラー4bを回転移動する。これにより、ビーム
スプリッタ3からのレーザ光線1は所望のレーザ照射位
置に照射される。静電容量センサ4cは、位置検知手段
として機能するものであり、ミラー4bの実際の回転移
動角度を検知して、ガルバノドライバ8にフィードバッ
クされる。ガルバノドライバ8は、角度差検出部を構成
するものであり、上述のガルバノミラー移動指令に含ま
れた目標回転角度とガルバノミラー4からの実際の回転
移動角度との角度差を算出し検出する。ガルバノドライ
バ8は、検出した角度差に基づいて、フィードバック
(F/B)制御を行い、ガルバノメータ4aの駆動信号
を制御してミラー4bの角度を所望の目標回転角度とす
る。また、ガルバノドライバ8は、算出した角度差を示
す信号を比較器11に出力する。
【0017】比較器11は、ガルバノドライバ8からの
角度差と予め設定された設定値とを用いて、ガルバノミ
ラー4がその目標回転角度に位置決めされたかどうかに
ついて判定するための位置決め完了判定部を構成するも
のであり、増幅器11a、絶対値回路11b、コンパレ
ータ11c、及び基準電圧電源11dを備えた半導体回
路により構成されている。比較器11は、ガルバノドラ
イバ8からの信号に基づいて、位置決めを完了したかど
うかについて判定する位置決め完了判定の判定処理を行
う。詳細には、増幅器11aがガルバノドライバ8から
の微少なアナログ電圧信号を増幅し、絶対値回路11b
が増幅した信号の絶対値を求め、その求めた絶対値に応
じた電圧信号をコンパレータ11cの一方の入力端子に
出力する。コンパレータ11cの他方の入力端子には、
基準電圧電源11dが接続され、その基準電圧源11d
から予め設定された判定用の設定値(電圧値)が入力さ
れている。コンパレータ11cは、電圧信号の電圧値と
設定値とを比較して、その電圧値が設定値以内の値にな
っているかどうかについて判定し、その判定処理の結果
を示す信号を制御部10に出力する。制御部10は、C
PUを含んで構成され、ガルバノミラー4に対するガル
バノミラー移動指令及びレーザ発振器2に対するレーザ
照射指令を生成し出力して、ガルバノミラー4とレーザ
発振器2を制御する。制御部10は、比較器11からの
信号に基づいて、角度差が予め設定された設定値以内の
値となったことを示す出力が出た時点を求める。制御部
10は、上述の求めた時点から所定の時間を経過した時
点でガルバノミラー4が上記目標回転角度に位置決めさ
れたと判断して、レーザ照射指令をレーザ発振器2に出
力する。
【0018】次に、本実施例のレーザ加工装置の動作に
ついて、図1〜図3を用いて具体的に説明する。図3は
図1に示したレーザ加工装置の各部での動作を示す波形
図であり、図3の(a)は図2に示した制御部から出力
されるガルバノミラー移動指令の変化とこのガルバノミ
ラー移動指令によるミラーの位置の変化を示す波形図で
ある。図3の(b)は図2に示した制御部から出力され
るレーザ照射指令の変化を示す波形図であり、図3の
(c)は図2に示した比較器から出力される位置決め完
了判定の判定処理の結果を示す信号の変化を示す波形図
である。図3の(a)に示すように、制御部10がガル
バノミラー移動指令20をガルバノドライバ8に出力す
ると、ガルバノドライバ8はガルバノメータ4aに駆動
信号を制御してミラー4bを回転する。詳細にいえば、
制御部10は時点T0から時点T1までの時間Mvの間
にガルバノミラー移動指令20をガルバノドライバ8に
出力する。これにより、時点T1において、目標回転角
度がガルバノドライバ8に設定、指示される。また、ガ
ルバノドライバ8は、波形21に示すように、ミラー4
bの実際の回転移動角度が目標回転角度を越えないよう
に制御しながら、目標回転角度に徐々に近づくようにガ
ルバノメータ4aを回転制御する。そして、ミラー4b
が時点T2において目標回転角度に達すると、比較器1
1から制御部10への信号は、図3の(c)の信号23
で示すように、立ち上がって位置決めを完了したことを
示すレベルに変化する。
【0019】次に、制御部10は、位置決めが完了した
時点T2から所定の時間Ldを経過した時点T3で、ガ
ルバノミラーが上記目標回転角度に位置決められたと判
断する。制御部10は直ちに図3の(b)に示すレーザ
照射指令22の出力を開始し、時点T3から時点T4ま
での所定のレーザ照射時間Lonの間、レーザ照射指令
22をレーザ発振器2に出力する。そして、レーザ発振
器2は、レーザ光線1を出射してレーザ加工を行う。
尚、時点T4と時点T5との間の時間間隔Sdは、次に
レーザ光線1を出射するまでに最低限必要な時間を示す
ものであり、具体的には10〜1000μsである。ま
た、所定の時間Ld及びレーザ照射時間Lonの具体的
な時間は、それぞれ10〜1000μs及び10〜50
0μsである。また、時点T0から時点T5までの時間
が本実施例のレーザ加工装置での1つの穴加工に要する
時間を示している。また、図の一点鎖線で示すように、
位置決め処理に時間を要したときでも、制御部10はそ
の位置決めが完了した時点から所定の時間Ldを経過し
た後の時点でレーザ照射指令22を出力する。
【0020】以上のように、本実施例のレーザ加工装置
及びレーザ加工方法では、制御部10は取得した角度差
が予め設定された設定値以内の値となったことを示す出
力が出た時点から所定の時間を経過した時点でガルバノ
ミラー4が目標回転角度に位置決められたと判断してい
る。その判断を行った後、制御部10はレーザ光線1を
照射するようにレーザ発振器2にレーザ照射指令を出力
している。その結果、本実施例のレーザ加工装置及びレ
ーザ加工方法では、設定値を小さくする必要がなく、上
記判定処理及びレーザ穴加工処理での精度を維持して判
定用の設定値を大きくすることができる。したがって、
本実施例のレーザ加工装置及びレーザ加工方法では、
[発明が解決しようとする課題]の欄に記載した設定値
を小さくした場合でのノイズや温度ドリフトの周囲環境
の影響や増幅器11a内のオフセットの影響を小さくす
ることができ、当該装置に含まれる電子回路の耐環境性
を向上することができる。
【0021】尚、上述の実施例の説明では、比較器(位
置決め完了判定部)11とガルバノドライバ(角度差検
出部)8とを別体に構成した場合について説明したが、
位置決め完了判定部と角度差検出部とを一体的に構成し
てもよい。また、上記説明では、比較器11が位置決め
完了の判定処理を行う構成について説明したが、例えば
比較器11の代わりに上記増幅器11aと制御部10と
を接続して、制御部10が増幅器11aで増幅した角度
差を用いて、位置決め完了の判定処理を行うよう構成し
てもよい。さらに、制御部とガルバノメータとを直接的
に接続して、制御部が上記判定処理だけでなく角度差を
検出する検出処理を行うよう構成し、ガルバノドライバ
と比較器を省略する構成でもよい。このように、本発明
のレーザ加工装置及びレーザ加工方法では、上記実施例
のものに限定されるものではなく、制御部がガルバノミ
ラーの実際の回転移動角度とその目標回転角度との角度
差を取得して、取得した角度差が予め設定された設定値
以内の値となった時点から所定の時間を経過するまでレ
ーザ照射指令の出力を停止する構成であればよい。
【0022】
【発明の効果】以上、実施例について詳細に説明したと
ころから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明に係るレーザ加工装置及びレーザ加工方法では、
制御部は取得した角度差が予め設定された設定値以内の
値となったことを示す出力が出た時点から所定の時間を
経過した時点でガルバノミラーが目標回転角度に位置決
められたと判断している。その判断を行った後、制御部
はレーザ光線を照射するようにレーザ発振器にレーザ照
射指令を出力している。本発明のレーザ加工装置及びレ
ーザ加工方法では、従来例のように判定用の設定値を小
さく選択する必要がなく、上記判定処理及びレーザ穴加
工処理での精度を維持しつつ判定用の設定値を大きくす
ることができる。したがって、本発明のレーザ加工装置
及びレーザ加工方法では、設定値を小さくした場合での
ノイズや温度ドリフトの周囲環境の影響や増幅器内のオ
フセットの影響を小さくすることができ、当該装置に含
まれる電子回路の耐環境性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるレーザ加工装置の概略
構成を示す斜視図
【図2】図1に示したレーザ加工装置の主要部の構成を
示すブロック図
【図3】図1に示したレーザ加工装置の各部での動作を
示す波形図
【図4】従来のレーザ加工装置の主要部の構成を示すブ
ロック図
【図5】図4に示した従来のレーザ加工装置の各部での
動作を示す波形図
【符号の説明】
1 レーザ光線 2 レーザ発振器 3 ビームスプリッタ 4 ガルバノミラー 4a ガルバノメータ 4b ミラー 4c 静電容量センサ 5 Fθレンズ 6 被加工物 7 X−Yテーブル 8 ガルバノドライバ 10 制御部 11 比較器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光線を出射するレーザ発振器と、 前記レーザ発振器からのレーザ光線を反射して、被加工
    物の所望位置にレーザを照射するためのガルバノミラー
    と、 前記ガルバノミラーの回転移動角度とそのガルバノミラ
    ーの目標回転角度との角度差を取得して、前記レーザ発
    振器及び前記ガルバノミラーを制御するための制御部と
    を備え、 前記制御部は、取得した角度差が予め設定された設定値
    以内の値となったことを示す出力が出た時点から所定の
    時間を経過した時点で前記ガルバノミラーが前記目標回
    転角度に位置決められたと判断して、レーザ光線を照射
    するよう前記レーザ発振器に指令する、 ことを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部と前記ガルバノミラーとの間
    に設けられ、前記ガルバノミラーの回転移動角度とその
    ガルバノミラーの目標回転角度との角度差を検出するた
    めの角度差検出部、及び前記角度差検出部と前記制御部
    との間に設けられ、前記角度差検出部からの角度差と予
    め設定された設定値とを用いて、前記ガルバノミラーが
    その目標回転角度に位置決めされたかどうかについて判
    定するための位置決め完了判定部、をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 【請求項3】 前記位置決め完了判定部と前記角度差検
    出部とを一体的に構成した、 ことを特徴とする請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 【請求項4】 レーザ光線をガルバノミラーによって反
    射して、被加工物の所望のレーザ照射位置に照射するレ
    ーザ加工方法であって、 前記ガルバノミラーの目標回転角度と実際の回転移動角
    度との角度差を検出する検出ステップ、 前記検出ステップで検出した角度差が、予め設定された
    設定値以内の値となっているかどうかについて判定する
    判定ステップ、 前記判定ステップにおいて、前記角度差が予め設定され
    た設定値以内の値となったことを示す出力が出た時点か
    ら所定の時間を経過した時点で前記ガルバノミラーがそ
    の目標回転角度に位置決められたと判断する判断ステッ
    プ、及び前記レーザ光線を前記被加工物の所望のレーザ
    照射位置に照射する照射ステップ、 を備えたことを特徴とするレーザ加工方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7088492B2 (en) 2001-10-11 2006-08-08 Denso Corporation Micro movable mechanism system and control method for the same
CN1319695C (zh) * 2002-12-26 2007-06-06 日立比亚机械股份有限公司 多束激光开孔加工装置
JP2015141209A (ja) * 2014-01-27 2015-08-03 セイコーエプソン株式会社 アクチュエーター制御装置、光学モジュール、及び電子機器

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