JP2001238680A - 新規ホスホジエステラーゼ及びその遺伝子 - Google Patents

新規ホスホジエステラーゼ及びその遺伝子

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JP2001238680A
JP2001238680A JP2000058159A JP2000058159A JP2001238680A JP 2001238680 A JP2001238680 A JP 2001238680A JP 2000058159 A JP2000058159 A JP 2000058159A JP 2000058159 A JP2000058159 A JP 2000058159A JP 2001238680 A JP2001238680 A JP 2001238680A
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nucleic acid
seq
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Kenji Omori
謙司 大森
Takashi Sasaki
隆史 佐々木
Atsushi Kodera
淳 小寺
Keizo Yuasa
恵造 湯浅
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なホスホジエステラーゼおよびその遺伝
子を提供する。 【解決手段】 7B型ホスホジエステラーゼ(PDE7
B)及びその遺伝子。より詳細には、(A)配列番号2
で示されるアミノ酸配列を有する蛋白質、及び(B)配
列番号2で示されるアミノ酸配列において、1もしくは
複数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミ
ノ酸配列を有する蛋白質であって、かつ、環状ヌクレオ
チドを加水分解する活性を有する蛋白質、から選択され
るホスホジエステラーゼ及びその遺伝子。また、これら
を用いて、ホスホジエステラーゼ阻害薬の特徴付け、同
定、選択を行う方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なホスホジエ
ステラーゼおよびその遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】cAMP及びcGMPなどの環状ヌクレ
オチドは、細胞内情報伝達のセカンドメッセンジャーと
して、生体内の多くの機能調節に関与している(Kukove
tzら、Naunyn Schmiedeberg's Arch. Pharmacol.、第31
0巻、第129-138頁、1979年;Schramら、Science、第225
巻、第1350−1356頁、1984年;Ignarroら、Annu.Rev.Ph
armacol.Toxicol.、第25巻、第171−191頁、1985年;Ma
rtinら、J.Pharmacol.Exp.、第237巻、第539−547頁、1
986年)。
【0003】細胞外からのシグナルに応答して変動する
細胞内cAMP及びcGMPの濃度は、その合成に関与
するアデニルシクラーゼ及びグアニルシクラーゼと、環
状ヌクレオチド分解に関与するホスホジエステラーゼ
(PDE)のバランスによって調節されている。
【0004】これまで、哺乳動物の組織から、環状ヌク
レオチドを分解する多くのホスホジエステラーゼが見出
されており、アミノ酸配列の相同性、生化学的性質、阻
害剤による特徴付けなどから、複数の型に分類されてい
る(Beavo、Physiol.Rev.、第75巻、第725−748頁、199
5年)。
【0005】例えば、PDE1は、Ca2+/カルモジュ
リン依存性のPDEであり、cAMPとcGMPの両者
を加水分解する。PDE2はcGMPで活性化され、c
AMPとcGMPの両者を加水分解する。PDE3に分
類されるPDEは、cGMPで阻害される。PDE4
は、cAMPを特異的に基質とし、またロリプラム(Ro
lipram)感受性である。PDE5は、cGMPを特異的
に基質とする。PDE6は、フォトレセプターcGMP
−PDEである。PDE7は、cAMPを特異的に基質
とし、ロリプラム非感受性である。
【0006】さらに最近、3種類の新規な型のPDEの
存在が報告されている。一つはPDE8と称され、cA
MPを特異的に基質とし、別の一つはPDE9と称さ
れ、cGMPを特異的に基質とする(Soderlingら、Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA、第95巻、第8991−8996頁、1998
年;Fisherら、Biochem.Biophys.Res.Commun.、第246
巻、第570−577頁、1998年;Soderlingら、J.Biol.Che
m.、第273巻、第15553−15558頁、1998年;Fisherら、
J.Biol.Chem.、第273巻、第15559−15564頁、1998年;H
ayashiら、Biochem.Biophys.Res.Commun.、第250巻、第
751−756頁、1998年)。これら2つのPDEはIBMX
(3−イソブチル−1−メチルキサンチン)に対して非感
受性であることが報告されている。さらに別の一つはP
DE10と称され、cAMP及びcGMPのいずれをも
基質とするが、cAMPに対してより強い親和性を有す
ることが報告されている(Fujishigeら、J.Biol.Che
m.、第274巻、第18438−18445頁、1999年;Koteraら、B
iochem.Biophys.Res.Commun.、第261巻、第551−557
頁、1999年)。
【0007】また、PDEは医薬の開発研究においても
重要な標的分子であり、阻害剤研究が精力的に進められ
ている。既知医薬の中にPDE阻害作用が見出されたも
のがあり、また、特異的なPDE阻害剤が有用な治療薬
となり得ることが見出されている。
【0008】例えば、強心剤であるミルリノン(Milrin
one)、ザプリナスト(Zaprinast)は各々PDE3及びP
DE5の阻害剤である(Harrisonら、Mol.Pharmacol.、
第29巻、第506−514頁、1986年;Gillespieら、Mol.Pha
rmacol.、第36巻、第773−781頁、1989年)。また、抗
鬱作用が報告されているロリプラムは、PDE4阻害剤
である(Schneiderら、Eur.J.Pharmacol.、第127巻、第
105−115頁、1986年)。PDE4阻害剤は、抗炎症剤あ
るいは喘息治療薬としても開発が試みられている。
【0009】この他、IBMXは、多くの型のPDEに
作用する非選択的阻害剤として知られている。ビンポセ
チン(Vinpocetin)はPDE1阻害剤、EHNA〔エリ
トロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニン〕
はPDE2阻害剤、ジピリダモール(Dipyridamole)は
PDE5とPDE6の阻害剤として知られている。ま
た、SCH51866((+)−シス−5−メチル−2
−〔4−(トリフルオロメチル)ベンジル〕−3,4,
5,6a,7,8,9,9a−オクタヒドロシクロペン
ト〔4,5〕イミダゾ〔2,1−b〕プリン−4−オ
ン;米国特許第5939419号)はPDE1とPDE
5の阻害剤、E4021(1−〔6−クロロ−4−
(3,4−メチレンジオキシベンジル)アミノキナゾリ
ン−2−イル〕ピペリジン−4−カルボン酸ナトリウ
ム;CAS登録番号150452−19−0)はPDE
5の阻害剤として知られている。
【0010】治療効果が高く、副作用の少ない優れた医
薬を開発するためには、標的とするある型のPDEに対
して選択性の高い阻害剤を選択することが望まれてい
る。
【0011】さらに、従来のものとは異なる分子種であ
る新しい型のPDEを見出すことは、細胞内情報伝達の
複合的なメカニズムの研究のためにも、また、新たな治
療薬の標的分子となる可能性からも望まれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、新規
な型のホスホジエステラーゼ〔7B型ホスホジエステラ
ーゼ(PDE7B)〕およびその遺伝子を提供すること
にある。また、ホスホジエステラーゼ阻害薬の特徴付
け、同定、選択を行う新しい方法を提供することにあ
る。また、上記以外の目的については以下の記載より明
らかである。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者らは、従来のもの
とは異なる分子種である新しい型のホスホジエステラー
ゼ(PDE7Bと称する。)をコードするcDNAをヒ
トから単離した。また、ヒトのホスホジエステラーゼ
(PDE7Bと称する。)を遺伝子組換え技術によりC
OS細胞中で発現させ、単離することに成功した。さら
に酵素としての特徴づけを行い、本発明を完成するに到
った。
【0014】すなわち、本発明は、7B型ホスホジエス
テラーゼ(PDE7B)及びその遺伝子である。より詳
細には、以下の(A)及び(B)から選択されるホスホ
ジエステラーゼ、並びに、当該ホスホジエステラーゼを
コードする遺伝子又は核酸である。 (A)配列番号2で示されるアミノ酸配列を有する蛋白
質、及び(B)配列番号2で示されるアミノ酸配列にお
いて、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換もしく
は付加されたアミノ酸配列を有する蛋白質であって、か
つ、環状ヌクレオチドを加水分解する活性を有する蛋白
質。
【0015】本発明のホスホジエステラーゼをコードす
る遺伝子又は核酸としては、以下の(a)及び(b)か
ら選択される遺伝子又は核酸が挙げられる。(a)配列
番号1で示される塩基配列を有するDNAからなる遺伝
子又は核酸、及び、(b)配列番号1で示される塩基配
列を有するDNAとストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズするDNAからなる遺伝子又は核酸であって、
かつ、環状ヌクレオチドを加水分解する活性を有する蛋
白質をコードする遺伝子又は核酸。
【0016】さらに本発明は、これらの遺伝子又は核酸
を含有する組換えベクター並びに宿主細胞である。さら
に、これらを用いて、ホスホジエステラーゼ阻害薬の特
徴付け、同定、選択を行う方法である。
【0017】後記配列表の配列番号1は、発明者らが単
離した新規PDE遺伝子のヒト由来ホモログ(ヒトPD
E7B遺伝子)の翻訳領域全長を含むcDNAの塩基配
列を表し、配列番号2は当該cDNAにコードされる新
規PDE(ヒトPDE7B)のアミノ酸配列を表す。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の蛋白質としては、配列番
号2で示されるアミノ酸配列を有するものが挙げられ
る。また、配列番号2で示されるアミノ酸配列におい
て、1もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは
付加されたアミノ酸配列を有するものが挙げられる。
【0019】アミノ酸の欠失、置換もしくは付加は、環
状ヌクレオチドを加水分解する活性が失われない程度で
あればよく、通常1〜約270個、好ましくは1〜約2
10個、より好ましくは1〜約105個、さらに好まし
くは1〜約50個、さらに一層好ましくは1〜約25個
である。
【0020】PDE7Bにおける環状ヌクレオチドを加
水分解する活性を司る領域、すなわちPDE7Bの触媒
領域としては、例えば、後記配列表の配列番号2に示し
たアミノ酸配列における第172〜420番目のアミノ
酸残基に相当する領域が挙げられる。
【0021】PDE7Bの環状ヌクレオチドを加水分解
する活性が失われないためには、PDE7Bの当該活性
を司る領域、すなわちPDE7Bの触媒領域において、
他の領域よりも、アミノ酸配列がより高度に保存されて
いることが望ましい。
【0022】PDE7Bの触媒領域におけるアミノ酸の
欠失、置換もしくは付加は、通常1〜約20個、好まし
くは1〜約10個、より好ましくは1〜約5個である。
このような蛋白質の触媒領域は、配列番号2で示された
アミノ酸配列中に存在する触媒領域と、通常約90%以
上、好ましくは約95%以上、より好ましくは約97%
以上のアミノ酸レベルのホモロジーを有する。
【0023】一方、PDE7Bの非触媒領域におけるア
ミノ酸の欠失、置換もしくは付加は、通常1〜約250
個、好ましくは1〜約200個、より好ましくは1〜約
100個、さらに好ましくは1〜約50個、さらに一層
好ましくは1〜約25個である。
【0024】このような蛋白質には、自然界で発見され
る変異型蛋白質のほか、人為的に改変した変異蛋白質、
異種生物由来の蛋白質等が含まれる。
【0025】本発明の遺伝子又は核酸としては、配列番
号1で示される塩基配列を有するDNAを含むものが挙
げられる。また、配列番号1で示される塩基配列を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
し得るDNAを含むものが挙げられる。このようなハイ
ブリダイズし得るDNAは、環状ヌクレオチドを加水分
解する活性を有する蛋白質をコードするものであればよ
い。このようなDNAは、配列番号1で示される塩基配
列と、通常約70%以上、好ましくは約80%以上、よ
り好ましくは約90%以上のホモロジーを有する。この
ような遺伝子又は核酸としては、自然界で発見される変
異型遺伝子、人為的に改変した変異型遺伝子、異種生物
由来の相同遺伝子等が含まれる。
【0026】本発明において、ストリンジェントな条件
下でのハイブリダイゼーションは、通常のストリンジェ
ントな条件では、6×SSCまたはこれと同等の塩濃度
のハイブリダイゼーション溶液中、50〜70℃の温度
条件下、約16時間ハイブリダイゼーションを行い、6
×SSCまたはこれと同等の塩濃度の溶液等で必要に応
じて予備洗浄を行った後、1×SSCまたはこれと同等
の塩濃度の溶液中で洗浄を行うことにより実施できる。
また、より高いストリンジェンシーを有する条件(ハイ
ストリンジェントな条件)では、前記において、洗浄を
0.1×SSCまたはこれと同等の塩濃度の溶液中で行
うことにより実施できる。
【0027】本発明の遺伝子又は核酸は、哺乳動物の組
織や細胞を遺伝子源としてスクリーニングを行うことに
より単離取得できる。哺乳動物としては、イヌ、ウシ、
ウマ、ヤギ、ヒツジ、サル、ブタ、ウサギ、ラットおよ
びマウスなどの非ヒト動物のほか、ヒトが挙げられる。
これらのうち、ヒトの治療薬の研究開発に利用する上で
は、ヒト由来のものを用いることが望ましい。
【0028】本発明の遺伝子又は核酸は、本明細書中に
開示された配列情報(後記配列表の配列番号1)を利用
して取得することができる。例えば、開示された塩基配
列の情報をもとにプライマーやプローブを設計し、これ
らを用いるPCR(polymerase chain reaction)法、
コロニーハイブリダイゼーション法、プラークハイブリ
ダイゼーション法を適宜組み合わせて、DNAライブラ
リーから選択・取得できる。
【0029】例えば、哺乳動物の細胞や組織から調製し
たmRNAからcDNAを合成し、これを鋳型として、
PCR法によりcDNA断片を得る。得られたcDNA
をプローブとして用い、コロニーハイブリダイゼーショ
ン法又はプラークハイブリダイゼーション法によりcD
NAライブラリーをスクリーニングして、翻訳領域全長
を含むcDNAを取得できる。また、ゲノミックDNA
ライブラリーをスクリーニングすることにより、ゲノム
遺伝子を単離することができる。また、他の哺乳動物の
DNAライブラリーをスクリーニングすることにより、
異種生物由来の相同遺伝子を単離することができる。
【0030】cDNAライブラリーおよびゲノミックD
NAライブラリー等のDNAライブラリーは、例えば、
「Molecular Cloning」(Sambrook,
J.,Fritsch, E.F.およびManiatis, T.著、Cold Spring
Harbor Laboratory Pressより1989年に発刊)に記
載の方法により調製することができる。あるいは、市販
のライブラリーがある場合はこれを用いてもよい。
【0031】得られたcDNAの塩基配列を決定するこ
とにより、遺伝子産物の蛋白質をコードする翻訳領域を
決定でき、この蛋白質のアミノ酸配列を得ることができ
る。
【0032】本発明のPDEは、通常の遺伝子組換え技
術により過剰発現(overexpression)させ生産すること
ができる。また、他の蛋白質やペプチドとの融合蛋白
(fusion protein)の形で発現させ生産することもでき
る。
【0033】例えば、PDEをコードするDNAを、適
当なプロモーターの下流に連結される形でベクターに挿
入し、発現ベクターを構築する。ついで得られた発現ベ
クターを宿主細胞に導入する。
【0034】発現系(宿主−ベクター系)としては、例
えば、細菌、酵母、昆虫細胞及び哺乳動物細胞の発現系
などが挙げられる。このうち、機能がよく保存された蛋
白質を得るためには、昆虫細胞(Spodoptera frugiperd
a SF9、SF21等)および哺乳動物細胞(サルCOS−7
細胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、ヒトHeL
a細胞等)を宿主として用いることが好ましい。
【0035】ベクターとしては、哺乳動物細胞系の場
合、レトロウイルス系ベクター、パピローマウイルスベ
クター、ワクシニアウイルスベクター、SV40系ベク
ター等、昆虫細胞系の場合、バキュロウイルスベクター
等を用いることができる。
【0036】プロモーターとしては、哺乳動物細胞系の
場合、SV40プロモーター、LTRプロモーター、エ
ロンゲーション1αプロモーター等、昆虫細胞系の場
合、ポリヘドリンプロモーター等を用いることができ
る。
【0037】PDEをコードするDNAとしては、自然
界に存在するmRNAに対応するcDNA(例えば、配
列番号1に示される塩基配列を有するもの)を用いるこ
とができるが、これに限定されない。目的とする蛋白質
のアミノ酸配列に対応するDNAを設計して用いること
もできる。この場合、ひとつのアミノ酸をコードするコ
ドンは各々1〜6種類知られており、用いるコドンの選
択は任意でよいが、例えば発現に利用する宿主のコドン
使用頻度を考慮して、より発現効率の高い配列を設計す
ることができる。設計した塩基配列を持つDNAは、D
NAの化学合成、前記cDNAの断片化と結合、塩基配
列の一部改変等によって取得できる。人為的な塩基配列
の一部改変、変異導入は、所望の改変をコードする合成
オリゴヌクレオチドからなるプライマーを利用して部位
特異的変異導入法(site specific mutagenesis)(Pro
ceedings of National Academy of Sciences、第81巻、
第5662〜5666頁、1984年)等によって実施できる。
【0038】本発明のPDEは、発現ベクターを導入し
た細胞の培養物などから、公知の精製方法(無機塩類に
よる塩析、有機溶媒による分画沈殿、イオン交換樹脂カ
ラムクロマトグラフィー、アフィニティーカラムクロマ
トグラフィー、ゲルろ過法など)を適宜組合せることに
よって、分離精製できる。
【0039】本発明の遺伝子又は核酸とストリンジェン
トな条件下でハイブリダイズする核酸(オリゴヌクレオ
チドもしくポリヌクレオチド)は、本発明の遺伝子を検
出するためのプローブとして使用できる。また、遺伝子
の発現を変調させるために、例えばアンチセンスオリゴ
ヌクレオチドや、リボザイム、デコイとして使用するこ
ともできる。このような核酸としては、例えば、配列番
号1で示される塩基配列の中の、通常、連続する14塩
基以上の部分配列もしくはその相補的な配列を有するヌ
クレオチドを用いることができる。
【0040】本発明のPDE又はこれと免疫学的同等性
を有する蛋白質もしくはペプチド(蛋白質の断片または
部分配列を有する合成ペプチド等)を抗原として用い
て、本発明のPDEを認識する抗体を取得することがで
きる。免役学的同等性を有するとは、例えば本発明のP
DEに対する抗体と交差反応を生じるということを意味
する。
【0041】ポリクローナル抗体は、宿主動物(例え
ば、ラットやウサギ等)に抗原を接種し、免疫血清を回
収する通常の方法により製造することができる。モノク
ローナル抗体は、通常のハイブリドーマ法などの技術に
より製造できる。また、モノクローナル抗体の遺伝子を
改変してヒト化モノクローナル抗体等を作製できる。
【0042】上記で得られた抗体を用いて、通常の免疫
化学的方法(enzyme immuno assay法など)により、本
発明のPDEの細胞中又は組織中などにおける発現を検
出することができる。あるいは、抗体を用いるアフィニ
ティクロマトグラフィーにより本発明のPDEの精製を
実施することができる。
【0043】本発明のPDEが、環状ヌクレオチド(c
AMP又はcGMP)を加水分解する活性を有すること
は、一般的に知られた通常のPDE活性測定の方法(Th
ompsonら、Adv.Cyclic Nucleotide Res.、第10巻、第69
−92頁、1979年;Yanakaら、Eur.J.Biochem.、第255
巻、第391−399頁、1998年)により確認することができ
る。
【0044】酵素反応の基質としては、環状ヌクレオチ
ド及びその誘導体を用いることができる。本発明のPD
Eは、cAMPを基質としこれを加水分解する。
【0045】本発明のPDEは、ホスホジエステラーゼ
阻害剤の特徴付け、同定又は選択のために使用すること
ができる。
【0046】例えば、本発明のPDE、酵素の基質及び
被験物質(好ましくは低分子化合物など)を含む系内で
酵素反応を行い、酵素活性(環状ヌクレオチドを加水分
解する活性)に対する被験物質の阻害作用を検定する。
【0047】あるいは、本発明のPDE及び被験物質
(好ましくは低分子化合物など)を含む系内で結合反応
を行い、被験物質が本発明のPDEに対して結合能を有
するか否かを検定する。結合能力を有する被験物質(リ
ガンド)は、阻害剤となる可能性が高い。
【0048】さらに、被験物質(好ましくは低分子化合
物など)について、本発明のPDEに対する阻害作用
(又は結合能)を調べ、他の型のPDEに対する阻害作
用(又は結合能)と比較することにより阻害作用(又は
結合能)の選択性を判定できる。これにより、特定の型
のPDEに対して相対的に高い作用を有する阻害剤(選
択的な阻害剤)を選択することができる。また、阻害剤
を同定し、特徴付けることができる。
【0049】以下、実施例をもって本発明をさらに詳し
く説明するが、これらの実施例は本発明を制限するもの
ではない。
【0050】なお、下記実施例において、各操作は特に
明示がない限り、「モレキュラークローニング(Molecu
lar Cloning)」(Sambrook, J., Fritsch, E.F.及びMa
niatis, T. 著、Cold Spring Harbor Laboratory Press
より1989年に発刊)に記載の方法により行うか、また
は、市販の試薬やキットを用いる場合には市販品の指示
書に従って使用した。
【0051】
【実施例】実施例1 ヒト新規PDE(PDE7B)の
cDNAの単離(I) (1) 既知のヒトPDEのアミノ酸配列をクエリー配列
として、BLAST(Basic Local Ali
gnment Search Tool)により、ES
T(Expressed sequence tag
s)データベースを検索した。これにより、多くのES
Tをクエリー配列と相同性を有するものとして見出し
た。これらの中から、クエリー配列であるヒトPDE7
A(Michaeliら、J.Biol.Chem.、第268巻、第12925〜12
932頁、1993年)のN−末端領域と相同性を有するが、
新規な配列を持つ、マウス乳腺由来のEST(Accessio
n No.AI006099)を見出した。
【0052】このEST(Accession No.AI006099)に
相当するcDNA断片(約300bp)を、PCR(po
lymerase chain reaction)法にて取得した。
【0053】PCRの鋳型としては、各種のヒト組織由
来cDNA(Clontech製 Human Multiple Tissue cDNA
panels)を用いた。プライマーとしては、後記配列表の
配列番号3及び4に示した塩基配列を有するオリゴヌク
レオチドを、各々センスプライマー及びアンチセンスプ
ライマーとして用いた。これらのプライマーは、前記E
ST(Accession No.AI006099)の塩基配列情報をもと
に設計したものである。
【0054】PCR産物(約300bp)は、鋳型とし
てヒト肝臓由来cDNAを用いた場合に比較的多量に得
られた。ヒト肝臓由来cDNAを鋳型としたときに得ら
れたPCR産物をベクタープラスミド pGEM-T Easy(Pr
omega製)に連結し、その塩基配列を決定した。塩基配
列は、自動DNAシーケンサー(PE Biosystems製 ABI
PRISM 310 及び LI-COR製 LI-COR 4200L)を用いて、ダ
イデオキシ法により決定した(以下、同)。
【0055】(2) 上記(1)で得られたcDNA断片か
ら、以下に述べる手順で、RACE(rapid amplificat
ion of cDNA ends)法により翻訳領域全長を含むcDN
Aを得た。
【0056】まず、RACE用キット(Clontech製 SMA
RT RACE cDNA Amplification kit)及びヒト尾状核由来
mRNA(Clontech製)を用いて3’側伸長のためのR
ACE(3’−RACE)を行った。PCRプライマー
としては、後記配列表の配列番号5に示した配列を有す
るオリゴヌクレオチドをセンスプライマーとして用い、
配列番号6及び7に示した配列を有するオリゴヌクレオ
チドをアンチセンスプライマーとして用いた。なお、セ
ンスプライマーは上記(1)で得られたcDNA断片の塩
基配列情報をもとに設計したものであり、アンチセンス
プライマーはリンカー部分の塩基配列情報をもとに設計
したものである。
【0057】得られたPCR産物の塩基配列を決定し
た。これにより、欠落していた3’側領域の一部分が上
記3’−RACEによって修復されたこと、及び、その
修復された3’側領域の塩基配列が判明した。
【0058】次に、RACE用キット(Clontech製 SMA
RT RACE cDNA Amplification kit)及びヒト尾状核由来
mRNA(Clontech製)を用いて更なる3’−RACE
を行い、3’側領域を修復した。PCRプライマーとし
ては、後記配列表の配列番号8に示した配列を有するオ
リゴヌクレオチドをセンスプライマーとして用い、配列
番号6及び7に示した配列を有するオリゴヌクレオチド
をアンチセンスプライマーとして用いた。なお、センス
プライマーは前記の3’−RACEで修復された3’側
領域の塩基配列情報をもとに設計したものである。
【0059】さらに、RACE用キット(Clontech製 S
MART RACE cDNA Amplification kit)及びヒト尾状核由
来mRNA(Clontech製)を用いて5’側伸長のための
RACE(5’−RACE)を行った。PCRプライマ
ーとしては、後記配列表の配列番号6及び7に示した配
列を有するオリゴヌクレオチドをセンスプライマーとし
て用い、配列番号9に示した配列を有するオリゴヌクレ
オチドをアンチセンスプライマーとして用いた。なお、
アンチセンスプライマーは上記(1)で得られたcDN
A断片の塩基配列情報をもとに設計したものである。
【0060】上記RACEにおけるPCRの反応は、い
ずれの場合も、94℃1分間の後に、94℃30秒間及
び72℃3分間の条件で5サイクル、94℃30秒間、
70℃30秒間及び72℃3分間の条件で5サイクル、
94℃30秒間、68℃30秒間及び72℃3分間で2
5サイクルおこなった。
【0061】(3) かくして得たcDNA(翻訳領域全
長を含む。)の塩基配列を解析した後、オープンリーデ
ィングフレームを同定した。
【0062】さらに、その塩基配列情報をもとにオープ
ンリーディングフレームを囲むPCRプライマーを設計
し、これらのプライマー及びヒト尾状核由来mRNAを
用いるRT−PCRを以下のように行った。すなわち、
RACE用キット(Clontech製 SMART RACE cDNA Ampli
fication kit)及びヒト尾状核由来mRNA(Clontech
製)を用いて逆転写反応を行い、cDNAを得た。得ら
れたcDNAを鋳型としてPCRを行った。PCRプラ
イマーとしては、後記配列表の配列番号10及び11に
示した塩基配列を有するオリゴヌクレオチドを、各々セ
ンスプライマー及びアンチセンスプライマーとして用い
た。ポリメラーゼとしては、Taqポリメラーゼ(宝酒
造製 LA Taq)を用いた。
【0063】PCRによって得た複数クローンについて
cDNA断片(約1.9kb)の塩基配列を決定し、各
々を比較することによってPCRによるエラーを排除し
て、cDNAの塩基配列を確定した。
【0064】(4) かくして得たcDNA(1921b
p)は、新規なヒトPDE(ヒトPDE7Bと称す
る。)の遺伝子の翻訳領域全長を含むcDNAであると
考えられた。その塩基配列を後記配列表の配列番号1に
示し、それにコードされる蛋白質、すなわちヒトPDE
7(詳しくはヒトPDE7Bと称する。)のアミノ酸配
列を配列番号2に示した。アミノ酸配列(450アミノ
酸残基)から推定されるヒトPDE7Bの分子量は約5
1.8kDaであった。
【0065】また、既知PDEとのアミノ酸配列上のホ
モロジーを調べたところ、配列の類似性から、得られた
ヒトPDE7Bの触媒領域は第172〜420番目のア
ミノ酸残基に相当する領域であった。
【0066】ヒトPDE7Bのアミノ酸配列を、既知の
各種ヒトPDEと比較すると、触媒領域においては、P
DE7Aと67%、PDE1Bと30%、PDE2Aと
24%、PDE3Bと34%、PDE4Cと36%、P
DE5Aと29%、PDE6Bと25%、PDE8Aと
28%、PDE9Aと28%、PDE10Aと24%の
ホモロジーを示した。
【0067】実施例2 ヒトPDE7BのCOS細胞
中での発現 (1) PDE7B発現用ベクタープラスミドの構築 上記実施例1で得られたヒトPDE7Bについて、オー
プンリーディングフレームを含むcDNA断片を、RT
−PCR法にて取得した。すなわち、RACE用キット
(Clontech製 SMART RACE cDNA Amplification kit)及
びヒト尾状核由来mRNA(Clontech製)を用いて逆転
写反応を行い、得られたcDNAを鋳型としてPCRを
行った。PCRプライマーとしては、後記配列表の配列
番号12及び13に示した塩基配列を有するオリゴヌク
レオチドを、各々センスプライマー及びアンチセンスプ
ライマーとして用いた。これらのプライマーは、上記実
施例1で得られたヒトPDE7Bの塩基配列情報(後記
配列表の配列番号1)に基づいて設計したものである。
【0068】得られたPCR産物(約1.3kb)をベ
クタープラスミド pGEM-T Easy(Promega製)に連結し
てプラスミドpGEM−h7Bを取得し、その塩基配列
を確認した。
【0069】さらに、pGEM−h7Bを制限酵素No
tI及びXbaIで処理してcDNA断片を得た。この
cDNA断片を、pFLAG−CMV2(Eastman Koda
k製:以下、pFLAGと称する。)のNotI−Xb
aI部位に挿入した。pFLAGはフラッグ抗原のタグ
を付加した蛋白質を哺乳動物中で発現させるためのベク
ターである。これにより、フラッグ付加されたヒトPD
E7Bを発現させるためのベクターpFLAG−h7B
を得た。
【0070】(2) COS細胞へのトランスフェクショ
ン COS−7細胞(ATCC CRL1651)は、10%ウシ胎児血
清、100ユニット/mlペニシリン及び100μM/
ストレプトマイシンを添加したダルベッコ・イーグル培
地(Dulbecco's modified Eagle's medium:Life Techn
ologies製)中、37℃、5%二酸化炭素の条件下で継
代培養した。
【0071】COS−7細胞に、前記pFLAG−h7
B(又は対照としてベクターpFLAG)をトランスフ
ェクションした。トランスフェクションは、ポリカチオ
ン性リポソーム試薬(LipofectAMINE PLUS:Life Techn
ologies製)を用いて行った。
【0072】(3) 組換えヒトPDE7Bの調製及びP
DE活性の測定 トランスフェクションの48時間後に、細胞を、氷冷し
たリン酸塩緩衝液で洗浄した後、氷冷ホモジナイズ用緩
衝液(20mM Tris−HCl pH7.4、2m
M 酢酸マグネシウム、0.3mM 塩化カルシウム、
1mM ジチオスレイトール、1.3mM ベンズアミ
ジン、1mM アジ化ナトリウム)中で超音波処理して
破砕した。得られたホモジネートを遠心(100000
g、60分間)し、上清を分取した。
【0073】得られた各上清についてcAMP及びcG
MPを基質とする加水分解活性(PDE活性)を測定し
た。その結果、pFLAG−h7Bをトランスフェクシ
ョンしたCOS−7細胞の上清においては、対照(pF
LAGをトランスフェクションしたCOS−7細胞)と
比較して、高いcAMP加水分解活性が認められた。一
方、cGMPの加水分解活性に差は見られなかった。こ
の結果から、フラッグ付加されたヒトPDE7BはcA
MPを特異的に加水分解する活性を有すると考えられ
た。
【0074】なお、PDE活性の測定は、ラジオラベル
核酸法により行った。すなわち、0.1μMの非標識c
AMP(又はcGMP)及び4nMの[3H]−cAM
P(又は[3H]−cGMP)(Amersham Pharmacia Bi
otech製)を含むアッセイ用緩衝液〔50mM Tri
s−HCl pH8.0、5mM 塩化マグネシウム、
4mM 2−メルカプトエタノール、0.33mg/m
l ウシ血清アルブミン(Sigma製)〕500μl中に
0.2〜0.5μlの酵素溶液を添加して反応を開始し
た。37℃で30分間保温して反応を行った後、2分間
煮沸して反応を停止させ、さらに1mg/mlのヘビ毒
(Crotalus atrox snake venom)100μlを添加して
37℃で30分間保温した。ついで、500μlのメタ
ノールを添加し、反応液をDowexカラム(1x8−
400)で処理した後、各溶出液に液体シンチレーショ
ンカクテルを加え、ラジオ活性を測定した。
【0075】(4) 免疫ブロッティング 上記(2)のトランスフェクションから48時間後に細胞
(pFLAG−h7BをトランスフェクションしたCO
S−7細胞)を回収し、得られた細胞質基質画分をSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供して、PVD
F(polyvinylidene difluoride)膜(Millipore製)に
転写した。これを、ブロッキング剤(4% Block Ace:
雪印乳業製)によりブロッキングした後、抗フラッグマ
ウスモノクローナル抗体(Sigma製)とともにインキュ
ベートした。さらにぺルオキシダーゼ標識抗マウスIg
G抗体(Jackson製)とともにインキュベートして、抗
原抗体反応によるバンドを検出試薬(ECL:Amersham Ph
armacia Biotech製)によって検出した。その結果、約
53kDaの蛋白質と抗フラッグモノクローナル抗体と
の反応が検出され、フラッグ付加されたヒトPDE7B
の発現が確認された。
【0076】実施例3 ヒトPDE7Bの酵素的性質の
解析 上記実施例2で得た、ヒトPDE7B(フラッグ付加)
を用いて、以下のようにしてヒトPDE7Bの酵素的性
質を解析した。
【0077】(1) 酵素反応の速度論的解析 種々の濃度の基質(cAMP)を用いて酵素反応を行
い、PDE活性(反応初速度)を測定した。酵素反応と
PDE活性測定は、前記実施例2(3)と同様にして行っ
た。但し、反応液中、非標識cAMPの濃度は0.02
〜0.36μMとした。
【0078】その結果(Lineweaver-Burk plot)を、図
1に示した。cAMPを基質とした時のヒトPDE7B
のKm値は0.16±0.02μMであり、Vmaxは
0.79±0.21pmol/分/μg蛋白質であっ
た。
【0079】(2) 各種既知PDE阻害剤による活性阻
害 ヒトPDE7BのcAMP加水分解活性に対する各種既
知PDE阻害剤〔IBMX、ビンポセチン(Vinpocetin
e)、EHNA、ミルリノン(Milrinone)、ロリプラム(Ro
lipram)、ザプリナスト(Zaprinast)、ジピリダモール(D
ipyridamole)、SCH51866、及びE4021〕の
作用を、以下のようにして調べた。
【0080】cAMPを基質として酵素反応を行い、反
応液中に種々の既知PDE阻害剤を添加して加水分解活
性を測定した。酵素反応及びPDE活性測定は、前記実
施例2(3)と同様にして行った。但し、反応液中、非標
識cAMPを添加する場合の濃度は0.1μMとした。
【0081】ヒトPDE7Bの活性に対する各種PDE
阻害剤の阻害作用をIC50で表した結果を、表1に示
した。
【0082】
【表1】
【0083】実施例4 ヒトの各種組織におけるPDE
7Bの発現 ヒトの種々の組織におけるPDE7B遺伝子発現の有無
を、以下のようにして調べた。
【0084】各種のヒト組織由来mRNA(Human Mult
iple Tissue Expression Array:Clontech製)を用いて
ドットブロット解析を行った。プローブとしては、上記
実施例1及び2で得たヒトPDE7Bの一部分をコード
するDNA断片(当該断片の塩基配列は、配列番号1に
示したヒトPDE7BcDNAの第251〜563番目
の塩基配列に相当する。)を、32Pで標識して用いた。
また、mRNA量は、ヒトユビキチンのcDNAと主組
織適合性複合体クラスIcをプローブとし、それらに対
するシグナルが一定になる様に調節されている。
【0085】ハイブリダイゼーションと洗浄は、製品に
添付されているハイブリダイゼーションバッファーを用
いて、付属マニュアルに従って行なった。
【0086】ドットブロットの結果、PDE7BmRN
Aの強い発現が尾状核及び被殻で検出された。また、や
や弱い発現が多くの組織で認められた。
【0087】また、各種のヒト組織由来mRNA(Clon
tech製 Human Multiple Tissue Northern Blots 及び C
lontech製 Human Brain Multiple Tissue Northern Blo
ts)を用いて、ノーザンブロッティングを、上記と同様
のプローブを用いて行った。
【0088】ノーザンブロッティングの結果、尾状核な
どに約6.2kb及び約3.1kbのバンドが検出され
た。このことより、これらの組織では、ヒトPDE7B
遺伝子転写物のスプライシングバリアントが存在すると
考えられた。
【0089】
【発明の効果】本発明の新規PDE及びその遺伝子は、
細胞内情報伝達の複合的なメカニズムの研究のために有
用である。また、新たな疾患に対する治療薬の標的分子
となり得る。
【0090】また、本発明の新規PDE及びその遺伝子
を利用した阻害剤の特徴付け、同定、及び選択方法は、
選択性の高い阻害剤、治療効果が高く副作用の少ない優
れた医薬を開発するために有用である。
【0091】「配列表フリーテキスト」 配列番号3〜13のフリーテキスト <223> 人工的に合成されたプライマーの配列(Artifici
ally Synthesized Primer Sequence)
【0092】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> TANABE SEIYAKU CO., LTD. <120> Novel Phosphodiesterase and the Gene Thereof <130> A00-4692 <160> 13 <170> PatentIn Ver. 2.0
【0093】 <210> 1 <211> 1921 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (306)..(1655) <400> 1 gcagtcagtt ggtctgggca ctgcagcagg ctcggctctg tcccagcact tgtctgggag 60 aaaagtggtg ttactcaccc agggagagtc tctctttcta ccttccttct ttctcgatct 120 ccttgtgtgc ttttgtgttt ctttatttct tttccttttt tttctttttt ttttttttgt 180 tacttaatta tattcctaat cctggatgaa gttgctggat tctgcagcac aagtcttcat 240 gaacaagcag caccgctcag agatttcacg gcattcaaag gtcacagaac tgccactatg 300 gttaa atg tct tgt tta atg gtt gag agg tgt ggc gaa atc ttg ttt gag 350 Met Ser Cys Leu Met Val Glu Arg Cys Gly Glu Ile Leu Phe Glu 1 5 10 15 aac ccc gat cag aat gcc aaa tgt gtt tgc atg ctg gga gat ata cga 398 Asn Pro Asp Gln Asn Ala Lys Cys Val Cys Met Leu Gly Asp Ile Arg 20 25 30 cta agg ggt cag acg ggg gtt cgt gct gaa cgc cgt ggc tcc tac cca 446 Leu Arg Gly Gln Thr Gly Val Arg Ala Glu Arg Arg Gly Ser Tyr Pro 35 40 45 ttc att gac ttc cgc cta ctt aac agt aca aca tac tca ggg gag att 494 Phe Ile Asp Phe Arg Leu Leu Asn Ser Thr Thr Tyr Ser Gly Glu Ile 50 55 60 ggc acc aag aaa aag gtg aaa aga cta tta agc ttt caa aga tac ttc 542 Gly Thr Lys Lys Lys Val Lys Arg Leu Leu Ser Phe Gln Arg Tyr Phe 65 70 75 cat gca tca agg ctg ctt cgt gga att ata cca caa gcc cct ctg cac 590 His Ala Ser Arg Leu Leu Arg Gly Ile Ile Pro Gln Ala Pro Leu His 80 85 90 95 ctg ctg gat gaa gac tac ctt gga caa gca agg cat atg ctc tcc aaa 638 Leu Leu Asp Glu Asp Tyr Leu Gly Gln Ala Arg His Met Leu Ser Lys 100 105 110 gtg gga atg tgg gat ttt gac att ttc ttg ttt gat cgc ttg aca aat 686 Val Gly Met Trp Asp Phe Asp Ile Phe Leu Phe Asp Arg Leu Thr Asn 115 120 125 gga aac agc ctg gta aca ctg ttg tgc cac ctc ttc aat acc cat gga 734 Gly Asn Ser Leu Val Thr Leu Leu Cys His Leu Phe Asn Thr His Gly 130 135 140 ctc att cac cat ttc aag tta gat atg gtg acc tta cac cga ttt tta 782 Leu Ile His His Phe Lys Leu Asp Met Val Thr Leu His Arg Phe Leu 145 150 155 gtc atg gtt caa gaa gat tac cac agc caa aac ccg tat cac aat gct 830 Val Met Val Gln Glu Asp Tyr His Ser Gln Asn Pro Tyr His Asn Ala 160 165 170 175 gtt cac gca gcc gac gtc acc cag gcc atg cac tgc tac ctg aaa gag 878 Val His Ala Ala Asp Val Thr Gln Ala Met His Cys Tyr Leu Lys Glu 180 185 190 cca aag ctt gcc agc ttc ctc acg cct ctg gac atc atg ctt gga ctg 926 Pro Lys Leu Ala Ser Phe Leu Thr Pro Leu Asp Ile Met Leu Gly Leu 195 200 205 ctg gct gca gca gca cac gat gtg gac cac cca ggg gtg aac cag cca 974 Leu Ala Ala Ala Ala His Asp Val Asp His Pro Gly Val Asn Gln Pro 210 215 220 ttt ttg ata aaa act aac cac cat ctt gca aac cta tat cag aat atg 1022 Phe Leu Ile Lys Thr Asn His His Leu Ala Asn Leu Tyr Gln Asn Met 225 230 235 tct gtg ctg gag aat cat cac tgg cga tct aca att ggc atg ctt cga 1070 Ser Val Leu Glu Asn His His Trp Arg Ser Thr Ile Gly Met Leu Arg 240 245 250 255 gaa tca agg ctt ctt gct cat ttg cca aag gaa atg aca cag gat att 1118 Glu Ser Arg Leu Leu Ala His Leu Pro Lys Glu Met Thr Gln Asp Ile 260 265 270 gaa cag cag ctg ggc tcc ttg atc ttg gca aca gac atc aac agg cag 1166 Glu Gln Gln Leu Gly Ser Leu Ile Leu Ala Thr Asp Ile Asn Arg Gln 275 280 285 aat gaa ttt ttg acc aga ttg aaa gct cac ctc cac aat aaa gac tta 1214 Asn Glu Phe Leu Thr Arg Leu Lys Ala His Leu His Asn Lys Asp Leu 290 295 300 aga ctg gag gat gca cag gac agg cac ttt atg ctt cag atc gcc ttg 1262 Arg Leu Glu Asp Ala Gln Asp Arg His Phe Met Leu Gln Ile Ala Leu 305 310 315 aag tgt gct gac att tgc aat cct tgt aga atc tgg gag atg agc aag 1310 Lys Cys Ala Asp Ile Cys Asn Pro Cys Arg Ile Trp Glu Met Ser Lys 320 325 330 335 cag tgg agt gaa agg gtc tgt gaa gaa ttc tac agg caa ggt gaa ctt 1358 Gln Trp Ser Glu Arg Val Cys Glu Glu Phe Tyr Arg Gln Gly Glu Leu 340 345 350 gaa cag aaa ttt gaa ctg gaa atc agt cct ctt tgt aat caa cag aaa 1406 Glu Gln Lys Phe Glu Leu Glu Ile Ser Pro Leu Cys Asn Gln Gln Lys 355 360 365 gat tcc atc cct agt ata caa att ggt ttc atg agc tac atc gtg gag 1454 Asp Ser Ile Pro Ser Ile Gln Ile Gly Phe Met Ser Tyr Ile Val Glu 370 375 380 ccg ctc ttc cgg gaa tgg gcc cat ttc acg ggt aac agc acc ctg tcg 1502 Pro Leu Phe Arg Glu Trp Ala His Phe Thr Gly Asn Ser Thr Leu Ser 385 390 395 gag aac atg ctg ggc cac ctc gca cac aac aag gcc cag tgg aag agc 1550 Glu Asn Met Leu Gly His Leu Ala His Asn Lys Ala Gln Trp Lys Ser 400 405 410 415 ctg ttg ccc agg cag cac aga agc agg ggc agc agt ggc agc ggg cct 1598 Leu Leu Pro Arg Gln His Arg Ser Arg Gly Ser Ser Gly Ser Gly Pro 420 425 430 gac cac gac cac gca ggc caa ggg act gag agc gag gag cag gaa ggc 1646 Asp His Asp His Ala Gly Gln Gly Thr Glu Ser Glu Glu Gln Glu Gly 435 440 445 gac agc ccc taggggccgg cccaacttag acgcggctct cctccggcag 1695 Asp Ser Pro 450 ggcccccaga gggcagaagc agcgtggagg ggccctcacg cagcagccca gccactttct 1755 gagtgttgtc ctggggctct ttggaacgcc atcttcctcc cacttacctg cctcccctcc 1815 ttttcgcaaa tgtacagaag ccatttgtca cctcagcatt cgctgccgaa atgagcaact 1875 ccattcagta acgtgggagc tgatcccacg ggcaggctct ccctgc 1921
【0094】 <210> 2 <211> 450 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Ser Cys Leu Met Val Glu Arg Cys Gly Glu Ile Leu Phe Glu Asn 1 5 10 15 Pro Asp Gln Asn Ala Lys Cys Val Cys Met Leu Gly Asp Ile Arg Leu 20 25 30 Arg Gly Gln Thr Gly Val Arg Ala Glu Arg Arg Gly Ser Tyr Pro Phe 35 40 45 Ile Asp Phe Arg Leu Leu Asn Ser Thr Thr Tyr Ser Gly Glu Ile Gly 50 55 60 Thr Lys Lys Lys Val Lys Arg Leu Leu Ser Phe Gln Arg Tyr Phe His 65 70 75 80 Ala Ser Arg Leu Leu Arg Gly Ile Ile Pro Gln Ala Pro Leu His Leu 85 90 95 Leu Asp Glu Asp Tyr Leu Gly Gln Ala Arg His Met Leu Ser Lys Val 100 105 110 Gly Met Trp Asp Phe Asp Ile Phe Leu Phe Asp Arg Leu Thr Asn Gly 115 120 125 Asn Ser Leu Val Thr Leu Leu Cys His Leu Phe Asn Thr His Gly Leu 130 135 140 Ile His His Phe Lys Leu Asp Met Val Thr Leu His Arg Phe Leu Val 145 150 155 160 Met Val Gln Glu Asp Tyr His Ser Gln Asn Pro Tyr His Asn Ala Val 165 170 175 His Ala Ala Asp Val Thr Gln Ala Met His Cys Tyr Leu Lys Glu Pro 180 185 190 Lys Leu Ala Ser Phe Leu Thr Pro Leu Asp Ile Met Leu Gly Leu Leu 195 200 205 Ala Ala Ala Ala His Asp Val Asp His Pro Gly Val Asn Gln Pro Phe 210 215 220 Leu Ile Lys Thr Asn His His Leu Ala Asn Leu Tyr Gln Asn Met Ser 225 230 235 240 Val Leu Glu Asn His His Trp Arg Ser Thr Ile Gly Met Leu Arg Glu 245 250 255 Ser Arg Leu Leu Ala His Leu Pro Lys Glu Met Thr Gln Asp Ile Glu 260 265 270 Gln Gln Leu Gly Ser Leu Ile Leu Ala Thr Asp Ile Asn Arg Gln Asn 275 280 285 Glu Phe Leu Thr Arg Leu Lys Ala His Leu His Asn Lys Asp Leu Arg 290 295 300 Leu Glu Asp Ala Gln Asp Arg His Phe Met Leu Gln Ile Ala Leu Lys 305 310 315 320 Cys Ala Asp Ile Cys Asn Pro Cys Arg Ile Trp Glu Met Ser Lys Gln 325 330 335 Trp Ser Glu Arg Val Cys Glu Glu Phe Tyr Arg Gln Gly Glu Leu Glu 340 345 350 Gln Lys Phe Glu Leu Glu Ile Ser Pro Leu Cys Asn Gln Gln Lys Asp 355 360 365 Ser Ile Pro Ser Ile Gln Ile Gly Phe Met Ser Tyr Ile Val Glu Pro 370 375 380 Leu Phe Arg Glu Trp Ala His Phe Thr Gly Asn Ser Thr Leu Ser Glu 385 390 395 400 Asn Met Leu Gly His Leu Ala His Asn Lys Ala Gln Trp Lys Ser Leu 405 410 415 Leu Pro Arg Gln His Arg Ser Arg Gly Ser Ser Gly Ser Gly Pro Asp 420 425 430 His Asp His Ala Gly Gln Gly Thr Glu Ser Glu Glu Gln Glu Gly Asp 435 440 445 Ser Pro 450
【0095】 <210> 3 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 3 caccgctcag agatttcaca gc 22
【0096】 <210> 4 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 4 ccggagaagc ctagatgcat g 21
【0097】 <210> 5 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 5 gcattcaaag gtcacagaac tgccactatg g 31
【0098】 <210> 6 <211> 45 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 6 ctaatacgac tcactatagg gcaagcagtg gtaacaacgc agagt 45
【0099】 <210> 7 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 7 ctaatacgac tcactatagg gc 22
【0100】 <210> 8 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 8 cttggactgc tggctgcagc agcacacgat gtg 33
【0101】 <210> 9 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 9 ccgtctgacc ccttagtcgt atatctccca gc 32
【0102】 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 10 cagttggtct gggcactgca gc 22
【0103】 <210> 11 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 11 gcagggagag cctgcccgtg gg 22
【0104】 <210> 12 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 12 gcggccgcaa tgtcttgttt aatgg 25
【0105】 <210> 13 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Artificially Synthesized Primer Sequence <400> 13 tctagaccgc gtctaagttg 20
【0106】
【図面の簡単な説明】
【図1】 フラッグ付加されたヒトPDE7Bによるc
AMP加水分解反応の速度論的解析結果(Lineweaver-B
urk plot)を示した図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 5/10 C12Q 1/42 4B065 9/16 1/68 A 4H045 C12Q 1/42 G01N 33/15 Z 1/68 33/50 Z G01N 33/15 33/53 M 33/50 33/566 33/53 33/573 A 33/566 C12P 21/08 33/573 C12N 15/00 ZNAA // C12P 21/08 5/00 A (72)発明者 湯浅 恵造 埼玉県戸田市川岸2丁目3番8号田辺製薬 戸田寮 Fターム(参考) 2G045 AA40 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA20 DA36 FB02 FB03 4B024 AA01 BA11 CA04 DA02 EA04 GA13 GA18 HA01 HA14 HA15 4B050 CC03 DD11 FF13E LL01 LL03 4B063 QA01 QA18 QQ33 QQ95 QR13 QR32 QS05 QS13 QS28 QS33 QX07 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 CE12 DA13 4B065 AA90X AA93Y AB01 AC14 BA05 CA31 CA44 4H045 AA11 AA30 CA40 DA76 DA86 DA89 EA50 FA72 FA74 GA26

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 7B型ホスホジエステラーゼ。
  2. 【請求項2】 以下の(A)及び(B)から選択される
    蛋白質である請求項1記載のホスホジエステラーゼ。 (A)配列番号2で示されるアミノ酸配列を有する蛋白
    質。 (B)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、1
    もしくは複数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加さ
    れたアミノ酸配列を有する蛋白質であって、かつ、環状
    ヌクレオチドを加水分解する活性を有する蛋白質。
  3. 【請求項3】 ヒト由来である請求項1又は2記載のホ
    スホジエステラーゼ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のホスホジエステラ
    ーゼをコードする遺伝子又は核酸。
  5. 【請求項5】 以下の(a)及び(b)から選択される
    遺伝子又は核酸。 (a)配列番号1で示される塩基配列を有するDNAか
    らなる遺伝子又は核酸。 (b)配列番号1で示される塩基配列を有するDNAと
    ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNA
    からなる遺伝子又は核酸であって、かつ、環状ヌクレオ
    チドを加水分解する活性を有する蛋白質をコードする遺
    伝子又は核酸。
  6. 【請求項6】 ヒト由来である請求項5記載の遺伝子又
    は核酸。
  7. 【請求項7】 請求項4又は5記載の遺伝子又は核酸を
    含有する組換えベクター。
  8. 【請求項8】 発現ベクターである請求項7記載の組換
    えベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の組換えベクターが導入さ
    れた宿主細胞。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のホスホジエステラー
    ゼ、酵素の基質及び被験物質を含む系内で酵素反応を行
    う工程と、当該ホスホジエステラーゼの酵素活性に対す
    る被験物質の阻害作用を検定する工程を含む、ホスホジ
    エステラーゼ阻害薬を特徴付け、同定又は選択するため
    の方法。
  11. 【請求項11】 酵素の基質がcAMPである請求項1
    0記載の方法。
  12. 【請求項12】 ホスホジエステラーゼの酵素活性が環
    状ヌクレオチドの加水分解活性である請求項10記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のホスホジエステラーゼ
    及び被験物質を含む系内で結合反応を行う工程と、被験
    物質が当該ホスホジエステラーゼとの結合能を有するか
    否かを検定する工程を含む、ホスホジエステラーゼ阻害
    薬を特徴付け、同定又は選択するための方法。
  14. 【請求項14】 複数の型のホスホジエステラーゼに対
    する阻害作用の選択性によって特徴付け、同定又は選択
    するために使用される請求項10又は13記載の方法。
  15. 【請求項15】 配列番号1で示される塩基配列を有す
    るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
    する核酸をプローブ又はプライマーとして用いて、請求
    項4又は5記載の遺伝子又は核酸を検出する方法。
  16. 【請求項16】 請求項4又は5記載の遺伝子の細胞中
    での発現を抑制するために使用される、配列番号1で示
    される塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条
    件下でハイブリダイズする核酸。
  17. 【請求項17】 請求項1記載のホスホジエステラーゼ
    を認識する抗体。
  18. 【請求項18】 請求項1記載のホスホジエステラーゼ
    を認識する抗体を用いて、当該ホスホジエステラーゼの
    細胞中又は組織中での発現を検出する方法。
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