JP2001237477A - 自己補償形レーザ共振器 - Google Patents
自己補償形レーザ共振器Info
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Abstract
て、レーザの利用効率の低下を防止するとともに、レー
ザ光の品質を向上させることを目的とする。 【解決手段】 互いに直角に配置された第1及び第2の
反射面21a,21bを有する第1の反射装置21と、
互いに直角に配置された第3及び第4の反射面22a,
22bを有する第2の反射装置22とを、稜線21c,
22cが直行するように互いに対向させ、第2の反射面
21bと第4の反射面22bとの間に、互いに反対向き
にかつ平行に配置された2つの反射面を有する第3の反
射装置23を配置し、第1の反射面21aと第3の反射
面22aとの間にレーザ媒質24を配置し、レーザ光が
稜線21c,22cを通らないようにした。
Description
や航空機などの飛翔帯に搭載される固体レーザ装置に用
いられ、反射面の傾きを補償する自己補償形レーザ共振
器に関するものである。
ptical Sciences Vol.1「Solid-StateLaser Engineerin
g第4版」Walter Koechner著(1995年ドイツSpring
er社発行)197ページに示された従来のレーザ共振器を
示す説明図である。図10において、1,2は互いに対
向して配置されレーザ光を閉じこめる一対の反射鏡、3
は反射鏡1,2間に配置されているレーザ媒質、4はレ
ーザ媒質3を励起する励起光源、5はレーザ共振器の光
軸、6は反射鏡2から反射鏡1へ進むレーザ光の光路、
7は反射鏡1から反射鏡2へ進むレーザ光の光路であ
る。
なレーザ共振器では、レーザ光が光路6,7を往復し、
同じ光路6,7を通り同じ位相状態を保持するレーザ光
のみが選択的に閉じこめられて増幅され、発振モードが
形成される。反射鏡1,2が互いに平行に配置されてい
る場合、レーザ光は、反射鏡1,2間で繰り返し反射さ
れ、光軸5に平行な光路6,7を往復する。このとき、
レーザ光は、励起光源4により励起されたレーザ媒質3
を繰り返し通過して増幅されていく。
反射鏡1が傾斜して反射鏡1,2が平行でなくなった場
合、光軸5に平行な光路6を進むレーザ光は、光軸5に
対して角度をなす光路8に反射される。従って、往復し
たレーザ光は同じ光路を通らず、発振モードを形成する
ことができない。
述の「Solid-State Laser Engineering」227ページに
は、図12に示すような自己補償形のレーザ共振器も示
されている。図12において、11はZ軸に平行な稜線
11aを有するルーフプリズム、12はX軸と平行な稜
線12aを有するルーフプリズム、13はルーフプリズ
ム11,12に対向して配置されているコーナキューブ
プリズムであり、このコーナキューブプリズム13とル
ーフプリズム11との間にレーザ媒質3が配置されてい
る。
は、レーザ光は、光軸14上を進行し、ルーフプリズム
12上で反射される。ルーフプリズム12で反射された
レーザ光は、コーナキューブ13で折り返され、励起光
源4で励起されたレーザ媒質3を通過して増幅される。
レーザ媒質3で増幅されたレーザ光は、ルーフプリズム
11上で反射されて、ふたたびレーザ媒質3により増幅
される。この後、レーザ光は、元の位置に戻り、レーザ
共振器内に閉じこめられる。
に入射したレーザ光の反射状態を示す説明図である。図
13において、稜線12aを挟む反射面12b,12c
は、互いに直角に固定され、かつ光軸14とのなす角度
が45度になっている。光軸14と平行な光路15を進
み、ルーフプリズム12に入射したレーザ光は、反射面
12bにより90度曲げられ、反射面12cにより90
度曲げられ、計180度の方向の変化を与えられる。こ
のようにして反射されたレーザ光の光路16は、光軸1
4と平行になる。即ち、ルーフプリズム12は、入射し
たレーザ光を、入射したレーザ光と平行で進行方向が逆
方向のレーザ光として反射する。
ム12が稜線12aを中心軸として角度α傾いた場合、
反射面12bより与えられる角度変化は90−2α、反
射面12cにより与えられる角度変化は90+2αとな
り、光路15を進むレーザ光とルーフプリズム12によ
り反射されたレーザ光の光路16の角度変化は計180
度となる。従って、稜線12aを中心軸とした傾きが生
じた場合でも、ルーフプリズム12は、入射したレーザ
光を、入射したレーザ光と平行で進行方向が逆方向のレ
ーザ光として反射する。
して傾いた場合も同様に、ルーフプリズム12は、入射
したレーザ光を、入射したレーザ光と平行で進行方向が
逆方向のレーザ光として反射する。なお、図13および
図14では、説明のため、光路15および16を光軸1
4からずらして示したが、実際には、光路15も光路1
6もビームの中心が光軸14に一致し、レーザ光は稜線
12aを含む範囲内に照射され反射される。
フプリズム11の稜線11a及びルーフプリズム12の
稜線12aを、互いに直交する方向に配置することによ
り、ルーフプリズム11,12の傾きがお互いに補償さ
れ、自己補償形のレーザ共振器が構成される。
波形共振器と定在波形共振器について考える。進行波形
共振器では、レーザ媒質から出射されたレーザ光が、共
振器内を1周回する間に、同じ光路を通らずにレーザ媒
質へ戻り、レーザ共振器内に進行波として閉じこめられ
ている。この時、共振器内を1周する間に、レーザ光は
レーザ媒質を1回通過して増幅される。これに対して、
定在波形共振器では、レーザ媒質から出射されたレーザ
光が、同じ光路を往復してレーザ媒質へ戻り、定在波と
してレーザ共振器内に閉じこめられている。この時、共
振器内を1周する間に、レーザ光はレーザ媒質を2回通
過して増幅される。すなわち、レーザ光が共振器を1周
回したとき、進行波形共振器ではレーザ光を1回しか増
幅しないのに対して、定在波形共振器ではレーザ光は2
回増幅される。図10,図12に示したレーザ共振器
は、定在波形共振器である。
レーザ共振器においては、レーザ光がルーフプリズム1
1,12の稜線11a,12aを含む範囲に照射される
ため、回折による損失が生じ、レーザ光の利用効率が低
下してしまう。また、微視的には稜線11a,12a上
では図13に示したような反射が生じず、稜線11a,
12aでレーザ光が切断されるため、レーザ光が2つま
たは4つに割れやすく、レーザ光の品質が劣化してしま
う。さらに、長い光路長を小さなレーザ共振器で実現し
ようとした場合、ルーフプリズム11,12とは別に、
コーナキューブプリズム13のような折り返しのための
光学素子が別に必要となり、レーザ共振器の構成が複雑
になってしまう。また、ルーフプリズム11,12は、
稜線11a,12aに平行な方向のレーザ光の電界成分
(S偏光)と垂直な方向のレーザ光の電界成分(P偏
光)に対して、それぞれ異なった位相の変化を与えるた
め、ルーフプリズム11,12を反射したレーザ光の偏
光状態は、稜線11a,12aに平行または垂直な直線
偏光のレーザ光が入射した場合を除いて、偏光状態が保
存されないため、共振器を周回したレーザ光の位相状態
が一致せずに損失が生じ、レーザ光の利用効率の低下お
よびレーザ光の品質の劣化が生じる。
開平11−201900号公報には、図15に示すよう
な自己補償形のレーザ共振器が開示されている。図15
において、41は互いに直角に配置された第1及び第2
の反射面41a,41bを有する第1の反射装置、42
は互いに直角に配置された第3及び第4の反射面42
a,42bを有し、第1の反射装置21に対向している
第2の反射装置である。第3及び第4の反射面42a,
42bが形成する第2の稜線42cは、第1及び第2の
反射面41a,41bが形成する第1の稜線41cにほ
ぼ直交する面に含まれ、第1および第2の反射面41
a,41bと第3及び第4の反射面42a,42bとが
互いに対向するように配置されている。3は第1の反射
面41aと第3の反射面42aとの間に設けられている
レーザ媒質、4はレーザ媒質3を励起する光源である。
進むレーザ光は、レーザ媒質3を通過して増幅された
後、第1の反射面41aおよび第2の反射面41bで順
次反射され、光路L1と平行な光路L2を光路L1と反
対方向へ進む。光路L2を進むレーザ光は、第3の反射
面42aおよび第4の反射面42bで順次反射され、光
路L2と平行な光路L3を光路L2と反対方向へ進む。
光路L3を進むレーザ光は、第2の反射面41aおよび
第1の反射面41aで順次反射され、光路L3と平行な
光路L4を光路L3と反対方向へ進む。
の反射面42bおよび第3の反射面42aで順次反射さ
れ、光路L1へ戻り、レーザ媒質3でさらに増幅され
る。従って、レーザは、第1の反射装置41の稜線41
c及び第2の反射装置42の稜線42cの上を通らず
に、レーザ共振器内に閉じこめられて増幅されていく。
すなわち、図15に示した自己補償形レーザ共振器は、
進行波形共振器である。
は、第1の反射装置41および第2の反射装置42は、
第1の稜線41c及び第2の稜線42cを、互いに直行
する方向に配置することにより、第1の反射装置41お
よび第2の反射装置42の傾きがお互い補償され、自己
補償形のレーザ共振器が構成される。また、第1の反射
装置41の稜線41c及び第2の反射装置42の稜線4
2cの上を通らないため、稜線の回折による損失が生じ
ず、レーザの利用効率の低下を防止することができる。
また、レーザ光が稜線により切断されないため、レーザ
光の品質を向上させることができる。
損失が同じ場合、進行波形共振器に比べて、定在形共振
器の方がレーザ光が大きく増幅されるため、定在波形共
振器の方がレーザ媒質に蓄積されたエネルギーの利用効
率が高くなる。特に、Er:Glass等の利得の小さなレーザ
媒質を用いた場合には、レーザ媒質による増幅の割合と
共振器の周回による損失の割合が同じ程度となる場合が
あり、進行波形共振器ではレーザ発振が得られない場合
が生じる。
自己補償形レーザ共振器においては、レーザ光がルーフ
プリズム11,12の稜線11a,12aを含む範囲に
照射されるため、回折による損失が生じ、レーザ光の利
用効率が低下してしまう。また、微視的には稜線11
a,12a上では図13に示したような反射が生じず、
稜線11a,12aでレーザ光が切断されるため、レー
ザ光が2つまたは4つに割れやすく、レーザ光の品質が
劣化してしまう。
で実現しようとした場合、ルーフプリズム11,12と
は別に、コーナキューブプリズム13のような折り返し
のための光学素子が別に必要となり、レーザ共振器の構
成が複雑になってしまう。
11a,12aに平行な方向のレーザ光の電界成分(S
偏光)と垂直な方向のレーザ光の電界成分(P偏光)に
対して、それぞれ異なった位相の変化を与えるため、ル
ーフプリズム11,12を反射したレーザ光の偏光状態
は、稜線11a,12aに平行または垂直な直線偏光の
レーザ光が入射した場合を除いて、偏光状態が保存され
ないため、共振器を周回したレーザ光の位相状態が一致
せずに損失が生じ、レーザ光の利用効率の低下およびレ
ーザ光の品質の劣化が生じる。
ーザ共振器においては、共振器の構成が進行波形共振器
であり、レーザ媒質に蓄積されたエネルギーの利用効率
が低下する。そして特に、Er:Glass等の利得の小さなレ
ーザ媒質を用いた場合には、レーザ媒質による増幅の割
合と共振器の周回による損失の割合が同じ程度となる場
合がありレーザ発振が得られないことがある。
ることを課題としてなされたものであり、簡単な構成
で、レーザの利用効率の低下を防止することができると
共に、レーザ光の品質を向上させた、定在波形の自己補
償形レーザ共振器を得ることを目的とする。
形レーザ共振器は、互いに直角に配置された第1及び第
2の反射面を有する第1の反射装置と、互いに直角に配
置された第3及び第4の反射面を有し、第1の反射装置
に対向している第2の反射装置と、互いに反対向きにか
つ平行に配置された第5及び第6の反射面を有し、第2
の反射面と第4の反射面との間に設けられている第3の
反射装置と、第1の反射面と第3の反射面との間に設け
られているレーザ媒質と、レーザ媒質を励起する光源と
を備え、第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成
する第2の稜線は、第1及び第2の反射面を含む二つの
平面が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれて
おり、レーザ媒質から第1の反射面へ向けて出射された
レーザ光は、第1の反射面、第2の反射面、第3の反射
面、第4の反射面、第5の反射面、第4の反射面、第3
の反射面、第2の反射面、および第1の反射面の順に反
射されて再びレーザ媒質に入射し、レーザ媒質を透過
し、さらに第3の反射面、第4の反射面、第1の反射
面、第2の反射面、第6の反射面、第2の反射面、第1
の反射面、第3の反射面、および第4の反射面の順に反
射されて再びレーザ媒質に入射される。
反対向きにして平行に配置され保持具で相互に固定され
た2つの片面反射鏡である。
と裏面にてレーザ光を反射する両面反射面を有する反射
鏡である。
2の反射面を有する第1の反射装置と、互いに直角に配
置された第3及び第4の反射面を有し、第1の反射装置
に対向している第2の反射装置と、レーザ光の光軸上の
一側の端面に第7の両面反射面を有し、第1の反射面と
第3の反射面との間に設けられているレーザ媒質と、レ
ーザ媒質を励起する光源とを備え、第3及び第4の反射
面を含む二つの平面が形成する第2の稜線は、第1及び
第2の反射面を含む二つの平面が形成する第1の稜線に
ほぼ直行する面に含まれており、レーザ媒質から第1の
反射面へ向けて出射されたレーザ光は、第1の反射面、
第2の反射面、第3の反射面、第4の反射面、第2の反
射面、第1の反射面、第4の反射面、第3の反射面、お
よび第7の両面反射面の順に反射され、さらに第3の反
射面、第4の反射面、第1の反射面、第2の反射面、第
4の反射面、第3の反射面、第2の反射面、および第1
の反射面の順に反射されて再びレーザ媒質に入射され、
レーザ媒質を透過し、第7の両面反射面で反射する。
2の反射面を有する第1の反射装置と、互いに直角に配
置された第3及び第4の反射面を有し、第1の反射装置
に対向している第2の反射装置と、第1の反射面と第3
の反射面との間に設けられているレーザ媒質と、レーザ
媒質を励起する光源と、レーザ光の光軸上の一側の端面
に第8の両面反射面を有し、第2の反射面と第4の反射
面との間に設けられている光学部品とを備え、第3及び
第4の反射面を含む二つの平面が形成する第2の稜線
は、第1及び第2の反射面を含む二つの平面が形成する
第1の稜線にほぼ直行する面に含まれており、レーザ媒
質から第1の反射面へ向けて出射されたレーザ光は、第
1の反射面、第2の反射面、第3の反射面、第4の反射
面、第8の両面反射面、第4の反射面、第3の反射面、
第2の反射面、および第1の反射面の順に反射されて再
びレーザ媒質に入射し、レーザ媒質を透過し、さらに第
3の反射面、第4の反射面、第1の反射面、および第2
の反射面の順に反射されて光学部品に入射し、さらに第
8の両面反射面、第2の反射面、第1の反射面、第3の
反射面、および第4の反射面の順に反射されて再びレー
ザ媒質に入射される。
直角に配置された2つの平面反射鏡をそれぞれ有してい
る。
反射鏡は、間隔をおいて配置され、連結部材により相互
に連結されている。
光の入射面及び互いに直角に配置された2つの反射面を
それぞれ有するプリズムである。
と、互いに直角に配置された第1及び第2の反射面を有
する第1のプリズムと、レーザ光が入射する第2の入射
面と、互いに直角に配置された第3及び第4の反射面を
有し、第2の入射面のレーザ光の光路に第9の両面反射
面を備え、第1の反射装置に対向している第2のプリズ
ムと、第1の反射面と第3の反射面との間に設けられて
いるレーザ媒質と、レーザ媒質を励起する光源とを備
え、第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、第1及び第2の反射面を含む二つの平面
が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれてお
り、レーザ媒質から第1の反射面へ向けて出射されたレ
ーザ光は、第1の反射面、第2の反射面、第3の反射
面、第4の反射面、第2の反射面、第1の反射面、第9
の両面反射面、第1の反射面、第2の反射面、第4の反
射面、第3の反射面、第2の反射面、および第1の反射
面の順に反射されて再びレーザ媒質に入射され、レーザ
媒質を透過し、さらに、第3の反射面、第4の反射面、
第9の両面反射面、第4の反射面、および第3の反射面
で反射されて再びレーザ媒質に入射する。
び第2の稜線部分が削除されている。
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による自
己補償形レーザ共振器を示す斜視図である。図1におい
て、21は互いに直角に配置された第1及び第2の反射
面21a,21bを有する第1の反射装置、22は互い
に直角に配置された第3及び第4の反射面22a,22
bを有し、第1の反射装置21に対向している第2の反
射装置であり、これら第1及び第2の反射装置21,2
2としては、例えば図2に示すように、互いに直角に配
置された2つの平面反射鏡26,27を有するものが用
いられる。また、図2には第2の反射装置22のみを示
すが、第1の反射装置21についても構成は同様であ
る。
bが形成する第2の稜線22cは、第1及び第2の反射
面21a,21bが形成する第1の稜線21cにほぼ直
行する面に含まれ、第1及び第2の反射面21a,21
bと第3及び第4の反射面22a,22bとが互いに対
向するように配置されている。第3の反射装置23はお
互いにほぼ平行な第5及び第6の反射面23a,23b
を有し、第2の反射面21bと第4の反射面22bとの
間に設けられている反射装置であり、第2の反射面21
bと第6の反射面23bは互いに対向するように配置さ
れ、第4の反射面22bと第5の反射面23aは互いに
対向するように配置されている。24は第1の反射面2
1aと第3の反射面22aとの間に設けられているレー
ザ媒質、25はレーザ媒質24を励起する光源である。
進むレーザ光は、レーザ媒質24を通過して増幅された
後、第1の反射面21aおよび第2の反射面21bで順
次反射され、光路L1と平行な光路L2を光路L1と反
対方向へ進む。光路L2を進むレーザ光は、第3の反射
面22a及び第4の反射面22bで順次反射され、光路
L2と平行な光路L3aを光路L2と反対方向へ進む。
光路L3aを進むレーザ光は、第3の反射装置の第5の
反射面23aで反射され、すなわち、入射したレーザ光
と反対方向に反射され、光路L3a、光路L2、光路L
1を通って、再びレーザ媒質24に入射される。
ーザ光は、レーザ媒質24を通過してさらに増幅された
後、第3の反射面22aおよび第4の反射面22bで順
次反射され、光路L1と平行な光路L4を光路L1と反
対方向へ進む。光路L4を進むレーザ光は、第1の反射
面21a及び第2の反射面21bで順次反射され、光路
L4と平行な光路L3bを光路L4と反対方向へ進む。
光路L3bを進むレーザ光は、第3の反射装置の第6の
反射面23bで反射され、すなわち、入射したレーザ光
と反対方向に反射され、光路L3b、光路L4、光路L
1を通って、レーザ媒質24でさらに増幅される。この
ように、レーザ光は第1の反射装置21の稜線21c及
び第2の反射装置22の稜線22cの上を通らずに、レ
ーザ共振器内に閉じこめられ増幅されていく。すなわ
ち、レーザ媒質24から出射されたレーザ光が、同じ光
路を往復してレーザ媒質24へ戻り、定在波としてレー
ザ共振器内に閉じこめられるため、定在波型のレーザ共
振器を構成している。
の偏光状態の変化について考える。まず、レーザ光が平
面上で反射する場合、入射光及び反射光の光線を含む面
内で振動する偏光成分をP偏光、入射光及び反射光の光
線を含む面に垂直に振動する偏光成分をS偏光とする。
一般に、反射面に対して垂直以外の角度で入射したレー
ザ光の位相の変化量は、P偏光成分とS偏光成分で異な
る。従って、レーザ光が、第1の反射装置21の反射面
21a,21bで反射する際に、位相の変化量がP偏光
とS偏光とで異なるため、例えば光路L1における偏光
状態が反射面21aに対してP偏光の成分のみ、または
S偏光の成分のみの場合を除いて、光路L1のレーザ光
の偏光状態は光路L2において変化する。
成分をEx、Z軸成分をEzとし、光路L1から光路L
3aへ伝搬するレーザ光の偏光状態を考える。レーザ光
のX軸成分Exは、光路L1から光路L3aに伝搬する
間に、第1の反射装置21によりS偏光として2回反射
され、第2の反射装置22によりP偏光として2回反射
される。また、レーザ光のZ軸成分Ezは、光路L1か
ら光路L3aへ伝搬する間に、第1の反射装置21によ
りP偏光として2回反射され、第2の反射装置22によ
りS偏光として2回反射される。
の反射による位相変化と、P偏光の反射による位相変化
とをそれぞれ2回ずつ受け、位相の変化量がX軸成分E
xとZ軸成分Ezとで同じ量になるため、光路L1の偏
光状態は光路L3aにおいて保存される。従って、任意
の偏光状態のレーザ光に対して、光路L1と光路L3a
と光路L3bは互いに同じ偏光状態を保持し、光路L2
と光路L4は同じ偏光状態を保持する。対角線上の位置
関係にある光路L1,L3a,L3b、または光路L
2,L4に光学部品を配置すれば、プリズムの反射によ
る偏光状態の変化がうち消されるため、レーザ共振器の
設計が容易になる。
では、レーザ光が反射装置21,22の稜線21c,2
2c上を通らないため、稜線21c,22cの回折によ
る損失がなく、レーザ光の利用効率の低下が防止され
る。また、レーザ光が稜線21c,22cにより切断さ
れないため、レーザ光の品質が向上する。さらに、5つ
の光路L1乃至L4を平行に配置することができるた
め、レーザ共振器の小形化を図ることができる。さらに
また、平面反射鏡26,27は重量が軽いため、反射装
置21,22およびレーザ共振器全体をさらに軽量化す
ることができる。さらに、対角の関係にある光路では、
反射面21a,21b,22a,22bでの反射による
位相状態の変化がないため、レーザ共振器の設計が容易
となる。また、同じ光路を往復してレーザ媒質へ戻る定
在波型のレーザ共振器を構成しているため、レーザ媒質
に蓄積されたエネルギーの利用効率の低下が防止され
る。
L1上に配置したが、光路L1乃至L4のいずれに配置
しても良い。また、複数組みのレーザ媒質24および励
起光源25を、複数の光路に配置しても良い。また、上
述の例では第3の反射装置23は光路L1に配置した
が、光路L1乃至光路L4のいずれに配置しても良い。
態2による自己補償形レーザ共振器の第3の反射装置を
示す斜視図である。この例では、図1の第3の反射装置
23に代わるものとして、反射鏡保持具35によりお互
いに固定された二つの片面反射鏡33,34が用いられ
ている。片面反射鏡33と片面反射鏡34は、反射面3
3a,34aがほぼ平行で互いに外側を向くように保持
具35により固定されている。他の構成は、実施の形態
1と同様である。
第2の反射装置の反射面22a,22bは、それぞれお
互いにほぼ直角をなすように配置されているが、完全に
直角をなすように配置、製作することは難しく、価格が
高くなる。このような場合、光路L3aと光路L3bに
角度ずれが生じる。この実施の形態においては、この角
度ずれを補償にするように反射面33a,34aを反射
鏡保持具35を用いて固定することが可能である。
においては、第3の反射装置として、反射鏡保持具35
により相互に固定された片面反射鏡33,34を用いる
ことにより、第1の反射装置の反射面21a,21b、
第2の反射装置の反射面22a,22bのそれぞれの反
射面が形成する角度が直角からずれている場合でも、自
己補償形レーザ共振器を構成することが可能である。
態3による自己補償形レーザ共振器の第3の反射装置を
示す斜視図である。この例では、図1の第3の反射装置
23に代わるものとして、反射面36aと反射防止面3
6bを有する両面反射鏡36が用いられている。他の構
成は、実施の形態1と同様である。
は、光路L3aから入射したレーザ光を、反射面36a
により入射したレーザ光と反対の方向へ反射する。一
方、光路L3bから入射したレーザ光は、反射防止面3
6bを透過して、反射面36aの裏面により反射され、
再び反射防止面36bを透過して入射したレーザ光と反
対の方向へ反射される。このように、両面反射鏡36を
用いることにより、同一の面の表面と裏面にてレーザ光
が反射されるので、二つの反射面のずれが生じない安定
した自己補償形レーザ共振器を構成することが可能であ
る。
態4による自己補償形レーザ共振器を示す斜視図であ
る。図5において、37は一側端に両面反射面37aを
有するレーザ媒質である。レーザ媒質37は、第1の反
射面21aと第3の反射面22aの間に配置されてい
る。両面反射面37aは、同一の面の表面と裏面にてレ
ーザ光を反射する。
37から第1の反射面21aの方向へ進むレーザ光は、
レーザ媒質37を通過して増幅された後、第1の反射面
21aおよび第2の反射面21bで順次反射され、光路
L1aと平行な光路L2を光路L1aと反対方向へ進
む。光路L2を進むレーザ光は、第3の反射面22a及
び第4の反射面22bで順次反射され、光路L2と平行
な光路L3を光路L2と反対方向へ進む。光路L3を進
むレーザ光は、第2の反射面21b及び第1の反射面2
1aで順次反射され、光路L3と平行な光路L4を光路
L3と反対方向へ進む。光路L4を進むレーザ光は、第
4の反射面22bおよび第3の反射面22aで順次反射
され、光路L4と平行な光路L1bを光路L4と反対方
向へ進む。光路L1bを進むレーザ光は、レーザ媒質3
7の一側端に設けられた両面反射面37aで反射され、
すなわち、入射したレーザ光と反対方向に反射され、光
路L1b、光路L4、光路L3、光路L2,光路L1a
を通って、再びレーザ媒質37に入射され、さらに増幅
された後、両面反射面37aで反射され、レーザ共振器
内に閉じこめられる。
においては、同一の面の表面と裏面にてレーザ光が反射
されるので、二つの反射面のずれが生じない安定した定
在波形の自己補償形レーザ共振器を構成することが可能
である。また、図1に示した第3の反射装置23を必要
とせず光学部品の数が少なくなるため、レーザ光の損失
を抑えることができる。
い偏光子、波長板、ポッケルスセルなどの光学部品が配
置されることがある。上述の実施の形態ではレーザ媒質
37の1つの端面を両面反射面37aとしたが、上述の
偏光子、波長板、ポッケルスセルなどの光学部品のうち
いずれかの1つの端面を両面反射面とし、光路L1乃至
L4のいずれかに配置しても良い。
償形レーザ共振器においては、稜線21c,22cの部
分にはレーザ光があたらないため、平面反射鏡26,2
7の稜線21c,22cの部分は削除しても良い。即
ち、図6に示すように、図2のものよりも面積の小さい
平面反射鏡28,29を、互いに間隔をおいて配置し、
連結部材30で互いに連結しても良く、このような構成
とすれば、レーザ共振器をさらに小型軽量にすることが
できる。
態6による自己補償形レーザ共振器の第1および第2の
反射装置を示す斜視図である。この例では、図1の反射
装置21,22に代わるものとしてルーフプリズム31
が用いられている。ルーフプリズム31は、レーザ光の
入射面31aと、互いに垂直に配置された2つの反射面
31b,31cと、稜線31dとを有している。また、
入射面31aと反射面31b,31cとが形成する角度
は、それぞれ45度である。さらに、入射面31aおよ
び反射面31b,31c以外の面(図7の上面及び底
面)は、レーザ光が通過する部分に干渉しない限り、任
意の形状、角度とすることができる。他の構成は、実施
の形態1乃至実施の形態4のいずれかと同様である。
入射面31aを透過し、反射面31bにより全反射され
る。反射面31bにより全反射されたレーザ光は、反射
面31cにより全反射され、入射したレーザ光に平行で
反対の方向に反射され、入射面31aから出射される。
ーフプリズム31を用いた場合も、レーザ光が稜線31
dを通らない自己補償形のレーザ共振器を構成すること
ができ、簡単な構成により、レーザ光の利用効率の低下
を防止できるとともに、レーザ光の品質を向上させるこ
とができる。また、反射面31b,31cの角度ずれが
生じにくく、安定した自己補償形レーザ共振器を得るこ
とができる。
線31dを有するルーフプリズム31を示したが、例え
ば図8に示すように、入射面32aと、互いに直角に配
置された反射面32b,32cとを有し、反射面32
b,32cを含む二つの平面が形成する稜線32d付近
は、レーザ光が通過しないため、その部分を削除して断
面台形としても良い。また、切断面32eは、レーザ光
が通過する部分に干渉しない限り、任意の形状、角度と
することができる。このように、稜線32dの付近を切
断したルーフプリズム32を用いることにより、レーザ
共振器全体の軽量化及び小型化を図ることができる。
態8による自己補償形レーザ共振器を示す斜視図であ
る。図9において、31及び38は実施の形態6で示し
たルーフプリズムである。そして、本実施の形態のルー
フプリズム31は、入射面31aと光路L4とが交わる
部分にレーザ光を反射する両面反射面39を有してい
る。両面反射面39は、同一の面の表面と裏面にてレー
ザ光を反射する。
24から反射面38bの方向へ進むレーザ光は、レーザ
媒質24を通過して増幅された後、入射面38aに入射
し、反射面38bおよび反射面38cで順次反射され、
光路L1と平行な光路L2を光路L1と反対方向へ進
む。光路L2を進むレーザ光は、入射面31aに入射
し、反射面31b及び反射面31cで順次反射され、光
路L2と平行な光路L3を光路L2と反対方向へ進む。
光路L3を進むレーザ光は、反射面38b及び反射面3
8aで順次反射され、光路L3と平行な光路L4を光路
L3と反対方向へ進む。光路L4を進むレーザ光は、両
面反射面39で反射され、すなわち、入射したレーザ光
と反対方向に反射され、光路L4、光路L3、光路L
2、光路L1を通って、再びレーザ媒質24に入射され
る。
ーザ光は、レーザ媒質24を通過してさらに増幅された
後、入射面31aに入射し、反射面31bおよび反射面
31cで順次反射され、両面反射面39で、入射したレ
ーザ光と反対方向に反射され、レーザ共振器内に閉じこ
められ増幅されていく。
ーザ光が反射されるので、二つの反射面のずれが生じな
い安定した自己補償形レーザ共振器を構成することが可
能であるまた、図1に示した第3の反射装置23を必要
とせず光学部品の数が少なくなるため、レーザ光の損失
を抑えることができる。
aと交差する部分に両面反射面39を設けたが、光路L
1乃至L4と交差する入射面31aおよび32bのいず
れに設けても良い。また、ルーフプリズム31,38は
実施の形態6で示したルーフプリズムを使用している
が、実施の形態7で示した稜線付近を削除したルーフプ
リズムを使用しても良い。
は、互いに直角に配置された第1及び第2の反射面を有
する第1の反射装置と、互いに直角に配置された第3及
び第4の反射面を有し、第1の反射装置に対向している
第2の反射装置と、互いに反対向きにかつ平行に配置さ
れた第5及び第6の反射面を有し、第2の反射面と第4
の反射面との間に設けられている第3の反射装置と、第
1の反射面と第3の反射面との間に設けられているレー
ザ媒質と、レーザ媒質を励起する光源とを備え、第3及
び第4の反射面を含む二つの平面が形成する第2の稜線
は、第1及び第2の反射面を含む二つの平面が形成する
第1の稜線にほぼ直行する面に含まれており、レーザ媒
質から第1の反射面へ向けて出射されたレーザ光は、第
1の反射面、第2の反射面、第3の反射面、第4の反射
面、第5の反射面、第4の反射面、第3の反射面、第2
の反射面、および第1の反射面の順に反射されて再びレ
ーザ媒質に入射し、レーザ媒質を透過し、さらに第3の
反射面、第4の反射面、第1の反射面、第2の反射面、
第6の反射面、第2の反射面、第1の反射面、第3の反
射面、および第4の反射面の順に反射されて再びレーザ
媒質に入射される。そのため、レーザ光が反射装置の稜
線上を通らず、従って稜線の回折による損失がなく、レ
ーザ光の利用効率の低下を防止することができる。ま
た、レーザ光が稜線により切断されないため、レーザ光
の品質を向上させることができる。さらにレーザ共振器
の小型化を図ることができる。また、対角の関係にある
光路では、反射面での反射による偏光状態の変化がない
ため、レーザ共振器の設計が容易になる。さらにまた、
同じ光路を往復してレーザ媒質へ戻る定在波形のレーザ
共振器を構成しているため、レーザ媒質に蓄積されたエ
ネルギーの利用効率の低下を防止することができる。
反対向きにして平行に配置され保持具で相互に固定され
た2つの片面反射鏡である。そのため、第1および第2
の反射装置のそれぞれの反射面が直角からずれている場
合もレーザ共振器を構成することができ、価格を安くす
ることができる。
と裏面にてレーザ光を反射する両面反射面を有する反射
鏡である。そのため、反射面の角度ずれがない安定した
レーザ共振器を構成することができる。
2の反射面を有する第1の反射装置と、互いに直角に配
置された第3及び第4の反射面を有し、第1の反射装置
に対向している第2の反射装置と、レーザ光の光軸上の
一側の端面に第7の両面反射面を有し、第1の反射面と
第3の反射面との間に設けられているレーザ媒質と、レ
ーザ媒質を励起する光源とを備え、第3及び第4の反射
面を含む二つの平面が形成する第2の稜線は、第1及び
第2の反射面を含む二つの平面が形成する第1の稜線に
ほぼ直行する面に含まれており、レーザ媒質から第1の
反射面へ向けて出射されたレーザ光は、第1の反射面、
第2の反射面、第3の反射面、第4の反射面、第2の反
射面、第1の反射面、第4の反射面、第3の反射面、お
よび第7の両面反射面の順に反射され、さらに第3の反
射面、第4の反射面、第1の反射面、第2の反射面、第
4の反射面、第3の反射面、第2の反射面、および第1
の反射面の順に反射されて再びレーザ媒質に入射され、
レーザ媒質を透過し、第7の両面反射面で反射する。そ
のため、レーザ光が反射装置の稜線上を通らず、従って
稜線の回折による損失がなく、レーザ光の利用効率の低
下を防止することができる。また、レーザ光が稜線によ
り切断されないため、レーザ光の品質を向上させること
ができる。さらにレーザ共振器の小型化を図ることがで
きる。また、対角の関係にある光路では、反射面での反
射による偏光状態の変化がないため、レーザ共振器の設
計が容易になる。さらにまた、同じ光路を往復してレー
ザ媒質へ戻る定在波形のレーザ共振器を構成しているた
め、レーザ媒質に蓄積されたエネルギーの利用効率の低
下を防止することができる。また、レーザ媒質の一つの
反射面でレーザ光が両側に反射するので、反射面のずれ
が生じない安定した定在波形のレーザ共振器を構成でき
る。また、光学部品が少なくなるため、レーザ光の損失
を抑えることができる。
2の反射面を有する第1の反射装置と、互いに直角に配
置された第3及び第4の反射面を有し、第1の反射装置
に対向している第2の反射装置と、第1の反射面と第3
の反射面との間に設けられているレーザ媒質と、レーザ
媒質を励起する光源と、レーザ光の光軸上の一側の端面
に第8の両面反射面を有し、第2の反射面と第4の反射
面との間に設けられている光学部品とを備え、第3及び
第4の反射面を含む二つの平面が形成する第2の稜線
は、第1及び第2の反射面を含む二つの平面が形成する
第1の稜線にほぼ直行する面に含まれており、レーザ媒
質から第1の反射面へ向けて出射されたレーザ光は、第
1の反射面、第2の反射面、第3の反射面、第4の反射
面、第8の両面反射面、第4の反射面、第3の反射面、
第2の反射面、および第1の反射面の順に反射されて再
びレーザ媒質に入射し、レーザ媒質を透過し、さらに第
3の反射面、第4の反射面、第1の反射面、および第2
の反射面の順に反射されて光学部品に入射し、さらに第
8の両面反射面、第2の反射面、第1の反射面、第3の
反射面、および第4の反射面の順に反射されて再びレー
ザ媒質に入射される。そのため、レーザ光が反射装置の
稜線上を通らず、従って稜線の回折による損失がなく、
レーザ光の利用効率の低下を防止することができる。ま
た、レーザ光が稜線により切断されないため、レーザ光
の品質を向上させることができる。さらにレーザ共振器
の小型化を図ることができる。また、対角の関係にある
光路では、反射面での反射による偏光状態の変化がない
ため、レーザ共振器の設計が容易になる。さらにまた、
同じ光路を往復してレーザ媒質へ戻る定在波形のレーザ
共振器を構成しているため、レーザ媒質に蓄積されたエ
ネルギーの利用効率の低下を防止することができる。ま
た、レーザ媒質の一つの反射面でレーザ光が両側に反射
するので、反射面のずれが生じない安定した定在波形の
レーザ共振器を構成できる。また、光学部品が少なくな
るため、レーザ光の損失を抑えることができる。
直角に配置された2つの平面反射鏡をそれぞれ有してい
る。そのため、レーザ共振器全体を軽量化することがで
きる。
反射鏡は、間隔をおいて配置され、連結部材により相互
に連結されている。そのため、2つの平面反射鏡を直接
交差させて固定する必要がなく、反射装置を小型化およ
び軽量化することができる。
光の入射面及び互いに直角に配置された2つの反射面を
それぞれ有するプリズムである。そのため、反射面の角
度のずれが生じにくく、安定した自己補償形レーザ共振
器を得ることができる。
と、互いに直角に配置された第1及び第2の反射面を有
する第1のプリズムと、レーザ光が入射する第2の入射
面と、互いに直角に配置された第3及び第4の反射面を
有し、第2の入射面のレーザ光の光路に第9の両面反射
面を備え、第1の反射装置に対向している第2のプリズ
ムと、第1の反射面と第3の反射面との間に設けられて
いるレーザ媒質と、レーザ媒質を励起する光源とを備
え、第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、第1及び第2の反射面を含む二つの平面
が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれてお
り、レーザ媒質から第1の反射面へ向けて出射されたレ
ーザ光は、第1の反射面、第2の反射面、第3の反射
面、第4の反射面、第2の反射面、第1の反射面、第9
の両面反射面、第1の反射面、第2の反射面、第4の反
射面、第3の反射面、第2の反射面、および第1の反射
面の順に反射されて再びレーザ媒質に入射され、レーザ
媒質を透過し、さらに、第3の反射面、第4の反射面、
第9の両面反射面、第4の反射面、および第3の反射面
で反射されて再びレーザ媒質に入射する。そのため、レ
ーザ光が反射装置の稜線上を通らず、従って稜線の回折
による損失がなく、レーザ光の利用効率の低下を防止す
ることができる。また、レーザ光が稜線により切断され
ないため、レーザ光の品質を向上させることができる。
さらにレーザ共振器の小型化を図ることができる。ま
た、対角の関係にある光路では、反射面での反射による
偏光状態の変化がないため、レーザ共振器の設計が容易
になる。さらにまた、同じ光路を往復してレーザ媒質へ
戻る定在波形のレーザ共振器を構成しているため、レー
ザ媒質に蓄積されたエネルギーの利用効率の低下を防止
することができる。また、レーザ媒質の一つの反射面で
レーザ光が両側に反射するので、反射面のずれが生じな
い安定した定在波形のレーザ共振器を構成できる。ま
た、光学部品が少なくなるため、レーザ光の損失を抑え
ることができる。
び第2の稜線部分が削除されている。そのため、反射装
置を小型化および軽量化することができる。
ーザ共振器を示す概略の斜視図である。
斜視図である。
ーザ共振器の第3の反射装置を示す斜視図である。
ーザ共振器の第3の反射装置を示す斜視図である。
ーザ共振器を示す概略の斜視図である。
ーザ共振器の第1及び第2の反射装置を示す斜視図であ
る。
ーザ共振器の第1及び第2の反射装置を示す斜視図であ
る。
ーザ共振器の第1及び第2の反射装置を示す斜視図であ
る。
ーザ共振器を示す概略の斜視図である。
ある。
説明図である。
す説明図である。
の反射状態を示す説明図である。
示す説明図である。
を示す斜視図である。
第2の反射面、21c 第1の稜線、22 第2の反
射装置、22a 第3の反射面、22b 第4の反射
面、22c 第2の稜線、23 第3の反射装置、23
a 第5の反射面、23b 第6の反射面、24 レー
ザ媒質、25 光源、26,27,28,29 平面反
射鏡、30 連結部材、31,32 ルーフプリズム、
31a,32a 入射面、31b,31c,32b,3
2c 反射面、33,34 片面反射鏡、36 両面反
射鏡、35 反射鏡保持具、37 レーザ媒質、37
a,39 両面反射面。
Claims (10)
- 【請求項1】 互いに直角に配置された第1及び第2の
反射面を有する第1の反射装置と、 互いに直角に配置された第3及び第4の反射面を有し、
上記第1の反射装置に対向している第2の反射装置と、 互いに反対向きにかつ平行に配置された第5及び第6の
反射面を有し、上記第2の反射面と第4の反射面との間
に設けられている第3の反射装置と、 上記第1の反射面と第3の反射面との間に設けられてい
るレーザ媒質と、 上記レーザ媒質を励起する光源とを備え、 上記第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、上記第1及び第2の反射面を含む二つの
平面が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれて
おり、 上記レーザ媒質から上記第1の反射面へ向けて出射され
たレーザ光は、上記第1の反射面、上記第2の反射面、
上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第5の反射
面、上記第4の反射面、上記第3の反射面、上記第2の
反射面、および上記第1の反射面の順に反射されて再び
上記レーザ媒質に入射し、該レーザ媒質を透過し、さら
に上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第1の反
射面、上記第2の反射面、上記第6の反射面、上記第2
の反射面、上記第1の反射面、上記第3の反射面、およ
び上記第4の反射面の順に反射されて再び上記レーザ媒
質に入射されることを特長とする自己補償形レーザ共振
器。 - 【請求項2】 上記第3の反射装置は、反射面を互いに
反対向きにして平行に配置され保持具で相互に固定され
た2つの片面反射鏡であることを特徴とする請求項1記
載の自己補償形レーザ共振器。 - 【請求項3】 上記第3の反射装置は、同一の面の表面
と裏面にてレーザ光を反射する両面反射面を有する反射
鏡であることを特徴とする請求項1記載の自己補償形レ
ーザ共振器。 - 【請求項4】 互いに直角に配置された第1及び第2の
反射面を有する第1の反射装置と、 互いに直角に配置された第3及び第4の反射面を有し、
上記第1の反射装置に対向している第2の反射装置と、 レーザ光の光軸上の一側の端面に第7の両面反射面を有
し、上記第1の反射面と第3の反射面との間に設けられ
ているレーザ媒質と、 上記レーザ媒質を励起する光源とを備え、 上記第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、上記第1及び第2の反射面を含む二つの
平面が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれて
おり、 上記レーザ媒質から上記第1の反射面へ向けて出射され
たレーザ光は、上記第1の反射面、上記第2の反射面、
上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第2の反射
面、上記第1の反射面、上記第4の反射面、上記第3の
反射面、および上記第7の両面反射面の順に反射され、
さらに上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第1
の反射面、上記第2の反射面、上記第4の反射面、上記
第3の反射面、上記第2の反射面、および上記第1の反
射面の順に反射されて再び上記レーザ媒質に入射され、
該レーザ媒質を透過し、上記第7の両面反射面で反射す
ることを特長とする自己補償形レーザ共振器。 - 【請求項5】 互いに直角に配置された第1及び第2の
反射面を有する第1の反射装置と、 互いに直角に配置された第3及び第4の反射面を有し、
上記第1の反射装置に対向している第2の反射装置と、 上記第1の反射面と第3の反射面との間に設けられてい
るレーザ媒質と、 上記レーザ媒質を励起する光源と、 レーザ光の光軸上の一側の端面に第8の両面反射面を有
し、上記第2の反射面と第4の反射面との間に設けられ
ている光学部品とを備え、 上記第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、上記第1及び第2の反射面を含む二つの
平面が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれて
おり、 上記レーザ媒質から上記第1の反射面へ向けて出射され
たレーザ光は、上記第1の反射面、上記第2の反射面、
上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第8の両面
反射面、上記第4の反射面、上記第3の反射面、上記第
2の反射面、および上記第1の反射面の順に反射されて
再び上記レーザ媒質に入射し、該レーザ媒質を透過し、
さらに上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第1
の反射面、および上記第2の反射面の順に反射されて上
記光学部品に入射し、さらに上記第8の両面反射面、上
記第2の反射面、上記第1の反射面、上記第3の反射
面、および上記第4の反射面の順に反射されて再び上記
レーザ媒質に入射されることを特長とする自己補償形レ
ーザ共振器。 - 【請求項6】 上記第1及び第2の反射装置は、互いに
直角に配置された2つの平面反射鏡をそれぞれ有してい
ることを特長とする請求項1乃至5いずれかに記載の自
己補償形レーザ共振器。 - 【請求項7】 上記互いに直角に配置された2つの平面
反射鏡は、間隔をおいて配置され、連結部材により相互
に連結されていることを特長とする請求項6記載の自己
補償形レーザ共振器。 - 【請求項8】 上記第1及び第2の反射装置は、レーザ
光の入射面及び互いに直角に配置された2つの反射面を
それぞれ有するプリズムであることを特長とする請求項
1乃至5いずれかに記載の自己補償形レーザ共振器。 - 【請求項9】 レーザ光が入射する第1の入射面と、互
いに直角に配置された第1及び第2の反射面を有する第
1のプリズムと、 レーザ光が入射する第2の入射面と、互いに直角に配置
された第3及び第4の反射面を有し、第2の入射面のレ
ーザ光の光路に第9の両面反射面を備え、上記第1の反
射装置に対向している第2のプリズムと、 上記第1の反射面と第3の反射面との間に設けられてい
るレーザ媒質と、 上記レーザ媒質を励起する光源とを備え、 上記第3及び第4の反射面を含む二つの平面が形成する
第2の稜線は、上記第1及び第2の反射面を含む二つの
平面が形成する第1の稜線にほぼ直行する面に含まれて
おり、 上記レーザ媒質から上記第1の反射面へ向けて出射され
たレーザ光は、上記第1の反射面、上記第2の反射面、
上記第3の反射面、上記第4の反射面、上記第2の反射
面、上記第1の反射面、上記第9の両面反射面、上記第
1の反射面、上記第2の反射面、上記第4の反射面、上
記第3の反射面、上記第2の反射面、および上記第1の
反射面の順に反射されて再び上記レーザ媒質に入射さ
れ、該レーザ媒質を透過し、さらに、上記第3の反射
面、上記第4の反射面、上記第9の両面反射面、上記第
4の反射面、および上記第3の反射面で反射されて再び
上記レーザ媒質に入射することを特徴とする自己補償形
レーザ共振器。 - 【請求項10】 上記第1及び第2のプリズムの第1及
び第2の稜線部分が削除されていることを特徴とする請
求項8または9記載の自己補償形レーザ共振器。
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