JP2001234873A - 定容積型薬液充填ポンプ - Google Patents

定容積型薬液充填ポンプ

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JP2001234873A
JP2001234873A JP2000043735A JP2000043735A JP2001234873A JP 2001234873 A JP2001234873 A JP 2001234873A JP 2000043735 A JP2000043735 A JP 2000043735A JP 2000043735 A JP2000043735 A JP 2000043735A JP 2001234873 A JP2001234873 A JP 2001234873A
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cylinder
filling pump
liquid
sintered alloy
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Kenji Hayashi
健二 林
Hideaki Maeda
英昭 前田
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NPH TEKKU KK
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NPH TEKKU KK
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  • Reciprocating Pumps (AREA)
  • Supply Of Fluid Materials To The Packaging Location (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化に対する寸法安定性が優れ、強靭で
耐久性があり、蒸気による高温洗浄が容易で耐薬品性に
優れた定容積型薬液充填ポンプを提供する。 【解決手段】 筒状のシリンダ(2)とこの内部で相対的
に進退移動させるプランジャ(5)とを焼結合金材で形成
する。シリンダ(2)内の吸入空間(3)に液入口(8)と液
出口(10)とを連通連結し、プランジャ(5)の進退移動で
定量の薬液剤を吸入空間(3)内に吸入しこれを吐出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品などの薬液
剤を一定量に小分けして容器へ充填するための定容積型
薬液充填ポンプに関し、詳しくは、温度変化に対する寸
法安定性が優れ、強靭で耐久性があり、蒸気による高温
洗浄や滅菌が容易で耐薬品性にも優れた定容積型薬液充
填ポンプに関する。
【0002】
【発明の背景】医薬品等の薬液剤の製造工程において、
薬液剤は一定量に小分けされて容器に注入されるが、こ
の一定量に小分けし充填する方法には、一般に、薬液剤
の貯溜タンク内を不活性ガス等で一定圧力に加圧して薬
液剤を配管中へ押し出し、この配管の途中に設けた開閉
弁を一定時間開閉して所定量の薬液剤を小分けするいわ
ゆるタイムプレッシャー方式と、シリンダ内にプランジ
ャを進退移動させて一定量の薬液剤を吸入・吐出する定
容積型充填ポンプ方式とがある。この定容積型充填ポン
プ方式は定量性の精度が高く且つ作動が安定しており、
また、動作中は薬液剤が必ず充填されるので薬液剤の充
填有無の確認が容易である等の利点から、薬液剤を充填
する方法の主流をなしている。
【0003】
【従来技術とその問題点】従来の定容積型薬液充填ポン
プは、耐薬品性に優れた材料で形成する必要があり、ガ
ラス材、ステンレス鋼材やこれに硬質クロムメッキした
材料、セラミックス材等が用いられている。しかしなが
ら、この種の薬液充填ポンプはプランジャがシリンダ内
を高速で進退移動することから、上記各材料を用いた薬
液充填ポンプには種々の問題点がある。
【0004】すなわち、ガラス材により形成した薬液充
填ポンプには次のような問題点がある。 (1)洗浄・殺菌操作や組付工程など、充填操作の前処理
や後処理作業において外力を受けると破損し易い。 (2)耐摩耗性が高くないので、摺動部が摩耗して生じた
異物が薬液剤に混入する虞れがある。 (3)プランジャが進退駆動する際にシリンダ内が急激に
高圧や低圧になるが、これらの圧力変化で破損する虞れ
がある。 (4)研磨作業に均一性がないため寸法精度が低く、ポン
プごとにプランジャのストロークを調整する必要があ
り、充填量を高精度に調整する作業が極めて煩雑であ
る。 (5)充填ポンプごとにプランジャのストロークを調整す
るため、他と互換性がない。
【0005】ステンレス鋼材やこれを硬質クロムメッキ
した材料で形成した薬液充填ポンプには、次のような問
題点がある。 (1)プランジャとシリンダとの間などの摺動部で摩擦熱
が発生するが、この摩擦熱によりプランジャが膨張して
摺動面に齧りが発生し易く、この齧りで生じた異物が薬
液剤中に混入する虞れがある。 (2)部品を加工する際に熱歪みを生じるので、プランジ
ャ及びシリンダの真円度や直芯度を高精度にすることが
容易でない。このため、両部品の嵌合が一定でなく、摺
動面に齧りや焼き付きを発生する虞れがある。 (3)充填操作時や洗浄・滅菌処理時に熱膨張を生じてシ
リンダとプランジャの嵌合がきつくなり、焼き付きを生
じる虞れがある。これを防止するため、両部材の嵌合を
緩く設定しておくと、薬液剤の漏洩を生じ周囲を汚損し
たり雑菌を繁殖させたりする虞れがあるうえ、充填収率
が低下する問題がある。 (4)硬質クロムメッキはメッキ表面に微小なピンホール
が発生し易く、経時とともに剥離を生じる虞れがある。 (5)材質が比較的軟らかく、加工表面の平滑度を高精度
に仕上げるのが容易でない。
【0006】セラミックス材で形成した薬液充填ポンプ
には次のような問題点がある。 (1)複雑な形状の部材を一体に構成するのが容易でな
い。 (2)外力を受けると破損し易い。 (3)薬液剤の吸入口や吐出口をシリンダ等へ形成したり
ノズルを固定するのが容易でない。これらを接着剤によ
り固定する場合は耐熱性が弱く蒸気による洗浄時に剥離
する虞れがあり、この接合部に隙間を生じると液溜りを
生じる問題がある。 (4)駆動部等の金属材との接合部は機械強度が低いた
め、高速運転時に破損する虞れがある。 (5)僅かながら摺動表面に摩耗を生じ、異物を混入する
虞れがある。
【0007】本発明は上記問題点を解消し、温度変化に
対する精度の安定性が優れ、強靭で耐久性があり、蒸気
による高温洗浄等が容易で耐薬品性にも優れた定容積型
薬液充填ポンプを提供することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、定容積型薬液充填ポンプを次のように構成
したものである。即ち、筒状のシリンダ(2)内の吸入空
間(3)に液入口(8)と液出口(10)とを連通連結し、この
シリンダ(2)内でプランジャ(5)を相対的に進退移動さ
せて定量の薬液剤を吸入し吐出する定容積型薬液充填ポ
ンプにおいて、少なくとも上記シリンダ(2)とプランジ
ャ(5)とを焼結合金材で形成したことを特徴とする。
【0009】上記焼結合金材は熱間静水圧成形法により
成形することができ、この場合は、原料が微粉末である
ため金属組織が緻密であるうえ、高圧で圧縮結合されて
いるため強靭であり、また内部に巣ができ難く表面の加
工仕上げ精度が高い焼結合金材を得ることがてきる。
【0010】上記焼結合金材は、例えば、コバルト(C
o)を36〜53重量%、クロム(Cr)を27〜35重量
%、タングステン(W)を10〜20重量%、炭素(C)を
2〜3重量%含有する成分に、イットリウム(Y)とニオ
ブ(Nb)の少なくともいずれか一方を0.2〜5重量%加
えて構成することができ、この場合は、金属工具鋼に匹
敵する高い機械的強度と、緻密な金属組織による均一な
高度分布を有する焼結合金材を得ることができる。
【0011】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1は本発明の第1実施形態を示す、定容
積型薬液充填ポンプの断面図である。
【0012】図1に示すように、この定容積型薬液充填
ポンプ(1)は円筒状のシリンダ(2)内に薬液剤を収容す
る吸入空間(3)を形成して、このシリンダ(2)の一端に
連結部材(4)を嵌入し、他端側からプランジャ(5)を挿
入してこのプランジャ(5)を往復駆動装置(6)により進
退移動させるように構成してある。
【0013】上記連結部材(4)の内部にはT字形の連通
路(7)が形成してあり、この連通路(7)の一端を上記吸
入空間(3)に連通させ、一端を液入口(8)としてこれに
吸入ノズル(9)を接合し、残りの一端を液出口(10)とし
てこれに吐出ノズル(11)を接合してある。上記吸入ノズ
ル(9)には逆止弁(12)を備えた薬液吸入路(13)に連結
し、吐出ノズル(11)には逆止弁(14)を備えた薬液吐出路
(15)に連結してある。
【0014】そして上記往復駆動装置(6)を駆動してプ
ランジャ(5)を進退移動させると、プランジャ(5)が後
退する際に吸入空間(3)内が負圧となって薬液剤が薬液
吸入路(13)から吸入ノズル(9)と液入口(8)と連通路
(7)を順に経て吸入され、プランジャ(5)が前進する際
に吸入空間(3)内が正圧となって薬液剤が連通路(7)と
液出口(10)と吐出ノズル(11)を順に経て薬液吐出路(15)
へ押し出される。このとき、吐出される薬液剤の容積は
プランジャ(5)が進退移動するストロークとプランジャ
(5)の断面積との積となるので、小分けされる充填量に
応じてこのストロークが調整される。
【0015】上記シリンダ(2)とプランジャ(5)は、熱
間静水圧成形法により成形した焼結合金材を加工して形
成してある。なお、この焼結合金材の組成は、コバルト
(Co)を36〜53重量%、クロム(Cr)を27〜35重
量%、タングステン(W)を10〜20重量%、炭素(C)
を2〜3重量%含有する成分に、イットリウム(Y)とニ
オブ(Nb)の少なくともいずれか一方を0.2〜5重量%
加えたものである。
【0016】上記焼結合金材は機械的強度が高く、耐腐
食性が優れているうえ、金属組織が緻密であり、温度変
化に対する精度の安定性が優れているので、上記シリン
ダ(2)やプランジャ(5)は加工寸法や表面の平滑度など
を高精度に仕上げてあり、プランジャ(5)の上記進退移
動の際に摺動面に傷付きや摩耗を生じ難い。さらに熱膨
張率が小さいことから、上記プランジャ(5)の進退移動
で摺動面に摩擦熱が生じても寸法変化が少なく、シリン
ダ(2)とプランジャ(5)との間で齧りや焼き付きを生じ
る虞れがなく、長期に亘って使用される。
【0017】図2および図3は本発明の第2実施形態を
示し、図2は定容積型薬液充填ポンプの断面図、図3は
液出入口の断面図であり、図3(a)は吸入時の断面図、
図3(b)は吐出時の断面図である。
【0018】図2に示すように、この第2実施形態では
円筒状のシリンダ(2)の周側面に液入口(8)と液出口(1
0)を形成してそれぞれ吸入ノズル(9)と吐出ノズル(11)
を接合してある。このシリンダ(2)の一端に固定した連
結部材(4)はシリンダ(2)内の吸入空間(3)を密封して
おり、往復駆動装置(6)に連結してシリンダ(2)を進退
移動できるように構成してある。即ち、上記第1実施形
態ではプランジャを進退移動させたが、この第2実施形
態ではこれと異なって、シリンダ(2)を進退移動させる
ように構成してある。
【0019】一方、上記シリンダ(2)の他端側から挿入
したプランジャ(5)の周面には、軸心方向に連通溝(16)
が形成してあり、この連通溝(16)の一端を上記吸入空間
(3)に連通させてある。なお、このシリンダ(2)とプラ
ンジャ(5)は、上記第1実施形態と同様、熱間静水圧成
形法により成形した焼結合金材を加工して形成してあ
る。上記プランジャ(5)は回転駆動装置(17)に連結して
あり、上記連通溝(16)が上記液入口(8)に連通する位置
と上記液出口(10)に連通する位置との間で180度正逆
回転するように構成してある。
【0020】即ち、薬液剤を吸入する状態では、図3
(a)に示すように連通溝(16)が液入口(8)に連通した状
態となっており、この状態でシリンダ(2)が後退して吸
入空間(3)内が負圧となり、薬液剤が薬液吸入路(13)か
ら吸入ノズル(9)、液入口(8)及び連通溝(16)を順に経
て吸入空間(3)内に吸入される。次いで回転駆動装置(1
7)によりプランジャ(5)が180度回転し、図3(b)に
示すように連通溝(16)が液出口(10)に連通した状態とな
り、この状態でシリンダ(2)が前進して吸入空間(3)内
から薬液剤が連通溝(16)、液出口(10)及び吐出ノズル(1
1)を順に経て薬液吐出路(15)へ押し出される。その後、
回転駆動装置(17)によりプランジャ(5)が180度反転
して図3(a)に示す状態となり、薬液剤の吸入と吐出が
繰り返される。
【0021】図4および図5は本発明の第3実施形態を
示し、図4は定容積型薬液充填ポンプの断面図、図5は
液出入口の断面図であり、図5(a)は吸入時の断面図、
図5(b)は吐出時の断面図である。
【0022】この第3実施形態では、上記第2実施形態
と同様に、円筒状のシリンダ(2)の周側面に液入口(8)
と液出口(10)とを形成してそれぞれ吸入ノズル(9)と吐
出ノズル(11)を接合してあるあるが、上記第2実施形態
とは異なって、このシリンダ(2)は固定壁(18)に固定さ
れ、移動不能に構成してある。
【0023】上記シリンダ(2)の一端からは切換ロッド
(19)を突入させてあり、この切換ロッド(19)の一端に回
転駆動装置(17)を連結するとともに、他端側の周面に連
通部(20)を形成してこの連通部(20)をシリンダ(2)内の
吸入空間(3)に連通させ、上記回転駆動装置(17)でこの
切換ロッド(19)を回転させることにより、上記連通部(2
0)が上記液入口(8)に連通する位置と上記液出口(10)に
連通する位置との間で90度正逆回転するように構成し
てある。一方、上記シリンダ(2)の他端にはプランジャ
(5)の一端を突入させてあり、このプランジャ(5)の他
端に往復駆動装置(6)を連動連結してある。このプラン
ジャ(5)と上記シリンダ(2)及び切換ロッド(19)は、熱
間静水圧成形法により成形した焼結合金材を加工して形
成してある。
【0024】薬液剤を吸入する状態では、図5(a)に示
すように連通部(20)が液入口(8)に連通した状態とな
る。この状態でプランジャ(5)が後退して吸入空間(3)
内が負圧となり、薬液剤が薬液吸入路(13)から吸入ノズ
ル(9)、液入口(8)、連通部(20)を順に経て吸入空間
(3)内に吸入される。次いで回転駆動装置(17)により切
換ロッド(19)が90度回転し、図5(b)に示すように連
通部(20)が液出口(10)に連通した状態となる。この状態
でプランジャ(5)が前進して吸入空間(3)内から薬液剤
が連通部(20)、液出口(10)、吐出ノズル(11)を順に経て
薬液吐出路(15)へ押し出される。その後、回転駆動装置
(17)により切換ロッド(19)が90度反転して図5(a)に
示す状態となり、薬液剤の吸入と吐出が繰り返される。
【0025】図6及び図7は本発明の第4実施形態を示
し、図6は定容積型薬液充填ポンプの断面図、図7は洗
浄・殺菌処理時の断面図である。
【0026】図6に示すように、この第4実施形態で
は、上記第3実施形態と同様に、円筒状のシリンダ(2)
の周側面に液入口(8)と液出口(10)とを形成してそれぞ
れ吸入ノズル(9)と吐出ノズル(11)を接合し、このシリ
ンダ(2)を固定壁(18)に固定してある。
【0027】また、上記シリンダ(2)の一端から切換ロ
ッド(19)を突入させて、この切換ロッド(19)の一端に図
外の回転駆動装置を連結するとともに、切換ロッド(19)
の他端側に連通部(20)を形成して、この連通部(20)をシ
リンダ(2)内の吸入空間(3)に連通させてある点や、上
記シリンダ(2)の他端からプランジャ(5)の一端を突入
させて、このプランジャ(5)の他端に図外の往復駆動装
置を連動連結してある点、及び、上記シリンダ(2)とプ
ランジャ(5)と切換ロッド(19)とをそれぞれ熱間静水圧
成形法により成形した焼結合金材を加工して形成してあ
る点も、上記第3実施形態と同様である。
【0028】上記シリンダ(2)内には、図6に示すよう
に、吸入空間(3)の両側に仕切部(21・21)を隔ててそれ
ぞれ洗浄液流入室(22・22)を形成してあり、各洗浄液流
入室(22)の周壁に洗浄液入口(23)を開口して洗浄ノズル
(24)を接合し、それぞれ洗浄液供給路(25)に連通させて
ある。上記各仕切部(21)には切換ロッド(19)やプランジ
ャ(5)が隙間のない状態で貫通しており、これにより充
填操作中は上記洗浄液流入室(22)と上記吸入空間(3)と
が遮断されている。
【0029】上記切換ロッド(19)とプランジャ(5)に
は、それぞれ仕切部(21)よりも外方に径小部(26)が形成
してある。そして洗浄・滅菌処理時には、図7に示すよ
うに、この切換ロッド(19)とプランジャ(5)を上記径小
部(26)が仕切部(21)と対面する位置まで吸入空間(3)内
側へ移動させる。これにより、上記両洗浄液流入室(22)
が吸入空間(3)と連通し、洗浄液供給路(25)から洗浄ノ
ズル(24)を介して高温の蒸気や洗浄液、蒸留水などを流
入させ、シリンダ(2)内や切換ロッド(19)、プランジャ
(5)、吸入ノズル(9)、吐出ノズル(11)等が洗浄され滅
菌される。
【0030】なお、本発明はシリンダ内でプランジャを
相対的に進退移動させる定容積型薬液充填ポンプであれ
ば、どのような構造のものにでも適用でき、上記各実施
形態のものに限定されないことはいうまでもない。
【0031】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。
【0032】(1)焼結合金は熱膨張が小さく温度変化に
対する精度の安定性に優れており、金属組織が緻密であ
るので、各部品の寸法や表面仕上げを高精度に加工でき
る。しかも、摩擦熱による熱歪みが少ないので、シリン
ダとプランジャとの間等の摺動部に焼き付きや齧りを生
じる虞れがなく、長期に亘って安全に使用することがで
きる。
【0033】(2)金属組織が緻密であるため強靭で容易
に破損することがなく、しかも摺動表面等に傷付きや摩
耗が発生し難いので、耐久性に優れるうえ、金属粉など
の異物を薬液剤に混入する虞れがない。
【0034】(3)熱膨張が小さいため摺動部の摩擦熱や
蒸気による滅菌処理時の加熱による熱歪みが少なく、ま
た部品を高精度に加工できるので、摺動部等から液漏れ
を生ずる虞れがない。
【0035】(4)急激な温度変化に対し物理的・化学的
に安定で耐薬品性に優れ、しかも、蒸気による洗浄・滅
菌処理が可能であるうえ、金属組織が緻密で薬液剤が金
属組織内へ浸入し難いことから、充填処理の前後に行う
分解洗浄時に水などで容易に且つ確実に洗浄することが
できる。
【0036】(5)上記焼結合金材を熱間静水圧成形法に
より成形した場合には、原料が微粉末であるため金属組
織が一層緻密となるうえ、高圧で圧縮結合されているた
め強靭で内部に巣を生じ難く、表面の加工仕上げ精度を
一層高めることができる。
【0037】(6)上記焼結合金材が、コバルト(Co)を
36〜53重量%、クロム(Cr)を27〜35重量%、
タングステン(W)を10〜20重量%、炭素(C)を2〜
3重量%含有する成分に、イットリウム(Y)とニオブ
(Nb)の少なくともいずれか一方を0.2〜5重量%加え
てある場合には、金属工具鋼に匹敵する高い機械的強度
と、緻密な金属組織による均一な高度分布を有し、耐腐
食性に優れた材料を得ることができるので、一層好まし
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す、定容積型薬液充
填ポンプの断面図である。
【図2】本発明の第2実施形態を示す、図1相当図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態を示す、定容積型薬液充
填ポンプの液出入口の断面図であり、図3(a)は吸入時
の断面図、図3(b)は吐出時の断面図である。
【図4】本発明の第3実施形態を示す、図1相当図であ
る。
【図5】本発明の第3実施形態を示す、図3相当図であ
り、図5(a)は吸入時の断面図、図5(b)は吐出時の断
面図である。
【図6】本発明の第4実施形態を示す、図1相当図であ
る。
【図7】本発明の第4実施形態の、洗浄・殺菌処理時の
定容積型薬液充填ポンプの断面図である。
【符号の説明】
1…定容積型薬液充填ポンプ、 2…シリンダ、 3…吸入空間、 5…プランジャ、 8…液入口、 10…液出口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E055 AA01 CA08 CA10 EA03 3H070 AA07 BB06 BB07 CC07 CC12 CC33 DD01 DD24 DD26 3H071 AA01 BB01 CC26 CC43 CC47 EE12 EE13 3H075 AA09 BB03 CC18 CC20 CC37 DA03 DA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のシリンダ(2)内の吸入空間(3)に
    液入口(8)と液出口(10)とを連通連結し、このシリンダ
    (2)内でプランジャ(5)を相対的に進退移動させて定量
    の薬液剤を吸入し吐出する定容積型薬液充填ポンプにお
    いて、 少なくとも上記シリンダ(2)とプランジャ(5)とを焼結
    合金材で形成したことを特徴とする、定容積型薬液充填
    ポンプ。
  2. 【請求項2】 上記焼結合金材を熱間静水圧成形法によ
    り成形した、請求項1に記載の定容積型薬液充填ポン
    プ。
  3. 【請求項3】 上記焼結合金材が、コバルト(Co)を3
    6〜53重量%、クロム(Cr)を27〜35重量%、タ
    ングステン(W)を10〜20重量%、炭素(C)を2〜3
    重量%含有する成分に、イットリウム(Y)とニオブ(N
    b)の少なくともいずれか一方を0.2〜5重量%加えて
    ある、請求項2に記載の定容積型薬液充填ポンプ。
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Cited By (5)

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JP2006299840A (ja) * 2005-04-18 2006-11-02 Nippon Oirumikisaa Kk 定量ポンプ
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