JP2001234333A - 金属プラズマを用いた成膜装置及び方法 - Google Patents
金属プラズマを用いた成膜装置及び方法Info
- Publication number
- JP2001234333A JP2001234333A JP2000378421A JP2000378421A JP2001234333A JP 2001234333 A JP2001234333 A JP 2001234333A JP 2000378421 A JP2000378421 A JP 2000378421A JP 2000378421 A JP2000378421 A JP 2000378421A JP 2001234333 A JP2001234333 A JP 2001234333A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal
- plasma
- electric field
- metal plasma
- film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
- Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高エネルギーで指向性の高い金属アークプラ
ズマを用いて広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜
することができ、かつ、膜質を低下させる液滴を効果的
に除去することができる成膜方法及び装置を提供する。 【解決手段】 金属プラズマから高エネルギーの円柱状
金属アークプラズマ38を発生させる金属プラズマ発生
装置20と、発生した金属アークプラズマを拡径する金
属プラズマ拡径装置10とを備える。金属プラズマ拡径
装置10は、例えば円柱状金属アークプラズマ38を遮
って配置され、かつ電気的に絶縁された金属メッシュ、
あるいは金属メッシュからなる電界電極12と、電界電
極に高周波電圧を印加する高周波電源14とからなる。
金属アークプラズマに同伴される液滴は金属メッシュと
衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動するか、
或いはメッシュと衝突して捕獲することにより、基板へ
の進入を阻止することができる。
ズマを用いて広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜
することができ、かつ、膜質を低下させる液滴を効果的
に除去することができる成膜方法及び装置を提供する。 【解決手段】 金属プラズマから高エネルギーの円柱状
金属アークプラズマ38を発生させる金属プラズマ発生
装置20と、発生した金属アークプラズマを拡径する金
属プラズマ拡径装置10とを備える。金属プラズマ拡径
装置10は、例えば円柱状金属アークプラズマ38を遮
って配置され、かつ電気的に絶縁された金属メッシュ、
あるいは金属メッシュからなる電界電極12と、電界電
極に高周波電圧を印加する高周波電源14とからなる。
金属アークプラズマに同伴される液滴は金属メッシュと
衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動するか、
或いはメッシュと衝突して捕獲することにより、基板へ
の進入を阻止することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマから金属
アークプラズマを発生させ被処理材の表面に薄膜を成膜
する方法及び装置に関する。
アークプラズマを発生させ被処理材の表面に薄膜を成膜
する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】部品の高機能化のために、DLC(Di
amond−like carbonfilm)やTi
N,CN等の薄膜を被処理材の表面に成膜する表面加工
技術が産業界で強く要望されている。例えばDLCはカ
ーボンを材料とする薄膜ダイヤモンドであり、(1)プ
ラスチックレンズの表面にコーティングしてスクラッチ
傷を防ぎ、(2)磁気ディスクの表面に成膜して読取り
ヘッドとの接触による磨耗を防ぎ、(3)環境問題化し
ている湿式メッキの代替として優れた耐食性、耐磨耗性
を発揮することができる。
amond−like carbonfilm)やTi
N,CN等の薄膜を被処理材の表面に成膜する表面加工
技術が産業界で強く要望されている。例えばDLCはカ
ーボンを材料とする薄膜ダイヤモンドであり、(1)プ
ラスチックレンズの表面にコーティングしてスクラッチ
傷を防ぎ、(2)磁気ディスクの表面に成膜して読取り
ヘッドとの接触による磨耗を防ぎ、(3)環境問題化し
ている湿式メッキの代替として優れた耐食性、耐磨耗性
を発揮することができる。
【0003】上述したDLC等の成膜手段として、
(1)窒素、アルゴン等のガスフラズマを用いたガスプ
ラズマ法、(2)炭素、チタンなどの金属プラズマを用
いた金属プラズマ法、及び(3)この両方を組合わせた
ハイブリッド法が開発されている。このうち、ガスプラ
ズマ法は、メタン(CH4)やアセチレン(C2H2)を
原料ガスとするため、成膜中に水素(H)が残存する基
本的が問題があり、このため、DLC等の膜質の硬度が
低下する。これに対して、金属プラズマ法では、原料
(陰極材)として純粋なカーボンや金属材料を用いるこ
とができるため、硬度の高い優れた膜ができる特徴があ
る。本発明は、かかる金属プラズマ法に関するものであ
る。
(1)窒素、アルゴン等のガスフラズマを用いたガスプ
ラズマ法、(2)炭素、チタンなどの金属プラズマを用
いた金属プラズマ法、及び(3)この両方を組合わせた
ハイブリッド法が開発されている。このうち、ガスプラ
ズマ法は、メタン(CH4)やアセチレン(C2H2)を
原料ガスとするため、成膜中に水素(H)が残存する基
本的が問題があり、このため、DLC等の膜質の硬度が
低下する。これに対して、金属プラズマ法では、原料
(陰極材)として純粋なカーボンや金属材料を用いるこ
とができるため、硬度の高い優れた膜ができる特徴があ
る。本発明は、かかる金属プラズマ法に関するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】金属プラズマ法による
成膜手段として、従来、アーク放電型金属プラズマイオ
ン源を用いてDLC,TiN,CN等の薄膜が生成され
ている。しかし従来の成膜手段では、溶けた原料(陰極
材)が微細(直径1μm前後)の液滴(スプラッシュ、
マクロパーティクル、ドロップレットと呼ぶ)となって
生成膜に付着し、薄膜の品質(膜質)を悪化させる問題
点がある。
成膜手段として、従来、アーク放電型金属プラズマイオ
ン源を用いてDLC,TiN,CN等の薄膜が生成され
ている。しかし従来の成膜手段では、溶けた原料(陰極
材)が微細(直径1μm前後)の液滴(スプラッシュ、
マクロパーティクル、ドロップレットと呼ぶ)となって
生成膜に付着し、薄膜の品質(膜質)を悪化させる問題
点がある。
【0005】この問題点を解決する手段として、例え
ば、特表平6−508235号、PCT/FI95/0
0677、等が提案されている。特表平6−50823
5号の「アークソース用大粒子フィルター」は、図4に
示すように、円形のカソード2、円筒形のアノード3、
トロイド4及び非線形のプラズマダクト5を備え、トロ
イド状の磁場により荷電粒子を素材8に導き、荷電して
いない液滴を除去するものである。なお、この図で、6
は管、7は標的部域、9は磁気走査コイルである。ま
た、PCT/FI95/00677の“FOCUSIN
G UNIT FOR AN ARC DISCHAG
E APPARATUS USED FORPLATI
NG" 「メッキ用アーク放電装置のフォーカシングユ
ニット」も、同様にブラズマビームを磁場により曲げ、
同時に陰極表面に半径方向の磁場をかけることによって
陰極点を陰極表面で回転させ液滴を除去するものであ
る。
ば、特表平6−508235号、PCT/FI95/0
0677、等が提案されている。特表平6−50823
5号の「アークソース用大粒子フィルター」は、図4に
示すように、円形のカソード2、円筒形のアノード3、
トロイド4及び非線形のプラズマダクト5を備え、トロ
イド状の磁場により荷電粒子を素材8に導き、荷電して
いない液滴を除去するものである。なお、この図で、6
は管、7は標的部域、9は磁気走査コイルである。ま
た、PCT/FI95/00677の“FOCUSIN
G UNIT FOR AN ARC DISCHAG
E APPARATUS USED FORPLATI
NG" 「メッキ用アーク放電装置のフォーカシングユ
ニット」も、同様にブラズマビームを磁場により曲げ、
同時に陰極表面に半径方向の磁場をかけることによって
陰極点を陰極表面で回転させ液滴を除去するものであ
る。
【0006】しかし、上述した従来の金属プラズマ法に
よる成膜手段では、磁場によりプラズマを曲げて素材8
に導くために、大型のトロイド4(コイル)を複数用い
る必要があり、その結果、成膜効率が低下し磁場発生設
備(例えばコイル)が大型化し、装置設備が非常に高価
になる問題点があった。
よる成膜手段では、磁場によりプラズマを曲げて素材8
に導くために、大型のトロイド4(コイル)を複数用い
る必要があり、その結果、成膜効率が低下し磁場発生設
備(例えばコイル)が大型化し、装置設備が非常に高価
になる問題点があった。
【0007】本発明はかかる問題点を同時に解決するた
めに創案されたものである。すなわち、本発明の目的
は、高エネルギーで指向性の高い金属アークプラズマを
用いて広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜するこ
とができ、かつ、膜質を低下させる液滴を効果的に除去
することができる金属プラズマを用いた成膜方法及び装
置を提供することにある。
めに創案されたものである。すなわち、本発明の目的
は、高エネルギーで指向性の高い金属アークプラズマを
用いて広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜するこ
とができ、かつ、膜質を低下させる液滴を効果的に除去
することができる金属プラズマを用いた成膜方法及び装
置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、金属プ
ラズマから高エネルギーの円柱状金属アークプラズマ
(38)を発生させる金属プラズマ発生装置(20)
と、発生した金属アークプラズマを拡径する金属プラズ
マ拡径装置(10)とを備える、ことを特徴とする金属
プラズマを用いた成膜装置が提供される。
ラズマから高エネルギーの円柱状金属アークプラズマ
(38)を発生させる金属プラズマ発生装置(20)
と、発生した金属アークプラズマを拡径する金属プラズ
マ拡径装置(10)とを備える、ことを特徴とする金属
プラズマを用いた成膜装置が提供される。
【0009】この構成により、金属プラズマ拡径装置
(10)により発生した金属アークプラズマを拡径して
被処理材に照射し成膜するので、広い範囲に均一に高品
質のDLC等を成膜することができる。
(10)により発生した金属アークプラズマを拡径して
被処理材に照射し成膜するので、広い範囲に均一に高品
質のDLC等を成膜することができる。
【0010】本発明の好ましい実施形態によれば、前記
金属プラズマ拡径装置(10)は、円柱状金属アークプ
ラズマ(38)を遮って配置され、かつ電気的に絶縁さ
れた金属メッシュである。この構成により、電気的に浮
いた(絶縁された)金属メッシュがアークプラズマ(3
8)の持っている電位と同等となり、飛来プラズマはメ
ッシュの電位のために拡径し、液滴(スプラッシュ)
は、電荷をもっていないために、金属メッシュに衝突し
除去される。
金属プラズマ拡径装置(10)は、円柱状金属アークプ
ラズマ(38)を遮って配置され、かつ電気的に絶縁さ
れた金属メッシュである。この構成により、電気的に浮
いた(絶縁された)金属メッシュがアークプラズマ(3
8)の持っている電位と同等となり、飛来プラズマはメ
ッシュの電位のために拡径し、液滴(スプラッシュ)
は、電荷をもっていないために、金属メッシュに衝突し
除去される。
【0011】本発明の別の好ましい実施形態によれば、
前記金属プラズマ拡径装置(10)は、金属アークプラ
ズマに電界を負荷する電界電極(12)と、電界電極に
高周波電圧を印加する高周波電源(14)とからなる。
この構成により、電界電極(12)を介して金属アーク
プラズマに高周波の電界を負荷して、指向性の高い金属
アークプラズマの幅を広げることができる。
前記金属プラズマ拡径装置(10)は、金属アークプラ
ズマに電界を負荷する電界電極(12)と、電界電極に
高周波電圧を印加する高周波電源(14)とからなる。
この構成により、電界電極(12)を介して金属アーク
プラズマに高周波の電界を負荷して、指向性の高い金属
アークプラズマの幅を広げることができる。
【0012】前記電界電極(12)は、円柱状金属アー
クプラズマ(38)を遮って配置された金属メッシュで
ある。かかる金属メッシュを電界電極として用いること
により、金属アークプラズマに同伴される液滴を電界電
極と衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動する
か、或いはメッシュと衝突して捕獲することにより、基
板への進入を阻止することができる。
クプラズマ(38)を遮って配置された金属メッシュで
ある。かかる金属メッシュを電界電極として用いること
により、金属アークプラズマに同伴される液滴を電界電
極と衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動する
か、或いはメッシュと衝突して捕獲することにより、基
板への進入を阻止することができる。
【0013】前記金属プラズマ発生装置(20)は、仕
切り板(21)で区分された真空容器(24)と、真空
容器内に配置され負に印加されるカソード(27)と、
該カソードに対向する位置の前記仕切り板に設けられ貫
通孔(25)を有するアノード(26)と、被処理材
(1)を負に印加して金属プラズマからイオンを蓄積さ
せるバイアス電源(19)と、を備える。
切り板(21)で区分された真空容器(24)と、真空
容器内に配置され負に印加されるカソード(27)と、
該カソードに対向する位置の前記仕切り板に設けられ貫
通孔(25)を有するアノード(26)と、被処理材
(1)を負に印加して金属プラズマからイオンを蓄積さ
せるバイアス電源(19)と、を備える。
【0014】この構成により、真空容器(24)内を真
空に保持し、アノード(26)とカソード(27)との
間に真空アーク放電(31)を発生させてカソード物質
の金属プラズマを形成し、この状態で真空チャンバー内
の真空度を一定に保ち、磁場発生装置による磁場により
金属プラズマを一時的に封じ込め、バイアス電源(1
9)による電界により金属プラズマから円柱状金属アー
クプラズマ(38)を発生させることができる。
空に保持し、アノード(26)とカソード(27)との
間に真空アーク放電(31)を発生させてカソード物質
の金属プラズマを形成し、この状態で真空チャンバー内
の真空度を一定に保ち、磁場発生装置による磁場により
金属プラズマを一時的に封じ込め、バイアス電源(1
9)による電界により金属プラズマから円柱状金属アー
クプラズマ(38)を発生させることができる。
【0015】また、本発明によれば、真空容器(24)
内を真空に保持し、印加磁場中でアノードとカソードの
間に真空アーク放電を発生させてカソード物質の金属プ
ラズマを形成し、次いで磁場により金属プラズマを封じ
込め輸送し、この金属プラズマを高周波電界により拡径
して被処理材に照射し成膜する、ことを特徴とする金属
プラズマを用いた成膜方法が提供される。
内を真空に保持し、印加磁場中でアノードとカソードの
間に真空アーク放電を発生させてカソード物質の金属プ
ラズマを形成し、次いで磁場により金属プラズマを封じ
込め輸送し、この金属プラズマを高周波電界により拡径
して被処理材に照射し成膜する、ことを特徴とする金属
プラズマを用いた成膜方法が提供される。
【0016】この方法により、指向性の強いアーク放電
金属プラズマを拡径して被処理材に照射し成膜するの
で、広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜すること
ができる。
金属プラズマを拡径して被処理材に照射し成膜するの
で、広い範囲に均一に高品質のDLC等を成膜すること
ができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施例を
図面を参照して説明する。なお、各図において共通する
部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明による成膜装置の全体構成図である。こ
の図に示すように、本発明の金属プラズマを用いた成膜
装置は、金属プラズマ発生装置20と金属プラズマ拡径
装置10とからなる。金属プラズマ発生装置20は、強
い指向性の金属プラズマ32から円柱状金属アークプラ
ズマ38を発生させ、これを金属プラズマ拡径装置10
により拡径して被処理材1に照射し成膜する。なお、被
処理材1及び金属プラズマ拡径装置10は、成膜チャン
バー17内に収容され、内部を真空(例えば10-5〜1
0-6Torr)に保持する。また、この例では、被処理
材1を保持するホルダー18がバイアス電源19(直流
電源)により−100V〜−1000V程度に印加さ
れ、プラスに帯電した円柱状金属アークプラズマ38中
のイオンによる成膜効率を高めるようになっている。
図面を参照して説明する。なお、各図において共通する
部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明による成膜装置の全体構成図である。こ
の図に示すように、本発明の金属プラズマを用いた成膜
装置は、金属プラズマ発生装置20と金属プラズマ拡径
装置10とからなる。金属プラズマ発生装置20は、強
い指向性の金属プラズマ32から円柱状金属アークプラ
ズマ38を発生させ、これを金属プラズマ拡径装置10
により拡径して被処理材1に照射し成膜する。なお、被
処理材1及び金属プラズマ拡径装置10は、成膜チャン
バー17内に収容され、内部を真空(例えば10-5〜1
0-6Torr)に保持する。また、この例では、被処理
材1を保持するホルダー18がバイアス電源19(直流
電源)により−100V〜−1000V程度に印加さ
れ、プラスに帯電した円柱状金属アークプラズマ38中
のイオンによる成膜効率を高めるようになっている。
【0018】金属プラズマ拡径装置10は、円柱状金属
アークプラズマ38に電界を負荷する電界電極12と、
電界電極12に高周波電圧を印加する高周波電源14と
からなる。また、この例では、電界電極12と高周波電
源14との間にコンデンサ15が接続され、電界電極1
2を電気的に浮かしている。高周波電源14は、この例
ではRF(13.56MHz)、200Wの交流電源で
あるが、高電圧パルス電源を用いてもよい。
アークプラズマ38に電界を負荷する電界電極12と、
電界電極12に高周波電圧を印加する高周波電源14と
からなる。また、この例では、電界電極12と高周波電
源14との間にコンデンサ15が接続され、電界電極1
2を電気的に浮かしている。高周波電源14は、この例
ではRF(13.56MHz)、200Wの交流電源で
あるが、高電圧パルス電源を用いてもよい。
【0019】電界電極12は、図1の例では、円柱状金
属アークプラズマ38を遮って配置された2枚の金属メ
ッシュ12aである。この金属メッシュ12aは、50
0メッシュ以上の格子状金網であり、目開き寸法が約
0.026mm以下に設定されている。
属アークプラズマ38を遮って配置された2枚の金属メ
ッシュ12aである。この金属メッシュ12aは、50
0メッシュ以上の格子状金網であり、目開き寸法が約
0.026mm以下に設定されている。
【0020】この構成により、円柱状金属アークプラズ
マ38中のプラス(+)に帯電したイオンが金属メッシ
ュ12aと成膜チャンバー17の間に形成される交番す
る電界Bにより円柱状金属アークプラズマ38に直交す
る方向の力を受けて幅方向に広がる。また、円柱状金属
アークプラズマ38自体は帯電しているため、プラス
(+)に帯電した金属メッシュ12aの開口を通過する
が、円柱状金属アークプラズマに同伴される液滴は、電
界電極と衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動
するか、或いはメッシュと衝突して容器内に落ち回収さ
れる。
マ38中のプラス(+)に帯電したイオンが金属メッシ
ュ12aと成膜チャンバー17の間に形成される交番す
る電界Bにより円柱状金属アークプラズマ38に直交す
る方向の力を受けて幅方向に広がる。また、円柱状金属
アークプラズマ38自体は帯電しているため、プラス
(+)に帯電した金属メッシュ12aの開口を通過する
が、円柱状金属アークプラズマに同伴される液滴は、電
界電極と衝突してイオン化し、電界により壁面側に移動
するか、或いはメッシュと衝突して容器内に落ち回収さ
れる。
【0021】従って、指向性の高い金属アークプラズマ
の幅を広げることができ、かつ金属アークプラズマに同
伴される液滴を効果的に捕獲・除去して膜質を高めるこ
とができる。
の幅を広げることができ、かつ金属アークプラズマに同
伴される液滴を効果的に捕獲・除去して膜質を高めるこ
とができる。
【0022】また図1に示すように、金属プラズマ発生
装置20は、仕切り板21で区分された真空容器24
と、真空容器内に配置され負に印加されるカソード27
と、該カソードに対向する位置の前記仕切り板に設けら
れ貫通孔25を有するアノード26と、被処理材1を負
に印加して金属プラズマからイオンを蓄積させるバイア
ス電源19とを備えている。
装置20は、仕切り板21で区分された真空容器24
と、真空容器内に配置され負に印加されるカソード27
と、該カソードに対向する位置の前記仕切り板に設けら
れ貫通孔25を有するアノード26と、被処理材1を負
に印加して金属プラズマからイオンを蓄積させるバイア
ス電源19とを備えている。
【0023】真空容器24は、図示しない真空装置によ
り真空排気され、これにより、アークプラズマの発生時
にカソードが蒸発して金属イオンが発生する第1チャン
バー22よりも第2チャンバー23の圧力が低くなるよ
うに差動排気するようになっている。
り真空排気され、これにより、アークプラズマの発生時
にカソードが蒸発して金属イオンが発生する第1チャン
バー22よりも第2チャンバー23の圧力が低くなるよ
うに差動排気するようになっている。
【0024】また、図1に示すように、この金属プラズ
マ発生装置20は、第1チャンバー22及び第2チャン
バー23内に発生するプラズマを少なくとも一時的に封
じ込める磁場を発生させる磁場発生装置30を更に備え
ている。成膜チャンバー17は、例えば、マルチカスプ
磁場を形成するための複数の永久磁石と、ミラー磁場を
形成するための空心コイルとからなり、これらの2つの
磁場により、プラズマ閉じ込め空間を形成するようにな
っている(図示せず)。なお、磁場発生装置30は、か
かる構成に限定されず、例えば、特開平5−10179
9号に開示したような種々の構成のものであってもよ
い。
マ発生装置20は、第1チャンバー22及び第2チャン
バー23内に発生するプラズマを少なくとも一時的に封
じ込める磁場を発生させる磁場発生装置30を更に備え
ている。成膜チャンバー17は、例えば、マルチカスプ
磁場を形成するための複数の永久磁石と、ミラー磁場を
形成するための空心コイルとからなり、これらの2つの
磁場により、プラズマ閉じ込め空間を形成するようにな
っている(図示せず)。なお、磁場発生装置30は、か
かる構成に限定されず、例えば、特開平5−10179
9号に開示したような種々の構成のものであってもよ
い。
【0025】上述した装置は以下のように使用される。
すなわち、真空チャンバー22、23内をガスを入れて
真空(例えば10-2〜10-4Torr)に保持し、アノ
ード26とカソード27との間に真空アーク放電31を
発生させてカソード物質の金属プラズマを形成し、その
後ガスを遮断して真空チャンバー22、23内の真空度
を10-5〜10-6Torrに保ち、磁場発生装置30に
よる磁場により金属プラズマを一時的に封じ込め、バイ
アス電極19による電界によりアーク金属プラズマから
所望するイオンを基板上に蓄積させる。
すなわち、真空チャンバー22、23内をガスを入れて
真空(例えば10-2〜10-4Torr)に保持し、アノ
ード26とカソード27との間に真空アーク放電31を
発生させてカソード物質の金属プラズマを形成し、その
後ガスを遮断して真空チャンバー22、23内の真空度
を10-5〜10-6Torrに保ち、磁場発生装置30に
よる磁場により金属プラズマを一時的に封じ込め、バイ
アス電極19による電界によりアーク金属プラズマから
所望するイオンを基板上に蓄積させる。
【0026】金属プラズマ発生装置20は更に、カソー
ド27とアノード26の間に放電を起こさせるための直
流電源装置40を備えている。
ド27とアノード26の間に放電を起こさせるための直
流電源装置40を備えている。
【0027】更に、上述した金属プラズマ拡径装置10
の構成により、プラス(+)に帯電した円柱状金属アー
クプラズマ38が金属メッシュ12aと成膜チャンバー
17の間に形成される交番する電界Bにより円柱状金属
アークプラズマ38に直交する方向の力を受けるので指
向性の高い金属アークプラズマの幅を広げることができ
る。また、円柱状金属アークプラズマ38自体は帯電し
ているため、プラス(+)に帯電した金属メッシュ12
aの開口を通過するが、金属アークプラズマに同伴され
る液滴は、電界電極と衝突してイオン化し、電界により
壁面側に移動するか、或いはメッシュと衝突して容器内
に落ち回収される。
の構成により、プラス(+)に帯電した円柱状金属アー
クプラズマ38が金属メッシュ12aと成膜チャンバー
17の間に形成される交番する電界Bにより円柱状金属
アークプラズマ38に直交する方向の力を受けるので指
向性の高い金属アークプラズマの幅を広げることができ
る。また、円柱状金属アークプラズマ38自体は帯電し
ているため、プラス(+)に帯電した金属メッシュ12
aの開口を通過するが、金属アークプラズマに同伴され
る液滴は、電界電極と衝突してイオン化し、電界により
壁面側に移動するか、或いはメッシュと衝突して容器内
に落ち回収される。
【0028】図2は、本発明の成膜装置を構成する金属
プラズマ拡径装置の別の構成図である。この図におい
て、電界電極12が(A)(B)では2枚の金属平板1
2bからなり、(C)(D)では螺旋状のコイル12
c,12dからなる。(A)及び(C)は、平板の間隔
又はコイルの直径が一定の場合であり、(B)と(D)
は、これらが変化する場合である。これらのいずれの場
合でも、プラス(+)に帯電した円柱状金属アークプラ
ズマ38が2枚の平板12bの間、或いはコイル12
c,12dと成膜チャンバー17の間に形成される交番
する電界Bにより円柱状金属アークプラズマ38に直交
する方向の力を受けるので指向性の高い金属アークプラ
ズマの幅を広げることができる。
プラズマ拡径装置の別の構成図である。この図におい
て、電界電極12が(A)(B)では2枚の金属平板1
2bからなり、(C)(D)では螺旋状のコイル12
c,12dからなる。(A)及び(C)は、平板の間隔
又はコイルの直径が一定の場合であり、(B)と(D)
は、これらが変化する場合である。これらのいずれの場
合でも、プラス(+)に帯電した円柱状金属アークプラ
ズマ38が2枚の平板12bの間、或いはコイル12
c,12dと成膜チャンバー17の間に形成される交番
する電界Bにより円柱状金属アークプラズマ38に直交
する方向の力を受けるので指向性の高い金属アークプラ
ズマの幅を広げることができる。
【0029】
【実施例】(実施例1)図1に示した成膜装置を用い
て、以下の試験条件でDLCの成膜試験を実施した。 (1)雰囲気真空度:6×10-5torr (2)放電条件:カーボン直流アーク 60A−60V (3)高周波電源:RF 200W,13.56MHz (4)ホルダーバイアス電圧:−100V (5)成膜時間:10分
て、以下の試験条件でDLCの成膜試験を実施した。 (1)雰囲気真空度:6×10-5torr (2)放電条件:カーボン直流アーク 60A−60V (3)高周波電源:RF 200W,13.56MHz (4)ホルダーバイアス電圧:−100V (5)成膜時間:10分
【0030】上述した試験により、カソード27の原料
としてカーボンを用い、幅26mm×長さ76mm、厚
さ1mmのガラス板を3枚並べた幅78mm×長さ76
mmの広い面積に膜厚0.5μmのDLC膜を均一に成
膜できることが確認された。
としてカーボンを用い、幅26mm×長さ76mm、厚
さ1mmのガラス板を3枚並べた幅78mm×長さ76
mmの広い面積に膜厚0.5μmのDLC膜を均一に成
膜できることが確認された。
【0031】図3は、得られたDLC膜をラマン分光法
により分析した分光スペクトルであり、縦軸は任意強度
を示している。この図において右側のピークはグラファ
イト面のきれいなSP2のピーク、左側のピークはグラ
ファイト構造の乱れが大きくなった細切れのピーク(S
P3)である。そしてこのデータより、高品質のDLC
膜(ダイヤモンド薄膜)が形成されていることは明らか
である。また、このDLC膜は、バイアス電極19によ
り、100eV以上の高エネルギーに加速できるので、
1eVが非平衡的にほぼ1万℃に相当することからかん
がみても、非常に高品質のDLC膜が成膜されていると
いえる。
により分析した分光スペクトルであり、縦軸は任意強度
を示している。この図において右側のピークはグラファ
イト面のきれいなSP2のピーク、左側のピークはグラ
ファイト構造の乱れが大きくなった細切れのピーク(S
P3)である。そしてこのデータより、高品質のDLC
膜(ダイヤモンド薄膜)が形成されていることは明らか
である。また、このDLC膜は、バイアス電極19によ
り、100eV以上の高エネルギーに加速できるので、
1eVが非平衡的にほぼ1万℃に相当することからかん
がみても、非常に高品質のDLC膜が成膜されていると
いえる。
【0032】(実施例2)金属プラズマ拡径装置10と
して、線径250μm、ピッチ0.845mm(30メッシ
ュ)、開口率49.66%の金属メッシュをアークプラ
ズマ38に直角に配置し、かつ電気的に浮かせて試験し
た。この金属メッシュは、1枚のみと間隔を隔てた2枚
を試験した。またこの試験では、上述した高周波電源1
4を使用せず、金属メッシュには高周波電圧を印加しな
いで行った。この結果、いずれの場合でも金属メッシュ
に高周波電圧を印加せず電気的に浮かせるだけで、アー
クプラズマ38を拡径することができ、かつマクロパー
ティクル(スプラッシュ)が大幅に減少することが確認
された。これは、電気的に浮かせた結果、金属メッシュ
がアークプラズマ38の持っている電位と同等となり、
飛来プラズマはメッシュの電位のために拡径し、スプラ
ッシュは、電荷をもっていないために、金属メッシュに
衝突し除去されたものと考えられる。
して、線径250μm、ピッチ0.845mm(30メッシ
ュ)、開口率49.66%の金属メッシュをアークプラ
ズマ38に直角に配置し、かつ電気的に浮かせて試験し
た。この金属メッシュは、1枚のみと間隔を隔てた2枚
を試験した。またこの試験では、上述した高周波電源1
4を使用せず、金属メッシュには高周波電圧を印加しな
いで行った。この結果、いずれの場合でも金属メッシュ
に高周波電圧を印加せず電気的に浮かせるだけで、アー
クプラズマ38を拡径することができ、かつマクロパー
ティクル(スプラッシュ)が大幅に減少することが確認
された。これは、電気的に浮かせた結果、金属メッシュ
がアークプラズマ38の持っている電位と同等となり、
飛来プラズマはメッシュの電位のために拡径し、スプラ
ッシュは、電荷をもっていないために、金属メッシュに
衝突し除去されたものと考えられる。
【0033】(実施例3)同様に金属プラズマ拡径装置
10として、線径80μm、ピッチ0.254mm(100
メッシュ)、開口率47%の金属メッシュを同様に1枚
のみと2枚をアークプラズマ38に直角に配置し、かつ
電気的に浮かせて試験した。この結果、アークプラズマ
38を拡径することができるばかりでなく、マクロパー
ティクル(スプラッシュ)を完全に除去できることが確
認された。
10として、線径80μm、ピッチ0.254mm(100
メッシュ)、開口率47%の金属メッシュを同様に1枚
のみと2枚をアークプラズマ38に直角に配置し、かつ
電気的に浮かせて試験した。この結果、アークプラズマ
38を拡径することができるばかりでなく、マクロパー
ティクル(スプラッシュ)を完全に除去できることが確
認された。
【0034】なお、本発明は上述した実施形態及び実施
例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々
変更できることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】上述したように、金属メッシュをアーク
プラズマ38に直角に配置し、かつ電気的に浮かせるだ
けで、金属メッシュがアークプラズマ38の持っている
電位と同等となり、アークプラズマ38を拡径すること
ができ、かつマクロパーティクル(スプラッシュ)を大
幅に減少することができる。
プラズマ38に直角に配置し、かつ電気的に浮かせるだ
けで、金属メッシュがアークプラズマ38の持っている
電位と同等となり、アークプラズマ38を拡径すること
ができ、かつマクロパーティクル(スプラッシュ)を大
幅に減少することができる。
【0036】また真空中にメッシュ等の電界電極を配置
し、これにRFを印加することにより、真空中に交番す
る電界が形成される。この電界により金属アークプラズ
マの強い直進性が緩和されメッシュに沿って金属アーク
プラズマ域を広くできる。そして被処理材は金属アーク
プラズマの進入方向に直角に配置した場合でも良好に成
膜できる。なお、液滴は、メッシュの電解電極と衝突し
てイオン化し、電界により壁面に持って行かれるか、又
はメッシュと衝突して容器内に落ち回収される。
し、これにRFを印加することにより、真空中に交番す
る電界が形成される。この電界により金属アークプラズ
マの強い直進性が緩和されメッシュに沿って金属アーク
プラズマ域を広くできる。そして被処理材は金属アーク
プラズマの進入方向に直角に配置した場合でも良好に成
膜できる。なお、液滴は、メッシュの電解電極と衝突し
てイオン化し、電界により壁面に持って行かれるか、又
はメッシュと衝突して容器内に落ち回収される。
【0037】従って、本発明の装置及び方法により、
(1)絶縁ガラス(スライドガラス)上にDLCを成膜
することができ、この事は(2)金属メッシュの絶縁ま
たはRFの印加により、荷電蓄積効果が改善されてDL
C膜ができた事を示している。
(1)絶縁ガラス(スライドガラス)上にDLCを成膜
することができ、この事は(2)金属メッシュの絶縁ま
たはRFの印加により、荷電蓄積効果が改善されてDL
C膜ができた事を示している。
【0038】すなわち、本発明の金属プラズマを用いた
成膜装置及び方法は、高エネルギーで指向性の高い金属
アークプラズマを用いて広い範囲に均一に高品質のDL
C等を成膜することができ、かつ、膜質を低下させる液
滴を効果的に除去することができる、等の優れた効果を
有する。
成膜装置及び方法は、高エネルギーで指向性の高い金属
アークプラズマを用いて広い範囲に均一に高品質のDL
C等を成膜することができ、かつ、膜質を低下させる液
滴を効果的に除去することができる、等の優れた効果を
有する。
【図1】本発明による成膜装置の全体構成図である。
【図2】本発明の成膜装置を構成する金属プラズマ拡径
装置の構成図である。
装置の構成図である。
【図3】本発明の実施例を示すラマン分光法スペクトル
図である。
図である。
【図4】従来の成膜装置の構成図である。
1 被処理材、2 カソード、3 アノード、4 トロ
イド、5 プラズマダクト、6 管、7 標的部域、8
素材、9 磁気走査コイル、10 金属プラズマ拡径
装置、12 電界電極、12a 金属メッシュ、12b
金属平板、12c,12d 螺旋状コイル、14 高
周波電源、15 コンデンサ、17 成膜チャンバー、
18 ホルダー、19 バイアス電源(直流電源)、2
0 金属プラズマ発生装置、21 仕切り板、22 第
1チャンバー、23 第2チャンバー、24 真空容
器、25 開口孔、26 アノード、27 カソード、
30 磁場発生装置、31 グロー放電、38 円柱状
金属アークプラズマ、40 電源装置、
イド、5 プラズマダクト、6 管、7 標的部域、8
素材、9 磁気走査コイル、10 金属プラズマ拡径
装置、12 電界電極、12a 金属メッシュ、12b
金属平板、12c,12d 螺旋状コイル、14 高
周波電源、15 コンデンサ、17 成膜チャンバー、
18 ホルダー、19 バイアス電源(直流電源)、2
0 金属プラズマ発生装置、21 仕切り板、22 第
1チャンバー、23 第2チャンバー、24 真空容
器、25 開口孔、26 アノード、27 カソード、
30 磁場発生装置、31 グロー放電、38 円柱状
金属アークプラズマ、40 電源装置、
Claims (6)
- 【請求項1】 金属プラズマから高エネルギーの円柱状
金属アークプラズマ(38)を発生させる金属プラズマ
発生装置(20)と、発生した金属アークプラズマを拡
径する金属プラズマ拡径装置(10)とを備える、こと
を特徴とする金属プラズマを用いた成膜装置。 - 【請求項2】 前記金属プラズマ拡径装置(10)は、
円柱状金属アークプラズマ(38)を遮って配置され、
かつ電気的に絶縁された金属メッシュである、ことを特
徴とする請求項1に記載の金属プラズマを用いた成膜装
置。 - 【請求項3】 前記金属プラズマ拡径装置(10)は、
金属アークプラズマに電界を負荷する電界電極(12)
と、電界電極に高周波電圧を印加する高周波電源(1
4)とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の金
属プラズマを用いた成膜装置。 - 【請求項4】 前記電界電極(12)は、円柱状金属ア
ークプラズマ(38)を遮って配置された金属メッシュ
である、ことを特徴とする請求項3に記載の金属プラズ
マを用いた成膜装置。 - 【請求項5】 前記金属プラズマ発生装置(20)は、
仕切り板(21)で区分された真空容器(24)と、真
空容器内に配置され負に印加されるカソード(27)
と、該カソードに対向する位置の前記仕切り板に設けら
れ貫通孔(25)を有するアノード(26)と、被処理
材(1)を負に印加して金属プラズマからイオンを蓄積
させるバイアス電源(19)と、を備えることを特徴と
する請求項1に記載の金属プラズマを用いた成膜装置。 - 【請求項6】 真空容器(24)内を真空に保持し、印
加磁場中でアノードとカソードの間に真空アーク放電を
発生させてカソード物質の金属プラズマを形成し、次い
で磁場により金属プラズマを封じ込め輸送し、この金属
プラズマを高周波電界により拡径して被処理材に照射し
成膜する、ことを特徴とする金属プラズマを用いた成膜
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000378421A JP2001234333A (ja) | 1999-12-14 | 2000-12-13 | 金属プラズマを用いた成膜装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35455099 | 1999-12-14 | ||
JP11-354550 | 1999-12-14 | ||
JP2000378421A JP2001234333A (ja) | 1999-12-14 | 2000-12-13 | 金属プラズマを用いた成膜装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001234333A true JP2001234333A (ja) | 2001-08-31 |
Family
ID=26580083
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000378421A Pending JP2001234333A (ja) | 1999-12-14 | 2000-12-13 | 金属プラズマを用いた成膜装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001234333A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103056425A (zh) * | 2013-02-27 | 2013-04-24 | 武汉大学 | 一种超硬纳米晶TiN-CN-DLC梯度复合涂层合金钻头及其制备方法 |
JP5232980B2 (ja) * | 2006-12-07 | 2013-07-10 | 国立大学法人名古屋大学 | 炭素質膜の製造方法および製造装置 |
-
2000
- 2000-12-13 JP JP2000378421A patent/JP2001234333A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5232980B2 (ja) * | 2006-12-07 | 2013-07-10 | 国立大学法人名古屋大学 | 炭素質膜の製造方法および製造装置 |
CN103056425A (zh) * | 2013-02-27 | 2013-04-24 | 武汉大学 | 一种超硬纳米晶TiN-CN-DLC梯度复合涂层合金钻头及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6638403B1 (en) | Plasma processing apparatus with real-time particle filter | |
JP2021502688A (ja) | 線形化されたエネルギーの無線周波数プラズマイオン供給源 | |
KR100754370B1 (ko) | 향상된 중성입자 플럭스를 갖는 중성입자빔 생성장치 | |
JP2001028244A (ja) | ビーム源 | |
JPWO2007139086A1 (ja) | カーボンナノチューブ成長用基板、カーボンナノチューブ成長方法、カーボンナノチューブ成長用触媒の粒径制御方法、及びカーボンナノチューブ径の制御方法 | |
US4716340A (en) | Pre-ionization aided sputter gun | |
JP2008223105A (ja) | 直進プラズマによる処理装置、処理方法及び処理物 | |
JP4690477B2 (ja) | 陽極壁多分割型プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置 | |
US5405447A (en) | Plasma CVD apparatus | |
JP4568768B2 (ja) | プラズマ生成装置及びプラズマ処理装置 | |
JP2001234333A (ja) | 金属プラズマを用いた成膜装置及び方法 | |
JP3668845B2 (ja) | 放電型プラズマ成膜装置とその方法 | |
JP5404950B1 (ja) | 堆積装置および堆積方法 | |
EP1628335A1 (en) | Surface treating method using ion beam and surface treating device | |
JP3327533B2 (ja) | 被膜形成方法 | |
JP2007066794A (ja) | ガスクラスターイオンビーム装置 | |
JPS62180747A (ja) | 放電反応装置 | |
JPS6127464B2 (ja) | ||
JP5997417B1 (ja) | 真空アーク成膜装置および成膜方法 | |
Xenoulis et al. | Size selection by cluster deflection in an electric field | |
JPS6127463B2 (ja) | ||
US20080087539A1 (en) | Apparatus and Method for Materials Processing with Ion-Ion Plasma | |
JPS63282259A (ja) | スパツタ装置 | |
RU2463382C2 (ru) | Способ и устройство для получения многослойно-композиционных наноструктурированных покрытий и материалов | |
JPH05195213A (ja) | スパッタリング装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20031201 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20040322 |