JP2001228131A - 液体クロマトグラフィー用充填剤 - Google Patents

液体クロマトグラフィー用充填剤

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JP2001228131A
JP2001228131A JP2000038472A JP2000038472A JP2001228131A JP 2001228131 A JP2001228131 A JP 2001228131A JP 2000038472 A JP2000038472 A JP 2000038472A JP 2000038472 A JP2000038472 A JP 2000038472A JP 2001228131 A JP2001228131 A JP 2001228131A
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acrylate
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glycol
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Kazuyuki Oishi
和之 大石
Toshiki Kawabe
俊樹 川辺
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルモン様作用物質を短時間に精度良く分離
することのできる液体クロマトグラフィー用充填剤を提
供する。 【解決手段】 (メタ)アクリル酸エステルである架橋
性単量体を重合して得られる架橋重合体よりなる、ホル
モン様作用物質測定用の液体クロマトグラフィー用充填
剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホルモン様作用物
質類を測定するのに好適な液体クロマトグラフィー用充
填剤に関する。
【0002】
【従来の技術】環境中に排出された生物由来のホルモン
類や一部の化学物質は、生体内に取り込まれるとホルモ
ン類似作用を示すものがある。これらの化学物質は内分
泌攪乱物化学質と呼ばれ、動物の生殖機能等に悪影響を
及ぼすことがわかってきた。従ってこれらの物質の正確
な測定は極めて重要である。
【0003】一般に環境中に排出されるホルモン様作用
物質は極めて微量であるため、ガスクロマトグラフィー
(GC)法、液体クロマトグラフィー(LC)法、ある
いはこれらの方法とマススペクトル(MS)分析法を組
み合わせた方法、あるいは抗原抗体反応に基づく免疫法
などの高感度分析法により測定されている。これらの
内、LC法は、設備の面やコストの面から最も有益な方
法である。
【0004】LC法によるホルモン様作用物質の測定
は、主にオクタデシルシリル(ODS)基を有するシリ
カ系充填剤により測定されている。しかしこの充填剤
は、残存するシラノール基による非特異吸着を起こすた
め、微量なホルモン様作用物質を測定する場合は測定精
度に問題が生じる。
【0005】一方、ポリマー系充填剤は、残存シラノー
ル基の影響がない反面、ホルモン様作用物質と適度な相
互作用を有する素材についてはこれまで知られていな
い。最も一般的な疎水性相互作用により分離を行うポリ
マー系充填剤は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体
(特開昭63−182564号公報)や、ジビニルベン
ゼン−アクリル酸エステル共重合体よりなる充填剤であ
る。しかしこれらの素材は、芳香族化合物を不純物とし
て含み、これらの不純物は測定時に溶出し、目的成分の
定量性を損なうという問題点があった。また、この不純
物は洗浄により除去することが困難であるという問題も
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、ホルモ
ン様作用物質の測定に適したLC用充填剤、すなわち、
非特異吸着が少なく、微量のホルモン様作用物質を短時
間に分離できる充填剤はこれまでに知られていない。本
発明は、ホルモン様作用物質を短時間に精度良く分離す
ることのできるLC用充填剤を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
(メタ)アクリル酸エステルである架橋性単量体を重合
して得られる架橋重合体よりなる、ホルモン様作用物質
測定用の液体クロマトグラフィー用充填剤である。
【0008】請求項2記載の発明は、(メタ)アクリル
酸エステルである架橋性単量体が、アルキレングリコー
ルジ(メタ)アクリレートである、請求項1記載の液体
クロマトグラフィー用充填剤である。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】本発明の液体クロマトグラフィー用充填剤
は、(メタ)アクリル酸エステル(本明細書中において
は、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを
意味する)である架橋性単量体を重合して得られる架橋
重合体よりなる充填剤である。この架橋重合体は、(メ
タ)アクリル酸エステルである架橋性単量体を、重合開
始剤の存在化において重合反応を行うことにより得られ
る。
【0011】本発明における(メタ)アクリル酸エステ
ルである架橋性単量体は、公知の架橋性(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体を用いることができる。
【0012】上記(メタ)アクリル酸エステルである架
橋性単量体のうち、より好ましくは、アルキレングリコ
ールジ(メタ)アクリレートを用いることができる。
【0013】本発明における(メタ)アクリル酸エステ
ルである架橋性単量体の具体例としては、例えば:エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、などのアルキレングリコールジ(メタ)ア
クリレート類;トリメチロールエタントリ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチルロールメタントリ(メタ)アクリ
レート、テトラメチルロールメタンテトラ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)ア
クリレート;ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオ−ルジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メ
タ)アクリロキシプロパン、2−ヒドロキシ−1−アク
リロキシ−3−メタクリロキシプロパン、ウレタン(メ
タ)ジアクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレ
ート、グリセロールアクリレートメタクリレート、1,
10−ジ(メタ)アクリロキシ−4,7−ジオキサデカ
ン−2,9−ジオール、1,10−ジ(メタ)アクリロ
キシ−5−メチル−4,7−ジオキサデカン−2,9−
ジオール、1,11−ジ(メタ)アクリロキシ−4,8
−ジオキサウンデカンー2,6,10−トリオールなど
が挙げられる。これらの単量体は2種以上混合して用い
てもよい。
【0014】本発明の充填剤では、上記の(メタ)アク
リル酸エステルである架橋性単量体の他に、非架橋性の
(メタ)アクリル酸エステルを添加してもよい。例えば
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステア
リル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アク
リレート類;ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシジエ
チレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、などが挙げ
られる。またこれらは2種以上混合して用いてもよい。
【0015】これらの非架橋性(メタ)アクリル酸エス
テルを用いる場合の使用量は、上記(メタ)アクリル酸
エステルである架橋性単量体100重量部に対して0〜
20重量部であることが好ましい。
【0016】また、(メタ)アクリル酸エステル以外の
単量体を混合して用いてもよい。これらの単量体として
は、例えば、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソ
シアヌレートなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸エ
ステル以外の単量体を用いる場合の使用量は、(メタ)
アクリル酸エステル単量体の全量100重量部に対して
0〜20重量部が好ましい。またこれらは2種以上混合
して用いてもよい。
【0017】本発明の充填剤は、(メタ)アクリル酸エ
ステルの架橋性単量体のみを重合して得られる架橋性重
合体より構成されることがより好ましく、その中でもア
ルキレングリコールジ(メタ)アクリレートのみを重合
して得られる架橋性重合体より構成されることが最も好
ましい。
【0018】以下の(1)〜(3)の単量体群は、本発
明の充填剤を構成する素材として用いること制限するの
が好ましい。
【0019】(1)スチレン、α−メチルスチレン、ジ
ビニルベンゼンなどのスチレン系;エチレン、プロピレ
ンなどのオレフィン系単量体;ブタジエンなどのジエン
系単量体;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フ
ェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ジメチロールトリシクロデカンジ(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリル酸エステルは用いるのを制限
するのが好ましい。これらのベンゼン環を有する単量体
や直鎖、環状あるいは分岐脂肪族系単量体は疎水性が強
く、ホルモン様作用物質を吸着しやすいため、短時間測
定が困難であり、場合よっては不可逆的にこれらの物質
を吸着してしまう。さらにこれらの原材料中の不純物質
が溶出し、測定時に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0020】(2)(メタ)アクリル酸、イタコン酸、
2−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの
イオン交換性の官能基を有する単量体も好ましくない。
これらの物質のイオン交換基は、充填剤とホルモン様作
用物質の相互作用を阻害する。
【0021】(3)ホルモン様作用物質と類似の構造を
有する単量体;例えばビスフェノールA構造を有する
2,2−ビス{4−[(メタ)アクリロキシエトキシ]
フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−[(メタ)ア
クリロキシ・ジエトキシ]フェニル}プロパン、2,2
−ビス{4−[(メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ]
フェニル}プロパン、ノニルフェノキシポリエチレング
リコール(メタ)アクリレートなどは、ホルモン様作用
物質の混入が考えられるので使用しない。
【0022】上記(1)および(2)については、場合
によっては、測定結果に悪影響のでない範囲で添加する
ことも可能であるが、その添加量は、上記(メタ)アク
リル酸エステルである架橋性単量体100重量部に対し
て0〜10重量部である。上記(3)については通常は
用いない。
【0023】本発明の充填剤は、上記単量体あるいは単
量体混合物が重合可能な公知の重合方法により調製する
ことができる。好ましくは分散媒中に単量体を分散さ
せ、重合開始剤存在下で重合する方法;例えば懸濁重合
法、分散重合法、乳化重合法、シード重合法など、重合
体が粒子形状で得られる方法が好ましい。特に懸濁重合
法が簡便で好ましい。懸濁重合法で行う場合は、例えば
ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどの分
散剤が溶解した水性分散媒に上記単量体を分散させ、重
合開始剤存在下で撹拌しながら昇温することにより、重
合反応を行うことができる。但し分散剤として界面活性
剤を使用することは好ましくない。残存する界面活性剤
は、充填剤として使用する際に溶出してくる可能性があ
るためである。さらに残存する界面活性剤は、充填剤と
ホルモン様作用物質との相互作用を阻害する。また製造
設備が複雑で重合効率が低く、重合後の溶出物発生が考
えられるエネルギー線重合などは好ましくない。
【0024】重合時には、公知の添加剤を添加すること
もできる。例えば重合体を大孔径の多孔質体とするため
の多孔質化剤(相分離剤)、連鎖移動剤、pH調節剤な
どである。このうち多孔質化剤は、イソアミルアルコー
ルやオクタノールなどのアルコール類やヘキサンなどの
脂肪族系炭化水素などが用いられるが、キシレンやトル
エンなどの芳香族系炭化水素およびカプリン酸メチル、
ラウリン酸メチル、アジピン酸ジイソブチルなどのアル
キルエステル類は好ましくない。これらも残存すると、
これら自体および混入物が測定時に溶出する可能性があ
るためである。
【0025】重合後、得られた架橋重合体を洗浄して乾
燥することにより本発明の充填剤が得られる。洗浄は、
有機溶媒で複数回洗浄する必要がある。また好ましくは
複数種の有機溶媒で複数回洗浄する。洗浄に使用する有
機溶媒は、用いた単量体によっても異なるが、メタノー
ル、エタノールなどのアルコール類;アセトン、ヘキサ
ン、ジクロロエタンなど、ベンゼン環を含まない公知の
有機溶媒が用いられる。
【0026】本発明の充填剤の形状は、真球状あるいは
略真球状の粒子が好ましい。またその細孔分布について
は特に制限はなく、使用環境下で形状が維持される強度
を有する程度の多孔性であってもよいし、ミクロポア構
造であってもよい。
【0027】また本発明の充填剤は、粒子状である場
合、平均粒径が0.1μm〜1000μmであることが
好ましい。0.1μm以下では送液が難しく、1000
μm以上では分離性能が低下するためである。
【0028】なお、これらの粒径範囲の充填剤を得るた
め、必要に応じて上記架橋重合体を分級してもよい。
【0029】本発明でいうホルモン様作用物質類とは、
生物由来のステロイドホルモン類、および生体内におい
てホルモン類似作用が報告されている物質またはホルモ
ン類似作用が疑われる物質(以下、まとめてホルモン様
作用物質という)であり、いわゆる内分泌攪乱化学物質
と呼ばれる物質を含む。例えば、ダイオキシン類;ポリ
塩化ビフェニール類;4−t−ブチルフェノール、4−
n−ヘプチルフェノール、ノニルフェノール、4−t−
オクチルフェノールなどのアルキルフェノール類;ビス
フェノールA;2,4−ジクロロフェノール;フタル酸
ジー2−エチルヘキシル、フタル酸ジ−n−ブチル、フ
タル酸ジエチルなどのフタル酸エステル類;アジピン酸
ジ−2−エチルヘキシル;ベンゾ(a)ピレン、ベンゾ
フェノン、4−ニトロトルエン、スチレン、スチレン2
量体、スチレン3量体などの芳香族化合物;エストラジ
オールなどのエストロジェン類;などが挙げられる。そ
の他、上記ホルモン様作用物質には、第26回日本環境
化学会講演会予稿集(p2〜3、1998年)に記載が
あるような物質も含まれる。なかでも本発明は、特にア
ルキルフェノール類、ビスフェノールA、フタル酸エス
テル類、ダイオキシン類、エストロジェン類について好
適に適用することが可能である。
【0030】本発明の充填剤は、カラムに充填されるこ
とにより液体クロマトグラフィー(LC)、特にHPL
Cに適用される。
【0031】上記カラムは公知のものが用いられ、材質
はガラス製、ステンレス製、樹脂製などが好ましい。特
にホルモン様作用物質が溶出しないものが用いられる。
【0032】カラムへの充填方法は、公知の方法、例え
ば乾式法または湿式法などにより行うことができる。特
に湿式スラリー法が好ましい。
【0033】また本発明の充填剤が用いられるLCは、
公知の装置類が用いられる。例えば、送液ポンプ、試料
導入装置、カラム恒温槽、検出器などから構成される。
【0034】本発明の充填剤を用いてホルモン様作用物
質を分測定する際に用いる溶離液は、公知の溶離液組成
物が使用できる。例えば、水;リン酸、硝酸、塩酸、過
塩素酸などの無機酸またはこれらの塩類;コハク酸、マ
レイン酸、クエン酸、酢酸などの有機酸またはこれらの
塩類を含む緩衝液;メタノール、エタノール、イソプロ
パノールなどのアルコール類;アセトニトリル、アセト
ン、ジオキサン、ジクロロメタン、ヘキサンなどの有機
溶媒;あるいはこれらの混合液が用いられる。また通常
溶離液に添加される物質;例えば塩酸、硝酸などの酸
類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基類;
塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウムなどの
塩類;アジ化ナトリウムなどの防腐剤などを添加しても
よい。これらは混合されて用いられてもよいし、複数の
溶離液を用いてもよい。
【0035】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0036】[実施例1]トリエチレングリコールジメ
タクリレート(新中村化学製)500gに、過酸化ベン
ゾイル(重合開始剤:キシダ化学製)1.0gを溶解し
た。これを4%ポリビニルアルコール水溶液2500m
Lに撹拌しながら分散させ、窒素雰囲気下で80℃に昇
温した。80℃で24時間重合した後、内容物をイオン
交換水で3回、アセトンで1回、エタノールで4回洗浄
した。洗浄後乾燥して充填剤を得た。平均粒径は5.0
μmであった。
【0037】[実施例2]エチレングリコールジメタク
リレート(新中村化学製)400gおよびテトラメチロ
ールメタントリアクリレート100gの混合物に、過酸
化ベンゾイル(重合開始剤:キシダ化学製)1.0gを
溶解した。これを2%ポリビニルアルコール水溶液25
00mLに撹拌しながら分散させ、窒素雰囲気下で80
℃に昇温した。80℃で24時間重合した後、内容物を
イオン交換水で3回、アセトンで1回、エタノールで4
回洗浄した。洗浄後乾燥して充填剤を得た。平均粒径は
10μmであった。
【0038】[実施例3]テトラエチレングリコールジ
メタクリレート(新中村化学製)400gに、メチルメ
タクリレート100g、過酸化ベンゾイル(重合開始
剤:キシダ化学製)1.0gを溶解した。これを1%ポ
リビニルアルコール水溶液2500mLに撹拌しながら
分散させ、窒素雰囲気下で80℃に昇温した。80℃で
24時間重合した後、内容物をイオン交換水で3回、ア
セトンで1回、エタノールで4回洗浄した。洗浄後乾燥
して充填剤を得た。平均粒径は30μmであった。
【0039】[比較例1]スチレン(和光純薬製)20
0gおよびジビニルベンゼン(キシダ化学製)200g
の混合物に、過酸化ベンゾイル(重合開始剤:キシダ化
学製)1.0gを溶解した。これを4%ポリビニルアル
コール水溶液2500mLに撹拌しながら分散させ、窒
素雰囲気下で80℃に昇温した。80℃で24時間重合
した後、内容物をイオン交換水で3回、アセトンで1
回、エタノールで4回洗浄した。洗浄後乾燥して充填剤
を得た。平均粒径は6.5μmであった。
【0040】[比較例2]2,2−ビス{4−[(メ
タ)アクリロキシ・ジエトキシ]フェニル}プロパン
(A−BPE−4:新中村化学製)500gに、過酸化
ベンゾイル(重合開始剤:キシダ化学製)1.0gを溶
解した。これを4%ポリビニルアルコール水溶液250
0mLに撹拌しながら分散させ、窒素雰囲気下で80℃
に昇温した。80℃で24時間重合した後、内容物をイ
オン交換水で3回、アセトンで1回、エタノールで4回
洗浄した。洗浄後乾燥して充填剤を得た。平均粒径は3
0μmであった。
【0041】[比較例3]N−ビニルピロリドン(和光
純薬製)200gおよびジビニルベンゼン300gの混
合物に、過酸化ベンゾイル(重合開始剤:キシダ化学
製)1.0gを溶解した。これを4%ポリビニルアルコ
ール水溶液2500mLに撹拌しながら分散させ、窒素
雰囲気下で80℃に昇温した。80℃で24時間重合し
た後、内容物をイオン交換水で3回、アセトンで1回、
エタノールで4回洗浄した。洗浄後乾燥して充填剤を得
た。平均粒径は7.0μmであった。
【0042】[比較例4]ジビニルベンゼン(三共化成
製)100g、エチレングリコールジメタクリレート
(新中村化学製)100g、酢酸ブチル(和光純薬製)
200g、イソアミルアルコール(和光純薬製)50g
およびアゾビスイソブチロニトリル(重合開始剤:和光
純薬)の混合液を0.2重量%のメチルセルロール水溶
液1Lに懸濁し、撹拌しながら80℃で6時間反応させ
た。洗浄後乾燥させて吸着剤を得た。平均粒径は7.0
μmであった。
【0043】[比較例5]アクリル酸ナトリウム(和光
純薬製)60.4g、メトキシポリエチレングリコール
アクリレート(共栄社化学製)339.6g、ノナエチ
レングリコールジアクリレート1.8gをイオン交換水
593.0gに添加した。40℃に昇温した後、10重
量%の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩
酸塩(重合開始剤:和光純薬製)水溶液5.2gを添加
した。その後温度を80℃で1時間保ち反応を週呂し
た。得られた重合体を粉砕し、乾燥して吸着剤を得た。
平均粒径は8.0μmであった。
【0044】[試験例1]上記実施例および比較例で調
製した充填剤からの、ホルモン様作用物質などの疎水性
物質の溶出試験を行った。
【0045】各充填剤1gをメタノール10mLに分散
させてよく撹拌した。この分散液を3000rpmで1
0分間遠心分離した後上清を採取し、上清を遠心エバポ
レータで1mLに濃縮した後、その100μLをHPL
Cに注入することにより、充填剤から上清メタノール中
に溶出した疎水性物質を測定した。HPLCの条件を下
記に示す。また得られたクロマトグラムを図1〜3に示
す。
【0046】[HPLC装置] 送液ポンプ :LCー9A(島津製作所) 試料導入装置:ASU−420(積水化学) 検 出 器 :SPD−6AV(島津製作所)
【0047】 [HPLC測定条件] カラム :Wakosil Agri-9(和光純薬製:4.6×250mm) 溶離液 :A液=水:アセトニトリル=70:30 B液=水:アセトニトリル=20:80 溶出条件:0〜10分:A液40%からB液100%へのリニアグラジエン ト 10〜15分:B液100% 検出波長:225nm 注入量 :100μL
【0048】図1は、ビスフェノールA(BPA:ピー
ク1)およびノニルフェノール(NP:ピーク2)の標
準品(いずれも和光純薬製)、図2は、実施例1の充填
剤からの溶出物を測定した結果である。図2では、BP
AおよびNPの溶出位置にピークが確認されず、実施例
1からの溶出は確認されなかった。実施例2および3の
充填剤も同様の結果であった。
【0049】一方比較例1の充填剤からの溶出物を測定
した結果を図3に示す。BPAおよびNPの溶出位置に
ピークが確認されただけでなく、その他にも多くの疎水
性物質の溶出が確認された。また比較例2〜5の吸着剤
からの溶出物を測定した結果も図3と同様に疎水性物質
が多く溶出した。特に比較例2の充填剤からは、BPA
溶出位置に大きなピークが出現した。これは比較例2で
用いた単量体(A−BPE−4)がBPA構造を含むた
め、BPAあるいはBPA類似構造の不純物が多く含ま
れ、溶出してきたものと思われる。これらのピークは充
填剤を繰り返し洗浄しても消去できなかった。
【0050】以上から、実施例1〜3で得られた本発明
の充填剤は、充填剤自体からのホルモン類作用物質など
の疎水性物質溶出がほとんどないので、ホルモン様作用
物質の測定に有効である。一方従来技術により調製した
比較例1〜5の充填剤は、ホルモン様作用物質などの疎
水性溶出物が多く、ホルモン様作用物質の測定には使用
できない。
【0051】[試験例2]実施例および比較例で得られ
た充填剤をカラムに充填し、ホルモン様作用物質の測定
を行った。
【0052】充填剤0.8gをアセトニトリル30mL
に分散させ、5分間超音波処理した後、充填用パッカー
(梅谷精機製)に注入した。パッカーに送液ポンプ(サ
ヌキ工業製)を接続し、300kgで加圧して、内径
4.6mm、長さ50mmのステンレス製カラムに充填
した。得られたカラムを上記条件にて測定を行った。
【0053】実施例1の充填剤を用いて、BPAおよび
NAを測定して得られたクロマトグラムを図4、フタル
酸エステル類を測定した例を図5に示す。いずれも短時
間に良好な分離を示した。また実施例2および3の充填
剤を用いた場合も実施例1と同様に良好な分離を示し
た。
【0054】一方比較例1の充填剤を用いて同様の測定
を行った例を図6(BPAとNP)および図7(フタル
酸エステル類)に示す。図4および図5に比べ、測定時
間が長いにも関わらず分離性能は悪い。比較例2〜4の
充填剤も同様であった。比較例5の充填剤は、架橋度が
低く機械的強度が小さいため、充填剤粒子が破損し充填
できなかった。
【0055】
【発明の効果】本発明の充填剤を用いると、ホルモン様
作用物質を短時間で精度よく測定できる。これは、極め
て限定された素材から構成される充填剤が、試料中のホ
ルモン様作用物質を特異的に相互作用するためである。
また本充填剤は、充填剤自体から不要の溶出物が少なく
測定に悪影響を与えない。従って低濃度のホルモン様作
用物質を高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 BPA及びNPの標準品の溶出測定の結果を
示す図。
【図2】 実施例1の充填剤からの溶出物を測定した結
果を示す図。
【図3】 比較例1の充填剤からの溶出物を測定した結
果を示す図。
【図4】 実施例1の充填剤を用いた場合の、BPA及
びNPの測定結果を示す図。
【図5】 実施例1の充填剤を用いた場合の、フタル酸
エステル類の測定結果を示す図。
【図6】 比較例1の充填剤を用いた場合の、BPA及
びNPの測定結果を示す図。
【図7】 比較例1の充填剤を用いた場合の、フタル酸
エステル類の測定結果を示す図。
【符号の説明】
1 ビスフェノールAのピーク 2 ノニルフェノールのピーク 3 フタル酸ジエチルのピーク 4 フタル酸ジ−n−ブチルのピーク 5 フタル酸ジ−n−ヘキシルのピーク 6 フタル酸ジ−2−エチルヘキシルのピーク

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸エステルである架橋
    性単量体を重合して得られる架橋重合体よりなる、ホル
    モン様作用物質測定用の液体クロマトグラフィー用充填
    剤。
  2. 【請求項2】 (メタ)アクリル酸エステルである架橋
    性単量体が、アルキレングリコールジ(メタ)アクリレ
    ートである、請求項1記載の液体クロマトグラフィー用
    充填剤。
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EP01904507A EP1266686B1 (en) 2000-02-16 2001-02-16 Hydrophobic substance adsorbents
DE60110401T DE60110401T2 (de) 2000-02-16 2001-02-16 Adsorbentien für hydrophobe Substanzen
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007057526A (ja) * 2005-07-26 2007-03-08 Showa Denko Kk 水溶性高分子と低分子化合物を含む試料中の低分子化合物の分析方法

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