JP2001228073A - カンチレバー - Google Patents

カンチレバー

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JP2001228073A
JP2001228073A JP2000039666A JP2000039666A JP2001228073A JP 2001228073 A JP2001228073 A JP 2001228073A JP 2000039666 A JP2000039666 A JP 2000039666A JP 2000039666 A JP2000039666 A JP 2000039666A JP 2001228073 A JP2001228073 A JP 2001228073A
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lever
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Akira Yagi
明 八木
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】探針と試料の接触面積が容易に明確にされ得る
カンチレバーを提供する。 【解決手段】カンチレバーは、支持部102と、支持部
102により片持ちに支持された板バネ状のレバー部1
04と、レバー部104の自由端部に設けられた探針1
08とを備えている。探針108は、略切頭錐体形状を
しており、その先端に一定の面積の端面110を有して
いる。探針108の先端の端面110に立てた法線Nt
と探針108の側面に立てた法線Nsとのなす角θは好
ましくは45度よりも大きい値を有している。さらにカ
ンチレバーは、探針108の変位すなわちレバー部10
4のたわみ量を光学的に良好に検出することを助けるた
め、レバー部104の一方の面(探針108が存在する
面の裏側の面)に反射膜106を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料の表面と探針
との間に働く力を検出し、試料の局所的な物理特性を解
析するための力顕微鏡(例えば原子間力顕微鏡)に用い
られるカンチレバーに関する。
【従来の技術】一般に、原子間力顕微鏡は、片持ちに支
持された板バネ状のレバー部の先端に探針が設けられた
カンチレバーを用いて、探針に作用する力に応じて生じ
るレバー部のたわみ量を検出し、レバー部のバネ定数に
基づいて、探針と試料の間に働く力を検出している。検
出される力は、試料の凹凸をnm以下の分解能で画像化
したり、試料の粘弾性を測定したり、試料表面の電位情
報や磁気情報などの物理的相互作用力を検出したりする
のに利用される。原子間力顕微鏡に用いられるカンチバ
ーは、通常、試料の凹凸や物理量を高い分解能で検出す
ることを可能にするために、先端の曲率半径が小さい探
針すなわち先鋭化された探針を有していることが求めら
れている。
【発明が解決しようとする課題】原子間力顕微鏡は、当
初、比較的硬い試料の表面形状の測定に主に用いられて
いたが、最近では、生体分子や高分子などの比較的柔ら
かい試料に対しても用いられるようになっており、弾性
率の測定や生体分子間の相互作用の測定や細胞の硬さの
測定や細胞表面の受容体の分布の解析などにも利用され
ている。前述したように高分解能化を目指して先鋭化さ
れた探針を持つカンチレバーを生体分子や高分子などの
柔らかい試料の測定に適用した場合、図4に示されるよ
うに、探針の先端が試料にもぐり込んでしまう。これ
は、荷重の大きさによって探針と試料の接触面積が変化
することを意味し、解析を複雑にする。また、探針をタ
ンパク質などの機能性分子で修飾して試料となる細胞と
の相互作用を測定する際には、試料と接触しているタン
パク質分子の数が吸着力の解析には必要であるが、先鋭
化された探針を用いた場合、試料と探針の接触面積が不
明確なために数の見積が出来ない。本発明の目的は、探
針と試料の接触面積を明確にすることのできるカンチレ
バーを提供することである。
【課題を解決するための手段】本発明のカンチレバー
は、支持部と、支持部により片持ちに支持された板バネ
状のレバー部と、レバー部の自由端部に設けられた探針
であって、その先端に一定の面積の端面を持つ探針とを
備えている。探針は、例えば、略切頭錐体形状を有して
いる。好適には、探針の先端端面に立てた法線と探針の
側面に立てた法線とのなす角が45度よりも大きい。
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について説明する。 [第一の実施の形態]本実施形態のカンチレバーは、図
1に示されるように、支持部102と、支持部102に
より片持ちに支持された板バネ状のレバー部104と、
レバー部104の自由端部に設けられた探針108とを
備えている。探針108は、略切頭錐体形状をしてお
り、その先端に一定の面積の端面110を有している。
ここにおいて、切頭錐体とは、錐体を、底面に平行で頂
点を通らない平面で切り、頂点を含む部分を取り去った
立体をいう。すなわち、切頭錐体は円錐台と角錐台を含
む。また、略切頭錐体とは、切頭錐体あるいはこれに似
た立体をいう。探針108の先端の端面110に立てた
法線Ntと探針108の側面に立てた法線Nsとのなす角
θは好ましくは45度よりも大きい値を有している。大
きい角θは、測定の際に、荷重の変化による接触面積の
変化を低減する。従って、角θが90度に近い値の場
合、探針108は円柱や角柱に近い形状となる。さらに
カンチレバーは、探針108の変位すなわちレバー部1
04のたわみ量を光学的に良好に検出することを助ける
ため、レバー部104の一方の面(探針108が存在す
る面の裏側の面)に反射膜106を備えている。このよ
うなカンチレバーは、一般に市販されている半導体プロ
セスを用いて作製されたAFM用のカンチレバーを流用
して作製される。このため、レバー部は、例えば、Si
やSiNで作られた10〜100μm程度の厚さの膜で
あるが、他の材料で作られた膜であってもよい。一般に
市販されているAFM用のカンチレバーの探針は、主
に、図2(A1)に示されるように四角錐形状か、図2
(B1)に示されるように三角錐形状か、図2(C1)に示
されるように円錐形状をしている。いずれも、一点で終
端する形状である。その先端の曲率半径は一般に1〜1
00nmの範囲内の値を有している。このように尖った
探針は、前述したように、硬い試料の高分解能の測定に
は適しているが、柔らかい試料の弾性率などの測定には
適していない。本実施形態のカンチレバーの探針108
は、図2(A1)に示される四角錐形状の探針や、図2
(B1)に示される三角錐形状の探針や、図2(C1)に示
される円錐形状の探針に対して、FIB(Field Ion Bea
m)などの粒子線によって、その先端部分を平坦に削るこ
とにより作られ、それぞれ、図2(A2)に示されるよう
に四角錐台形状か、図2(B2)に示されるように三角錐
台形状か、図2(C2)に示されるように円錐台形状を有
している。また、探針108のX−X’に沿った縦断面
は、それぞれ、図2(A3)と図2(B3)と図2(C3)に
示されるように、共に台形形状を有している。本実施形
態のカンチレバーは、探針108がその先端に一定の面
積の端面110を有しているため、試料との接触面積が
確定され易いという利点を有する。さらに、探針108
の先端の端面110に立てた法線Ntと探針108の側
面に立てた法線Nsとのなす角θが45度よりも大きい
値を有しているため、荷重の変化による接触面積の変化
が抑えられる。また、本実施形態のカンチレバーは、新
品のAFM用のカンチレバーの探針先端を削って作製さ
れてもよいが、使い古しの先端が摩耗あるいは破損した
本来ならば破棄されるAFM用のカンチレバーを用いて
作製されてもよい。 [第二の実施の形態]第一の実施の形態では、一般に市
販されている半導体プロセスを用いて作製されたAFM
用のカンチレバーの探針の先端を削って作製する手法に
ついて述べたが、第二の実施の形態では、半導体製造プ
ロセスを利用して作製する手法について述べる。図3
(A)に示されるように、シリコン基板202を用意し、
その上に探針マスク204を形成し、その一部に矩形の
開口206を形成する。続いて、探針マスク204をマ
スクにして湿式異方性エッチングを行なって、図3(B)
に示されるように、四角錐台形状のくぼみ208を形成
する。このような四角錐台形状のくぼみ208は、エッ
チング時間を制御することにより形成される。続いて、
図3(C)に示されるように、マスク204を、形成する
レバー部に対応する形状にパターニングし、これをマス
クとして、例えば、厚さ100nmのSiN膜210を
形成する。シリコン基板202の上に直接形成されたS
iN膜210の部分が探針付きレバー部となる。図3
(D)に示されるように、不要な膜とマスクを除去すると
共に、形成されたSiN膜210に支持部212を取り
付け、鋳型となっていたシリコン基板202を除去し
て、図3(E)に示される完成品としてのカンチレバーが
得られる。このカンチレバーは、これまでの説明から容
易に理解できるように、SiN膜210で作られた四角
錐台形状の探針付きレバー部を有している。従って、探
針は四角錐台形状をしているため、その先端に一定の面
積の平面を有している。上述した一連の工程において、
レバー部を構成しているSiN膜210の上に、良好な
光学的変位検出を可能にするために、金属蒸着などによ
り反射面を形成する工程が加えられてもよい。あるい
は、カンチレバー自体に電気的な変位検出機能を持たせ
るため、電歪材料の膜および電極取り出しパターンを形
成する工程が加えられてもよい。これまで、いくつかの
実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明し
たが、本発明は、上述した実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべ
ての実施を含む。
【発明の効果】本発明のカンチレバーによれば、探針が
先端に一定の面積の平面を有しているので、探針と試料
の接触面積を容易に明確にすることができるようにな
る。これにより、弾性率等の測定や相互作用等の解析に
おける不確定要素を減らすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態のカンチレバーを示
している。
【図2】(A1)は一般に市販されているカンチレバーの
四角錐形状の探針の斜視図、(A2)は(A1)の探針を加
工して作製される第一の実施の形態のカンチレバーの探
針の斜視図、(A3)は(A2)の探針のX−X'線に沿っ
た断面図、(B1)は一般に市販されているカンチレバー
の三角錐形状の探針の斜視図、(B2)は(B1)の探針を
加工して作製される第一の実施の形態のカンチレバーの
探針の斜視図、(B3)は(B2)の探針のX−X'線に沿
った断面図、(C1)は一般に市販されているカンチレバ
ーの円錐形状の探針の斜視図、(C2)は(C1)の探針を
加工して作製される第一の実施の形態のカンチレバーの
探針の斜視図、(C3)は(C2)の探針のX−X'線に沿
った断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態のカンチレバーの一
連の作製工程を示している。
【図4】先鋭化された探針が柔らかい試料の測定に適用
された場合に試料にもぐり込んでしまう様子を示してい
る。
【符号の説明】
102 支持部 104 レバー部 108 探針 110 端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部と、 支持部により片持ちに支持された板バネ状のレバー部
    と、 レバー部の自由端部に設けられた探針であって、その先
    端に一定の面積の端面を持つ探針とを備えているカンチ
    レバー。
  2. 【請求項2】 探針が略切頭錐体形状を有している、請
    求項1に記載のカンチレバー。
  3. 【請求項3】 探針の先端端面に立てた法線と探針の側
    面に立てた法線とのなす角が45度よりも大きい、請求
    項1に記載のカンチレバー。
JP2000039666A 2000-02-17 2000-02-17 カンチレバー Withdrawn JP2001228073A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020015243A1 (zh) * 2018-07-19 2020-01-23 清华大学 二维层状材料包裹原子力显微镜探针及其制备方法以及应用

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