JP2001227689A - フランジ付管体とそれを用いた連結管体および該フランジ付管体の製造方法 - Google Patents

フランジ付管体とそれを用いた連結管体および該フランジ付管体の製造方法

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JP2001227689A
JP2001227689A JP2000040483A JP2000040483A JP2001227689A JP 2001227689 A JP2001227689 A JP 2001227689A JP 2000040483 A JP2000040483 A JP 2000040483A JP 2000040483 A JP2000040483 A JP 2000040483A JP 2001227689 A JP2001227689 A JP 2001227689A
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Masaaki Ito
雅章 伊藤
Masahiko Nishimura
正彦 西村
Kazuya Hayashi
一哉 林
Takami Masui
孝実 増井
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Japan Science and Technology Agency
Mie Prefecture
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Mie Prefecture
Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海水等に対する耐腐食性が飛躍的に向上され
た、新規な構造で且つ安価なステンレス鋼製のフランジ
付管体を提供することを目的とする。 【解決手段】 ステンレス鋼製のフランジ付管体10の
フランジ部14の突き合わせ面20(管本体12と反対
側の軸方向面)に対して、チタン又はその合金から形成
された被覆材18を被着した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、軸方向の少なくとも一方の開口
端部にフランジ部を有するフランジ付管体に関する技術
に係り、例えば海水中に浸漬したり海水を通水する際な
どにおいて有利に用いられ得る、新規な構造のフランジ
付管体と、該フランジ付管体を用いた連結管体、および
かかるフランジ付管体の製造方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、内部に連続した流体等の輸送用
領域やワイヤ等の配設用領域を形成する構造物として、
中空筒体形状を有する管体を管軸方向に複数本連結する
ことによって構成された管路構造物が知られており、例
えば工場等における輸送管路や、揚排水施設等における
導水管路、各種パイプラインなどにおいて広く用いられ
ている。そして、このような管路構造物においては、強
度や耐久性等を考慮して、一般に金属製の管体が採用さ
れており、所定長さの管本体の開口端部に連結用のフラ
ンジ部を設けたフランジ付管体の複数本を用いて、各管
体におけるフランジ部同士を相互に突き合わせてボルト
等で連結することによって形成されている。
【0003】ところで、かかる管路構造物を構成する管
体としては、一般に、鋳鉄等の鉄鋼製の他、ステンレス
鋼製のもの等が市販されており、用途に応じて、コスト
等を考慮して選択的に採用されている。例えば、海水等
に晒される場合には、鉄鋼製の管体で満足できる耐蝕性
を得ることが難しいことから、耐蝕性の高いステンレス
鋼製の管体が採用されている。
【0004】しかしながら、本発明者が検討したとこ
ろ、一般に海水等に対して耐蝕性が十分に高いとされる
ステンレス鋼であっても、フランジ部の耐蝕性だけが異
常に低く、十分な耐久性を達成し難い場合のあることが
明らかとなった。そして、特に、二つの管体のフランジ
部同士を、アスベストや紙質などの吸水性を有する材質
からなるパッキンを介装して突き合わせて連結した場合
には、パッキンの当接面が著しく腐蝕されることも見い
出されたのである。なお、このような現象の原因は、未
だ十分に解明されていないが、フランジ部間の微細部分
に海水が進入することにより、海水の塩分濃度が大きく
なって、高濃度の海水に晒されるフランジ部表面のイオ
ン化が促進されることに起因するものと推考される。ま
た、このような隙間浸食によるフランジ部の腐蝕現象
は、海水に限らず、他の溶液や薬品等でも同様に発生す
る場合があることは、当然に予測されるところである。
【0005】なお、かくの如き問題に対処するために、
例えば、海水等に対する耐蝕性がステンレス鋼よりも大
きいチタニウムを用いてフランジ部を形成することも考
えられるが、チタニウムとステンレス鋼の安定した接合
が、現在の技術では極めて難しいことから、現実的では
ない。また、フランジ部だけでなく、管本体もチタニウ
ムで形成すれば、接合が可能となってチタニウム製のフ
ランジ部が実現され得るが、チタニウムがステンレス鋼
に比して極めて高価であることから、容易に採用される
ものではないのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、請求項1乃至3に
記載の発明は、何れも、海水等に対する耐腐蝕性が飛躍
的に向上された、新規な構造で且つ安価なステンレス鋼
製のフランジ付管体を提供することを、目的とする。
【0007】また、請求項4乃至5に記載の発明は、何
れも、海水等に対する耐腐蝕性に優れたステンレス製の
管体構造物を構成し得る、新規な構造で且つ安価な連結
管体を提供することを、目的とする。
【0008】更にまた、請求項6乃至7に記載の発明
は、請求項1乃至3の何れかに記載の発明に従う構造と
されたフランジ付管体を有利に製造することの出来る、
フランジ付管体の新規な製造方法を提供することにあ
る。
【0009】
【解決手段】以下、このような課題を解決するために為
された本発明の構成を記載する。なお、以下に記載の各
請求項に係る本発明で採用される各構成要素は、何れ
も、可能な限り任意の組み合わせで採用することが出来
る。また、本発明の態様および技術的特徴は、以下に記
載のものに限定されることなく、明細書全体および図面
に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握する
ことの出来る発明思想に基づいて認識されるものである
ことが理解されるべきである。
【0010】すなわち、フランジ付管体に関する本発明
の特徴とするところは、請求項1に記載されているよう
に、中空の管本体の開口端部に連結用のフランジ部を設
けたフランジ付管体において、前記管本体と前記フラン
ジ部をステンレス鋼によって形成すると共に、該フラン
ジ部の突き合わせ面に対してチタニウム又はその合金か
らなる被覆材を被着したことにある。
【0011】このような本発明に従う構造とされたフラ
ンジ付管体においては、管本体とフランジ部が何れもス
テンレス鋼によって形成されると共に、接続されるべき
他の管体と突き合わされて連結されるフランジ部の突き
合わせ面に対して、ステンレス鋼よりも海水等に対して
耐蝕性が高いチタニウム又はその合金からなる被覆材が
被着せしめられて、かかる突き合わせ面が覆われた構造
とされる。そして、かかるフランジ付管体においては、
ステンレス鋼によって全体が形成されているものの、微
小な隙間をもって重ね合わされるフランジの突き合わせ
面がチタニウム又はその合金で形成されていることか
ら、フランジ部の突き合わせ面における海水等による腐
蝕が効果的に防止されるのであり、フランジ部ひいては
管体全体の耐久性が飛躍的に向上されるのである。
【0012】しかも、かかるフランジ付管体において、
管本体とフランジ部が何れもステンレス鋼によって形成
されることから、容易に且つ安価に製造することが出来
るのであり、従来から市販されているステンレス鋼管を
採用することも可能となる。
【0013】なお、本発明において、管本体とフランジ
部の材質は、使用条件や要求特性等を考慮して、従来か
ら公知のステンレス鋼が何れも選択的に採用可能であ
り、例えば、海水等に対して高い耐蝕性を有するJIS
−SUS304Lステンレス鋼などが有利に採用され
る。また、フランジ部は、管本体と一体成形されていて
も良いが、管本体と別体形成したものを、被覆材の被着
前、或いは被着後に、管本体の開口端部に溶着等で固着
したものであっても良い。更に、フランジ部には、従来
と同様、必要に応じてボルト挿通孔等が形成される。
【0014】また、本発明において、被覆材の材質とし
ては、公知のチタニウムとその化合物が適宜に採用可能
であり、例えば、JIS1種〜5種の工業用純チタニウ
ムや、α型,α+β型およびβ型の各種チタニウム合金
が、要求特性や加工性等を考慮して適宜に採用可能であ
る。更に、かかる被覆材は、フランジ部の突き合わせ面
を、全体に亘って被覆するものであっても良いが、必ず
しも突き合わせ面の全体を被覆材で覆う必要はなく、特
に耐蝕性が問題となる箇所だけに被覆材を被着しても良
い。また、本発明において、被着とは、覆った状態で固
着する意味であり、被覆材の形状や厚さ、構造等が限定
されるものではない。
【0015】さらに、フランジ付管体に関する本発明に
おいては、被覆材のフランジ部に対する具体的な被着方
法も限定されるものでなく、ろう付けや蒸着,イオンス
パッタリング等の公知の接着方向や製膜技術等が採用可
能であるが、フランジ部の表面を実質的に隙間なく被膜
材で覆うために、特に好適には、その被覆材として、フ
ランジと別体形成された板材を用い、該被覆材をフラン
ジ部に対して爆発圧接した構造が、採用され得る。この
ような構造を採用すれば、フランジ部の突き合わせ面の
必要領域を、チタニウム又はその合金からなる被覆材に
よって、容易に且つ略完全に被覆することが出来るので
あり、しかも被覆材をフランジ部に対して強固に固着す
ることが可能となり、安定した品質のもとに、目的とす
る効果を安定して得ることが可能となる。なお、爆発圧
接は、爆着とも称される技術であって、フランジ部の上
に被覆材を直接乃至は離間して重ね合わせて支持せしめ
ると共に、それらの上で爆発を生ぜしめることによって
両部材間に衝撃的なプレス荷重を及ぼして圧着するもの
であり、公知の手法が採用可能である。
【0016】また、フランジ付管体に関する本発明にお
いては、フランジ部の突き合わせ面の全体に被覆材を被
着することも可能であるが、必要な部分だけを被覆する
ようにしても良く、例えば、被覆材の内径寸法を、前記
フランジ部における突き合わせ面の内径寸法よりも大き
くすると共に、該被覆材の外径寸法を、該フランジ部に
おける突き合わせ面の外径寸法よりも小さくして、フラ
ンジ部の突き合わせ面のうち径方向中間部分だけを被覆
材で覆った構造も好適に採用される。このような構造と
されたフランジ付管体においては、チタニウム又はその
合金からなる被覆材の使用量を出来るだけ抑えて一層低
コスト化することが出来るのであり、しかも、突き合わ
されて連結される両フランジ部間に介装されるパッキン
は、一般に、フランジ部の径方向中央部分だけに当接せ
しめられることから、フランジにおいて特に腐蝕が問題
となり易い、パッキンに当接せしめられる部分は被覆材
で覆われて、十分な耐蝕性の向上効果が発揮されること
となる。なお、パッキンを採用する場合にも、その材質
は何等限定されるものでなく、従来から公知の各種のパ
ッキンを適宜に採用することが可能である。
【0017】また、連結管体に関する本発明の第一の態
様は、上述の如き本発明に従う構造とされたフランジ付
管体の複数本を用い、各管体における前記フランジ部に
よって相互に連結した連結管体であって、前記管体の内
周面と外周面の少なくとも一方の面が海水に晒される状
態で配設したことを、特徴とする。
【0018】このような第一の態様に従う構造とされた
連結管体においては、管本体の内外周面やフランジ部の
内外周面および軸方向内側面(管本体の位置する側の
面)が海水に晒されても、ステンレス鋼の有する耐蝕性
によって十分な耐久性が発揮され得るのであり、それに
加えて、フランジ部の突き合わせ面は、チタニウム又は
その合金からなる被覆層によって、ステンレス鋼よりも
一層優れた耐蝕性が付与されていることから、従来の如
き、隙間浸食による耐久性の低下が極めて有効に軽減乃
至は回避されるのである。そして、特に、チタニウムや
その合金は、海水に対して白金に匹敵する程の優れた耐
蝕性を有することから、極めて優れた耐久性を備えた連
結管体が実現され得るのである。
【0019】また、連結管体に関する本発明の第二の態
様は、上述の如き本発明に従う構造とされたフランジ付
管体の複数本を用い、各管体における前記フランジ部の
前記被覆材が被着された突き合わせ面同士を、吸水性を
有するパッキンを挟んで締付固定することにより相互に
連結したことを特徴とする。
【0020】このような第二の態様に従う構造とされた
連結管体においては、アスベストや紙質等の吸水性を有
するパッキンを採用した場合でも、フランジ部の突き合
わせ面における耐蝕性が、そこに被着された被覆層によ
って有利に確保され得るのであり、それによって、例え
ば、シール性の高いゴムパッキン等が採用され難い海水
などに晒される連結管体も、優れた耐久性をもって有利
に実現可能となるのである。
【0021】また、フランジ付管体の製造方法に関する
本発明の第一の態様は、前述の如き本発明に従う構造と
されたフランジ付管体を製造するに際して、前記フラン
ジ部を前記管本体とは別部材として形成し、該フランジ
部の軸方向一方の面に前記被覆材を被着した後、該フラ
ンジ部を該管本体に溶着することにより、該フランジ部
を該管本体の軸方向端部に固着することを、特徴とす
る。
【0022】このような本発明方法に従えば、管本体と
別体形成されたフランジ部に対して被覆材を容易に被着
することが出来る。更に、フランジ部を管本体に溶着す
るに際しては、フランジ部における被覆材の被着部位を
避けて、フランジ部を管本体に溶着することが望まし
く、それによって、被覆材が被着されたフランジを管本
体に対して固着するに際して、被覆材に対する悪影響が
可及的に回避され得るのであり、目的とするフランジ付
管体を容易に且つ安定した品質で製造することが出来る
のである。
【0023】また、フランジ付管体の製造方法に関する
本発明の第二の態様は、前述の如き本発明に従う構造と
されたフランジ付管体を製造するに際して、目的とする
形状よりも大きな平面形状を有する前記被覆材を、前記
フランジ部に対して爆発圧接した後、少なくとも該被覆
材の外周縁部を全周に亘って除去して目的形状とするこ
とを、特徴とする。
【0024】このような本発明方法に従えば、爆発圧接
によって圧接不良が発生するおそれのある外周部分が、
最終的な製品状態で取り除かれることから、製品におい
ては、被覆材のフランジ部に対する被着性を安定して確
保することが出来るのであり、優れた製品品質を安定し
て且つ容易に得ることが可能となる。
【0025】
【発明の実施形態】以下、本発明を更に具体的に明らか
にするために、本発明の実施形態について、図面を参照
しつつ、詳細に説明する。
【0026】先ず、図1には、本発明の一実施形態とし
てのフランジ付管体10が示されている。このフランジ
付管体10は、管本体12と、管本体12の軸方向両端
部に固設された一対の連結用のフランジ部14,14を
備えている。
【0027】より詳細には、管本体12は、円形断面の
中空パイプ形状を有しており、ステンレス鋼から形成さ
れている。一方、フランジ部14は、ステンレス鋼によ
って管本体12とは別体形成されており、図2〜3に示
されているように、厚肉の円環板形状を有していると共
に、その軸方向一方の面に対して、チタニウム又はその
合金から形成された被覆材18が被着されている。ま
た、このフランジ部14においては、被覆材18で覆わ
れた軸方向一方の面が、管本体12の軸方向外側に向か
う突き合わせ面20とされている。
【0028】そして、2本のフランジ付管体10,10
を、それらの各フランジ部14,14において、それぞ
れの突き合わせ面20,20を相互に重ね合わせて、両
フランジ部14,14をボルト等で締め付けて連結固定
することにより、複数本のフランジ付管体10を、管軸
方向に直列的に接続して連結することができるようにな
っている。更に、被覆材18は、フランジ部14におけ
る突き合わせ面20の外径寸法より小さい外径寸法と、
突き合わせ面20の内径寸法より大きい内径寸法を有す
る薄肉の円環板形状を有しており、フランジ部14の突
き合わせ面20に重ね合わされることにより、フランジ
部14の径方向中間部分が、被覆材18によって、周方
向に連続して被覆されている。
【0029】なお、本実施形態では、フランジ部14の
内径寸法が、管本体12の内径寸法より大きく且つ管本
体12の外径寸法より小さくされており、フランジ部1
4の内周縁部が、管本体12の軸方向端面に重ね合わさ
れて、フランジ部14の被覆材18が被着されていない
面、例えばフランジ部14の内周面において、管本体1
2に対して溶着固定されている。また、フランジ部14
の外径寸法は、管本体12の外径寸法よりも十分に大き
くされており、かかるフランジ部14の外周縁部近くに
は、突き合わせ面20における被覆材18の被着部位よ
りも外周側を、管軸方向に貫通する複数のボルト取付孔
22が、周方向に相互に所定距離を隔てて、形成されて
いる。
【0030】このような構造とされた本実施形態のフラ
ンジ付管体10においては、その軸方向端部に形成され
たフランジ部14を、他のフランジ付き管体10のフラ
ンジ部14に対して、軸方向外面(突き合わせ面20)
において、パッキンを介して相互に突き合わせて、両フ
ランジ部14のボルト取付孔22に挿通される締結ボル
トで両フランジ部14を相互に接近方向に締めつけるこ
とによって、適数本だけを相互に連結接続して使用する
ことが出来る。
【0031】具体的には、図4に示されているように、
各単体のフランジ付管体10a,10bの各突き合わせ
面20aと20bとを向き合わせて、相互に同軸的に配
置する。次に、それら両突き合わせ面20a,20bの
被覆材18a,18bの対向面間に、パッキン34を挟
みこむ。このパッキン34は、略一定の幅寸法をもって
周方向に連続して延びる円環形状を有しており、その外
径寸法が各被覆材18の外形寸法以下で且つ内径寸法が
各被覆材18の内径寸法以上とされて、突き合わせ面2
0a,20b間で、被覆材18a,18bの対向面間に
位置合わせされる。なお、パッキン34の材質は、特に
限定されるものではなく、例えば、海水等に対する耐久
性に優れたアスベストや紙質で形成されたもの等が好適
に採用され得る。そして、このように各突き合わせ面2
0a,20b間にパッキン34を挟みこんで突き合わせ
たフランジ部14a,14bの各ボルト取付孔22a,
22bに対してボルト36をそれぞれ挿通すると共に、
各ボルト36の軸方向両端部にナット38を螺着して締
めつけることにより、両フランジ部14,14を相互に
接近方向に圧接して締付固定する。これにより、複数の
フランジ付管体10を相互に連結固定して、適当な長さ
の連結管体32を得ることが出来るのである。
【0032】そこにおいて、本実施形態のフランジ付管
体10においては、全体の表面が、ステンレス鋼にて形
成されていることから、一般的な状態で接触する限り、
大気や水等だけでなく、海水等に対しても、十分な耐久
性を得ることが可能となるのである。しかも、本実施形
態のフランジ付管体10においては、フランジ部14の
突き合わせ面20の表面に対して、特にパッキンを介し
て、別の管体のフランジ部14と近接した対向面をもっ
て配設される領域面を密接状態で覆うようにしてチタニ
ウム等からなる被覆材18が被着されていることから、
フランジ部14の突き合わせ面20に対して、海水等に
対しても、ステンレス鋼よりも一層優れた耐久性が発揮
され得るのである。
【0033】それ故、本実施形態に従う構造とされたフ
ランジ付管体10においては、フランジ部14の突き合
わせ面を含む全ての表面において、海水等にたいして優
れた耐久性を、安定して得ることが出来るのである。し
かも、主たる材質がステンレス鋼とされており、耐蝕性
が問題となるフランジ部14の突き合わせ面20だけ
が、チタニウム等で覆われた構造とされていることか
ら、目的とするフランジ付管体10が、従来の製造設備
などをそのまま利用して、安価に提供され得るのであ
り、コスト的にも優れているのである。
【0034】また、特に本実施形態では、フランジ部1
4の突き合わせ面20のうち、パッキンが当接される領
域だけが、被覆材18で被覆されていることから、被覆
材18を形成するチタニウム等の使用量が一層軽減され
て、更なる低コスト性が達成され得る。
【0035】次に、このような特定構造のフランジ付管
体10を製作するに際して有利に採用され得る一製造方
法について、説明する。
【0036】先ず、引抜加工や押出加工等によって製造
された、一定の内外径寸法を有するステンレス鋼製の管
体を、適当な長さで切断することによって、管本体12
を製作する。
【0037】一方、かかる管本体12とは、別途、フラ
ンジ部14を製作する。それには、先ず、圧延加工やプ
レス加工等によって製造された一定厚さ寸法を有するス
テンレス鋼製の板体を、適当な平面形状と大きさで打抜
き乃至は切断することにより、目的とするフランジ部1
4より大きな平面形状を有するフランジ形成板を得る。
【0038】また、フランジ部14とは別途、圧延加工
やプレス加工等によって製造された一定厚さ寸法を有す
るチタニウム又はその合金(以下の説明では、「チタニ
ウム等」と総称する。)製の板体を、適当な平面形状と
大きさで打抜き乃至は切断することにより、目的とする
被覆材18,30よりも大きな平面形状を有する被覆材
形成板を得る。
【0039】そして、上述の如く別々に製作したフラン
ジ形成板と被覆材形成板を相互に密接状態で固着する。
ここにおいて、かかる固着手法としては、爆発圧接法が
有利に採用される。具体的には、例えば、先ず、爆壕等
の密閉状空間内にセットした基台上に、上述の如くして
得たフランジ形成板を水平方向に広がる状態で載置する
と共に、かかるフランジ形成板の上に、上述の如くして
得た被覆材形成板を、スペーサ等を利用して適当な距離
を隔てて略平行に重なるように配設して、被覆材形成板
上の適当な位置にセットした爆薬を爆発させることによ
り、フランジ形成板と被覆材形成板を相互に固着するこ
とが出来る。なお、爆発圧接するに際して、フランジ形
成板と被覆材形成板および爆薬の各配設位置は、特に限
定されるものでなく、爆発により生じる衝撃波の進行方
向を考慮して適宜に設定されるものであり、爆発による
衝撃波を利用して、被覆材形成板をフランジ形成板に対
して爆発圧接することが出来る各種の配設形態が適宜に
採用可能である。また、使用する爆薬の種類や量、処理
空間の大きさや構造等は、フランジ形成板や被覆材形成
板の具体的材質や寸法等を考慮して適宜に選択設定され
るものであって、限定されるものでない。
【0040】そして、このようにして得た、フランジ形
成板の一方の板面に被覆材形成板を密接状態で重ね合わ
せて被着した被着体に対して、打抜加工や切断加工等を
施して、目的とするフランジ部14の外径寸法に仕上げ
ることによって、フランジ形成板からフランジ部14を
得る。更に、その後、フランジ部14の内周縁部と外周
縁部において、該フランジ部14に被着された被覆材形
成板を切断や切削等で除去することにより、フランジ部
14の表面上において、目的とする形状の被覆材18を
得る。なお、除去された被覆材形成板は、チタニウム等
であることから、容易に再生利用することが出来る。
【0041】また、フランジ形成板には、上述の如き打
抜加工や切断加工の前や後、或いは上述の如き被覆材形
成板の除去加工の前や後において、外周縁部近くにボル
ト取付用孔を穿孔する。以て、前述の如き(図2,3参
照)、目的とする寸法,形状を有すると共に、一方の板
面に被覆材18が被着されたフランジ部14を製作する
ことが出来る。
【0042】次に、このようにして得たフランジ部14
を、前述の如く別途形成した管本体12に対して接合固
着する。
【0043】具体的には、例えば、図1に示されている
ように、フランジ部14を、突き合わせ面20と反対側
の面、即ち被覆材18が被着されていない側の面であ
る、フランジ部14の軸方向内側面26を、管本体12
の開口端面27重ね合わせて、それらフランジ部14と
管本体12を同一中心軸上に保持する。そして、管本体
12の開口端面27とフランジ部14の内周面24を、
アーク溶接等により隅肉溶接する。
【0044】そして、以上のようにして、別々に製作し
たフランジ部14と管本体12を固着することによっ
て、図1に示されている如き、目的とする単体のフラン
ジ付管体10を得ることが出来る。
【0045】このような本実施形態の製造方法に従え
ば、フランジ付管体10のフランジ部14における突き
合わせ面29に対して、被覆材18を、略完全に密接さ
せて被着することが出来るのであり、それ故、目的とす
る品質のフランジ付管体10を、安定して製造すること
が可能となる。また、被覆材18の厚さ寸法も、十分に
大きく設定することが出来るのであり、それによって、
被覆材18による突き合わせ面20の被覆効果が、一層
安定して発揮され得るのである。
【0046】しかも、本態様の製造方法に従えば、被覆
材18が被着されたフランジ部14を管本体12から別
体で製作することが出来ることから、目的とするフラン
ジ付管体10を容易に製造することが出来るといった利
点もある。
【0047】また、被覆材18が被着されたフランジ部
14を管本体12に固着するに際して、被覆材18への
熱の影響を可及的に回避しつつ、被覆材18を管本体1
2に溶着することが出来ることから、被覆材18の材質
低下や不安定化などといった不具合を伴うことなく、フ
ランジ部14を管本体12に対して強固に固着すること
が出来るのである。
【0048】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、本発明は、かかる実施形態や後述する実施例
における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈さ
れるものでない。
【0049】例えば、前記実施形態では、フランジ部1
4における突き合わせ面20の径方向中間部分だけが、
被覆材18によって被覆されていたが、かかる被覆材1
8は、突き合わせ面20を、少なくともパッキンの当接
面を含む領域で覆うように形成されていれば良い。
【0050】具体的には、例えば、前記実施形態におけ
るフランジ部14に代えて、図5,6に示されている如
き、フランジ部28を採用することも可能である。な
お、図5,6においては、その理解を容易とするため
に、前記実施形態における既述の部材および部位と同様
な構造とされた部材および部位に対して、それぞれ、前
記実施形態と同一の符号を付しておく。即ち、フランジ
部28においては、突き合わせ面20の全面に亘ってチ
タニウム等から形成された被覆材30が被着されてい
る。このような構造とされたフランジ部28において
は、被覆材30とフランジ部28が略同じ平面形状とさ
れていることから、フランジ部28の突き合わせ面への
被覆材30の被着工程において、被覆材形成板をフラン
ジ部形成板に固着せしめた後、被覆材形成材の外周縁部
及び内周縁部を除去する作業が省略される等といった利
点がある。また、フランジ部28の突き合わせ面が全面
に亘って被覆材30で覆われていることから、各種の形
状や大きさのパッキンに対して対応し得るといった利点
もある。
【0051】また、本発明においては、予め目的とする
円環形状に成形したフランジ部及び/又は被覆材を採用
して、それらを爆発圧接等によって相互に固着すること
も可能である。
【0052】更にまた、管本体12とフランジ部14を
溶接するに際しても、上述の如き手法に限られるもので
なく、管本体12の軸方向端面とフランジ部14の内周
面24とを溶接する以外にも、例えば、管本体12の軸
方向端面とフランジ部の軸方向内側面26とを隅肉溶接
しても良く、或いは、管本体12の軸方向端面に対し
て、フランジ部14の内周面24と軸方向内側面26の
両箇所で溶接しても良い。また、図7に示されているよ
うに、フランジ部28の内径寸法を管本体12の外形寸
法より僅かに大きくして、フランジ部28を管本体12
の軸方向端部に外挿せしめて、フランジ部28の内周面
24と管本体12の開口端面27を隅肉溶接したり、或
いは、それに加えて、またはそれに代えて、フランジ部
28の軸方向内側面26の内周角部と間本体12の外周
面を隅肉溶接するようにしても良い。
【0053】さらに、実施形態に記載の如きフランジ付
管体10や連結管体32の適用範囲は、海水の通水や輸
送等に限定されるものではなく、海水以外にも、例え
ば、薬品等の通水,輸送に利用したり、或いは、薬品等
に浸漬させて使用することも可能である。
【0054】また、そのようなフランジ付管体10や連
結管体32を海水に接触させて使用する場合でも、その
用途は限定されるものでなく、例えば、発電所における
冷却用等ための海水の通水管や、海岸近くの構造物にお
ける海水の通水間として使用する場合等、各種の目的で
採用され得る。
【0055】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0056】
【実施例】本発明に従う構造とされたフランジ付管体を
海水の通水管として利用した場合の実施例を、以下に示
す。
【0057】先ず、管本体として、ステンレス鋼からな
るJIS−25Aの管体を準備する一方フランジ部とし
て、JIS−SUS403Lステンレス鋼を使用して、
外形寸法:95mm,内径寸法:34.5mm,幅寸
法:14mmの円環形状のフランジ部を、複数個製作し
て準備した。その後、各フランジ部に対して、以下のa
〜eに示す手法で、フランジ部の軸方向一方の面(他の
フランジ付管体と突き合わす側の突き合わせ面)に対し
て、被覆材を被着形成した。なお、被覆材としては、何
れも、チタニウム(JIS1種純チタン)を採用した。
また、被覆材を被着形成しないフランジ部(f)も準備
した。
【0058】(a)純銀ロウを用いて、真空中で加熱す
ることにより、厚さ:2mmの被覆材を、フランジ部の突
き合わせ面の全面にロウ付けした。 (b)BAg−8種の銀−銅ロウを用いて、真空中で加
熱することにより、厚さ:2mmの被覆材を、フランジ部
の突き合わせ面の全面にロウ付けした。 (c)イオンプレーティング法により、イオン化したチ
タニウムをフランジ部の突き合わせ面の全面に蒸着し
て、5μmの厚さの被覆層を形成した。 (d)爆発圧接により、厚さ:2mmの被覆材を、フラン
ジ部の突き合わせ面の全面に被着した。 (e)爆発圧接により、厚さ:2mmの被覆材を、フランジ
部の突き合わせ面の全面に被着した後、かかる被覆材
を、フランジ部の内径部分から5mmおよび外径部分から
15mmの範囲で切削除去した。
【0059】なお、フランジ部(d),(e)を製造す
るに際しては、両者共、薬種:硝酸アンモニウム+TN
T10wt.%(鋭感剤)の爆薬を用いて、フランジ形
成用板材と被覆材形成用板材を略2mm離間して配置せし
めた状態下で、爆発速度を略2500m/秒として爆発
圧接した。
【0060】そして、これらの各フランジ部(a)〜
(f)を用い、管本体の軸方向開口端部に、前記実施形
態における図7に示される如き差込タイプとして、TI
G溶接して複数のフランジ付管体を製作した。その後、
それらの各フランジ付管体を、図8に示されている如き
試験用装置40にセットして海水に対する耐蝕試験を行
った。
【0061】かかる試験用装置40は、水槽42と、配
管ライン44とを備えている。この水槽42に海水を貯
水すると共に、海水中には、水槽42の外部から、温度
計46と、海水中に空気を吐出するエア吐出パイプ48
を差し入れておく。一方、配管ライン44は、JIS−
304Lステンレス鋼からなる鋼管を用いて形成すると
共に、その両端部開口を水槽42に接続して海水の循環
流路を形成した。また、配管ライン44上には、鋼管内
に海水を循環させるポンプ50を配する。そして、かか
る配管ライン44に、上述の如き構造とされたフランジ
(a)〜(f)を備えたフランジ付管体55〜66を、
直列的に連結した構造の連結管体52を組み込んだ。こ
の連結管体52は、7本のフランジ付管体55〜66
を、6箇所のフランジ同士の接続部54a〜fにおい
て、アスベスト製のパッキンを介して直列的に相互に連
結固定する。また、各接続部54a〜fにおいては、同
一種類のフランジ構造を有するもの同士を突き合わせて
配設した。具体的には、接続部54aにおいては、フラ
ンジ部(a),(a)を突き合わせて連結し、接続部5
4bにおいては、フランジ部(b),(b)を突き合わ
せて連結し、接続部54cにおいては、フランジ部
(c),(c)を突き合わせて連結し、接続部54dに
おいては、フランジ部(d),(d)を突き合わせて連
結し、接続部54eにおいては、フランジ部(e),
(e)を突き合わせて連結し、更に、接続部54fにお
いては、フランジ部(f),(f)を突き合わせて連結
した。
【0062】このような試験用装置40において、配管
ライン44内に海水を通水して、試験的に3ヶ月間、海
水を連続的に循環させた。なお、試験期間中は、海水の
流量を20リットル/分に設定した。また、海水温度
は、数日間10℃前後となった期間を除いて、約30℃
から40℃の間に保った。そして、3ヶ月経過後、配管
ライン44を解体して、各フランジ部(a)〜(f)の
腐蝕度を調査した。なお、腐蝕度の評価は、解体した各
フランジa〜fを、巨視的には、目視で、微視的には、
電子顕微鏡およびEDX(エネルギー分散形X線分析
法)で検査した。その結果、次のような調査結果を得
た。
【0063】接続部54aのフランジ部(a)は、一部
に、チタンの接合不良が認められたものの、腐蝕は殆ど
認められず、良好な状態が確認された。
【0064】接続部54bのフランジ部(b)は、目視
では、腐蝕は認められなかった。更に、チタン接合部を
EDXにより検査したところ、一部に、接合材として用
いたBAg−8種のロウが減少している部分が認められ
たが、全体として良好な状態が確認された。
【0065】接続部54cのフランジ部(c)は、腐蝕
は、全く認められず、更に長期に亘って海水に晒される
腐蝕環境でも十分に耐え得るであろうことが推定され
た。
【0066】接続部54dのフランジ部(d)は、海水
による腐蝕は、全く認められず、更に長期に亘る海水へ
の浸漬にも十分に耐え得るであろうことが推定された。
【0067】接続部54e のフランジ部(e)にも、海
水による腐蝕は、全く認められず、更に長期に亘って、
海水を通水する管体のフランジ部として使用しても、十
分に耐え得るであろうことが推定された。
【0068】接続部54f のフランジ部(f)では、ガ
スケットの当たり面が、目視によって十分に確認できる
程に、特に著しく腐蝕していた。しかも、平滑であった
フランジ部の突き合わせ面がざらざらの荒れた表面状態
となっており、海水が浸み出していることがみとめられ
た。
【0069】以上の試験結果から、本発明の実施例とし
てのフランジ部(a)〜(e)については、何れも、海
水に対する有効な耐蝕性が明らかに認められる。特に、
爆発圧接によって被着したフランジ部(d)および
(e)を備えものにあっては、優れた耐蝕性を安定して
得ることの出来ることが確認された。一方、比較例とし
てのフランジ部(f)については、到底、実用に耐えな
いであろうと思われる。
【0070】また、フランジ部(e)の試験結果に認め
られるように、必ずしも、フランジの突き合わせ面の全
面に対してチタンを被着する必要もなく、少なくとも、
突き合わせ面のパッキンの当接する部分を被覆材で覆う
ことによって、優れた耐蝕性を得ることの出来ること
が、確認された。
【0071】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされたフランジ付管体においては、フラン
ジ部の突き合わせ面にチタニウムからなる被覆材を被着
したことにより、海水等に対して優れた耐腐蝕性が、良
好なるコスト性をもって実現され得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのフランジ付管体を
示す縦断面図である。
【図2】図1に示されたフランジ付管体のフランジ部を
示す正面図である。
【図3】図1に示されたフランジ付管体のフランジ部を
示す縦断面図であって、図2中のIII−III断面に
相当する図である。
【図4】図1に示されたフランジ付管体同士の連結状態
を示す縦断面図である。
【図5】図1に示されたフランジ付管体のフランジ部と
して採用され得る別のフランジ部を示す正面図である。
【図6】図4に示されたフランジ部を示す縦断面図であ
って、図4中のV−V断面に相当する図である。
【図7】図1に示されたフランジ付管体における管本体
とフランジ部との別の接合例を示す部分縦断面図であ
る。
【図8】本発明の実施例としてのフランジ付管体とそれ
らの連結管体を試験するための試験用装置を示す概略説
明図である。
【符号の説明】
10 フランジ付管体 12 管本体 14,28 フランジ部 18,30 被覆材 20 突き合わせ面 24 内周面 26 軸方向内側面 32 連結管体 24 パッキン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16L 23/028 (72)発明者 西村 正彦 三重県津市高茶屋五丁目5番45号 三重県 工業技術総合研究所内 (72)発明者 林 一哉 三重県津市高茶屋五丁目5番45号 三重県 工業技術総合研究所内 (72)発明者 増井 孝実 三重県津市高茶屋五丁目5番45号 三重県 工業技術総合研究所内 Fターム(参考) 3H016 AA02 AD05 AE00 3H111 AA01 BA03 BA04 BA05 CB27 DA08 DB02 DB22 EA09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の管本体の開口端部に連結用のフラ
    ンジ部を設けたフランジ付管体において、 前記管本体と前記フランジ部をステンレス鋼によって形
    成すると共に、該フランジ部の突き合わせ面に対してチ
    タニウム又はその合金からなる被覆材を被着したことを
    特徴とするフランジ付管体。
  2. 【請求項2】 前記被覆材として、前記フランジと別体
    形成された板材を用い、該被覆材を前記フランジ部に対
    して爆発圧接した請求項1に記載のフランジ付管体。
  3. 【請求項3】 前記被覆材の内径寸法を、前記フランジ
    部における突き合わせ面の内径寸法よりも大きくすると
    共に、該被覆材の外径寸法を、該フランジ部における突
    き合わせ面の外径寸法よりも小さくした請求項1又は2
    に記載のフランジ付管体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3の何れかに記載のフラン
    ジ付管体の複数本を用い、各管体における前記フランジ
    部によって相互に連結した連結管体であって、 前記管体の内周面と外周面の少なくとも一方の面が海水
    に晒される状態で配設したことを特徴とする連結管体。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3の何れかに記載のフラン
    ジ付管体の複数本を用い、各管体における前記フランジ
    部の前記被覆材が被着された突き合わせ面同士を、吸水
    性を有するパッキンを挟んで締付固定することにより相
    互に連結したことを特徴とする連結管体。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至3の何れかに記載のフラン
    ジ付管体を製造するに際して、 前記フランジ部を前記管本体とは別部材として形成し、
    該フランジ部の軸方向一方の面に前記被覆材を被着した
    後、該フランジ部を該管本体に溶着することにより、該
    フランジ部を該管本体の軸方向端部に固着することを特
    徴とするフランジ付管体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至3の何れかに記載のフラン
    ジ付管体を製造するに際して、 目的とする形状よりも大きな平面形状を有する前記被覆
    材を、前記フランジ部に対して爆発圧接した後、少なく
    とも該被覆材の外周縁部を全周に亘って除去して目的形
    状とすることを特徴とするフランジ付管体の製造方法。
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