JP2001226998A - 振動遮断壁及びその構築方法並びに施工装置 - Google Patents
振動遮断壁及びその構築方法並びに施工装置Info
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- JP2001226998A JP2001226998A JP2000042523A JP2000042523A JP2001226998A JP 2001226998 A JP2001226998 A JP 2001226998A JP 2000042523 A JP2000042523 A JP 2000042523A JP 2000042523 A JP2000042523 A JP 2000042523A JP 2001226998 A JP2001226998 A JP 2001226998A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単一の壁体でありながら、振動遮断壁に十分
な振動遮断効果を発揮させ、土砂の排出を要せずに、地
盤条件に関係なく振動遮断壁を大深度で構築することを
可能にする。 【解決手段】 粒状の、または細かく加工された振動遮
断性材料2を含有するソイルセメント3の壁体から振動
遮断壁1を構成し、振動遮断性材料2をソイルセメント
3の壁体の全深度に亘って混合させ、存在させる。切削
刃10を有する無端チェーン9をカッターポスト8の周囲
で循環させながら地中で横行させると同時に、カッター
ポスト8の下端部、もしくは地表面付近から固化材液を
吐出する際に、無端チェーン9が地中に入り込む側の地
表から振動遮断性材料2を投入し、振動遮断壁1を構築
する。
な振動遮断効果を発揮させ、土砂の排出を要せずに、地
盤条件に関係なく振動遮断壁を大深度で構築することを
可能にする。 【解決手段】 粒状の、または細かく加工された振動遮
断性材料2を含有するソイルセメント3の壁体から振動
遮断壁1を構成し、振動遮断性材料2をソイルセメント
3の壁体の全深度に亘って混合させ、存在させる。切削
刃10を有する無端チェーン9をカッターポスト8の周囲
で循環させながら地中で横行させると同時に、カッター
ポスト8の下端部、もしくは地表面付近から固化材液を
吐出する際に、無端チェーン9が地中に入り込む側の地
表から振動遮断性材料2を投入し、振動遮断壁1を構築
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は地中を伝播する振
動を遮断する振動遮断壁、及びその構築方法並びに施工
装置に関するものである。
動を遮断する振動遮断壁、及びその構築方法並びに施工
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地中の振動を遮断する振動遮断壁として
従来、何も充填しない空堀の溝が使用されていたが、そ
の後、振動遮断性能を高めるために、特開昭55−122928
号公報や特開昭63-97728号公報等のように溝中にゴムや
発泡プラスチック等の振動遮断性材料を充填することが
提案されている。
従来、何も充填しない空堀の溝が使用されていたが、そ
の後、振動遮断性能を高めるために、特開昭55−122928
号公報や特開昭63-97728号公報等のように溝中にゴムや
発泡プラスチック等の振動遮断性材料を充填することが
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、振動を効果
的に遮断する上で地中深くまで遮断壁を構築することが
必要になるが、溝の容積分の土砂を地上に排出しなけれ
ばならないことと、溝の深さが大きくなる程、溝の壁が
崩壊し易くなることから、構築される溝の深さには限界
がある。特に崩壊し易い地盤条件下では浅い溝しか構築
できず、単一の振動遮断壁では満足な振動遮断効果が得
られない。
的に遮断する上で地中深くまで遮断壁を構築することが
必要になるが、溝の容積分の土砂を地上に排出しなけれ
ばならないことと、溝の深さが大きくなる程、溝の壁が
崩壊し易くなることから、構築される溝の深さには限界
がある。特に崩壊し易い地盤条件下では浅い溝しか構築
できず、単一の振動遮断壁では満足な振動遮断効果が得
られない。
【0004】このため、十分な振動遮断効果を得るには
特開昭63-97728号公報のように間隔をおいて振動遮断壁
を少なくとも二重に構築することが必要になるが、振動
遮断壁の占有面積が拡大し、限られた敷地には対応が効
かない。また空堀の溝の場合と、溝に振動遮断性材料を
充填する場合のいずれも振動遮断壁を構築するために土
砂を地上に排出しなければならないため、その保管、も
しくは処理場所等が必要になる等、余分な作業工程と場
所を必要とする上、上記の通り、地盤条件によっては構
築できる振動遮断壁の深さが制限されるため、溝の形成
による振動遮断壁では満足できる振動遮断効果が期待で
きない。
特開昭63-97728号公報のように間隔をおいて振動遮断壁
を少なくとも二重に構築することが必要になるが、振動
遮断壁の占有面積が拡大し、限られた敷地には対応が効
かない。また空堀の溝の場合と、溝に振動遮断性材料を
充填する場合のいずれも振動遮断壁を構築するために土
砂を地上に排出しなければならないため、その保管、も
しくは処理場所等が必要になる等、余分な作業工程と場
所を必要とする上、上記の通り、地盤条件によっては構
築できる振動遮断壁の深さが制限されるため、溝の形成
による振動遮断壁では満足できる振動遮断効果が期待で
きない。
【0005】この発明は上記背景より、単一の壁体であ
りながら、十分な振動遮断効果を発揮でき、土砂の排出
を要せずに簡単に施工できる振動遮断壁とその構築方法
及び施工装置を提案するものである。
りながら、十分な振動遮断効果を発揮でき、土砂の排出
を要せずに簡単に施工できる振動遮断壁とその構築方法
及び施工装置を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1では粒状の、ま
たは細かく加工された振動遮断性材料を含有するソイル
セメント壁体から振動遮断壁を構成し、振動遮断性材料
をソイルセメント壁体の全深度に亘って混合させ、存在
させることにより、単一の壁体でありながら、十分な振
動遮断効果を発揮させると共に、土砂の排出を要せずに
施工を完了させることを可能にする。
たは細かく加工された振動遮断性材料を含有するソイル
セメント壁体から振動遮断壁を構成し、振動遮断性材料
をソイルセメント壁体の全深度に亘って混合させ、存在
させることにより、単一の壁体でありながら、十分な振
動遮断効果を発揮させると共に、土砂の排出を要せずに
施工を完了させることを可能にする。
【0007】振動遮断性材料がソイルセメントと一体と
なって壁体の全深度に亘って存在することで、単一の壁
体でありながらも壁体の全深度、且つ全長に亘って振動
遮断効果を発揮するため、振動遮断壁としての占有面積
を抑制しながら十分な振動遮断効果を期待できる。
なって壁体の全深度に亘って存在することで、単一の壁
体でありながらも壁体の全深度、且つ全長に亘って振動
遮断効果を発揮するため、振動遮断壁としての占有面積
を抑制しながら十分な振動遮断効果を期待できる。
【0008】また振動遮断壁が溝ではなく、ソイルセメ
ント壁体であることで、地盤条件に関係なく大深度の振
動遮断壁を構築できるため、振動遮断効果を自由に高め
ることができる他、深度を変えることで振動遮断効果の
程度を自由に制御することもできる。
ント壁体であることで、地盤条件に関係なく大深度の振
動遮断壁を構築できるため、振動遮断効果を自由に高め
ることができる他、深度を変えることで振動遮断効果の
程度を自由に制御することもできる。
【0009】加えて振動遮断壁がソイルセメントを主体
とするため、溝を形成する場合のように土砂の排出を要
することなく、固化材と土砂の攪拌・混合処理の要領に
よって構築できるため、保管、もしくは処理場所等が不
要になる上、施工が単純化され、施工能率が向上する。
とするため、溝を形成する場合のように土砂の排出を要
することなく、固化材と土砂の攪拌・混合処理の要領に
よって構築できるため、保管、もしくは処理場所等が不
要になる上、施工が単純化され、施工能率が向上する。
【0010】攪拌・混合処理は攪拌翼を有する掘削ロッ
ドの回転による回転混合による他、請求項4〜7に記載
のようにカッターポストの周囲に装着される無端チェー
ンの循環により行われる。前者の場合、振動遮断壁は円
柱が重複しながら連続した形に形成され、後者の場合は
一定幅で連続した形に形成される。
ドの回転による回転混合による他、請求項4〜7に記載
のようにカッターポストの周囲に装着される無端チェー
ンの循環により行われる。前者の場合、振動遮断壁は円
柱が重複しながら連続した形に形成され、後者の場合は
一定幅で連続した形に形成される。
【0011】振動遮断壁全体の体積に対する振動遮断性
材料の量が80%を超えるとソイルセメントの量が少なく
なり、また振動遮断性材料の量が20%未満では振動遮断
性材料の量が少なくなるので、より高い振動遮断性を実
現するための遮断壁における振動遮断性材料の好ましい
量は請求項2に記載のように振動遮断壁全体の体積に対
し、20%〜80%の体積比で混合されていることであり、
好ましくは壁全体の体積に対し、40%〜80%の体積比が
適当である。
材料の量が80%を超えるとソイルセメントの量が少なく
なり、また振動遮断性材料の量が20%未満では振動遮断
性材料の量が少なくなるので、より高い振動遮断性を実
現するための遮断壁における振動遮断性材料の好ましい
量は請求項2に記載のように振動遮断壁全体の体積に対
し、20%〜80%の体積比で混合されていることであり、
好ましくは壁全体の体積に対し、40%〜80%の体積比が
適当である。
【0012】振動遮断性材料に利用できる素材としては
例えば発泡スチロール、発泡オレフィン等の発泡プラス
チックやタイヤ、ベルト等に用いられているゴム材が挙
げられ、これらの素材が例えば1〜数センチ角、もしく
は直径1〜数センチ程度の大きさに裁断、もしくは破砕
された姿で用いられる。これらの場合、裁断、もしくは
破砕された振動遮断性材料の大きさは特に限定されない
が、施工のし易さを確保しながら振動遮断性能を発揮さ
せる上では1〜5センチ角程度、もしくは直径1〜5セ
ンチ程度の大きさが最も好ましい。
例えば発泡スチロール、発泡オレフィン等の発泡プラス
チックやタイヤ、ベルト等に用いられているゴム材が挙
げられ、これらの素材が例えば1〜数センチ角、もしく
は直径1〜数センチ程度の大きさに裁断、もしくは破砕
された姿で用いられる。これらの場合、裁断、もしくは
破砕された振動遮断性材料の大きさは特に限定されない
が、施工のし易さを確保しながら振動遮断性能を発揮さ
せる上では1〜5センチ角程度、もしくは直径1〜5セ
ンチ程度の大きさが最も好ましい。
【0013】上記例の他、振動遮断性材料には粒状の、
径の小さい発泡スチロールビーズ、あるいは廃棄された
発泡スチロール製品を破砕したものや、廃棄されたタイ
ヤやベルトコンベア等のゴム材を裁断したものも使用さ
れる。廃棄された製品を振動遮断性材料として使用すれ
ば、廃棄物が処理されることになるばかりでなく、廃棄
物の有効利用にもなる。
径の小さい発泡スチロールビーズ、あるいは廃棄された
発泡スチロール製品を破砕したものや、廃棄されたタイ
ヤやベルトコンベア等のゴム材を裁断したものも使用さ
れる。廃棄された製品を振動遮断性材料として使用すれ
ば、廃棄物が処理されることになるばかりでなく、廃棄
物の有効利用にもなる。
【0014】振動遮断壁は請求項4に記載のように切削
刃を有する無端チェーンをカッターポストの周囲で循環
させながら地中で横行させると同時に、カッターポスト
の下端部、もしくは地表面付近から固化材液を吐出する
際に、無端チェーンが地中に入り込む側の地表から振動
遮断性材料を投入することにより構築される。
刃を有する無端チェーンをカッターポストの周囲で循環
させながら地中で横行させると同時に、カッターポスト
の下端部、もしくは地表面付近から固化材液を吐出する
際に、無端チェーンが地中に入り込む側の地表から振動
遮断性材料を投入することにより構築される。
【0015】地表面付近から固化材液を吐出するとき
は、カッターポストの地表面付近に固化液の吐出口が設
けられるが、その吐出口はカッターポストに直接形成さ
れる他、別途ホースのノズルを吐出口として地表面付近
に配置することによっても設けられる。
は、カッターポストの地表面付近に固化液の吐出口が設
けられるが、その吐出口はカッターポストに直接形成さ
れる他、別途ホースのノズルを吐出口として地表面付近
に配置することによっても設けられる。
【0016】請求項4では元の地盤構成材である土砂等
が無端チェーンの循環と共に地中で固化材液や振動遮断
性材料と混合され、ソイルセメントと振動遮断性材料が
混在した振動遮断壁の構成体となるため、土砂等の全量
を地上に排出する必要がない。また振動遮断壁の構築部
分が空洞になることがなく、満たされたソイルセメント
が壁面での土圧とバランスするため、深い深度まで構築
することが可能となる。
が無端チェーンの循環と共に地中で固化材液や振動遮断
性材料と混合され、ソイルセメントと振動遮断性材料が
混在した振動遮断壁の構成体となるため、土砂等の全量
を地上に排出する必要がない。また振動遮断壁の構築部
分が空洞になることがなく、満たされたソイルセメント
が壁面での土圧とバランスするため、深い深度まで構築
することが可能となる。
【0017】土砂等の地盤構成材と固化材液や振動遮断
性材料との混合によって完成する振動遮断壁の体積が掘
削土砂分の容積を上回るような場合には、請求項5に記
載のように振動遮断壁の構築に先立ち、構築に伴って予
想される地上へのオーバーフロー量に相当する体積の地
表部の土砂を除去した後に、振動遮断壁を構築すること
が行われる。
性材料との混合によって完成する振動遮断壁の体積が掘
削土砂分の容積を上回るような場合には、請求項5に記
載のように振動遮断壁の構築に先立ち、構築に伴って予
想される地上へのオーバーフロー量に相当する体積の地
表部の土砂を除去した後に、振動遮断壁を構築すること
が行われる。
【0018】振動遮断壁を構築するための装置は請求項
6に記載のように切削刃付きの無端チェーンが周囲を循
環自在に装着され、下端部、もしくは地表面付近に固化
材液の吐出口が設けられたカッターポストと、カッター
ポストを横行自在に支持し、振動遮断性材料を貯蔵する
ホッパーが直接的、または間接的に取り付けられるフレ
ームと、カッターポストとフレームを横行させる横行装
置を有する。ホッパーの出口は無端チェーンが地中に入
り込む側に位置する。
6に記載のように切削刃付きの無端チェーンが周囲を循
環自在に装着され、下端部、もしくは地表面付近に固化
材液の吐出口が設けられたカッターポストと、カッター
ポストを横行自在に支持し、振動遮断性材料を貯蔵する
ホッパーが直接的、または間接的に取り付けられるフレ
ームと、カッターポストとフレームを横行させる横行装
置を有する。ホッパーの出口は無端チェーンが地中に入
り込む側に位置する。
【0019】特に請求項7に記載のようにカッターポス
トの横行により構築されるソイルセメントの体積量に応
じて所要量の振動遮断性材料がホッパーから排出される
ようにするための制御機構が設けられれば、振動遮断性
材料の混合比の管理を容易に行うことができる。
トの横行により構築されるソイルセメントの体積量に応
じて所要量の振動遮断性材料がホッパーから排出される
ようにするための制御機構が設けられれば、振動遮断性
材料の混合比の管理を容易に行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明の振動遮断壁1は図1に
示すように粒状の、または細かく裁断、もしくは破砕等
された振動遮断性材料2を含有するソイルセメント3の
壁体からなり、ソイルセメント3の壁体の全深度に亘
り、前記振動遮断性材料2が混合され、存在したもので
ある。
示すように粒状の、または細かく裁断、もしくは破砕等
された振動遮断性材料2を含有するソイルセメント3の
壁体からなり、ソイルセメント3の壁体の全深度に亘
り、前記振動遮断性材料2が混合され、存在したもので
ある。
【0021】図6に振動遮断性材料2として利用できる
素材の例を示す。ここに示すように振動遮断性材料22に
は例えば発泡スチロール製品19、廃棄タイヤ20や廃棄コ
ンベアベルト21等の廃材が裁断、もしくは粉砕された姿
で用いられる。図2−(a) ,(b) に振動遮断壁1を構築
するために使用される施工装置4の一例を、図3に図2
−(b) におけるカッターポスト8の先端部の詳細を示
す。施工装置4は切削刃10付きの無端チェーン9が周囲
を循環自在に装着されたカッターポスト8と、カッター
ポスト8を施工装置4の本体に対して横行自在に支持す
るフレーム6と、カッターポスト8と後述のサブフレー
ム7及びリーダーポスト5を横行させるための横行装置
の一例である油圧シリンダ23を有する。無端チェーン9
はカッターポスト8の地上に露出する部分に装着される
チェーン駆動部11によって循環する。
素材の例を示す。ここに示すように振動遮断性材料22に
は例えば発泡スチロール製品19、廃棄タイヤ20や廃棄コ
ンベアベルト21等の廃材が裁断、もしくは粉砕された姿
で用いられる。図2−(a) ,(b) に振動遮断壁1を構築
するために使用される施工装置4の一例を、図3に図2
−(b) におけるカッターポスト8の先端部の詳細を示
す。施工装置4は切削刃10付きの無端チェーン9が周囲
を循環自在に装着されたカッターポスト8と、カッター
ポスト8を施工装置4の本体に対して横行自在に支持す
るフレーム6と、カッターポスト8と後述のサブフレー
ム7及びリーダーポスト5を横行させるための横行装置
の一例である油圧シリンダ23を有する。無端チェーン9
はカッターポスト8の地上に露出する部分に装着される
チェーン駆動部11によって循環する。
【0022】カッターポスト8の下端部、もしくは地表
面付近には固化材液を吐出させるための吐出口12が設け
られる。図2に示すように吐出口12がカッターポスト8
の下端部に位置する場合は図3に示すように地上から吐
出口12まではパイプ13を通じて固化材液が供給される。
固化材液とは例えば各種セメントや石膏等の固結性材料
を水と共にミルク状にしたものを言う。
面付近には固化材液を吐出させるための吐出口12が設け
られる。図2に示すように吐出口12がカッターポスト8
の下端部に位置する場合は図3に示すように地上から吐
出口12まではパイプ13を通じて固化材液が供給される。
固化材液とは例えば各種セメントや石膏等の固結性材料
を水と共にミルク状にしたものを言う。
【0023】フレーム6にはカッターポスト8の昇降を
ガイドするためのリーダーポスト5が接続され、リーダ
ーポスト5に、カッターポスト8と共にフレーム6に対
して昇降するサブフレーム7が昇降自在に支持される。
カッターポスト8はサブフレーム7に支持され、横行時
にはリーダーポスト5及びサブフレーム7と共にフレー
ム6に沿って移動し、昇降時にはサブフレーム7と共に
リーダーポスト5に沿って昇降する。
ガイドするためのリーダーポスト5が接続され、リーダ
ーポスト5に、カッターポスト8と共にフレーム6に対
して昇降するサブフレーム7が昇降自在に支持される。
カッターポスト8はサブフレーム7に支持され、横行時
にはリーダーポスト5及びサブフレーム7と共にフレー
ム6に沿って移動し、昇降時にはサブフレーム7と共に
リーダーポスト5に沿って昇降する。
【0024】フレーム6には振動遮断性材料2を貯蔵す
るホッパー14が直接的、または間接的に取り付けられ
る。図面ではサブフレーム7の、カッターポスト8進行
方向の少なくとも片側にホッパー14を取り付け、ホッパ
ー14をフレーム6に間接的に取り付けているが、ホッパ
ー14はフレーム6に対してカッターポスト8が移動する
範囲外で、すなわちフレーム6に対して移動するカッタ
ーポスト8と干渉しない位置においてフレーム6に直接
的に取り付けられる場合もある。いずれの場合もホッパ
ー14の出口は図4−(c) ,図5−(a) ,(b) に示すよう
に無端チェーン9が地中に入り込む側に位置する。
るホッパー14が直接的、または間接的に取り付けられ
る。図面ではサブフレーム7の、カッターポスト8進行
方向の少なくとも片側にホッパー14を取り付け、ホッパ
ー14をフレーム6に間接的に取り付けているが、ホッパ
ー14はフレーム6に対してカッターポスト8が移動する
範囲外で、すなわちフレーム6に対して移動するカッタ
ーポスト8と干渉しない位置においてフレーム6に直接
的に取り付けられる場合もある。いずれの場合もホッパ
ー14の出口は図4−(c) ,図5−(a) ,(b) に示すよう
に無端チェーン9が地中に入り込む側に位置する。
【0025】カッターポスト8がフレーム6に対して移
動する範囲の外側においてホッパー14がフレーム6に取
り付けられる場合は、フレキシブルなホース等を使用す
ることによりホッパー14の出口がカッターポスト8が取
り付けられているサブフレーム7に設置される。
動する範囲の外側においてホッパー14がフレーム6に取
り付けられる場合は、フレキシブルなホース等を使用す
ることによりホッパー14の出口がカッターポスト8が取
り付けられているサブフレーム7に設置される。
【0026】フレーム6にはまた、カッターポスト8を
リーダーポスト5及びサブフレーム7と共に横行させる
ための横行装置としての油圧シリンダ23が複数個接続さ
れ、その他端はサブフレーム7に接続される。横行装置
が油圧シリンダ23の場合、油圧シリンダ23は図2に示す
ようにフレーム6の上段と下段に設置され、カッターポ
スト8とリーダーポスト5及びサブフレーム7のフレー
ム6に対する移動は施工装置4本体を静止させたまま、
油圧シリンダ23のストロークを伸長、もしくは収縮させ
ることにより行われ、同時に無端チェーン9をカッター
ポスト8の回りを循環させることにより地盤の掘削と振
動遮断壁の構築が行われる。
リーダーポスト5及びサブフレーム7と共に横行させる
ための横行装置としての油圧シリンダ23が複数個接続さ
れ、その他端はサブフレーム7に接続される。横行装置
が油圧シリンダ23の場合、油圧シリンダ23は図2に示す
ようにフレーム6の上段と下段に設置され、カッターポ
スト8とリーダーポスト5及びサブフレーム7のフレー
ム6に対する移動は施工装置4本体を静止させたまま、
油圧シリンダ23のストロークを伸長、もしくは収縮させ
ることにより行われ、同時に無端チェーン9をカッター
ポスト8の回りを循環させることにより地盤の掘削と振
動遮断壁の構築が行われる。
【0027】カッターポスト8等が一定距離移動した
後、カッターポスト8等を地盤に対して静止させたま
ま、油圧シリンダ23のストロークを収縮、もしくは伸長
させると共に、施工装置4のキャタピラ15を油圧シリン
ダ23の収縮速度に合わせ、カッターポスト8等と相対的
に逆向きに移動させることにより施工装置4本体の移動
が完了する。この油圧シリンダ23によるカッターポスト
8等の移動と、施工装置4本体の移動を繰り返すことに
より振動遮断壁1が連続的に構築される。カッターポス
ト8等の移動と、施工装置4本体の移動は図2−(b) に
おいて右側と左側のいずれの向きにも行われる。
後、カッターポスト8等を地盤に対して静止させたま
ま、油圧シリンダ23のストロークを収縮、もしくは伸長
させると共に、施工装置4のキャタピラ15を油圧シリン
ダ23の収縮速度に合わせ、カッターポスト8等と相対的
に逆向きに移動させることにより施工装置4本体の移動
が完了する。この油圧シリンダ23によるカッターポスト
8等の移動と、施工装置4本体の移動を繰り返すことに
より振動遮断壁1が連続的に構築される。カッターポス
ト8等の移動と、施工装置4本体の移動は図2−(b) に
おいて右側と左側のいずれの向きにも行われる。
【0028】上記では横行装置として油圧シリンダ23を
施工装置4に搭載した場合のカッターポスト8等の横行
要領を説明したが、施工装置4本体の移動によってもカ
ッターポスト8とリーダーポスト5及びサブフレーム7
を横行させることができるため、必ずしも油圧シリンダ
23等、カッターポスト8等を横行させるための専用の装
置を施工装置4に搭載する必要はない。施工装置4本体
の移動によってカッターポスト8等を横行させる場合は
施工装置4のキャタピラ15等が横行装置となり、その場
合、カッターポスト8等は施工装置4本体の移動と共に
地盤に対して移動する。
施工装置4に搭載した場合のカッターポスト8等の横行
要領を説明したが、施工装置4本体の移動によってもカ
ッターポスト8とリーダーポスト5及びサブフレーム7
を横行させることができるため、必ずしも油圧シリンダ
23等、カッターポスト8等を横行させるための専用の装
置を施工装置4に搭載する必要はない。施工装置4本体
の移動によってカッターポスト8等を横行させる場合は
施工装置4のキャタピラ15等が横行装置となり、その場
合、カッターポスト8等は施工装置4本体の移動と共に
地盤に対して移動する。
【0029】図4−(a) は振動遮断壁1の構築に先立
ち、構築に伴って予想される地上へのオーバーフロー量
に相当する体積の地表部の土砂を除去して先行掘削溝18
を形成しておく場合の請求項5の発明の方法を示すが、
先行掘削溝18を形成しない場合も図4−(b) ,(c) 、図
5の要領で行われる。
ち、構築に伴って予想される地上へのオーバーフロー量
に相当する体積の地表部の土砂を除去して先行掘削溝18
を形成しておく場合の請求項5の発明の方法を示すが、
先行掘削溝18を形成しない場合も図4−(b) ,(c) 、図
5の要領で行われる。
【0030】振動遮断壁1の構築開始位置にカッターポ
スト8をセットした後、図4−(b)に示すように切削刃1
0を有する無端チェーン9をカッターポスト8の周囲で
循環させながら地中に挿入する。その後、図4−(c) に
示すように無端チェーン9をカッターポスト8の周囲で
循環させながらで横行させると同時に、カッターポスト
8の下端部、もしくは地表面付近の吐出口12から固化材
液を吐出させる。この際、無端チェーン9が地中に入り
込む側の地表から振動遮断性材料2を投入する。
スト8をセットした後、図4−(b)に示すように切削刃1
0を有する無端チェーン9をカッターポスト8の周囲で
循環させながら地中に挿入する。その後、図4−(c) に
示すように無端チェーン9をカッターポスト8の周囲で
循環させながらで横行させると同時に、カッターポスト
8の下端部、もしくは地表面付近の吐出口12から固化材
液を吐出させる。この際、無端チェーン9が地中に入り
込む側の地表から振動遮断性材料2を投入する。
【0031】固化材液と振動遮断性材料2は無端チェー
ン9の循環と共に地中で循環することにより原地盤と混
合される。図4−(c) に示す要領でカッターポスト8の
移動と、施工装置4本体の移動を繰り返すことにより、
土砂等の地盤構成材がその場で固化材液や振動遮断性材
料2と混合され、ソイルセメント3中に振動遮断性材料
2が混在した振動遮断壁1が構築される。図4−(c) に
おいて16はソイルセメント3が未だ固化していない状態
で固化後に振動遮断壁1になる部分を示している。
ン9の循環と共に地中で循環することにより原地盤と混
合される。図4−(c) に示す要領でカッターポスト8の
移動と、施工装置4本体の移動を繰り返すことにより、
土砂等の地盤構成材がその場で固化材液や振動遮断性材
料2と混合され、ソイルセメント3中に振動遮断性材料
2が混在した振動遮断壁1が構築される。図4−(c) に
おいて16はソイルセメント3が未だ固化していない状態
で固化後に振動遮断壁1になる部分を示している。
【0032】図4−(c) ,図5−(a) ,(b) における白
抜きの矢印はカッターポスト8の横行の向きを示してい
るが、横行は施工装置4本体に対してフレーム6に平行
な前後方向いずれの向きにも行われる。図4−(c) はカ
ッターポスト8の横行の向きの前方側で無端チェーン9
が地中に入り込む場合を、図5−(a) はカッターポスト
8の横行の向きの後方側で無端チェーン9が地中に入り
込む場合を示す。いずれの場合も無端チェーン9が地中
に入り込む側の地表から振動遮断性材料2が投入され
る。図4−(c) ,図5−(a) はホッパー14を無端チェー
ン9が地中に入り込む側に設置した場合を示す。
抜きの矢印はカッターポスト8の横行の向きを示してい
るが、横行は施工装置4本体に対してフレーム6に平行
な前後方向いずれの向きにも行われる。図4−(c) はカ
ッターポスト8の横行の向きの前方側で無端チェーン9
が地中に入り込む場合を、図5−(a) はカッターポスト
8の横行の向きの後方側で無端チェーン9が地中に入り
込む場合を示す。いずれの場合も無端チェーン9が地中
に入り込む側の地表から振動遮断性材料2が投入され
る。図4−(c) ,図5−(a) はホッパー14を無端チェー
ン9が地中に入り込む側に設置した場合を示す。
【0033】図5−(b) は図5−(a) と同じくカッター
ポスト8の横行の向きの後方側で無端チェーン9が地中
に入り込む場合に、横行の向きの前方側にホッパー14を
設置した場合を示す。この場合はホッパー14の出口を無
端チェーン9が地中に入り込む側に位置させるために、
ホッパー14にホース17が接続され、ホース17の先端が無
端チェーン9が地中に入り込む側に配置される。
ポスト8の横行の向きの後方側で無端チェーン9が地中
に入り込む場合に、横行の向きの前方側にホッパー14を
設置した場合を示す。この場合はホッパー14の出口を無
端チェーン9が地中に入り込む側に位置させるために、
ホッパー14にホース17が接続され、ホース17の先端が無
端チェーン9が地中に入り込む側に配置される。
【0034】振動遮断壁1を均質に構築するためには、
粒状の、または細かく加工された振動遮断性材料の所定
量を、構築する振動遮断壁1の深度方向及び施工延長方
向に均一に分散させる必要があり、そのために、ホッパ
ー14には壁体の構築速度、あるいは構築体積に応じて振
動遮断性材料の所定量をホッパー14から排出するような
制御機構が設けられる。
粒状の、または細かく加工された振動遮断性材料の所定
量を、構築する振動遮断壁1の深度方向及び施工延長方
向に均一に分散させる必要があり、そのために、ホッパ
ー14には壁体の構築速度、あるいは構築体積に応じて振
動遮断性材料の所定量をホッパー14から排出するような
制御機構が設けられる。
【0035】制御機構の一例としての制御装置には予
め、構築する振動遮断壁1の壁厚と施工深度に加え、例
えば壁体単位体積当たりの振動遮断性材料の添加量(添
加率)、もしくは壁厚と施工深度及び添加率から壁体単
位長さ当たりの振動遮断性材料の添加量等がインプット
される。
め、構築する振動遮断壁1の壁厚と施工深度に加え、例
えば壁体単位体積当たりの振動遮断性材料の添加量(添
加率)、もしくは壁厚と施工深度及び添加率から壁体単
位長さ当たりの振動遮断性材料の添加量等がインプット
される。
【0036】壁体はカッターポスト8の横行によって構
築され、図面の場合、カッターポスト8の横行は施工装
置4のフレーム6に装着された2個の油圧シリンダ23に
よって行われるため、この油圧シリンダ23の伸縮ストロ
ークを計測することで、制御装置中の演算部においてそ
のストローク値と、前記振動遮断壁1の壁厚と施工深度
から構築中の壁体の体積、あるいは構築速度(油圧シリ
ンダ23の伸縮速度)を求めておく。
築され、図面の場合、カッターポスト8の横行は施工装
置4のフレーム6に装着された2個の油圧シリンダ23に
よって行われるため、この油圧シリンダ23の伸縮ストロ
ークを計測することで、制御装置中の演算部においてそ
のストローク値と、前記振動遮断壁1の壁厚と施工深度
から構築中の壁体の体積、あるいは構築速度(油圧シリ
ンダ23の伸縮速度)を求めておく。
【0037】ここで算出された構築中の壁体の体積に予
め設定されている振動遮断性材料の添加率を乗ずること
により壁体構築中の振動遮断性材料の全添加量が決定さ
れ、構築速度に壁体単位長さ当たりの振動遮断性材料の
添加量を乗ずることにより壁体構築中の単位時間当たり
の振動遮断性材料の添加量が決定される。前記全添加量
を油圧シリンダ23のストローク値で割れば、単位ストロ
ーク当たりの振動遮断性材料の添加量が決まるが、この
添加量は壁厚と施工深度と単位ストロークの積に添加率
を乗ずることによっても求まる。
め設定されている振動遮断性材料の添加率を乗ずること
により壁体構築中の振動遮断性材料の全添加量が決定さ
れ、構築速度に壁体単位長さ当たりの振動遮断性材料の
添加量を乗ずることにより壁体構築中の単位時間当たり
の振動遮断性材料の添加量が決定される。前記全添加量
を油圧シリンダ23のストローク値で割れば、単位ストロ
ーク当たりの振動遮断性材料の添加量が決まるが、この
添加量は壁厚と施工深度と単位ストロークの積に添加率
を乗ずることによっても求まる。
【0038】上記添加量の値としては振動遮断性材料の
体積や見かけの嵩体積、重量のいずれも使用でき、次元
は問わない。制御装置の演算部で決定された振動遮断性
材料の添加量に基づき、制御装置が振動遮断性材料のホ
ッパー14からの排出量を制御する。このように振動遮断
性材料の添加量が制御されることにより、振動遮断性材
料が振動遮断壁1の深度方向及び施工延長方向に均一に
分散し、振動遮断性能の高い振動遮断壁1が構築され
る。
体積や見かけの嵩体積、重量のいずれも使用でき、次元
は問わない。制御装置の演算部で決定された振動遮断性
材料の添加量に基づき、制御装置が振動遮断性材料のホ
ッパー14からの排出量を制御する。このように振動遮断
性材料の添加量が制御されることにより、振動遮断性材
料が振動遮断壁1の深度方向及び施工延長方向に均一に
分散し、振動遮断性能の高い振動遮断壁1が構築され
る。
【0039】
【発明の効果】請求項1では粒状の、または細かく加工
された振動遮断性材料を含有するソイルセメント壁体か
ら振動遮断壁を構成し、振動遮断性材料をソイルセメン
ト壁体の全深度に亘って混合させ、存在させるため、単
一の壁体でありながら、壁体の全深度、且つ全長に亘っ
て振動遮断効果を発揮させることができ、振動遮断壁と
しての占有面積を抑制しながら十分な振動遮断効果を期
待できる。
された振動遮断性材料を含有するソイルセメント壁体か
ら振動遮断壁を構成し、振動遮断性材料をソイルセメン
ト壁体の全深度に亘って混合させ、存在させるため、単
一の壁体でありながら、壁体の全深度、且つ全長に亘っ
て振動遮断効果を発揮させることができ、振動遮断壁と
しての占有面積を抑制しながら十分な振動遮断効果を期
待できる。
【0040】軽量の振動遮断性材料を使用しても振動遮
断性材料が周辺地盤との付着性のよいソイルセメントで
固定されるため、地震等の外力を受けても振動遮断性材
料が浮き上がることはなく、周辺地盤に変化を起こす恐
れもない。また振動遮断壁が溝ではなく、ソイルセメン
ト壁体であることで、地盤条件に関係なく大深度の振動
遮断壁を構築できるため、振動遮断効果を自由に高める
ことができる。
断性材料が周辺地盤との付着性のよいソイルセメントで
固定されるため、地震等の外力を受けても振動遮断性材
料が浮き上がることはなく、周辺地盤に変化を起こす恐
れもない。また振動遮断壁が溝ではなく、ソイルセメン
ト壁体であることで、地盤条件に関係なく大深度の振動
遮断壁を構築できるため、振動遮断効果を自由に高める
ことができる。
【0041】更に振動遮断壁がソイルセメントを主体と
するため、溝を形成する場合のように土砂の排出を要す
ることなく、固化材と土砂の攪拌・混合処理の要領によ
って構築できるため、保管、もしくは処理場所等が不要
になる上、施工が単純化され、施工能率が向上する。
するため、溝を形成する場合のように土砂の排出を要す
ることなく、固化材と土砂の攪拌・混合処理の要領によ
って構築できるため、保管、もしくは処理場所等が不要
になる上、施工が単純化され、施工能率が向上する。
【0042】請求項2では振動遮断壁全体の体積に対
し、振動遮断性材料を20%〜80%の体積比で混合するた
め、振動遮断壁として一定の振動遮断性能を確保でき
る。請求項3では振動遮断性材料として発泡プラスチッ
クとゴム材の少なくともいずれか一方を使用し、廃棄さ
れた発泡スチロール製品を破砕したものや、廃棄された
タイヤやベルトコンベア等のゴム材を裁断したものも使
用するため、廃棄物の処理になるばかりでなく、廃棄物
の有効利用が図られる。
し、振動遮断性材料を20%〜80%の体積比で混合するた
め、振動遮断壁として一定の振動遮断性能を確保でき
る。請求項3では振動遮断性材料として発泡プラスチッ
クとゴム材の少なくともいずれか一方を使用し、廃棄さ
れた発泡スチロール製品を破砕したものや、廃棄された
タイヤやベルトコンベア等のゴム材を裁断したものも使
用するため、廃棄物の処理になるばかりでなく、廃棄物
の有効利用が図られる。
【0043】請求項4では切削刃を有する無端チェーン
を循環させながらカッターポストを地中で横行させると
同時に、カッターポストの下端部、もしくは地表面付近
から固化材液を吐出する際に、無端チェーンが地中に入
り込む側の地表から振動遮断性材料を投入するため、土
砂等の地盤構成材が無端チェーンの循環と共に地中で固
化材液や振動遮断性材料と混合され、ソイルセメントと
振動遮断性材料が混在した振動遮断壁の構成体となり、
元の地盤構成材の全量を地上に排出する必要がない。発
泡スチロール等の軽量振動遮断性材料は裁断すると風に
より飛散し、環境を破壊する恐れがあるが、この方法で
はホッパーから直接地表へ投入するため、飛散量を最小
限に抑えることができる。
を循環させながらカッターポストを地中で横行させると
同時に、カッターポストの下端部、もしくは地表面付近
から固化材液を吐出する際に、無端チェーンが地中に入
り込む側の地表から振動遮断性材料を投入するため、土
砂等の地盤構成材が無端チェーンの循環と共に地中で固
化材液や振動遮断性材料と混合され、ソイルセメントと
振動遮断性材料が混在した振動遮断壁の構成体となり、
元の地盤構成材の全量を地上に排出する必要がない。発
泡スチロール等の軽量振動遮断性材料は裁断すると風に
より飛散し、環境を破壊する恐れがあるが、この方法で
はホッパーから直接地表へ投入するため、飛散量を最小
限に抑えることができる。
【0044】請求項5では振動遮断壁の構築に先立ち、
構築に伴って予想される地上へのオーバーフロー量に相
当する体積の地表部の土砂を除去した後に、振動遮断壁
を構築するため、土砂等の地盤構成材と固化材液や振動
遮断性材料との混合によって完成する振動遮断壁の体積
が掘削土砂分の容積を上回るような場合に対応できる。
このように事前に掘削しておけば、その土砂は固化材や
振動遮断性材料を含まない原地盤土であるため、無公害
であり、処分が容易である。
構築に伴って予想される地上へのオーバーフロー量に相
当する体積の地表部の土砂を除去した後に、振動遮断壁
を構築するため、土砂等の地盤構成材と固化材液や振動
遮断性材料との混合によって完成する振動遮断壁の体積
が掘削土砂分の容積を上回るような場合に対応できる。
このように事前に掘削しておけば、その土砂は固化材や
振動遮断性材料を含まない原地盤土であるため、無公害
であり、処分が容易である。
【0045】請求項6では切削刃付きの無端チェーンが
装着されたカッターポストと、カッターポストを横行自
在に支持し、振動遮断性材料を貯蔵するホッパーが取り
付けられるフレームと、カッターポストとフレームを横
行させる横行装置を有する施工装置において、ホッパー
の出口を無端チェーンが地中に入り込む側に位置させて
いるため、カッターポストを地中で横行させ、カッター
ポストから固化材液を吐出する際に、無端チェーンが地
中に入り込む側の地表からの振動遮断性材料の投入が容
易に行え、混合能率が高まる。
装着されたカッターポストと、カッターポストを横行自
在に支持し、振動遮断性材料を貯蔵するホッパーが取り
付けられるフレームと、カッターポストとフレームを横
行させる横行装置を有する施工装置において、ホッパー
の出口を無端チェーンが地中に入り込む側に位置させて
いるため、カッターポストを地中で横行させ、カッター
ポストから固化材液を吐出する際に、無端チェーンが地
中に入り込む側の地表からの振動遮断性材料の投入が容
易に行え、混合能率が高まる。
【0046】またホッパーの出口を無端チェーンが地中
に入り込む側に位置させることで、無端チェーンを循環
させながら地中で横行させると同時に、固化材液を吐出
する工程と、振動遮断性材料を投入する工程を常に同じ
位置で実施できる。請求項7ではカッターポストの横行
により構築されるソイルセメントの体積量に応じて所要
量の振動遮断性材料がホッパーから排出されるようにす
るための制御機構を設けるため、振動遮断性材料の混合
比の管理を容易に行うことができる。
に入り込む側に位置させることで、無端チェーンを循環
させながら地中で横行させると同時に、固化材液を吐出
する工程と、振動遮断性材料を投入する工程を常に同じ
位置で実施できる。請求項7ではカッターポストの横行
により構築されるソイルセメントの体積量に応じて所要
量の振動遮断性材料がホッパーから排出されるようにす
るための制御機構を設けるため、振動遮断性材料の混合
比の管理を容易に行うことができる。
【図1】振動遮断壁を模式的に示した断面図である。
【図2】(a) は施工装置を示した横行方向側の立面図、
(b) は(a) の側面図である。
(b) は(a) の側面図である。
【図3】図2−(b) のカッターポストの先端部の詳細を
示した立面図である。
示した立面図である。
【図4】(a) は振動遮断壁の構築に先立ち、先行掘削溝
を形成した様子を示した斜視図、(b) はカッターポスト
を地中に挿入したときの様子を示した斜視図、(c) は振
動遮断性材料を投入しながらカッターポストを横行させ
るときの様子を示した斜視図である。
を形成した様子を示した斜視図、(b) はカッターポスト
を地中に挿入したときの様子を示した斜視図、(c) は振
動遮断性材料を投入しながらカッターポストを横行させ
るときの様子を示した斜視図である。
【図5】(a) は図4−(c) と逆向きにカッターポストを
横行させるときの様子を示した斜視図、(b) は図4−
(c) と逆向きに無端チェーンを循環さながら同一向きに
カッターポストを横行させるときの様子を示した斜視図
である。
横行させるときの様子を示した斜視図、(b) は図4−
(c) と逆向きに無端チェーンを循環さながら同一向きに
カッターポストを横行させるときの様子を示した斜視図
である。
【図6】裁断、もしくは粉砕されて使用される振動遮断
性材料の原料と裁断、もしくは粉砕後の振動遮断性材料
を示した斜視図である。
性材料の原料と裁断、もしくは粉砕後の振動遮断性材料
を示した斜視図である。
1……振動遮断壁、2……振動遮断性材料、3……ソイ
ルセメント、4……施工装置、5……リーダーポスト、
6……フレーム、7……サブフレーム、8……カッター
ポスト、9……無端チェーン、10……切削刃、11……チ
ェーン駆動部、12……吐出口、13……パイプ、14……ホ
ッパー、15……キャタピラ、16……振動遮断壁になる部
分、17……ホース、18……先行掘削溝、19……廃棄発泡
スチロール、20……廃棄タイヤ、21……廃棄ベルトコン
ベア、22……廃材より作成された振動遮断性材料、23…
…油圧シリンダ。
ルセメント、4……施工装置、5……リーダーポスト、
6……フレーム、7……サブフレーム、8……カッター
ポスト、9……無端チェーン、10……切削刃、11……チ
ェーン駆動部、12……吐出口、13……パイプ、14……ホ
ッパー、15……キャタピラ、16……振動遮断壁になる部
分、17……ホース、18……先行掘削溝、19……廃棄発泡
スチロール、20……廃棄タイヤ、21……廃棄ベルトコン
ベア、22……廃材より作成された振動遮断性材料、23…
…油圧シリンダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚村 史郎 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 神田 政幸 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 滝沢 聡 東京都国分寺市光町2丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 福田 厚生 東京都港区赤坂6丁目13番7号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 蔀 保治 東京都港区赤坂6丁目13番7号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 吉田 茂 東京都港区赤坂6丁目13番7号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 上 周史 東京都港区赤坂6丁目13番7号 株式会社 テノックス内 (72)発明者 木村 英樹 東京都港区赤坂6丁目13番7号 株式会社 テノックス内
Claims (7)
- 【請求項1】 粒状の、または細かく加工された振動遮
断性材料を含有するソイルセメント壁体からなり、ソイ
ルセメント壁体の全深度に亘り、振動遮断性材料が混合
され、存在している振動遮断壁。 - 【請求項2】 振動遮断性材料が振動遮断壁全体の体積
に対し、20%〜80%の体積比で混合されている請求項1
記載の振動遮断壁。 - 【請求項3】 振動遮断性材料は発泡プラスチックとゴ
ム材の少なくともいずれか一方である請求項1、または
請求項2記載の振動遮断壁。 - 【請求項4】 切削刃を有する無端チェーンをカッター
ポストの周囲で循環させながら地中で横行させると同時
に、カッターポストの下端部、もしくは地表面付近から
固化材液を吐出する際に、無端チェーンが地中に入り込
む側の地表から粒状の、または細かく加工された振動遮
断性材料を投入し、振動遮断壁を構築する振動遮断壁の
構築方法。 - 【請求項5】 振動遮断壁の構築に先立ち、構築に伴っ
て予想される地上へのオーバーフロー量に相当する体積
の地表部の土砂を除去した後に、振動遮断壁を構築する
請求項4記載の振動遮断壁の構築方法。 - 【請求項6】 切削刃付きの無端チェーンが周囲を循環
自在に装着され、下端部、もしくは地表面付近に固化材
液の吐出口が設けられたカッターポストと、カッターポ
ストを横行自在に支持し、粒状の、または細かく加工さ
れた振動遮断性材料を貯蔵するホッパーが直接的、また
は間接的に取り付けられるフレームと、カッターポスト
とフレームを横行させる横行装置を有し、ホッパーの出
口は無端チェーンが地中に入り込む側に位置している振
動遮断壁の施工装置。 - 【請求項7】 カッターポストの横行により構築される
ソイルセメントの体積量に応じて所要量の振動遮断性材
料がホッパーから排出されるようにするための制御機構
が設けられている請求項6記載の振動遮断壁の施工装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000042523A JP2001226998A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 振動遮断壁及びその構築方法並びに施工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000042523A JP2001226998A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 振動遮断壁及びその構築方法並びに施工装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001226998A true JP2001226998A (ja) | 2001-08-24 |
Family
ID=18565587
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000042523A Withdrawn JP2001226998A (ja) | 2000-02-21 | 2000-02-21 | 振動遮断壁及びその構築方法並びに施工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001226998A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007046398A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Takenaka Komuten Co Ltd | 防振効果を有する合成地下壁とその構築方法、及び水平多軸回転式の地盤改良装置 |
JP2008106552A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Jsp Corp | 地中防振壁の施工方法 |
JP2008196212A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Shimizu Corp | 地盤振動伝播抑制構造およびその構築方法 |
CN104032772A (zh) * | 2014-06-30 | 2014-09-10 | 铁道第三勘察设计院集团有限公司 | 一种铁路连续减隔振结构 |
KR101466563B1 (ko) * | 2012-11-02 | 2014-11-28 | 한국해양과학기술원 | 경량혼합토를 이용한 연약지반 개량 방법 |
-
2000
- 2000-02-21 JP JP2000042523A patent/JP2001226998A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007046398A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Takenaka Komuten Co Ltd | 防振効果を有する合成地下壁とその構築方法、及び水平多軸回転式の地盤改良装置 |
JP2008106552A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Jsp Corp | 地中防振壁の施工方法 |
JP2008196212A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Shimizu Corp | 地盤振動伝播抑制構造およびその構築方法 |
KR101466563B1 (ko) * | 2012-11-02 | 2014-11-28 | 한국해양과학기술원 | 경량혼합토를 이용한 연약지반 개량 방법 |
CN104032772A (zh) * | 2014-06-30 | 2014-09-10 | 铁道第三勘察设计院集团有限公司 | 一种铁路连续减隔振结构 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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