JP2001226846A - 2つの目を有する綜絖を用いた搦み織り方法及び搦み織り装置 - Google Patents

2つの目を有する綜絖を用いた搦み織り方法及び搦み織り装置

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JP2001226846A JP2000034261A JP2000034261A JP2001226846A JP 2001226846 A JP2001226846 A JP 2001226846A JP 2000034261 A JP2000034261 A JP 2000034261A JP 2000034261 A JP2000034261 A JP 2000034261A JP 2001226846 A JP2001226846 A JP 2001226846A
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善孝 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搦み経糸の経路を単純化して、経糸数本をか
らませた複雑な搦み織物でも容易に織成することのでき
る布地の織り方法と、この布地の織り方法に最適な搦み
織り装置を提供すること。 【解決手段】 本発明の搦み織り装置は、綜絖枠4cに
支持された半綜絖1とこれを保持する一対の搦み綜絖2
からなる半綜絖機構Aと、半綜絖1と同じ綜絖枠4cに
支持された2つの目を有する綜絖3と、1つの目を有す
る綜絖5を備えて構成される。直線経糸Yは1つの目を
有する綜絖に案内され、搦み経糸Xは、2つの目を有す
る綜絖の下の目を通された後に上の目を通されて半綜絖
1の目を通される。2つの目を有する綜絖3は、搦み経
糸Xを弛ませることなく、且つ直線経糸と干渉すること
なく搦み経糸を案内し、搦み織物を織成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搦み織り方法及び
搦み織り装置の改良に関し、詳しくは、2つの目を有す
る綜絖を用いて、汎用の織機を利用し、より複雑な搦み
織りを容易に可能にする2つの目を有する綜絖を用いた
搦み織り方法及び搦み織り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常用いられる平織りの布地は、互いに
平行に並んだ複数の経糸(たていと)と、この経糸と直
交した方向に互いに平行に並んだ複数の緯糸(よこい
と)を交錯させて織成されるが、さらに経糸同士の位置
を入れ替えて搦ませ、この搦ませた経糸の間に緯糸を入
れて織る織物があり、搦み織り(捩り織り)といわれ、
緯糸1本毎に隣同士の2本の経糸を搦ませた紗織や、緯
糸3本以上の奇数段で平織または綾織を組織した後2本
の経糸を搦ませ繰り返している絽織のような織物があ
る。この搦み織りを実施するには、ドビー装置などによ
り上下動が制御される綜絖枠にセットされた半綜絖とこ
れを保持する搦み綜絖からなる半綜絖機構を備えた織機
により織成され、半綜絖機構を単数用いた単式(単式
法)、または半綜絖機構を一対用いて相互に経糸を搦ま
せる複式(複式法)の種類があった。複式法では、一対
の半綜絖機構にそれぞれ保持された経糸が相互に絡み合
わされて織成されるため、経糸2本以上を飛び越えて搦
ませる場合には、複式法によっては織成することができ
なかった。一方、単式法によれば、略中央部付近に経糸
を通す目(メール)を設けた1つの目を有する綜絖に保
持された振り替えられずに固定された1本又は数本の経
糸(以下直線経糸という。)に対しこれに搦ませる経糸
(以下搦み経糸という。)1本が直線経糸を跨いで左右
に振り替えながら織成され、経糸2本以上を飛び越えて
搦ませることもできた。
【0003】ここで図8は、従来の単式法による搦み織
り方法による搦み織り装置の模式的な側面図である。図
8に示すように、従来の単式法による搦み織り装置は、
直線経糸を供給する直線経糸供給ビームR1と搦み経糸
供給ビームR2からそれぞれ供給された直線経糸Y及び
搦み経糸Xが一旦ガイドローラR3を経て同一位置に揃
えられ、直線経糸Yは、1つの目を有する綜絖(以下適
宜1つ目綜絖と略記する。)5の目M1を貫通して筬G
により上下方向の位置をガイドされる。
【0004】一方、搦み経糸Xは、搦み経糸Xを直線経
糸Yの開口の妨げとならない上部の位置に通過させるよ
うに搦み織り装置の上部の高い位置に配設されたスラッ
クナーCを経て、ガイドバーBにより搦み綜絖2b,2
dに保持された半綜絖1の下端部に設けられた目M2に
貫通させて保持させ、筬Gにより上下方向の位置が規制
されながら織成される。織成された後は、ガイドローラ
R6を経て、巻き取りローラR7に巻き取られる。な
お、便宜上図8において右手をビーム側、左手を織前と
呼ぶことにする。従来の搦み織り方法では、上述のよう
に経糸2本以上の直線経糸を飛び越えて搦ませる場合に
は、複式法では織成できず、単式法により織成を行う必
要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単式法
により搦み織りをする場合には、搦み経糸Xの経路の位
置変位によるゆるみが生じるため、スプリング等により
付勢された水平な棒状部材を用いて複数の搦み経糸Xを
上方に付勢して張力を与えて経糸のゆるみを取るスラッ
クナーCという装置や、直線経糸の位置を案内して開口
を妨げないようにするためのガイドバーBを搦み織り装
置に取り付け、搦み経糸Xの張力を調整する必要があっ
た。このスラックナーCやガイドバーBを取り付けるた
めには、従来の織機では一般に上部に50mm角程度の
チャンネル材により架設されたトップレールに数本のス
プリングを用いてスラックナーCを支持させていたが、
レピア織機のようなものには通常トップレールがないた
め、スラックナーCを支持するための構造が別途とする
必要があった。特に複雑な搦み織りを実施するためには
特定の搦み綜絖ごとにスラックナーCを綜絖枠の外側に
固定して設ける必要があり、装置が複雑になって準備作
業が煩雑になるという問題があった。
【0006】さらに、このスラックナーCを用いても搦
み経糸Xの張力の変化が著しく、ガイドバーB等と激し
くこすりつけられ摩擦し毛羽立ちを起こしたり、糸切れ
が生じやすく歩留まりが低下するという問題点を有して
いた。そして、複数の搦み綜絖を必要とする組織では、
経糸の経路が非常に複雑な織り方となってしまうため、
織り模様の複雑化には限界があり、新たな装飾性の向上
が期待できないという問題点を有していた。
【0007】本発明は、搦み経糸の経路を単純化して、
経糸数本をからませた複雑な搦み織物でも容易に織成す
ることのできる布地の織り方法と、この布地の織り方法
に最適な搦み織り装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1に係る発明の2つの目を有する綜絖を用い
た搦み織り方法では、経糸と緯糸とを交錯させて織成す
る布地の織り方法であって、直線経糸に搦み経糸を搦み
合わせるために左右へ搦み経糸を振り替える半綜絖と、
当該半綜絖を保持する搦み綜絖と、前記搦み経糸の経路
を固定するため前記半綜絖の目より所定距離上方に配設
された第1の目と、前記搦み経糸を前記直線経糸の開口
の妨げとならない上部の位置に通過させるように配設さ
れた第2の目とを有した2つの目を有する綜絖を用い
て、前記直線経糸と、当該直線経糸に搦ませる搦み経糸
との張力を均等化し、交錯の妨げとならないようにして
織成することを特徴とする。
【0009】請求項1に係る発明の2つの目を有する綜
絖を用いた搦み織り方法の構成によれば、搦み経糸の経
路を固定するため半綜絖の目より所定距離上方に配設さ
れた第1の目と、搦み経糸を直線経糸の開口の妨げとな
らない上部の位置に通過させるように配設された第2の
目との2つの目を有する綜絖を用いて織成することで、
搦み経糸の経路を単純化して、搦み経糸の変位による張
力の変化により直線経糸と、ここに搦ませる搦み経糸の
張力を均等化し、交錯の妨げとならないようにして搦み
織りを織成することができる。また、経糸毎の制御が可
能になるため、経糸数本をからませた複雑な搦み織物で
も容易に織成することができる。さらに、搦み経糸に対
して一定の張力を付与するスラックナーや位置を規制す
るガイドバーなどが不要であるため、織成する搦み織り
装置の構成を簡易にすることができるとともに、作業の
準備も簡略化できる。そして、スラックナーや位置を規
制するガイドバーがない通常の織機により容易に搦み織
り装置を構成することができる。
【0010】また、請求項2に係る発明の2つの目を有
する綜絖を用いた搦み織り装置では、直線経糸に搦み経
糸を搦み合わせるために左右へ搦み経糸を振り替える半
綜絖と、当該半綜絖を保持する搦み綜絖とを備えた搦み
織り装置であって、前記搦み経糸の経路を固定するため
前記半綜絖の目より所定距離上方に配設された第1の目
と、前記搦み経糸を前記直線経糸の開口の妨げとならな
い上部の位置に通過させるように配設された第2の目と
を有した2つの目を有する綜絖を備えたことを特徴とす
る。
【0011】請求項2に係る発明の2つの目を有する綜
絖を用いた搦み織り装置の構成によれば、搦み経糸の経
路を固定するため半綜絖の目より所定距離上方に配設さ
れた第1の目と、搦み経糸を直線経糸の開口の妨げとな
らない上部の位置に通過させるように配設された第2の
目との2つの目を有する綜絖を用いた搦み織り装置で織
成することで、搦み経糸の経路を単純化して、搦み経糸
の変位による張力の変化により直線経糸と、ここに搦ま
せる搦み経糸の張力を均等化し、交錯の妨げとならない
ようにして搦み織りを織成することができる。また、経
糸毎の制御が可能になるため、経糸数本をからませた複
雑な搦み織物でも容易に織成することができる。さら
に、搦み経糸に対して一定の張力を付与するスラックナ
ーや位置を規制するガイドバーなどが不要であるため、
織成する搦み織り装置の構成を簡易にすることができる
とともに、作業の準備も簡略化できる。そして、スラッ
クナーや位置を規制するガイドバーがない通常の織機に
より容易に搦み織り装置を構成することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る2つの目を有
する綜絖を用いた搦み織り方法及び搦み織り装置を1の
実施の形態である搦み織り装置により図面を参照して説
明する。
【0013】図1は、本発明に係る実施の形態である搦
み織り装置を、搦み織り装置の織前上方向からみた斜視
図である。図1に示すように、本発明に係る搦み織り装
置は、従来の一般的な織機に備えられるものと同様な構
成の綜絖枠4a,4b,4c,4dを備える。この綜絖
枠4a,4b,4c,4dは、図示しないドビー装置な
どに駆動されて、上下の枠が一体に変位するように構成
されており、本実施の形態の半綜絖機構Aは、この綜絖
枠4a,4b,4c,4d内で構成でき、従来の綜絖枠
4a,4b,4c,4d内の構成と置き換えることで完
全な実施が可能な構成となっている。従って、本発明に
係る搦み織り装置は、スラックナーCやガイドバーBが
ないことと、綜絖枠4内の構成が異なること以外は、基
本的に図8に示す織機の構成と同一であり、これと同様
な一般に使用される織機により構成できるため、その説
明は省略する。
【0014】綜絖枠4の中の構成は、半綜絖1とこれを
保持する搦み綜絖2からなる半綜絖機構Aと、2つの目
M3、M4を有する綜絖3を組み合わせてなる構成とな
っている。半綜絖1は全体が綜絖枠4の上下の間隔のお
よそ2分の1の長さで、上下に長いU字形に形成された
部材で、その下端部には、搦み経糸Xを貫通させる孔が
開口されて摩擦係数の低い金属等のリングが装着されて
目(メール)M2が形成されており、搦み経糸Xをガイ
ドするようになっている。また半綜絖1の一対の上端部
はいずれも綜絖枠4cに取り付けられており、綜絖枠4
cにより上下に位置が変位する。搦み綜絖2bは、上下
を綜絖枠4bに取り付けられた針金状の部材でその上端
部近傍には半綜絖1を貫通させるスリット状の開口部を
備え、さらにその中央部のやや上部にも半綜絖1を貫通
させるスリット状の開口部を備え、上下の開口部を貫通
した半綜絖1は、搦み綜絖2bに対して上下に変位可能
に構成されている。また、搦み綜絖2dは、搦み綜絖2
bと左右対称に形成された部材で、上下を綜絖枠4dに
取り付けられた針金状の部材でその上端部近傍には搦み
綜絖2bと異なる側の半綜絖1を貫通させるスリット状
の開口部を備え、さらにその中央部のやや上部にも半綜
絖1を貫通させるスリット状の開口部を備え、上下の開
口部を貫通した半綜絖1は、搦み綜絖2bに対して上下
に変位可能に構成されている。
【0015】2つの目M3,M4を有する綜絖3は、そ
の上下の端部が半綜絖1と同じ綜絖枠4cに取り付けら
れた針金状の部材で、その上端部から、およそ6分の1
程度下方に目M3と、中央部やや上方に搦み経糸Xを貫
通させる開口部である目M4を備える。目M3,M4に
は、搦み経糸Xとの摩擦係数を小さくするため、金属製
あるいは樹脂製のリングが嵌入され、摩擦による抵抗を
下げ、搦み経糸Xの毛羽立ちを防止している。また、従
来の1つの目を有する綜絖5と同様に半綜絖1と同じ綜
絖枠4cに取り付けられているため、従来の搦み織り装
置と同じ感覚で織成できるようになっている。この2つ
の目を有する綜絖3(以下適宜2つ目綜絖と略記す
る。)は、織機用綜絖として適しているワイヤヘルドま
たは、フラットヘルドを改良し、鋼または、プラスチッ
ク材料から製造されている。
【0016】搦み経糸Xは、2つ目綜絖3の下部の目M
4を通り、続いて上部の目を通り、半綜絖1の目M2へ
通される。ここで図2は、図1の搦み織り装置と左右が
対称に構成された搦み織り装置を示す斜視図である。半
綜絖1と2つ目綜絖3の位置関係により、図1と図2と
の比較からわかるように、搦み経糸Xの2つ目綜絖3へ
の通し方は左右対称となっている。このため、2つ目綜
絖3の目M3,M4の角度は、左右どちらからでも通し
やすいように織前方向に向かって直交した方向に開口し
ている。
【0017】また、2つ目綜絖3の上部の目M3の位置
は、直線経糸Yの開口を妨げない高さに位置し、下部の
目M4の位置は綜絖枠4の中心よりやや上部に位置し、
搦み経糸Xの経路が固定され、常に張力が一定状態に保
たれるため、従来のスラックナーC(図8参照)が不要
になっている。
【0018】次に本発明に係る実施の形態の搦み織り装
置による織り加工の動作に基づいて図面を参照して説明
する。前述のように本発明に係る搦み織り装置は、一般
的な織機用の綜絖枠内で、織機用綜絖に完全に置き換わ
る構成であり、織機の改良や特別な織成方法を必要とし
ないため、その織り加工の動作も普通の織物と同様の動
作で織成ができるようになっている。
【0019】図3、図4、図5、図6に示されるのは、
一般的な織機における本発明に係る布地の織り方法であ
る。ここで、図3は、本発明に係る実施の形態の搦み織
り装置の織り工程の初期位置である閉口時(交差位置)
を示す側面図であり、図4は、本発明に係る実施の形態
の搦み織り装置の織り工程の開放口を示す側面図であ
り、図5は、本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の
織り工程の交差口を示す側面図であり、図6は、本発明
に係る実施の形態の搦み織り装置の織り工程の通常口を
示す側面図である。なお、図3から図6において、図上
左手が織前側(織り方向下流側)で、右手がビーム側
(織り方向上流側)である。
【0020】まず、本発明に係る実施の形態の搦み織り
装置の織り工程の初期状態では、図3に示すように、綜
絖枠4の高さがすべて揃った初期位置となり、図示しな
いシャトル等による緯糸Zが通過するための開口部を形
成しない閉口時である交差位置となる。この状態では、
直線経糸Yは、1つ目綜絖5の目M1が略ガイドローラ
R3、R6の上端を結んだ面上にあるため(図8参
照)、綜絖枠4の略中央部に位置する。また、搦み経糸
Xは、ガイドローラR3(図8参照)から、綜絖枠4の
中央よりやや上方に位置する2つ目綜絖3の目M4に貫
通され、さらにその上部の目M3に貫通された後、半綜
絖1の目M2に貫通されて筬Gに沿って屈曲し、織成さ
れた状態でガイドローラR6(図8参照)にガイドされ
る。この状態では、搦み経糸X全体は、直線経糸Yの上
方に位置し、緯糸Zの通過はできない。
【0021】次に、図4に示す状態では、搦み経糸Xと
直線経糸Yの開口による空間に緯糸Z1が打ち込まれる
一般的な織成が行われる。綜絖枠4a,4bが上昇し、
搦み綜絖2b及び1つ目綜絖5が上昇し目M1の位置が
上がるため、直線経糸Yが引き上げられる。一方、綜絖
枠4c,4dは下降し、半綜絖1、搦み綜絖2d、2つ
目綜絖3がそれに伴って下降し、目M2,M3,M4が
同時に下方に変位する。このとき、目M2,M3,M4
の相対的な位置関係は変化せず、ここでは搦み経糸Xに
おいて張力の変化は生じず、弛んだり逆に引っ張られる
ようなことはない。また、直線経糸Y及び搦み経糸Xは
同程度に変位しているので、両者の張力は略同じであ
り、いずれかのみに張力がかかり織成に影響を与えるよ
うなことはない。この状態では、搦み経糸Xが、直線経
糸Yに対して織前方向(織り方向下流側)に向かって右
側に位置し、この上方に変位した直線経糸Yと、下方に
変位した搦み経糸Xにより形成された開口部に、図示し
ないシャトル等により緯糸Z1が通される。なお、この
状態では、2つ目綜絖3の目M3により、搦み経糸X
は、直線経糸Yよりも上に位置するため、直線経糸Yと
搦み経糸Xとの位置関係が崩れ、不所望な織成となるこ
とがない。
【0022】そして、図4に示す状態から上昇していた
綜絖枠4a,4bが下降し、下降していた綜絖枠4c,
4dが上昇して、一旦、図3に示す初期位置に戻り、引
き続き図5に示す状態に変化する。
【0023】図5では、搦み経糸Xと直線経糸Yとが交
錯して交差口が開口して、緯糸Z2が打ち込まれる状態
を示す。図3に示す初期位置から、綜絖枠4a,4dが
上昇し、搦み綜絖2d及び1つ目綜絖5が上昇し目M1
の位置が上がるため、直線経糸Yが引き上げられる。一
方、綜絖枠4b,4cは下降し、半綜絖1、搦み綜絖2
b、2つ目綜絖3がそれに伴って下降し、目M2,M
3,M4が同時に下方に変位する。このときも、目M
2,M3,M4の相対的な位置関係は変化せず、ここで
は搦み経糸Xにおいて張力の変化は生じず、弛んだり逆
に引っ張られるようなことはない。また、直線経糸Y及
び搦み経糸Xは同程度に変位しているので、略両者の張
力は同じであり、織成に影響を与えることはない。この
状態では、搦み経糸Xが、直線経糸Yを跨ぐようにして
交錯し、織前方向(織り方向下流側)に向かって左側に
位置し、この上方に変位した直線経糸Yと、下方に変位
した搦み経糸Xにより形成された開口部である交差口
に、図示しないシャトル等により緯糸Z2が通される。
そのため、図4に示すから直線経糸Y及び搦み経糸Xが
反転した状態になる。
【0024】なお、この図5に示す交差口の状態におい
て、搦み経糸Xは直線経糸Yを跨ぐようにして交錯し、
織前方向(織り方向下流側)に向かって左側に位置し、
全体に下降した位置にあるが、搦み経糸Xは、2つ目綜
絖3の目M3により上方に経路が屈曲されているので、
上方に変位された直線経糸Yは、この上方に屈曲された
搦み経糸Xの部分をくぐるようにして、互いに干渉する
ことがない。
【0025】そして、図5に示す状態からまた、図3に
示す閉口時(交差位置)の状態を経て、再び図4の状態
に移行し、再び直線経糸Y及び搦み経糸Xが反転して緯
糸Zが打ち込まれる。このような動作を繰り返し、搦み
織りによる製品が織成される。
【0026】次に、図6は、織り工程の通常口を示す状
態を示したもので、一般的な織機で搦み織りを織成する
ことが可能である。すなわち、本実施の形態の搦み織り
装置では、綜絖枠4aを下降させて目M1の位置を下方
に変位させて直線経糸Yを下方に変位させる。その一方
で、綜絖枠4b,4c,4dを上昇させて、半綜絖1,
搦み綜絖2b,2d、2つ目綜絖3を上方に変位させ
る。そうすることで目M2,M3,M4が同時に上方に
移動し、搦み経糸Xは上方に変位される。このように綜
絖枠4を制御することで、直線経糸Yと搦み経糸Xの間
に開口部である通常口が開口し、ここに緯糸Z3を通す
ことが可能になる。従って、図3に示す交差位置から、
図4に示す開放口において緯糸Z1を打ち込み、また図
3の交差位置を経て図6に示す通常口において緯糸Z3
を通す。そして図3の交差位置を経て、図4の開放口に
移行する。この繰り返しを行うことで平織りを織成する
ことができる。
【0027】同様に、図3に示す交差位置から、図5に
示す交差口が開放した状態に移行し緯糸Z2を打ち込
み、また図3に示す交差位置を経て図6に示す通常口に
おいて再び緯糸Z3を打ち込む。このような動作を繰り
返しても、織物を織成することができる。従って、綜絖
枠4のそれぞれの枠を制御することで、織成の途中で、
搦み織りと平織りを相互に変更することができる。
【0028】ここで図9は、本発明に係る実施の形態の
2つの目を有した綜絖を用いた搦み織り装置により織成
される搦み織りの例を示す。図9に示すように、例え
ば、開放口、交差口、通常口を適宜組み合わせることで
搦み織りと平織りを交互に織り込んだものができる。ま
た、本発明に係る実施の形態の2つの目を有した綜絖を
用いた搦み織り装置では、スラックナーCやガイドバー
Bが不要なため、綜絖枠4のそれぞれの枠を制御するだ
けで図9のような変わり織りができる。ここで、図10
は、本発明に係る実施の形態の2つの目を有した綜絖を
用いた搦み織り装置により織成される搦み織りの他の例
を示す。さらに、本実施の形態の搦み織り装置では、経
糸毎に綜絖枠4の制御が可能なため、図10に示すよう
に、D−D及びH−H間では、平織りを行い、E−E及
びH−H間で搦み織りを行い、次にD−D及びI−I間
では搦み織りを行い、E−E及びI−I間で平織りを行
うような構成とすることもできる。
【0029】ここで図7は本発明に係る実施の形態の搦
み織り装置の変形例を示す。本実施の形態の搦み織り装
置は、本発明に係る2つの目を有する綜絖を用いた搦み
織り装置の基本的な構成を示すもので、図7に示すよう
に複数の半綜絖機構A1,A11を用いることでより複
雑な搦み織りができる搦み織り装置とすることができ
る。ここでは、前述の同様の半綜絖機構A1の構成に加
え、これを180度回転させた半綜絖機構A11をさら
に備えた構成となっている。そして、さらに3本の直線
経糸Y1,Y2,Y3を制御するための1つの目を有す
る綜絖51,52,53を備えたものである。このよう
な変形例の搦み織り装置によれば、従来では、織機の改
良や特別な織成方法が必要であった複数の経糸をからま
せた複雑な搦み織物でも、一般的な織機で容易に織成す
ることができ、搦み経糸の経路が単純化されることか
ら、はるかに高度な装飾性を具備した布地を織成するこ
とができる。
【0030】本実施の形態の搦み織り装置は、上述のよ
うな構成及び作用を備えるため、以下のような効果があ
る。即ち、従来の織機の綜絖枠4内の構成を本実施の形
態の綜絖枠4内の構成に置き換えるだけで本発明の実施
が可能で、従来の織機をそのまま生かすことができる。
また、スラックナーCや位置を規制するガイドバーBが
ない通常の織機によっても、通常の織物と同様な方法で
容易に搦み織りを織成することができるという効果があ
る。さらに、綜絖枠4の制御をするだけで特別な操作も
不要で、従来の織機の操作と同様な操作で複雑な搦み織
りを織成することができるという効果もある。特に、搦
み経糸Yの経路を固定するため半綜絖1の目M2より所
定距離上方に配設された目M4と、搦み経糸Xを直線経
糸Yの開口の妨げとならない上部の位置に通過させるよ
うに配設された目M3との2つの目を有する綜絖3を用
いて織成することで、搦み経糸Xの経路を単純化して、
搦み経糸Xの変位による張力の変化により直線経糸Y
と、ここに搦ませる搦み経糸Xの張力を均等化し、交錯
の妨げとならないようにして搦み織りを織成することが
できるという効果がある。また、複数の搦み経糸Xをガ
イドするスラックナーCやガイドバーBなどが不要で、
これらとの摩擦による糸の毛羽立ちや糸切れが生じな
い。そして、搦み経糸X毎の制御が綜絖枠4の枠毎の制
御で可能になるため、搦み経糸Xや直線経糸Yを数本を
からませた複雑な搦み織物でも容易に織成することがで
きるという効果がある。さらに、搦み経糸Xに対して一
定の張力を付与するスラックナーCや位置を規制するガ
イドバーBなどが不要であるため、織成する搦み織り装
置の構成を簡易にすることができるとともに、作業の準
備も簡略化できるという効果がある。その上、構成が簡
素になり従来に比べ、必要な綜絖枠4の枠の数を減らす
ことができるため、同じ数の綜絖枠4を備えた織機であ
れば、さらに別の綜絖などを備えてより高度な装飾性の
高い織物を織成することができるという効果もある。
【0031】なお、本発明に係る2つの目を有する綜絖
を用いた搦み織り装置を、1の実施の形態とその変形例
により説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形
例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載を
逸脱しない限り、当業者により変形し又は改良されて実
施できることはいうまでもない。
【0032】
【発明の効果】請求項1に係る発明の2つの目を有する
綜絖を用いた搦み織り方法の構成によれば、搦み経糸の
経路を固定するため半綜絖の目より所定距離上方に配設
された第1の目と、搦み経糸を直線経糸の開口の妨げと
ならない上部の位置に通過させるように配設された第2
の目との2つの目を有する綜絖を用いて織成すること
で、搦み経糸の経路を単純化して、搦み経糸の変位によ
る張力の変化により直線経糸と、ここに搦ませる搦み経
糸の張力を均等化し、交錯の妨げとならないようにして
搦み織りを織成することができるという効果がある。ま
た、経糸毎の制御が可能になるため、経糸数本をからま
せた複雑な搦み織物でも容易に織成することができると
いう効果がある。さらに、搦み経糸に対して一定の張力
を付与するスラックナーや位置を規制するガイドバーな
どが不要であるため、織成する搦み織り装置の構成を簡
易にすることができるとともに、作業の準備も簡略化で
きる。そして、スラックナーや位置を規制するガイドバ
ーがない通常の織機により容易に搦み織り装置を構成す
ることができるという効果がある。
【0033】請求項2に係る発明の2つの目を有する綜
絖を用いた搦み織り装置の構成によれば、搦み経糸の経
路を固定するため半綜絖の目より所定距離上方に配設さ
れた第1の目と、搦み経糸を直線経糸の開口の妨げとな
らない上部の位置に通過させるように配設された第2の
目との2つの目を有する綜絖を用いた搦み織り装置で織
成することで、搦み経糸の経路を単純化して、搦み経糸
の変位による張力の変化により直線経糸と、ここに搦ま
せる搦み経糸の張力を均等化し、交錯の妨げとならない
ようにして搦み織りを織成することができるという効果
がある。また、経糸毎の制御が可能になるため、経糸数
本をからませた複雑な搦み織物でも容易に織成すること
ができるという効果がある。さらに、搦み経糸に対して
一定の張力を付与するスラックナーや位置を規制するガ
イドバーなどが不要であるため、織成する搦み織り装置
の構成を簡易にすることができるとともに、作業の準備
も簡略化できるという効果がある。そして、スラックナ
ーや位置を規制するガイドバーがない通常の織機により
容易に搦み織り装置を構成することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態である搦み織り装置1
を、搦み織り装置の織前上方向からみた斜視図である。
【図2】図1の搦み織り装置と左右が対称に構成された
搦み織り装置を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の織り
工程の初期位置である閉口時(交差位置)を示す側面図
である。
【図4】本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の織り
工程の開放口を示す側面図である。
【図5】本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の織り
工程の交差口を示す側面図である。
【図6】本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の織り
工程の通常口を示す側面図である。
【図7】本発明に係る実施の形態の搦み織り装置の変形
例を示す。
【図8】従来の単式法による搦み織り方法による搦み織
り装置の模式的な側面図である。
【図9】本発明に係る実施の形態の2つの目を有した綜
絖を用いた搦み織り装置により織成される搦み織りの例
を示す。
【図10】本発明に係る実施の形態の2つの目を有した
綜絖を用いた搦み織り装置により織成される搦み織りの
他の例を示す。
【符号の説明】
1…半綜絖、 2a,2b…搦み綜絖、 3…2つの目を有する綜絖、 4(4a〜4d)…綜絖枠、 5…1つの目を有する綜絖 A…半綜絖機構、 B…ガイドバー、 C…スラックナー、 G…筬 R1…直線経糸供給ビーム R2…搦み経糸供給ビーム R3…ガイドローラ R4…スラックナーローラ R5…ガイドバーローラ R6…ガイドローラ R7…巻き取りローラ M1,M2,M3,M4…目 X…搦み経糸、 Y(Y1〜Y3)…直線経糸、 Z(Z1〜Z3)…緯糸
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年3月31日(2000.3.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】次に、図4に示す状態では、搦み経糸Xと
直線経糸Yの開口による空間に緯糸Z1が打ち込まれる
一般的な織成が行われる。綜絖枠4a,4bが上昇し、
搦み綜絖2b及び1つ目綜絖5が上昇し目M1の位置が
上がるため、直線経糸Yが引き上げられる。一方、綜絖
枠4c,4dは下降し、半綜絖1、搦み綜絖2d、2つ
目綜絖3がそれに伴って下降し、目M2,M3,M4が
同時に下方に変位する。このとき、目M2,M3,M4
の相対的な位置関係は変化せず、ここでは搦み経糸Xに
おいて張力の変化は生じず、弛んだり逆に引っ張られる
ようなことはない。また、直線経糸Y及び搦み経糸Xは
同程度に変位しているので、両者の張力は略同じであ
り、いずれかのみに張力がかかり織成に影響を与えるよ
うなことはない。この状態では、搦み経糸Xが、直線経
糸Yに対して織前方向(織り方向下流側)に向かって右
側に位置し、この上方に変位した直線経糸Yと、下方に
変位した搦み経糸Xにより形成された開口部に、図示し
ないシャトル等により緯糸Z1が通される。なお、この
状態では、2つ目綜絖3の目M3により、搦み経糸X
は、直線経糸Yよりも上に位置するため、直線経糸Yと
搦み経糸Xとの位置関係が崩れ不所望な織成となること
がない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】図5では、搦み経糸Xと直線経糸Yとが交
錯して交差口が開口して、緯糸Z2が打ち込まれる状態
を示す。図3に示す初期位置から、綜絖枠4a,4dが
上昇し、搦み綜絖2d及び1つ目綜絖5が上昇し目M1
の位置が上がるため、直線経糸Yが引き上げられる。一
方、綜絖枠4b,4cは下降し、半綜絖1、搦み綜絖2
b、2つ目綜絖3がそれに伴って下降し、目M2,M
3,M4が同時に下方に変位する。このときも、目M
2,M3,M4の相対的な位置関係は変化せず、ここで
は搦み経糸Xにおいて張力の変化は生じず、弛んだり逆
に引っ張られるようなことはない。また、直線経糸Y及
び搦み経糸Xは同程度に変位しているので、略両者の張
力は同じであり、織成に影響を与えることはない。この
状態では、搦み経糸Xが、直線経糸Yを跨ぐようにして
交錯し、織前方向(織り方向下流側)に向かって左側に
位置し、この上方に変位した直線経糸Yと、下方に変位
した搦み経糸Xにより形成された開口部である交差口
に、図示しないシャトル等により緯糸Z2が通される。
そのため、図4に示す状態から直線経糸Y及び搦み経糸
Xが反転した状態になる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】ここで図7は本発明に係る実施の形態の搦
み織り装置の変形例を示す。本実施の形態の搦み織り装
置は、本発明に係る2つの目を有する綜絖を用いた搦み
織り装置の基本的な構成を示すもので、図7に示すよう
に複数の半綜絖機構A1,A11を用いることでより複
雑な搦み織りができる搦み織り装置とすることができ
る。ここでは、前述同様の半綜絖機構A1の構成に加
え、これを180度回転させた半綜絖機構A11をさら
に備えた構成となっている。そして、さらに3本の直線
経糸Y1,Y2,Y3を制御するための1つの目を有す
る綜絖51,52,53を備えたものである。このよう
な変形例の搦み織り装置によれば、従来では、織機の改
良や特別な織成方法が必要であった複数の経糸をからま
せた複雑な搦み織物でも、一般的な織機で容易に織成す
ることができ、搦み経糸の経路が単純化されることか
ら、はるかに高度な装飾性を具備した布地を織成するこ
とができる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】本実施の形態の搦み織り装置は、上述のよ
うな構成及び作用を備えるため、以下のような効果があ
る。即ち、従来の織機の綜絖枠4内の構成を本実施の形
態の綜絖枠4内の構成に置き換えるだけで本発明の実施
が可能で、従来の織機をそのまま生かすことができる。
また、スラックナーCや位置を規制するガイドバーBが
ない通常の織機によっても、通常の織物と同様な方法で
容易に搦み織りを織成することができるという効果があ
る。さらに、綜絖枠4の制御をするだけで特別な操作も
不要で、従来の織機の操作と同様な操作で複雑な搦み織
りを織成することができるという効果もある。特に、搦
み経糸の経路を固定するため半綜絖1の目M2より所
定距離上方に配設された目M4と、搦み経糸Xを直線経
糸Yの開口の妨げとならない上部の位置に通過させるよ
うに配設された目M3との2つの目を有する綜絖3を用
いて織成することで、搦み経糸Xの経路を単純化して、
搦み経糸Xの変位による張力の変化により直線経糸Y
と、ここに搦ませる搦み経糸Xの張力を均等化し、交錯
の妨げとならないようにして搦み織りを織成することが
できるという効果がある。また、複数の搦み経糸Xをガ
イドするスラックナーCやガイドバーBなどが不要で、
これらとの摩擦による糸の毛羽立ちや糸切れが生じな
い。そして、搦み経糸X毎の制御が綜絖枠4の枠毎の制
御で可能になるため、搦み経糸Xや直線経糸Yを数本を
からませた複雑な搦み織物でも容易に織成することがで
きるという効果がある。さらに、搦み経糸Xに対して一
定の張力を付与するスラックナーCや位置を規制するガ
イドバーBなどが不要であるため、織成する搦み織り装
置の構成を簡易にすることができるとともに、作業の準
備も簡略化できるという効果がある。その上、構成が簡
素になり従来に比べ、必要な綜絖枠4の枠の数を減らす
ことができるため、同じ数の綜絖枠4を備えた織機であ
れば、さらに別の綜絖などを備えてより高度な装飾性の
高い織物を織成することができるという効果もある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1…半綜絖、2(2b,2d) …搦み綜絖、 3…2つの目を有する綜絖、 4(4a〜4d)…綜絖枠、 5…1つの目を有する綜絖 A…半綜絖機構、 B…ガイドバー、 C…スラックナー、 G…筬 R1…直線経糸供給ビーム R2…搦み経糸供給ビーム R3…ガイドローラ R4…スラックナーローラ R5…ガイドバーローラ R6…ガイドローラ R7…巻き取りローラ M1,M2,M3,M4…目X(X1,X2)… 搦み経糸、 Y(Y1〜Y3)…直線経糸、 Z(Z1〜Z3)…緯糸
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平野 昌昇 愛知県名古屋市西区浅間2丁目12番20号名 古屋機料株式会社内 (72)発明者 柴田 善孝 愛知県一宮市大和町南高井字袋田107番地 (72)発明者 大野 博 愛知県名古屋市中村区烏森町8丁目724番 地中川ビル401号 Fターム(参考) 4L048 BA02 BA08

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 経糸と緯糸とを交錯させて織成する布地
    の織り方法であって、 直線経糸に搦み経糸を搦み合わせるために左右へ搦み経
    糸を振り替える半綜絖と、 当該半綜絖を保持する搦み綜絖と、 前記搦み経糸の経路を固定するため前記半綜絖の目より
    所定距離上方に配設された第1の目と、前記搦み経糸を
    前記直線経糸の開口の妨げとならない上部の位置に通過
    させるように配設された第2の目とを有した2つの目を
    有する綜絖を用いて、 前記直線経糸と、当該直線経糸に搦ませる搦み経糸との
    張力を均等化し、交錯の妨げとならないようにして織成
    することを特徴とする2つの目を有する綜絖を用いた搦
    み織り方法。
  2. 【請求項2】 直線経糸に搦み経糸を搦み合わせるため
    に左右へ搦み経糸を振り替える半綜絖と、当該半綜絖を
    保持する搦み綜絖とを備えた搦み織り装置であって、 前記搦み経糸の経路を固定するため前記半綜絖の目より
    所定距離上方に配設された第1の目と、前記搦み経糸を
    前記直線経糸の開口の妨げとならない上部の位置に通過
    させるように配設された第2の目とを有した2つの目を
    有する綜絖を備えたことを特徴とする2つの目を有する
    綜絖を用いた搦み織り装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101067238B1 (ko) 2008-12-18 2011-09-26 박상구 와이어 종광의 제조방법 및 그 와이어 종광
KR101157818B1 (ko) * 2007-11-21 2012-06-22 그로츠-베케르트 카게 레노 직물 제조 장치
WO2022054547A1 (ja) 2020-09-09 2022-03-17 Agc株式会社 ヨウ素含有化合物の製造方法及びヨウ素含有化合物

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KR100893950B1 (ko) 2007-10-01 2009-04-22 (주)유성특수산업 레노 조직용 제직장치
KR101157818B1 (ko) * 2007-11-21 2012-06-22 그로츠-베케르트 카게 레노 직물 제조 장치
KR101067238B1 (ko) 2008-12-18 2011-09-26 박상구 와이어 종광의 제조방법 및 그 와이어 종광
WO2022054547A1 (ja) 2020-09-09 2022-03-17 Agc株式会社 ヨウ素含有化合物の製造方法及びヨウ素含有化合物

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