JP2001225762A - トレーラ - Google Patents

トレーラ

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JP2001225762A
JP2001225762A JP2000037260A JP2000037260A JP2001225762A JP 2001225762 A JP2001225762 A JP 2001225762A JP 2000037260 A JP2000037260 A JP 2000037260A JP 2000037260 A JP2000037260 A JP 2000037260A JP 2001225762 A JP2001225762 A JP 2001225762A
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plate
rod
trailer
switching
groove
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JP2000037260A
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English (en)
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Shigeru Hanaoka
茂 花岡
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Hanaoka Sharyo Co Ltd
Hanaoka Sharyo KK
Original Assignee
Hanaoka Sharyo Co Ltd
Hanaoka Sharyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】手動でトウバーを操作する場合でも、操作性が
良好で操作力が半減されたトレーラを提供することを目
的とする。 【解決手段】クロスロッド21を前部ロッド22aと後
部ロッド22bとに分割し、前部ロッド22aと後部ロ
ッド22bとの間に、前部ロッド22aと後部ロッド2
2bを係合する側と、係合を解除して前部ロッド22a
と後部ロッド22bを分離する側と、に切り換える係合
・分離切換手段40を設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トレーラに関し、
更に詳細には、空港などでコンテナなどを運搬する際
に、1両又は複数連結して使用される4輪操舵トレーラ
などに好適なトレーラに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、空港などにおいては、コンテナ
などを運搬するために4輪操舵トレーラが使用されてい
る。この4輪操舵トレーラには、4輪ナックルトレーラ
などがあり、更に、この4論ナックルトレーラには、前
方にだけ牽引する片牽引用トレーラと、前後両方に牽引
可能な両牽引トレーラとがあり、何れも1両又は複数車
輌を連結して走行することが可能である。
【0003】従来の両牽引トレーラ6は、図13に示す
ように、車体60の前後の側部にそれぞれ各2輪の前輪
62,62及び後輪63,63が装備され、前輪62,
62同士と後輪63,63同士が、それぞれ前部タイロ
ッド64と後部タイロッド65で連結されている。
【0004】また、車体60の前後の中央部分にそれぞ
れ前部トウバー68と後部トウバー69の一端部が回動
自在に取り付けられている。前部タイロッド64と前部
トウバー68とは連動するように連結され、後部タイロ
ッド65と後部トウバー69も連動するように連結され
ている。
【0005】そして、前部トウバー68と後部トウバー
69のそれぞれの左右反対側がクロスロッド70で連結
されており、両牽引トレーラ6の走行方向を変えるため
に前部トウバー68を回転したとき、クロスロッド70
を介して後輪63,63が前輪62,62の同一軌跡を
追従する旋回半径となり、前輪62,62の軌跡を追従
する走行経路になっていた。
【0006】クロスロッド70の後端部の取り付け部分
には長孔(図示せず)が設けられており、この長孔が後
部トウバー69のピンに嵌め込まれることにより、クロ
スロッド70の軸方向における一定の遊び(図示せず)
が形成されており、走行時における前部トウバー68の
揺れが直接後部トウバー69に伝わらないようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
両牽引トレーラ6においては、多輌連結時に前部トウバ
ー68を回転させることにより、前輪62,62の動き
がクロスロッド70を介して、後輪63,63が旋回方
向に車体を進行させる角度となり、カーブ走行時に前輪
62,62の走行軌跡を追従する走行をすることによ
り、後部トウバー69も前部トウバー68と同じ旋回方
向に向くことになり、同一走行性を維持する。
【0008】トラクターから切り離して、前部トウバー
68を手動で操作する場合には、前部トウバー68より
前輪62,62とクロスロッド70を介して後輪63,
63の4輪が同じに動き、前部トウバー68と後部トウ
バー69がある程度連動して動き、後続トレーラの影響
を受けるため、前部トウバー68を操作するのに相当大
きな力が必要となり、操作性が非常に重くなるという問
題があった。
【0009】そこで、本発明は、トレーラの前部トウバ
ーを手動で操作する場合でも、操作力を軽減することが
可能なトレーラを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は次のような構成としている。すなわち、
本発明は、車体の前後にそれぞれ各2輪の前輪及び後輪
を装備すると共に、前記前輪同士と前記後輪同士をそれ
ぞれ前部タイロッドと後部タイロッドで連結し、前記車
体の前後の中央部分にそれぞれ前部牽引本体と後部牽引
本体を取り付け、少なくとも前記前部牽引本体に前部ト
ウバーを取り付け、前記前部タイロッドと前記前部牽引
本体とを連動するように連結し、前記後部タイロッドと
前記後部牽引本体とを連動するように連結し、前記前部
牽引本体と前記後部牽引本体のそれぞれの左右反対側を
クロスロッドで連結し、走行時に前記前部トウバーの方
向変換をすることにより前記前輪及び後輪が同一軌跡上
を走行するようにしたトレーラにおいて、前記クロスロ
ッドを前部ロッドと後部ロッドとに分割し、前記前部ロ
ッドと前記後部ロッドとの間に、前記前部ロッドと前記
後部ロッドを係合する側と、前記係合を解除して前記前
部ロッドと前記後部ロッドを分離する側と、に切り換え
る係合・分離切換手段を設けたことを特徴とする。
【0011】また、本発明は、前記係合・分離切換手段
は、前記車体に重ねて配置された相対移動可能な第1プ
レート及び第2プレートと、前記第1プレート及び第2
プレートの相対移動方向を規制する移動方向規制手段
と、前記第1プレート及び第2プレートを係合する係合
手段と、前記係合手段を解除して第1プレート及び第2
プレートを分離する分離手段とを備え、前記前部ロッド
の内端部が、前記第1プレート又は第2プレートの片方
に回動自在に接続され、前記後部ロッドの内端部が、前
記第1プレート又は前記第2プレートの他方に回動自在
に接続されていること、前記移動方向規制手段は、前記
第1プレート及び第2プレートを前記車体に回動自在に
支持する軸であり、前記係合手段は、前記第1プレート
に形成された係止溝と、前記第2プレートに設けられ前
記係止溝上を通るガイド溝と、前記第2プレート上に移
動自在に配置された切換プレートと、前記切換プレート
から下側に突出して前記ガイド溝を介して前記係止溝に
係止される係止ピンと、前記係止ピンが前記係止溝に係
止される側に前記切換プレートを付勢する付勢手段とを
備え、前記分離手段は、前記係止溝の端部から連続して
両側に延びる逃げ溝と、前記切換プレートを移動させて
前記係止ピンを前記係止溝から前記逃げ溝側に移動させ
る操作手段とを備えたこと、前記係止溝と前記係止ピン
との間に所定の隙間が設けられていること、前記切換プ
レートは前記第2プレートに回動可能に支持され、前記
第1プレートの逃げ溝は前記第1プレートの回動中心を
中心とする円弧状に形成され、前記第2プレートのガイ
ド溝は前記切換プレートの回動中心を中心とする円弧状
に形成されていること、前記係止ピンは、前記車体の走
行時に前記付勢手段の付勢力によって前記逃げ溝から前
記係止溝に自動復帰すること、前記トレーラは両牽引ト
レーラ又は片牽引トレーラであること、を特徴とする。
【0012】次に、本発明の構成要素について説明す
る。 (係合・分離切換手段)前部牽引本体に連結された前部
ロッドと、後部牽引本体に連結された後部ロッドとを係
合又は分離するものであり、例えば前後部ロッドのそれ
ぞれの内端部にプレートを相対移動自在に取り付け、こ
れらのプレートに互いに交差する溝を設けて、これらの
両方の溝に係止ピンを挿入することによって、2枚のプ
レート、すなわち、前後部牽引本体を係合できる。
【0013】また、片方のプレートの溝の端部から連続
して両側に延びる逃げ溝を設け、ピンをこの逃げ溝に移
動させることにより、2枚のプレート、すなわち、前後
部ロッドの係合を解除して2枚のプレートを相対移動可
能な分離状態にできる。 (操作手段)切換プレートを付勢手段の付勢方向と反対
側に移動させるものであり、例えば車体に取り付けられ
た操作ハンドルと、この操作ハンドルの操作によって出
し引きされるワイヤーやロッドなどで構成できる。
【0014】本発明によれば、トウバーの手動操作時に
は、係合・分離切換手段を分離側に切り換えることによ
り、前部トウバーの前部牽引本体に接続された前部ロッ
ドと、後部牽引本体に接続された後部ロッドとが分離さ
れ、後部牽引本体の影響を受けることなく前部トウバー
だけを単独で操作できるので、前部トウバーの操作力が
半減される。
【0015】また、走行時には、係合・分離切換手段を
係合側に切り換えることにより、前部ロッドと後部ロッ
ドとが係合され、あたかも1本のクロスロッドと同じこ
とになり、前部トウバーと後部牽引本体とが係合・分離
切換手段を介して連動するようになる。したがって、カ
ーブ走行時には後部牽引本体が前部トウバーと同一に方
向変換されるので、後輪が前輪の同一軌跡を追従走行す
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るトレーラの一
実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明を適用した両牽引トレーラ
1の上面図である。この両牽引トレーラ1は、長方形状
の車体10を有し、この車体10の上側には、図2にも
示すように、ターンテーブル11が配置されている。
【0018】車体10の前後両端の側部には、図1に示
すように、夫々一対の前輪12,12と後輪13,13
が装備されている。また、車体10の前後端の略中央部
には、それぞれ前部牽引本体57と、後部牽引本体58
が取り付けられている。これらの前後部牽引本体57,
58には、それぞれ前部トウバー14と後部トウバー1
5が、キングピン16,17を介して、水平方向に回動
可能に取り付けられている。
【0019】前輪12及び後輪13は、図3に示すよう
にキングピン角αを持ったナックル18により支持され
ている。これによって、前輪12及び後輪13はナック
ル操舵されるようになっている。
【0020】すなわち、キングピン角αを有するナック
ル18は、図3(A)に示すように、車輪12(13)
が車体10の直進方向に向いているときが車輪取付高さ
が最低で、同図(B)に示すように、直進方向から車輪
12(13)の向きが変わると、車輪12(13)の設
置面が地面GLから仮想の設置面Sに変わり、その変化
量が大きくなるほど車輪取付高さも増大する。
【0021】このとき、車輪12(13)は、設置面S
より高い位置にある地面GLの抵抗を受けて、常に(見
掛けの)取付高さが低くなるよう(直進方向に近づくよ
う)戻される。従って、車輪12(13)には、常に直
進方向に戻る習性が与えられ、車輪12(13)自身が
走行安定性を持つことになる。
【0022】図1に示すように、キングピン角αを持っ
たナックル18と、前部トウバー14及び後部トウバー
15のキングピン16,17間に、タイロッド19,1
9が設けられている。
【0023】前部牽引本体57と後部牽引本体58に
は、夫々反対側に突出するブラケット14a,15aが
設けられている。これらのブラケット14a,15aと
車体10との間には、スタビライザー20が取り付けら
れている。
【0024】このスタビライザー20は、図4に示すよ
うに、筒状のカバー20aと、このカバー20a内に配
置されたスプリング20bと、スプリング20bによっ
て引き込み側に付勢されているロッド20cとを有して
いる。そして、本実施形態では、カバー20aが車体1
0に回動自在に取り付けられ、ロッド20cが前部牽引
本体57又は後部牽引本体58に回動自在に取り付けら
れている。
【0025】このスタビライザー20は、走行中の車輌
間を常に直進性が保持されるよう、弾性的に調整を行う
のが主な機能であり、車輌の直進性を強力なバネの力で
弾持するためのものではなく、副次的に僅かに直進復元
性に関与するものである。
【0026】前部牽引本体57と後部牽引本体58の、
スタビライザー取付用のブラケット14a,15aの反
対側には、別のブラケット14b,15bが設けられて
いる。これらのブラケット14b,15bは、車体10
の平面中心点を通る斜めのクロスロッド21によって連
結されている。
【0027】クロスロッド21は、図1に示すように、
略中央部分で前部牽引本体57に接続された前部ロッド
22aと、後部牽引本体58に接続された後部ロッド2
2bとに2分割されている。これらの前後部ロッド22
a,22bは、車体10の略中央部分に取り付けられた
係合・分離切換手段40によって結合されている。
【0028】この係合・分離切換手段40は、前後部ロ
ッド22a,22bを係合するか又は分離するように切
り換えるものであり、走行時には前後部ロッド22a,
22bを係合することにより、前部トウバー14と後部
トウバー15とが連動するようにし、手動操作時には前
後部ロッド22a,22bを切り離して、前部トウバー
14と後部トウバー15とを別々に操作できるようにす
る。
【0029】係合・分離切換手段40は、図5に示すよ
うに、車体10に配置された相対移動可能な第1プレー
ト42及び第2プレート43と、第1プレート42及び
第2プレート43の相対移動方向を規制する移動方向規
制手段である軸41と、第1プレート42及び第2プレ
ート43を係合する後述の係合手段と、この係合手段を
解除する解除手段とを備えている。
【0030】そして、前部ロッド22aの内端部が、第
1プレート42又は第2プレート43の片方、本実施の
形態では第2プレート43にピン47で回動自在に接続
され、後部ロッド22bの内端部が、第1プレート42
にピン46で回動自在に接続されている。第1プレート
42及び第2プレート43は略扇形である。第2プレー
ト43上の先端部には、短冊状の切換プレート45がピ
ン44で回動自在に支持されている。
【0031】第1プレート42の先端部の下側には、図
6にも示すように、上述の後部ロッド22bが、ピン4
6で回動自在に支持されている。また、第2プレート4
3の先端部の上側には、前部ロッド22aがピン47で
回動自在に支持されている。
【0032】第1プレート42の先端部には、図5に示
すように、軸41を中心とする円弧状の逃げ溝48と、
この逃げ溝48の中央部分から直径方向の外側に延びる
係止溝49とが設けられている。係止溝49の入口部分
には、テーパ49aが設けられている。また、第2プレ
ート43の先端部分には、ピン44を中心とする円弧状
のガイド溝50が設けられている。このガイド溝50
は、第1プレート42の係止溝49と逃げ溝48の両方
に交差している。
【0033】切換プレート45の先端には、係止ピン5
1が下向きに突設されている。この係止ピン51は、図
5では、第2プレート43のガイド溝50と、第1プレ
ート42の係止溝49に挿入されている。係止溝49と
係止ピン51との間には、所定の隙間dが設けられてい
る。切換プレート45の係止ピン51と反対側の端部
と、第2プレート43の側部との間には、引張バネ52
が取り付けられている。これによって、切換プレート4
5の係止ピン51が、係止溝49側に付勢されている。
【0034】切換プレート45の略中間部分には、ブラ
ケット53がピン54で回転自在に支持されている。こ
のブラケット53には、車体10に取り付けられた操作
ハンドル55(図1)から延びるワイヤー56が取り付
けられている。操作ハンドル55を操作すると、ワイヤ
ー56が出し引きされる。
【0035】ここでは、操作ハンドル55が、係合側と
分離側に切り換えて操作可能になっている。そして、操
作ハンドル55を係合側に切り換えたときには、図5に
示すように、ワイヤー56が延ばされて、切り換えプレ
ート45の係止ピン51が引張バネ52の付勢力で係止
溝49に係止され、第1プレート42及び第2プレート
43が係合される。従って、第1プレート42と第2プ
レート43に接続された前後部ロッド22a,22bが
係合される。
【0036】すなわち、上述の係合手段は、本実施の形
態では、第1プレート42に形成された係止溝49と、
第2プレート43に設けられたガイド溝50と、第2プ
レート43上に配置された切換プレート45と、この切
換プレート45から下側に突出して係止溝49に係止さ
れる係止ピン51と、付勢手段である引張バネ52とで
構成されている。
【0037】また、操作ハンドル55を分離側に操作す
ると、ワイヤー56が引き戻されて(図8参照)、係止
ピン51が係止溝49から逃げ溝48側に移動し、第1
プレート42及び第2プレート43が相対移動可能にな
り、第1プレート42及び第2プレート43、すなわ
ち、前後部ロッド22a,22bが分離される。
【0038】すなわち、上述の分離手段は、係止溝49
の端部から連続して両側に延びる逃げ溝48と、切換プ
レート45を移動させて係止ピン51を係止溝49から
逃げ溝48側に移動させる操作ハンドル55及びワイヤ
ー56とで構成されている。なお、ワイヤー56に変え
てロッドなど適宜な連結手段を使用できる。
【0039】更に、この両牽引トレーラ1には、前後切
換スライドピン機構(牽引方向切換装置)が設けられて
いる。この前後切換スライドピン機構は、図1に示すよ
うに、後輪13の回転方向によって前進状態又は後進状
態に切り換えられるクラッチ30と、前部トウバー14
と後部トウバー15との間に配置された中間ロッド3
1,32と、前部トウバー14及び後部トウバー15の
内端に取り付けられたスライドプレート33,34と、
クラッチ30と中間ロッド31,32を連結する切換ロ
ッド35とを有している。
【0040】スライドプレート33,34は、図7にも
示すように、キングピン16,17で回転自在に支持さ
れている。このスライドプレート33,34には、上述
のタイロッド19(図1)がつながっている。スライド
プレート33,34には、略三角形状でその一角に係止
溝36aが設けられたガイド溝36が設けられている。
中間ロッド31,32の外端部には、スライドピン33
a,34aが設けられている。そして、中間ロッド3
1,32のスライドピン33a,34aは、前後部トウ
バー14,15の内端に設けられた長孔14c,15c
を介してスライドプレート33,34のガイド溝36に
挿入されている。
【0041】いま、両牽引トレーラ1が前進している場
合には、前部中間ロッド31の先端のスライドピン33
aが、スライドプレート33の係止溝36aに挿入され
る。これによって、前部トウバー14と中間ロッド31
とが係合され、中間ロッド31が前部トウバー14と同
じ操向動作を行うようになる。
【0042】このとき、後部中間ロッド32の先端に装
着されている後部スライドピン34aは、スライドピン
プレート34のガイド溝36の底辺部分まで引き出され
ており、後部トウバー15はフリーの状態となり、連繋
されているクロスロッド21により後輪13が前輪12
に追従走行する。
【0043】これに対して、トレーラ列を後方向、すな
わち後部トウバー15を前にして牽引した場合、車輪1
3,12の回転によりクラッチ30が前進状態から後進
状態に切り換わり、これにより、切換ロッド35が作動
して中間ロッド31,32が動かされ、前進時とは全く
逆の位置となる。
【0044】すなわち、前部中間ロッド31の先端のス
ライドピン33aがスライドピンプレート33のガイド
溝36の底辺部分に引き出され、後部中間ロッド32の
先端に装着されているスライドピン34aが、スライド
ピンプレート34のガイド溝36の係止溝36aに挿入
され、後部トウバー15に係合される。これにより、後
部中間ロッド32が後部トウバー15と同じ操向動作を
行い、後輪13が前輪12の役目を行い、前輪12が追
従の状態となり、後部が先頭となって走行する。
【0045】このように、この切換スライドピン機構の
切換動作は、車輪13の回転方向が前進から後進に変わ
ることによって切換クラッチ30が切り換えられ、この
切り換わりが切換ロッド35、及び中間ロッド31,3
2を介して前後トウバー14,15側に伝達され、前部
トウバー14又は後部トウバー15がフリー状態になる
ようになっている。これによって、前進及び後進のいず
れにおいても、良好な走行性、追従性を得ることができ
る。
【0046】次に、この両牽引トレーラ1の作用を説明
する。まず、一両又は複数両連結された両牽引トレーラ
1を、トラクターから切り離して手動で操作する場合に
は、図8に示すように、係合・分離切換手段40の操作
ハンドル55(図1)を操作し、分離側に切り換えてロ
ックする。
【0047】そうすると、切換プレート45が、図8に
示すように、図中の反時計回転方向に回転し、切換プレ
ート45の係止ピン51が第1プレート42の係止溝4
9から逃げ溝48側に移動して保持される。これによっ
て、第1プレート42と第2プレート43との係合が解
除され、相対移動可能な分離状態になる。
【0048】すなわち、この状態では、図9に示すよう
に、例えば前部ロッド22aに軸進方向の押圧力Fが作
用すると、第2プレート43にも押圧力Fが作用する。
このときには、切換プレート45の係止ピン51が、第
1プレート42の逃げ溝48に沿って移動可能になって
いるので、第2プレート43が押圧力Fによって図10
中の反時計回転方向に回転する。このときは、第1プレ
ート42は停止したままであり、後部ロッド22bも停
止したままとなる。
【0049】このように、手動操作時には、係合・分離
切換手段40を分離側に切り換えることによって、前部
ロッド22aと後部ロッド22bとが切り離され、一方
のみを移動させることが可能になる。
【0050】従って、手動操作時には、図10に示すよ
うに、前部トウバー14の向きを変える場合でも、後部
トウバー15の影響を受けない、すなわち、後部トウバ
ー15に後続車輌が連結されている場合でも、前部トウ
バー14だけを操作することができるので、操作に要す
る力を小さくでき、これによって、操作性を非常に軽く
することができる。なお、図10は、上述の説明に不要
な切換スライドピン機構30〜35及びスタビライザー
20を省略した。
【0051】一方、両牽引トレーラ1をトラクターに連
結して走行させる場合には、操作ハンドル55(図1)
を係合側に切り換える。これにより、係合・分離切換手
段40は、図5に示す状態となる。すなわち、この場合
は、ワイヤー56が押し出され、引張バネ52の付勢力
によって切換プレート45が、図5中の時計回転方向に
回転し、この切換プレート45の係止ピン51が、第1
プレート42の係止溝49に挿入されて停止する。これ
によって、前部ロッド22aと後部ロッド22bとが係
合されて、連動するようになる。
【0052】そして、両牽引トレーラ1が走行しながら
カーブするときには、図11に示すように、前部トウバ
ー14がトラクターに追従して回動旋回すると、そのナ
ックル機構により前輪12,12がタイロッド19を介
して操向される。
【0053】このとき、後部トウバー15は、クロスロ
ッド21によって前部トウバー14と同一側に向きが変
えられる。これにより、後輪13,13は前輪12,1
2と同一軌跡を通る走行経路をたどるようにして追従走
行する。
【0054】両牽引トレーラ1が曲進から前進に転向す
るときも、前輪12,12が直進に戻ると同時にクロス
ロッド21によって後輪13,13が速やかに直進に復
元され追従走行する。直進走行中に、前部トウバー14
がトラクターの走行によって多少の横振れをしても、係
合・分離切換手段40の係止溝49と係止ピン51との
間に設けた隙間dが遊びとなって、後輪13,13は影
響を受けずに高速直進性を保持するので、後部トウバー
15に連結された後続トレーラの走行は安定し、多量連
結トレーラ全体としては安定した直進走行をする。
【0055】なお、上述の実施の形態では、本発明を両
牽引トレーラ1に適用した場合について説明したが、本
発明は、これに限らず、例えば図12(A),(B)に
示すように、片牽引トレーラ2にも適用できる。この片
牽引トレーラ2は、上述の両牽引トレーラ1の後部トウ
バー15及び切換スライドピン機構30〜35以外の各
機構は全て具備しており、車両後部中央部に連結用ピッ
チ59を設けたものである。また、キングピン17両側
のブラケット15a,15bを介してスタビライザー2
0及びクロスロッド21に連結させている。この片牽引
トレーラ2においても、手動操作時に係合・分離切換手
段40を分離側に切り換えることにより、後輪13,1
3の影響を受けなくなるので、操作性を軽くすることが
できる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
係合・分離切換手段を分離側に切り換えることにより、
クロスロッドの前後部ロッドを分離でき、これにより、
前部ロッドに接続された前部トウバーを、後部ロッドに
接続された後部トウバーから切り離して操作できるの
で、操作に要する力を小さくでき、操作性が非常に向上
する。
【0057】また、走行時には、係合・分離切換手段を
係合側に切り換えることにより、前部トウバーと後部ト
ウバーとを連動させることができるので、後輪が前輪の
同一軌跡を通る走行経路をたどるように追従走行する。
本発明の係合・分離切換手段は、4輪ナックル方式のク
ロスロッド付き片牽引トレーラにも適用されるもので、
操作力が両牽引トレーラと同様に軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の両牽引トレーラを示す上面図である。
【図2】図1のA矢視図である。
【図3】本発明のキングピン角の作用を説明する図であ
る。
【図4】本発明のスタビライザーを示す断面図である。
【図5】本発明の係合・分離手段を示す図である。
【図6】図5のB矢視図である。
【図7】本発明の前後切換スライドピン機構を示す分解
図である。
【図8】本発明の係合・分離手段の作用を説明する図で
ある。
【図9】本発明の係合・分離手段の作用を説明する図で
ある。
【図10】本発明の手動操作時の作用を説明する図であ
る。
【図11】本発明の走行時の作用を説明する図である。
【図12】本発明を適用した片牽引トレーラを示す図で
ある。
【図13】従来例に係る両牽引トレーラを示す上面図で
ある。
【符号の説明】
1 両牽引トレーラ 2 片牽引トレーラ 10 車体 12 前輪 13 後輪 14 前部トウバー 21 クロスロッド 22a 前部ロッド 22b 後部ロッド 40 係合・分離切換手段 42 第1プレート 43 第2プレート 45 切換プレート 48 逃げ溝 49 係止溝 50 ガイド溝 51 係止ピン 52 引張バネ(付勢手段) 55 操作ハンドル 56 ワイヤー 57 前部牽引本体 58 後部牽引本体 d 係止ピンと係合溝の隙間

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の前後にそれぞれ各2輪の前輪及び
    後輪を装備すると共に、前記前輪同士と前記後輪同士を
    それぞれ前部タイロッドと後部タイロッドで連結し、前
    記車体の前後の中央部分にそれぞれ前部牽引本体と後部
    牽引本体を取り付け、少なくとも前記前部牽引本体にト
    ウバーを取り付け、前記前部タイロッドと前記前部牽引
    本体とを連動するように連結し、前記後部タイロッドと
    前記後部牽引本体とを連動するように連結し、前記前部
    牽引本体と前記後部牽引本体のそれぞれの左右反対側を
    クロスロッドで連結し、走行時に前記トウバーの方向変
    換をすることにより前記前輪及び後輪が同一軌跡上を走
    行するようにしたトレーラにおいて、 前記クロスロッドを前部ロッドと後部ロッドとに分割
    し、前記前部ロッドと前記後部ロッドとの間に、前記前
    部ロッドと前記後部ロッドを係合する側と、前記係合を
    解除して前記前部ロッドと前記後部ロッドを分離する側
    と、に切り換える係合・分離切換手段を設けたことを特
    徴とするトレーラ。
  2. 【請求項2】 前記係合・分離切換手段は、前記車体に
    重ねて配置された相対移動可能な第1プレート及び第2
    プレートと、前記第1プレート及び第2プレートの相対
    移動方向を規制する移動方向規制手段と、前記第1プレ
    ート及び第2プレートを係合する係合手段と、前記係合
    手段を解除して第1プレート及び第2プレートを分離す
    る分離手段とを備え、 前記前部ロッドの内端部が、前記第1プレート又は第2
    プレートの片方に回動自在に接続され、前記後部ロッド
    の内端部が、前記第1プレート又は前記第2プレートの
    他方に回動自在に接続されていることを特徴とする請求
    項1に記載のトレーラ。
  3. 【請求項3】 前記移動方向規制手段は、前記第1プレ
    ート及び第2プレートを前記車体に対して回動自在に支
    持する軸であり、 前記係合手段は、前記第1プレートに形成された係止溝
    と、前記第2プレートに設けられ前記係止溝上を通るガ
    イド溝と、前記第2プレート上に移動自在に配置された
    切換プレートと、前記切換プレートから下側に突出して
    前記ガイド溝を介して前記係止溝に係止される係止ピン
    と、前記係止ピンが前記係止溝に係止される側に前記切
    換プレートを付勢する付勢手段とを備え、 前記分離手段は、前記係止溝の端部から連続して両側に
    延びる逃げ溝と、前記切換プレートを移動させて前記係
    止ピンを前記係止溝から前記逃げ溝側に移動させる操作
    手段とを備えたことを特徴とする請求項2に記載のトレ
    ーラ。
  4. 【請求項4】 前記係止溝と前記係止ピンとの間に所定
    の隙間が設けられていることを特徴とする請求項3に記
    載のトレーラ。
  5. 【請求項5】 前記切換プレートは前記第2プレートに
    回動可能に支持され、前記第1プレートの逃げ溝は前記
    第1プレートの回動中心を中心とする円弧状に形成さ
    れ、前記第2プレートのガイド溝は前記切換プレートの
    回動中心を中心とする円弧状に形成されていることを特
    徴とする請求項3に記載のトレーラ。
  6. 【請求項6】 前記係止ピンは、前記車体の走行時に前
    記付勢手段の付勢力によって前記逃げ溝から前記係止溝
    に自動復帰することを特徴とする請求項3に記載のトレ
    ーラ。
  7. 【請求項7】 前記トレーラは両牽引トレーラ又は片牽
    引トレーラであることを特徴とする請求項1から6の何
    れかに記載のトレーラ。
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