JP2001225536A - プリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置及び該装置を使用したプリンタ - Google Patents

プリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置及び該装置を使用したプリンタ

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JP2001225536A
JP2001225536A JP2000041110A JP2000041110A JP2001225536A JP 2001225536 A JP2001225536 A JP 2001225536A JP 2000041110 A JP2000041110 A JP 2000041110A JP 2000041110 A JP2000041110 A JP 2000041110A JP 2001225536 A JP2001225536 A JP 2001225536A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピニオンとラックとの歯合状態を常時安定さ
せることができ、しかもキャリッジが進行方向を変えた
ときに、ラック方向(ピニオンの進行方向)の力が急激
に増加することによる衝撃や振動が生じることのない比
較的簡単な構造を備えるプリンタにおけるインクリボン
の巻き取り装置を提供すること。 【解決手段】可撓性または弾性を有するラック23と、
ラックに沿って移動可能なキャリッジ1と、キャリッジ
に設けられ、ラックと圧接状態で歯合するピニオン37
と、キャリッジに設けられ、ピニオンと接続するインク
リボン巻き取り駆動伝達機構7、15、25、27とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタで使用す
るインクリボンカートリッジ内に設けられるインクリボ
ン用の巻き取り駆動ローラを安定して回転駆動させるた
めの装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタで使用するインクリボンカート
リッジは、インクを含浸したインクリボンを、カートリ
ッジ内の巻き取り駆動ローラを駆動させて巻き取りなが
ら、常に新しい面をヘッドに臨ませるようにして印字動
作を行うものである。
【0003】図6に従来のインクリボンの巻き取り装置
の一例(特開平9−277676号)を示す。図6中、
符号101はキャリッジを示し、該キャリッジ101に
インクリボンカートリッジ(図示せず)がはめ込まれる
ようになっている。インクリボンカートリッジ内には、
巻き取り駆動ローラ105が設けられ、該巻き取り駆動
ローラ105はギア列109を介してキャリッジ101
に設けられたピニオン107と接続できるようになって
いる。ピニオン107はプリンタ側に設けられたラック
109と歯合しており、キャリッジ101が移動するこ
とによりピニオン107が回転して、この回転駆動力を
複数のギア列109を介して巻き取り駆動ローラ105
に伝達するようになっている。
【0004】またギア列109は太陽ギア111及び遊
星ギア113を含み、キャリッジ101が往復動すると
きに、ピニオン107の回転方向が変わっても、遊星ギ
ア113が太陽ギアの周りで公転して第1伝達ギア11
5から離れ、第2伝達ギア117に歯合することによ
り、巻き取り駆動ローラ105が常に同一方向に回転す
るようになっている。
【0005】更に本従来例では、使用する用紙の種類に
応じてヘッドとプラテンとの距離、即ちペーパーギャッ
プを変更したときに、ラック109とピニオン107と
の噛み合わせが一定状態に維持できるように、ねじりコ
イルバネ119を使用して、ねじりコイルバネ119の
自由端側をほぼ45度傾斜させた状態でピニオン107
に係合して、ねじりコイルバネ119の付勢力によりピ
ニオン107を常時ラック109側に押し当てるように
している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来のインクリ
ボンの巻き取り装置の構造では、ピニオンが太陽ギアに
歯合している関係上、太陽ギアに歯合しながらピニオン
がラック側へ付勢されることが必要であり、そのためピ
ニオンと太陽ギアとの間にアームを設けるなどの構造が
必要となる。そのため従来の構造は比較的複雑になりが
ちであり、部品点数も多くなってしまうという問題点が
あった。
【0007】また従来の装置では、ピニオンが太陽ギア
の周囲に沿って回転しながらラックに付勢されるため、
ピニオン107にはラック109側へ垂直に押し当てら
れる力(図6の垂直方向成分f)の他に、ラック方向
の成分の力(図6のラック方向成分f)が加わる。
【0008】そのため、キャリッジ101が方向Aに進
行しているときには、ラック109及びピニオン107
の噛み合っている歯同士は、ラック方向成分fを打ち
消すようなラック方向の力(f−α)で噛み合うが、
キャリッジ101がラック方向成分fの向きと反対の
方向Bに進行方向を変えると、ラック109及びピニオ
ン107の噛み合っている歯同士は、ラック方向成分f
に新たに他のラック方向の力+αが加わった状態で噛
み合うようになる。
【0009】従って、キャリッジ101が方向Aから方
向Bに進行方向を変える瞬間に、ラック109及びピニ
オン107の噛み合っている歯に急激にラック方向の力
2αが加わることになり、これが衝撃となって振動を生
じさせたり、ピニオン107の歯を痛めたり、歯飛びす
る原因となることがある。
【0010】そこで本発明の課題は、ピニオンとラック
との歯合状態を常時安定させることができ、しかもキャ
リッジが進行方向を変えたときに、上記ラック方向(ピ
ニオンの進行方向)の力が急激に増加することによる衝
撃や振動が生じることのない比較的簡単な構造を備える
プリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本願請求項1に記載されたプリンタにおけるインク
リボンの巻き取り装置は、可撓性または弾性を有するラ
ックと、前記ラックに沿って移動可能なキャリッジと、
前記キャリッジに設けられ、前記ラックと圧接状態で歯
合するピニオンと、前記キャリッジに設けられ、前記ピ
ニオンと接続するインクリボン巻き取り駆動伝達機構と
を備えることを特徴とするものである。
【0012】本発明によれば、可撓性または弾性を有す
るラックがピニオンに圧接しているから、ラック及びピ
ニオンの歯が確実に歯合することができる。またピニオ
ンとラックとの相対距離が近づいたり離れたりするよう
に移動しても、ラックが撓んだり、弾性的に変形してラ
ック及びピニオンの歯合状態を維持することができる。
更に、ラックをピニオンに対してほぼ一定方向から圧接
することができるから、ラック方向の力が生じにくく、
ラック方向の力の急激な変化による衝撃や振動を生じに
くい。
【0013】また、本願請求項2に記載の発明は、請求
項1に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ラックは支点である一端と自由
端である他端とを有し、前記ラックの他端にはラックの
可撓性または弾性方向を前記ラックの圧接方向に規制す
るガイドが形成されていることを特徴とするものであ
る。
【0014】本発明によれば、ラックとピニオンとの相
対位置関係が変化した場合、ラックの一端を支点として
ラックの他端が回動しながら、ガイドによりラックがそ
の圧接方向にのみ撓みあるいは弾性変形する。これによ
りラックが滑らかな円弧を描いた状態でピニオンとの歯
合状態を維持する。
【0015】また、本願請求項3に記載の発明は、請求
項2に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ガイドは前記ラックに形成され
る長穴と、該長穴に係合する固定ピンとから構成される
ことを特徴とするものである。本発明によれば、ラック
が撓みあるいは弾性変形するときに、長穴が固定ピンに
案内されるようにして変形するため、ラックとピニオン
との相対距離の変化した方向にのみ選択的に変形するこ
とができる。
【0016】また、本願請求項4に記載のプリンタにお
けるインクリボンの巻き取り装置は、剛性を備えるラッ
クと、前記ラックに沿って移動可能なキャリッジと、前
記キャリッジに設けられ、前記ラックと歯合するピニオ
ンと、前記キャリッジに設けられ、前記ピニオンと接続
するインクリボン巻き取り駆動伝達機構とを備え、前記
ラックは前記ピニオンに対して常時付勢された状態で移
動可能であることを特徴とするものである。
【0017】本発明によれば、ラックとピニオンとの相
対位置が変化しても、ラックがピニオンに対して付勢さ
れているため、ラック及びピニオンの歯合状態を常に維
持することができる。更に、ラックをピニオンに対して
ほぼ一定方向から付勢することができるから、ラック方
向の力が生じにくく、ラック方向の力の急激な変化によ
る衝撃や振動を生じにくい。
【0018】また、本願請求項5に記載の発明は、請求
項4に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ラックは支点である一端と自由
端である他端とを有し、前記ラックの他端には前記ラッ
クを前記ピニオンに付勢する付勢手段が接続されている
ことを特徴とするものである。本発明によれば、ラック
とピニオンとの相対位置関係が変化しても、付勢手段の
付勢力によりラックの一端を支点としてラックが回動す
るため、ラックとピニオンとの歯合状態を常に維持する
ことができる。
【0019】また、本願請求項6に記載の発明は、請求
項5に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ラックの他端には該他端の移動
方向を前記ピニオンへの付勢方向に規制するガイドが設
けられていることを特徴とするものである。本発明によ
れば、ラックとピニオンとの相対位置関係が変化したと
きに、ラックが確実にピニオンに対して正しく歯合する
ようにガイドに沿って移動することができる。
【0020】また、本願請求項7に記載の発明は、請求
項4に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ラックの両端は自由端であり、
前記ラックの両端には前記ラックを前記ピニオンに付勢
する付勢手段が接続されていることを特徴とするもので
ある。本発明によれば、ピニオンがラックと歯合してい
る位置に関係なく、ほぼ一定の付勢力でラックがピニオ
ンに歯合することができる。
【0021】また、本願請求項8に記載の発明は、請求
項7に記載されたプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置において、前記ラックの両端には該両端の移動
方向を前記ピニオンへの付勢方向に規制するガイドが設
けられていることことを特徴とするものである。本発明
によれば、ラックとピニオンとの相対位置関係が変化し
たときに、ラックが確実にピニオンに対して正しく歯合
するようにガイドに沿って移動することができる。
【0022】また、本願請求項9に記載の発明は、請求
項6または8に記載されたプリンタにおけるインクリボ
ンの巻き取り装置において、前記ガイドは前記ラックに
形成される長穴と、該長穴に係合する固定ピンとから構
成されることを特徴とするものである。本発明によれ
ば、ラックとピニオンとの相対位置関係が変化したとき
に、長穴が固定ピンに案内されるようにしてラックが移
動するため、ラックとピニオンとの相対距離の変化した
方向にのみ選択的にラックが移動することができる。
【0023】また、本願請求項10に記載の発明は、請
求項1〜9のいずれかに記載されたプリンタにおけるイ
ンクリボンの巻き取り装置において、前記キャリッジは
ペーパーギャップを調節するために移動可能であること
を特徴とするものである。本発明によれば、ペーパーギ
ャップを調節するためにキャリッジが移動したときで
も、ラックが常時ピニオンに付勢されて歯合状態を維持
することができる。
【0024】また、本願請求項11に記載の発明は、請
求項1〜10に記載されたプリンタにおけるインクリボ
ンの巻き取り装置を備えることを特徴とするプリンタで
ある。かかるプリンタでは、ラックからピニオンへの駆
動伝達が確実に行われるため、インクリボンの巻き取り
が確実になり、ヘッドに臨むインクリボンの面が常に新
しい面に確実に変わるため、綺麗な印刷を行うことがで
きる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の第1の実施の形
態を図1に基づいて説明する。図1は本発明に係るプリ
ンタにおけるインクリボンの巻き取り装置を適用したキ
ャリッジ周辺の構造を示す。図1において、符号1はキ
ャリッジであり、このものはプリンタの基体3に設けら
れたガイド軸2に沿って水平方向に往復動できるように
なっている。
【0026】キャリッジ1にはラチェット7が設けら
れ、該ラチェット7の軸9がキャリッジ1の前面側(図
1の左側)へ延びている。またキャリッジ1の前面には
ヘッド11が突出して設けられている。ヘッド11の下
方にはプラテン12が臨んでおり、印刷時には送りロー
ラ14によって送られた用紙がプラテン12上を通過
し、その際にヘッド11で用紙に印刷を行うようになっ
ている。ヘッド11とプラテン12との間の距離、即ち
ペーパーギャプGは、綺麗な印刷を実現するために、用
紙の厚さや種類によって変更しなければならず、そのた
めキャリッジ1自体が上下に移動する機構を備えている
(図示せず)。
【0027】図1、図2に示す如く、ヘッド11の周囲
にはインクリボンカートリッジ13を取り付けることが
できるようになっている。インクリボンカートリッジ1
3は巻き取り駆動ローラ15を備え、該巻き取り駆動ロ
ーラ15の中心にラチェット7の軸9が嵌まり込むよう
にして、ヘッド11にインクリボンカートリッジ13を
セットすることができる構成となっている。
【0028】インクリボンカートリッジ13内にはイン
クを含浸させたインクリボン17が収納されており、該
インクリボン17は後述するように巻き取り駆動ローラ
15の巻き取り作用によって、ヘッド作用部19を経て
巻き取り駆動ローラ15に順次巻き取られるようになっ
ている。この際、リボン押圧片21がインクリボン17
に作用して、インクリボン17にテンションを付与する
ようになっている。
【0029】次に図1及び図3を参照しながら巻き取り
駆動ローラ15を駆動するための構造について説明す
る。プリンタの基体3にはラック23が設けられ、キャ
リッジ1には、該ラック23とラチェット7との間に太
陽ギア25が設けられている。太陽ギア25の周囲には
遊星ギア27が設けられ、太陽ギア25の回転軸と遊星
ギア27の回転軸とが揺動アーム29によって接続され
ることにより、遊星ギア27は太陽ギア25に歯合しな
がら揺動可能となっている。なお遊星ギア27から巻き
取り駆動ローラ15までの駆動伝達機構をインクリボン
巻き取り駆動伝達機構と定義する。
【0030】ラチェット7には第1中間ギア31と第2
中間ギア33とが歯合しており、第2中間ギア33には
第3中間ギア35が歯合している。そして遊星ギア27
は、太陽ギア25の周囲で揺動することにより、第1中
間ギア31と第3中間ギア35とに選択的に歯合可能と
なっている。
【0031】一方太陽ギア25にはピニオン37が歯合
しており、該ピニオン37はラック23に歯合してい
る。図3に示す如く、ラック23は可撓性または弾性を
有し、撓んだ状態または弾性変形した状態でピニオン3
7に圧接している。なおラック23はピニオン37に対
してほぼ垂直方向(ピニオン37の回転軸とラックと歯
合している部分とを結ぶ線が該歯合部分における接線と
ほぼ垂直に交わるような方向)に圧接されるため、ラッ
ク23とピニオン37の各歯には、ラック23の延びる
方向への分力がほとんど作用していない。
【0032】ラック23の一端は支点40となってお
り、他端は自由端42となっている。ラック23の自由
端42側にはラックの長手方向に沿って延びる長穴44
が形成されており、該長穴44には固定ピン46が係合
している。長穴44及び固定ピン46はピニオン37に
対してラック23が圧接する方向を規制するためのガイ
ドとして作用する。
【0033】本発明の第1の実施の形態は以上述べたよ
うな構造を備えるものであり、以下巻き取り駆動ローラ
15によるインクリボン17の巻き取り作用を説明しな
がら、ラック23のピニオン37への付勢作用を説明す
る。
【0034】図3において、印刷時にキャリッジ1が例
えば左方向に進行すると、ピニオン37はラック23上
を転動するようにして回転する。またピニオン37の回
転により太陽ギア25が矢印Aの方向へ回転する。遊星
ギア27は太陽ギア25のA方向への回転駆動により、
太陽ギア25の周囲で反時計回りに公転する力を受ける
ため、第1中間ギア31に歯合する。
【0035】第1中間ギア31はラチェット7を矢印C
の回転方向に駆動し、同時に巻き取り駆動ローラ15が
同じ方向に回転駆動する。これにより巻き取り駆動ロー
ラ15は、キャリッジ1の移動速度に比例してインクリ
ボン17を巻き取り、ヘッド作用部19に隣接するイン
クリボン17の面を常時、新しい面に変えながら印刷を
行うことができる。
【0036】キャリッジ1が最も左側の位置まで到達す
ると、移動方向が反転して右方向に移動するようにな
る。このときピニオン37及び太陽ギア25は、それぞ
れキャリッジ1が左方向へ移動しているときとは逆の方
向に回転するようになる。しかし遊星ギア27は、太陽
ギア25のB方向への回転により、太陽ギア25の周囲
で時計回りに公転する力を受けるため、第3中間ギア3
5に歯合するようになる。第3中間ギア35の回転駆動
は第2中間ギア33を経てラチェット7に伝達されるた
め、ラチェット7はキャリッジ1が左方向へ移動してい
るときと同様に、時計回りに回転する。このようにして
キャリッジ1の進行方向が変わっても、巻き取り駆動ロ
ーラ15の回転方向は変わらず、インクリボン17を連
続して巻き取ることができる。
【0037】なお上述したようにラック23がピニオン
37に圧接することにより、ラック23の延びる方向へ
の分力がほとんど作用していないから、キャリッジの移
動方向が左方向から右方向へ変わるときに、該分力の急
激な変化に起因する衝撃や振動が生じることがない。
【0038】図3において、ペーパーギャップGを大き
くするために、キャリッジ1が図3の上方向に移動する
と、ラック23はピニオン37によって上方へ押されて
一層撓んだ状態(または弾性変形した状態)となる。こ
のときラック23は支点40を中心として回動すると共
に、長穴44の位置が固定ピン46に対して多少左側へ
ずれるように変形し、ラック23のピニオン37への圧
接状態を維持しながらラック23の移動がガイドされ
る。
【0039】図3の状態からペーパーギャップGを小さ
くするために、キャリッジ1が図3の下方向に移動する
ときには、ラック23のピニオン37に対する相対位置
が離れることになる。しかしラック23はピニオン37
に常時圧接されているため、ラック23の撓み状態(ま
たは弾性変形状態)が多少緩和されながらも、ラック2
3とピニオン37との歯合状態を維持することができ
る。
【0040】次に本願発明の他の実施の形態について、
図4及び図5を参照しながら説明する。図4は、ピニオ
ン37に対して剛性を有するラック23が、片持ち状態
で付勢され歯合している様子を示す。なお図4において
ピニオン37から巻き取り駆動ローラ15までの構成は
第1の実施の形態と同様であるので省略してある。
【0041】図4において、剛性を有するラック23の
一端には支点47が形成され、他端は自由端49となっ
ている。自由端49にはラック23の幅方向に延びる長
穴51が形成されており、該長穴51には固定ピン53
が係合している。自由端49には係止部55が形成され
ており、該係止部55には一端が固定されている引っ張
りコイルバネ57の他端が係止している。
【0042】本実施の形態では、引っ張りコイルバネ5
7によって、ラック23が支点47を中心として時計回
り方向に回動可能な状態で付勢されており、これにより
ラック23がピニオン37に常時付勢状態で歯合してい
る。
【0043】従って例えばペーパーギャップGを小さく
するためにキャリッジが下方に移行したとき、ピニオン
37も下方に移行するが、引っ張りコイルバネ57の作
用によりラック23が支点47を中心として時計回りに
回動するため、ラック23とピニオン37との歯合状態
を維持することができる。この時、長穴51が固定ピン
53によって案内されるため、ラック23の移動方向は
ピニオン37への付勢方向に規制される。
【0044】また図5は、ピニオン37に対して剛性を
有するラック23が、両端が自由状態で付勢され、歯合
している様子を示す。なお図5においても、ピニオン3
7から巻き取り駆動ローラ15までの構成は第1の実施
の形態と同様であるので省略してある。
【0045】図5において、剛性を有するラック23の
両端は自由端49となっており、両方の自由端49には
ラック23の幅方向に延びる長穴51が形成されてお
り、該長穴51にはそれぞれ固定ピン53が係合してい
る。各自由端49には係止部55が形成されており、該
係止部55にはそれぞれ一端が固定されている引っ張り
コイルバネ57の他端が係止している。なお両方の引っ
張りコイルバネ57は同一の性能を有する。
【0046】本実施の形態では、ラック23の両端が引
っ張りコイルバネ57によって、ピニオン37側へ付勢
されているため、ラック23がピニオン37に常時付勢
状態で歯合している。
【0047】従って図5の状態で、例えばペーパーギャ
ップGを小さくするためにキャリッジが下方に移行した
とき、ピニオン37も下方に移行するが、2つの引っ張
りコイルバネ57の作用によりラック23の位置がピニ
オン37に近づくため、ラック23とピニオン37との
歯合状態を維持することができる。この時、各自由端4
9に形成された長穴51が固定ピン53によって案内さ
れるため、ラック23の移動方向はピニオン37への付
勢方向に規制される。
【0048】なお本実施の形態では、ラック23上での
ピニオン37の歯合位置によって、互いに歯合している
歯の部分を中心としてラック23が左右に多少回動する
が、歯合位置がラック23上のどの位置にあっても、ラ
ック23がピニオン37に対して常時付勢状態で歯合し
ていることに変わりない。
【0049】上記図4、図5の実施の形態では、いずれ
もラック23がピニオン37に付勢されるときに、ラッ
ク23が多少傾むくことによって、ラック23に対して
垂直に作用する力の他にラック23の延びる方向への分
力(ラック方向の力)も生じる。しかしペーパーギャッ
プGを調整するための寸法は僅かであるため、ラック2
3が傾いたとしてもその傾斜は僅かである。従ってラッ
ク方向の力はごく小さな力としてしか作用していないか
ら、キャリッジの移動方向が左方向から右方向へ変わる
ときに、該分力の急激な変化に起因する衝撃や振動が生
じることがない。
【0050】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、可撓性
または弾性を有するラックがピニオンに圧接しているか
ら、ラック及びピニオンの歯が確実に歯合することがで
きる。またピニオンとラックとの相対距離が近づいたり
離れたりするように移動しても、ラックが撓んだり、弾
性的に変形してラック及びピニオンの歯合状態を維持す
ることができる。更に、ラックをピニオンに対してほぼ
一定方向から圧接することができるから、ラック方向の
力が生じにくく、ラック方向の力の急激な変化による衝
撃や振動を生じにくい。
【0051】また請求項4に記載の本発明によれば、ラ
ックとピニオンとの相対位置が変化しても、ラックがピ
ニオンに対して付勢されているため、ラック及びピニオ
ンの歯合状態を常に維持することができる。更に、ラッ
クをピニオンに対してほぼ一定方向から付勢することが
できるから、ラック方向の力が生じにくく、ラック方向
の力の急激な変化による衝撃や振動を生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置の第1の実施の形態を含むキャリッジ周辺の構
造を示す側面図である。
【図2】上記第1の実施の形態のインクリボンの巻き取
り装置とインクリボンカートリッジ周辺の構造を示す正
面図である。
【図3】上記第1の実施の形態におけるラック、ピニオ
ン及び巻き取り駆動ローラ周辺の構成を示す図である。
【図4】本発明のプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置の他の実施の形態であり、ピニオンに対して剛
性を有するラックが付勢された状態で歯合している様子
を示す模式図である。
【図5】本発明のプリンタにおけるインクリボンの巻き
取り装置の更に他の実施の形態であり、ピニオンに対し
て剛性を有するラックが付勢された状態で歯合している
様子を示す模式図である。
【図6】従来のインクリボンの巻き取り装置の一例を示
すラック及びピニオン周辺の図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 ガイド軸 3 基体 7 ラチェット 9 ラチェットの軸 11 ヘッド 12 プラテン 13 インクリボンカートリッジ 14 送りローラ 15 巻き取り駆動ローラ 17 インクリボン 19 ヘッド作用部 21 リボン押圧部 23 ラック 25 太陽ギア 27 遊星ギア 29 揺動アーム 31 第1中間ギア 33 第2中間ギア 35 第3中間ギア 37 ピニオン 39 揺動ギア 40、47 支点 42、49 自由端 44、51 長穴 46、53 固定ピン 55 係止部 57 引っ張りコイルバネ G ペーパーギャップ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性または弾性を有するラックと、 前記ラックに沿って移動可能なキャリッジと、 前記キャリッジに設けられ、前記ラックと圧接状態で歯
    合するピニオンと、 前記キャリッジに設けられ、前記ピニオンと接続するイ
    ンクリボン巻き取り駆動伝達機構とを備えることを特徴
    とするプリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ラックは支点で
    ある一端と自由端である他端とを有し、前記ラックの他
    端にはラックの可撓性または弾性方向を前記ラックの圧
    接方向に規制するガイドが形成されていることを特徴と
    するプリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記ガイドは前記ラ
    ックに形成される長穴と、該長穴に係合する固定ピンと
    から構成されることを特徴とするプリンタにおけるイン
    クリボンの巻き取り装置。
  4. 【請求項4】 剛性を備えるラックと、 前記ラックに沿って移動可能なキャリッジと、 前記キャリッジに設けられ、前記ラックと歯合するピニ
    オンと、 前記キャリッジに設けられ、前記ピニオンと接続するイ
    ンクリボン巻き取り駆動伝達機構とを備え、 前記ラックは前記ピニオンに対して常時付勢された状態
    で移動可能であることを特徴とするプリンタにおけるイ
    ンクリボンの巻き取り装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記ラックは支点で
    ある一端と自由端である他端とを有し、前記ラックの他
    端には前記ラックを前記ピニオンに付勢する付勢手段が
    接続されていることを特徴とするプリンタにおけるイン
    クリボンの巻き取り装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記ラックの他端に
    は該他端の移動方向を前記ピニオンへの付勢方向に規制
    するガイドが設けられていることを特徴とするプリンタ
    におけるインクリボンの巻き取り装置。
  7. 【請求項7】 請求項4において、前記ラックの両端は
    自由端であり、前記ラックの両端には前記ラックを前記
    ピニオンに付勢する付勢手段が接続されていることを特
    徴とするプリンタにおけるインクリボンの巻き取り装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記ラックの両端に
    は該両端の移動方向を前記ピニオンへの付勢方向に規制
    するガイドが設けられていることを特徴とするプリンタ
    におけるインクリボンの巻き取り装置。
  9. 【請求項9】 請求項6または8において、前記ガイド
    は前記ラックに形成される長穴と、該長穴に係合する固
    定ピンとから構成されることを特徴とするプリンタにお
    けるインクリボンの巻き取り装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかにおいて、前
    記キャリッジはペーパーギャップを調節するために移動
    可能であることを特徴とするプリンタにおけるインクリ
    ボンの巻き取り装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載され
    たプリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置を備え
    ることを特徴とするプリンタ。
JP2000041110A 2000-02-18 2000-02-18 プリンタにおけるインクリボンの巻き取り装置及び該装置を使用したプリンタ Withdrawn JP2001225536A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8925411B2 (en) 2012-08-30 2015-01-06 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Rack with a rack tip

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