JP2001221294A - ケーブルチェーン - Google Patents

ケーブルチェーン

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JP2001221294A
JP2001221294A JP2000033905A JP2000033905A JP2001221294A JP 2001221294 A JP2001221294 A JP 2001221294A JP 2000033905 A JP2000033905 A JP 2000033905A JP 2000033905 A JP2000033905 A JP 2000033905A JP 2001221294 A JP2001221294 A JP 2001221294A
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Hitoshi Fukao
均 深尾
Tsukasa Ozaki
宰 尾崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可動体の移動に伴う蛇行を防止し、チェーン単
位部材相互を連結するヒンジ部材に過度の引っ張り力が
作用するのを回避して耐久性を向上させることができる
ケーブルチェーンを提供する。騒音の発生や摩耗粉の発
生を低減することができるケーブルチェーンを提供す
る。 【解決手段】支持板の両端部に相対する一対の側板を有
した多数のチェーン単位部材相互をシート状ヒンジ部材
により所定の長さに連結したケーブルチェーンの一端部
を固定フレームに固定すると共に他端部を該固定フレー
ム上を往復移動する可動体に固定し、各チェーン単位部
材の側板間に収容されたケーブルを湾曲案内する。各側
板に対し、着脱可能に取り付けられる取り付けホルダー
の側面に上下方向に軸線を有して取り付けられた軸に回
転可能に支持され、走行するチェーン単位部材の側面に
相対する当接部材に当接する回転部材からなる蛇行規制
ユニットを取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、各種ケーブル(本
発明においてケーブルとは空気や油等を圧送する流体用
ケーブル、電源線や制御信号線等の電気ケーブルを示
す)を湾曲案内するケーブルチェーンに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本体フレーム上の可動
体を往復移動させて各種動作を実行する産業機器にあっ
ては、本体フレーム側から可動体に設けられたシリンダ
ーや電動部材等の駆動部材にケーブルを介して流体や電
気を供給しているが、このケーブルにあっては本体フレ
ームに対する可動体の移動に伴って湾曲している。
【0003】ケーブルが不規則に湾曲することによる可
動体の走行障害やケーブルの切断等を回避するため、ケ
ーブルを湾曲案内するケーブルチェーンが使用されてい
る。該ケーブルチェーンとしては、例えば本出願人が提
案した特開平9−324836号により提案したよう
に、合成樹脂にて相対する一対の側板及び該側板の下部
を連結する支持板を合成樹脂にて一体形成すると共に一
方の側板上端部に軸支部及び他方の側板上端部に被係合
部を夫々設けたガイド部材の各側板の上部間に、該ガイ
ド部材に対して非融着特性を有した合成樹脂にて軸支部
に回動可能に支持される軸受部及び被係合部に係合する
係合部を有したカバー部材を一体成形してチェーン単位
部材を形成し、これらチェーン単位部材相互をヒンジ部
材により連結して所定の長さに形成した構造からなる。
【0004】該構造のケーブルチェーンにあっては、可
動体の移動に伴って固定フレームの上面から離間して上
方を走行するケーブルチェーンの一部は可動体の移動に
伴って収容されたケーブルが湾曲することにより蛇行す
る傾向がある。特に,ケーブルチェーンの走行距離が長
い場合にあってはケーブルチェーンの蛇行が顕著に現れ
ていた。
【0005】ケーブルチェーンが蛇行しながら走行する
際には、各チェーン単位部材相互を連結するヒンジ部材
に過度の引っ張り力が作用して折損するおそれが高く、
ケーブルチェーン自体の耐久性が悪くなっている。
【0006】また、ケーブルチェーンの蛇行時には、チ
ェーン単位部材相互が過度に接触し合うことにより、騒
音が大きくなったり、接触個所が過度に摩耗するおそれ
を有している。この結果、大きな騒音や摩耗粉の発生に
より作業環境が悪くなると共に特に高いクリーン度が要
求される、例えばコンパクトディスクを成形する成形装
置や電子デバイスを製造する製造装置等にあっては、発
生する摩耗粉が製品に付着、混入することにより品質を
著しく低下させるおそれがあり、この種の産業機器には
使用できなかった。
【0007】本発明は上記した従来の欠点を解決するた
めに発明されたものであり、その課題とする処は、可動
体の移動に伴う蛇行を防止し、チェーン単位部材相互を
連結するヒンジ部材に過度の引っ張り力が作用するのを
回避して耐久性を向上させることができるケーブルチェ
ーンを提供することにある。
【0008】また、本発明の他の課題は、騒音の発生や
摩耗粉の発生を低減することができるケーブルチェーン
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、支持板の両端
部に相対する一対の側板を有した多数のチェーン単位部
材相互をシート状ヒンジ部材により所定の長さに連結し
てなり、一端部が固定フレームに固定されると共に他端
部が該固定フレーム上を往復移動する可動体に固定さ
れ、各チェーン単位部材の側板間に収容されたケーブル
を湾曲案内するケーブルチェーンにおいて、各側板の側
面に着脱可能に取り付けられる取り付けホルダーと、該
取り付けホルダーの側面に上下方向に軸線を有して取り
付けられた軸に回転可能に支持され、走行するチェーン
単位部材の側面に相対する当接部材に当接する回転部材
とからなる蛇行規制ユニットを備えたことを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態を図に従っ
て説明する。 実施形態1 図1はケーブルチェーンの一部を示す斜視図、図2はチ
ェーン単位部材に対する蛇行規制ユニットの取り付け状
態を示す分解斜視図、図3は図1のA−A線断面図、図
4は図1のB−B線断面図、図5は産業機器におけるケ
ーブルチェーンの取り付け状態を示す説明図である。
【0011】ケーブルチェーン1は一端部が各種産業機
器(図示せず)の固定フレーム3に、また他端部が固定
フレーム3上を移動する可動体5に夫々取り付けられ、
固定フレーム3と可動体5との間に配設される各種ケー
ブル(図示せず)を収容して湾曲案内する。
【0012】そしてケーブルチェーン1は多数のチェー
ン単位部材7相互をヒンジ部材11により連結して所定
の長さに形成してなると共に屈曲時に固定フレーム3の
上面から離間して上方に位置する適宜個所のチェーン単
位部材7の側面には蛇行規制ユニット9を取り付けてな
る。
【0013】各チェーン単位部材7は、例えばポリアミ
ド樹脂等の合成樹脂(ガラス繊維や炭素繊維等の強化繊
維を含有した複合強化樹脂を含む)により成形されたガ
イド部材13及びカバー部材15から構成される。
【0014】各ガイド部材13は相対する一対の側板1
9の下部を支持板21により連結した正面横向きコ字形
からなり、各側板19の下部には係止部19aが、また
上部には被係合凹部19bが夫々形成されている。
【0015】相対する側板19の上部にはカバー部材1
5が、側板19間における空間部を開閉するように取り
付けられている。即ち、一方の側板19上部にはカバー
部材15の基端部が回動可能に軸支する軸支部19c
が、また 他方の側板19上部にはカバー部材15の自
由端部を係止する被係合部19dが夫々形成される。
【0016】カバー部材15としては、予め別体に成型
されたものを側板19の上部に開閉可能に取り付けた構
造、または予め成型されたガイド部材13の各側板19
上部に対し、ガイド部材13の合成樹脂に対して非融着
特性を有した、例えばガイド部材13がポリアミド樹脂
の場合にはポリエステル樹脂等の合成樹脂により二次成
型したものであってもよい。この場合、側板19の上部
に対してカバー部材15が非融着で成形されるため、軸
支部19cに対してカバー部材15の基端部が回動可能
で、かつ被係合部19dに対して自由端部が係脱可能に
なる。
【0017】上記各チェーン単位部材7はヒンジ部材1
1により所定の角度で屈曲するように連結される。該ヒ
ンジ部材11としては可撓性及び耐ヒンジ特性を有した
ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂によ
りシート状に成型され、ケーブルチェーン1全体の長
さ、または複数個(2個以上)のチェーン単位部材7に
わたる長さからなる単一条或いは複数条の帯状で、下面
に、支持板21に設けられた貫通孔21aを挿通して係
合する固定ピン11aが形成される。
【0018】ヒンジ部材11としては隣接するガイド部
材13の支持板21上面に、上記した可撓性及び耐ヒン
ジ特性を有したポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂等
の合成樹脂により二次成型して融着させたものであって
もよい。この場合にあっては、支持板21の貫通孔21
a内にヒンジ部材11の一部を充填して融着させること
により高い強度で固定させることができる。
【0019】なお、チェーン単位部材7相互の境界個所
に応じたヒンジ部材11の下面にはチェーン単位部材7
相互の屈曲を容易化するための逆U字状または逆V字状
の溝11bが連結直交方向に形成される。
【0020】蛇行規制ユニット9は可動体5が図示する
左側へ移動された際に固定フレーム3上から離間して上
方に位置するケーブルチェーン1における適宜個所のチ
ェーン単位部材7両側面に着脱可能に取り付けられ、蛇
行規制ユニット9の取り付けホルダー25は側板19の
外面に沿って上下方向に延び、上部に、被係合凹部19
bに係合する上部係合部25a及び下部に、係止部19
aに嵌合する断面U字形の下部係合部25bが形成され
る。取り付けホルダー25は上部及び下部係合部25a
・25bの相互間隔が係止部19a及び被係合凹部19
bの間隔より若干狭く設定され、上部係合部25aは下
部係合部25bに対して間隔を広くする方向へ弾性変形
可能に形成される。
【0021】また、取り付けホルダー25の下部にはロ
ーラ軸支部25cが一体形成され、ローラ軸支部25c
には図示上下方向に軸線を有した軸27aに回転可能に
支持された回転部材としてのローラ27が、その転動面
を側方へ突出させて取り付けられている。
【0022】次に、上記のように構成されたケーブルチ
ェーン1の作用を説明する。図6はチェーン単位部材に
対する蛇行規制ユニットの取り付け状態を示す説明図、
図7は蛇行規制状態を示す説明図である。
【0023】先ず、ケーブルチェーン1の屈曲経路途中
の固定フレーム3上には蛇行規制ユニット9が取り付け
られたチェーン単位部材7が通過可能な間隔をおいて相
対する一対の当接板29が、ケーブルチェーン1の屈曲
直径とほぼ一致する高さで、可動体5に対して非干渉状
態に取り付けられている。また、固定フレーム3上に可
動体5が図示する左側へ移動された際に固定フレーム3
上から離間して上方に位置する一部のケーブルチェーン
1における適宜個所のチェーン単位部材7の両側面に蛇
行規制ユニット9が取り付けられる。尚,当接板2とし
ては,図示したコ字形の他にケーブルチェーン1の両側
面に一対の当接板29を配置したものであってもよい。
【0024】チェーン単位部材7の両側面に蛇行規制ユ
ニット9を取り付けるには、側板19下部の係止部19
aに取り付けホルダー25の下部係合部25bを係止し
た状態で取り付けホルダー25の上部係合部25aを側
板19側へ押圧し、下部係合部25bに対して上部係合
部25aを拡大方向へ弾性変形させながら被係合凹部1
9bに係合させる。
【0025】そして係合時には、取り付けホルダー25
の上部係合部25aが縮小方向へ弾性復帰してその弾性
力により係止部19a及び被係合凹部19bに対する取
り付けホルダー25の係合状態を保つ。
【0026】上記状態にて可動体5が固定フレーム3の
図示する右側から左側に向って移動されると、ケーブル
チェーン1の各チェーン単位部材7相互は順に屈曲しな
がら走行し、可動体5側に位置する一部のケーブルチェ
ーン1は固定フレーム3の上面から離間して非支持状態
で走行する。
【0027】このとき、ケーブルチェーン1の走行距離
が長い場合にあっては,容されたケーブルの湾曲に伴っ
てケーブルチェーンが大きく蛇行する傾向を有している
が、蛇行する傾向がある一部のケーブルチェーン1を当
接板29間において走行させて蛇行規制ユニット9を当
接板29に当接させることによりケーブルチェーン1の
蛇行を防止する。
【0028】即ち、一部のケーブルチェーン1が蛇行し
ながら走行して蛇行規制ユニット9が当接板29間に位
置すると、当接板29に対するローラ27の転動に伴っ
てケーブルチェーン1の蛇行を修正してほぼ直線状に走
行させる。
【0029】これによりチェーン単位部材7相互を連結
するヒンジ部材11に対してケーブルチェーン1の蛇行
に伴う過度の引っ張り力が作用するのを回避し、ヒンジ
部材11の折損を防止することができる。
【0030】また、チェーン単位部材7相互はケーブル
チェーン1の蛇行に伴って過度に接触し合うことが回避
されるため、大きな騒音が発生したり、過度に摩耗する
ことを防止する。
【0031】実施形態2 図8は蛇行規制ユニットの全体斜視図、図9は蛇行規制
状態を示す説明図である。
【0032】本実施形態は、実施形態1の蛇行規制ユニ
ット9に取り付けられるローラ27の代わりに、例えば
ポリアミド樹脂等の合成樹脂からなり、截頭円盤形状或
いは截頭球形状からなり、蛇行規制ユニット81が取り
付けられたチェーン単位部材7が通過可能な間隔をおい
て相対配置された当接板29を摺接する摺接部材83を
設けてなる。なお、本実施形態において実施形態1と同
一の部材に付いては同一の符号を付してその詳細な説明
を省略する。
【0033】本実施形態においては、当接板29間を通
過する一部のケーブルチェーン1におけるチェーン単位
部材7に取り付けられた蛇行規制ユニット81の摺接部
材83を当接板29に夫々摺接させることによりケーブ
ルチェーン1の蛇行を規制してほぼ直線状に走行させ
る。
【0034】上記実施形態1及び2にあっては、蛇行規
制ユニット9・81の下部に固定フレーム上に設けられ
た支持台上を転動する回転部材を取り付け、固定フレー
ムから離間して上方に位置して走行する一部のケーブル
チェーンが垂れ下るのを規制してもよい。
【0035】また、実施形態1及び2のチェーン単位部
材にあっては、必ずしもカバー部材15を設ける必要は
なく、側板19の上部を、ケーブルを挿入可能な開口を
設けるように互いに近接するように湾曲形成してもよ
い。この場合にあっては、側板19間に収容されたケー
ブルが湾曲した際に飛び出すのを規制するため、側板1
9の上部間に形成される開口を連結方向に対して角度を
設けるように形成すると共に隣接するチェーン単位部材
の開口の向きを互い違い状に連結すればよい。
【0036】
【発明の効果】本発明は、可動体の移動に伴う蛇行を防
止し、チェーン単位部材相互を連結するヒンジ部材に過
度の引っ張り力が作用するのを回避して耐久性を向上さ
せることができる。また、騒音の発生や摩耗粉の発生を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ケーブルチェーンの一部を示す斜視図である。
【図2】チェーン単位部材に対する蛇行規制ユニットの
取り付け状態を示す分解斜視図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】産業機器におけるケーブルチェーンの取り付け
状態を示す説明図である。
【図6】チェーン単位部材に対する蛇行規制ユニットの
取り付け状態を示す説明図である。
【図7】蛇行規制状態を示す説明図である。
【図8】蛇行規制ユニットの全体斜視図である。
【図9】蛇行規制状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1−ケーブルチェーン、3−固定フレーム、5−可動
体、7−チェーン単位部材、9・81−蛇行規制ユニッ
ト、11−ヒンジ部材、19−側板、21−支持板、2
5−取り付けホルダー、27−回転部材としてのローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持板の両端部に相対する一対の側板を有
    した多数のチェーン単位部材相互をシート状ヒンジ部材
    により所定の長さに連結してなり、一端部が固定フレー
    ムに固定されると共に他端部が該固定フレーム上を往復
    移動する可動体に固定され、各チェーン単位部材の側板
    間に収容されたケーブルを湾曲案内するケーブルチェー
    ンにおいて、各側板の側面に着脱可能に取り付けられる
    取り付けホルダーと、該取り付けホルダーの側面に上下
    方向に軸線を有して取り付けられた軸に回転可能に支持
    され、走行するチェーン単位部材の側面に相対する当接
    部材に当接する回転部材とからなる蛇行規制ユニットを
    備えたケーブルチェーン。
  2. 【請求項2】支持板の両端部に相対する一対の側板を有
    した多数のチェーン単位部材相互をシート状ヒンジ部材
    により所定の長さに連結してなり、一端部が固定フレー
    ムに固定されると共に他端部が該固定フレーム上を往復
    移動する可動体に固定され、各チェーン単位部材の側板
    間に収容されたケーブルを湾曲案内するケーブルチェー
    ンにおいて、各側板の側面に着脱可能に取り付けられる
    取り付けホルダーと、該取り付けホルダーの側面に取り
    付けられ、走行するチェーン単位部材の側面に相対する
    当接部材に摺接する摺接部材とからなる蛇行規制ユニッ
    トを備えたケーブルチェーン。
  3. 【請求項3】請求項1において、取り付けホルダーは側
    板の上部及び下部に設けられた被係合部間の間隔より若
    干短い間隔をおき、少なくとも一方が拡大方向へ弾性変
    形可能な上部係合部及び下部係合部を設けてなるケーブ
    ルチェーン。
  4. 【請求項4】請求項1において、チェーン単位部材は相
    対する側板の上部を、ケーブルが挿入可能な大きさの開
    口を設けるように近接形成したケーブルチェーン。
  5. 【請求項5】請求項1において、チェーン単位部材は相
    対する側板の上部にカバー部材を開閉可能に取り付けた
    ケーブルチェーン。
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