JP2001218595A - 光学活性シクロヘキセン誘導体の製造法およびその合成中間体 - Google Patents

光学活性シクロヘキセン誘導体の製造法およびその合成中間体

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JP2001218595A
JP2001218595A JP2000365772A JP2000365772A JP2001218595A JP 2001218595 A JP2001218595 A JP 2001218595A JP 2000365772 A JP2000365772 A JP 2000365772A JP 2000365772 A JP2000365772 A JP 2000365772A JP 2001218595 A JP2001218595 A JP 2001218595A
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Norikazu Tamura
典一 田村
Tomoyuki Kitazaki
智幸 北崎
Toru Yamano
徹 山野
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高収率で、高立体選択的な光学活性シクロヘキ
セン誘導体の製造法を提供する。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)を、 【化2】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
物から式 【化3】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
たはその塩を分離する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性シクロヘ
キセン誘導体の製造法およびその合成中間体に関する。
さらに詳しくは、心疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、
中枢神経疾患、感染性疾患、セプシス、セプティックシ
ョックなどの治療、予防作用を有するシクロヘキセン誘
導体の光学活性体を製造する方法およびそれに用いられ
る有用な合成中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】心疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、中
枢神経疾患、感染性疾患、セプシス、セプティックショ
ックなどの治療、予防作用を有するシクロヘキセン誘導
体が、WO99−46242に開示されている。加水分
解酵素を用いる光学活性化合物の合成法については、例
えば,実験化学講座、第4版、27巻、416ページ、1991年
に記載されており、さらに式
【化41】 で表わされるアシルオキシメチルエステル誘導体を基質
とした例としては、例えば、有機合成化学協会誌、52
巻、638〜648頁、1994年に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】WO99−46242
に記載されている心疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患、
中枢神経疾患、感染性疾患、セプシス、セプティックシ
ョックなどの治療、予防作用を有するシクロヘキセン誘
導体は、不斉中心を含む光学活性医薬品である。一般
に、光学活性医薬品においては、光学異性体間で生物活
性、薬物動態、薬力学、毒性などが異なることが珍しく
なく、試験、開発段階はもちろん、実際の製造において
も両光学異性体を分離、あるいは別途合成する必要が生
じてくる。従って、その光学異性体を製造する方法が切
望されている。上記WO99−46242には、光学活
性化合物を固定相とする高速液体クロマトグラフィー
(HPLC)により両鏡像異性体を分離する方法が開示
されているが、大量合成に適した経済的に有利な、また
環境にも配慮した製造法は、未だ確立されていない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、上記疾患に対して優れた治療、予防効
果を示す式
【化42】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基を、*
は不斉中心の位置を示す。〕で表される光学活性シクロ
ヘキセンの有利な製造法について検討を重ねた結果、式
【化43】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、
【化44】 はラセミ体であることを、A環は前記と同意義を示
す。〕で表されるアシルオキシメチルエステル誘導体の
ラセミ体を、加水分解酵素を用いて速度論的に光学分割
することにより、予想外にも、高立体選択的に加水分解
が進行し、式
【化45】 〔*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびRは前記
と同意義を示す。〕で表わされる光学活性体を高収率で
製造できることを見出し、さらにこの光学活性体をエス
テル交換反応に付することにより、目的化合物を高収率
で製造できることを見出した。本発明者らは、これらの
知見に基づいて、さらに研究を重ねた結果、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、〔1〕式
【化46】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)を、
【化47】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
物より式
【化48】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
たはその塩を分離する方法、〔2〕式
【化49】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、
【化50】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩と式
【化51】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、Xは脱離基を示す。〕で表
される化合物またはその塩とを反応させることを特徴と
する式
【化52】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
合物またはその塩の製造法、〔3〕式
【化53】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよ
い炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していても
よいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で表
される光学活性化合物またはその塩と式 R2−OH (VII) 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させる
ことを特徴とする式
【化54】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物またはその塩の製造法、〔4〕式
【化55】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、
【化56】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩と式
【化57】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、Xは脱離基を示す。〕で表
される化合物またはその塩とを反応させ、次いで得られ
た式
【化58】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
合物またはその塩に加水分解酵素を作用させて得られる
反応混合物より式
【化59】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
たはその塩を分離し、次いで式 R2−OH (VII) 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物またはその塩を反応させるこ
とを特徴とする式
【化60】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物またはその塩の製造法、〔5〕式
【化61】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)を、
【化62】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
物より式
【化63】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環は前記と同意義を
示す。〕で表される光学活性化合物またはその塩を分離
する方法、〔6〕反応混合物が式
【化64】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)を、*は不斉中心の位置を示す。〕
で表される光学活性化合物またはその塩と式
【化65】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物またはその塩との混合物である第〔1〕
項、第〔4〕項または第〔5〕項記載の製造法、〔7〕
Rが低級脂肪族炭化水素基である第〔1〕項ないし第
〔5〕項のいずれかに記載の製造法、〔8〕RがC1-6
アルキル基、C3-7シクロアルキル基またはC1-6アルコ
キシ基である第〔1〕項ないし第〔5〕項のいずれかに
記載の製造法、
〔9〕RがC1-6アルキル基である第
〔1〕項ないし第〔5〕項のいずれかに記載の製造法、
〔10〕式
【化66】 で表される基が式
【化67】 で表される基である第〔1〕項ないし第〔5〕項のいず
れかに記載の製造法、〔11〕加水分解酵素がリパーゼ
である第〔1〕項または第〔4〕項記載の製造法、〔1
2〕加水分解酵素がシュードモナス属菌またはアルカリ
ゲネス属菌由来のリパーゼである第〔1〕項または第
〔4〕項記載の製造法、〔13〕R2がエチル基である
第〔3〕項または第〔4〕項記載の製造法、〔14〕式
【化68】 で表される基が式
【化69】 で表される基、RがC1-6アルキル基、C3-7シクロアル
キル基またはC1-6アルコキシ基である第〔1〕項ない
し第〔5〕項のいずれかに記載の製造法、〔15〕式
【化70】 で表される基が式
【化71】 で表される基を、RがC1-6アルキル基である第〔1〕
項ないし第〔5〕項のいずれかに記載の製造法、〔1
6〕式
【化72】 で表される基が式
【化73】 で表される基を、RがC1-6アルキル基を、R2がエチル
基である第〔3〕項または第〔4〕記載の製造法、〔1
7〕式
【化74】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
炭化水素基を示す)を、
【化75】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩、〔18〕式
【化76】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
もよいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で
表される光学活性化合物またはその塩、〔19〕式
【化77】 で表される基が式
【化78】 で表される基、RがC1-6アルキル基、C3-7シクロアル
キル基またはC1-6アルコキシ基である第〔17〕項ま
たは第〔18〕項記載の化合物、〔20〕式
【化79】 で表される基が式
【化80】 で表される基、RがC1-6アルキル基である第〔17〕
項または第〔18〕項記載の化合物、〔21〕式
【化81】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
もよいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で
表される光学活性化合物またはその塩を製造するための
【化82】 〔式中、
【化83】 はラセミ体であることを、A環、AlkおよびRは前記
と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩の使
用、および〔22〕式
【化84】 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基
を、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を、*
は不斉中心の位置を示す。〕で表される光学活性化合物
またはその塩を製造するための式
【化85】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、A環および*は前記と同意
義を示す。〕で表される光学活性化合物またはその塩の
使用を提供する。
【0006】さらに、本発明は、〔23〕式
【化86】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
を、
【化87】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩と式
【化88】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、Xは脱離基を示す。〕で表
される化合物またはその塩とを反応させ、次いで得られ
た式
【化89】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
合物またはその塩に加水分解酵素を作用させて得られる
反応混合物より式
【化90】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
たはその塩を分離する方法、および〔24〕式
【化91】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
もよいベンゼン環を、
【化92】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
物より式
【化93】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
たはその塩を分離し、次いで式 R2−OH (VII) 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基を
示す。〕で表される化合物またはその塩を反応させるこ
とを特徴とする式
【化94】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物またはその塩の製造法を提供する。
【0007】前記式中、R1およびR2で示される炭化水
素基としては、炭化水素化合物から水素原子を1個取り
除いた基を示し、例えば、鎖状または環状炭化水素基
(例、アルキル、シクロアルキル、アリール、アラルキ
ルなど)などが用いられる。このうち、炭素数1ないし
16個の鎖状または環状炭化水素基などが好ましく、と
りわけ低級(例、C1-6)脂肪族炭化水素基が好まし
い。より具体的には、R1およびR2で示される炭化水素
基としては、例えば、 a)C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec-ブチル、
tert-ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、 b)C2-6アルケニル(例えば、ビニル、アリールな
ど)、 c)C2-6アルキニル(例えば、エチニル、プロピニルな
ど)、 d)C3-7シクロアルキル(例えば、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)、
該C3-7シクロアルキルは、1個のベンゼン環と縮合して
いてもよい、 e)C6-14アリール(例えば、フェニル、1-ナフチル、2
-ナフチル、2-インデニル、2-アンスリルなど)、好まし
くはフェニル、 f)C7-19アラルキル(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1-ナフチ
ルメチル、2-ナフチルメチル、2,2-ジフェニルエチル、
3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペ
ンチルなど)、好ましくはベンジル、などが用いられ、
なかでもC1-6アルキル、C3-7シクロアルキル、C6-14
アリール、C7-19アラルキルなどが好ましく、特にメチ
ルなどのC1-6アルキルが好ましい。
【0008】R1およびR2で示される炭化水素基の置換
基としては、例えば、ハロゲン原子(例、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、C1-3アルキレンジオキシ
(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシなど)、ニト
ロ、シアノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC3-7シクロアルキ
ル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ヒ
ドロキシ、アミノ、モノ-C1-6アルキルアミノ(例、メ
チルアミノ、エチルアミノなど)、ジ-C1-6アルキルア
ミノ(例、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメ
チルアミノなど)、ホルミル、カルボキシ、カルバモイ
ル、C1-6アルキル-カルボニル(例、アセチル、プロピ
オニルなど)、C1-6アルコキシ-カルボニル(例、メトキ
シカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボ
ニル、tert-ブトキシカルボニルなど)、C6-10アリール
-カルボニル(例、ベンゾイル、1-ナフトイル、2-ナフト
イルなど)、C6-10アリールオキシ-カルボニル(例、フ
ェノキシカルボニルなど)、C7-16アラルキルオキシ-カ
ルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、フェネチル
オキシカルボニルなど)、5〜6員複素環カルボニル
(例、ニコチノイル、イソニコチノイル、2-テノイル、3
-テノイル、2-フロイル、3-フロイル、モルホリノカル
ボニル、ピペリジノカルボニル、1-ピロリジニルカルボ
ニルなど)、モノ-C1-6アルキル-カルバモイル(例、メ
チルカルバモイル、エチルカルバモイルなど)、ジ-C
1-6アルキル-カルバモイル(例、ジメチルカルバモイ
ル、ジエチルカルバモイル、エチルメチルカルバモイル
など)、C6-10アリール-カルバモイル(例、フェニルカ
ルバモイル、1-ナフチルカルバモイル、2-ナフチルカル
バモイルなど)、5〜6員複素環カルバモイル(例、2-ピ
リジルカルバモイル、3-ピリジルカルバモイル、4-ピリ
ジルカルバモイル、2-チエニルカルバモイル、3-チエニ
ルカルバモイルなど)、C1-6アルキルスルホニル(例、
メチルスルホニル、エチルスルホニルなど)、C6-10
リールスルホニル(例、ベンゼンスルホニル、1-ナフタ
レンスルホニル、2-ナフタレンスルホニルなど)などが
用いられる。これら置換基の数は、特に限定されないが
通常1ないし5個、好ましくは1ないし3個、より好ま
しくは1または2個である。
【0009】A環で示されるベンゼン環の置換基として
は、R1で示される炭化水素基が有していてもよい置換
基と同様のものが用いられるが、なかでもハロゲン原子
(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)が好ましい。置換
基の数は、特に限定されないが通常1ないし5個、好ま
しくは1ないし3個、より好ましくは1または2個であ
る。より具体的には、1または2個のハロゲン原子が好
ましく、特にフッ素および塩素の組み合わせが好まし
い。また、置換基の位置は特に限定されないが、例え
ば、式
【化95】 で表される基としては、式
【化96】 〔式中、R3およびR4はそれぞれ同一または異なって水
素原子またはハロゲン原子を示す。〕で表わされる基が
好ましい。R3およびR4としては、ハロゲン原子が好ま
しく、特に、R3としてはフッ素原子、R4としては塩素
原子が好ましい。
【0010】前記式中、Alkで示されるメチレン基が
有していてもよい置換基としては、アルキル基が用いら
れ、なかでもメチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基な
どのC1-6アルキル基が好ましい。
【0011】R1としては、低級(C1-6)脂肪族炭化水
素基、C3-7シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなど)な
どが好ましく、なかでもC1-6アルキル基(例、メチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、tert-ブチル基など)、シクロヘキシル基などが好
ましい。より具体的には、RがR1の時、R1としては低
級(C1-6)脂肪族炭化水素基(特に、C1-6アルキル
基)、C3-7シクロアルキル基などが好ましく、なかで
もメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、tert-ブチル基、シクロヘキシル基などが好
ましい。RがOR1の時、R1としては低級(C1-6)脂
肪族炭化水素基(特に、C1-6アルキル基)などが好ま
しく、なかでもメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、tert-ブチル基が好ましく、特
にイソプロピル基が好ましい。とりわけRとしては、R
1が好ましく、特に、低級(C1-6)脂肪族炭化水素基が
好ましく、なかでもメチル基などのC1-6アルキル基が
好ましい。R2としては、低級(C1-6)脂肪族炭化水素
基が好ましく、なかでもC1-6アルキル基が好ましく、
特にエチル基が好適である。A環としては、1ないし4
個、好ましくは1または2個のハロゲン原子(例、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素)で置換されていてもよいベン
ゼン環が好ましく、なかでも式
【化97】 で表される基が、式
【化98】 で表される基が好適である。Alkとしては、メチレン
基が好ましい。特に、式
【化99】 で表される基が、式
【化100】 で表される基を、RがR1で、R1がC1-6アルキル基
(特に、メチルなどのC1-3アルキル基)を、R2がC
1-6アルキル基(特に、エチルなどのC1-3アルキル基)
を、Alkがメチレン基を示す組み合わせが好適であ
る。
【0012】前記式中、
【化101】 はラセミ体であることを示し、化合物(I)および(I
I)は、R体とS体の混合物(50:50)である。
【0013】前記式中、*は不斉中心の位置を示す。し
たがって、本発明の化合物(III)には、式
【化102】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(R体)と式
【化103】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(S体)が含まれるが、R体である化合物
(IIIa)が好ましい。
【0014】また、本発明の化合物(IV)には、式
【化104】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(R体)と
【化105】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(S体)が含まれるが、R体である化合物
(IVa)が好ましい。また、化合物(V)には、式
【化106】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(R体)と
【化107】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物(S体)が含まれるが、R体である化合物
(Va)が好ましい。
【0015】本発明の製造法に用いられる加水分解酵素
としては、微生物、例えば、細菌(シュードモナス属
菌、ストレプトミセス属菌、バチルス属菌、アセトバク
ター属菌、アルカリゲネス属菌)、真菌(キャンディダ
属菌、トリコスポロン属菌)または動物細胞(豚肝臓細
胞、豚膵臓細胞)等由来の加水分解酵素が用いられる。
該加水分解酵素は、微生物の培養物をそのまま用いるこ
ともできるが、必要により精製を行っても良い。例え
ば、細菌から加水分解酵素を単離するには、自体公知の
方法に従い、下記操作により得ることができる。 1)細菌を通常の方法により培養し、得られた培養液を
遠心分離して培養上清と菌体を得る。 2)菌体を超音波処理、フレンチプレス、アルミナ粉
砕、菌体酵素処理などして、破砕し遠心分離して細胞抽
出液を得る。 3)上記の培養上清と細胞抽出液から有機溶媒沈殿、硫
安分画、イオン交換クロマトグラフィー、吸着クロマト
グラフィー、ゲル濾過、アフィニティークロマトグラフ
ィーなどによってエステラーゼの精製品を得る。本反応
に用いるエステラーゼは未精製品、部分精製品、単一精
製品のいずれであっても差し支えがない。このエステラ
ーゼはそのまま用いることも可能であるが、適当な坦体
に固定させても良い。坦体としては、例えば、セルロー
スなどの多糖誘導体、アミノ酸共重合物、合成高分子、
活性炭、多孔性ガラス、けい藻土、アルミナ、シリカゲ
ル等が用いられる。加水分解酵素としては、例えば、カ
ルボキシエステラーゼ、アリルエステラーゼ、コリンエ
ステラーゼ、リパーゼなどが挙げられ、好ましくはリパ
ーゼであり、例えば、シュードモナス属菌、アルカリゲ
ネス属菌などの細菌由来のリパーゼが挙げられる。本発
明で用いられる加水分解酵素としては、市販品も使用可
能である。例えば、天野エンザイム株式会社製PS, PS
-D, PS-C (シュードモナス属菌由来)、天野エンザイム
株式会社製AK-20 (シュードモナス属菌由来)、天野エン
ザイム株式会社製AH (シュードモナス属菌由来)、名糖
産業株式会社製 Lipase QL, QLC, QLG (アルカリゲネス
属菌由来)などが好ましく用いられる。
【0016】以下に、本発明のより具体的な製造法を述
べるが、該操作に必ずしも、縛られることはない。
【化108】
【0017】〔反応1〕本反応は、化合物(II)または
その塩、具体的には、式
【化109】 〔式中、Mは水素原子またはアルカリ金属(例、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム等)を示し、他の記号は前記
と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩と式
【化110】 〔式中、Xは脱離基を、AlkおよびRは前記と同意義
を示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応させ
て、式
【化111】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表されるラ
セミ体(I)またはその塩を製造する反応である。前記
式中、Xで示される脱離基としては、例えば、ハロゲン
原子(例、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)、ハ
ロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニルオ
キシ(例、メタンスルホニルオキシ、エタンスルホニル
オキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキシなど)、
置換基を有していてもよいC6-10アリールスルホニルオ
キシ、ヒドロキシなどが用いられる。該「置換基を有し
ていてもよいC6-10アリールスルホニルオキシ」におけ
る「置換基」としては、例えばハロゲン原子、ハロゲン
化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されて
いてもよいC1-6アルコキシなどが1〜3個挙げられ
る。「置換基を有していてもよいC6-10アリールスルホ
ニルオキシ」の具体例としては、ベンゼンスルホニルオ
キシ、p−トルエンスルホニルオキシ、1−ナフタレン
スルホニルオキシ、2−ナフタレンスルホニルオキシな
どが挙げられる。
【0018】化合物(II)またはその塩と化合物(VI)
またはその塩との反応は、塩基の存在下または非存在下
に、反応を阻害しない溶媒中もしくは無溶媒下で行なう
ことができる。本反応において化合物(II)またはその
塩に対して、化合物(VI)またはその塩を約1〜約10
倍量(モル比)反応させるのが好ましく、約1〜約5倍
量(モル比)反応させるのがより好ましい。該塩基とし
ては、無機塩基(例、炭酸セシウム、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水
酸化ナトリウム等)、有機塩基(例、トリエチルアミ
ン、ピリジン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU
等)を用いることができる。また、反応系中にヨウ化テ
トラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニ
ウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウムなどのヨウ化四
級アンモニウムを存在させてもよい。塩基を存在させる
場合の塩基の使用量は、化合物(II)またはその塩に対
して、約0.4〜約5倍量(モル比)が好ましく、約0.
5〜約2倍量(モル比)がより好ましい。化合物(II)
またはその塩と化合物(VI)またはその塩との反応にお
いて用いられる、反応を阻害しない溶媒としては、例え
ば、スルホキシド類(例、ジメチルスルホキシド等)、
エーテル類(例、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル
等)、芳香族炭化水素類(例、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、エス
テル類(例、酢酸エチル等)、アミド類(例、ジメチル
ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1−メチル
−2−ピロリドン等)等が用いられる。これらの溶媒は
一種のみを用いてもよく、二種以上を適当な割合で混合
して用いてもよい。化合物(II)またはその塩と化合物
(VI)またはその塩との反応において、反応温度は約−
20〜約150℃が好ましく、約0〜約120℃がより
好ましい。反応時間は約0.4〜約50時間が好まし
く、約0.5〜約30時間がより好ましい。
【0019】原料化合物である化合物(II)またはその
塩は、WO99−46242に記載の方法によって製造
することができる。また、ラセミ体(I)またはその塩
は、式
【化112】 〔式中、X1は脱離基を、他の記号は前記と同意義を示
す。〕で表される化合物またはその塩と式
【化113】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
合物またはその塩とを反応させることによっても製造す
ることができる。本反応は、WO99−46242に記
載の方法に従って行うことができる。
【0020】X1で示される脱離基としては、例えば、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子な
どが用いられる。 〔反応2〕本反応は、ラセミ体の化合物(I)またはそ
の塩の一方の光学活性体のカルボキシ上のアシル部位を
他方より速やかに脱アシル化することを特徴とする。こ
の結果、脱アシル化された式
【化114】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性体またはその塩と、脱アシル化されなかった式
【化115】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる
光学活性体またはその塩の混合物が得られる。両者は自
体公知の手段、例えば、溶媒抽出、液性変換、転溶、塩
析、晶出、再結晶、クロマトグラフィーによって単離・
精製し、分離することができる。
【0021】本反応において、加水分解酵素の使用量
は、その種類や固定化などの形態により異なるために特
に限定しないが、通常ラセミ体に対して約0.001倍
(いずれも重量)から約100倍、好ましくは、約0.
1倍から約10倍である。反応温度は、通常約0℃〜約
80℃、好ましくは約15℃〜約50℃、さらに好まし
くは約15℃〜35℃である。反応時間は、通常約10
分〜約100時間、好ましくは約1時間〜約72時間で
ある。本反応は、例えば、酵素安定剤、水代替物(例、
エチレングリコール)などの添加物の存在下で行っても
よい。本反応は水中でも有機溶媒中でも進行する。該有
機溶媒としては、例えば、炭化水素系溶媒(例、ヘキサ
ン、ペンタン、シクロヘキサンなど)、アミド系溶媒
(例、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルア
セトアミド、N-メチルピロリドンなど) 、芳香族炭化水
素系溶媒(例、トルエン、ベンゼン、クロロベンゼン
等)、脂肪族エステル系溶媒(例、酢酸エチル、酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル等)、エーテル系溶媒(例、ジイソ
プロピルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、
1,2-ジメトキシエタンなど)、ハロゲン化炭化水素系溶
媒(例、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2-ジクロロ
エタン、四塩化炭素類)、アルコール系溶媒(例、メタ
ノール、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノ
ールなど)、ケトン系溶媒(例、アセトン、メチルエチ
ルケトンなど)、スルホキシド系溶媒(例、ジメチルスル
ホキシドなど)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル、
プロピオニトリルなど)等が挙げられる。これらの溶媒
は単独で用いても、また混合溶媒として用いてもよい。
好ましくは、ジイソプロピルエーテル、tert-ブチルメ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトン、アセト
ニトリルなどである。
【0022】本反応において、ラセミ体(I)またはそ
の塩の濃度は、約0.1%〜約50%、好ましくは約1
%〜約30%である。なお、本反応を有利に進行させる
ためには、水あるいはアルコール類の添加が効果的であ
る。水を加えた場合には、加水分解反応が、またアルコ
ールを加えた場合には加アルコール分解が進行する。該
アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、ブタノール、2−クロロエタノール等が用いら
れるが、特に好ましくはメタノール、エタノールであ
る。水およびアルコール添加量に関しては、特に制限は
ないが、溶媒に対して、約0.1容量%〜約100容量
%、好ましくは約1容量%〜約20容量%である。ま
た、水に添加物を加えて緩衝液とし、pHの制御下に反
応を行っても差し支えがない。添加物としては、例え
ば、リン酸水素二ナトリウムとリン酸二水素ナトリウ
ム、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと塩酸、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンと水酸化ナト
リウム、クエン酸とクエン酸ナトリウム、酢酸と酢酸ナ
トリウム、クエン酸とリン酸水素二ナトリウム、グリシ
ンと水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムと炭酸水素ナト
リウムなどが用いられる。本反応において、加水分解酵
素の使用量は、その種類や固定化などの形態により異な
るために特に限定しないが、通常ラセミ体(I)または
その塩に対して約0.001倍(いずれも重量)〜10
0倍、好ましくは、0.1倍〜10倍の割合で使用され
る。本反応は、静置、振とう、撹拌のいずれの方法でも
良い。エステラーゼを坦体に固定化した場合には、バイ
オリアクターで反応させても良い。
【0023】〔反応3〕本反応は、式
【化116】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表わされる
光学活性化合物またはその塩と、式 R2−OH (VII) 〔式中、R2は前記と同意義を示す。〕で表される化合
物またはその塩とを反応させて式
【化117】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
学活性化合物またはその塩を製造する方法である。
【0024】光学活性化合物(III)またはその塩と化
合物(VII)またはその塩との反応は、酸の存在下に、
反応を阻害しない溶媒中、もしくは無溶媒中で行うこと
ができる。本反応において光学活性化合物(III)また
はその塩に対して化合物(VII)またはその塩を過剰量
用いるのが好ましく、通常約10〜約300倍量(モル
比)反応させるのがより好ましい。該酸としては、例え
ば、無機酸(例、硫酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸等)
または有機酸(例、トルエンスルホン酸、ベンゼンスル
ホン酸、メタンスルホン酸等)を用いることができ、そ
の使用量は、光学活性化合物(III)またはその塩に対
して、約0.001〜約100倍量(モル比)が好まし
く、約0.1〜約50倍量(モル比)がより好ましい。
光学活性化合物(III)またはその塩と化合物(VII)ま
たはその塩との反応において用いられる、反応を阻害し
ない溶媒としては、例えば、スルホキシド類(例、ジメ
チルスルホキシド等)、エーテル類(例、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、ニトリル
類(例、アセトニトリル等)、芳香族炭化水素類(例、
ベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化炭化水
素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジ
クロロエタン等)、アミド類(例、ジメチルホルムアミ
ド、アセトアミド、ジメチルアセトアミド、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリン、1−メチル−2−ピロリド
ン等)等が用いられる。これらの溶媒は1種のみを用い
てもよく、2種以上を適当な割合で混合し用いてもよ
い。光学活性化合物(III)またはその塩と化合物(VI
I)またはその塩との反応において、反応温度は約0〜
約150℃が好ましく、約10〜約120℃がより好ま
しい。反応時間は、約1〜約300時間が好ましく、約
10〜約200時間がより好ましい。
【0025】上記反応1および2で得られる化合物
(I)またはその塩および光学活性化合物(III)また
はその塩は、反応混合物から自体公知の手段、例えば抽
出、濃縮、中和、濾過、結晶化、再結晶、クロマトグラ
フィーなどの手段を用いることによってそれぞれ単離、
精製して、後の反応に使用することができるが、単離、
精製することなく反応混合物をそのまま後の反応に使用
することもできる。上記反応3で得られる光学活性化合
物(IV)またはその塩は、反応混合物から自体公知の手
段、例えば抽出、濃縮、中和、濾過、結晶化、再結晶、
クロマトグラフィーなどの手段を用いることによってそ
れぞれ単離、精製することができる。化合物(I)、
(II)、(III)または(IV)は、塩を形成していても
よく、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機
酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸と
の塩などが用いられる。無機塩基との塩としては、例え
ば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;
カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属
塩;アルミニウム塩、アンモニウム塩などが用いられ、
有機塩基との塩としては、例えば、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
シクロヘキシルアミン、N,N’−ジベンジルエチレン
ジアミンなどとの塩が用いられる。無機酸との塩として
は、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸など
との塩が用いられ、有機酸との塩としては、例えばギ
酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、
酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸などとの塩が用いられる。塩基性アミノ酸と
の塩としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチ
ンなどとの塩が用いられ、酸性アミノ酸との塩として
は、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩
が用いられる。化合物(I)、(II)、(III)または
(IV)は、水和物であっても無水和物であってもよい。
また、光学活性化合物(III)または(IV)が、鏡像体
を含んでいる場合には、これを通常の分離方法、例え
ば、光学活性酸(例、カンファースルホン酸など)また
は光学活性塩基(例、1−メチルベンジルアミンなど)
との塩を生成させるジアステレオマー塩法や、光学活性
なホスト分子(例、1,6-ビス(2-クロロフェニル)-1,6
-ジフェニルヘキサ-2,4-ジインー1,6−ジオール)を
用いる包接化合物法や、各種クロマトグラフィー(例、
光学活性カラムを用いる液体クロマトグラフィーな
ど)、分別再結晶などの分離手段によって、光学的に純
粋な化合物を得ることができる。
【0026】化合物(I)またはその塩、および光学活
性化合物(III)またはその塩は、光学活性化合物(I
V)またはその塩を製造するための新規合成中間体とし
て有用である。光学活性化合物(IV)またはその塩は、
低毒性で一酸化窒素(NO)産生抑制作用およびTNF
−α、IL−1、IL−6などの炎症性サイトカイン産
生抑制作用を有しており、哺乳動物(例えば、ネコ、ウ
シ、イヌ、ウマ、ヤギ、サル、ヒトなど)の心疾患、自
己免疫疾患、炎症性疾患、中枢神経系疾患、感染性疾
患、セプシス、セプティックショックなどの疾患、例え
ば敗血症、エンドトキシンショック、エキソトキシショ
ック、心不全、ショック、低血圧、リウマチ関節炎、骨
関節炎、胃炎、潰瘍性大腸炎、消化性潰瘍、ストレス性
胃潰瘍、クローン病、自己免疫疾患、臓器移植後の組織
障害および拒絶反応、虚血再潅流障害、急性冠微小血管
塞栓、ショック性血管塞栓(汎発性血管内血液凝固症候
群(DIC)など)、虚血性脳障害、動脈硬化、悪性貧
血、ファンコニー貧血症、鎌形赤血球性貧血病、膵炎、
ネフローゼ症候群、腎炎、腎不全、インシュリン依存性
糖尿病、インシュリン非依存性糖尿病、肝性ポルフィリ
ン症、アルコール中毒、パーキンソン病、慢性白血病、
急性白血病、腫瘍、骨髄腫、抗癌剤副作用軽減、幼児お
よび成人性呼吸窮迫症候群、肺気腫、痴呆、アルツハイ
マー病、多発性硬化症、ビタミンE欠乏性、老化、サン
バーン、筋ジストロフィー、心筋炎、心筋症、心筋梗
塞、心筋梗塞後遺症、骨粗鬆症、肺炎、肝炎、乾癬、疼
痛、白内障、インフルエンザ感染症、マラリア、ヒト免
疫不全ウイルス(HIV)感染症、放射線障害、火傷、
体外受精効率化、高カルシウム血症、硬直性脊椎炎、骨
減少症、骨ペーチェット病、骨軟化症、骨折、急性バク
テリア髄膜炎、ヘリコバクター・ピロリ感染症、侵襲性
ブドウ状球菌感染症、結核、全身性真菌感染症、単純ヘ
ルペスウイルス感染症、水痘−帯状疱疹ウイルス感染
症、ヒトパピローマウイルス感染症、急性ウイルス脳
炎、脳炎、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻
炎、逆流性食道炎、発熱、高コレステロール血症、高グ
リセリド血症、高脂血症、糖尿病性合併症、糖尿病性腎
症、糖尿病性神経障害、糖尿病性網膜症、痛風、胃アト
ニー、痔疾、全身性エリテマトーサス、脊髄損傷、不眠
症、精神分裂症、癲癇、肝硬変、肝不全、不安定狭心
症、心弁膜症、透析による血小板減少症、急性虚血性脳
卒中、急性期脳血栓症、癌転移、膀胱癌、乳癌、子宮頸
部癌、大腸癌、胃癌、卵巣癌、前立腺癌、小細胞肺癌、
非小細胞肺癌、悪性黒色腫、ホジキン病、非ホジキン性
リンパ腫などの治療薬および/または予防薬として有用
である。
【0027】光学活性化合物(IV)またはその塩をヒト
に投与する場合、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許
容される担体、賦形剤、希釈剤などと混合し、経口投与
剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤など)、非経
口投与剤(例、注射剤など)、外用剤(例、経鼻投与製
剤、経皮投与製剤など)、坐剤(例、直腸坐剤、膣坐剤
など)などの医薬組成物として経口的または非経口的に
安全に投与することができる。これらの製剤は、例え
ば、製剤の製造において通常一般に用いられる自体公知
の方法を適用することにより製造することができる。製
剤中の光学活性化合物(IV)またはその塩の配合割合
は、その形態によっても異なるが、例えば前記した経口
投与剤においては約10重量%〜約95重量%が好まし
く、例えば前記した非経口投与剤では約0.001重量
%〜約95重量%が好ましい。
【0028】例えば、注射剤は、光学活性化合物(IV)
またはその塩を可溶化剤(例、β−シクロデキストリン
類など)、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アト
ラスパウダー社製、米国)、HCO60(日光ケミカル
ズ製)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナト
リウムなど)、保存剤(例,メチルパラベン、プロピル
パラベン、ベンジルアルコール、クロロブタノールな
ど)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、グリセリン、ソ
ルビトール、ブドウ糖など)などとともに常法に従って
水性注射剤にすることもでき、あるいは植物油(例、オ
リーブ油、ゴマ油、ラッカセイ油、綿実油、コーン油、
大豆油など)、プロピレングリコールなどに、適宜溶
解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形することも
できる。経口投与製剤は、光学活性化合物(IV)または
その塩に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン
など)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウムな
ど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキ
シメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキ
シプロピルセルロースなど)または滑沢剤(例、タル
ク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコー
ル6000など)などを適宜添加して圧縮成形し、次いで必
要に応じて、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の
目的のための自体公知の方法でのコーティングなどを施
すことにより製造することもできる。コーティング剤と
しては、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコ
ール、ツイーン80、プルロニック F68、セルロースアセ
テートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
スフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテート
サクシネート、オイドラギッド(ローム社製、西ドイ
ツ、メタアクリル酸、アクリル酸共重合)、色素(例、
酸化チタン、ベンガラなど)などが適宜用いられる。
【0029】化合物(IV)またはその塩は、固状、半固
状あるいは液状の外用剤としても用いることができる。
例えば、固状の外用剤は、光学活性化合物(IV)または
その塩をそのまま、あるいは賦形剤(例、グリコール、
マンニトール、デンプン、微結晶セルロースなど)、増
粘剤(例、天然ガム類、セルロース誘導体、アクリル酸
重合体など)などを添加、混合し、粉状の組成物とする
ことにより製造されることもできる。半固状の外用剤
は、常法に従って製造し、水性または油性のゲル剤、あ
るいは軟膏剤として用いることが好ましい。液状の外用
剤は、注射剤の製造に用いる手段あるいはそれに準じた
手段により、油性あるいは水性の懸濁剤とすることによ
り製造されることもできる。また、固状、半固状または
液状の外用剤に、pH調節剤(例、炭酸、リン酸、クエ
ン酸、塩酸、水酸化ナトリウムなど)、防腐剤(例、パ
ラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、塩化
ベンザルコニウムなど)などを適宜加えてもよい。具体
的には、例えばワセリン、ラノリンなどを基剤として、
1gあたり光学活性化合物(IV)を通常約0.1乃至約
100mg含有する軟膏剤として、用いることもできる。
光学活性化合物(IV)またはその塩は、油性または水性
の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることもでき
る。坐剤を製造する際の油性基剤としては、例えば高級
脂肪酸のグリセライド(例、カカオ脂、ウィテップゾー
ル類(ダイナマイトノーベル社製)など)、中級脂肪酸
(例、ミグリオール酸(ダイナマイトノーベル社製)な
ど)、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油な
ど)などが適宜用いられる。また水性基剤としては、例
えばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール
などが用いられ、水性ゲル基剤としては、例えば天然ガ
ム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸
重合体などが適宜用いられる。
【0030】光学活性化合物(IV)またはその塩の投与
量は、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間な
どにより異なるが、例えば、セプシスの患者(成人、体
重約60kg)一人あたり、通常、光学活性化合物(I
V)またはその塩として1日約0.01〜約1000mg/
kg、好ましくは約0.01〜約100mg/kg、より好ま
しくは約0.1〜約100mg/kg、とりわけ約0.
1〜約50mg/kgを、なかでも約1.5〜約30mg
/kgを1日1回から数回に分けて経口または非経口投与
される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件
で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合
もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もあ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下に、実施例を挙げて本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。核磁気共鳴スペクトル (1H-NMR) は、内部
標準としてテトラメチルシランを用いてバリアンジェミ
ニ200(200MHz)型スペクトルメーター にて
測定し、全δ値をppmで示した。実施例中の記号は以下
の意味を有する。 s:シングレット、d:ダブレット、t:トリプレット、m:マ
ルチプレット、br:幅広い、J:カップリング定数。 赤外吸収スペクトル (IR) は、島津社製FTIR-8000PCを
使用し、KBr法にて測定した。鏡像体過剰率 (% ee)
は、高速液体クロマトグラフィー (HPLC) により測定し
た。HPLC条件は以下の通りである。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)x25 cm、ダ
イセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢
酸 = 800 : 200 : 1 流速: 0.8 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温.
【0032】保持時間:式(1)で表される化合物 約
22 分および31 分
【化118】 式(2)で表される化合物 約10 分および14 分
【化119】
【0033】
【実施例】実施例1 アセトキシメチル (6R)-6-[N-(2-
クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロ
ヘキセン-1-カルボキシラート
【化120】 アセトキシメチル(6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フルオロフ
ェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキ
シラート(1)10.0 gを200 mlのアセトンに溶解し、天
野エンザイム製リパーゼPS-Dを6.0 g、日本薬局方注射
用水20 mlを添加し、28℃で17.5時間撹拌した。反応液
を高速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、
転換率53.8 %、化合物(3)の鏡像体過剰率は100 % ee
であった。この反応液をセライト濾過して酵素を除き、
濾液にジイソプロピルエーテル250ml、酢酸エチル50ml
を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液180 mlで3回、
水180mlで2回、飽和食塩水40 mlにて洗浄した。無水硫
酸マグネシウムを加えて乾燥した後、これを減圧下濃縮
して、アセトキシメチル (6R)-6-[N-(2-クロロ-4-フル
オロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カ
ルボキシラート(3)を無色油状物として得た。収量4.
82 g、鏡像体過剰率100 % ee。1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 1.53-1.89 (2H, m), 2.02 (3H,
s), 2.02-2.43 (4H, m), 4.29 (1H, d, J = 5.2 Hz),
5.64 (2H, s), 7.19-7.23 (2H, m), 7.49-7.57 (2H,m),
9.76 (1H, s). IR (KBr) ν cm-1: 1761, 1732, 1495, 1208, 1148, 10
19. [α]D 20+84.0°(c=0.205, メタノール中).
【0034】実施例2 エチル (6R)-6-[N-(2-クロロ-4-
フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-
1-カルボキシラート
【化121】 アセトキシメチル (6R)-6-[N-(2-クロロ-4-フルオロフ
ェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキ
シラート(3)4.8 gを96.0 mlのエタノールに溶解し、
濃硫酸4.80 mlを加え26.5時間加熱還流した。反応液を
減圧下濃縮後酢酸エチル200 mlで希釈し、氷水220 ml中
に注いだ。水層を分離した後、酢酸エチル層を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液200 mlで3回、飽和食塩水50 mlに
て洗浄した。無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した
後、溶媒を留去して得られた残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶出液:酢酸エチル/ヘキサン=1/
3)に付して精製した。目的物を減圧濃縮後、エタノール
3.0 mlにて希釈し、エタノール1.0 ml - ヘキサン3.0 m
lから結晶化を行うとエチル (6R)-6-[N-(2-クロロ-4-フ
ルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-
カルボキシラート(4)を無色結晶として得た。収量2.
76 g、鏡像体過剰率100 % ee。1 H-NMR(DMSO-d6)δ:1.05(3H,t,J=7.0Hz),1.56-1.83(2
H,m),2.01-2.43(4H,m),4.00(2H,q,J=7.0Hz),4.30(1H,d,
J=5.0Hz),7.10(1H,br),7.20-7.30(1H,m),7.50-7.58(2H,
m),9.74(1H,s). IR (KBr) ν cm-1: 1711, 1649, 1493, 1333, 1150. 元素分析値:C15H17ClFNO4Sとして 計算値(%):C,49.79; H,4.74; N,3.87. 実測値(%):C,49.73; H,4.69; N,3.81. [α]D 20+111.0°(c=1.0, メタノール中).
【0035】実施例3-1
【化122】 アセトキシメチル (6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フルオロフ
ェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキ
シラート(1) 20 mgを1.2 mlのtert-ブチルメチルエーテ
ルおよび 0.8 mlのジメトキシエタンの混合溶媒に溶解
し、天野エンザイム株式会社製リパーゼAHを 2 mg、水
0.1 mlを添加し、35℃で 24 時間撹拌した。反応液を高
速液体クロマトグラフィーにより分析したところ、転換
率 47%、化学式(2)で表される化合物の鏡像体過剰率は
96 % ee、化学式(3)で表される化合物の鏡像体過剰率は
86 % eeであった。
【0036】実施例3−2
【化123】 アセトキシメチル (6RS)−6−[N−(2−クロ
ロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキ
セン-1-カルボキシラート(1) 2 mgを2.0 mlのtert-ブチ
ルメチルエーテルに溶解し、バイオキャタリスツ社(Bio
catalysts Ltd.)製リパーゼ (Pseudomonas Fluorescens
由来) を 2 mg、水 0.01 mlを添加し、35℃で 24 時間
撹拌した。反応液を高速液体クロマトグラフィーにより
分析したところ、転換率63 %、化学式(2)で表される化
合物の鏡像体過剰率は 56 % ee、化学式(3)で表される
化合物の鏡像体過剰率は96 % eeであった。
【0037】実施例4
【化124】 プロパノイルオキシメチル (6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フ
ルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-
カルボキシラート(1a) 20 mg を 1.2 mlのtert-ブチル
メチルエーテルおよび 0.8 ml のジメトキシエタンの混
合溶媒に溶解し、天野エンザイム株式会社製リパーゼAH
を 2 mg、水 0.1 mlを添加し、35℃で 24 時間撹拌し
た。反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析し
たところ、転換率46 %、化学式(2)で表される化合物の
鏡像体過剰率は 85 % ee、化学式(3a)で表される化合物
の鏡像体過剰率は 73 % eeであった。HPLC条件は以下の
通りである。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 20
0 : 1 流速: 0.8 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1a) で表される化合物 約16 分および21 分 化学式 (2) で表される化合物 約9 分および13 分
【0038】実施例5
【化125】 イソブチリルオキシメチル (6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フ
ルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-
カルボキシラート(1b) 20 mgを 1.2 ml の tert-ブチル
メチルエーテルおよび 0.8 mlのジメトキシエタンの混
合溶媒に溶解し、天野エンザイム株式会社製リパーゼAH
を4 mg、水0.1 mlを添加し、35℃で 24時間撹拌した。
反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したと
ころ、転換率 39 %、化学式(2)で表される化合物の鏡像
体過剰率は 93 % ee、化学式(3b)で表される化合物の鏡
像体過剰率は 60 % eeであった。HPLC条件は以下の通り
である。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 200 : 1 流速: 0.5 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1b) で表される化合物 約18 分および 24 分 化学式 (2) で表される化合物 約15 分および20 分
【0039】実施例6
【化126】 ピバロイルオキシメチル (6RS)−6−[N−(2
−クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シク
ロヘキセン-1-カルボキシラート(1c) 2 mgを2.0 ml の
tert-ブチルメチルエーテルに溶解し、天野エンザイム
株式会社製リパーゼAHを20 mg、水 0.01 mlを添加し、3
5℃で 24 時間撹拌した。反応液を高速液体クロマトグ
ラフィーにより分析したところ、転換率 28 %、化学式
(2)で表される化合物の鏡像体過剰率は 99 % ee、化学
式(3c)で表される化合物の鏡像体過剰率は 38% eeであ
った。HPLC条件は以下の通りである。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 200 : 1 流速: 0.3 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1c) で表される化合物 約22 分および 29 分 化学式 (2) で表される化合物 約25 分および33 分
【0040】実施例7-1
【化127】 ペンタノイルオキシメチル (6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フ
ルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-
カルボキシラート(1d) 20 mg を 1.2 ml のtert-ブチル
メチルエーテルおよび 0.8 ml のジメトキシエタンの混
合溶媒に溶解し、天野エンザイム株式会社製リパーゼAH
を 4 mg、水0.1 mlを添加し、35℃で24 時間撹拌した。
反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したと
ころ、転換率 52 %、化学式(2)で表される化合物の鏡像
体過剰率は 92 % ee、化学式(3d)で表される化合物の鏡
像体過剰率は 98 % eeであった。HPLC条件は以下の通り
である。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 200 : 1 流速: 0.6 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1d) で表される化合物 約 15 分および 19 分 化学式 (2) で表される化合物 約 12 分および 16 分
【0041】実施例7-2
【化128】 ペンタノイルオキシメチル (6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フ
ルオロフェニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-
カルボキシラート(1d) 2 mg を2.0 ml のtert-ブチルメ
チルエーテルに溶解し、名糖産業株式会社製リパーゼ
QLD を 2 mg、水0.01 mlを添加し、35℃で 24 時間撹拌
した。反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析
したところ、転換率52 %、化学式(2)で表される化合物
の鏡像体過剰率は 91 % ee、化学式(3d)で表される化合
物の鏡像体過剰率は 97 % eeであった。
【0042】実施例7−3
【化129】 ペンタノイルオキシメチル (6RS)−6−[N−
(2−クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-
シクロヘキセン-1-カルボキシラート(1d) 2 mg を2.0 m
l のtert-ブチルメチルエーテルに溶解し、ロシュ・ダ
イアグノスティックス株式会社製リパーゼ L-10 を 2 m
g、水0.01 mlを添加し、35℃で 24 時間撹拌した。反応
液を高速液体クロマトグラフィーにより分析したとこ
ろ、転換率53 %、化学式(2)で表される化合物の鏡像体
過剰率は 84 % ee、化学式(3d)で表される化合物の鏡像
体過剰率は 94 % eeであった。
【0043】実施例8
【化130】 シクロヘキシルカルボニルオキシメチル (6RS)-6-[N-(2
-クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シク
ロヘキセン-1-カルボキシラート(1e) 2 mgを2.0mlのter
t-ブチルメチルエーテルに溶解し、天野エンザイム株式
会社製リパーゼAHを 10 mg、水0.01 ml を添加し、35℃
で 24 時間撹拌した。反応液を高速液体クロマトグラフ
ィーにより分析したところ、転換率 50 %、化学式(2)で
表される化合物の鏡像体過剰率は 98 % ee、化学式(3e)
で表される化合物の鏡像体過剰率は 98 % eeであった。
HPLC条件は以下の通りである。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 20
0 : 1 流速: 0.4 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1e) で表される化合物 約 22 分および 29 分 化学式 (2) で表される化合物 約 19 分および 25 分
【0044】実施例9
【化131】 (イソプロポキシカルボニル)オキシメチル (6RS)-6-[N-
(2-クロロ-4-フルオロフェニル)スルファモイル]-1-シ
クロヘキセン-1-カルボキシラート(1f) 2 mgを2.0 ml
の tert-ブチルメチルエーテルに溶解し、天野エンザイ
ム株式会社製リパーゼAHを10 mg、水 0.01 mlを添加
し、35℃で 24 時間撹拌した。反応液を高速液体クロマ
トグラフィーにより分析したところ、転換率38 %、化学
式(2)で表される化合物の鏡像体過剰率は 95 % ee、化
学式(3f)で表される化合物の鏡像体過剰率は 58% eeで
あった。HPLC条件は以下の通りである。 カラム: CHIRALCEL OC (0.46 cm(i.d.)×25 cm、ダイセル化学工業製) 移動相: n-ヘキサン : エタノール : トリフルオロ酢酸 = 800 : 200 : 1 流速: 0.5 ml/min 検出: UV(225 nm) 温度: 室温. 保持時間:化学式 (1f) で表される化合物 約14 分および 19 分 化学式 (2) で表される化合物 約22 分および30 分
【0045】実施例10
【化132】 (6RS)−6−[N−(2−クロロ-4-フルオロフェ
ニル)スルファモイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボン酸
(10g)のアセトニトリル(200ml)溶液に酢酸ブロモメチル
(6.41g)、テトラブチルアンモニウムヨウジド(5.54g)及
び炭酸セシウム(5.86g)を加え52〜55℃で2.5時間かき混
ぜた。冷却後酢酸エチル(500ml)を加え、0.5N塩酸(2 x
200ml)、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した後、減圧下で溶媒を留去した。残留物をジイ
ソプロピルエーテルから結晶化するとアセトキシメチル
(6RS)-6-[N-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)スルファ
モイル]-1-シクロヘキセン-1-カルボキシラート(1)(8.7
5g)が白色粉末晶として得られた。 融点129〜130℃1 H-NMR(DMSO-d6)δ: 1.53-1.89 (2H, m), 2.02 (3H,
s), 2.02-2.43 (4H, m),4.29 (1H, d, J = 5.2 Hz), 5.
64 (2H, s), 7.19-7.23 (2H, m), 7.49-7.57 (2H, m),
9.76 (1H, s). IR (KBr) ν cm-1: 1761, 1732, 1495, 1208, 1148, 10
19. 元素分析値:C16H17ClFNO6Sとして 計算値(%): C, 47.35; H, 4.22; N, 3.45 実測値(%): C, 47.56; H, 4.16; N, 3.39
【0046】
【発明の効果】本発明の方法によれば、光学活性なシク
ロヘキセン誘導体を高収率、高立体選択的に製造するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B064 AE61 BB06 BB13 BB32 BG01 BG08 BG09 BH01 BH02 BH04 CA21 CB06 CC03 CD12 CD27 DA01 DA08 4H006 AA01 AA02 AB84 AC48

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
    RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す)を、 【化2】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
    はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
    物より式 【化3】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
    は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
    たはその塩を分離する方法。
  2. 【請求項2】式 【化4】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、 【化5】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
    はその塩と式 【化6】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、Xは脱離基を示す。〕で表
    される化合物またはその塩とを反応させることを特徴と
    する式 【化7】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
    合物またはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】式 【化8】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
    もよいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で
    表される光学活性化合物またはその塩と式 R2−OH (VII)〔式中、R2は置換基を有していて
    もよい炭化水素基を示す。〕で表される化合物またはそ
    の塩とを反応させることを特徴とする式 【化9】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
    学活性化合物またはその塩の製造法。
  4. 【請求項4】式 【化10】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、 【化11】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
    はその塩と式 【化12】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、Xは脱離基を示す。〕で表
    される化合物またはその塩とを反応させ、次いで得られ
    た式 【化13】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される化
    合物またはその塩に加水分解酵素を作用させて得られる
    反応混合物より式 【化14】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環、AlkおよびR
    は前記と同意義を示す。〕で表される光学活性化合物ま
    たはその塩を分離し、次いで式 R2−OH (VII) 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基を
    示す。〕で表される化合物またはその塩を反応させるこ
    とを特徴とする式 【化15】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
    学活性化合物またはその塩の製造法。
  5. 【請求項5】式 【化16】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
    RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す)を、 【化17】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
    はその塩に加水分解酵素を作用させて得られる反応混合
    物より式 【化18】 〔式中、*は不斉中心の位置を、A環は前記と同意義を
    示す。〕で表される光学活性化合物またはその塩を分離
    する方法。
  6. 【請求項6】反応混合物が式 【化19】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
    RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す)を、*は不斉中心の位置を示す。〕
    で表される光学活性化合物またはその塩と式 【化20】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す。〕で表される光
    学活性化合物またはその塩との混合物である請求項1、
    4または5記載の製造法。
  7. 【請求項7】Rが低級脂肪族炭化水素基である請求項1
    ないし5のいずれかに記載の製造法。
  8. 【請求項8】RがC1-6アルキル基、C3-7シクロアルキ
    ル基またはC1-6アルコキシ基である請求項1ないし5
    のいずれかに記載の製造法。
  9. 【請求項9】RがC1-6アルキル基である請求項1ない
    し5のいずれかに記載の製造法。
  10. 【請求項10】式 【化21】 で表される基が式 【化22】 で表される基である請求項1ないし5のいずれかに記載
    の製造法。
  11. 【請求項11】加水分解酵素がリパーゼである請求項1
    または4記載の製造法。
  12. 【請求項12】加水分解酵素がシュードモナス属菌また
    はアルカリゲネス属菌由来のリパーゼである請求項1ま
    たは4記載の製造法。
  13. 【請求項13】R2がエチル基である請求項3または4
    記載の製造法。
  14. 【請求項14】式 【化23】 で表される基が式 【化24】 で表される基、RがC1-6アルキル基、C3-7シクロアル
    キル基またはC1-6アルコキシ基である請求項1ないし
    5のいずれかに記載の製造法。
  15. 【請求項15】式 【化25】 で表される基が式 【化26】 で表される基を、RがC1-6アルキル基である請求項1
    ないし5のいずれかに記載の製造法。
  16. 【請求項16】式 【化27】 で表される基が式 【化28】 で表される基を、RがC1-6アルキル基を、R2がエチル
    基である請求項3または4記載の製造法。
  17. 【請求項17】式 【化29】 〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環
    を、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基を、
    RはR1またはOR1(R1は置換基を有していてもよい
    炭化水素基を示す)を、 【化30】 はラセミ体であることを示す。〕で表される化合物また
    はその塩。
  18. 【請求項18】式 【化31】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
    もよいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で
    表される光学活性化合物またはその塩。
  19. 【請求項19】式 【化32】 で表される基が式 【化33】 で表される基、RがC1-6アルキル基、C3-7シクロアル
    キル基またはC1-6アルコキシ基である請求項17また
    は18記載の化合物。
  20. 【請求項20】式 【化34】 で表される基が式 【化35】 で表される基、RがC1-6アルキル基である請求項17
    または18記載の化合物。
  21. 【請求項21】式 【化36】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、A環は置換基を有していて
    もよいベンゼン環を、*は不斉中心の位置を示す。〕で
    表される光学活性化合物またはその塩を製造するための
    式 【化37】 〔式中、 【化38】 はラセミ体であることを、A環、AlkおよびRは前記
    と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩の使
    用。
  22. 【請求項22】式 【化39】 〔式中、R2は置換基を有していてもよい炭化水素基
    を、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を、*
    は不斉中心の位置を示す。〕で表される光学活性化合物
    またはその塩を製造するための式 【化40】 〔式中、Alkは置換基を有していてもよいメチレン基
    を、RはR1またはOR1(R1は置換基を有していても
    よい炭化水素基を示す)を、A環および*は前記と同意
    義を示す。〕で表される光学活性化合物またはその塩の
    使用。
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