JP2001217473A - 可撓性圧電素子およびその製造方法 - Google Patents

可撓性圧電素子およびその製造方法

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JP2001217473A
JP2001217473A JP2000021621A JP2000021621A JP2001217473A JP 2001217473 A JP2001217473 A JP 2001217473A JP 2000021621 A JP2000021621 A JP 2000021621A JP 2000021621 A JP2000021621 A JP 2000021621A JP 2001217473 A JP2001217473 A JP 2001217473A
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Takeshi Nagai
彪 長井
Yu Fukuda
祐 福田
Masahiko Ito
雅彦 伊藤
Yuko Fujii
優子 藤井
Tadashi Nakatani
直史 中谷
Hiroyuki Ogino
弘之 荻野
Koji Yoshino
浩二 吉野
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のこの種圧電素子は、複雑な製造工程を
必要とし、また、大きな面積の圧電素子の製造が困難で
あるという課題があった。 【解決手段】 複数の平板状圧電セラミック1を高分子
母材2a、2b中に配列した複合圧電体シート4と、前
記複合圧電体シート4の両面に配置された電極3a、3
bを有し、前記平板状圧電セラミック1と前記両電極の
一方の電極間に高分子母材が配置されたものでありプレ
ス法などの簡単な製造方法により圧電素子を製造でき、
また、同素子の大面積化も容易であるという効果があ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は可撓性圧電素子とそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の圧電素子は以下のような
ものであった。特開平7−327297号公報(以下、
従来例1とする)では、図4に示す可撓性圧電素子を用
いた圧電スピーカが提案されている。複数の平板状圧電
セラミック1が高分子母材2の中に配列された複合圧電
体シートの両面に電極3aと3bを配置して圧電素子が
形成される。この複合圧電体シートは平板状圧電セラミ
ックの有する圧電体特性と高分子母材の有する弾性特性
を併せ持つので、スピーカ用振動子として好適であると
開示されている。
【0003】また、特開平8−223694号公報(以
下、従来例2とする)でも、図4と類似の圧電素子が開
示されている。この圧電素子は高分子母材として硬質性
高分子と軟質性高分子の積層体を用いて、剛性を高める
と共に圧電特性も高めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例1の圧電素子では、複雑な製造工程を必要とすると
いう課題を有していた。すなわち、分極処理された圧電
セラミック板を準備し、その一方の表面に格子状に所定
の幅の溝を形成した後、その溝部に未硬化の高分子母材
充填、これを固化する。この後、圧電セラミック板の他
の表面を格子面が現れるまで研磨する。その後、真空蒸
着法などによりアルミニウム膜などの電極膜を両面に形
成して圧電素子が完成する。このように、溝加工、高分
子母材の充填・硬化、研磨加工、更には真空蒸着などの
多くの工程と複雑な手順を必要としていた。
【0005】また、圧電セラミック板の面積を大きくす
る(例えば、B4サイズ)ことは困難であるので、従来
の圧電素子は大きな面積を必要とする応用(例えば、足
踏みマットなどへの適用)に不向きであるという課題も
あった。
【0006】また、上記従来例2には製造工程が記載さ
れていないが、この圧電素子は高分子母材として硬質性
高分子と軟質性高分子の積層体を用いているので、従来
例1と同様に複雑な製造工程を必要とすると考えられ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、複数の平板状圧電セラミックを高分子母
材中に配列した複合圧電体シートと、前記複合圧電体シ
ートの両面に配置された電極とを有し、前記平板状圧電
セラミックと前記両電極の一方の電極間に高分子母材が
配置された可撓性圧電素子である。上記発明によれば、
平板状圧電セラミックと両電極の一方の電極間に高分子
母材が配置された構成であるので、プレス法などの簡単
な製造方法により圧電素子を製造できる。また、同素子
の大面積化も容易である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる可撓性
圧電素子は、複数の平板状圧電セラミックを高分子母材
中に配列した複合圧電体シートと、前記複合圧電体シー
トの両面に配置された電極とから成り、前記平板状圧電
セラミックと前記両電極の一方の電極間に高分子母材が
配置された可撓性圧電素子である。
【0009】平板状圧電セラミックと両電極の一方の電
極間に高分子母材が配置された構成であるので、プレス
法などの簡単な製造方法により圧電素子を製造できる。
また、同素子の大面積化も容易である。
【0010】本発明の請求項2にかかる可撓性圧電素子
では、平板状圧電セラミックは分極済である。平板状圧
電セラミックは、可撓性圧電素子を形成する前にセラミ
ック単独の状態で既に分極されているので、充分な分極
ができる。
【0011】本発明の請求項3にかかる可撓性圧電素子
では、平板状圧電セラミックが直径5mm以上の円板であ
る。この形状の平板状圧電セラミックは、圧電体ブザー
用として工業的に多量に利用されているので、安価であ
り、入手も容易である。
【0012】本発明の請求項4にかかる可撓性圧電素子
では、平板状圧電セラミックがチタン酸鉛とジルコン酸
鉛の固溶体である。同組成の圧電セラミックは工業的に
多量に利用されているので、安価であり、入手も容易で
ある。
【0013】本発明の請求項5にかかる可撓性圧電素子
では、平板状圧電セラミックがチタン酸鉛である。チタ
ン酸鉛の誘電率は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛の固溶体
の誘電率よりも小さいので、チタン酸鉛セラミック片の
静電容量を小さくできる。従って、分極が容易になる。
【0014】本発明の請求項6にかかる可撓性圧電素子
では、高分子母材が塩素化ポリエチレンである。塩素化
ポリエチレンは優れた耐熱性と優れた可撓性を有するの
で、これら特性を兼ね備えた複合圧電体シートが得られ
る。本発明の請求項7にかかる可撓性圧電素子では、電
極が電極用高分子と導電性粒子から成る複合導電体であ
る。
【0015】導電性粒子の接触を通して複合導電体の導
電性が確保される。また、電極用高分子自身の可撓性を
通して複合導電体の可撓性が確保される。また、複合導
電体電極の電極用高分子と、複合圧電体シートの高分子
母材の軟化温度の適切な選択により、複合導電体電極と
複合圧電体シートを容易に熱プレスにより接着できる。
【0016】本発明の請求項8にかかる可撓性圧電素子
では、導電性粒子がカーボンである。カーボン粒子は工
業的に多量に利用されているので、安価であり、入手も
容易である。
【0017】本発明の請求項9にかかる可撓性圧電素子
では、高分子母材および電極用高分子が塩素化ポリエチ
レンである。
【0018】複合圧電体シートおよび電極ともに塩素化
ポリエチレンを用いているので、優れた耐熱性と優れた
可撓性を有する圧電素子が得られる。また、電極を複合
圧電体に接着するとき、上記両者に含まれる塩素化ポリ
エチレン同志を熱プレス法などにより容易に結合でき
る。従って、複合導電体電極を複合圧電体シートに容易
に、強固に接着できる。
【0019】本発明の請求項10にかかる可撓性圧電素
子の製造方法は、高分子母材シートに平板状圧電セラミ
ックを配列した後、両者を熱プレスして一体化して複合
圧電体シートを形成し、前記複合圧電体シートの両面に
複合導電体を前記熱プレスにより接着して製造される。
圧電素子は、主として熱プレス法による簡単な工程で製
造できる。また、面積の大きな可撓性圧電素子も製造で
きる。
【0020】本発明の請求項11にかかる可撓性圧電素
子の製造方法は、高分子母材および電極用高分子に塩素
化ポリエチレンを用い、80〜180℃で熱プレスして
製造される。塩素化ポリエチレンを用いているので、8
0〜180℃という比較的低温で圧電素子を製造でき
る。
【0021】
【実施例】以下、本本発明の実施例について図面を用い
て説明する。
【0022】(実施例1)図1は本発明の実施例1の可
撓性圧電素子の構成図である。この可撓性圧電素子は複
数の平板状圧電セラミック1を高分子母材中に配列した
複合圧電体シート4と、複合圧電体シート4の両面に配
置された電極3a、3bとから成り、平板状圧電セラミ
ック1と一方の電極3a間に高分子母材2aが配置さ
れ、平板状圧電セラミック1間に高分子母材2bが配置
される。複合圧電体シート4は、後述するように、高分
子母材シートに複数の平板状圧電セラミック1を配列し
た後、両者を熱プレス法により一体化して形成される。
このように複合圧電体シート4は、溝加工、高分子母材
の充填・硬化、研磨加工などの複雑な製造工程を必要と
しない。また、後述するように、電極3a、3bとして
複合導電体を用いた場合、複合圧電体シート4と複合導
電体3a、3bも熱プレス法により接着できるので、本
発明の可撓性圧電素子は簡素な製造工程で製造できる。
また、熱プレス法は、数十cm角程度の面積を容易にプレ
スできるので、大面積可撓性圧電素子を用意に形成でき
る。
【0023】本発明の可撓性圧電素子は、高分子母材シ
ートに複数の平板状圧電セラミック1を配列した後、両
者を熱プレスして一体化して複合圧電体シート4を形成
して製造される。熱プレスにより、当初、高分子母材シ
ートに配列された複数の平板状圧電セラミック1は高分
子母材シート中に埋め込まれ、他方、平板状圧電セラミ
ック1の配列されていなかった高分子母材シート部はそ
のまま残留するので、図1に示した構成の複合圧電体シ
ート4が得られる。
【0024】本発明の可撓性圧電素子に圧電性能を付与
するために平板状圧電セラミック1は分極される。分極
は、図1に示した本発明の可撓性圧電素子を形成後にな
される場合および高分子母材シート中に埋め込まれる前
にセラミック単体の状態でなされる場合がある。前者の
場合、後述するように、分極のために特別な電極を必要
としない、複数の平板状圧電セラミック1を同時に分極
できるので分極工程が簡素であるという長所がある。し
かし、平板状圧電セラミック1と一方の電極3a間に配
置された高分子母材2aの厚さのばらつきに起因して均
一な分極が得られ難い場合があるという欠点がある。従
って、感度に分布があっても低価格であることが求めら
れる場合、、平板状圧電セラミック1は可撓性圧電素子
を形成後に分極されることが好ましい。上述したよう
に、分極工程が簡素であるからである。
【0025】他方、後者の場合、分極のために特別な電
極(図示していない)を平板状圧電セラミック1の両面
に形成する必要がある。複数の平板状圧電セラミック1
を個々に分極するので分極工程が複雑になるという短所
がある。しかし、均一で充分な分極が得られるという長
所がある。 従って、高価格であっても広い面積にわた
り均一で高い圧電性能を必要とする場合、平板状圧電セ
ラミック1は、高分子母材シート中に埋め込まれる前に
セラミック単体の状態で分極されることが好ましい。上
述したように、平板状圧電セラミック1は均一で充分に
分極されるからである。
【0026】平板状圧電セラミック1の形状は矩形状で
も、円板状でもあるいは多角形状でもよいが、直径5mm
以上の円板であることが好ましい。この形状の圧電セラ
ミック1はブザー用などの電子部品用セラミックとして
工業的に多量に実用されているので、安価であり、ま
た、入手も容易であるからである。また、平板状圧電セ
ラミック1単体の状態での分極工程も確立しているの
で、容易に分極できる。
【0027】平板状圧電セラミック1の材質はチタン酸
鉛とジルコン酸鉛の固溶体であることが望ましい。この
組成の圧電セラミックは、上記形状と同様、電子部品用
セラミックとして工業的に多量に実用されているので、
安価であり、また、入手も容易であるからである。
【0028】チタン酸鉛とジルコン酸鉛の固溶体以外に
もチタン酸鉛もまた平板状圧電セラミック1の材質とし
て、好ましい。チタン酸鉛とジルコン酸鉛の固溶体の比
誘電率はおおよそ800〜3000程度の大きな値であ
るが、チタン酸鉛のそれは200〜300程度の小さな
値である。この場合、平板状圧電セラミック1と一方の
電極3a間に配置された高分子母材2aに起因する静電
容量は、圧電体セラミック片1に起因する静電容量と同
程度にできる。従って、次に示すように、平板状圧電セ
ラミック1の分極が容易にできる。
【0029】複合圧電体シート4に電極3a、3bを形
成した後、平板状圧電セラミック1に圧電特性を付与す
るために、平板状圧電セラミック1を分極する場合、電
極3a、3b間に直流高電圧が印加される。本発明の圧
電素子は、高分子母材2aと平板状圧電セラミック1を
含むA部と、高分子母材2bを含むB部とから構成され
る。A部の電気的等価回路は、高分子母材2aに起因す
る静電容量C1とに平板状圧電セラミック1起因する静
電容量C2の直列接続で示される。B部の電気的等価回
路は、高分子母材2bに起因する静電容量C3で示され
る。従って、直流高電圧V0を印加したときの等価回は
図2で示される。A部に印加された直流高電圧V0は、
図2に示したように、静電容量C1の両端電圧V1[=V
02/(C 1+C2)]および静電容量C2の両端電圧V2
[=V01/(C1+C2)]に分配される。従って、比
1/C2はできるだけ大きくなることが望ましい。な
お、静電容量C1は高分子母材2aの厚さに、静電容量
2は平板状圧電セラミック1の厚さに、それぞれ逆比
例するので、比C1/C2のばらつきを低減するには、こ
れらの厚さを制御することが重要である。
【0030】高分子母材2a、2bとしてエポキシ樹
脂、ウレタン樹脂、クロロプレン樹脂、塩素化ポリエチ
レン樹脂などが用いられるが、これらの中でも塩素化ポ
リエチレンは、120℃の高耐熱性を有する点で優れて
いる。他の樹脂の耐熱性は60〜80℃程度である。ま
た、塩素化ポリエチレンは分子量や結晶化度などを適切
に選ぶことにより、加硫無しでも上記高耐熱性を実現で
きる点でも好ましい。例えば、クロロプレン・ゴムとチ
タン酸鉛粉末から成る複合圧電体は、通常、両者を混合
した後温度170℃、圧力約150kg/cm2の条件下で加
硫される。加硫は専用の装置と工程を必要とするので、
無加硫で複合圧電体を形成することが好ましい。
【0031】(実施例2)電極3a、3bとして、アル
ミニウム、ニッケルなどの蒸着膜やスパッタ膜、銀の印
刷・焼成膜などが用いられている。しかし、これらの電
極3a、3bを複合圧電体シート4表面に形成すると
き、例えば、真空蒸着装置、スパッタ装置、印刷装置・
焼成炉などの専用の製造装置を必要とし、また、複雑な
手順も要求される。これらのことを考慮すると、電極3
a、3bとして、図3に示す複合導電体5a、5bを用
いることが望ましい。複合導電体5a、5bは、電極用
高分子51、51’と導電性粒子52、52’とからそ
れぞれ構成される。このとき導電性粒子52、52’は
電極用高分子51、51’の中で網目状に相互に接触し
て配列され、これらの接触を通して複合導電体5a、5
bの導電性が確保される。また、電極用高分子51、5
1’により、それ自身の可撓性を通して複合導電体5
a、5bの可撓性が確保される。
【0032】複合導電体電極5a、5bと複合圧電体シ
ート4を積層して熱プレスしたとき、複合導電体電極5
a、5bの電極用高分子51、51’と、複合圧電体シ
ート4の高分子母材2a、2bとは、両者の軟化温度の
適切な選択により、容易に接着できる。従って、電極形
成のための特別な製造装置を必要としない点で優れてい
る。電極用高分子として、高分子母材2a、2bと同
様、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、クロロプレン樹脂、
塩素化ポリエチレン樹脂などが用いられる。また、導電
性粒子として、カーボン粒子や銀粒子が用いられる。銀
粒子を用いた場合、複合導電体電極3a、3bの比抵抗
値は5x10ー3Ω・cm程度の小さな値を示すが、カーボ
ン粒子を用いた場合、同比抵抗値は約一桁以上の大きな
値を示す。
【0033】この圧電素子を人体検知に用いた場合の周
波数範囲は約5Hz程度であるので、そのときの複合圧
電体シート4のインピーダンスは約100kΩ以上であ
り、電極3a、3bの抵抗値は1kΩ以下程度で充分で
あるので、導電性粒子として低価格のカーボン粒子を用
いることが望ましい。
【0034】高分子母材2a、2bとして、塩素化ポリ
エチレンを用いた複合圧電体シート4に複合導電体電極
3a、3bを形成する場合、複合導電体電極3a、3b
の電極用高分子として塩素化ポリエチレンを用いること
が好ましい。複合圧電体シート4にも、複合導電体電極
3a、3bにも、塩素化ポリエチレンが用いられている
ので、両者は熱プレス法で容易に、強固に接着されるか
らである。塩素化ポリエチレンの温度を室温から上昇し
たとき、約80℃以下までは殆ど熱膨張しないが、80
〜180℃で大きく熱膨張し、約180℃以上で熱膨張
は飽和する。約180℃以上の温度では、塩素化ポリエ
チレンは溶融状態に近いと考えられる。この熱膨張特性
から塩素化ポリエチレンの熱的に活性な温度範囲80〜
180℃で熱プレスすることが好ましい。なお、高分子
母材シート中に埋め込まれる前にセラミック単体の状態
で分極された平板状圧電セラミック1を用いた場合で
も、平板状圧電セラミック1のキュー温度は300℃以
上であるので、上記温度範囲は何らに分極影響しない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
かかる可撓性圧電素子は、平板状圧電セラミックと両電
極の一方の電極間に高分子母材が配置された構成である
ので、プレス法などの簡単な製造方法により圧電素子を
製造できる。また、同素子の大面積化も容易である。
【0036】また、本発明の請求項2にかかる可撓性圧
電素子では、平板状圧電セラミックは分極済であるの
で、充分な分極ができる。従って、広い面積にわたり高
感度な可撓性圧電素子が得られる。
【0037】また、本発明の請求項3にかかる可撓性圧
電素子では、平板状圧電セラミックが直径5mm以上の円
板である。この形状の平板状圧電セラミックは、圧電体
ブザー用として工業的に多量に利用されているので、安
価であり、入手も容易である。
【0038】また、本発明の請求項4にかかる可撓性圧
電素子では、平板状圧電セラミックとしてチタン酸鉛と
ジルコン酸鉛の固溶体を用いているので、安価であり、
入手も容易である。
【0039】また、本発明の請求項5にかかる可撓性圧
電素子では、平板状圧電セラミックとしてチタン酸鉛を
用いているので、分極が容易になる。
【0040】また、本発明の請求項6にかかる可撓性圧
電素子では、高分子母材として塩素化ポリエチレンを用
いているので、優れた耐熱性と優れた可撓性を有する複
合圧電体シートが得られる。
【0041】また、本発明の請求項7にかかる可撓性圧
電素子では、電極として可撓性と導電性を備えた複合導
電体を用いているので、軟化温度の適切な選択により、
容易に熱プレスにより接着できる。従って、電極形成の
ための特別な製造装置を必要としない。
【0042】本発明の請求項8にかかる可撓性圧電素子
では、導電性粒子としてカーボンを用いているので、安
価であり、入手も容易である。
【0043】本発明の請求項9にかかる可撓性圧電素子
では、高分子母材および電極用高分子として塩素化ポリ
エチレンを用いているので、上記両者に含まれる塩素化
ポリエチレン同志を熱プレス法により容易に結合でき
る。従って、電極を複合圧電体に容易に、強固に接着で
きる。
【0044】本発明の請求項10にかかる可撓性圧電素
子の製造方法は、複合圧電体シートの製造も、この複合
圧電体シートの両面への複合導電体の接着も、熱プレス
法による簡単な工程で製造できる。また、面積の大きな
可撓性圧電素子も製造できる。
【0045】本発明の請求項11にかかる可撓性圧電素
子の製造方法は、高分子母材および電極用高分子に塩素
化ポリエチレンを用いているので、80〜180℃とい
う比較的低温で圧電素子を製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における可撓性圧電素子の断
面図
【図2】本発明の可撓性圧電素子の電気的等価回路図
【図3】本発明の実施例2における可撓性圧電素子の断
面図
【図4】従来の圧電素子(従来例1)の断面図
【符号の説明】
1 平板状圧電セラミック 2a、2b 高分子母材 3a 一方の電極 3b 他の電極 5a 一方の複合導電体電極 5b 他の複合導電体電極 51、51’ 電極用高分子 52、52’ 導電性粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 雅彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤井 優子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中谷 直史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 荻野 弘之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 吉野 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D004 AA08 BB01 BB03 BB04 CC01 GG00 5D019 AA24 AA26 BB02 BB04 BB05 BB09 BB12 HH01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の平板状圧電セラミックを高分子母材
    中に配列した複合圧電体シートと、前記複合圧電体シー
    トの両面に配置された電極とを有し、前記平板状圧電セ
    ラミックと前記両電極の一方の電極間に高分子母材が配
    置された可撓性圧電素子。
  2. 【請求項2】平板状圧電セラミックが分極済である請求
    項1記載の可撓性圧電素子。
  3. 【請求項3】平板状圧電セラミックが直径5mm以上の円
    板である請求項1記載の可撓性圧電素子。
  4. 【請求項4】平板状圧電セラミックがチタン酸鉛とジル
    コン酸鉛の固溶体である請求項1記載の可撓性圧電素
    子。
  5. 【請求項5】平板状圧電セラミックがチタン酸鉛である
    請求項1記載の可撓性圧電素子。
  6. 【請求項6】高分子母材が塩素化ポリエチレンである請
    求項1記載の可撓性圧電素子。
  7. 【請求項7】電極が電極用高分子と導電性粒子から成る
    複合導電体である請求項1から6のいずれか1項記載の
    可撓性圧電素子。
  8. 【請求項8】導電性粒子がカーボンである請求項7記載
    の可撓性圧電素子。
  9. 【請求項9】電極用高分子が塩素化ポリエチレンである
    請求項7記載の可撓性圧電素子。
  10. 【請求項10】高分子母材シートに平板状圧電セラミッ
    クを配列した後、両者を熱プレスして一体化して複合圧
    電体シートを形成し、前記複合圧電体シートの両面に複
    合導電体を前記熱プレスにより接着する請求1から9の
    何れか1項に記載の可撓性圧電素子の製造方法。
  11. 【請求項11】高分子母材および電極用高分子に塩素化
    ポリエチレンを用い、80〜180℃で熱プレスする請
    求項10記載の可撓性圧電素子の製造方法。
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