JP2001216940A - 蛍光ランプ - Google Patents

蛍光ランプ

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JP2001216940A
JP2001216940A JP2000023238A JP2000023238A JP2001216940A JP 2001216940 A JP2001216940 A JP 2001216940A JP 2000023238 A JP2000023238 A JP 2000023238A JP 2000023238 A JP2000023238 A JP 2000023238A JP 2001216940 A JP2001216940 A JP 2001216940A
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phosphor
fluorescent lamp
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layer
bulb
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Kiyoshi Nishimura
潔 西村
Miho Watanabe
美保 渡邊
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体バリア放電を利用する外部電極形の蛍
光ランプの寿命特性を向上する。 【解決手段】 キセノンガスを封入したバルブ11の長手
方向に沿って対をなす電極を設け、誘電体バリア放電を
利用する外部電極形の蛍光ランプを構成する。バルブ11
の内面には、長手方向に沿った開口部17の位置をのぞ
き、蛍光体層Pを設ける。蛍光体層Pは、青色蛍光体B
として、BAM蛍光体と呼ばれるユーロピウム付活ある
いはユーロピウム・マンガン付活アルミン塩酸蛍光体を
用いる。劣化に関与する表層部P2の蛍光体R,G,Bに
ついて、微細粒子を除去して平均粒径を大きくし、5μ
m以上とすることにより、質量あたりの表面積を小さく
し、紫外線やイオン衝撃による劣化を抑制し、寿命特性
を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希ガスを封入し蛍
光体の寿命特性の良好な蛍光ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、複写機用の光源として、
ガラス製のバルブの内部にキセノン(Xe)ガスを封入し、
バルブの内面に蛍光体を塗布するとともに、バルブの外
面に一対の電極を設け、これら電極間に高周波高電圧を
印加し、誘電体バリア放電により発光させる外面電極蛍
光ランプが知られている。
【0003】しかしながら、従来の外面電極放電ランプ
は、希ガス放電であるため、例えばキセノン(Xe)分子の
場合には主に172nmなど、発生する紫外線の波長が短
く、VUV(vacuum ultraviolet)とも呼ばれる波長が2
00nmより短い紫外線による蛍光体の劣化が著しい。ま
た、外面電極面上にある蛍光体層を介した放電であり、
蛍光体面に垂直に印加した電界による放電であり、外面
電極面上にある蛍光体に電界で加速されたキセノン(Xe)
イオンが直接に衝突するため、一般の水銀蛍光ランプに
比べ、イオン衝撃による劣化が大きい。特に、青色蛍光
体として、BAM蛍光体と呼ばれるユーロピウム付活あ
るいはユーロピウム・マンガン付活アルミン塩酸蛍光体
を用いる場合には、製造工程において約500℃を越える
と、付活材であるユーロピウム(Eu2+)が酸化し、熱
劣化が生じる。そして、本蛍光ランプは、一方向から光
を取り出すために蛍光体によって軸方向にアパーチャが
形成される。この場合、可視光の反射率を上げるために
蛍光体厚を20μm〜50μmの厚さに塗る必要がある
が、一般の蛍光ランプに比べバインダーの焼成、分解時
間が長くなるため蛍光体のダメージが大きい。
【0004】また、従来の水銀蛍光ランプの場合は、蛍
光体と反射材である酸化チタン(TiO)とを2重に
コーティングする技術があるが、劣化する場所は表層の
みであるため、反射膜は劣化には寄与しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、短波長
を発生し、蛍光体がイオンの直接的な衝突を受ける誘電
体バリア放電を用いる蛍光ランプでは、蛍光体の劣化が
大きく、寿命特性の向上が困難な問題を有している。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、輝度の劣化を抑制し、良好な初期輝度と寿命特性
とを実現できる蛍光ランプを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の蛍光ラン
プは、放電空間を設けたバルブと;放電空間に封入され
た希ガスを主体とする放電ガスと;放電空間を介して対
向する電極と;少なくとも一方の電極の放電空間側を覆
う誘電体と;放電空間に臨んでバルブの内周面に設けら
れ、所定の粒径の粒子を備えた深層部と、この深層部の
放電空間側に位置し、かつ、深層部の粒子より粒径の大
きい蛍光体を備えた表層部とを有する蛍光体層と;を具
備しているものである。
【0008】そして、この構成では、電極間に電力を印
加することにより、放電空間に誘電体バリア放電が生
じ、照射された紫外線が蛍光体層に到達して、蛍光ラン
プが発光する。蛍光体層は、放電ガスに希ガスを用いた
場合に照射される短波長の紫外線やイオン衝撃の影響を
受ける表層部に、深層部の粒子より粒径が大きく、よっ
て、質量あたりの表面積の小さい蛍光体を用いることに
より、蛍光体の劣化を抑制し、良好な初期輝度と寿命特
性とが実現される。また、深層部に配置された粒径の小
さい粒子は、反射層として機能する。
【0009】なお、希ガスは、例えば、キセノンであ
る。
【0010】また、深層部の粒子は、例えば、酸化チタ
ンあるいは蛍光体である。
【0011】また、蛍光体の平均粒径は、蛍光体に含ま
れる微粒子を除去することにより大きくすることが可能
である。
【0012】請求項2記載の蛍光ランプは、請求項1記
載の蛍光ランプにおいて、表層部の蛍光体の平均粒径
は、5μm以上であるものである。
【0013】そして、この構成では、蛍光体の劣化を抑
制する効果が十分に得られる。
【0014】請求項3記載の蛍光ランプは、放電空間を
設けたバルブと;放電空間に封入された希ガスを主体と
する放電ガスと;放電空間を介して対向する電極と;少
なくとも一方の電極の放電空間側を覆う誘電体と;放電
空間に臨んでバルブの内周面に設けられ、平均粒径が5
μm以上の青色蛍光体を備えた蛍光体層と;を具備して
いるものである。
【0015】そして、この構成では、電極間に電力を印
加することにより、放電空間に誘電体バリア放電が生
じ、照射された紫外線が蛍光体層に到達して、蛍光ラン
プが発光する。蛍光体層は、放電ガスに希ガスを用いた
場合に照射される短波長の紫外線やイオン衝撃の影響を
受けて劣化が生じやすい青色蛍光体について、平均粒径
を5μm以上とすることにより、蛍光体の劣化を抑制
し、良好な初期輝度と寿命特性とが実現される。
【0016】請求項4記載の蛍光ランプは、請求項1な
いし3いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光体層
は、ユーロピウム付活アルミン塩酸蛍光体及びユーロピ
ウム・マンガン付活アルミン塩酸蛍光体の少なくとも一
方を有した青色蛍光体を備えたものである。
【0017】そして、この構成では、放電ガスに希ガス
を用いた場合に照射される短波長の紫外線やイオン衝撃
の影響を受けて劣化が生じやすいユーロピウム付活アル
ミン塩酸蛍光体及びユーロピウム・マンガン付活アルミ
ン塩酸蛍光体の少なくとも一方を有した青色蛍光体につ
いて、蛍光体の劣化を抑制し、良好な初期輝度と寿命特
性とが実現される。
【0018】請求項5記載の蛍光ランプは、請求項1な
いし4いずれか一記載の蛍光ランプにおいて、蛍光体層
は、青色に発光する青色蛍光体及び他の色に発光する蛍
光体を備え、他の色に発光する蛍光体は、平均粒径が3
μm以下であるものである。
【0019】そして、この構成では、全ての蛍光体の粒
径を大きくする構成に比べ、製造コストが低減される。
また、各色の劣化度合いが均一化され、可視光の色の特
性が維持される。そして、粒径の小さい蛍光体を深層部
に配置することにより、反射層として機能させることが
可能になる。
【0020】請求項6記載の蛍光ランプは、請求項5記
載の蛍光ランプにおいて、蛍光体層は、青色蛍光体、赤
色蛍光体、緑色蛍光体を混合した3波長域発光形である
ものである。
【0021】そして、この構成では、良好な初期輝度と
寿命特性とが実現される3波長域発光形の蛍光ランプが
提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の蛍光ランプの一実
施の形態を図面を参照して説明する。
【0023】図1は本発明の蛍光ランプの一実施の形態
を示す一部を拡大した断面の説明図である。図2は同上
蛍光ランプを示す断面図である。図3は同上蛍光ランプ
を示す一部を拡大した断面の説明図である。(a)はV
UVの到達深度を示す説明図(b)はBAM蛍光体の劣
化を示す説明図(c)は本発明の蛍光体を示す説明図。
図4は本発明の蛍光ランプの他の実施の形態を示す一部
を拡大した断面の説明図である。図5は本発明の蛍光ラ
ンプのBAM単色の構成の寿命特性を示すグラフであ
る。図6は本発明の蛍光ランプのRGB色混合の構成の
寿命特性を示すグラフである。
【0024】図1及び図2において、10は蛍光ランプ
で、この蛍光ランプ10は、例えば、電子写真方式の複写
機の光源など、産業用光源として用いられる放電蛍光ラ
ンプ装置である。そして、この蛍光ランプ10は、透光性
を有するガラス製で両端を気密に封止した円筒状をなす
バルブ11を備えている。そして、このバルブ11の内側に
形成された放電空間12に、希ガスを主体とする放電ガス
が封入されている。なお、この実施の形態では、バルブ
11の外径は10mm、長手方向すなわち軸方向は380mm
である。また、希ガスとして、キセノン(Xe)ガスが20
kPa 封入されている。
【0025】また、バルブ11の外周面には、一対の電極
15,15が軸方向に沿って設けられ、誘電体となるバルブ
11の管壁を介し、放電空間12を介して対向している。
【0026】一方、バルブ11の内周面には、一部を除い
て蛍光体層Pが設けられ、蛍光体層Pを設けない部分
は、電極15,15間に位置して軸方向に沿ったスリット状
の開口部(アパーチャ)17となっている。
【0027】そして、蛍光体層Pは、図1に示すよう
に、バルブ11の管壁側に位置する深層部P1と、この深層
部P1の内周側すなわち放電空間12側に位置する表層部P2
との2層構造で、深層部P1は、粒径1μmの酸化チタン
(TiO)を厚さ30〜35μmに塗布した可視光反
射層であり、表層部P2は、所定の粒径の青色蛍光体B、
緑色蛍光体G、赤色蛍光体Rを所定の混合比で厚さ15
μmに塗布したいわゆる3波長域発光形の層となってい
る。
【0028】そして、青色蛍光体Bは、BAM蛍光体と
呼ばれるユーロピウム付活アルミン塩酸蛍光体(BaM
Al1627:Eu、(Ba,Eu)MgAl10
17)あるいはユーロピウム・マンガン付活アルミン塩
酸蛍光体(BaMgAl16 27:Eu,Mn)であ
り、ユーロピウム付活アルミン塩酸蛍光体については、
バリウム(Ba)をカルシウム(Ca)に置換すること
もできる。
【0029】また、緑色蛍光体Gは、セリウム、テリビ
ウム共付活ランタンリン酸塩蛍光体(LaPO:C
e,Tb)、赤色蛍光体Rは、ユーロピウム付活イット
リア蛍光体((Y,Gd)BO:Eu)を用いてい
る。
【0030】そして、この実施の形態では、劣化すなわ
ち輝度の低下の原因となる表層部P2の蛍光体について、
微細粒子を除去し、平均粒径が5μm以上となるように
設定されている。
【0031】なお、深層部P1には、酸化チタンに換え
て、表層部P2の蛍光体R,G,Bより粒径の小さい、例
えば、粒径3μmの蛍光体を配置することもできる。
【0032】そして、この蛍光ランプ10は、電極15,15
間に高周波高電圧を印加することにより、誘電体バリア
放電を発生させ、紫外線を各蛍光体R,G,Bに照射し
て各色の可視光を発光させ、一部は深層部P1の酸化チタ
ン層で反射させた上で、開口部17から白色の可視光を照
射するようになっている。
【0033】そして、本実施の形態では、誘電体バリア
放電を利用した蛍光ランプ10において、劣化に関与する
表層部P2の蛍光体について、微細粒子を除去し、照射光
に最適化したすなわち大きい粒径、膜厚の蛍光体R,
G,Bを配置し、深層部P1に、反射能力の高い粒径の小
さな蛍光体あるいは可視光反射層を設けたため、初期輝
度を上げながら、寿命特性に優れた蛍光ランプを提供で
きる。
【0034】すなわち、誘電体バリア放電では、通常の
水銀放電の陽光柱を利用した蛍光ランプと比べ、蛍光体
層を介した放電となり、図3(b)に示すように、電界
で加速されたキセノンイオンが直接に蛍光体20の表面と
衝突するため、このイオン衝撃による劣化が激しい。さ
らに、BAM蛍光体は、焼成時の熱による劣化も生じ得
る。
【0035】また、図3(a)に示すように、希ガス放
電であるため、例えばキセノン(Xe)分子の場合には主に
172nmなど、発生する紫外線の波長が短く、VUV(v
acuum ultraviolet)とも呼ばれる波長が200nmより短
い紫外線となるため、このVUVが蛍光体層のごく表層
にしか到達せず、表層の蛍光体20の劣化が著しい。例え
ば、実験の結果では、照射波長の300倍より深層には
VUVは到達せず、平均粒径3μmの蛍光体において
は、10μmより深い層には、VUVは全く到達してい
なかった。
【0036】しかしながら、この蛍光ランプ10は、所定
の開口部17から光を照射するアパーチャタイプの蛍光ラ
ンプ10であり、蛍光体にて可視光に変換された光をVU
Vの照射方向に戻す必要があり、深層部P1の可視光反射
率を高める必要がある。
【0037】そこで、本実施の形態では、図3(c)に
示すように、劣化に関与する表層部P2の蛍光体R,G,
Bについて、平均粒径を大きくし、例えば、キセノンガ
スを用いた場合には、本来板状のBAM蛍光体が崩れる
などして形成された微細粒子を除去して平均粒径を5μ
m以上とすることにより、質量あたりの表面積を小さく
でき、紫外線やイオン衝撃による劣化を抑制し、寿命特
性を向上できた。
【0038】また、蛍光体に微粒子が混入すると、蛍光
体の質量あたりの表面積が増大し、紫外線及びイオン衝
撃のいずれに対しても劣化が著しくなるが、粒径を制御
した蛍光体を用いて実験した結果、表層部の蛍光体につ
いては、平均粒径に対して3分の1の径寸法の微粒子が
混合する割合が、20%以下であれば、上記と同様に紫
外線やイオン衝撃による劣化に対する改善効果が得られ
ることが分かった。
【0039】そして、深層部P1は、VUVが到達しない
ため、表層部P2で変換された可視光の反射層として機能
する。従って、深層部P1の材料は、可視光を反射する材
料であれば良く、特に、粒子の粒径が3μm以下では反
射率が飽和するため、粒径3μm以下の粒子を配置する
ことが適当である。
【0040】また、粒径を上記の式の範囲で大きくし、
例えば平均粒径を5μm以上とすることは、劣化の著し
いBAM蛍光体の青色蛍光体Bに特に有効である。ま
た、蛍光ランプは、電子写真方式の複写機の読み取り光
源などとしては、この青色蛍光体Bを単色で用いる場合
もあるが、緑色蛍光体G及び赤色蛍光体Rと混合して白
色の蛍光ランプ10として用いられる場合が多い。そし
て、このように各色の蛍光体R,G,Bを用いる場合
は、緑色蛍光体G及び赤色蛍光体Rの粒径は、青色蛍光
体Bと同一の大径として混合して塗布するほか、青色蛍
光体Bより小径とすることもできる。そして、緑色蛍光
体G及び赤色蛍光体Rの粒径を、青色蛍光体Bより小さ
くすることにより、各蛍光体R,G,Bの劣化度合いを
均一化して、長期にわたり色の特性を維持することがで
きる。
【0041】さらに、大径の粒子のみを用いた場合に
は、散乱により反射率が小さくなり、結果的に開口部17
から照射される光束が減少するが、図4に示すように、
緑色蛍光体G及び赤色蛍光体Rを3μm以下の粒径の微
粒子として、青色蛍光体Bと混合して塗布することによ
り、バルブ11に近い深部に位置する緑色蛍光体G及び赤
色蛍光体Rを反射層として機能させ、開口部17から照射
される光束を増大させ、1層の蛍光体層Pのみで、容易
に優れた特性を実現できる。
【0042】次に、図5及び図6のグラフを参照して、
実験の結果を示す。
【0043】図5のグラフの実験は、深層部P1は、膜厚
35μmの酸化チタン層、表層部P2は、各種粒径の膜厚
15μmのBAM蛍光体の単色の蛍光ランプ10の光強度
の変化すなわち寿命特性を調べたものである。また、図
6のグラフの実験は、深層部P1は、膜厚35μmの酸化
チタン層、表層部P2は、各種粒径の赤、緑、青色の蛍光
体R,G,Bを混合して膜厚15μmとしたRGB色混
合の蛍光ランプ10の青色(450nm)のスペクトル強度
の変化から寿命特性を調べたものである。なお、図5の
グラフの光強度及び図6のグラフのスペクトル強度はそ
れぞれ任意単位である。また、蛍光ランプの寿命は、例
えば、輝度が初期値の80%に低下するまでの時間とし
て示される。
【0044】そして、これら実験により、蛍光ランプの
寿命は、平均粒径に依存することが分かった。
【0045】なお、各蛍光体R,G,B、上記の組成に
限られず、他の組成の蛍光体を用いることができる。青
色蛍光体Bも、BAM蛍光体を主成分とすれば、他の蛍
光体を用いることができる。
【0046】また、開口部17は、蛍光体層Pを全く形成
しないほか、可視光が透過する範囲で、他の部分より薄
く形成することもできる。
【0047】さらに、バルブの形状、電極の配置は種々
の構成を採り得るもので、電極については、バルブの内
部に配置することも可能であり、また、少なくとも一方
の電極が、誘電体で覆われれていれば良い。
【0048】
【発明の効果】請求項1記載の蛍光ランプによれば、蛍
光体層は、放電ガスに希ガスを用いた場合に照射される
短波長の紫外線やイオン衝撃の影響を受ける表層部に、
深層部の粒子より粒径が大きく、よって、質量あたりの
表面積の小さい蛍光体を用いることにより、蛍光体の劣
化を抑制し、良好な初期輝度と寿命特性とを実現でき
る。また、深層部に配置された粒径の小さい粒子は、反
射層として機能させることができる。
【0049】請求項2記載の蛍光ランプによれば、請求
項1記載の効果に加え、表層部の蛍光体の平均粒径を5
μm以上とすることにより、蛍光体の劣化を抑制する効
果が十分に得られる。
【0050】請求項3記載の蛍光ランプによれば、蛍光
体層は、放電ガスに希ガスを用いた場合に照射される短
波長の紫外線やイオン衝撃の影響を受けて劣化が生じや
すい青色蛍光体について、平均粒径を5μm以上とする
ことにより、蛍光体の劣化を抑制し、良好な初期輝度と
寿命特性とを実現できる。
【0051】請求項4記載の蛍光ランプによれば、請求
項1ないし3いずれか一記載の効果に加え、放電ガスに
希ガスを用いた場合に照射される短波長の紫外線やイオ
ン衝撃の影響を受けて劣化が生じやすいユーロピウム付
活アルミン塩酸蛍光体及びユーロピウム・マンガン付活
アルミン塩酸蛍光体の少なくとも一方を有した青色蛍光
体について、蛍光体の劣化を抑制し、良好な初期輝度と
寿命特性とを実現できる。
【0052】請求項5記載の蛍光ランプによれば、請求
項1ないし4いずれか一記載の効果に加え、全ての蛍光
体の粒径を大きくする構成に比べ、製造コストを低減で
きる。また、各色の劣化度合いを均一化し、可視光の色
の特性を維持できる。そして、粒径の小さい蛍光体を深
層部に配置することにより、反射層として機能させるこ
とができる。
【0053】請求項6記載の蛍光ランプによれば、請求
項5記載の効果に加え、蛍光体層は、青色蛍光体、赤色
蛍光体、緑色蛍光体を混合した3波長域発光形であり、
良好な初期輝度と寿命特性とが実現される3波長域発光
形の蛍光ランプを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光ランプの一実施の形態を示す一部
を拡大した断面の説明図である。
【図2】同上蛍光ランプを示す断面図である。
【図3】同上蛍光ランプを示す一部を拡大した断面の説
明図である。 (a)はVUVの到達深度を示す説明図 (b)はBAM蛍光体の劣化を示す説明図 (c)は本発明の蛍光体を示す説明図
【図4】本発明の蛍光ランプの他の実施の形態を示す一
部を拡大した断面の説明図である。
【図5】本発明の蛍光ランプのBAM単色の構成の寿命
特性を示すグラフである。
【図6】本発明の蛍光ランプのRGB色混合の構成の寿
命特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 蛍光ランプ 11 バルブ 12 放電空間 15 電極 B 青色蛍光体 G 緑色蛍光体 P 蛍光体層 P1 深層部 P2 表層部 R 赤色蛍光体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電空間を設けたバルブと;放電空間に
    封入された希ガスを主体とする放電ガスと;放電空間を
    介して対向する電極と;少なくとも一方の電極の放電空
    間側を覆う誘電体と;放電空間に臨んでバルブの内周面
    に設けられ、所定の粒径の粒子を備えた深層部と、この
    深層部の放電空間側に位置し、かつ、深層部の粒子より
    粒径の大きい蛍光体を備えた表層部とを有する蛍光体層
    と;を具備していることを特徴とする蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】 表層部の蛍光体の平均粒径は、5μm以
    上であることを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ。
  3. 【請求項3】 放電空間を設けたバルブと;放電空間に
    封入された希ガスを主体とする放電ガスと;放電空間を
    介して対向する電極と;少なくとも一方の電極の放電空
    間側を覆う誘電体と;放電空間に臨んでバルブの内周面
    に設けられ、平均粒径が5μm以上の青色蛍光体を備え
    た蛍光体層と;を具備していることを特徴とする蛍光ラ
    ンプ。
  4. 【請求項4】 蛍光体層は、ユーロピウム付活アルミン
    塩酸蛍光体及びユーロピウム・マンガン付活アルミン塩
    酸蛍光体の少なくとも一方を有した青色蛍光体を備えた
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか一記載の蛍
    光ランプ。
  5. 【請求項5】 蛍光体層は、青色に発光する青色蛍光体
    及び他の色に発光する蛍光体を備え、他の色に発光する
    蛍光体は、平均粒径が3μm以下であることを特徴とす
    る請求項1ないし4いずれか一記載の蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】 蛍光体層は、青色蛍光体、赤色蛍光体、
    緑色蛍光体を混合した3波長域発光形であることを特徴
    とする請求項5記載の蛍光ランプ。
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