JP2001216918A - 偏向ヨーク及び陰極線管 - Google Patents

偏向ヨーク及び陰極線管

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JP2001216918A
JP2001216918A JP2000028058A JP2000028058A JP2001216918A JP 2001216918 A JP2001216918 A JP 2001216918A JP 2000028058 A JP2000028058 A JP 2000028058A JP 2000028058 A JP2000028058 A JP 2000028058A JP 2001216918 A JP2001216918 A JP 2001216918A
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coil
deflection
magnetic field
auxiliary
ray tube
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Kyosuke Aoki
恭介 青木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏向ヨークの磁界を電気的に調整することを
可能にすることにより、特性のばらつきに対応して調整
することができる偏向ヨーク、及びこの偏向ヨークを備
えて偏向中心を容易に調整することができる陰極線管を
提供する。 【解決手段】 垂直偏向コイルVの配置部3に垂直方向
の磁界を誘起させる補助コイル11,12が配置され、
この補助コイル11,12による磁界によって、水平偏
向磁界を変化させる偏向ヨーク及びこの偏向ヨークを備
えた陰極線管を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏向ヨーク及びこ
の偏向ヨークを備えた陰極線管に係わる。
【0002】
【従来の技術】カラー陰極線管においては、電子銃から
出射する電子ビームを蛍光面の所定の位置に当てるため
に、陰極線管体の外に偏向ヨークを設けて偏向磁界を発
生させて電子ビームを電磁偏向させている。
【0003】そして、偏向ヨークは、後述するネックシ
ャドウが発生しないように偏向中心が設定され、全体の
長さがほぼこの偏向中心によって決まるようになされて
いる。
【0004】陰極線管では、この偏向中心即ち偏向磁界
の磁界分布中心をあまりに電子銃側に設定したのでは、
表示画面のコーナー部分に向かって射出された電子ビー
ムが走行の途中で陰極線管体の内壁面に衝突してしま
い、これによりコーナー部分で電子ビームの走行が妨害
されてネックシャドウが発生する。
【0005】このため偏向ヨークでは、陰極線管のネッ
ク部の長さに比して、蛍光面側に偏向コイルの長さを延
長し、これにより偏向中心が規定位置以上陰極線管の蛍
光面側になるように設定してネックシャドウを有効に回
避するようになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この偏向ヨ
ークは、その内側がほぼ陰極線管体の曲面に沿うように
形成されている。しかしながら、実際に偏向ヨークを取
り付ける際には、陰極線管体の曲面に沿うように一定の
位置に取り付けてしまうと、特性のばらつきに対応でき
なくなる。
【0007】そのため、ほぼ陰極線管体の曲面に沿って
形成された偏向ヨークを陰極線管体の管軸方向即ち電子
銃側にずらして、陰極線管体と偏向ヨークの間に隙間が
形成されるようにしている。これにより、偏向中心が適
切な位置となるように調整していた。
【0008】さらに、この隙間が開いた偏向ヨークにつ
いて、電子銃側を固定した状態で、蛍光面側を管軸方向
とは垂直な水平方向・鉛直方向に動かして、管軸方向と
垂直な方向の磁界分布の調整を行っていた。
【0009】このように、陰極線管の特性のばらつきに
対応させるために、偏向ヨークの位置調整が必要であっ
た。しかも、偏向中心の位置を調整するために、偏向ヨ
ークを管軸方向に移動させる量は、個々の陰極線管毎に
ばらつくため、調整の手間が煩雑になっていた。また、
上述の手法では微調整が難しかった。
【0010】上述した問題の解決のために、本発明にお
いては、偏向ヨークの磁界を電気的に調整することを可
能にすることにより、特性のばらつきに対応して調整す
ることができる偏向ヨーク、及びこの偏向ヨークを備え
て偏向中心を容易に調整することができる陰極線管を提
供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の偏向ヨークは、
垂直偏向コイルの配置部に、垂直方向の磁界を誘起させ
る補助コイルが配置され、補助コイルによる磁界によっ
て水平偏向磁界を変化させるものである。
【0012】本発明の陰極線管は、垂直偏向コイルの配
置部に垂直方向の磁界を誘起させる補助コイルが配置さ
れ、補助コイルによる磁界によって水平偏向磁界を変化
させる偏向ヨークを備えたものである。
【0013】上述の本発明の偏向ヨークの構成によれ
ば、補助コイルによる磁界によって水平偏向磁界を変化
させることにより、偏向ヨークによる水平偏向磁界の偏
向中心の位置を移動させることが可能になる。
【0014】上述の本発明の陰極線管の構成によれば、
上記偏向ヨークを備えたことにより、偏向ヨークによる
水平偏向磁界の偏向中心の位置を移動させて、陰極線管
の偏向中心を容易に調整することができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、垂直偏向コイルの配置
部に、垂直方向の磁界を誘起させる補助コイルが配置さ
れ、補助コイルによる磁界によって水平偏向磁界を変化
させる偏向ヨークである。
【0016】また本発明は、上記偏向ヨークにおいて、
2つの補助コイルを有する構成とする。
【0017】本発明は、垂直偏向コイルの配置部に垂直
方向の磁界を誘起させる補助コイルが配置され、補助コ
イルによる磁界によって水平偏向磁界を変化させる偏向
ヨークを備えた陰極線管である。
【0018】図6は本発明を適用する偏向ヨークの一部
断面を示す側面図である。尚図6において断面側は、説
明に必要な部品のみ記載し、他の構成部品の記載は省略
している。
【0019】この偏向ヨーク1は、組立工程において、
水平偏向コイルボビン2及び垂直偏向コイルボビン3が
組み合わされた後、外側からコア4が取り付けられ、続
いて前カバー5及び裏カバー6が取り付けられて形成さ
れる。ここで、コア4は、略円錐筒形状のリングコアを
形成するように、2つのフェライトコアを組み合わせ
て、垂直偏向コイルボビン3の外側に配置される。これ
により、コア4は、水平偏向磁界及び垂直偏向磁界の磁
気回路を形成し、偏向ヨークにおいて、効率よく電磁偏
向できるようになされている。
【0020】垂直偏向コイルボビン3には、垂直巻線工
程において垂直偏向コイルが巻線されて垂直偏向コイル
アッセンブリが形成される。ここでこの垂直偏向コイル
は、セクション巻きにより鞍型に形成され、偏向ヨーク
1を陰極線管に配置した際に、この陰極線管のネック部
を左右から挟むように水平偏向コイルボビン2の外側、
コア4の内側に配置される。これにより垂直偏向コイル
は、陰極線管のネックを左右に横切る垂直偏向磁界を形
成するようになされている。
【0021】これに対して水平偏向コイルボビン2に
は、水平巻線工程において水平偏向コイルが巻線されて
水平偏向コイルアッセンブリが形成される。このとき水
平偏向コイルは、セパレータの内側の側面と、前端面及
び後端面に形成された突起とを用いて規定のマグネット
ワイヤを巻線し、これによりセクション巻きにより鞍型
に形成される。また水平偏向コイルは、偏向ヨーク1を
陰極線管に配置した際に、この陰極線管のネック部を上
下から挟むように、垂直偏向コイルボビン3の内側に配
置される。これにより水平偏向コイルは、陰極線管のネ
ックを上下に横切る水平偏向磁界を形成するようになさ
れている。
【0022】以上の偏向ヨーク1の構成において、水平
偏向コイル及び垂直偏向コイルにより形成される偏向磁
界は、陰極線管の管軸をそれぞれ上下及び左右に横切っ
た後、コア4をほぼ半周周回して元の水平偏向コイル及
び垂直偏向コイルに戻り、偏向電流の極性が反転すると
この逆の経路を辿るようになる。この偏向磁界は、偏向
電流の変化に追随して変化し、これにより偏向ヨーク1
では、電子銃から射出された電子ビームを電磁偏向する
ことができる。
【0023】次に、本発明の一実施の形態として、偏向
ヨークの垂直偏向コイルボビンを蛍光面側から見た図を
図1に示す。尚、図1では、多数の電線が巻かれて成る
コイルを1本の太い線によって示している。また、図1
では説明に必要な部品のみ示している。
【0024】この垂直偏向コイルボビン3は、図6に示
したように、内側に水平偏向コイルが巻かれた水平偏向
コイルボビン2を組み込み、外側にコア4を、さらに前
カバー5及び裏カバー6を取り付けることにより偏向ヨ
ーク1を構成するものである。
【0025】そして、垂直偏向コイルボビン3の蛍光面
側には、陰極線管体の形状にならった垂直偏向コイルボ
ビン3の内側の曲面3aから外側に突出するようにつば
8が設けられ、さらにこのつば8に中心軸から放射状に
延びる方向の爪状の突起9が多数設けられている。この
突起9の根元付近に電線を引っかけて巻線を行うことに
より、容易に所望の形状のコイルを形成することができ
るものである。
【0026】本実施の形態においては、図1に示すよう
に、特に垂直偏向コイルボビン3に、垂直偏向コイルV
とは別に2つの補助コイル、即ち第1の補助コイル11
及び第2の補助コイル12が配置される。
【0027】垂直偏向コイルVは、そのごく一部を図1
に示すように、コイルの開口が上下方向(Y軸方向)に
広くなるように垂直偏向コイルボビン3に巻かれてい
る。
【0028】これに対して、第1の補助コイル11及び
第2の補助コイル12は、水平偏向コイルと類似した巻
き方即ちコイルの開口が水平方向(X軸方向)に広くな
るように垂直偏向コイルボビン3に巻かれている。
【0029】第1の補助コイル11は、図1中手前側即
ち蛍光面側で巻き角が広くなるように巻かれており、第
2の補助コイル12は、図1中奥側即ち電子銃側で巻き
角が広くなるように巻かれている。
【0030】そして、2つの補助コイル11,12は、
水平偏向コイルと同様にコイルの開口が水平方向(X軸
方向)に広くなるように巻かれているため、水平偏向コ
イルとの結合によって、2つの補助コイル11,12に
誘起電圧(逆起電圧)が生じる。この誘起電圧によっ
て、補助コイル11,12には水平偏向磁界を打ち消す
磁界を発生する方向の電流が流れる。
【0031】また、図2に図1の垂直偏向コイルボビン
3をY軸方向から見た図に、垂直偏向コイルボビン3の
内部にある2つの補助コイル11,12を付加して示
す。尚、図2中破線は、多数設けられる突起9の図示を
省略する代わりに突起9の先端部分の位置を示してい
る。この図2に示すように、図1では見えない垂直偏向
コイルボビン3の電子銃側にも、同様のつば8と突起9
が設けられ、2つの補助コイル11,12はこれら電子
銃側の突起9の根元にも引っかけられて巻線がなされ
る。
【0032】上述のように、第1の補助コイル11と第
2の補助コイル12とは、互いに蛍光面側の巻き角と電
子銃側の巻き角の大小関係が逆になっているため、水平
偏向磁界を打ち消す磁界の磁界分布がそれぞれ異なる。
即ち第1の補助コイル11は、蛍光面側の巻き角が大き
いので、蛍光面側の磁界が大きくなり、蛍光面側の磁界
をより多く打ち消す。従って、偏向磁界の中心は後方に
移動する。一方、第2の補助コイル12は、電子銃側の
巻き角が大きいので、電子銃側の磁界が大きくなり、電
子銃側の磁界をより多く打ち消す。従って、偏向磁界の
中心は前方に移動する。このことを利用して、後述する
ように水平偏向磁界の分布を制御して、偏向中心を移動
させることが可能になる。
【0033】次に、補助コイル11,12を用いて水平
偏向磁界の分布を変更することにより、偏向中心の位置
を動かす作用について、図3を用いて説明する。
【0034】図3Aは図2と同じ垂直偏向コイルボビン
3を陰極線管の軸方向(Z方向)が横になるように配置
した図である。また、図3B〜図3Fに示す磁界分布
は、この図3Aの垂直偏向コイルボビン3及び補助コイ
ル11,12の各位置に対応している。
【0035】このとき、水平偏向コイル(図示せず)に
より発生する水平偏向磁界ΦMは、図3Bに示す分布と
なり、水平偏向磁界ΦMの磁界の中心O1は図3B中鎖
線の位置にある。
【0036】次に、第1の補助コイル11は蛍光面側の
巻き角が大きいため、第1の補助コイル11の磁界ΦA
は、図3Cに示すように蛍光面側に多く分布する。従っ
て、蛍光面側の水平偏向磁界ΦMをより多く打ち消すこ
とにより、図3Dに示すような合成磁界ΦTAが形成さ
れて、偏向磁界の中心O2は図3Bの中心O1の位置よ
り後方(電子銃側)に移動する。
【0037】一方、第2の補助コイル12は電子銃側の
巻き角が大きいため、第2の補助コイル12の磁界ΦB
は、図3Eに示すように、電子銃側に多く分布する。従
って、電子銃側の水平偏向磁界ΦMをより多く打ち消す
ことにより、図3Fに示すような合成磁界ΦTBが形成
されて、偏向磁界の中心O3は図3Bの中心O1の位置
より前方(蛍光面側)に移動する。
【0038】さらに、2つの補助コイル11,12の電
流の大きさを変更して、これら補助コイル11,12に
より発生する磁界ΦA,ΦBの強さを変更することによ
り、水平偏向磁界ΦMの磁界の中心の位置を調整するこ
とができる。即ち偏向ヨーク1の偏向中心の位置を変更
して、その実効位置を電気的に調整することができる。
【0039】さらに、2つの補助コイル11,12は、
それぞれ可変インダクタに接続されることにより、補助
コイル11,12を流れる電流量を変化させることがで
きるように構成される。
【0040】即ち図4に回路図を示すように、可変イン
ダクタとして、第1の調整用コイルL1及び第2の調整
用コイルL2が設けられ、第1の補助コイル11は第1
の調整用コイルL1に接続され、第2の補助コイル12
は第2の調整用コイルL2に接続されて、それぞれルー
プ(閉回路)を形成している。そして、第1の補助コイ
ル11及び第2の補助コイル12、第1の調整用コイル
L1及び第2の調整用コイルL2は、それぞれの一端が
互いに接続されていて、2つのループが一部共通とされ
ている。
【0041】第1の調整用コイルL1のインダクタンス
が小さくなると、第1の補助コイル11を含む閉回路の
インダクタンスが小さくなるため、第1の補助コイル1
1に流れる電流が増加する。この結果、第1の補助コイ
ル11により発生する磁界が大きくなる。
【0042】一方、第2の調整用コイルL2のインダク
タンスが小さくなると、第2の補助コイル12を含む閉
回路のインダクタンスが小さくなるため、第2の補助コ
イル12に流れる電流が増加する。この結果、第2の補
助コイル12により発生する磁界が大きくなる。
【0043】さらに、図5に調整用コイルL1,L2の
具体的な構成を示す。2つの調整用コイルL1,L2
は、共通のコイルボビン13に巻かれていて、間にネジ
コア14と調整用つまみ15が設けられている。調整用
つまみ15を回転させるとつまみ15内部のネジにより
ネジコア14が図中左右に動く。
【0044】このように調整用つまみ15を動かすこと
により、コイルボビン13に巻き付けられた調整用コイ
ルL1,L2の中にネジコア14が一方では入りこみ、
他方では抜け出るように連動する。
【0045】これにより、第1の調整用コイルL1と第
2の調整用コイルL2に、互いに逆の作用を及ぼす。即
ち第1の調整用コイルL1のインダクタンスが増加する
と第2の調整用コイルL2のインダクタンスが減少し、
逆に第1の調整用コイルL1のインダクタンスが減少す
ると第2の調整用コイルL2のインダクタンスが増加す
る。このように、調整用コイルL1,L2のインダクタ
ンスを連動させて変化させることができる。
【0046】尚、調整用つまみ15により、2つの調整
用コイルL1,L2の磁界は分断されており、互いに影
響しないようになっている。
【0047】また、好ましくは、ネジコア14が中心に
位置するときに2つの補助コイル11及び12に流れる
電流によって水平偏向磁界の中心が影響を受けない状態
となるように、調整用コイルL1,L2及び補助コイル
11,12の4つのコイルのインダクタンスを設定す
る。
【0048】この図4及び図5に示す構成の調整用コイ
ルL1,L2を、次のように動作させることにより、第
1の補助コイル11及び第2の補助コイル12を流れる
電流量を変化させることができる。
【0049】まず、調整用つまみ15を回して右方向に
動かした場合には、ネジコア14が抜け出ることにより
第1の調整用コイルL1のインダクタンスが小さくなる
ため、第1の補助コイル11に流れる電流が増加し、第
1の補助コイル11により発生する磁界ΦA(図3C参
照)が大きくなる。また同時に、ネジコア14が入り込
むことにより第2の調整用コイルL2のインダクタンス
は大きくなるため、第2の補助コイル12に流れる電流
が減少し、第2の補助コイル12により発生する磁界Φ
B(図3E参照)が小さくなる。
【0050】これにより、第1の補助コイル11により
発生する磁界ΦAが大きくなると同時に第2の補助コイ
ル12により発生する磁界ΦBが小さくなるため、水平
偏向磁界の中心が図3Dと同様に電子銃側に移動し、偏
向中心を電子銃側に移動させることができる。
【0051】一方、調整用つまみ15を回して左方向に
動かした場合には、ネジコア14が入り込むことにより
第1の調整用コイルL1のインダクタンスが大きくなる
ため、第1の補助コイル11に流れる電流が減少し、第
1の補助コイル11により発生する磁界ΦAが小さくな
る。また同時に、ネジコア14が抜け出ることにより第
2の調整用コイルL2のインダクタンスは小さくなるた
め、第2の補助コイル12に流れる電流が増加し、第2
の補助コイル12により発生する磁界ΦBが大きくな
る。
【0052】これにより、第1の補助コイル11により
発生する磁界ΦAが小さくなると同時に第2の補助コイ
ル12により発生する磁界ΦBが大きくなるため、水平
偏向磁界の中心が図3Fと同様に蛍光面側に移動し、偏
向中心を蛍光面側に移動させることができる。
【0053】上述の本実施の形態によれば、水平偏向コ
イルからの水平偏向磁界ΦMにより誘起されるように第
1の補助コイル11及び第2の補助コイル12を配置し
たので、これら補助コイル11,12に誘起される逆起
電圧を利用して、水平偏向磁界ΦMを打ち消す磁界Φ
A,ΦBを形成することにより、偏向中心を移動するこ
とが可能になる。
【0054】そして、第1の補助コイル11及び第2の
補助コイル12に流れる電流量を調整することにより、
偏向中心の位置を調整することができる。
【0055】このようにして、偏向ヨークの位置を固定
してから、電気的に偏向中心を微調整することができ
る。これにより、製造の際に、常に管軸方向の一定位置
に偏向ヨークを固定した後に、陰極線管の特性に対応し
た調整を電気的な調整により行うことができる。従っ
て、煩雑な機械的な調整を必要としないので、陰極線管
の製造工程の簡略化を図ることができる。
【0056】また、偏向ヨークを最初に一定の位置に固
定した後、偏向ヨークを動かさなくても偏向中心を移動
させることも可能になる。
【0057】また、補助コイル11,12は垂直偏向コ
イルVが配置される垂直偏向コイルボビン3に設けられ
るため、特に補助コイルを配置するスペースを新たに設
ける必要がなく、単純な構成の偏向ヨーク1により偏向
中心の位置の調整を実現することができる。従って、偏
向ヨーク1を小型化、軽量化することが可能になる。
【0058】製造工程の簡略化や偏向ヨークの小型化・
軽量化を図ることができるため、製造コストや材料コス
トの削減を図ることができる。
【0059】上述の実施の形態では、2つの補助コイル
11及び12を設けたが、補助コイルは1つでも水平偏
向磁界の分布を変更して偏向中心の位置を移動させるこ
とが可能である。
【0060】このように補助コイルを1つにした場合に
も、同様に補助コイルを可変インダクタに接続して、補
助コイルを流れる電流量を調整できるようにすることに
より、偏向中心の位置を調整することができる。
【0061】そして、この場合には、補助コイルの開口
の開き角を大きくする等、なるべく開口の面積を大きく
することにより、補助コイルによる磁界の強さを大きく
して偏向中心の位置の調整を行いやすくすることが好ま
しい。
【0062】上述の実施の形態においては、水平偏向コ
イル及び垂直偏向コイルを共にセクション巻きにより鞍
型に形成する場合について説明したが、その他例えば垂
直偏向コイルをトロイダル巻線する場合等、様々な構成
の偏向ヨークに広く適用することができる。
【0063】また、その他の構成として、例えば垂直偏
向コイルが巻かれたボビンに別のコイルを貼り付けて補
助コイルを形成することも可能である。
【0064】上述の実施の形態のように補助コイル1
1,12を垂直偏向コイルボビン3に設けられた突起9
に掛けて巻く構成は、容易に垂直偏向コイルVの巻線工
程と一連の工程によって補助コイル11,12の巻線を
行うことができる利点を有する。
【0065】本発明は、上述の実施の形態に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他
様々な構成が取り得る。
【0066】
【発明の効果】上述の本発明によれば、電気的に偏向ヨ
ークの取り付け位置の調整ができるため、機械的な取り
付け位置を陰極線管の特性のばらつきに関係なく一定と
することができる。従って、偏向ヨークの取り付け位置
の調整が容易にでき、製造工程の簡略化を図ることがで
きる。
【0067】また、補助コイルは垂直偏向コイルの配置
部に形成されるため、新たに補助コイルを配置するスペ
ースを設ける必要がなく、偏向ヨークの形状を単純化す
ることができる。
【0068】即ち本発明により、偏向ヨークを備えた陰
極線管の製造コストや材料コストの低減を図ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における偏向ヨークの垂
直偏向コイルボビンを蛍光面側から見た図である。
【図2】図1の垂直偏向コイルボビンをY軸方向から見
た図に内部にある2つの補助コイルを付加して示した図
である。
【図3】A〜F 補助コイルを用いて水平偏向磁界の分
布を変更することにより、偏向中心の位置を動かす作用
を説明する図である。
【図4】図1に示した補助コイルの回路図である。
【図5】図4に示した調整用コイルの具体的な構成を示
す図である。
【図6】本発明を適用する偏向ヨークの一部断面を示す
側面図である。
【符号の説明】
1 偏向ヨーク、2 水平偏向コイルボビン、3 垂直
偏向コイルボビン、4コア、5 前カバー、6 裏カバ
ー、8 つば、9 突起、11 第1の補助コイル、1
2 第2の補助コイル、13 コイルボビン、14 ネ
ジコア、15調整用つまみ、V 垂直偏向コイル、L1
第1の調整用コイル、L2 第2の調整用コイル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直偏向コイルの配置部に、垂直方向の
    磁界を誘起させる補助コイルが配置され、 上記補助コイルによる磁界によって、水平偏向磁界を変
    化させることを特徴とする偏向ヨーク。
  2. 【請求項2】 2つの上記補助コイルを有することを特
    徴とする請求項1に記載の偏向ヨーク。
  3. 【請求項3】 垂直偏向コイルの配置部に垂直方向の磁
    界を誘起させる補助コイルが配置され、 上記補助コイルによる磁界によって水平偏向磁界を変化
    させる偏向ヨークを備えたことを特徴とする陰極線管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6737818B2 (en) 2001-11-22 2004-05-18 Hitachi, Ltd. Deflection yoke and cathode ray tube device

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