JP2001215806A - 中間転写ベルトおよびその製造方法 - Google Patents

中間転写ベルトおよびその製造方法

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JP2001215806A
JP2001215806A JP2000024229A JP2000024229A JP2001215806A JP 2001215806 A JP2001215806 A JP 2001215806A JP 2000024229 A JP2000024229 A JP 2000024229A JP 2000024229 A JP2000024229 A JP 2000024229A JP 2001215806 A JP2001215806 A JP 2001215806A
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Akihiro Muneta
明博 棟田
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Fujikura Composites Inc
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Fujikura Rubber Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベルトの移動方向および幅方向に対する永久
伸びが小さく、色ズレのない鮮明な画像を長期間にわた
り形成することができ、転写性能にも優れた中間転写ベ
ルトを提供すること。 【解決手段】 本発明の中間転写ベルトは、電子写真プ
ロセスに適用される中間転写ベルトであって、導電性の
短繊維がベルトの移動方向または幅方向に配向された状
態で加硫ゴム中に含有されてなる第1の基材層10と、
この第1の基材層における短繊維の配向方向と直交する
方向に導電性の短繊維が配向された状態で加硫ゴム中に
含有されてなる第2の基材層20と、スポンジ状の弾性
体からなる中間層30と、離型層40とが積層されてい
ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写ベルトお
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機やファックスなどの電子写
真プロセスにおいて、使用できる転写紙の選択範囲が広
いことなどから、中間転写ベルトを用いる中間転写方式
が採用されている。かかる中間転写ベルトとしては、樹
脂またはゴムからなるものが知られている。
【0003】しかしながら、従来公知の中間転写ベルト
は、十分な機械的特性を有するものではなく、長期間の
使用によりベルトの移動方向(回転方向)に永久伸びが
発生し、これに起因して、形成されるカラー画像に色ズ
レが生じて鮮明性が損なわれてしまうという問題があ
る。また、ベルトの幅方向(前記移動方向に直交する方
向をいう。)に永久伸びが発生すると、そのような中間
転写ベルトの端部がフランジ等に当たって擦られ、破損
してしまうこともある。
【0004】このような問題を解決するために、下記
(1)〜(2)に示すような中間転写ベルトが提案され
ている。 (1)ポリアミノ織布で補強されたゴムからなる中間転
写ベルト(特開平3−293385号公報参照)。 (2)織布などからなる芯体層を有する弾性層を含む中
間転写ベルト(特開平11−84901号公報参照)。
【0005】しかしながら、上記(1)の中間転写ベル
トにあっては、これを構成するゴムと織布の電気抵抗差
が過大であり、当該中間転写ベルトの厚さ方向の電気抵
抗値が非常に高くなってしまい、良好な静電転写特性を
有するものとならないという問題がある。また、織布の
形状が形成画像に顕れてしまうことがある。さらに、織
布を構成するポリアミド繊維は可撓性が大きく、長期間
の使用により応力緩和が生じやすい。また、上記(2)
の中間転写ベルトにあっては、芯体層を有する弾性層を
加工すること、特にシームレス構造に加工することが困
難である。また、永久伸びの抑制効果をベルト全域にわ
たって発現させることができない。
【0006】一方、ベルトの移動方向における伸びの小
さい中間転写ベルトとして、弾性率の高いエラストマー
や樹脂フィルムからなるものが使用されている。
【0007】しかしながら、弾性率の高い材料からなる
中間転写ベルトはその表面が硬く、当該中間転写ベルト
を使用する場合において、感光体ドラムおよび二次転写
ローラとの間に十分な幅のニップを形成することができ
ず、また、当該ニップ領域において均一な押圧力を作用
させることができない、という問題がある。このため、
感光体ドラム表面に形成されたトナー像を正確に受理す
ることができなかったり、受理されたトナー像を転写紙
などの二次転写体に正確に転写することができなかった
りする。そして、トナー像の正確な受理および二次転写
体への正確な転写が行われない場合には、形成される画
像にいわゆる中抜け現象などの転写不良が発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
事情に基いてなされたものである。本発明の第1の目的
は、機械的特性が良好で永久伸びが小さく、色ズレのな
い鮮明な画像を長期間にわたって形成することができる
中間転写ベルトを提供することにある。本発明の第2の
目的は、ベルトの移動方向および幅方向の何れに対して
も永久伸びが小さい中間転写ベルトを提供することにあ
る。本発明の第3の目的は、好適な電気的特性(電気抵
抗値)を有する中間転写ベルトを提供することにある。
本発明の第4の目的は、感光体ドラム表面に形成された
トナー像を正確に受理することができるとともに、受理
されたトナー像を二次転写体に正確に転写することがで
き、形成画像に転写不良を発生させない、転写性能に優
れた中間転写ベルトを提供することにある。本発明の第
5の目的は、機械的特性、電気的特性および転写性能の
良好な中間転写ベルトを好適に製造する方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の中間転写ベルト
は、電子写真プロセスに適用される中間転写ベルトであ
って、導電性の短繊維がベルトの移動方向または幅方向
に配向された状態で加硫ゴム中に含有されてなる第1の
基材層(10)と、この第1の基材層における短繊維の
配向方向と直交する方向(ベルトの幅方向または移動方
向)に導電性の短繊維が配向された状態で加硫ゴム中に
含有されてなる第2の基材層(20)と、スポンジ状の
弾性体からなる中間層(30)と、離型層(40)とが
積層されていることを特徴とする
【0010】本発明の中間転写ベルトにおいては、下記
の形態が好ましい。 (1)前記第1の基材層における導電性の短繊維がベル
トの移動方向に配向され、前記第2の基材層における導
電性の短繊維がベルトの幅方向に配向されていること。 (2)前記第1の基材層および前記第2の基材層を構成
する導電性の短繊維が炭素繊維からなること。 (3)圧縮方向に50μmの歪みを与えたときの応力が
0.1〜0.5MPaであること。 (4)シームレス構造であること。 (5)下記(a)〜(c)に示す物性条件を具備するこ
と。
【0011】(a)ベルト移動方向における引張強さ:
10MPa以上 (b)ベルト移動方向における引張応力(3%モジュラ
ス):2MPa以上 (c)ベルト移動方向における伸び:400%以下
【0012】本発明の製造方法は、第1の基材層(1
0)と、第2の基材層(20)と、中間層(30)と、
離型層(40)とが積層されている本発明の中間転写ベ
ルトを製造する方法であって、未加硫ゴムからなる離型
層形成用材料層(40A)をスリーブの外周面に形成す
る工程と、当該離型層形成用材料層(40A)の表面
に、発泡剤を含有する未加硫ゴムからなる中間層形成用
材料層(30A)を積層形成する工程と、前記離型層形
成用材料層(40A)および前記中間層形成用材料層
(30A)を加硫することにより、離型層(40)およ
び中間層(30)を形成する工程と、当該中間層(3
0)の表面に、加硫されて第2の基材層となる第2の基
材層形成用材料層(20A)を形成する工程と、当該第
2の基材層形成用材料層(20A)の表面に、加硫され
て第1の基材層となる第1の基材層形成用材料層(10
A)を形成する工程と、前記第2の基材層形成用材料層
(20A)および前記第1の基材層形成用材料層(10
A)を加硫することにより、第2の基材層(20)およ
び第1の基材層(10)を形成し、前記離型層(40)
と、前記中間層(30)と、当該第2の基材層(20)
と、当該第1の基材層(10)との筒状積層体を得る工
程と、当該筒状積層体を前記スリーブから取り外すとと
もに、当該筒状積層体の内周面と外周面とが逆になるよ
う反転させることにより、前記第1の基材層(10)の
表面を内周面とし、前記離型層(40)の表面を外周面
とする筒状積層体を形成する工程とを含むことを特徴と
する。
【0013】また、本発明の製造方法は、前記第1の基
材層(10)における導電性の短繊維がベルトの移動方
向に配向され、前記第2の基材層(20)における導電
性の短繊維がベルトの幅方向に配向されている本発明の
中間転写ベルトを製造する方法であって、未加硫ゴムか
らなる離型層形成用材料層(40A)をスリーブの外周
面に形成する工程と、当該離型層形成用材料層(40
A)の表面に、発泡剤を含有する未加硫ゴムからなる中
間層形成用材料層(30A)を積層形成する工程と、前
記離型層形成用材料層(40A)および前記中間層形成
用材料層(30A)を加硫することにより、離型層(4
0)および中間層(30)を形成する工程と、当該中間
層(30)の表面に、導電性の短繊維が配向された状態
で含有されている未加硫ゴムシートを、当該短繊維の配
向方向と前記スリーブの軸方向が一致するように巻き付
けることにより、加硫されて第2の基材層となる第2の
基材層形成用材料層(20A)を形成する工程と、当該
第2の基材層形成用材料層(20A)の表面に、導電性
の短繊維が分散含有されているゴム糊をドクターナイフ
式の糊引装置で塗布することにより、塗布方向である前
記スリーブの円周方向に前記短繊維が配向された状態で
含有されている塗膜を形成する工程と、当該塗膜を乾燥
することにより、加硫されて第1の基材層となる第1の
基材層形成用材料層(10A)を形成する工程と、前記
第2の基材層形成用材料層(20A)および前記第1の
基材層形成用材料層(10A)を加硫することにより、
第2の基材層(20)および第1の基材層(10)を形
成し、前記離型層(40)と、前記中間層(30)と、
当該第2の基材層(20)と、当該第1の基材層(1
0)との筒状積層体を得る工程と、当該筒状積層体を前
記スリーブから取り外すとともに、当該筒状積層体の内
周面と外周面とが逆になるよう反転させることにより、
前記第1の基材層(10)の表面を内周面とし、前記離
型層(40)の表面を外周面とする筒状積層体を形成す
る工程とを含むことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。図1は、本発明の中間転写ベルトの層構成の一例
を示す説明用断面図であり、同図において、10は第1
の基材層、20は第2の基材層、30は中間層、40は
離型層である。
【0015】<第1の基材層>中間転写ベルトを構成す
る第1の基材層10は、導電性の短繊維がベルトの移動
方向に配向された状態で加硫ゴム中に含有されて構成さ
れている。これにより、短繊維の配向方向であるベルト
の移動方向において、永久伸びの抑制効果が発現され
る。
【0016】しかも、第1の基材層10に含有されてい
る短繊維が導電性を有するものであるので、中間転写ベ
ルトとして好適な電気的特性(電気抵抗値)が発現され
る。ここに、中間転写ベルトにおける「好適な電気的特
性」としては、体積抵抗率(ρ)で109 〜1012Ω−
cmとされる。中間転写ベルトに好適な電気的特性を付
与する観点から、短繊維が含有されてなる第1の基材層
10の体積抵抗率は、104 〜106 Ω−cmであるこ
とが好ましい。第1の基材層10の厚さは、0.1〜
0.6mmであることが好ましく、更に好ましくは0.
15〜0.25mmとされる。
【0017】<第2の基材層>中間転写ベルトを構成す
る第2の基材層20は、導電性の短繊維がベルトの幅方
向、すなわち、前記移動方向に直交する方向に配向され
た状態で加硫ゴム中に含有されて構成されている。これ
により、短繊維の配向方向であるベルトの幅方向におい
ても、永久伸びの抑制効果が発現される。
【0018】しかも、第2の基材層20に含有されてい
る短繊維が導電性を有するものであるので、中間転写ベ
ルトとして好適な電気的特性(電気抵抗値)が発現され
る。中間転写ベルトに好適な電気的特性を付与する観点
から、短繊維が含有されてなる第2の基材層20の体積
抵抗率は、104 〜106 Ω−cmであることが好まし
い。第2の基材層20の厚さは、0.1〜0.6mmで
あることが好ましく、更に好ましくは0.15〜0.2
5mmとされる。
【0019】<基材層を構成する短繊維>加硫ゴム中に
含有されて基材層(第1の基材層10および第2の基材
層20)を構成する短繊維の長さとしては、50〜20
0μmであることが好ましく、更に好ましくは100〜
200μmとされる。この長さが短過ぎると、配向によ
る補強効果(永久伸びの抑制効果)を十分に発揮するこ
とができない。一方、この長さが長過ぎると、当該繊維
を加硫ゴム中に均一に分散させることが困難となる。
【0020】また、当該短繊維の繊維径としては5〜2
0μmφであることが好ましく、更に好ましくは7〜1
0μmφとされる。
【0021】第1の基材層10および第2の基材層20
を構成する短繊維は、炭素繊維からなるものであること
が好ましい。かかる炭素繊維は、アクリル系、ピッチ系
およびレーヨン系など特に限定されるものではないが、
PAN(ポリアクリルニトリル)系の炭素繊維であるこ
とが好ましい。炭素繊維の弾性率は、例えば5〜60t
/mm2 とされ、好ましくは5〜30t/mm2 とされ
る。
【0022】第1の基材層および第2の基材層におい
て、短繊維の含有割合としては、ゴム成分100重量部
に対して5〜40重量部であることが好ましく、更に好
ましくは20〜30重量部とされる。この割合が5重量
部未満である場合には、得られる中間転写ベルトが良好
な機械的特性および電気的特性を有するものとならな
い。一方、この割合が40重量部を超えると、体積抵抗
率が低くなり過ぎて電圧を保持することができなくな
る。
【0023】<基材層を構成するゴム>基材層(第1の
基材層および第2の基材層)を構成するゴムとしては特
に限定されるものではなく、例えば天然ゴム、イソプレ
ンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ブ
チルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレ
ンターポリマーゴム、クロロプレンゴム、クロロスルホ
ン化ポリエチレンゴム、塩素化ポリエチレンゴム、アク
リロニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴム、シンジオ
タクチック1,2−ポリブタジエンゴム、エピクロロヒ
ドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴ
ム、多硫化ゴム、ポリノルボルネンゴム、水素化ニトリ
ルゴムなど挙げることができ、これらは単独でまたは2
種以上をブレンドして用いることができる。これらのう
ち、水素化ニトリルゴムおよびフッ素ゴムが好ましい。
また、第1の基材層10と、第2の基材層20とは、同
一のゴム材料から構成されていることが好ましい。
【0024】<中間層>中間層30は、スポンジ状の加
硫ゴム(以下、単に「スポンジゴム」という。)から構
成されている。中間層30としてスポンジゴムを設ける
ことにより、得られる中間転写ベルトは、その厚さ方向
において十分な柔軟性(圧縮変形性)を有するものとな
り、感光体ドラムおよび二次転写ローラとの間で、十分
な幅のニップを形成することができる。
【0025】中間層30を構成するスポンジゴムは、連
泡型であっても独立気泡型であってもよい。スポンジゴ
ムの空隙率は、例えば7〜30%とされる。
【0026】スポンジゴムにおけるゴムの種類としても
特に限定されるものではなく、基材層(第1の基材層お
よび第2の基材層)を構成するものとして例示したゴム
を挙げることができ、それらのうち、水素化ニトリルゴ
ムおよびフッ素ゴムが好ましい。また、中間層30を構
成するスポンジゴムとして、第2の基材層20を構成す
るゴムと同一のゴム材料を使用することが、第2の基材
層20と中間層30との密着性を向上させる観点から好
ましい。
【0027】スポンジゴムを得るために使用する発泡剤
としては、炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウム、重炭
酸アンモニウム、ジアゾアミノベンゼン、ジニトロソペ
ンタメチレンテトラミン、p,p’−オキシビス(ベン
ゼンスルホニルヒドラジド)などを挙げることができ
る。発泡剤の配合量としては、ゴム100重量部あた
り、通常5〜30重量部とされる。発泡剤の配合量が5
重量部未満であると、発泡が不十分となり、得られる中
間転写ベルトにおいて、厚さ方向における柔軟性を十分
に発揮することができない。一方、この配合量が30重
量部を超える場合には、空隙率が過大となって転写圧力
が不足する。
【0028】中間層30の厚さは0.1〜0.3mmで
あることが好ましく、更に好ましくは0.2〜0.3m
mとされる。この厚さが0.1mm未満である場合に
は、得られる中間転写ベルトにおいて、厚さ方向におけ
る柔軟性を十分に発揮することができない。一方、この
厚さが0.3mmを超える場合には、転写圧力が不足し
て離型層30に微小な位置ズレを生じさせ、形成される
画像に乱れが発生する。
【0029】<離型層>離型層40を構成する材料とし
ては、中間転写ベルトの表面層を構成するものとして従
来公知の材料を挙げることができる。具体的には、フッ
素ゴム、フッ素樹脂、シリコーンゴムおよびシリコーン
樹脂などを例示することができる。また、離型効果(表
面エネルギーの低下効果)を付与することのできる樹脂
粉末を添加した汎用ゴムなどを使用することもできる。
【0030】ここに、「離型効果を付与する樹脂粉末」
としては、PTFEなどのフッ素樹脂粉末、シリコーン
樹脂粉末などを挙げることができ、「汎用ゴム」として
は、基材層(第1の基材層および第2の基材層)を構成
するゴムとして、フッ素ゴムおよびシリコーンゴムと共
に例示したゴムを挙げることができる。なお、離型層4
0を構成する材料として、中間層30を構成するゴムと
同一のゴム材料を使用することが、離型層40と中間層
30との密着性を向上させる観点から好ましい。
【0031】離型層40の表面の動摩擦抵抗は0.7以
下であることが好ましく、更に好ましくは0.5以下、
特に好ましくは0.1〜0.5とされる。これにより、
当該中間転写ベルトに良好なクリーニング性およびトナ
ーフィルミング防止効果が付与される。離型層40の厚
さは5〜50μmであることが好ましく、更に好ましく
は20〜50μmとされる。
【0032】第1の基材層10、第2の基材層20、中
間層30および離型層40の各層を構成する材料の好適
な組合せを下記に示す。 〔フッ素ゴム系〕 ・第1の基材層10および第2の基材層20:フッ素ゴ
ム ・中間層30:フッ素系スポンジゴム ・離型層40:フッ素ゴム 〔水素化NBR系〕 ・第1の基材層10および第2の基材層20:水素化N
BR ・中間層30:水素化NBRからなるスポンジゴム ・離型層40:PTFE粉末が添加された水素化NBR
【0033】また、第1の基材層10と、第2の基材層
20と、中間層30と、離型層40とからなる中間転写
ベルトの厚さは0.4〜0.8mmであることが好まし
く、更に好ましくは0.5〜0.75mmとされる。
【0034】上記のような構成の本発明の中間転写ベル
トによれば、第1の基材層10中で配向する短繊維の補
強効果によってベルトの移動方向における永久伸びが抑
制されるとともに、第2の基材層20中で配向する短繊
維の補強効果によってベルトの幅方向における永久伸び
が抑制される。この結果、形成されるカラー画像に色ズ
レを生じさせることはなく、また、幅方向の永久伸びに
起因してベルト端部が破損するようなことはない。さら
に、第1の基材層10および第2の基材層20内で配向
している短繊維が導電性を有するものであるので、中間
転写ベルトとして好適な電気的特性が発現される。
【0035】また、スポンジゴムからなる中間層30を
備えている本発明の中間転写ベルトは、その厚さ方向に
おいて十分な柔軟性(圧縮変形性)を有している。これ
により、当該中間転写ベルトと感光体ドラムとの間にお
いて、均一な押圧力が作用する十分な幅のニップが形成
される。この結果、当該感光体ドラム表面に形成された
トナー像を正確に受理することができる。また、当該中
間転写ベルトと二次転写ローラとの間においても、均一
な押圧力が作用する十分な幅のニップが形成される。こ
の結果、当該中間転写ベルトに受理されたトナー像を二
次転写体に正確に転写することができる。
【0036】なお、図1に示した中間転写ベルトにおい
ては、第1の基材層10における短繊維がベルトの移動
方向に配向され、第2の基材層20における短繊維がベ
ルトの幅方向に配向されている場合を説明したが、第1
の基材層(内側層)における短繊維がベルトの幅方向に
配向され、第2の基材層における短繊維がベルトの移動
方向に配向されていてもよい。
【0037】<中間転写ベルトの物性>本発明の中間転
写ベルトは、第1の基材層および第2の基材層の各層に
おいて配向する短繊維の補強効果により、良好な機械的
特性を有している。本発明の中間転写ベルトは、上記
(a)〜(c)に示す物性条件を具備するものであるこ
とが好ましい。これにより、ベルトの移動方向におい
て、永久伸びの抑制効果を確実に発現することができ、
色ズレのない鮮明な画像を長期間にわたって形成するこ
とができる。なお、上記の物性値は、JIS K 63
01に準拠して測定される値をいうものとする。
【0038】なお、ベルトとして十分な強度を確保する
観点から、本発明の中間転写ベルトは、シームレス構造
であることが好ましい。
【0039】<中間転写ベルトの好ましい圧縮特性>本
発明の中間転写ベルトは、スポンジ状の弾性体からなる
中間層のクッション作用により、その厚さ方向において
十分な柔軟性を有している。具体的には、圧縮方向に5
0μmの歪みを与えたときの応力が0.5MPa以下で
あること、特に0.1〜0.5MPaであることが好ま
しい。この圧縮応力が0.5MPa以下であることによ
り、感光体ドラムおよび二次転写ローラとの当接圧力に
より、これらの間で、十分な幅(例えば5mm)のニッ
プを形成することができ、優れた転写性能(トナー像の
正確な受理および二次転写体への正確な転写)を発現す
ることができる。
【0040】<本発明の製造方法>本発明の中間転写ベ
ルトを製造する方法は、特に限定されるものではない
が、以下に示す方法(本発明の製造方法)によって好適
に製造することができる。
【0041】本発明の製造方法は、 離型層形成用材
料層の形成工程と、 中間層形成用材料層の形成工程
と、 離型層形成用材料層および中間層形成用材料層
の加硫工程(離型層および中間層の形成工程)と、
第2の基材層形成用材料層の形成工程と、 第1の基
材層形成用材料層の形成工程と、 第2の基材層形成
用材料層および第1の基材層形成用材料層の加硫工程
(第2の基材層および第1の基材層の形成工程)と、
筒状積層体(離型層と、中間層と、第2の基材層と、
第1の基材層との積層体)の取外し工程とを含む。以
下、本発明の製造方法の一例について図面を用いて説明
する。
【0042】(1)離型層形成用材料層の形成工程:図
2(1)に示すように、スリーブ50の外周面に、未加
硫ゴムからなる離型層形成用材料層40Aを形成する。
離型層形成用材料層40Aの形成方法としては、未加硫
ゴムシートをスリーブ50に巻き付ける方法(シートワ
インディング法)、未加硫ゴムから調製されたゴム糊を
常法に従ってスリーブ50の外周面に塗布した後、塗膜
を乾燥して溶剤を除去する方法(塗布法)の何れの方法
を採用してもよいが、シームレス構造の中間転写ベルト
とするためには、塗布法を採用することが好ましい。
【0043】離型層形成用材料層40Aの形成方法とし
て塗布法を採用する場合において、ゴム糊の塗布装置と
しては、ドクターナイフ式の糊引装置を挙げることがで
きる。また、乾燥装置としては、例えば熱風乾燥機を挙
げることができる。塗膜の乾燥条件としては、塗膜中の
有機溶剤の含有量などによっても異なるが、通常50〜
130℃で5〜30分間とされる。
【0044】(2)中間層形成用材料層の形成工程:図
2(2)に示すように、離型層形成用材料層40Aの表
面に、発泡剤を含有する未加硫ゴムからなる中間層形成
用材料層30Aを積層形成する。中間層形成用材料層3
0Aの形成方法としては、前記シートワインディング法
および前記塗布法の何れの方法を採用してもよいが、塗
布法を採用することが好ましい。中間層形成用材料層3
0A(未加硫ゴム)中に発泡剤を含有させる方法として
は、当該未加硫ゴムの調製時に発泡剤を添加混練する方
法、当該未加硫ゴムから調製されるゴム糊に発泡剤を添
加溶解する方法を挙げることができる。
【0045】(3)離型層形成用材料層および中間層形
成用材料層の加硫工程:離型層形成用材料層40Aおよ
び中間層形成用材料層30Aを加硫処理する。これによ
り、離型層形成用材料層40Aを構成する未加硫ゴムが
加硫(架橋)する。また、中間層形成用材料層30Aを
構成する未加硫ゴムが発泡状態となるとともに加硫(架
橋)する。この結果、図2(3)に示すように、スリー
ブ50の外周面に、加硫ゴムからなる離型層40と、ス
ポンジゴムからなる中間層30との積層体が形成され
る。ここに、加硫方式としては、熱風加硫方式(ホット
チャンバーを用いる常圧加硫方式)などを例示すること
ができる。また、加硫条件としては、例えば150〜1
80℃で5〜30分間とされる。
【0046】本発明の製造方法においては、上記のよう
にして形成された中間層30の表面を研磨処理すること
が好ましい。これにより、中間層30の厚みを均一なも
のとすることができ、そのような中間層30を備えた中
間転写ベルトによれば、感光体ドラムおよび二次転写ロ
ーラとの間に形成されるニップ領域において、均一な押
圧力を確実に作用させることができる。
【0047】(4)第2の基材層形成用材料層の形成工
程:図2(4)に示すように、中間層30の表面に、加
硫されることにより第2の基材層となる材料層(第2の
基材層形成用材料層20A)を形成する。第2の基材層
形成用材料層20Aは、炭素繊維からなる短繊維が配向
された状態で含有されてなる未加硫ゴムシートを、当該
短繊維の配向方向とスリーブ50の軸方向(得られるベ
ルトの幅方向)とが一致するように、中間層30の表面
に巻き付ける方法(シートワインディング法)により形
成することができる。
【0048】第2の基材層形成用材料層20Aを形成す
るために使用する未加硫ゴムシート(短繊維が配向され
た状態で含有されてなる未加硫ゴムシート)は、適宜の
マンドレルの外周面に、下記工程(5)と同様の方法
(ドクターナイフ式の糊引装置によるゴム糊の塗布およ
び塗膜の乾燥)によって材料層を形成し、当該材料層を
前記マンドレルの外周面から剥がすことによって作製す
ることができる。
【0049】(5)第1の基材層形成用材料層の形成工
程:上記工程(4)で形成された第2の基材層形成材料
層20Aの表面に、炭素繊維からなる短繊維が分散含有
されてなるゴム糊をドクターナイフ式の糊引装置(ナイ
フコータ)で塗布する。これにより、第2の基材層形成
用材料層20Aの表面に前記ゴム糊の塗膜が形成され
る。そして、糊引装置による塗布速度を調整することに
よって、形成される塗膜に含有される前記短繊維を、塗
布方向であるスリーブ50の円周方向(得られるベルト
の移動方向)に配向させた状態とすることができる。
【0050】すなわち、糊引装置による塗布速度は、短
繊維を配向させるために重要な要素であり、本発明者ら
が鋭意検討した結果、この塗布速度を50cm/min
以上に設定することにより、長さ50〜200μm程度
の短繊維を塗布方向に配向させることができた。なお、
1回の塗布によって形成される塗膜の厚さは50〜10
0μm程度とされ、従って、塗布回数としては3〜5回
程度とされる。また、ナイフクリアランスは0.8mm
以下であることが好ましい。
【0051】ここに、炭素繊維からなる短繊維が分散含
有されたゴム糊は、以下のようにして調製することがで
きる。原料ゴム、炭素繊維(長さ0.5〜12mm程
度)および各種配合剤をゴムロールなどを用いて混練す
る。これにより、前記炭素繊維が切断され、その長さが
50〜200μm程度の短繊維となり、当該短繊維は、
配合剤とともに原料ゴム中に練り込まれる。ここに、炭
素繊維の配合量としては、原料ゴム100重量部に対し
て5〜40重量部であることが好ましく、更に好ましく
は20〜30重量部とされる。次いで、上記のようにし
て得られた練り生地を溶剤に溶解する。ここに、溶剤と
しては、ゴム糊を調製する際に使用される従来公知の有
機溶剤の中から、当該原料ゴムの種類に応じて適宜選択
することができる。有機溶剤の具体例としては、ゴム用
揮発油、トルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンなどを例示することができる。このようにし
て調製されるゴム糊の固形分としては10〜40重量%
であることが好ましい。また、当該ゴム糊の粘度は50
〜200ポイズ(25℃)であることが好ましい。
【0052】上記のようにして形成された塗膜は乾燥さ
れることにより溶剤が除去される。これにより、図3
(1)に示すように、第2の基材層形成用材料層20A
の表面に、加硫されることにより第1の基材層となる材
料層(第1の基材層形成用材料層10A)が形成され
る。この第1の基材層形成用材料層10Aは、ゴム糊の
塗布方向(スリーブ50の円周方向)に配向された状態
で前記短繊維が未加硫ゴム中に含有されて構成されてい
る。ここに、乾燥装置としては、例えば熱風乾燥機を挙
げることができる。また、乾燥条件としては、塗膜中の
有機溶剤の含有量などによっても異なるが、通常50〜
130℃で5〜30分間とされる。
【0053】(6)第2の基材層形成用材料層および第
1の基材層形成用材料層の加硫工程:第2の基材層形成
用材料層20Aおよび第1の基材層形成用材料層10A
を加硫することにより、第2の基材層20および第1の
基材層10を形成する。これにより、図3(2)に示す
ように、離型層40と、中間層30と、スリーブ50の
軸方向(得られるベルトの幅方向)に短繊維が配向され
ている第2の基材層20と、スリーブの円周方向(得ら
れるベルトの移動方向)に短繊維が配向されている第1
の基材層10とが積層されてなる筒状積層体が得られ
る。ここに、加硫方式としては、熱風加硫方式(ホット
チャンバーを用いる常圧加硫方式)などを例示すること
ができる。また、加硫条件としては、例えば150〜1
80℃で5〜30分間とされる。
【0054】(7)筒状積層体の取外し工程:上記
(6)の工程で形成された筒状積層体、すなわち、離型
層40(内側層)と、中間層30と、第2の基材層20
と、第1の基材層10(外側層)との筒状積層体をスリ
ーブ50から取り外す。このとき、図3(3)に示すよ
うに、当該筒状積層体の内周面と外周面とが逆になるよ
う反転させながら取り外す。これにより、図3(4)に
示すように、第1の基材層10(内側層)と、第2の基
材層20と、中間層30と、離型層40(外側層)との
筒状積層体が得られる。なお、上記の反転操作は、離型
層40(内側層)と、中間層30と、第2の基材層20
と、第1の基材層10(外側層)との筒状積層体をスリ
ーブ50から取り外した後に行ってもよい。
【0055】(8)筒状積層体の分割工程:このように
して得られた筒状積層体を、その軸方向に分割するよう
切断することにより、図1に示したような層構成を有す
る中間転写ベルトが得られる。ここに、得られる中間転
写ベルトの離型層40の表面は、スリーブ50の外周面
状態が転写されて形成されることにより、表面粗さの小
さい円滑性に優れたものとなる。
【0056】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下
において「部」は「重量部」を意味するものとする。
【0057】<ゴム糊の調製> 〔調製例1a〕水素化NBR「ゼットポール2030
L」(日本ゼオン(株)製)80部と、水素化NBR−
ポリメタクリル酸亜鉛分散体「ZSC2295」(日本
ゼオン(株)製)20部と、酸化亜鉛5部と、沈降性硫
黄2部と、FEFカーボン20部と、PTFE樹脂粉末
「TLP−10F−1」(三井デュポンフロロケミカル
(株)製)30部と、可塑剤20部と、老化防止剤1部
と、加硫促進剤1部とからなる配合物をゴムロールを用
いて混練した。次いで、上記のようにして得られた練り
生地を、メチルエチルケトン80%とメチルイソブチル
ケトン20%とからなる混合溶剤に溶解して離型層形成
用のゴム糊(以下、「離型層形成用ゴム糊〔1a〕」と
いう。)を調製した。ここに、離型層形成用ゴム糊〔1
a〕の固形分は10重量%、粘度(25℃)は50ポイ
ズであった。
【0058】〔調製例1b〕水素化NBR「ゼットポー
ル2030L」(日本ゼオン(株)製)100部と、酸
化亜鉛5部と、沈降性硫黄2部と、FEFカーボン20
部と、可塑剤15部と、老化防止剤1部と、加硫促進剤
1部とからなる配合物をゴムロールを用いて混練した。
次いで、上記のようにして得られた練り生地144部
と、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフォニルヒド
ラジド)「ネオセルボンN♯1000」(永和化成工業
(株)製の発泡剤)7部とをメチルエチルケトン(溶
剤)に溶解して中間層形成用のゴム糊(以下、「中間層
形成用ゴム糊〔1b〕」という。)を調製した。ここ
に、中間層形成用ゴム糊〔1b〕の固形分は20重量
%、粘度(25℃)は150ポイズであった。
【0059】〔調製例1c〕水素化NBR「ゼットポー
ル2030L」(日本ゼオン(株)製)80部と、水素
化NBR−ポリメタクリル酸亜鉛分散体「ZSC239
5」(日本ゼオン(株)製)20部と、酸化亜鉛5部
と、沈降性硫黄2部と、FEFカーボン50部と、PA
N系カーボンチョップドファイバー「HTA−C6−
E」(東邦レーヨン製の炭素繊維,繊維径:7μmφ,
長さ:2〜7mm,弾性率:24t/mm 2 )30部
と、可塑剤10部と、老化防止剤1部と、加硫促進剤1
部とからなる配合物をゴムロールを用いて混練した。こ
れにより、炭素繊維は80〜150μm程度の短繊維と
なり、原料ゴム中に均一に分散含有された。次いで、上
記のようにして得られた練り生地をメチルエチルケトン
(溶剤)に溶解して、炭素繊維からなる短繊維が分散含
有されているゴム糊(以下、「基材層形成用ゴム糊〔1
c〕」という。)を調製した。ここに、基材層形成用ゴ
ム糊〔1c〕の固形分は20重量%、粘度(25℃)は
150ポイズであった。
【0060】〔調製例2a〕フッ素ゴムポリマー「バイ
トンB」(デュポンエラストマー社製)100部と、酸
化マグネシウム15部と、FEFカーボン15部と、P
TFE樹脂粉末「TLP−10F−1」(三井デュポン
フロロケミカル製)20部と、ポリアミン3部とからな
る配合物をゴムロールを用いて混練した。次いで、上記
のようにして得られた練り生地をメチルエチルケトン
(溶剤)に溶解して離型層形成用のゴム糊(以下、「離
型層形成用ゴム糊〔2a〕」という。)を調製した。こ
こに、離型層形成用ゴム糊〔2a〕の固形分は20重量
%、粘度(25℃)は150ポイズであった。
【0061】〔調製例2b〕フッ素ゴムポリマー「バイ
トンB」(デュポンエラストマー社製)100部と、酸
化マグネシウム15部と、FEFカーボン15部と、ポ
リアミン3部とからなる配合物をゴムロールを用いて混
練した。次いで、上記のようにして得られた練り生地1
30部と、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルフォニ
ルヒドラジド)「ネオセルボンN♯1000」(永和化
成工業(株)製の発泡剤)7部とをメチルエチルケトン
(溶剤)に溶解して中間層形成用のゴム糊(以下、「中
間層形成用ゴム糊〔2b〕」という。)を調製した。こ
こに、中間層形成用ゴム糊〔2b〕の固形分は30重量
%、粘度(25℃)は250ポイズであった。
【0062】〔調製例2c〕フッ素ゴムポリマー「バイ
トンB」(デュポンエラストマー社製)100部と、酸
化マグネシウム15部と、FEFカーボン50部と、P
AN系カーボンチョップドファイバー「K223SE」
(三菱化学(株)製の炭素繊維,繊維径:10μmφ,
長さ:4〜6mm,弾性率:22t/mm2 )30部
と、ポリアミン3部とからなる配合物をゴムロールを用
いて混練した。これにより、炭素繊維は80〜120μ
m程度の短繊維となり、均一に分散含有された。次い
で、上記のようにして得られた練り生地をメチルエチル
ケトン(溶剤)に溶解して、炭素繊維からなる短繊維が
分散含有されているゴム糊(以下、「基材層形成用ゴム
糊〔2c〕」という。)を調製した。ここに、基材層形
成用ゴム糊〔2c〕の固形分は20重量%、粘度(25
℃)は150ポイズであった。
【0063】<実施例1> (1)離型層形成用材料層の形成:外径158mm、長
さ900mmのニッケル製スリーブ(50)の外周面
に、ドクターナイフ式の糊引装置を用いて離型層形成用
ゴム糊〔1a〕塗布し、熱風乾燥機により塗膜を乾燥し
て溶剤を除去することにより、前記スリーブ(50)の
表面に、未加硫ゴムからなる離型層形成用材料層(40
A)を形成した。
【0064】(2)中間層形成用材料層の形成:離型層
形成用材料層(40A)の表面に、ドクターナイフ式の
糊引装置を用いて中間層形成用ゴム糊〔1b〕塗布し、
熱風乾燥機により塗膜を乾燥して溶剤を除去することに
より、前記離型層形成用材料層(40A)の表面に、未
加硫ゴムからなる中間層形成用材料層(30A)を積層
形成した。
【0065】(3)離型層および中間層の形成(加硫お
よび研磨処理):スリーブ(50)の表面に形成した離
型層形成用材料層(40A)および中間層形成用材料層
(30A)を恒温庫(ホットチャンバー)内において1
50℃で10分間の条件で加硫処理(中間層形成用材料
層の発泡処理)することにより、加硫ゴムからなる離型
層(40)と、スポンジゴムからなる中間層(30)と
の積層体を形成した。次いで、形成された中間層(3
0)の表面をNC研磨機を用いて研磨処理した。このよ
うにして形成された離型層(40)の厚さは50μm、
中間層(30)の厚さは0.3mmとした。
【0066】(4)第2の基材層形成用材料層の形成:
マンドレルの表面に、ドクターナイフ式の糊引装置を用
いて基材層形成用ゴム糊〔1c〕を塗布した。ここに、
糊引装置による塗布速度を100cm/minとするこ
とにより、基材層形成用ゴム糊〔1c〕中に含有されて
いる短繊維を塗布方向(マンドレルの円周方向)に沿っ
て配向させることができた。このようにして形成された
塗膜を熱風乾燥機により、100℃で5分間乾燥処理し
て材料層を形成し、当該材料層を前記マンドレルの外周
面から剥がすことにより、短繊維が塗布方向に配向され
た状態で含有されてなる未加硫ゴムシートを作製した。
【0067】このようにして作製された短繊維を含有す
る未加硫ゴムシートを、上記(3)により形成された中
間層(30)の表面(研磨処理面)に、当該未加硫ゴム
シートにおける短繊維の配向方向がスリーブ(50)の
軸方向と一致するようにして巻き付けることにより、厚
さ0.2mmの第2の基材層形成用材料層(20A)を
形成した。
【0068】(5)第1の基材層形成用材料層の形成:
上記(4)により形成された第2の基材層形成用材料層
(20A)の表面に、ドクターナイフ式の糊引装置を用
いて基材層形成用ゴム糊〔1c〕を塗布した。ここに、
糊引装置による塗布速度を100cm/minとするこ
とにより、基材層形成用ゴム糊〔1c〕中に含有されて
いる短繊維を塗布方向(スリーブの円周方向)に沿って
配向させることができた。
【0069】次いで、形成された基材層形成用ゴム糊
〔1c〕の塗膜を熱風乾燥機により、100℃で10分
間乾燥処理することにより、厚さ0.2mmの第1の基
材層形成用材料層(10A)を形成した。
【0070】(6)第2の基材層形成用材料層および第
1の基材層形成用材料層の加硫:中間層(30)の表面
に積層形成された第2の基材層形成用材料層(20A)
および第1の基材層形成用材料層(10A)を恒温庫内
において150℃で10分間の条件で加硫処理すること
により、第2の基材層(20)および第1の基材層(1
0)を形成し、これにより、離型層(40)と、中間層
(30)と、スリーブの軸方向(得られるベルトの幅方
向)に短繊維が配向されている厚さ0.2mmの第2の
基材層(20)と、スリーブの円周方向(得られるベル
トの移動方向)に短繊維が配向されている厚さ0.2m
mの第1の基材層(10)とが積層されてなる筒状積層
体を得た。
【0071】(7)中間転写ベルトの製造:上記のよう
にして形成された、離型層(内側層)と、中間層と、第
2の基材層と、第1の基材層(外側層)との筒状積層体
を、当該筒状積層体の内周面と外周面とが逆になるよう
に反転させながらスリーブから取り外すことにより、第
1の基材層(内側層)と、第2の基材層と、中間層と、
離型層(外側層)との筒状積層体を得た。このようにし
て得られた筒状積層体を、その軸方向に2分割するよう
切断することにより、図1に示したような層構成を有す
るシームレス構造の中間転写ベルトを製造した。
【0072】<実施例2>離型層形成用ゴム糊〔1a〕
に代えて離型層形成用ゴム糊〔2a〕を用いて離型層
(40)を形成し、中間層形成用ゴム糊〔1b〕に代え
て中間層形成用ゴム糊〔2b〕を用いて中間層(30)
を形成し、基材層形成用ゴム糊〔1c〕に代えて基材層
形成用ゴム糊〔2c〕を用いて第1の基材層(10)お
よび第2の基材層(20)を形成したこと以外は実施例
1と同様にして、図1に示したような層構成を有するシ
ームレス構造の中間転写ベルトを製造した。
【0073】<比較例1>この比較例1は、中間層を有
しない水素化NBR系の中間転写ベルトに係る比較例で
ある。 (1)離型層の形成:外径158mm、長さ900mm
のニッケル製スリーブの外周面に、ドクターナイフ式の
糊引装置を用いて離型層形成用ゴム糊〔1a〕塗布し、
熱風乾燥機により塗膜を乾燥して溶剤を除去することに
より、前記スリーブの表面に、未加硫ゴムからなる離型
層形成用材料層を形成した。次いで、この離型層形成用
材料層を恒温庫内において150℃で10分間の条件で
加硫することにより、前記スリーブの外周面に、厚さ5
0μmの離型層を形成した。
【0074】(2)第2の基材層形成用材料層の形成:
マンドレルの表面に、ドクターナイフ式の糊引装置を用
いて基材層形成用ゴム糊〔1c〕を塗布した。ここに、
糊引装置による塗布速度を100cm/minとするこ
とにより、基材層形成用ゴム糊〔1c〕中に含有されて
いる短繊維を塗布方向(マンドレルの円周方向)に沿っ
て配向させることができた。このようにして形成された
塗膜を熱風乾燥機により、100℃で5分間乾燥処理し
て材料層を形成し、当該材料層を前記マンドレルの外周
面から剥がすことにより、短繊維が塗布方向に配向され
た状態で含有されてなる未加硫ゴムシートを作製した。
このようにして作製された短繊維を含有する未加硫ゴム
シートを、上記(1)により形成された離型層の表面
に、当該未加硫ゴムシートにおける短繊維の配向方向が
スリーブの軸方向と一致するようにして巻き付けること
により、厚さ0.35mmの第2の基材層形成用材料層
を形成した。
【0075】(3)第1の基材層形成用材料層の形成:
上記(2)により形成された第2の基材層形成用材料層
の表面に、ドクターナイフ式の糊引装置を用いて基材層
形成用ゴム糊〔1c〕を塗布した。ここに、糊引装置に
よる塗布速度を100cm/minとすることにより、
基材層形成用ゴム糊〔1c〕中に含有されている短繊維
を塗布方向(スリーブの円周方向)に沿って配向させる
ことができた。次いで、形成された基材層形成用ゴム糊
〔1c〕の塗膜を熱風乾燥機により、100℃で5分間
乾燥処理することにより、厚さ0.35mmの第1の基
材層形成用材料層を形成した。
【0076】(4)第2の基材層形成用材料層および第
1の基材層形成用材料層の加硫:離型層の表面に積層形
成された第2の基材層形成用材料層および第1の基材層
形成用材料層を恒温庫内において150℃で10分間の
条件で加硫することにより、第2の基材層および第1の
基材層を形成し、これにより、離型層と、スリーブの軸
方向(得られるベルトの幅方向)に短繊維が配向されて
いる厚さ0.35mmの第2の基材層と、スリーブの円
周方向(得られるベルトの移動方向)に短繊維が配向さ
れている厚さ0.35mmの第1の基材層とが積層され
てなる筒状積層体を得た。
【0077】(5)中間転写ベルトの製造:上記のよう
にして形成された、離型層(内側層)と、第2の基材層
と、第1の基材層(外側層)との筒状積層体を、当該筒
状積層体の内周面と外周面とが逆になるように反転させ
ながらスリーブから取り外すことにより、第1基材層
(内側層)と、第2の基材層と、離型層(外側層)との
筒状積層体を得た。このようにして得られた筒状積層体
を、その軸方向に2分割するよう切断することにより、
水素化NBR系の中間転写ベルトを製造した。
【0078】<比較例2>この比較例2は、中間層を有
しないフッ素ゴム系の中間転写ベルトに係る比較例であ
る。離型層形成用ゴム糊〔1a〕に代えて離型層形成用
ゴム糊〔2a〕を用いて離型層を形成し、基材層形成用
ゴム糊〔1c〕に代えて基材層形成用ゴム糊〔2c〕を
用いて第1の基材層および第2の基材層を形成したこと
以外は、比較例1と同様にして、フッ素ゴム系の中間転
写ベルトを製造した。
【0079】<比較例3>基材層形成用のゴム糊を調製
する際に、炭素繊維を配合しなかったこと以外は実施例
1と同様にして、水素化NBR系の中間転写ベルトを製
造した。
【0080】<比較例4>基材層形成用のゴム糊を調製
する際に、炭素繊維を配合しなかったこと以外は実施例
2と同様にして、フッ素ゴム系の中間転写ベルトを製造
した。
【0081】<比較例5>フッ素樹脂からなる中間転写
ベルトを準備した。
【0082】<中間転写ベルトの物性評価>実施例1〜
2および比較例1〜4に係る中間転写ベルトの各々につ
いて、引張強さ、引張応力(3%モジュラス)および伸
びをJIS K 6301に準拠して測定した。結果を
下記表1に示す。なお、実施例1〜2および比較例1〜
2に係る中間転写ベルトにおける物性値は、第1の基材
層における短繊維の配向方向(ベルトの移動方向)につ
いて測定した。
【0083】
【表1】
【0084】<中間転写ベルトの電気的特性>実施例1
〜2および比較例1〜5に係る中間転写ベルトの各々並
びにこれらの中間転写ベルトを構成する第1の基材層の
各々について、体積抵抗率を測定した。結果を下記表2
に示す。
【0085】<微小変形時における圧縮特性>実施例1
〜2および比較例1〜5に係る中間転写ベルトの各々に
ついて、「オートグラフ AG−1000D」(島津製
作所製)を用いて、圧縮方向に50μmの歪みを与えた
ときの応力を測定した。結果を下記表2に示す。
【0086】<実写テスト>実施例1〜2および比較例
1〜5に係る中間転写ベルトの各々を搭載してなるデジ
タルカラー複写機改造機を用い、二成分現像剤によりカ
ラー複写画像を形成する実写テストを行い、形成画像の
各々について、転写性能(転写不良の発生状況)および
鮮明性(目視により画像の輪郭部で観察される色ズレの
発生状況)を、下記の基準に従って評価した。結果を下
記表2に示す。
【0087】(1)転写性能の評価基準(転写不良の発
生状況): ・A:複写画像(ベタ画像)において、白抜けが全く認
められない。 ・B:複写画像(ベタ画像)において、白抜けが少数認
められる。 ・C:複写画像(ベタ画像)において、白抜けが多数認
められる。
【0088】(2)鮮明性の評価基準(色ズレの発生状
況): ・A:色ズレは認められない。 ・B:色ズレがやや認められる。 ・C:色ズレが顕著に認められる。
【0089】
【表2】
【0090】
【発明の効果】本発明の中間転写ベルトによれば、第1
の基材層における短繊維の配向による補強効果によって
ベルトの移動方向または幅方向における永久伸びが抑制
されるとともに、第2の基材層における短繊維の配向に
よる補強効果によってベルトの幅方向または移動方向に
おける永久伸びが抑制され、この結果、良好な機械的特
性が発現される。また、前記短繊維が導電性を有するこ
とにより、好適な電気的特性(体積抵抗率で109 〜1
12Ω−cm)が発現される。従って、本発明の中間転
写ベルトによれば、色ズレのない鮮明な画像を長期にわ
たって形成することができるとともに、その端部がフラ
ンジ等にあたって破損するようなことはない。
【0091】また、本発明に係る中間転写ベルトは、ス
ポンジ状の弾性体からなる中間層により、その厚さ方向
において十分な柔軟性(圧縮変形性)を有している。従
って、本発明に係る中間転写ベルトによれば、感光体ド
ラム表面に形成されたトナー像を正確に受理することが
できるとともに、受理されたトナー像を二次転写体に正
確に転写することができる。この結果、形成画像に中抜
け現象などの転写不良を発生させることはない。
【0092】本発明の製造方法によれば、機械的特性、
電気的特性および転写性能が良好であり、シームレス構
造を有する中間転写ベルトを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中間転写ベルトの層構成の一例を示す
説明用断面図である。
【図2】本発明の製造方法の好適な一例を示す説明図で
ある。
【図3】本発明の製造方法の好適な一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
10 第1の基材層 10A 第1の基材層形成用材料層 20 第2の基材層 20A 第2の基材層形成用材料層 30 中間層 30A 中間層形成用材料層 40 離型層 40A 離型層形成用材料層 50 スリーブ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真プロセスに適用される中間転写
    ベルトであって、 導電性の短繊維がベルトの移動方向または幅方向に配向
    された状態で加硫ゴム中に含有されてなる第1の基材層
    (10)と、 この第1の基材層における短繊維の配向方向と直交する
    方向に導電性の短繊維が配向された状態で加硫ゴム中に
    含有されてなる第2の基材層(20)と、 スポンジ状の弾性体からなる中間層(30)と、 離型層(40)とが積層されていることを特徴とする中
    間転写ベルト。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の中間転写ベルトであっ
    て、 前記第1の基材層における導電性の短繊維がベルトの移
    動方向に配向され、 前記第2の基材層における導電性の短繊維がベルトの幅
    方向に配向されていることを特徴とする中間転写ベル
    ト。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の中間転
    写ベルトであって、 前記第1の基材層および前記第2の基材層を構成する導
    電性の短繊維が炭素繊維からなることを特徴とする中間
    転写ベルト。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の中間転写ベルトであって、 圧縮方向に50μmの歪みを与えたときの応力が0.1
    〜0.5MPaであることを特徴とする中間転写ベル
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の中間転写ベルトであって、シームレス構造であること
    を特徴とする中間転写ベルト。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の中間転写ベルトであって、下記(a)〜(c)に示す
    物性条件を具備することを特徴とする中間転写ベルト。 (a)ベルト移動方向における引張強さ:10MPa以
    上 (b)ベルト移動方向における引張応力(3%モジュラ
    ス):2MPa以上 (c)ベルト移動方向における伸び:400%以下
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の中間転写ベルトを製造
    する方法であって、 未加硫ゴムからなる離型層形成用材料層(40A)をス
    リーブの外周面に形成する工程と、 当該離型層形成用材料層(40A)の表面に、発泡剤を
    含有する未加硫ゴムからなる中間層形成用材料層(30
    A)を積層形成する工程と、 前記離型層形成用材料層(40A)および前記中間層形
    成用材料層(30A)を加硫することにより、離型層
    (40)および中間層(30)を形成する工程と、 当該中間層(30)の表面に、加硫されて第2の基材層
    となる第2の基材層形成用材料層(20A)を形成する
    工程と、 当該第2の基材層形成用材料層(20A)の表面に、加
    硫されて第1の基材層となる第1の基材層形成用材料層
    (10A)を形成する工程と、 前記第2の基材層形成用材料層(20A)および前記第
    1の基材層形成用材料層(10A)を加硫することによ
    り、第2の基材層(20)および第1の基材層(10)
    を形成し、前記離型層(40)と、前記中間層(30)
    と、当該第2の基材層(20)と、当該第1の基材層
    (10)との筒状積層体を得る工程と、 当該筒状積層体を前記スリーブから取り外すとともに、
    当該筒状積層体の内周面と外周面とが逆になるよう反転
    させることにより、前記第1の基材層(10)の表面を
    内周面とし、前記離型層(40)の表面を外周面とする
    筒状積層体を形成する工程とを含むことを特徴とする中
    間転写ベルトの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の中間転写ベルトを製造
    する方法であって、 未加硫ゴムからなる離型層形成用材料層(40A)をス
    リーブの外周面に形成する工程と、 当該離型層形成用材料層(40A)の表面に、発泡剤を
    含有する未加硫ゴムからなる中間層形成用材料層(30
    A)を積層形成する工程と、 前記離型層形成用材料層(40A)および前記中間層形
    成用材料層(30A)を加硫することにより、離型層
    (40)および中間層(30)を形成する工程と、 当該中間層(30)の表面に、導電性の短繊維が配向さ
    れた状態で含有されている未加硫ゴムシートを、当該短
    繊維の配向方向と前記スリーブの軸方向が一致するよう
    に巻き付けることにより、加硫されて第2の基材層とな
    る第2の基材層形成用材料層(20A)を形成する工程
    と、 当該第2の基材層形成用材料層(20A)の表面に、導
    電性の短繊維が分散含有されているゴム糊をドクターナ
    イフ式の糊引装置で塗布することにより、塗布方向であ
    る前記スリーブの円周方向に前記短繊維が配向された状
    態で含有されている塗膜を形成する工程と、 当該塗膜を乾燥することにより、加硫されて第1の基材
    層となる第1の基材層形成用材料層(10A)を形成す
    る工程と、 前記第2の基材層形成用材料層(20A)および前記第
    1の基材層形成用材料層(10A)を加硫することによ
    り、第2の基材層(20)および第1の基材層(10)
    を形成し、前記離型層(40)と、前記中間層(30)
    と、当該第2の基材層(20)と、当該第1の基材層
    (10)との筒状積層体を得る工程と、 当該筒状積層体を前記スリーブから取り外すとともに、
    当該筒状積層体の内周面と外周面とが逆になるよう反転
    させることにより、前記第1の基材層(10)の表面を
    内周面とし、前記離型層(40)の表面を外周面とする
    筒状積層体を形成する工程とを含むことを特徴とする中
    間転写ベルトの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8に記載の中間転
    写ベルトの製造方法であって、 前記中間層形成用材料層(30A)を加硫した後、その
    表面を研磨処理することを特徴とする中間転写ベルトの
    製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010015143A (ja) * 2008-06-02 2010-01-21 Seiko Epson Corp 多層ベルト
JP2016142791A (ja) * 2015-01-30 2016-08-08 住友理工株式会社 中間転写ベルト

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