JP2001215794A - 画像形成機 - Google Patents

画像形成機

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JP2001215794A
JP2001215794A JP2001039404A JP2001039404A JP2001215794A JP 2001215794 A JP2001215794 A JP 2001215794A JP 2001039404 A JP2001039404 A JP 2001039404A JP 2001039404 A JP2001039404 A JP 2001039404A JP 2001215794 A JP2001215794 A JP 2001215794A
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JP2001039404A
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English (en)
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Hirohisa Endo
裕久 遠藤
Hiroshi Shin
浩史 新
Tetsuo Kawashima
哲郎 河島
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Kyocera Document Solutions Inc
Original Assignee
Kyocera Mita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像剤汲み上げ域において現像剤の幅方向分
布に幾分かの不均一が存在する場合でも、かかる不均一
が充分に矯正されるようにせしめる。 【解決手段】 スリーブ部材の回転方向に見て現像剤規
制部材の上流側には、スリーブ部材の回転方向に見て下
流側に向かってスリーブ部材の周表面に漸次接近する作
用面を有する均一化部材が配設されている。均一化部材
の作用面の下流端縁とスリーブ部材の周表面との間隔
は、現像剤規制部材とスリーブ部材の周表面との間隔よ
りも大きいが現像剤汲み上げ域においてスリーブ部材の
周表面に保持される現像剤の層厚さよりは小さく設定さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、像担持手段上に形成さ
れた静電潜像をトナー像に現像するための現像手段を具
備する画像形成機に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機、印刷機及びファクシミリの如き
画像形成機として、像担持手段上に静電潜像を形成し、
かかる静電潜像をトナー像に現像し、そしてトナー像を
シート部材に転写する形態の画像形成機が広く実用に供
されている。かかる画像形成機は、像担持手段に加え
て、像担持手段上に静電潜像を形成するための静電潜像
形成手段、像担持手段上の静電潜像をトナー像に現像す
るための現像手段、像担持手段上のトナー像をシート部
材上に転写するための転写手段、及び像担持手段上のト
ナー像をシート部材上に転写した後に像担持手段上に残
留するトナーを像担持手段上から除去するためのクリー
ニング手段を具備する。更に、クリーニング手段によっ
て像担持手段から除去されたトナーを現像手段にリサイ
クルせしめるためのトナーリサイクル手段を配設するこ
とも既に提案され実用に供されている。トナーリサイク
ル手段を備えた画像形成機については、例えば特開昭5
5−101979号公報、特開昭63−8682号公
報、特開昭63−29776号公報又は米国特許第4,
768、055号を参照されたい。
【0003】現像手段は、一般に、トナーとキャリア粒
子とから成る現像剤を収容する現像容器と、現像容器内
の現像剤を像担持手段上に適用するための現像剤適用手
段と、現像容器内にトナーを補給するためのトナー補給
手段と、現像容器内に収容されている現像剤中のトナー
濃度(即ち現像剤の重量DWに対するトナーの重量TW
の割合TW/DW)を検出するためのトナー濃度検出手
段と、トナー補給手段の作動を制御するためのトナー補
給制御手段とを含んでいる。トナー補給制御手段は、ト
ナー濃度検出手段の検出値と閾値と比較してトナー補給
手段を制御する。通常、トナー濃度検出手段は現像剤の
透磁率に応じて出力電圧が変化する透磁率検出器から構
成されており、トナー濃度が低下すると出力電圧が上昇
する。閾値は電圧値である。トナー濃度検出手段の検出
値が示すトナー濃度が閾値が示すトナー濃度を越えてい
る、従って透磁率検出器の出力電圧が閾値に達しない場
合には、トナー補給手段は非作動状態にせしめられてい
るが、トナー濃度検出手段の検出値が示すトナー濃度が
閾値が示すトナー濃度以下になる、従って透磁率検出器
の出力電圧が閾値以上になると、トナー補給手段は作動
状態にせしめられる。
【0004】トナーリサイクル手段が装備されている場
合、トナー補給手段は、新しいトナーを収容した新トナ
ー収容手段と、トナーリサイクル手段によってリサイク
ルされるリサイクルトナーを受け入れるリサイクルトナ
ー受入室と、新トナー収容手段から送給される新しいト
ナーとリサイクルトナー受入室から送給されるトナーと
を混合するためのトナー混合室と、リサイクルトナー受
入室内のリサイクルトナーを混合室に送給するためのリ
サイクルトナー送り込み手段と、混合室内のトナーを現
像容器内に搬入するトナー搬入手段とを含んでいる。
【0005】トナー補給手段のトナー搬入手段はトナー
補給用電動モータを含み、トナー補給手段が作動状態に
せしめられると、通常、トナー補給用電動モータが所定
間隔をおいて所定時間だけ繰り返し付勢される。
【0006】現像手段における現像容器内には、搬送・
攪拌手段が配設されている。典型例においては、現像容
器内には幅方向に並列して延在する上流側経路と下流側
経路とから成る循環経路が規定されており、かかる上流
側経路と下流側経路とは幅方向両端部において相互に連
通せしめられている。搬送・攪拌手段は、上流側経路に
配設された上流側搬送・攪拌機構と下流側経路に配設さ
れた下流側搬送・攪拌機構とを含んでいる。上流側搬送
・攪拌機構は上流側経路中を幅方向に延びる回転軸とこ
の回転軸の周表面に配設された螺旋羽根とから構成さ
れ、下流側搬送・攪拌機構は下流側経路中を幅方向に延
びる回転軸とこの回転軸の周表面に配設された螺旋羽根
とから構成されている。現像手段における現像剤適用手
段は、下流側経路に沿って幅方向に延びるスリーブ部材
を含み、現像剤汲み上げ域において下流側経路に存在す
る現像剤を汲み上げ、現像作業域において像担持手段上
の静電潜像に適用する。現像剤汲み上げ域と現像作業域
との間においてスリーブ部材の周表面に保持される現像
剤の量を規制する現像剤規制部材も配設されている。ス
リーブ部材の両端部には、スリーブ部材に沿って円弧上
に延びる静止シール部材が配設されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】而して、従来の画像形
成機には、次のとおりの解決すべき問題が存在する。上
述した如く、現像手段の典型例においては、現像剤適用
手段は幅方向に延びるスリーブ部材を含み、現像剤汲み
上げ域においてスリーブ部材の周表面に現像剤を汲み上
げ、かかる現像剤を現像作業域において像担持手段上の
静電潜像に適用する。現像剤汲み上げ域と現像作業域と
の間には、スリーブ部材の周表面に保持される現像剤の
量を規制する現像剤規制部材が配設されている。而し
て、従来の画像形成機においては、現像剤汲み上げ域に
おいて現像剤の幅方向分布に幾分かの不均一が存在する
場合、かかる不均一を現像剤規制部材の作用のみによっ
ては充分に矯正することができず、それ故に現像が不均
一になってしまう傾向がある。
【0008】従って、本発明の技術的課題は、現像剤適
用手段は幅方向に延びるスリーブ部材を含み、現像剤汲
み上げ域においてスリーブ部材の周表面に現像剤を汲み
上げ、かかる現像剤を現像作業域において像担持手段上
の静電潜像に適用し、現像剤汲み上げ域と現像作業域と
の間には、スリーブ部材の周表面に保持される現像剤の
量を規制する現像剤規制部材が配設されている形態の画
像形成機において、現像剤汲み上げ域において現像剤の
幅方向分布に幾分かの不均一が存在する場合でも、かか
る不均一が充分に矯正されるようにせしめることであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記技
術的課題を達成する画像形成機として、像担持手段と、
該像担持手段上に静電潜像を形成するための静電潜像形
成手段と、該像担持手段上の静電潜像をトナー像に現像
するための現像手段と、該像担持手段上のトナー像をシ
ート部材上に転写するための転写手段と、該像担持手段
上のトナー像をシート部材上に転写した後に該像担持手
段上に残留するトナーを該像担持手段上から除去するた
めのクリーニング手段とを具備し、該現像手段は、トナ
ーとキャリア粒子とから成る現像剤を収容する現像容器
と、該現像容器内の現像剤を該像担持手段上に適用する
ための、スリーブ部材を有する現像剤適用手段と、現像
剤規制部材とを含み、該スリーブ部材は所定方向に回転
せしめられ、現像剤汲み上げ域において該現像容器内の
現像剤を周表面に保持して現像作業域に運び、該現像剤
規制部材は該現像剤汲み上げ域と該現像作業域との間に
おいて該スリーブ部材の周表面に近接して位置せしめら
れ、該スリーブ部材の周表面に保持される現像剤の量を
規制する、画像形成機において、該スリーブ部材の回転
方向に見て該現像剤規制部材の上流側には、該スリーブ
部材の回転方向に見て下流側に向かって該スリーブ部材
の周表面に漸次接近する作用面を有する均一化部材が配
設されており、該均一化部材の該作用面の下流端縁と該
スリーブ部材の周表面との間隔は、該現像剤規制部材と
該スリーブ部材の周表面との間隔よりも大きいが該現像
剤汲み上げ域において該スリーブ部材の周表面に保持さ
れる現像剤の層厚さよりは小さく設定されている、こと
を特徴とする画像形成機が提供される。
【0010】該現像剤規制部材と該スリーブ部材の周表
面との間隔は0.3乃至0.8mmであり、該均一化部
材の該作用面の下流端縁と該スリーブ部材の周表面との
間隔は1.0乃至3.0mmであり、該均一化部材の該
作用面は、該スリーブ部材の周表面の、該均一化部材の
該作用面の該下流端縁に対向する部位における接線に対
して、20乃至30度の傾斜角度を成して延在するのが
好適である。
【0011】
【作用】本発明の画像形成機においては、スリーブ部材
の回転方向に見て現像剤規制部材の上流側に配設された
独特な形態の均一化部材の均一化作用が、現像剤規制部
材が現像剤に作用するのに先立って加えられ、均一化部
材の作用とその後に加えられる現像剤規制部材の作用と
によって、スリーブ部材の周表面に保持される現像剤の
幅方向分布が充分均一なものにせしめられる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に従って構成された画像形成機
の好適実施例について、添付図面を参照して詳細に説明
する。
【0013】画像形成機の全体的構成概略 図1を参照して説明すると、画像形成機は矢印4で示す
方向に回転せしめられる回転ドラム2を含んでいる。こ
の回転ドラム2の周表面には像担持部材6が配設されて
いる。像担持手段を構成する像担持部材6は適宜の静電
感光体から形成することができる。回転ドラム2が矢印
4で示す方向に回転せしめられると、像担持部材6は回
転ドラム2の周表面によって規定される無端経路を通し
て移動せしめられ、静電潜像形成域8、現像域10、転
写域12及びクリーニング域14を順次に通過せしめら
れる。静電潜像形成域8においては、コロナ放電器16
の作用によって像担持部材6の表面が特定極性に一様に
帯電せしめられ、次いで矢印18で図式的に示す如く形
成すべき画像に対応して像担持部材6に光が照射されて
電荷が選択的に消失せしめられ、かくして像担持部材6
上に静電潜像が形成される。現像域10においては、全
体を番号20で示す現像手段の作用によって像担持部材
6上の静電潜像にトナーが施され、静電潜像がトナー像
に現像される。転写域12においては、像担持部材6上
のトナー像が転写域12を通して搬送されるシート部材
(図示していない)に転写される。この際には、普通紙
の如きシート部材の裏面にコロナ放電器22から転写放
電電流が施される。クリーニング域14においては、全
体を番号24で示すクリーニング手段の作用によって、
像担持部材6上から残留トナーが除去される。画像形成
機には、像担持部材6上から除去されたトナーをクリー
ニング手段24から現像手段20にリサイクルせしめる
トナーリサイクル手段26(図4)も配設されている。
現像手段20、クリーニング手段24及びトナーリサイ
クル手段26について、以下に更に詳述する。
【0014】現像手段の概略 図1と共に図2を参照して説明すると、現像手段20は
現像容器28を含んでいる。この現像容器28は下側部
材30と上側部材32とから構成されている。下側部材
30は底壁34、後壁36並びに両側壁38及び40を
有する。上側部材32は上壁42及び前壁44を有す
る。下側部材30と上側部材32とは図1に図示すると
おりに相互に連結されて現像容器28を形成する。下側
部材30には、その両側部を除いて底壁34から実質上
鉛直に上方に突出せしめられている分離壁46も一体に
形成されており、現像容器28内の空間が分離壁46に
よって上流側経路48(図1において分離壁46の右側
に位置し、図2において分離壁46の上側に位置する経
路)と下流側経路50(図1において分離壁46の左側
に位置し、図2において分離壁46の下側に位置する経
路)とに区画されている。上流側経路48には上流側搬
送・攪拌機構52が配設され、下流側経路50には下流
側搬送・攪拌機構54が配設されている。現像容器28
には現像剤適用手段56も配設されている。この現像剤
適用手段56は、下流側搬送・攪拌機構54に沿って幅
方向(図1において紙面に垂直な方向、図2において左
右方向)に延びる回転スリーブ部材58と、スリーブ部
材58内に配設された静止磁石部材60とから構成され
ている。現像容器28の前面には幅方向に延在する開口
62が形成されており、現像剤適用手段28のスリーブ
部材58はかかる開口62を通って前方に部分的に突出
せしめられており、現像域10において上記回転ドラム
2に周表面に近接せしめられている。現像容器28の上
側部材32には、連結片63を介して現像剤制限部材6
4が固定されている。この現像剤制限部材64はスリー
ブ部材58に向かって実質上鉛直に垂下せしめられてお
り、現像剤制限部材64の先端とスリーブ部材58の周
表面との間には、0.3乃至0.8mm程度であるのが
好都合である間隔d1が形成されている。現像容器28
の後壁36の、幅方向における略中央部にはトナー濃度
検出手段66が配設されている。かかるトナー濃度検出
手段66は、その検出面が上流側経路48に露呈せしめ
られた透磁率検出器から構成することができる。
【0015】現像容器28内には、トナーとキャリア粒
子とから成る現像剤68が収容されている。かかる現像
剤68は、上流側搬送・攪拌機構52の作用によって攪
拌されながら上流側経路48を矢印69で示す如く一端
部から他端部に向けて(図2において右端部から左端部
に向けて)搬送され、上流側経路48の他端部(図2に
おいて左端部)から下流側経路50の他端部(図2にお
いて左端部)に移送される。下流側経路50において
は、下流側搬送・攪拌機構54が現像剤68を攪拌しな
がら矢印70で示す如く他端部から一端部に向けて(図
2において左端部から右端部に向けて)搬送し、そして
下流側経路の一端部(図2において右端部)から上流側
経路48の一端部(図2において右端部)に移送する。
かくして、現像剤68は上流側経路52及び下流側経路
54を通して循環せしめられ、かかる循環の間にトナー
とキャリア粒子とが攪拌され、トナーが所定特性に帯電
される。上流側搬送・攪拌機構52及び下流側搬送・攪
拌機構54の構成及び作用については後に更に詳述す
る。現像剤適用手段56のスリーブ部材58は、図1に
矢印71で示す方向に回転せしめられ、現像剤汲み上げ
域72においてその周表面に現像剤68を、静止磁石部
材60の磁気吸引力によって吸着して保持し、保持した
現像剤68を現像域10に運んで像担持部材6上の静電
潜像に適用し、像担持部材6上にトナーを選択的に付着
せしめてトナー像に現像する。現像剤制限部材64は、
スリーブ部材58の周表面に保持されて現像域10に運
ばれる現像剤68の量を規制する。現像の遂行に応じて
現像剤68中のトナーが消費され、現像剤68中のトナ
ー濃度が所定値よりも低下すると、後述するトナー補給
手段の作用によって現像容器28内にトナーが補給され
る。現像容器28の上側部材32には図2に二点鎖線で
示すトナー補給開口74が形成されており、かかるトナ
ー補給開口74を通して上流側経路48にトナーが補給
される。トナー補給については後に更に詳述する。
【0016】現像手段における上流側及び下流側搬送・
攪拌機構 図1及び図2を参照して説明を続けると、上流側搬送・
攪拌機構52は、現像容器28における下側部材30の
両側壁38及び40間に回転自在に装着されて上流側経
路48中を延在する回転軸76を有する。この回転軸7
6の両端部には円形フランジ78及び80が形成されて
いる。回転軸76には上記円形フランジ78及び80間
に配設された連続螺旋羽根82も形成されている。円形
フランジ78及び80並びに螺旋羽根82の外径は実質
上同一でよい。螺旋羽根82の一端と円形フランジ78
との間の間隔は比較的小さいが、螺旋羽根82の他端と
円形フランジ80との間の間隔は比較的大きい。螺旋羽
根82の一端と円形フランジ78との間には、回転軸7
6の周表面から半径方向に且つ螺旋羽根82の一端から
円形フランジ78まで連続して軸線方向に真直に延びる
端パドル片84が形成されている。端パドル片84の半
径方向先端縁は螺旋羽根82の外周縁と実質上整合して
位置する(換言すれば、回転軸76の回転によって端パ
ドル片84の半径方向先端縁が描く円形軌跡の半径は螺
旋羽根82の外周縁の半径と実質上同一である)。螺旋
羽根82の他端と円形フランジ80との間において、回
転軸76には180度の角度をおいて配設された一対の
移送パドル片86が形成されている。一対の移送パドル
片86は円形フランジ80に向かって、図2において右
側から見て時計方向に幾分傾斜して延びている。一対の
移送パドル片86の半径方向先端縁は、螺旋羽根82の
外周縁と実質上整合して或いはそれより若干内側に位置
するのが好都合である。図2に明確に図示する如く、回
転軸76の周表面には、回転軸76の周表面から半径方
向に且つ螺旋羽根82間を軸線方向に延びる略矩形状の
大パドル片88a、88b、88c、88d、88e及
び88fが形成されている。これら6個の大パドル片8
8a、88b、88c、88d、88e及び88fは実
質上同一角度位置に配置されており、螺旋羽根82間を
連続して真直に延び且つそれらの半径方向先端縁は螺旋
羽根82の外周縁と実質上整合して位置する。更に、図
1に図示する如く、回転軸76の中央部には、180度
の角度をおいて大パドル片88c及び88dに対向して
位置する1個の大パドル片88gも形成されており、こ
の大パドル片88gも略矩形状であり螺旋羽根82間を
連続して真直に延び且つそれらの半径方向先端縁は螺旋
羽根82の外周縁と実質上整合して位置する。回転軸7
6の周表面には、更に、回転軸76の周表面から半径方
向に且つ螺旋羽根82間を軸線方向に延びる略矩形状の
多数の小パドル片90も形成されている。図2を参照す
ることによって理解される如く、回転軸76の片半部
(図2において右半部)においては、180度の角度間
隔をおいて小パドル片90が形成されているのに対し
て、回転軸76の他半部(図2において左半部)におい
ては、90度の角度間隔をおいて小パドル片90が形成
されている。従って、回転軸76の片半部に形成されて
いる小パドル片90の数は回転軸76の他半部に形成さ
れている小パドル片90の数の半分である。小パドル片
90の各々は、螺旋羽根82間を連続して延びることな
く、螺旋羽根82間の軸線方向中央領域においてはパド
ル片が存在しない。また、小パドル片90の半径方向突
出長さは大パドル片88a、88b、88c、88d、
88e、88f及び88gの半径方向突出長さよりも短
く、回転軸76の周表面から小パドル片90の半径方向
先端縁までの半径方向長さは回転軸76の周表面から螺
旋羽根82の外周縁までの半径方向長さの略半分である
のが好ましい。
【0017】上述したとおりの上流側搬送・攪拌機構5
2において、回転軸76は図2において右側から見て時
計方向に回転せしめられ、螺旋羽根82は現像剤68を
攪拌しながら矢印69で示す方向に(即ち図2において
右から左に向かう方向に)搬送する。大パドル片88
a、88b、88c、88d、88e、88f及び88
g並びに多数の小パドル片90は現像剤68を回転軸7
6の回転方向に強制し、螺旋羽根82による現像剤68
の攪拌を助長する。一般に、パドル片の半径方向突出長
さが増大すると、現像剤68の攪拌作用が増大せしめら
れるが、矢印92で示す方向への搬送作用は低減せしめ
られる。かような事実に鑑みて、図示の上流側搬送・攪
拌機構52においては、多数の小パドル片90の半径方
向突出長さを大パドル片88a、88b、88c、88
d、88e、88f及び88gの略半分に設定して、現
像剤68の搬送と攪拌とを適宜に調和せしめている。回
転軸76の片半部、即ち図2において右半部における小
パドル片90の数は回転軸76の他半部、即ち図2にお
ける左半分における小パドル片90の数の半分であるこ
とに起因して、回転軸76の片半部、特に上述したトナ
ー補給開口74が配設されている領域においては、現像
剤68の上面レベルu1が平均上面レベルu2(回転軸
76の他半部における現像剤の上面レベル)よりも幾分
か低くなる。これによって、トナー補給開口74から落
下せしめられる補給トナーが充分良好に上流側経路48
内に存在する現像剤68に混入される。一方、トナー濃
度検出手段66が配設されている領域においては、大パ
ドル88c、88d及び88gの存在に起因して、現像
剤68の上面レベルu3が平均上面レベルu2よりも幾
分か高くなる。これによって、トナー濃度検出手段66
のトナー濃度誤検出が充分確実に回避される。更に、上
流側搬送・攪拌機構52については、次の事実が注目さ
れるべきである。即ち、多数の小パドル片90は螺旋羽
根82間を軸線方向に連続して延在せしめられておら
ず、螺旋羽根82間の軸線方向中間領域においてはパド
ル片が存在せず、小パドル片90の側縁92が形成され
ている。それ故に、回転軸76が回転せしめられる間
に、螺旋羽根82間の軸線方向中間領域において小パド
ル片90の側縁92が現像剤68に対して所謂剪断作用
を加え、かかる剪断作用によって現像剤68の攪拌作用
が著しく増大せしめられる。かくして、上流側経路48
においては、現像剤68が矢印69で示す方向に所望搬
送率で搬送されると共に、かかる搬送の間に充分良好に
攪拌される。上流側経路48の他端部(図2において左
端部)まで搬送された現像剤68は、一対の移送パッド
片86の作用によって下流側経路50に移送される。
【0018】次に下流側搬送・攪拌機構54について説
明すると、下流側搬送・攪拌機構54は、現像容器28
における下側部材30の両側壁38及び40間に回転自
在に装着されて下流側経路50中を延在する回転軸94
を有する。この回転軸94の両端部には円形フランジ9
6及び98が形成されている。回転軸94には上記円形
フランジ96及び98間に配設された連続螺旋羽根10
0も形成されている。円形フランジ96及び98並びに
螺旋羽根100の外径は実質上同一でよい。螺旋羽根1
00の一端と円形フランジ98との間の間隔は比較的小
さいが、螺旋羽根100の他端と円形フランジ96との
間の間隔は比較的大きい。螺旋羽根100の一端と円形
フランジ98との間には、回転軸94の周表面から半径
方向に且つ螺旋羽根100の一端から円形フランジ98
まで連続して軸線方向に真直に延びる端パドル片102
が形成されている。端パドル片102の半径方向先端縁
は螺旋羽根100の外周縁と実質上整合して位置する
(換言すれば、回転軸94の回転によって端パドル片1
02の半径方向先端縁が描く円形軌跡の半径は螺旋羽根
100の外周縁の半径と実質上同一である)。螺旋羽根
100の他端と円形フランジ96との間において、回転
軸94には180度の角度をおいて配設された一対の移
送パドル片104が形成されている。一対の移送パドル
片104は円形フランジ96に向かって、図2において
右側から見て反計方向に幾分傾斜して延びている。一対
の移送パドル片104の半径方向先端縁は、螺旋羽根1
00の外周縁と実質上整合して或いはそれより若干内側
に位置するのが好都合である。更に、図2に明確に図示
する如く、回転軸94の周表面には、回転軸94の周表
面から半径方向に且つ螺旋羽根100間を軸線方向に延
びる略矩形状の多数の中パドル片106が形成されてい
る。かような中パドル片106は螺旋羽根100の全領
域に渡って実質上均一に配置されている。中パドル片1
06の各々は、螺旋羽根100が形成されている軸線方
向全領域において90度の角度間隔をおいて配置されて
おり、螺旋羽根100間を連続して実質上真直に延びて
いる。中パドル片106の各々の半径方向突出長さは、
上述した上流側搬送・攪拌機構52における小パドル片
90の半径方向突出長さと実質上同一に設定されてお
り、回転軸94の周表面から中パドル片106の半径方
向先端縁までの半径方向長さは回転軸94の周表面から
螺旋羽根100の外周縁までの半径方向長さの略半分で
ある。
【0019】上述したとおりの下流側搬送・攪拌機構5
4において、回転軸94は図2において右側から見て反
時計方向に(従って、上述した上流側搬送・攪拌機構5
2における回転軸76の回転方向と反対方向に)回転せ
しめられ、螺旋羽根100は現像剤68を攪拌しながら
矢印70で示す方向に(即ち図2において左から右に向
かう方向に)搬送する。中パドル片106は現像剤68
を回転軸94の回転方向に強制し、螺旋羽根100によ
る現像剤68の攪拌を助長する。更に、下流側搬送・攪
拌機構54における中パドル片106については、次の
事実が注目されるべきである。上述した如く、現像剤適
用手段28のスリーブ部材58は現像剤汲み上げ域72
において下流側経路50内に存在する現像剤68を汲み
上げて現像域10に運ぶ。幅方向、即ちスリーブ部材5
8の軸線方向全体に渡って充分均一な現像を達成するた
めには、スリーブ部材58の周表面上に軸線方向全体に
渡って充分均一に現像剤68が汲み上げられることが重
要であり、そのためには下流側経路50においてはその
略全端に渡って現像剤68が充分均一に存在することが
重要である。然るに、回転軸94の周表面に螺旋羽根1
00のみを形成した場合、スリーブ部材58の周表面に
汲み上げられる現像剤68に螺旋羽根100に対応して
螺旋状に延在する斑が生成される傾向がある。本発明者
等の実験によれば、螺旋羽根100全体に渡って均一に
配置された中パドル片106は、スリーブ部材58の周
表面に汲み上げられる現像剤68における上記斑の発生
を抑制し、スリーブ部材58の周表面に汲み上げられる
現像剤68を均一化せしめることが確認されている。更
に、中パドル片106については、次の事実も注目され
るべきである。上流側搬送・攪拌機構52による矢印6
9で示す方向への現像剤搬送作用と、下流側搬送・攪拌
機構54による矢印70で示す方向への現像剤搬送作用
とは平衡せしめられることが重要である。さもなくば、
上流側経路48又は下流側経路50に現像剤68が偏在
してしまうことになる。上流側搬送・攪拌機構52にお
いては上述した種々の理由から搬送抑制作用が大きい大
パドル片88a、88b、88c、88d、88e、8
8f及び88gと搬送抑制作用が小さい小パドル片90
とを適宜に配置しているのに対して、下流側搬送・攪拌
機構54においては搬送抑制作用が大パドル片88a、
88b、88c、88d、88e、88f及び88gと
小パドル片90との間である中パドル片106を螺旋羽
根100の全体に渡って均一に配置し、かくして上流側
搬送・攪拌機構52による矢印69で示す方向への現像
剤搬送作用と、下流側搬送・攪拌機構54による矢印7
0で示す方向への現像剤搬送作用とを平衡せしめてい
る。
【0020】現像手段における均一化部材 図1を参照して説明を続けると、現像剤制限部材64を
現像容器28の上側部材32に連結している連結片63
には、現像剤適用手段56におけるスリーブ部材58の
回転方向に見て上記現像剤制限手段64の上流側に位置
する均一化部材108も固定されている。連結片63は
実質上鉛直に垂下する垂下部を有し、かかる垂下部の片
面(図1において左面)に現像剤制限部材64が固定さ
れ、他面(図1において右面)に均一化部材108が固
定されている。均一化部材108は、現像剤制限手段6
4と同様に、スリーブ部材58の周表面に沿って幅方向
(図1において紙面に垂直な方向)に延びている。均一
化部材108は、スリーブ部材58の回転方向に見て下
流側に向かって、従って現像剤制限部材64に向かっ
て、スリーブ部材58の周表面に漸次接近する作用面1
10を有する。かかる作用面の下流端縁とスリーブ部材
58の周表面との間隔d2は、現像剤制限部材64とス
リーブ部材58の周表面との上記間隔d1よりは大きい
が、現像剤汲み上げ域72においてスリーブ部材58の
周表面に汲み上げられて保持される現像剤68の層厚さ
よりは小さく設定されていることが重要であり、1.0
乃至3.0mm程度であるのが好適である。現像剤制限
部材64と均一化部材108との間に位置する連結片6
3の垂下部の下端縁は、均一化部材108の作用面11
0の下流端縁と実質上整合せしめられている。均一化部
材108の作用面は、スリーブ部材58の周表面の、均
一化部材108の作用面110の下流端縁が対向する部
位における接線(図示の実施例においてはかかる接線は
実質上水平に延びる)に対して20乃至30度であるの
が好適である傾斜角度αをなして延在せしめられてい
る。
【0021】上述した如く、下流側搬送・攪拌機構54
においては、回転軸94の周表面に螺旋羽根100を形
成すると共に、螺旋羽根100の全領域に渡って中パド
ル片106を配設している。それ故に、現像剤汲み上げ
域72においてスリーブ部材58の周表面に汲み上げら
れて保持される現像剤68の層厚さは、幅方向に比較的
均一であるが、その均一性は未だ充分なものではなく、
螺旋羽根100の存在に起因して幾分かの不均一が存在
する。本発明者等の実験によれば、均一化部材108が
配設されていない場合には、スリーブ部材58の周表面
に保持されている現像剤68の層における上記不均一が
現像剤制限部材64によって充分に矯正されず、現像域
10に運ばれる現像剤68の層に若干の不均一が残留す
る傾向があるが、均一化部材108を配設すると、スリ
ーブ部材58の周表面に保持されている現像剤68に対
して最初に均一化部材108が作用して幅方向に均一化
し、しかる後に現像剤制限部材64が作用して現像剤6
8の層厚さを所要とおりに制限し、スリーブ部材58の
周表面に保持されている現像剤68は幅方向に充分に均
一化されて所定厚さにせしめられることが判明してい
る。
【0022】現像手段におけるシール部材 図1と共に図3を参照して説明すると、現像容器28の
下側部材30における両側壁38及び40の各々には、
現像剤適用手段56におけるスリーブ部材58の両端部
に密接せしめられる静止シール部材112及び114が
配設されている。フェルトから形成されているのが好都
合であるシール部材112及び114の各々は、図1か
ら明確に理解される如く、スリーブ部材58の周表面に
沿って略200度の角度範囲に渡って円弧状に延びてお
り、スリーブ部材58の回転方向に見てその下流端は上
記現像剤制限部材64に近接してその上流側に位置し、
その上流端はスリーブ部材58の周表面における最下端
よりも幾分上流に位置せしめられている。図3に明確に
図示されているとおり、シール部材112及び114の
下流端縁116及び118は幅方向全体に渡って実質上
水平に延びている。しかしながら、シール部材112及
び114の上流端縁120及び122は、幅方向外側半
部においては実質上水平に延びているが、幅方向内側半
部においては幅方向内側に向かって下流方向に傾斜して
延びている。
【0023】上記シール部材112及び114は、現像
剤適用手段56のスリーブ部材58の周表面に沿って、
現像剤68が両側端部に移動するのを阻止する。しかし
ながら、シール部材112及び114は円弧状であり、
シール部材112及び114の下流端縁116及び11
8から上流端縁120及び122までの範囲(かかる範
囲の大部分においては、スリーブ部材58の周表面は開
口62を通って現像容器28から露呈している)におい
てはシール部材が存在せず、スリーブ部材58の周表面
に保持されている現像剤68が上記範囲を通して矢印7
1で示す方向に移動せしめられる際に、現像剤68がシ
ール部材112及び114の内側縁によって規定される
規制端を越えて幅方向両側に幾分か流動する傾向があ
る。従来のシール部材においては、その下流端縁のみな
らずその上流端縁も幅方向全体に渡って実質上水平に延
びていた故に、上記規制端を越えて幅方向両側に流動し
た現像剤68がシール部材の上流端縁上に滞留し、かか
る滞留が過剰になると周囲に飛散する傾向があった。然
るに、上記シール部材112及び114においては、上
流端縁120及び122の幅方向内側半部が幅方向内側
に向かって下流方向に傾斜せしめられている故に、上記
範囲において上記規制端を越えて幅方向両側に流動せし
められた現像剤68は、スリーブ部材58の回転に応じ
て矢印71で示す方向に移動する際にシール部材112
及び114の上流端縁120及び122の傾斜内側半部
に案内されて幅方向内側に戻され、かくしてシール部材
112及び114の上流端縁120及び122上に過剰
に現像剤68が滞留することが効果的に防止される。
【0024】現像手段におけるトナー補給手段 図4を参照して説明すると、現像手段20は全体を番号
124で示すトナー補給手段も含んでいる。このトナー
補給手段124は複数個の合成樹脂製部材を組立ること
によって形成されているハウジング構造体126を具備
している。ハウジング構造体126は比較的低い片半部
128と比較的高い他半部130とを有する。かかるハ
ウジング構造体126には、混合室132、リサイクル
トナー受入室134、トナー搬入路136及びリサイク
ルトナー送り込み路138が規定されている。図4と共
に図5及び図6を参照して説明すると、混合室132は
ハウジング構造体126の角部(図5において右部、図
6において右上部)に、更に詳しくはハウジング構造体
126の片半部128における片側に配置されており、
その片側面(図5において左面、図6において下面)、
上面及び前面(図6において左面)が開放されている。
リサイクルトナー受入室134はハウジング構造体12
6の、上記混合室132が位置する角部に対して対角を
なす角部に、更に詳しくは他半部130における他側に
配置されている。このリサイクルトナー受入室134
は、ハウジング構造体124の比較的高い他半部130
の上面に形成されている受入開口140から実質上鉛直
に下方に延在せしめられており、その下部の片端面(図
4において右面)は開放されている。トナー搬入路13
6は、混合室132の開放された前面から図6において
右方に、次いで上方に、そして更に上記現像容器28の
上面に向かって延出せしめられている。かかるトナー搬
入路136の上流端部は隔壁142によってリサイクル
トナー送り込み路138及びリサイクルトナー受入室1
34と区画されており、中流部及び下流部は適宜に湾曲
して延びる断面形状が円形の中空部によって規定されて
いる。そして、トナー搬入路136の下流部の下面に
は、上述した現像容器28の上側部材32に形成されて
いるトナー補給開口74(図2)に整合せしめられるト
ナー排出開口(図示していない)が形成されている。リ
サイクルトナー送り込み路138は、ハウジング構造体
126の片半部128の他側(図5において左側、図6
において下側)を、リサイクルトナー受入室134の上
記開放された片端面から図5において右方に延びてい
る。図4及び図5に明確に図示する如く、リサイクルト
ナー送り込み路138の下流部(図6において右部)に
おいては上記隔壁142が省略されており、リサイクル
トナー送り込み路138の下流部における片側面(図5
において右面、図6において上面)は混合室132の開
放された片側面と直接的に連通せしめられている。
【0025】図4及び図6に二点鎖線で図示する如く、
ハウジング構造体126の他半部130に規定されてい
る上記混合室132の上方にはトナーカートリッジ14
4が着脱自在に装着される。新トナー収容手段を構成す
るトナーカートリッジ144自体は周知の形態のもので
よく、トナーカートリッジ144の下端にはトナー排出
口が形成されており、かかるトナー排出口が混合室13
2の開放された上面と連通せしめられる。従って、トナ
ーカートリッジ144内に収容されている新しいトナー
はトナーカートリッジ144のトナー排出口及び混合室
132の開放された上面を通って落下せしめられて、混
合室132内に供給される。
【0026】図4と共に図1を参照して説明を続ける
と、それ自体は周知の形態でよいクリーニング手段24
は、クリーニング容器146、クリーニングブレード1
48、クリーニングローラ150及びトナー搬送手段1
52を含んでいる。矢印154で示す方向に回転駆動さ
れるクリーニングローラ150には補助ブレード156
が付設されている。クリーニングブレード148の先端
は像担持部材6の表面に押圧されており、矢印4で示す
方向に回転せしめられる像担持部材6上の残留トナーが
クリーニングブレード148の作用によって除去されて
クリーニングローラ148上に落下せしめられる。クリ
ーニングローラ150は、像担持部材6の表面に作用し
てそれから除去したトナーと共に、クリーニングブレー
ド148の作用によって落下せしめられるトナーを、周
表面に保持して矢印154で示す方向に運ぶ。そして、
クリーニングローラ150の周表面に保持されて矢印1
54で示す方向に運ばれるトナーが補助ブレード156
の作用によってクリーニングローラ150の周表面から
除去されてクリーニング容器150の片側部(図1にお
いて左側部)に収集される。上記トナー搬送手段152
はクリーニング容器146の片側部を幅方向(図1にお
いて紙面に垂直な方向)に延在している回転軸とかかる
回転軸の周表面に配設された螺旋羽根とから構成されて
いる。かかるトナー搬送手段152は矢印158で示す
方向に回転駆動せしめられ、クリーニング容器146の
片側部に収集されたトナーを、図4において前方に搬送
する。図4に図示する如く、トナーリサイクル手段26
はクリーニング容器146の前部に関連せしめて配設さ
れている。このトナーリサイクル手段26は、内部にト
ナーリサイクル路が形成されている中空部材160を含
んでいる。この中空部材160は、クリーニング容器1
46の前方から上方に傾斜して延びる傾斜上昇部162
とかかる傾斜上昇部162から下方に延びる垂下部16
4とから構成されている。傾斜上昇部162の下端はク
リーニング容器146に連通せしめられており、垂下部
164の下端は上記リサイクルトナー受入室134の受
入開口140に連通せしめられている。中空部材160
の傾斜上昇部162内にはリサイクルトナー搬送手段1
66が配設されている。このリサイクルトナー搬送手段
166は、傾斜上昇部162内を延在する回転軸とこの
回転軸の周表面に配設された螺旋羽根とから構成されて
いる。かかるリサイクルトナー搬送手段166は矢印1
68で示す方向に回転駆動せしめられる。
【0027】クリーニング域14においてクリーニング
ブレード148及びクリーニングローラ150によって
像担持部材6上から除去され、クリーニング容器146
の片側部(図1において左部)に収集されたトナーは、
トナー搬送手段152の作用によってクリーニング容器
146の前部に搬送されて、トナーリサイクル手段26
における中空部材160の上流端、即ち傾斜上昇部16
2の下端に送給される。次いで、リサイクルトナー搬送
手段166の作用によって、中空部材160の傾斜上昇
部162内をその下端からその上端に向けて上昇せしめ
られ、、しかる後に傾斜上昇部162の上端から中空部
材160の垂下部164を通して下方に落下せしめら
れ、受入開口140を通してリサイクルトナー受入室1
34内に収容される。
【0028】再び図4と共に図5及び図6を参照して説
明すると、上述したリサイクルトナー受入室134及び
リサイクルトナー送り込み路138には、リサイクルト
ナー受入室134内に収容されたリサイクルトナーをリ
サイクルトナー送り込み路138を通して混合室132
に送り込むためのリサイクルトナー送り込み手段170
が配設されている。このリサイクルトナー送り込み手段
170は、リサイクルトナー受入室134の底部及びリ
サイクルトナー送り込み路138を通って延在する回転
軸172を有する。矢印173で示す方向に回転駆動せ
しめられる回転軸172の周表面には螺旋羽根174が
配設されている。この螺旋羽根174は回転軸の下流部
(図6において右端部であり、混合室132の上記開放
された片側面に沿って延在する部分)には延在していな
い。回転軸172の下流端(図6において右端)には端
円板176が形成されており、かかる端円板176と上
記螺旋羽根174の下流端との間にはパドル片178が
形成されている。図5及び図6を参照することによって
容易に理解される如く、パドル片178は矩形状であ
り、回転軸172の周表面から半径方向に且つ回転軸1
72の周表面を軸線方向に延びている。
【0029】図4乃至図6を参照して説明を続けると、
混合室132及びトナー搬入路136にはトナー搬入手
段180が配設されている。このトナー搬入手段180
は、混合室132の底部及びトナー搬入路136を通し
て延在する螺旋ばねから構成されている。トナー搬入手
段180を構成する螺旋ばねは、断面形状が円形ではな
くて矩形の鋼線を螺旋状にせしめることによって形成さ
れているのが好都合である。図4及び図6に図示する如
く、混合室132の後壁(図6において右壁)の外面に
はトナー補給用電動モータ182が装着されており、こ
のトナー補給用電動モータ182の出力軸は後壁を貫通
して混合室132内に突出せしめられており、かかる出
力軸にトナー搬入手段180の一端が連結されている。
トナー補給用電動モータ182が付勢されると、トナー
搬入手段180が矢印184で示す方向に回転せしめら
れ、混合室132からトナー搬入路136を通して現像
容器28(図1及び図2)にトナーが補給される。現像
容器28へのトナーの補給については後に更に言及す
る。
【0030】上述したクリーニング手段24におけるト
ナー搬送手段152、トナーリサイクル手段26におけ
るリサイクルトナー搬送手段166、及びリサイクルト
ナー送り込み路138に配設されているトナー送り込み
手段170の各々は、適宜の伝動手段(図示していな
い)を介して、回転ドラム2を回転せしめるための主電
動モータ186(図7)に連結されている(現像手段2
0における現像容器28内に配設されている上流側搬送
・攪拌機構52及び下流側搬送・攪拌機構54も、適宜
の伝動手段を介して主電動モータ186に連結すること
ができる)。従って、主電動モータ186が付勢され、
回転ドラム2が矢印4で示す方向に回転せしめられてい
る際には、上述したクリーニング手段24におけるトナ
ー搬送手段152、トナーリサイクル手段26における
リサイクルトナー搬送手段166、及びリサイクルトナ
ー送り込み路138に配設されているトナー送り込み手
段170の各々も作動せしめられる。かくして、クリー
ニング域14において回転ドラム2の周表面に配設され
ている像担持部材6の表面から除去されたトナーは、ク
リーニング手段24からトナーリサイクル手段を通して
リサイクルトナー受入室134に収容され、そして更に
リサイクルトナー受入室134からトナー送り込み路1
38を介して混合室132に送り込まれ、混合室132
においてトナーカートリッジ144から混合室132に
供給される新しいトナーと混合される。
【0031】上述したトナー補給手段124におけるリ
サイクルトナー受入室134の容量は、新トナー収容手
段を構成するトナーカートリッジの容量の略20%に設
定されている。この点について更に詳述すると、リサイ
クルトナー受入室134の容量が過剰に小さいと、次の
とおりの問題が発生する。例えば、通常の静電式複写機
において原稿カバーを開位置にせしめた状態で小さい原
稿の複写画像を小さいシート部材に形成する複写工程を
多数回繰り返し遂行した場合、或いはシート部材のジャ
ム処理等に起因してクリーニング手段24及び/又はト
ナーリサイクル手段26に相当大きな物理的衝撃が加え
られることによってクリーニング手段24及び/又はト
ナーリサイクル手段26において一度に多量のトナーが
移動せしめられた場合、リサイクルトナー受入室134
内に一時的に多量のリサイクルトナーが送給されてしま
うことがある。かかる場合、リサイクルトナー受入室1
34の容量が過剰に小さいと、リサイクルトナーがリサ
イクルトナー受入室134から溢れて周囲に飛散してし
まう虞がある。他方、リサイクルトナー受入室134を
過剰に大きく設定すると、必然的にトナー補給手段12
4が嵩高なものになってしまう。後に更に言及する如
く、現像容器28内の現像剤68中のトナー濃度に応じ
て、トナー補給手段124におけるトナー補給用電動モ
ータ182の作動、即ち混合室132から現像容器28
へのトナーの補給が制御され、従って現像容器28内の
トナー量が略一定量に維持される。一方、当業者には周
知の如く、通常の画像形成機における転写効率は略80
%であり、像担持部材6上に付着されたトナーの内の8
0%は転写域12においてシート部材に転写され、残り
の20%がクリーニング14において像担持部材6上か
ら除去される。一般に、画像形成機の使用開始時に、現
像容器28内にはキャリア粒子と共に所定量のトナーが
予め充填され、しかる後に現像容器28内の現像剤68
中のトナーの消費に応じて、トナー補給手段124に新
しく装着されたトナーカートリッジ144から混合室1
32に供給されたトナーが現像容器28に補給される。
従って、クリーニング手段24、トナーリサイクル手段
26及びリサイクルトナー受入室134内に存在するト
ナーの理論的最大値は、新しいトナーカートリッジ14
4内に収容されているトナー、従ってトナーカートリッ
ジ144の容量の20%である。それ故に、特殊状況に
よって、クリーニング手段24及びトナーリサイクル手
段26中のトナーが実質上全てリサイクルトナー受入室
134に供給されたとしても、リサイクルトナー受入室
134内に収容すべきリサイクルトナーの理論的最大量
は、トナーカートリッジ144の容量の略20%であ
る。かような次第であるので、リサイクルトナー受入室
134の容量をトナーカートリッジ144の容量の略2
0%に設定すれば、リサイクルトナー受入室134の容
量を過剰に大きくすることなく、リサイクルトナーがリ
サイクルトナー受入室134から溢れて周囲に飛散して
しまう虞を確実に回避することができる。
【0032】上述したトナー補給手段124において
は、更に、次の事実も注目されるべきである。混合室1
32においては、その開放された上面を通してトナーカ
ートリッジ144から新しいトナーが落下せしめられ、
その開放された片側面を通してリサイクルトナーが送り
込まれる。混合室132への新しいトナーとリサイクル
トナーとのかような独特な供給様式により、混合室13
2内において充分良好に新しいトナーとリサイクルトナ
ーとを混合することができることが判明している。加え
て、混合室132へのリサイクルトナーの送り込みは、
矢印173で示す方向、従って混合室132の開放され
た片側面に面した側において下方から上方に移動する方
向に回転せしめられるパドル片178の作用によって効
果的に遂行され、これによっても新しいトナーとリサイ
クルトナーとの混合が助長される。パドル片178が形
成されている回転軸172を矢印173で示す方向に対
して逆方向に回転せしめる(この場合には回転軸172
に形成されている螺旋羽根174の方向を逆にせしめる
ことが必要である)こともできるが、本発明者等の実験
によれば、パドル片178を矢印173で示す方向に回
転せしめる方が、混合室132へのリサイクルトナーの
送り込みの点と混合室132内での新しいトナーとリサ
イクルトナーとの混合の点の双方において好適であるこ
とが判明している。
【0033】トナー補給制御 図2及び図4を参照して既に言及したとおり、現像手段
20には現像容器28内の現像剤68中のトナー濃度
(即ち現像剤68の重量DWに対するトナーの重量TW
の割合TW/DW)を検出するトナー濃度検出手段66
が配設されている。かかるトナー濃度検出手段66は、
現像剤68中のトナー濃度に応じて出力電圧が変化す
る、更に詳しくは現像剤68中のトナー濃度が低下する
と出力電圧が上昇する、それ自体は周知の透磁率検出器
から構成されている。マイクロコンピュータから構成す
ることができるトナー補給制御手段188(図7)は、
トナー濃度検出手段66が検出するトナー濃度、即ちト
ナー濃度検出手段66の出力電圧に基いて、現像容器2
8へのトナー補給を、更に詳しくはトナー補給手段12
4のトナー補給用電動モータ182の作動を制御する。
【0034】図8に示すフローチャートを参照して説明
すると、ステップN−1においては、回転ドラム2、現
像手段20における上流側搬送・攪拌機構52、下流側
搬送・攪拌機構54及びリサイクルトナー送り込み手段
170、クリーニング手段24におけるトナー搬送手段
152並びにトナーリサイクル手段26におけるリサイ
クルトナー搬送手段166を駆動するための主電動モー
タ184が付勢されてから所定時間(例えば5秒)が経
過したか否かが判断される。主電動モータ184が付勢
されてから所定時間経過すると、ステップN−2に進行
する。即ち、主電動モータ184が除勢されている時に
はトナー補給は遂行されず、主電動モータ184が付勢
されてから所定時間経過した後に始めてトナー補給制御
が開始される。ステップN−2においては、トナー濃度
検出手段66が検出するトナー濃度が所定下限トナー濃
度値(この下限トナー濃度値については後に更に言及す
る)以下か否か(従って、トナー濃度検出手段66の出
力電圧が上限電圧値設定手段190によって設定されて
いる所定上限電圧値以上か否か)が判断される。トナー
濃度が下限トナー濃度値を越えている場合にはステップ
N−3に進行し、トナー濃度検出手段66が検出するト
ナー濃度が所定閾値(例えば3.5%)以下か否か(従
って、トナー濃度検出手段66の出力電圧が電圧閾値設
定手段192によって設定されている所定電圧閾値以上
か否か)が判断される。トナー濃度が閾値を越えている
場合には、ステップN−4に進行し、トナー補給用電動
モータ182が作動状態にある時にはこれを非作動状態
にせしめ、従って現像容器28にトナーが補給されるこ
とはない。ステップN−3においてトナー濃度が閾値以
下である場合には、ステップN−5に進行し、トナー補
給用電動モータ182を通常作動状態に設定する。この
通常作動状態においては、トナー濃度検出手段66が検
出するトナー濃度が閾値を越えるまで、トナー補給用電
動モータ182が通常供給間隔T2(例えば1秒)をお
いて通常供給時間T1(例えば1秒)だけ繰り返し付勢
せしめられ、従ってトナー搬入手段180が作動せしめ
られて混合室132からトナーが現像容器28に補給さ
れる。
【0035】例えば比較的大きな所謂ベタ黒部分を有す
る画像が多数回連続して現像される等に起因して現像容
器28内の現像剤68中のトナー濃度が急激に低下し、
上記ステップN−2においてトナー濃度が下限トナー濃
度(例えば2.5%)以下になると、ステップN−6に
進行する。そして、このステップN−6においては、ト
ナー補給用電動モータ182を連続作動せしめ、その間
においては新たな画像形成工程の開始を禁止する。この
連続作動においては、所定連続供給時間T3(例えば2
分)だけ連続してトナー補給用電動モータ182が付勢
され、従ってトナー搬入手段180が連続して作動せし
められて混合室132から現像容器28に連続してトナ
ーが補給される。しかる後にステップN−7に進行し、
トナー濃度検出手段66が検出するトナー濃度が上記閾
値以下か否かが判断される。トナー濃度が閾値を越えて
いる場合にはトナー制御ルーチンが終了するが、トナー
濃度が閾値以下の場合にはステップN−8に進行する。
そして、ステップN−8においては、トナー濃度検出手
段66が検出するトナー濃度が上記下限トナー濃度値よ
りは大きいが上記閾値よりは小さい所定判断トナー濃度
値(例えば3.2%)以下か否か(従って、トナー濃度
検出手段66の出力電圧が判断電圧値設定手段194に
よって設定されている所定判断電圧値以上か否か)が判
断される。トナー濃度が判断トナー濃度値を越えている
場合にはステップN−9に進行し、このステップN−9
においてトナー補給用電動モータ182を過剰供給状態
に設定する。この過剰供給状態においては、トナー濃度
検出手段66が検出するトナー濃度が閾値を越えるま
で、トナー補給用電動モータ182が過剰供給間隔T5
(例えば1秒)をおいて過剰供給時間(例えば2秒)だ
け繰り返し付勢せしめられ、従ってトナー搬入手段18
0が作動せしめられてトナーが現像容器28に供給され
る。過剰供給間隔T5は上記通常供給間隔T2より短く
及び/又は過剰供給時間T4は上記通常供給時間T1よ
り長く、過剰供給状態においては通常供給状態の場合よ
りも過剰にトナーが補給されることが重要である。トナ
ーの消費が進行し混合室132内に充分な量のトナーが
存在せず、トナー補給用電動モータ182が付勢されて
も現像容器28内にトナーは補給されないことに起因し
て、上記ステップN−8においてトナー濃度検出手段6
6が検出するトナー濃度が判断トナー濃度以下の場合に
は、ステップN−10に進行する。このステップN−1
0においては、連続的な画像形成工程の遂行が禁止(一
回毎の画像形成工程の遂行は許容される)すると共に、
警告信号が生成されて警告ランプが点灯され、トナーが
枯渇したこと(従って、トナーカートリッジ144を新
しいものに交換する必要が発生したこと)が使用者に傾
向される。次いで、ステップN−11に進行し、トナー
カートリッジ144が交換されたか否かが判断され、ト
ナーカートリッジ144の交換操作によって生成される
信号を検出した場合には、トナー補給制御ルーチンが終
了される。
【0036】上述したとおりのトナー補給制御に関して
は次の事実が注目されるべきである。従来のトナー補給
制御においては、ステップN−8及びステップN−9が
採用されておらず、ステップN−7においてトナー濃度
が閾値以下の場合には直接的にステップN−10に進行
していた。かかる場合には、混合室132内に充分なト
ナーが存在する時には、ステップN−6において遂行さ
れる連続供給によってトナー濃度が閾値を越えるように
なすことが必要であり、従って連続供給時間T3を比較
的長く設定することが必要である。換言すれば、新たな
画像形成工程の開始が禁止される所謂待ち時間が比較的
長くなる。これに対して、上記ステップN−8及びステ
ップN−9を採用する場合、ステップN−6における連
続供給時間T3を、トナー濃度を閾値に復帰せしめるの
に必要な時間よりも短い、トナー濃度を閾値よりも低い
判断トナー濃度値に復帰せしめるのに必要な時間に設定
することができ、従って新たな画像形成工程の開始が禁
止される所謂待ち時間を比較的短くすることができる。
判断トナー濃度は、最適トナー濃度ではないが特に支障
を発生せしめることなく現像を遂行することができる濃
度に設定することができる。ステップN−8においてト
ナー濃度が判断トナー濃度を越えていることが確認され
ると、新たな画像形成工程の開始が許容される。そし
て、ステップN−9においてトナーが通常の場合よりも
過剰に現像容器28に補給され、現像容器28内の現像
剤68のトナー濃度は速やかに閾値まで復帰せしめられ
る。
【0037】トナー補給制御閾値の補償 図示の画像形成機においては、クリーニング域14にお
いて像担持部材6上から除去されたトナーを現像手段2
0にリサイクルして再使用している。かようなトナーリ
サイクル様式を採用した場合、既に言及したとおり、画
像形成工程の遂行に応じて、現像容器28内に存在する
現像剤68におけるトナー中のリサイクルトナーの率が
増大すると、トナー濃度検出手段66の出力と実際のト
ナー濃度との関係が変動することが判明している。
【0038】トナー濃度検出手段66の出力と実際のト
ナー濃度との関係の変動の一例について説明すると、図
9は、三田工業株式会社から商品名「DC−2256」
として販売されている静電複写機を使用して遂行した実
験結果を示している。使用した現像剤は三田工業株式会
社から商品名「DC−2556用現像剤」として販売さ
れている現像剤であり、フェライト系材料から形成され
た平均粒径105μmのキャリア粒子とスチレンアクリ
ル系材料から形成された平均粒径10μmのトナーとか
ら成る。トナー濃度検出手段としては、日立金属株式会
社から商品名「5−046A」として販売されている透
磁率検出器を使用した。図9における横軸は像担持部材
6上のトナー像を転写したシート部材の枚数(従って画
像形成工程遂行回数)を示し、縦軸は3Vを電圧閾値と
してトナー補給制御を遂行した(従って透磁率検出器の
出力電圧が3Vになるようにトナー補給を制御した)時
の現像容器内の現像剤の実際のトナー濃度を示してい
る。現像剤における実際のトナー濃度は、現像容器から
現像剤を所要量抽出し、かかる抽出現像剤中のトナー濃
度を計測して求めた。図9における線Aは、通常の複写
機の平均的使用形態において使用した時、即ちA4サイ
ズの平均的原稿の複写物を1枚生成する単発複写工程
と、A4サイズの平均的原稿の複写物を3枚連続して作
成する3枚連続複写工程とを繰り返し遂行した時の実験
結果を示す。図9における線Bは、A4サイズの平均的
原稿の複写物を中断することなく連続的に複写する連続
複写工程のみを遂行した時の実験結果であり、図9にお
ける線Cは、A4サイズの平均的原稿の複写物を1枚毎
生成する単発複写工程のみを繰り返し遂行した時の実験
結果である。
【0039】図9から理解されるとおり、平均的使用形
態で複写機を使用した場合、トナー濃度検出手段を構成
する透磁率検出器の所定出力電圧値(3V)に対する実
際のトナー濃度が、複写工程の遂行に応じて、従って現
像剤におけるトナー中のリサイルトナーの比率の増大に
応じて、漸次増大することが理解される。連続複写工程
のみを遂行した場合には、透磁率検出器の所定出力電圧
値(3V)に対する実際のトナー濃度の増大が比較的緩
やかであるが、単発複写工程のみを遂行した場合には、
透磁率検出器の所定出力電圧値(3V)に対する実際の
トナー濃度の増大が著しく急激である。トナー濃度の増
大におけるかような相違の理由について、本発明者等は
次のとおりに推察している。単発複写工程を繰り返し遂
行する場合には、実際の画像形成工程時以外における回
転ドラムの回転時間、即ち回転ドラムの所謂遊び回転の
累積時間が長くなり、かかる遊び回転の際にも現像域に
おいては像担持部材上にトナーが幾分か付着し、かかる
トナーがクリーニング域において像担持部材上から除去
され、そして現像手段にリサイクルされる。従って、単
発複写工程を繰り返し遂行する場合には、複写物生成枚
数に対するリサイクルトナーの量が多く、これに起因し
て透磁率検出器の所定出力電圧値(3V)に対する実際
のトナー濃度の増大が著しく急激になる、と推定され
る。
【0040】図10は透磁率検出器の出力電圧と現像剤
中のトナー濃度との関係を示す線図であり、実線は現像
剤中のトナーが全て新しいトナーであり、リサイクルト
ナーが含まれていない時の上記関係を示し、破線は上記
平均的使用形態において10000枚の複写物を生成し
た後における上記関係を示している。
【0041】本発明者等の実験によって確認された上記
事実に鑑みれば、特別な補償を実行することなく、単に
トナー濃度検出手段66を構成する透磁率検出器の出力
電圧と所定電圧閾値とに基いてトナー補給を制御する
と、画像形成工程の遂行回数の増大に応じて現像容器2
8内に収容されている現像剤68の実際のトナー濃度が
漸次増大してしまう。そして、現像剤68の実際のトナ
ー濃度が所要値よりも過剰に増大すると、トナーの帯電
が不充分になり、従ってキャリア粒子に対するトナーの
吸着性が低下し、これに起因して現像域10におけるト
ナー飛散、トナー像における所謂かぶり(非画像部への
トナーの付着)の生成、等の問題が発生する。
【0042】そこで、本発明においては、トナー補給制
御に使用される閾値を画像形成工程の遂行に応じて適宜
に変動せしめる。図9から理解される如く、トナー濃度
検出手段66を透磁率検出器から構成した場合、所定ト
ナー濃度に対するトナー濃度検出手段66の出力電圧は
画像形成工程の遂行に応じて漸次増大することが理解さ
れる。従って、画像形成工程の遂行に応じて、電圧閾値
設定手段192(図7)によって設定されている電圧閾
値を漸次増大せしめる。かかる電圧閾値の増大は、理論
的には、図9に線Dで示す如く画像形成工程の回数にか
かわらず現像容器28内の現像剤68の実際のトナー濃
度が実質上一定に維持されるようにせしめるものである
ことが望まれる。或いは、リサイクルトナーは新しいト
ナーに比べて帯電性が低く、従ってリサイクルトナーの
比率が増大するとトナーの帯電性が低下する事実に鑑
み、図9に線Eで示す如く、画像形成工程の遂行回数が
例えば6000回を越えると、画像形成工程の遂行に応
じて現像容器28内の現像剤68の実際のトナー濃度が
漸次減少し、これによってトナーの帯電性が実質上一定
に維持されるように、電圧閾値を増大せしめることもで
きる。
【0043】本発明者等の実験によれば、通常の複写機
の平均的使用形態において複写機が使用される場合(図
9に線Aで示す場合)には、トナー像を転写したシート
部材の枚数(従って画像形成工程遂行回数)が特定枚
数、例えば6000枚程度までは、電圧閾値を増大せし
めなくても一般に問題が発生することはないことが判明
している。従って、制御の容易性等の点から見て、例え
ば、トナー像を転写したシート部材の枚数を計数する計
数手段196(図7)の計数値が所定値、例えば600
0に至るまでは電圧閾値を一定に維持し、計数手段19
6の計数値が所定値を越えると、計数値が所定数、例え
ば100増加する毎に電圧閾値を所定値だけ増大せしめ
ることができる。電圧閾値の増大程度は実験的及び又は
経験的に定めることができる。上記計数手段196は、
例えば、画像形機のハウジングの排出口近傍に配設され
たシート部材検出器が排出口を通して排出されるシート
部材を検出する毎に計数値を加算する。図9に図示する
線A、B及びCを参照して言及したとおり、トナー像が
転写されたシート部材の枚数とトナー濃度の変動との関
係は、複写機における複写工程の遂行様式(即ち単発複
写工程の遂行と連続複写工程の遂行との比率等)に応じ
て、相当変化する。従って、複写機の使用形態が必ずし
も平均的なものでないことが予想される場合には、複写
工程の遂行様式による変動に起因する誤差の発生を回避
乃至抑制するために、回転ドラム2(従って、その表面
に配設されている像担持部材6)を駆動するための主電
動モータ186(図7)の作動時間に基いて電圧閾値の
増大を制御することもできる。この場合には、例えば、
主電動モータ186の累積作動時間を計時する計時手段
198(図7)の計時値が特定時間、例えば6時間(か
かる時間は、中速複写機において平均的使用形態で60
00枚のA4サイズのシート部材にトナー像を転写する
のに要する主電動モータ186の累積作動時間に略相当
する)に至るまでは電圧閾値を一定に維持し、計時手段
198の計時値が特定時間を越えると、計時値が所定時
間、例えば10分増加する毎に電圧閾値を所定値だけ増
大せしめることができる。
【0044】更に、所望ならば、電圧閾値設定手段19
2によって設定される電圧閾値のみならず、上限電圧設
定手段109によって設定される上限電圧値及び判断電
圧設定手段194によって設定される判断電圧値も、計
数手段196の計数値或いは計数手段198の計時値に
基いて適宜に変動せしめることもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明の画像形成機によれば、現像手段
に配設されている現像剤適用手段におけるスリーブ部材
の周表面に保持される現像剤の幅方向分布が充分均一な
ものにせしめられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された画像形成機の好適実
施例の主要部を示す簡略断面図。
【図2】図1に示す画像形成機に配設されている現像手
段における現像容器、現像剤適用手段、上流側搬送・攪
拌機構及び下流側搬送・攪拌機構を、一部を切欠いて示
す平面図。
【図3】図1に示す画像形成機に配設されている現像装
置におけるシール部材を示す部分斜面図。
【図4】図1に示す画像形成機における現像装置のトナ
ー補給手段、クリーニング手段の一部、並びにトナーリ
サイクル手段を示す部分斜面図。
【図5】図4に示すトナー補給手段の一部を示す部分断
面図。
【図6】図4に示すトナー補給手段の一部を示す部分断
面図。
【図7】図1に示す画像形成機に配設されている制御関
連要素を示すブロック線図。
【図8】図1に示す画像形成機におけるトナー補給制御
を説明するためのフローチャート。
【図9】トナー像が転写されたシート部材の枚数と透磁
率検出器から構成されたトナー濃度検出手段が検出する
トナー濃度との関係を示す線図。
【図10】透磁率検出器から形成されたトナー濃度検出
手段の出力電圧とトナー濃度との関係を示す線図。
【符号の説明】
2:回転ドラム 6:像担持部材 8:静電潜像形成域 10:現像域 12:転写域 14:クリーニング域 20:現像手段 24:クリーニング手段 26:トナーリサイクル手段 28:現像容器 48:上流側経路 50:下流側経路 52:上流側搬送・攪拌機構 54:下流輪搬送・攪拌機構 56:現像剤適用手段 58:スリーブ部材 64:現像剤制限部材 66:トナー濃度検出手段 68:現像剤 72:現像剤汲み上げ域 76:上流側搬送・攪拌機構の回転軸 82:上流側搬送・攪拌機構の螺旋羽根 88a:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88b:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88c:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88d:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88e:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88f:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 88g:上流側搬送・攪拌機構の大パドル片 90:上流側搬送・攪拌機構の小パドル片 94:下流側搬送・攪拌機構の回転軸 100:下流側搬送・攪拌機構の螺旋羽根 106:下流側搬送・攪拌機構の中パドル片 108:均一化部材 110:均一化部材の作用面 112:シール部材 114:シール部材 120:シール部材の上流端縁 122:シール部材の上流端縁 124:トナー補給手段 132:混合室 134:リサイクルトナー受入室 136:トナー搬入路 138:リサイクルトナー送り込み路 144:トナーカートリッジ 170:リサイクルトナー送り込み手段 172:リサイクルトナー送り込み手段の回転軸 174:リサイクルトナー送り込み手段の螺旋羽根 178:リサイクルトナー送り込み手段のパドル片 182:トナー補給用電動モータ 184:主電動モータ 188:トナー補給制御手段
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平6−3127 (32)優先日 平成6年1月17日(1994.1.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−3128 (32)優先日 平成6年1月17日(1994.1.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−3129 (32)優先日 平成6年1月17日(1994.1.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−3130 (32)優先日 平成6年1月17日(1994.1.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−3131 (32)優先日 平成6年1月17日(1994.1.17) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−42382 (32)優先日 平成6年3月14日(1994.3.14) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 河島 哲郎 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 京セラ ミタ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持手段と、該像担持手段上に静電潜
    像を形成するための静電潜像形成手段と、該像担持手段
    上の静電潜像をトナー像に現像するための現像手段と、
    該像担持手段上のトナー像をシート部材上に転写するた
    めの転写手段と、該像担持手段上のトナー像をシート部
    材上に転写した後に該像担持手段上に残留するトナーを
    該像担持手段上から除去するためのクリーニング手段と
    を具備し、 該現像手段は、トナーとキャリア粒子とから成る現像剤
    を収容する現像容器と、該現像容器内の現像剤を該像担
    持手段上に適用するための、スリーブ部材を有する現像
    剤適用手段と、現像剤規制部材とを含み、 該スリーブ部材は所定方向に回転せしめられ、現像剤汲
    み上げ域において該現像容器内の現像剤を周表面に保持
    して現像作業域に運び、該現像剤規制部材は該現像剤汲
    み上げ域と該現像作業域との間において該スリーブ部材
    の周表面に近接して位置せしめられ、該スリーブ部材の
    周表面に保持される現像剤の量を規制する、画像形成機
    において、 該スリーブ部材の回転方向に見て該現像剤規制部材の上
    流側には、該スリーブ部材の回転方向に見て下流側に向
    かって該スリーブ部材の周表面に漸次接近する作用面を
    有する均一化部材が配設されており、該均一化部材の該
    作用面の下流端縁と該スリーブ部材の周表面との間隔
    は、該現像剤規制部材と該スリーブ部材の周表面との間
    隔よりも大きいが該現像剤汲み上げ域において該スリー
    ブ部材の周表面に保持される現像剤の層厚さよりは小さ
    く設定されている、ことを特徴とする画像形成機。
  2. 【請求項2】 該現像剤規制部材と該スリーブ部材の周
    表面との間隔は0.3乃至0.8mmであり、該均一化
    部材の該作用面の下流端縁と該スリーブ部材の周表面と
    の間隔は1.0乃至3.0mmである、請求項1記載の
    画像形成機。
  3. 【請求項3】 該均一化部材の該作用面は、該スリーブ
    部材の周表面の、該均一化部材の該作用面の該下流端縁
    に対向する部位における接線に対して、20乃至30度
    の傾斜角度を成して延在する、請求項1又は2記載の画
    像形成機。
JP2001039404A 1994-01-14 2001-02-16 画像形成機 Pending JP2001215794A (ja)

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JP249694 1994-01-14
JP249794 1994-01-14
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