JP2001215511A - カラー液晶表示装置 - Google Patents

カラー液晶表示装置

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JP2001215511A
JP2001215511A JP2000023198A JP2000023198A JP2001215511A JP 2001215511 A JP2001215511 A JP 2001215511A JP 2000023198 A JP2000023198 A JP 2000023198A JP 2000023198 A JP2000023198 A JP 2000023198A JP 2001215511 A JP2001215511 A JP 2001215511A
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color
retardation
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crystal display
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JP2000023198A
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English (en)
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Hiroshi Yabuta
浩志 薮田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景が無彩色で、かつ、黄色の発色を主とし
た特定色の発色及び安定性に優れ、暗表示が可能であ
り、しかも位相差板の使用枚数を減らし、コスト面でも
有利なカラー液晶表示装置を提供する。 【解決手段】 表示用電極を備えた複屈折型の液晶セル
と、液晶セルを挟持するように設置された一対の偏光板
と、一対の偏光板間に設置された位相差層とを備え複屈
折効果によりカラー表示を行う。表示用電極間における
スーパーツイステッドネマティック型液晶の屈折率異方
性Δnと液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、位相差層
のリタデーションReとの差を1200〜1250nm
とし、かつ電圧無印加時に白色を呈するように下側偏光
板吸収軸24及び上側偏光板吸収軸25の各軸を設定す
ることにより、電圧無印加時に白色を表示でき、電圧印
加時に所望の黄色を発色させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複屈折効果を用い
て表示を行うスーパーツイステッドネマティック型(S
TN型)カラー液晶表示装置に関するものであり、特
に、電圧無印加時において着色の低減と高明度化とを可
能とし、かつ、特定色の発色に優れたカラー液晶表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、携帯型情報機器のディスプレイに
は、携帯性を考慮して反射型の白黒液晶表示装置が採用
されていたが、近年視認性向上のために、複数色のカラ
ー表示が可能なマルチカラー液晶表示装置の開発が行わ
れている。
【0003】上記カラー表示を行うためには、カラーフ
ィルタを用いる方法が一般的である。このカラーフィル
タを用いる方法は、液晶を挟持する一対の透光性基板の
うち一方の透光性基板上に、各画素に対応して赤、緑、
青のカラーフィルタを形成し、上記画素を通過する光を
前記カラーフィルタによって着色させ、マルチカラー表
示を実現するものである。
【0004】上記カラーフィルタを用いるカラー液晶表
示装置は、全体の光透過率がかなり低いので、バックラ
イトの付加が必須であるという問題を有している。
【0005】そこで、この問題を解消するために、カラ
ーフィルタを用いないでカラー表示を行うことが行われ
ている。
【0006】カラーフィルタを用いないでカラー表示を
行うカラー液晶表示装置としては、複屈折制御型のカラ
ー液晶表示装置が知られている。
【0007】上記複屈折制御型カラー液晶表示装置は、
液晶層を通過する光の強度が、液晶セルのセルギャップ
dと屈折率異方性Δnとの積dΔn(以下、「液晶セル
の積dΔn」という)の値に応じて変化するという複屈
折効果を利用してマルチカラー表示を実現するものであ
る。具体的には、複屈折制御型カラー液晶表示装置で
は、液晶セルに印加する電圧を変えて液晶分子のチルト
角を制御することにより液晶分子の配向状態が変わるの
で、これにより、液晶セル中を透過する光の複屈折の状
態を変化させ複屈折された光の相互干渉によって表示色
を変えることができるようになっている。
【0008】この複屈折制御型カラー液晶表示装置は、
バックライトが不要又はバックライトの小電力化を図る
ことができる点で好ましいが、上述したように、複屈折
された光の相互干渉を用いるので、黄色や青色等といっ
た色が最初から着色される傾向があり、逆に、白や黒が
表示し難いとい問題点を有している。また、複屈折を用
いるので、セル厚の影響が大きく、セル厚にむらがある
と、そのセル厚の変化は色の変化として顕著に現れると
いった問題点も有している。
【0009】上記複屈折制御型カラー液晶表示装置にお
ける従来技術を開示したものとしては、例えば、特開平
8−160383号公報、特開平8−190081号公
報及び特開平10−301102号公報がある。
【0010】上記の特開平8−160383号公報で
は、初期の液晶セルの積dΔnが500nm以上、及び
位相差板のリタデーションReが50〜200nmに設
定された複屈折制御型カラー液晶表示装置が提案されて
いる。なお、位相差板のリタデーションReとは、位相
差板の複屈折率をΔnとし位相差板の厚さをdとしたと
きの積Δndをいう。
【0011】上記公報では、TFT(Thin Film Transi
stor)駆動における高電圧印加時の残留リタデーション
を補償して色純度と白の明るさを改善する方法が開示さ
れている。
【0012】また、上記特開平8−190081号公報
には、初期の液晶セルの積dΔnが1210±50n
m、第1の位相差板のリタデーションReが1300±
30nm、及び第2の位相差板のReが1150±30
nmである2枚の位相差板を用いた複屈折制御型カラー
液晶表示装置が提案されている。これにより、白黒と、
青、黄緑、ピンクのように色純度の高い三彩色とを発色
し得るようになっている。
【0013】さらに、特開平10−301102号公報
には、初期の液晶セルの積dΔnが1200〜2000
nm、第1の位相差板のリタデーションReが420±
100nm、第2の位相差板のリタデーションReが4
00±100nmである2枚の位相差板を用いた複屈折
制御型カラー液晶表示装置が提案されている。これによ
り、電圧印加時に良好な黒又は白を表示することができ
るようになっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のカラー液晶表示装置では、以下の問題点を有してい
る。
【0015】先ず、前記特開平8−160383号公報
のカラー液晶表示装置では、高電圧印加時における残留
リタデーションのみを補償するため、電圧無印加時にお
いては著しく緑に着色している。このため、電圧が印加
されない電極間は常に着色状態にあり、カラー表示の際
の色の濁りが発生する。特に、黄色等の色を表示しよう
とした場合、電極間の着色による濁りは顕著に現れる。
【0016】次に、前記特開平8−190081号公報
のカラー液晶表示素子では、白、黒、青、黄緑、ピンク
を発色するに当たり、位相差板を2枚必要としている。
このため、コスト高となる。また、位相差板が積層型位
相差板であって、それぞれの位相差板の遅相軸がある角
度をもって積層されている場合、積層位相差板全体の位
相差はそれぞれの位相差板の和では求められない。した
がって、制御が複雑になる。
【0017】また、黄の発色が挙げられておらず、初期
の液晶セルの積dΔnの値も1210±50nmと小さ
い。さらに、白黒及び色純度の高い三彩色の表示を目的
としており、特定色の発色及び電極間の着色に関しては
示されていない。
【0018】次に、前記特開平10−301102号公
報のカラー液晶表示装置は、時分割駆動時におけるON
電圧印加時の残留リタデーションを補償することによっ
て最後に黒又は白を表示するものであり、電圧無印加時
には着色が見られる。このため、電圧が印加されない電
極間は常に着色状態にあり、カラー表示の際の色の濁り
が発生する。特に、黄色等の色を表示しようとした場
合、電極間の着色による濁りは顕著に現れる。また、こ
のカラー液晶表示装置においても位相差板が2枚必要と
なる。
【0019】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、背景が無彩色で、かつ、
黄色の発色を主とした特定色の発色及び安定性に優れ、
暗表示が可能であり、しかも位相差板の使用枚数を減ら
し、コスト面でも有利なカラー液晶表示装置を提供する
ことにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明のカラー液晶表示
装置は、上記課題を解決するために、表示用電極を備え
た複屈折型の液晶セルと、上記液晶セルを挟持するよう
に設置された一対の偏光板と、上記一対の偏光板間に設
置された位相差層とを備え複屈折効果によりカラー表示
を行うカラー液晶表示装置において、上記表示用電極間
におけるスーパーツイステッドネマティック型液晶の屈
折率異方性Δnと上記液晶セルのセル厚dとの積dΔn
と、上記位相差層のリタデーションReとの差(以下、
「差ΔRe」と記載する。)が1200〜1250nm
であり、かつ電圧無印加時に白色を呈するように各軸を
設定したことを特徴としている。
【0021】すなわち、電圧無印加時に白色を呈するよ
うに各軸を設定した場合、つまりモノクロ液晶表示装置
におけるノーマリーホワイトモードにおいては、電圧無
印加での色付きを無くすためには、表示用電極間におけ
るスーパーツイステッドネマティック型液晶の屈折率異
方性Δnと上記液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、上
記位相差層のリタデーションReとの差(以下、「差Δ
Re」と記載する。)を0nmにして白色にすることが
最も望ましい(図1参照)。
【0022】しかしながら、液晶セルの積dΔnと位相
差層のリタデーションReとの差ΔReを0nmにして
複屈折性カラー液晶表示装置による多色表示を実現しよ
うとすると、電圧印加による液晶セルの積dΔnの変化
量を大きく取るためには液晶セルの積dΔnが大きい値
となる液晶が必要となる。ところが、液晶セルの積dΔ
nが大きい値、例えば1500nm以上の液晶は、応答
速度が遅くムラが目立ち易いという不具合がある。
【0023】そこで、本願発明者らは、液晶セルの積d
Δnと位相差層のリタデーションReとの差ΔReと、
発色の種類との関係を検討した結果、図1に示す差ΔR
eと発色の種類との関係を見い出した。
【0024】すなわち、その差ΔReを1200〜12
50nmに設定し、かつ電圧無印加時に白色を呈するよ
うに各軸を設定することにより、図1に示すように、白
を発色することができ、電圧無印加である背景色の色付
きを少なくすることができることが分かった。なお、こ
の条件においては、パネル点灯時においても電圧が印加
されることのない画素間つまり表示電極間をこの範囲に
設定することによって、背景色が各発色時における色純
度に影響を及ぼすことなく、発色の良い表示が得られ
る。
【0025】なお、電圧無印加時において黒色を表示す
るように各軸を配置した、いわゆるモノクロ液晶表示装
置におけるノーマリーブラックモードの場合において
は、図7に示すように、色付きのない発色は200nm
付近でしか得られず、この条件で複屈折性カラー液晶表
示装置による多色表示を実現しようとすると、液晶セル
の積dΔnが大きい値の液晶が必要となり、上記と同じ
理由で好ましくない。
【0026】また、本発明のカラー液晶表示装置は、上
記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置にお
いて、スーパーツイステッドネマティック型液晶の屈折
率異方性Δnと液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、位
相差層のリタデーションReとの関係が、dΔn>Re
であることを特徴としている。
【0027】上記発明によれば、dΔn>Reとするこ
とにより、位相差層として位相差板1枚にてカラー液晶
表示装置が得られるためコスト的に有利である。
【0028】さらに、後述するように、本願発明の目的
である特定色を安定して発色させるために、最も表示さ
せたい色を、印加する電圧の中で最も高い電圧で発色さ
せようとした場合、Re>dΔnでは、位相差層のリタ
デーションReを大きくとる必要が生じ、位相差層のリ
タデーションReを大きく取ることにより位相差板の枚
数が増えてしまうのである。つまり、位相差板の枚数が
2枚以上となる。
【0029】この場合、汎用の例えば400〜600n
m等の一軸性位相差板にて本発明のように発色の良い黄
色を得ようとした場合、位相差板は4枚程度必要になり
現実的ではない。
【0030】また、本発明のカラー液晶表示装置は、上
記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置にお
いて、スーパーツイステッドネマティック型液晶の屈折
率異方性Δnと液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、位
相差層のリタデーションReとの差が、時分割駆動方式
におけるON電圧印加時に400〜600nmであるこ
とを特徴としている。
【0031】上記発明によれば、液晶セルの積dΔnと
位相差層のリタデーションReとの差が、時分割駆動方
式におけるON電圧印加時に400〜600nmになる
ように設定することにより、本発明で最も必要とした黄
色を発色させることができる。
【0032】ところで、液晶パネルに電圧を印加した場
合、徐々に液晶セルの積dΔnが低下していくが、液晶
パネルの特性上、初期の液晶セルの積dΔnの約50%
まで低下するとそれ以降は変化が緩慢となり、デューテ
ィ駆動では印加できる電圧に制限があるため、十分な液
晶セルの積dΔn変化が得られず発色が少なくなるとい
う問題が起こる。
【0033】初期の液晶パネルにおける液晶セルの積d
Δnが1200〜1250nmである場合は、緩慢とな
った時の液晶セルの積dΔnは約600〜625nmで
あるため、前記の条件である400〜600nmを満た
すことができない。
【0034】ここで、位相差層のリタデーションReが
100〜150nmの位相差板を用いて、又は/及び液
晶パネルのdΔnを1300〜1400nmにすること
により、緩慢となった時の液晶セルの積dΔnは約65
0〜700nmとなり、かつ位相差層のリタデーション
Reとの差ΔReは400〜600nmになり、上記条
件を満たすことができるので、黄色を十分に発色させる
ことができる。
【0035】そこで、本発明のカラー液晶表示装置は、
上記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置に
おいて、スーパーツイステッドネマティック型液晶の屈
折率異方性Δnと液晶セルとの積dΔnが1300〜1
400nmであることを特徴としている。
【0036】また、本発明のカラー液晶表示装置は、上
記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置にお
いて、位相差層のリタデーションReが100〜150
nmであることを特徴としている。
【0037】次に、電圧に対して液晶セルの積dΔnの
変化が緩慢になるために、液晶セルの積dΔnそのもの
の値が安定し、結果として色純度良く、かつデューティ
駆動時に安定に黄色を発色させることが可能となる。
【0038】ところが、単に偏光板と位相差層とを液晶
パネルに配置するだけでは補償効果が得られず、十分な
発色と背景色を得ることができない。そこで、所定の軸
角度にてそれぞれを配置させる必要がある。
【0039】そこで、本発明のカラー液晶表示装置は、
上記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置に
おいて、スーパーツイステッドネマティック型液晶は、
2枚の基板間においては液晶分子が240°ねじれてお
り、上下一対の偏光板間に設置された一軸性延伸フィル
ムからなる位相差層の遅相軸は、隣接する液晶分子の配
向軸と80〜100°の角度を有して交差するように配
置されているとともに、液晶セルを挟持する上下一対の
偏光板のうち、上側偏光板は隣接する一軸性延伸フィル
ムからなる位相差層の遅相軸と20〜40°の角度を有
して交差するように配置されている一方、下側偏光板は
隣接する液晶分子の配向軸と45〜65°の角度を有し
て交差するように配置されていることを特徴としてい
る。
【0040】これにより、十分な発色と背景色を得るこ
とができる。
【0041】また、本発明のカラー液晶表示装置は、上
記課題を解決するために、上記カラー液晶表示装置にお
いて、最も表示させたい色を、印加する電圧のうち最も
高い電圧にて発色させることを特徴としている。
【0042】上記の発明によれば、最も表示させたい色
を、印加する電圧のうち最も高い電圧にて発色させるこ
とによって、特定色を安定して発色させるさせることが
できる。
【0043】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図5に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0044】本実施の形態の複屈折制御型のカラー液晶
表示装置における液晶パネルは、図2に示すように、シ
ール2…を介して貼り合わされた一対の基板としての透
光性基板3・4間に液晶1を封入した液晶セル10と、
この液晶セル10を挟んで1対の偏光板としての上側偏
光板11及び下側偏光板12を配置するとともに、液晶
セル10と上記上側偏光板11との間に、位相差層とし
ての位相差板13を配置して構成されている。また、最
も下側位置には、反射板14が設けられている。ただ
し、この反射板14は、必ずしも設けられていなくても
良い。すなわち、透過型のカラー液晶表示装置であって
も良い。
【0045】ここで、上記一対の透光性基板3・4のそ
れぞれの一方表面には、ストライプ状の表示用電極とし
ての透明電極5・6及びこれらを覆うように配向膜7・
8が形成されている。上記ストライプ状の透明電極5・
6は直交して向かい合うように貼り合わされている。な
お、上記位相差板13は、複数枚設けても良い。
【0046】上記液晶パネルはスーパーツイステッドネ
マティック(STN:Super Twisted Nematic)型のもの
である。したがって、液晶セル10に含まれる液晶1の
液晶分子は、上記一対の透光性基板3・4間において2
40°ねじれるように配向されている。
【0047】本実施の形態においては、液晶1における
液晶分子の屈折率異方性Δnは例えば0.229とし
た。また、セル厚は例えば6μmとした。したがって、
液晶分子の屈折率異方性Δnと液晶セル10のセル厚d
との積dΔn(以下、「液晶セル10の積dΔn」とい
う。)は1374nmとなっている。
【0048】また、本実施の形態においては、上側偏光
板11には日東電工社製の偏光板(商品名「EG122
5DU」)を使用し、下側偏光板12には反射板一体型
偏光板である日東電工社製の偏光板(商品名「F320
5GR」)を使用した。
【0049】さらに、位相差板13には、一軸延伸フィ
ルムである日東電工社製のポリカーボネイト材(商品名
「NRF」)を使用した。なお、本実施の形態における
位相差板13の屈折率異方性ΔnR と厚さdR との積d
R ΔnR は例えば137nmである。
【0050】また、本実施の形態におけるカラー液晶表
示装置においては、液晶分子の配向方向である下側液晶
配向軸21及び上側液晶配向軸22、位相差板遅相軸2
3、並びに下側偏光板吸収軸24及び上側偏光板吸収軸
25の配置は、観測者側から見た平面図では、図3に示
すようになっている。
【0051】同図において、先ず、下側液晶配向軸21
と上側液晶配向軸22とはθ1=240°ねじれてい
る。また、位相差板遅相軸23はこれに隣接する側の液
晶分子配向方向である上側液晶配向軸22と交差角θ2
=90°を有して交差している。この交差角θ2は、8
0°〜100°の範囲が好ましい。
【0052】また、上側偏光板吸収軸25はこれに隣接
する位相差板遅相軸23と交差角θ3=30°を有して
交差している。この交差角θ3は、20°〜40°の範
囲が好ましい。
【0053】さらに、下側偏光板吸収軸24とこれに隣
接する側の液晶分子の配向方向である下側液晶配向軸2
1との交差角θ4が55°となっている。この交差角θ
4は、45°〜65°の範囲が好ましい。
【0054】また、下側偏光板吸収軸24と上側偏光板
吸収軸25との交差角θ5は、125°となっている。
【0055】上記のカラー液晶表示装置を、図示しない
電圧駆動装置によって(1/32)Duty、(1/
6.7)Biasにて時分割駆動方式で電圧駆動させ、
階調電圧を印加したところ、印加された階調電圧に応じ
て前記液晶分子の配向が変化し、この変化に伴って、図
4のCIE色度図及び図5に示すように黄色及び暗色、
他に黄緑、緑、紫を発色し、カラー表示ができるように
なった。
【0056】また、液晶分子の配向方向、位相差板遅相
軸23、並びに下側偏光板吸収軸24及び上側偏光板吸
収軸25を最適化したので、鮮やかな黄色とコントラス
ト特性が向上した。
【0057】なお、図4に示すCIE色度図において、
彩度R(赤)G(緑)B(青)Y(黄)は、「JISハ
ンドブック色彩1986」に示されているXYZ表色系
のx、y、Yの値から定まる値であり、これらの値が大
きい程彩度が大きいことを示す。また、上記x、yは、
JISZ8722によって求めた色度座標であり、Yは
視角反射率である。
【0058】本実施の形態のカラー液晶表示装置の液晶
パネルにおいては、図1に示すように、液晶セル10の
積dΔnと位相差板13のリタデーションReとの差を
1200〜1250nmに設定し、かつ電圧無印加時に
白色を呈するように、下側偏光板吸収軸24及び上側偏
光板吸収軸25の各軸を設定することにより、背景色、
具体的には電極間の着色を抑えることができ、また、明
度を上げることができる。
【0059】すなわち、差ΔReを1200〜1250
nmに設定することにより、楕円偏光とした光の長軸が
最も揃い、この揃った軸に対して下側偏光板吸収軸24
及び上側偏光板吸収軸25の軸を設定することにより、
より良い白色を再現することができる。
【0060】そして、点灯画素間では常に電圧無印加で
あるため、この背景色が各発色時における明度、色純度
に影響し、結果として発色が良くなる。なお、詳細に
は、電極のある部分と無い部分(電極と電極間に相当)
とでは段差が存在するが、その上に配向膜や絶縁膜等が
製膜されるので段差は緩和される。
【0061】一方、液晶パネルに電圧を印加した場合、
徐々に液晶セル10の積dΔnが低下して行く。したが
って、液晶セル10の積dΔnを位相差板13のリタデ
ーションReよりも大きくし、両者の差ΔReを徐々に
小さくなるように設定することによって、位相差板13
のリタデーションReの設定を小さくすることが可能に
なり、位相差板13を1枚にて実現することができる。
【0062】また、液晶セル10の積dΔnと位相差板
13のリタデーションReとの差ΔReが、時分割駆動
方式におけるON電圧印加時に400〜600nmにな
るように設定することにより、本実施の形態で最も必要
とした黄色を発色させることができる。なお、この黄色
の発色は、ユーザの要望が大きいことによるものであ
る。
【0063】一方、液晶パネルに電圧を印加した場合、
徐々に液晶セル10の積dΔnが低下して行くが、液晶
パネルの特性上、初期の液晶セル10の積dΔnの約5
0%まで低下するとそれ以降は変化が緩慢となる。とこ
ろが、デューティ駆動では印加できる電圧に制限がある
ため、十分な液晶セル10の積dΔnの変化が得られず
発色が少なくなるという問題が起こる。
【0064】この問題に対し、初期の液晶セル10の積
dΔnが1200〜1250nmである場合は、緩慢と
なった時の液晶セル10の積dΔnは約600〜625
nmであるが、液晶セル10の積dΔnを1300〜1
400nmに設定すると緩慢となった時の液晶セル10
の積dΔnを約650〜700nmにすることができ
る。この結果、変化量をより大きくすることができるの
で、所定の色つまり黄色を発色させることができる。
【0065】また、位相差板13のリタデーションRe
を100〜150nmとすることによって、液晶セル1
0の積dΔnと位相差板13のリタデーションReとの
差ΔReを所定の値である、初期値1200〜1250
nm及び電圧印加時の値400〜600nmにすること
ができる。
【0066】さらに、液晶ツイスト角θ1、下側液晶配
向軸21及び上側液晶配向軸22、位相差板遅相軸2
3、並びに下側偏光板吸収軸24及び上側偏光板吸収軸
25を最適化することによって、鮮やかな黄色と高コン
トラストを得ることができるようになる。
【0067】また、最も表示させたい色を印加する電圧
の中で最も高い電圧で発色させることによって、色純度
の良い安定した発色を得ることができる。なお、安定と
は、電圧変動及び視覚変動の両方において安定している
ことを意味する。
【0068】したがって、視認性が高く、純度の高い発
色を得るために電圧無印加時の着色を低減し、かつ明度
を高くし、ディスプレイとして重要な文字に相当する暗
色を発色し、最も表現したい表示色を最後に設定するこ
とによって、さらに色純度が高く、安定した表示を得る
ことができる。
【0069】さらに、本実施の形態では、位相差板13
の使用枚数を1枚にすることができ、つまり位相差層が
単一の位相差板13にてなっていることから、コスト的
にも安価になる。
【0070】
【実施例】本実施例では、前記実施の形態の各条件を得
るために行った詳細データの検討結果について説明す
る。
【0071】〔実施例1〕先ず、実施例1として、図2
に示す液晶パネルにおいて、スーパーツイステッドネマ
ティック型(STN型)の液晶1を用いて、液晶セル1
0の積dΔnと位相差板13のリタデーションReとの
差ΔReによる発色について調査した。
【0072】この結果、図1に示す差ΔReと発色との
関係を得た。なお、この関係は、積dΔn−Re、又は
Re−dΔnのいずれにおいても成り立ち、この発色が
得られた。
【0073】また、この差ΔReと発色との関係につい
て、さらに詳細に検討した結果、液晶セル10の積dΔ
nと位相差板13のリタデーションReとの差ΔReが
1200〜1250nmのときに、背景色の着色を抑え
て白色を出すことができ、明度を上げることができるこ
とがわかった。
【0074】次いで、上記差ΔReを1200〜125
0nmに維持した状態にて、電圧を印加した結果、図5
に示すように、電圧印加時における液晶セル10の積d
Δnと位相差板13のリタデーションReとの差ΔRe
の変化とその時の発色との関係を得た。
【0075】このときのスーパーツイステッドネマティ
ック型(STN型)の液晶1における液晶分子の屈折率
異方性Δnは0.229とし、セル厚は6μmとした。
また、位相差板13の屈折率異方性ΔnR と厚さdR
の積dR ΔnR であるリタデーションReは137nm
とした。したがって、液晶セル10の積dΔnは、13
74nmとなっており、液晶セル10の積dΔnと位相
差板13のリタデーションReとの差ΔReは1237
nmとなっている。
【0076】図5の結果、差ΔReが400〜600n
mにおいて、最も必要とする黄色を発色し得ることが分
かった。また、差ΔReが400nm以下では黄色が淡
くなり、600nm以上では褐色がかかることが分かっ
た。
【0077】〔比較例1〕液晶セル10の積dΔnの下
限界値を求めるため、比較例1として、液晶パネルの構
成は、実施例1にて用いたものと同じ構成であるが、液
晶セル10の積dΔnを実施例1と異ならせたものにつ
いて調査した。
【0078】具体的には、液晶分子の屈折率異方性Δn
を0.21とし、セル厚を6μmとした。したがって、
液晶セル10の積dΔnは1260nmとなっている。
【0079】これに伴い、比較例1では、差ΔReを調
整するために位相差板13を省略した。また、液晶分子
の配向方向、下側偏光板吸収軸24及び上側偏光板吸収
軸25の設定は、図6に示すようにした。すなわち、下
側偏光板吸収軸24と上側偏光板吸収軸25との交差角
θ5は35°となっている。この交差角θ5は、図3に
示す実施例1のものと比較すると、上側偏光板吸収軸2
5が90°ずれている。このようにしたのは、電圧無印
加時に白色を呈するようにするためである。
【0080】この液晶パネルにおける液晶セル10の積
dΔnと位相差板13のリタデーションRe(=0)と
の差ΔReによる発色について調査した。この結果、図
7に示す差ΔReと発色との関係を得た。
【0081】同図から分かるように、色付きのない発色
は200nm付近でしか得られず、この条件で複屈折性
カラー液晶表示装置による多色表示を実現しようとする
と、液晶セルの積dΔnが大きい値の液晶1が必要とな
り、好ましくない。
【0082】次に、上記のカラー液晶表示装置を(1/
32)Duty、(1/6.7)Biasで電圧駆動さ
せ、階調電圧を印加したところ、印加された階調電圧に
応じて前記液晶分子の配向が変化し、この変化に伴っ
て、黄緑、緑、紫、黄と色変化が起るが、十分な黄が得
られず、発色は良好ではないことが分かった。
【0083】この時の差ΔRe変化と印加電圧との関係
は、図8に示すように、液晶セル10の積dΔnが不足
しているため、十分な差ΔReが得られないものとなっ
ている。
【0084】〔比較例2〕次に、液晶セル10の積dΔ
nの上限界値を求めるため、比較例2として、液晶パネ
ルの構成は、実施例1にて用いた図1に示すものと同じ
構成であるが、液晶セル10の積dΔnを実施例1と異
ならせて調査した。
【0085】具体的には、液晶分子の屈折率異方性Δn
を0.25とし、セル厚を6μmとして、液晶セル10
の積dΔnを1500nmとした。
【0086】これに伴い、差ΔReを調整するために位
相差板13のリタデーションReを250nmとした。
なお、液晶分子の配向方向、下側偏光板吸収軸24及び
上側偏光板吸収軸25の設定は、実施例1と同一であ
る。
【0087】この条件で、カラー液晶表示装置を(1/
32)Duty、(1/6.7)Biasにて電圧駆動
させ、階調電圧を印加したところ、印加された階調電圧
に応じて液晶分子の配向が変化し、この変化に伴って、
黄緑、緑、紫、黄と色変化が起る。しかしながら、十分
な黄色は得られず、発色は良好ではないことが分かっ
た。
【0088】この時のΔRe変化と印加電圧との関係
は、図8に示すように、液晶セル10の積dΔnが大き
過ぎるので差ΔReの変化が大きく、淡い黄色となって
しまうことが分かった。
【0089】〔実施例2〕次に、下側偏光板12と下側
液晶配向軸21との軸配置の最適条件を求めるために、
液晶パネルの構成は、実施例1にて用いた図1に示すも
のと同じ構成であるが、下側偏光板吸収軸24と下側液
晶配向軸21との交差角θ4を実施例1と異ならせて調
査を行った。
【0090】具体的には、下側偏光板吸収軸24と下側
液晶配向軸21との交差角θ4を表1に示すように設定
した。その他の設定は実施例1と同一である。
【0091】
【表1】
【0092】表1に示す軸配置によって作成したカラー
液晶表示装置を(1/32)Duty、(1/6.7)
Biasで電圧駆動させ、階調電圧を印加したところ、
印加された階調電圧に応じて液晶分子の配向が変化し、
この変化に伴って、表1に示すような色変化となった。
【0093】すなわち、交差角θ4を小さくすると背景
色が赤味を帯び、黄色の発色が褐色がかり、コントラス
トが低下する。一方、交差角θ4を大きくすると背景色
が緑味を帯び、黄色の発色が薄くなり、コントラストが
低下する。よって、交差角θ4は45〜65°が望まし
いことが分かった。
【0094】〔実施例3〕次に、位相差板13と上側液
晶配向軸22との軸配置の最適条件を求めるために、液
晶パネルの構成は、実施例1にて用いた図1に示すもの
と同じ構成であるが、位相差板遅相軸23と上側液晶配
向軸22との交差角θ2を実施例1と異ならせて調査を
行った。
【0095】具体的には、位相差板遅相軸23と上側液
晶配向軸22との交差角θ2を、表2に示すように設定
した。その他の設定は実施例1と同一である。
【0096】
【表2】
【0097】表2に示す軸配置によって作成したカラー
液晶表示装置を(1/32)Duty、(1/6.7)
Biasにて電圧駆動させ、階調電圧を印加したとこ
ろ、印加された階調電圧に応じて液晶分子の配向が変化
し、この変化に伴って、表2に示す色変化となった。
【0098】すなわち、交差角θ2を小さくすると背景
色が赤味を帯び、黄色の発色が褐色がかり、コントラス
トが低下する。一方、交差角θ2を大きくすると背景色
が緑味を帯び、黄色の発色が薄くなり、コントラストが
低下する。よって、交差角θ2は80〜100°が望ま
しいことが分かった。
【0099】〔実施例4〕次に、位相差板13と上側偏
光板11との軸配置の最適条件を求めるために、液晶パ
ネルの構成は、実施例1にて用いた図1に示すものと同
じ構成であるが、位相差板遅相軸23と上側偏光板吸収
軸25との交差角θ3を実施例1と異ならせて調査を行
った。
【0100】具体的には、位相差板遅相軸23と上側偏
光板吸収軸25との交差角θ3を表3に示すように設定
した。その他の設定は実施例1と同一である。
【0101】
【表3】
【0102】表3に示す軸配置によって作成したカラー
液晶表示装置を(1/32)Duty、(1/6.7)
Biasにて電圧駆動させ、階調電圧を印加したとこ
ろ、印加された階調電圧に応じて液晶分子の配向が変化
し、この変化に伴って、表3に示す色変化となった。
【0103】すなわち、交差角θ3を小さくすると全体
的に淡い発色となる。また、交差角θ3を大きくすると
全体的に明度が低下する。よって、交差角θ3は20〜
40°が望ましいことが分かった。
【0104】
【発明の効果】本発明のカラー液晶表示装置は、以上の
ように、表示用電極間におけるスーパーツイステッドネ
マティック型液晶の屈折率異方性Δnと上記液晶セルの
セル厚dとの積dΔnと、上記位相差層のリタデーショ
ンReとの差が1200〜1250nmであり、かつ電
圧無印加時に白色を呈するように各軸を設定したもので
ある。
【0105】それゆえ、液晶セルの積dΔnと位相差層
のリタデーションReとの差を1200〜1250nm
に設定し、かつ電圧無印加時に白色を呈するように各軸
を設定することにより、背景色の着色を抑えることがで
き、また、明度を上げることができる。
【0106】この結果、背景が無彩色で、かつ、黄色の
発色を主とした特定色の発色及び安定性に優れ、暗表示
が可能であり、しかも位相差板の使用枚数を減らし、コ
スト面でも有利なカラー液晶表示装置を提供することが
できるという効果を奏する。
【0107】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、スーパ
ーツイステッドネマティック型液晶の屈折率異方性Δn
と液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、位相差層のリタ
デーションReとの関係が、dΔn>Reとなっている
ものである。
【0108】それゆえ、液晶セルの積dΔnを位相差層
のリタデーションReよりも大きくし、両者の差ΔRe
を徐々に小さくなるように設定することによって、位相
差層のリタデーションReの設定を小さくすることが可
能になり、位相差板を1枚にて実現することができると
いう効果を奏する。
【0109】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、スーパ
ーツイステッドネマティック型液晶の屈折率異方性Δn
と液晶セルのセル厚dとの積dΔnと、位相差層のリタ
デーションReとの差が、時分割駆動方式におけるON
電圧印加時に400〜600nmとなっているものであ
る。
【0110】それゆえ、最も必要とする特定色である黄
色を発色させることができるという効果を奏する。
【0111】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、スーパ
ーツイステッドネマティック型液晶の屈折率異方性Δn
と液晶セルとの積dΔnが1300〜1400nmとな
っているものである。
【0112】それゆえ、液晶セルの積dΔnを1300
〜1400nmに設定することによって、液晶パネルに
電圧を印加した場合に緩慢となった時の液晶セルの積d
Δnを約650〜700nmにすることができる。
【0113】この結果、変化量をより大きくすることが
できるので、所定の色つまり黄色を発色させることがで
きるという効果を奏する。
【0114】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、位相差
層のリタデーションReが100〜150nmとなって
いるものである。
【0115】それゆえ、位相差層のリタデーションRe
を100〜150nmとすることによって、液晶セルの
積dΔnと位相差層のリタデーションReとの差を所定
の値である、初期値1200〜1250nm及び電圧印
加時の値400〜600nmにすることができるという
効果を奏する。
【0116】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、スーパ
ーツイステッドネマティック型液晶は、2枚の基板間に
おいては液晶分子が240°ねじれており、上下一対の
偏光板間に設置された一軸性延伸フィルムからなる位相
差層の遅相軸は、隣接する液晶分子の配向軸と80〜1
00°の角度を有して交差するように配置されていると
ともに、液晶セルを挟持する上下一対の偏光板のうち、
上側偏光板は隣接する一軸性延伸フィルムからなる位相
差層の遅相軸と20〜40°の角度を有して交差するよ
うに配置されている一方、下側偏光板は隣接する液晶分
子の配向軸と45〜65°の角度を有して交差するよう
に配置されているものである。
【0117】それゆえ、液晶ツイスト角、液晶配向軸、
位相差層の遅相軸、偏光板吸収軸を最適化することによ
って、鮮やかな黄色と高コントラストを得ることができ
るようになるという効果を奏する。
【0118】また、本発明のカラー液晶表示装置は、以
上のように、上記カラー液晶表示装置において、最も表
示させたい色を、印加する電圧のうち最も高い電圧にて
発色させるものである。
【0119】それゆえ、最も表示させたい色を印加する
電圧の中で最も高い電圧で発色させることによって、色
純度の良い安定した発色を得ることができるという効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるカラー液晶表示装置の実施の一
形態を示すものであり、液晶セルの積dΔnと位相差板
のリタデーションReとの差ΔReと、発色の種類との
関係を示す説明図である。
【図2】上記カラー液晶表示装置における液晶パネルを
示す構成図である。
【図3】上記カラー液晶表示装置の液晶パネルにおける
液晶分子配向と位相差板遅相軸と上下一対の偏光板の吸
収軸との関係を示す説明図である。
【図4】上記カラー液晶表示装置によって得られる発色
を示すCIE色度図である。
【図5】上記カラー液晶表示装置における差ΔReと印
加電圧との関係を示す説明図である。
【図6】上記カラー液晶表示装置の液晶パネルにおいて
上側液晶配向軸を90°ずらした場合の液晶分子配向と
上下一対の偏光板の吸収軸との関係を示す説明図であ
る。
【図7】上記上側液晶配向軸を90°ずらした場合のカ
ラー液晶表示装置における液晶セルの積dΔnと位相差
板のリタデーションReとの差ΔReと、発色の種類と
の関係を示す説明図である。
【図8】上記液晶パネルにおける液晶セルの積dΔnと
位相差板のリタデーションReとの差ΔReと、印加電
圧との関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 液晶 3 透光性基板(基板) 4 透光性基板(基板) 5 透明電極(表示用電極) 6 透明電極(表示用電極) 10 液晶セル 11 上側偏光板(一対の偏光板) 12 下側偏光板(一対の偏光板) 13 位相差板(位相差層) 14 反射板 21 上側液晶配向軸 22 下側液晶配向軸 23 位相差板遅相軸 24 上側偏光板吸収軸 25 下側偏光板吸収軸 d 液晶のセル厚 Δn 液晶の屈折率異方性 Re 位相差層のリタデーション

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示用電極を備えた複屈折型の液晶セル
    と、上記液晶セルを挟持するように設置された一対の偏
    光板と、上記一対の偏光板間に設置された位相差層とを
    備え複屈折効果によりカラー表示を行うカラー液晶表示
    装置において、 上記表示用電極間におけるスーパーツイステッドネマテ
    ィック型液晶の屈折率異方性Δnと上記液晶セルのセル
    厚dとの積dΔnと、上記位相差層のリタデーションR
    eとの差が1200〜1250nmであり、かつ電圧無
    印加時に白色を呈するように各軸を設定したことを特徴
    とするカラー液晶表示装置。
  2. 【請求項2】スーパーツイステッドネマティック型液晶
    の屈折率異方性Δnと液晶セルのセル厚dとの積dΔn
    と、位相差層のリタデーションReとの関係が、dΔn
    >Reであることを特徴とする請求項1記載のカラー液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】スーパーツイステッドネマティック型液晶
    の屈折率異方性Δnと液晶セルのセル厚dとの積dΔn
    と、位相差層のリタデーションReとの差が、時分割駆
    動方式におけるON電圧印加時に400〜600nmで
    あることを特徴とする請求項1又は2記載のカラー液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】スーパーツイステッドネマティック型液晶
    の屈折率異方性Δnと液晶セルとの積dΔnが1300
    〜1400nmであることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載のカラー液晶表示装置。
  5. 【請求項5】位相差層のリタデーションReが100〜
    150nmであることを特徴とする請求項1、2又は3
    記載のカラー液晶表示装置。
  6. 【請求項6】スーパーツイステッドネマティック型液晶
    は、2枚の基板間においては液晶分子が240°ねじれ
    ており、上下一対の偏光板間に設置された一軸性延伸フ
    ィルムからなる位相差層の遅相軸は、隣接する液晶分子
    の配向軸と80〜100°の角度を有して交差するよう
    に配置されているとともに、 液晶セルを挟持する上下一対の偏光板のうち、上側偏光
    板は隣接する一軸性延伸フィルムからなる位相差層の遅
    相軸と20〜40°の角度を有して交差するように配置
    されている一方、下側偏光板は隣接する液晶分子の配向
    軸と45〜65°の角度を有して交差するように配置さ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載のカラー液晶表示装置。
  7. 【請求項7】最も表示させたい色を、印加する電圧のう
    ち最も高い電圧にて発色させることを特徴とする請求項
    1〜6のいずれか1項に記載のカラー液晶表示装置。
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