JP2001214800A - 内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法 - Google Patents
内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法Info
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- JP2001214800A JP2001214800A JP2000026901A JP2000026901A JP2001214800A JP 2001214800 A JP2001214800 A JP 2001214800A JP 2000026901 A JP2000026901 A JP 2000026901A JP 2000026901 A JP2000026901 A JP 2000026901A JP 2001214800 A JP2001214800 A JP 2001214800A
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低コストで摺動特性に優れたボア面を有する
内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法を提供する。 【解決手段】 内燃機関用シリンダ29のボア面に真空
アーク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化
モリブデン又はカーボンを含む潤滑剤を塗布するステッ
プと、この潤滑剤を塗布したボア面にローラーバニッシ
ュ加工を施すステップとを含んでなる表面処理方法、ま
た、ボア面に真空アーク放電処理を施すステップと、該
ボア面に、二硫化モリブデンを5〜50wt%又はカー
ボンを5〜35wt%の割合で分散させた機械加工液を
散布しながらローラーバニッシュ加工を施すステップと
を含んでなる表面処理方法である。さらに、これらの方
法によって表面処理を施したボア面を有する内燃機関用
シリンダである。
内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法を提供する。 【解決手段】 内燃機関用シリンダ29のボア面に真空
アーク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化
モリブデン又はカーボンを含む潤滑剤を塗布するステッ
プと、この潤滑剤を塗布したボア面にローラーバニッシ
ュ加工を施すステップとを含んでなる表面処理方法、ま
た、ボア面に真空アーク放電処理を施すステップと、該
ボア面に、二硫化モリブデンを5〜50wt%又はカー
ボンを5〜35wt%の割合で分散させた機械加工液を
散布しながらローラーバニッシュ加工を施すステップと
を含んでなる表面処理方法である。さらに、これらの方
法によって表面処理を施したボア面を有する内燃機関用
シリンダである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、そのボア面に、従
来の鋳鉄スリーブ等に代わる、摺動特性に優れた表面処
理を施した内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法に
関する。
来の鋳鉄スリーブ等に代わる、摺動特性に優れた表面処
理を施した内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ガソリンエンジンを構成するシリ
ンダブロックのボア面は、非常に高温でかつ大きい速度
でピストンが往復運動するため、高い耐摩耗性及び耐焼
付性が必要とされる。従って、以下に示すように、ボア
面の耐摩耗性等の特性を向上させるために種々の対策が
施されている。例えば、薄い円筒状の鋳鉄製スリーブを
ボア面に嵌合する方法がある。しかし、この方法は、鋳
鉄製スリーブという別部品を必要とするため、スリーブ
を嵌合する手間がかかり部品コストも高かった。また、
シリコン量の多いA390合金を用いてシリンダブロッ
クを鋳造し、機械加工によってボア面を形成する方法が
あるが、このA390合金は鋳造性が低く製造コストも
高かった。さらに、低コストで鋳造することができるA
DC12材を用いてシリンダブロックを製造し、該シリ
ンダブロックのボア面にローラーバニッシュ加工を施す
方法があるが、この方法では、耐摩耗性が確保できず、
エンジン負荷の小さい低出力小型エンジンに適用される
のみだった。
ンダブロックのボア面は、非常に高温でかつ大きい速度
でピストンが往復運動するため、高い耐摩耗性及び耐焼
付性が必要とされる。従って、以下に示すように、ボア
面の耐摩耗性等の特性を向上させるために種々の対策が
施されている。例えば、薄い円筒状の鋳鉄製スリーブを
ボア面に嵌合する方法がある。しかし、この方法は、鋳
鉄製スリーブという別部品を必要とするため、スリーブ
を嵌合する手間がかかり部品コストも高かった。また、
シリコン量の多いA390合金を用いてシリンダブロッ
クを鋳造し、機械加工によってボア面を形成する方法が
あるが、このA390合金は鋳造性が低く製造コストも
高かった。さらに、低コストで鋳造することができるA
DC12材を用いてシリンダブロックを製造し、該シリ
ンダブロックのボア面にローラーバニッシュ加工を施す
方法があるが、この方法では、耐摩耗性が確保できず、
エンジン負荷の小さい低出力小型エンジンに適用される
のみだった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決し、低コストで摺動特性に優れたボア面を有する内
燃機関用シリンダ及びその表面処理方法を提供すること
を目的とする。
解決し、低コストで摺動特性に優れたボア面を有する内
燃機関用シリンダ及びその表面処理方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る内燃機関用
シリンダの表面処理方法は、上記目的を達成するため、
内燃機関用シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
すステップと、該ボア面に、二硫化モリブデンを含む潤
滑剤を塗布するステップと、この潤滑剤を塗布したボア
面にローラーバニッシュ加工を施すステップとを含んで
いる。上記真空アーク放電処理は、大気圧よりも極めて
低い減圧雰囲気下において、被処理物に向けてアークを
放電させ、該被処理物の表面に高速で走り回るアーク陰
極点を発生させて、この表面部を溶融、凝固させること
によって、急熱と急冷を繰り返し、表層部の組織が微細
化されると共に、硬度及び耐摩耗性が向上する処理であ
る。また、この表面処理を施す被処理物は、Si,C
u,Fe等が高濃度で含まれるアルミニウム合金からな
るシリンダであるが、該シリンダ以外にも、エアコン用
ロータリーコンプレッサにおけるハウジングの内周面な
どのアルミニウム製摺動部品に好適に用いることができ
る。
シリンダの表面処理方法は、上記目的を達成するため、
内燃機関用シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
すステップと、該ボア面に、二硫化モリブデンを含む潤
滑剤を塗布するステップと、この潤滑剤を塗布したボア
面にローラーバニッシュ加工を施すステップとを含んで
いる。上記真空アーク放電処理は、大気圧よりも極めて
低い減圧雰囲気下において、被処理物に向けてアークを
放電させ、該被処理物の表面に高速で走り回るアーク陰
極点を発生させて、この表面部を溶融、凝固させること
によって、急熱と急冷を繰り返し、表層部の組織が微細
化されると共に、硬度及び耐摩耗性が向上する処理であ
る。また、この表面処理を施す被処理物は、Si,C
u,Fe等が高濃度で含まれるアルミニウム合金からな
るシリンダであるが、該シリンダ以外にも、エアコン用
ロータリーコンプレッサにおけるハウジングの内周面な
どのアルミニウム製摺動部品に好適に用いることができ
る。
【0005】さらに、ローラーバニッシュ加工によっ
て、二硫化モリブデンを含む硬化層をボア面の表層部に
形成することができるため、従来、ピストンとの間で生
じていたスカッフィングが発生しなくなる。また、本発
明に係る内燃機関用シリンダの表面処理方法の一態様で
は、上記二硫化モリブデンの代わりに天然黒鉛を用いて
いる。
て、二硫化モリブデンを含む硬化層をボア面の表層部に
形成することができるため、従来、ピストンとの間で生
じていたスカッフィングが発生しなくなる。また、本発
明に係る内燃機関用シリンダの表面処理方法の一態様で
は、上記二硫化モリブデンの代わりに天然黒鉛を用いて
いる。
【0006】そして、本発明に係る内燃機関用シリンダ
の表面処理方法は、内燃機関用シリンダのボア面に真空
アーク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化
モリブデンを5〜50wt%の割合で分散させた機械加
工液を散布しながらローラーバニッシュ加工を施すステ
ップとを含んでいる。上記機械加工液としては、例え
ば、水溶性ローラーバニッシュ加工液があり、該水溶性
ローラーバニッシュ加工液に、界面活性剤等の分散剤及
び二硫化モリブデン粉末を混合させて分散させて用いる
ことができる。この高粘度加工液を送給できる専用供給
装置を用いることによって、低コストでシリンダのボア
面に硬化層を形成することができる。また、本発明に係
る内燃機関用シリンダの表面処理方法の別の態様では、
内燃機関用シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
すステップと、該ボア面に、天然黒鉛を5〜35wt%
の割合で分散させた機械加工液を散布しながらローラー
バニッシュ加工を施すステップとを含んでいる。
の表面処理方法は、内燃機関用シリンダのボア面に真空
アーク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化
モリブデンを5〜50wt%の割合で分散させた機械加
工液を散布しながらローラーバニッシュ加工を施すステ
ップとを含んでいる。上記機械加工液としては、例え
ば、水溶性ローラーバニッシュ加工液があり、該水溶性
ローラーバニッシュ加工液に、界面活性剤等の分散剤及
び二硫化モリブデン粉末を混合させて分散させて用いる
ことができる。この高粘度加工液を送給できる専用供給
装置を用いることによって、低コストでシリンダのボア
面に硬化層を形成することができる。また、本発明に係
る内燃機関用シリンダの表面処理方法の別の態様では、
内燃機関用シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
すステップと、該ボア面に、天然黒鉛を5〜35wt%
の割合で分散させた機械加工液を散布しながらローラー
バニッシュ加工を施すステップとを含んでいる。
【0007】なお、本発明に係る内燃機関用シリンダで
は、上記の方法によってそのボア面を表面処理すること
によって、二硫化モリブデン又は炭素を面積比で2〜1
5%含む硬化層をボア面の表層部に形成している。この
硬化層における二硫化モリブデン又は炭素の含有量を2
〜15%にすることによって、ボア面の耐摩耗性が向上
し、ピストンの摺動時に起きるスカッフィングと呼ばれ
るすりきずの発生を抑えることができる。
は、上記の方法によってそのボア面を表面処理すること
によって、二硫化モリブデン又は炭素を面積比で2〜1
5%含む硬化層をボア面の表層部に形成している。この
硬化層における二硫化モリブデン又は炭素の含有量を2
〜15%にすることによって、ボア面の耐摩耗性が向上
し、ピストンの摺動時に起きるスカッフィングと呼ばれ
るすりきずの発生を抑えることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法について、
図面を用いて詳細に説明する。 [表面処理の概要]本発明に係る表面処理の工程を簡単
に説明する。まず、被処理物の被処理面である、シリン
ダのボア面に真空アーク放電処理を施し、該ボア面に二
硫化モリブデン粒子を含む潤滑剤を塗布する。次いで、
該潤滑剤を硬化させたのち、潤滑剤の上からボア面にロ
ーラーバニッシュ加工を施すことによって、ボア面の表
層部に二硫化モリブデン粒子を取り込んだ硬化層が形成
される。この硬化層は、耐摩耗性に優れると共に、耐焼
付き性にも非常に良好な効果を奏する。
る内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法について、
図面を用いて詳細に説明する。 [表面処理の概要]本発明に係る表面処理の工程を簡単
に説明する。まず、被処理物の被処理面である、シリン
ダのボア面に真空アーク放電処理を施し、該ボア面に二
硫化モリブデン粒子を含む潤滑剤を塗布する。次いで、
該潤滑剤を硬化させたのち、潤滑剤の上からボア面にロ
ーラーバニッシュ加工を施すことによって、ボア面の表
層部に二硫化モリブデン粒子を取り込んだ硬化層が形成
される。この硬化層は、耐摩耗性に優れると共に、耐焼
付き性にも非常に良好な効果を奏する。
【0009】(1)真空アーク放電処理工程 真空アーク放電処理とは一般に、図1に示すように、電
源1の陰極2に接続された被処理物5の被処理面6に向
けて、電源1の陽極7に接続された電極8から真空アー
ク9を放電することによって、被処理面6に真空アーク
陰極点10を発生させる処理であり、図に示す真空アー
ク放電処理装置12を用いて行う。真空アーク9という
用語は、厳密な意味での真空の中で形成されるアークに
限定されるものではなく、大気圧より極めて低い減圧雰
囲気において形成されるアークをも意味するものとす
る。従って、本明細書においては、減圧雰囲気で形成さ
れるアークで、そのアーク陰極点がシリンダのボア面な
どの被処理面6上の特定の位置に固定されずに動き回る
性質を示すアークを真空アーク9と呼ぶ。
源1の陰極2に接続された被処理物5の被処理面6に向
けて、電源1の陽極7に接続された電極8から真空アー
ク9を放電することによって、被処理面6に真空アーク
陰極点10を発生させる処理であり、図に示す真空アー
ク放電処理装置12を用いて行う。真空アーク9という
用語は、厳密な意味での真空の中で形成されるアークに
限定されるものではなく、大気圧より極めて低い減圧雰
囲気において形成されるアークをも意味するものとす
る。従って、本明細書においては、減圧雰囲気で形成さ
れるアークで、そのアーク陰極点がシリンダのボア面な
どの被処理面6上の特定の位置に固定されずに動き回る
性質を示すアークを真空アーク9と呼ぶ。
【0010】この真空アーク陰極点10は、真空度が低
いアーク形成雰囲気11中においては、エネルギー密度
が極めて高くなり、被処理面6の表面上を広い範囲に亘
って、高速で激しく動き回るという性質を有する。この
ため、真空アーク陰極点10の移動により、ADC12
材等のSi,Cu,Feなどの元素が高濃度で含まれる
アルミニウム合金の表面は局所的に急熱又は急冷されて
溶融と凝固を繰り返し、被処理物5の表面から深さが2
0〜30μmまでの範囲の表層部15は組織が微細化さ
れて硬度が向上する。例えば、ADC12材の場合、母
材のビッカース硬さがHV110に対し、真空アーク放
電処理を施した表層部はHV170となる。しかし、表
面粗さはRz>6.4という粗さになり、シリンダのボ
ア面に真空アーク放電処理を施してもそのまま使用する
ことができないが、このボア面に、後述するローラーバ
ニッシュ加工を施すと面粗さがRz<3.2にまで向上
する。
いアーク形成雰囲気11中においては、エネルギー密度
が極めて高くなり、被処理面6の表面上を広い範囲に亘
って、高速で激しく動き回るという性質を有する。この
ため、真空アーク陰極点10の移動により、ADC12
材等のSi,Cu,Feなどの元素が高濃度で含まれる
アルミニウム合金の表面は局所的に急熱又は急冷されて
溶融と凝固を繰り返し、被処理物5の表面から深さが2
0〜30μmまでの範囲の表層部15は組織が微細化さ
れて硬度が向上する。例えば、ADC12材の場合、母
材のビッカース硬さがHV110に対し、真空アーク放
電処理を施した表層部はHV170となる。しかし、表
面粗さはRz>6.4という粗さになり、シリンダのボ
ア面に真空アーク放電処理を施してもそのまま使用する
ことができないが、このボア面に、後述するローラーバ
ニッシュ加工を施すと面粗さがRz<3.2にまで向上
する。
【0011】(2)潤滑剤の塗布処理工程 潤滑剤には、固体潤滑剤である二硫化モリブデン粉末
(MoS2 )に、有機バインダー、溶媒、及び必要に応
じて硬化剤を加えて混合したものを用いる。ここで、二
硫化モリブデン粉末としては、粒度が3〜30μm、特
に10μm程度のものが好ましい。また、有機バインダ
ーとしては、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂等を用いることができ、溶媒には、粘度を調整するた
めに、アルコール、MEK等を好適に用いることができ
る。さらに、固体潤滑剤には、耐熱性等の効果及び入手
し易さ等の観点から二硫化モリブデン粉末が好ましい
が、これ以外にも、例えば天然黒鉛粉末(グラファイ
ト)を好適に用いることができる。これらの潤滑剤を被
処理物であるシリンダのボア面にローラ等を用いて塗布
する。
(MoS2 )に、有機バインダー、溶媒、及び必要に応
じて硬化剤を加えて混合したものを用いる。ここで、二
硫化モリブデン粉末としては、粒度が3〜30μm、特
に10μm程度のものが好ましい。また、有機バインダ
ーとしては、ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹
脂等を用いることができ、溶媒には、粘度を調整するた
めに、アルコール、MEK等を好適に用いることができ
る。さらに、固体潤滑剤には、耐熱性等の効果及び入手
し易さ等の観点から二硫化モリブデン粉末が好ましい
が、これ以外にも、例えば天然黒鉛粉末(グラファイ
ト)を好適に用いることができる。これらの潤滑剤を被
処理物であるシリンダのボア面にローラ等を用いて塗布
する。
【0012】(3)潤滑剤の硬化処理工程 シリンダのボア面に塗布した潤滑剤中の溶媒を揮散させ
たのち、必要に応じて、加熱等の硬化処理を行う。例え
ば、ある種のエポキシ樹脂に温度100℃で1時間の加
熱処理を施す。
たのち、必要に応じて、加熱等の硬化処理を行う。例え
ば、ある種のエポキシ樹脂に温度100℃で1時間の加
熱処理を施す。
【0013】(4)ローラーバニッシュ加工処理工程 ボア面に塗布した潤滑剤の上から、図2に示すようなロ
ーラーバニッシュ加工装置20を用いてローラーバニッ
シュ加工を施す。このローラーバニッシュ加工装置20
は、側面視が略コ字状に形成されたジグボーラー本体2
1及び加工液タンク22を備えている。該ジグボーラー
本体21の上部には、ジグボーラーヘッド25が下方に
向けて配設され、該ジグボーラーヘッド25の下端部に
はローラーバニッシュツール26が回転可能に支持され
ている。このローラーバニッシュツール26の径は、被
処理物であるシリンダ29のボア面の内径よりも僅かに
大きく形成されている。例えば、内径60mmのボア面
を有するシリンダ29に対してローラーバニッシュツー
ル26の外径は、該シリンダ29のボア面の内径よりも
20μm程大きく形成することが好ましい。また、ジグ
ボーラー本体21の底部28には、被処理物であるシリ
ンダ29を取り付ける固定具30が配設されており、該
固定具30を介してジグボーラー本体21に取り付ける
ように構成されている。さらに、シリンダ29の下部に
は、機械加工液を受ける受皿32が配設されている。
ーラーバニッシュ加工装置20を用いてローラーバニッ
シュ加工を施す。このローラーバニッシュ加工装置20
は、側面視が略コ字状に形成されたジグボーラー本体2
1及び加工液タンク22を備えている。該ジグボーラー
本体21の上部には、ジグボーラーヘッド25が下方に
向けて配設され、該ジグボーラーヘッド25の下端部に
はローラーバニッシュツール26が回転可能に支持され
ている。このローラーバニッシュツール26の径は、被
処理物であるシリンダ29のボア面の内径よりも僅かに
大きく形成されている。例えば、内径60mmのボア面
を有するシリンダ29に対してローラーバニッシュツー
ル26の外径は、該シリンダ29のボア面の内径よりも
20μm程大きく形成することが好ましい。また、ジグ
ボーラー本体21の底部28には、被処理物であるシリ
ンダ29を取り付ける固定具30が配設されており、該
固定具30を介してジグボーラー本体21に取り付ける
ように構成されている。さらに、シリンダ29の下部に
は、機械加工液を受ける受皿32が配設されている。
【0014】一方、機械加工液タンク22には、機械加
工液の成分が沈殿しないように機械加工液撹拌モーター
33によって機械加工液が撹拌されており、該機械加工
液タンク22からはポンプ34が配設された配管35が
延びており、該配管35の先端は、加工液ノズル36が
シリンダ29の内周面であるボア面に向けて屈曲して設
けられている。上記ローラーバニッシュ加工は、円筒状
のローラーバニッシュツール26を被処理物であるシリ
ンダ29のボア面に回転させながら押し込んで、該ボア
面に塗布している潤滑剤をボア面の表層部にまで取り込
む加工法である。
工液の成分が沈殿しないように機械加工液撹拌モーター
33によって機械加工液が撹拌されており、該機械加工
液タンク22からはポンプ34が配設された配管35が
延びており、該配管35の先端は、加工液ノズル36が
シリンダ29の内周面であるボア面に向けて屈曲して設
けられている。上記ローラーバニッシュ加工は、円筒状
のローラーバニッシュツール26を被処理物であるシリ
ンダ29のボア面に回転させながら押し込んで、該ボア
面に塗布している潤滑剤をボア面の表層部にまで取り込
む加工法である。
【0015】(5)硬化層の形成 硬化層の厚さは20〜30μmであり、二硫化モリブデ
ン粒子は、シリンダ29の表層部の断面における面積比
で2〜15%含まれている。この二硫化モリブデン量
は、真空アーク放電処理条件による表面形状、及び潤滑
剤中の二硫化モリブデン配合量によって異なる。なお、
真空アーク放電処理において処理時間が長すぎるとRz
が大きくなるため、好ましい処理時間は10s〜60s
程度である。
ン粒子は、シリンダ29の表層部の断面における面積比
で2〜15%含まれている。この二硫化モリブデン量
は、真空アーク放電処理条件による表面形状、及び潤滑
剤中の二硫化モリブデン配合量によって異なる。なお、
真空アーク放電処理において処理時間が長すぎるとRz
が大きくなるため、好ましい処理時間は10s〜60s
程度である。
【0016】[機械加工液]機械加工液には、通常、油
性及び水性の2種類あり、本発明においては、どちらの
ものも用いることができる。油性の機械加工液は、例え
ば切削油等であり、分散剤は必要なく、二硫化モリブデ
ン、黒鉛を分散できる。水性の機械加工液は、例えば、
水、合成剤やグリコール類を組成とするものであり、主
に冷却用や潤滑用としての用途に用いられる。これに、
界面活性剤等の分散剤を0.05〜1.0wt%溶解
し、更に、二硫化モリブデン粒子を5〜50wt%添加
して分散させることができるが、図3に示すように、こ
の二硫化モリブデン粒子を50wt%を超えて添加する
と粘度が高くなりすぎるため好ましくない。該二硫化モ
リブデン粒子を添加した機械加工液を散布しながらロー
ラーバニッシュ加工を施せば、潤滑剤の塗布を省略する
ことができる。
性及び水性の2種類あり、本発明においては、どちらの
ものも用いることができる。油性の機械加工液は、例え
ば切削油等であり、分散剤は必要なく、二硫化モリブデ
ン、黒鉛を分散できる。水性の機械加工液は、例えば、
水、合成剤やグリコール類を組成とするものであり、主
に冷却用や潤滑用としての用途に用いられる。これに、
界面活性剤等の分散剤を0.05〜1.0wt%溶解
し、更に、二硫化モリブデン粒子を5〜50wt%添加
して分散させることができるが、図3に示すように、こ
の二硫化モリブデン粒子を50wt%を超えて添加する
と粘度が高くなりすぎるため好ましくない。該二硫化モ
リブデン粒子を添加した機械加工液を散布しながらロー
ラーバニッシュ加工を施せば、潤滑剤の塗布を省略する
ことができる。
【0017】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明を更に詳細に
説明する。 [実施例1]まず、ADC12からなるシリンダのボア
面に真空アーク放電処理を施した。この処理条件は、ア
ーク電流値が50A/100cm2 で、処理時間は10
秒であった。次いで、二硫化モリブデン粉末に有機バイ
ンダーと溶媒を添加した二硫化モリブデンコート剤を、
シリンダのボア面(内径が60mm)に塗布した。この
のち、溶媒を揮散させて加熱による硬化処理を行ったあ
とに、図2に示すように、シリンダのボア面にローラー
バニッシュ加工を施す表面処理を行った。以上の方法に
よって、二硫化モリブデン粒子を面積比で5%取り込ん
だ、厚さ20〜30μmの硬化層をシリンダ29のボア
面の表層部に形成した。このシリンダをエンジンに組み
込み、100時間の負荷運転を行ったところ、摩耗量が
10μmと従来よりも改善され、スカッフィングはボア
面に発生しなかった。
説明する。 [実施例1]まず、ADC12からなるシリンダのボア
面に真空アーク放電処理を施した。この処理条件は、ア
ーク電流値が50A/100cm2 で、処理時間は10
秒であった。次いで、二硫化モリブデン粉末に有機バイ
ンダーと溶媒を添加した二硫化モリブデンコート剤を、
シリンダのボア面(内径が60mm)に塗布した。この
のち、溶媒を揮散させて加熱による硬化処理を行ったあ
とに、図2に示すように、シリンダのボア面にローラー
バニッシュ加工を施す表面処理を行った。以上の方法に
よって、二硫化モリブデン粒子を面積比で5%取り込ん
だ、厚さ20〜30μmの硬化層をシリンダ29のボア
面の表層部に形成した。このシリンダをエンジンに組み
込み、100時間の負荷運転を行ったところ、摩耗量が
10μmと従来よりも改善され、スカッフィングはボア
面に発生しなかった。
【0018】[実施例2]次に、水溶性ローラーバニッ
シュ加工液に、分散剤として花王アトラス株式会社製の
デモール(商品名)を0.05〜1.0wt%添加し、
二硫化モリブデン粉末を5〜50wt%添加して分散さ
せたものを用いた。まず、実施例1と同様に、ADC1
2からなるシリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
した。この処理条件は、アーク電流値が50A/100
cm2で、処理時間は60秒であった。次いで、図2に
示すように、上記水溶性ローラーバニッシュ加工液を散
布しながら、シリンダのボア面にローラーバニッシュ加
工を施してボア面に硬化層を形成した。この硬化層中に
含まれる二硫化モリブデン量は、面積比で平均12%、
最大で15%であった。このシリンダをエンジンに組み
込み、100時間の負荷運転を行ったところ、摩耗量が
8μmであり、スカッフィングもボア面に発生しなかっ
た。
シュ加工液に、分散剤として花王アトラス株式会社製の
デモール(商品名)を0.05〜1.0wt%添加し、
二硫化モリブデン粉末を5〜50wt%添加して分散さ
せたものを用いた。まず、実施例1と同様に、ADC1
2からなるシリンダのボア面に真空アーク放電処理を施
した。この処理条件は、アーク電流値が50A/100
cm2で、処理時間は60秒であった。次いで、図2に
示すように、上記水溶性ローラーバニッシュ加工液を散
布しながら、シリンダのボア面にローラーバニッシュ加
工を施してボア面に硬化層を形成した。この硬化層中に
含まれる二硫化モリブデン量は、面積比で平均12%、
最大で15%であった。このシリンダをエンジンに組み
込み、100時間の負荷運転を行ったところ、摩耗量が
8μmであり、スカッフィングもボア面に発生しなかっ
た。
【0019】[比較例1]一方、ADC12からなるシ
リンダのボア面に真空アーク放電処理を施すことなく、
図2に示すローラーバニッシュ加工装置20を用いて、
シリンダのボア面にローラーバニッシュ加工を施した。
このシリンダをエンジンに組み込み、100時間の負荷
運転を行ったところ、摩耗量が135μmであり、スカ
ッフィングも発生した。
リンダのボア面に真空アーク放電処理を施すことなく、
図2に示すローラーバニッシュ加工装置20を用いて、
シリンダのボア面にローラーバニッシュ加工を施した。
このシリンダをエンジンに組み込み、100時間の負荷
運転を行ったところ、摩耗量が135μmであり、スカ
ッフィングも発生した。
【0020】[比較例2]さらに、ADC12からなる
シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施したのち、
二硫化モリブデンの潤滑剤を塗布しないまま、図2に示
すローラーバニッシュ加工装置を用いて、シリンダのボ
ア面にローラーバニッシュ加工を施した。このシリンダ
をエンジンに組み込み、100時間の負荷運転を行った
ところ、摩耗量は7μmと低い結果がでたが、スカッフ
ィングが発生した。
シリンダのボア面に真空アーク放電処理を施したのち、
二硫化モリブデンの潤滑剤を塗布しないまま、図2に示
すローラーバニッシュ加工装置を用いて、シリンダのボ
ア面にローラーバニッシュ加工を施した。このシリンダ
をエンジンに組み込み、100時間の負荷運転を行った
ところ、摩耗量は7μmと低い結果がでたが、スカッフ
ィングが発生した。
【0021】[比較例3]なお、ADC12からなるシ
リンダのボア面に真空アーク放電処理を施し、二硫化モ
リブデン粉末のみを溶媒に溶解して上記ボア面に噴霧し
たのち、該ボア面に機械加工液(二硫化モリブデンもカ
ーボンも含んでいないもの)を散布しながらローラーバ
ニッシュ加工を施した。しかし、これは、ローラーバニ
ッシュ加工時に二硫化モリブデン粉末が機械加工液によ
って洗い流され、硬化層中の二硫化モリブデン量は2%
未満であった。以上の結果より、スカッフィング防止効
果は、二硫化モリブデン量が硬化層中における面積比が
2〜15%のときに認められることが判明し、また、二
硫化モリブデンに代えて、天然黒鉛粉末(グラファイ
ト)を用いても同様の効果を得ることができた。
リンダのボア面に真空アーク放電処理を施し、二硫化モ
リブデン粉末のみを溶媒に溶解して上記ボア面に噴霧し
たのち、該ボア面に機械加工液(二硫化モリブデンもカ
ーボンも含んでいないもの)を散布しながらローラーバ
ニッシュ加工を施した。しかし、これは、ローラーバニ
ッシュ加工時に二硫化モリブデン粉末が機械加工液によ
って洗い流され、硬化層中の二硫化モリブデン量は2%
未満であった。以上の結果より、スカッフィング防止効
果は、二硫化モリブデン量が硬化層中における面積比が
2〜15%のときに認められることが判明し、また、二
硫化モリブデンに代えて、天然黒鉛粉末(グラファイ
ト)を用いても同様の効果を得ることができた。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、安価なコストかつ非常
に簡単な工程で、アルミニウム合金製シリンダのボア面
に硬化層を形成することができる。このため、従来発生
していたスカッフィングを抑えることができ、耐摩耗性
が向上する。
に簡単な工程で、アルミニウム合金製シリンダのボア面
に硬化層を形成することができる。このため、従来発生
していたスカッフィングを抑えることができ、耐摩耗性
が向上する。
【図1】本発明に係る表面処理に用いる真空アーク放電
処理装置を示す断面図である。
処理装置を示す断面図である。
【図2】本発明に係る表面処理に用いるローラーバニッ
シュ加工装置を示す側面図である。
シュ加工装置を示す側面図である。
【図3】本発明に係る機械加工液中の黒鉛又は二硫化モ
リブデン粒子の分散量と該機械加工液の粘度との関係を
示すグラフである。
リブデン粒子の分散量と該機械加工液の粘度との関係を
示すグラフである。
1 電源 2 陰極 5 被処理物 6 被処理面 7 陽極 8 電極 9 真空アーク 10 真空アーク陰極点 11 アーク形成雰囲気 12 真空アーク放電処理装置 15 表層部 20 ローラーバニッシュ加工装置 21 ジグボーラー本体 22 機械加工液タンク 25 ジグボーラーヘッド 26 ローラーバニッシュツール 28 底部 29 シリンダ 30 固定具 32 受皿 33 機械加工液撹拌モーター 34 ポンプ 35 配管 36 加工液ノズル
Claims (5)
- 【請求項1】 内燃機関用シリンダのボア面に真空アー
ク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化モリ
ブデンを含む潤滑剤を塗布するステップと、この潤滑剤
を塗布したボア面にローラーバニッシュ加工を施すステ
ップとを含んでなる内燃機関用シリンダの表面処理方
法。 - 【請求項2】 上記二硫化モリブデンの代わりに天然黒
鉛を用いたことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関
用シリンダの表面処理方法。 - 【請求項3】 内燃機関用シリンダのボア面に真空アー
ク放電処理を施すステップと、該ボア面に、二硫化モリ
ブデンを5〜50wt%の割合で分散させた機械加工液
を散布しながらローラーバニッシュ加工を施すステップ
とを含んでなる内燃機関用シリンダの表面処理方法。 - 【請求項4】 内燃機関用シリンダのボア面に真空アー
ク放電処理を施すステップと、該ボア面に、天然黒鉛を
5〜35wt%の割合で分散させた機械加工液を散布し
ながらローラーバニッシュ加工を施すステップとを含ん
でなる内燃機関用シリンダの表面処理方法。 - 【請求項5】 上記請求項1〜4に記載の方法によって
ボア面を表面処理することによって、二硫化モリブデン
又は炭素を面積比で2〜15%含む硬化層をボア面の表
層部に形成したことを特徴とする内燃機関用シリンダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000026901A JP2001214800A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000026901A JP2001214800A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001214800A true JP2001214800A (ja) | 2001-08-10 |
Family
ID=18552562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000026901A Pending JP2001214800A (ja) | 2000-02-04 | 2000-02-04 | 内燃機関用シリンダ及びその表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001214800A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002072907A1 (de) * | 2001-03-10 | 2002-09-19 | Daimlerchrysler Ag | Verfahren und einrichtung zur herstellung von beschichteten bohrungen |
WO2012008890A1 (en) | 2010-07-16 | 2012-01-19 | Applied Nano Surfaces Sweden Ab | Method for providing a low-friction surface |
-
2000
- 2000-02-04 JP JP2000026901A patent/JP2001214800A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002072907A1 (de) * | 2001-03-10 | 2002-09-19 | Daimlerchrysler Ag | Verfahren und einrichtung zur herstellung von beschichteten bohrungen |
WO2012008890A1 (en) | 2010-07-16 | 2012-01-19 | Applied Nano Surfaces Sweden Ab | Method for providing a low-friction surface |
CN103097578A (zh) * | 2010-07-16 | 2013-05-08 | 瑞典应用纳米表面公司 | 用于提供低摩擦表面的方法 |
EP2593581A4 (en) * | 2010-07-16 | 2014-03-26 | Applied Nano Surfaces Sweden Ab | METHOD FOR OBTAINING A LOW COEFFICIENT FRICTION SURFACE |
US9032597B2 (en) | 2010-07-16 | 2015-05-19 | Applied Nano Surfaces Sweden Ab | Method for providing a low-friction surface |
KR101729369B1 (ko) | 2010-07-16 | 2017-04-21 | 어플라이드 나노 서페이시스 스웨덴 에이비 | 강화된 트라이볼러지 특성을 갖는 표면의 제조방법 |
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