JP2001214599A - 外壁パネル - Google Patents

外壁パネル

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JP2001214599A
JP2001214599A JP2000024309A JP2000024309A JP2001214599A JP 2001214599 A JP2001214599 A JP 2001214599A JP 2000024309 A JP2000024309 A JP 2000024309A JP 2000024309 A JP2000024309 A JP 2000024309A JP 2001214599 A JP2001214599 A JP 2001214599A
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panel
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wall
density
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JP2000024309A
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English (en)
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Akitaka Kikuchi
彰隆 菊池
Yasuhiro Nakama
康博 中間
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Asahi Kasei Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一般住宅の外壁に釘やビスなどで、容易に取り
付けられる軽量で意匠性に優れ、難燃性能、剛性が高
く、嵌合によって広い面を形成できる外壁パネルを提供
する。 【解決手段】 フェノール樹脂、無機充填剤、無機質繊
維を含有する外壁パネルであって、表面側に複数の凸状
部を有し、裏面側に前記凸状部に対応する凹状部を有す
る板状パネルであり、該パネルの縦寸法tt、横寸法t
y、実質基材厚みtz、実質意匠厚みtiが下記式を満
足する外壁パネルである。 0.05<tt<0.5 (単位m) 0.15<ty<5 (単位m) 0.001≦tz<0.02 (単位m) 0.001<ti<0.05 (単位m)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物の外壁に取り
付けられる軽量な外壁材用のパネルに関するものであ
り、特にリフォーム用に好適な外壁材用のパネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に住宅の外壁面はモルタルに塗装を
吹き付ける湿式構法か窯業系サイディングボードや金属
サイディングを釘付けしたり、タイルを横レールに引っ
かけて施工する乾式構法が主流である。前記湿式構法に
よる外壁では、吹き付け時の養生のための工期の増加に
加え、近隣家屋への塗料液微粉の飛散や塗料中の有機溶
剤の揮散による環境負荷の増大が問題であるばかりでな
く、塗装仕上げ面が約10年で色調や表面樹脂層が劣化
して外壁の見栄えが劣るようになる問題があり、そのた
め再塗装を必要とした。
【0003】一方、乾式構法においては、窯業系サイデ
ィングボードやタイル等のように単位面積当たりの重量
は重く、重量が過大である事が多く、設計の段階から大
きな重量に耐えうる設計をしなければならなかったし、
施工者への負担の面でも、例えば3尺×6尺(約0.9
m×約1.8mで約40kg)板の大平面のパネルの現
場での釘打ち固定は重労働であった。さらにまた、築後
10年以降のいわゆる中古住宅の外壁の改装(リフォー
ム)を再塗装によらずに実施しようとしても既存の外壁
材や柱の設計強度を越えるために使用できない場合が多
いし、窯業系サイディングボードを用いた家屋そのもの
のリフォームであっても、既存外壁材の除去や柱の増強
等の別工事が発生し、リフォーム工事の施工上極めて不
便であった。
【0004】そのため、近年、軽量外壁材として、金属
サイディング等の軽量サイディング材やFRPパネル等
が開発され、例えば、特開昭63−125770号公報
に開示されている金属サイディングでは、デザイン面で
は、アルミニウム表面の凹凸形状は光沢感が出過ぎるた
め外観の高級感に欠けることが多いし、アルミニウム表
面では、その融点が660℃であるため、火災等によっ
て外壁表面に裸火が激しく接するような場合、表面が溶
融破壊され、防火性の面で問題があった。また、特許番
号第2965551号公報に開示されているFRPパネ
ルによる外壁の乾式改装工法では、方形パネルによる改
装にとどまっており、意匠性の面で十分満足いくもので
はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一般住宅の
外壁に釘やビスなどで、容易に取り付けられる軽量で意
匠性に優れ、難燃性能、剛性が高い外壁パネルを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記本発明
課題を達成するために鋭意試作、評価を重ねた結果、本
発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下
の通りである。
【0007】(1)フェノール樹脂、無機充填剤、無機
質繊維を含有する外壁パネルであって、表面側に複数の
凸状部を有し、裏面側に前記凸状部に対応する凹状部を
有する板状パネルであり、該パネルの縦寸法tt、横寸
法ty、実質基材厚みtz、実質意匠厚みtiが下記式
を満足することを特徴とする外壁パネル。 0.05<tt<0.5 (単位m) 0.15<ty<5 (単位m) 0.001≦tz<0.02 (単位m) 0.001<ti<0.05 (単位m)
【0008】(2)フェノール樹脂、無機充填剤、無機
質繊維の組成比が下記(1)式を、外壁パネルをほぼ均
等に10分割した時の各材料片の代表密度diの平均値
dm、各材料片の代表密度diの変動係数cvが下記
(2)および(3)式を満足することを特徴とする請求
項1記載の外壁パネル。 0.50<(rj+rf)<0.95 (1) 但し、rp+rj+rf=1(rp=フェノール樹脂重
量比、rj=無機充填材重量比、rf=無機質繊維重量
比) 0.6<dm/(dp*rp+dj*rj+df*rf)≦1 (2) 0≦cv<10 (単位%) (3) 但し、dj=無機充填材密度、rj=無機充填材重量
比、dp=フェノール樹脂密度、rp=フェノール樹脂
重量比、df=無機質繊維密度、rf=無機質繊維重量
比であり、cvは、10個の各試料片の代表密度diの
標準偏差dsのdmに対する比(変動係数)、 cv=100*ds/dm (単位%)、 ds=(Σ(dm−di)2/10)0.5 i=1〜10
【0009】(3)外壁パネルの全周部に嵌合部を有す
ることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の外壁パ
ネル。 (4)外壁パネルの表面が耐候性塗料で塗装されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の外壁パネ
ル。 以下、本発明について詳細に説明する。まず本発明の外
壁パネルは、少なくともフェノール樹脂、無機充填剤及
び、無機質繊維を含有する成形物である。
【0010】上記フェノール樹脂としては、レゾール系
フェノール樹脂であっても、ノボラック系フェノール樹
脂であっても良く、また、これらの樹脂に、必要に応じ
て重合度を高める目的で、レゾール型フェノール樹脂で
は酸触媒、ノポラック型フェノール樹脂では塩基触媒を
添加して用いても良いが、常温で液状を示すレゾール系
フェノール樹脂を無触媒で用いることが、成形加工が容
易にできる点、生産性が上げられる点から好ましい。
【0011】無機充填剤としては、炭酸カルシウム、ク
レー、タルク、マイクロバルーン、硫化バリウム、無水
ケイ酸、けい藻土、ガラスパウダー、マイカ、炭酸マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、ゾ
ノトライト、トバモライト、ワラストナイト、けい砂等
が挙げられ、好ましくは炭酸カルシウム、タルク、水酸
化アルミニウである。これらは1種のみで用いることも
できるし、2種以上の混合物として用いることもでき
る。
【0012】本発明の外壁パネル中に含まれる無機質繊
維はE−ガラス、C−ガラス、T−ガラス、AR−ガラ
ス、D−ガラス等のガラス繊維、炭素繊維、ロックウー
ル等を用いても良いが、補強効果とコスト面などからE
−ガラスが好ましい。また、該ガラス繊維の繊維径は3
〜30μm程度の繊維径のものが好ましく、より好まし
くは6〜15μmである。また、本発明における無機質
繊維長は0.1〜100mmであることが好ましく、3
〜30mmであることがより好ましい。無機質繊維の繊
維長が0.1mm未満の場合、該無機質繊維による補強
効果が十分に発揮されず、結果として成形物の曲げ強度
が発現しにくい。無機質繊維長が100mmを超える
と、無機充填材とフェノール樹脂とからなる成形用樹脂
組成物の流動性が低下して成形性が劣る傾向がある。
【0013】さらに、フェノール樹脂に増粘性を付与し
たり、得られた成形物に難燃性、耐候性、成形時の金型
の離型性等を付与するために難燃剤、紫外線吸収剤、内
部離型剤、増粘剤等の添加剤を加えることが好ましく、
特に内部離型剤が含まれていることが好ましい。内部離
型剤の添加量は、フェノール樹脂、無機充填材及び無機
質繊維の総重量100重量部に対して、0.1〜5重量
部が好ましく、より好ましくは1〜3重量部である。内
部離型剤としては脂肪族炭化水素系のもの、高級脂肪族
アルコール系のもの、脂肪酸アマイド系のもの、金属石
けん系のもの、リン酸系のものなどが挙げられ、中でも
ステアリン酸亜鉛、中和性リン酸アルコールが好まし
い。特にデュポン社製中和性リン酸アルコール(商品名
ゼレックNE)を用いると塗料の定着性が良いので好ま
しい。内部離型剤を用いないと金型を使用した成形時
に、該成形物が金型内壁に強固に付着し、該金型を開い
た際に該成形物が引き裂かれて壊れた状態になり易く、
成形物の収率を低下させるおそれがある。
【0014】フェノール樹脂の重量比は、フェノール樹
脂、無機充填剤および無機質繊維の合計重量に対し、
0.05〜0.50であることが好ましい。無機充填材
重量に対する無機質繊維重量の比(無機質繊維重量/無
機充填材重量)は0.01〜2.0であることが好まし
く、0.05〜1.0であることがより好ましい。無機
充填材重量に対する無機質繊維重量の比が0.01未満
であると、ガラス繊維の補強効果が激減して所望の強度
の成形物が得られにくくなる。また、該重量の比が2.
0より大きいと得られる成形用樹脂組成物の流動性が極
端に低下したり、成形物にボイドが入り易くなる。
【0015】本発明の外壁パネルの製造法としては、目
的の外壁材形状をなした上下分離可能な金型を準備し、
該金型に上記成形用樹脂組成物を該外壁材に必要な量を
投入し、加熱加圧し、その後該金型を開き目的の成形物
を取り出して得られる。また、金型を射出成型用のイン
ジェクション用樹脂組成物導入口を設けて射出成型して
も良い。
【0016】本発明の外壁パネルは、縦寸法tt、横寸
法tyが、0.05<tt<0.5(単位m)、0.1
5<ty<5(単位m)を満足する板状体であり、実質
寸法厚みtzの基材が該外壁パネル面に対して垂直方向
につくられた凹凸起伏によって実質意匠厚みtiが形成
されている能面状の形態をし、0.001≦tz<0.
02(単位m)、0.001<ti<0.05(単位
m)を満足する。本発明において、縦寸法とは、図1に
示すパネルの長辺側を水平方向にしてパネルを壁面に施
工した場合に、地面に対して垂直方向の幅の最大値を指
すものであり、該縦寸法(tt)は0.05〜0.5mが
好ましく、0.2〜0.4mがより好ましい。縦寸法(t
t)が0.05m以下であるとパネルを組み合わせて壁
面を構成する際に壁面全体を覆うために必要な該建築パ
ネルが極めて多数枚必要になるため施工時の作業効率が
著しく低下するので好ましくない。また、該縦寸法(t
t)が0.5m以上の場合、通常の大工職人が使う30
cm直角定規が使いづらいし、施工時、建築物の開口部
や出隅入り隅等の端部の仕舞施工で該パネルを切削する
長さが長くなりすぎるため作業性が著しく低下するので
好ましくない。
【0017】同様に、横寸法とは、図1に示すパネル
を、長辺側を水平方向にして壁面に施工した場合の地面
に対する水平方向の幅の最大値を指すものであり、該横
寸法(ty)は0.15〜5mが好ましく、0.45〜
3.6mがより好ましい。一般の木造家屋では、壁の中
に間柱が0.45m間隔で設置されている場合が多くパ
ネルを固定する際に該間柱毎に直接釘やビスなどで固定
すると該パネルの強固な固定が実現できる。職人が1人
で施工するために運搬移動するには5m以下が好まし
い。横寸法(ty)が0.15m以下ではパネル複数枚
を壁面に施工する場合、0.45m間隔の間柱に直接固
定できないパネルが2枚以上存在することになり、パネ
ルと既存壁との固定強度が低下する為好ましくない。
【0018】さらに、実質基材厚み(tz)は0.00
1m以上0.02m未満であり、かつ実質意匠厚み(t
i)は0.001〜0.05mであることが必要であ
る。ここで言う実質基材厚み(tz)とは図1に示した
ように、能面様のパネルを構成する基材そのものの厚み
を指す。また、実質意匠厚み(ti)とは、図1に示し
たように、該実質寸法厚み(tz)の外壁パネル面の表
面部の中で表面方向に最も突出した点とパネル面の表面
部の中で最も裏面方向に奥まった点までの距離を指す。
【0019】即ち、該実質意匠厚み(ti)は、パネル
表面の凹凸による高低差を指すものである。実質基材厚
み(tz)が0.001m未満ではパネル全体の剛性が
大きく低下して、外力により容易に変形し、破損してし
まうために好ましくないし、実質基材厚み(tz)が
0.02m以上では該建築パネルの全体重量が極めて重
くなり、建築物本体にかかる荷重が大きくなったり、施
工時の職人の運搬時の負担も大きくなるばかりでなく材
料を多量に使用することとなり、コスト面でも好ましく
ない。
【0020】さらに実質意匠厚み(ti)が0.001
m以下では表面の凹凸はほとんど見えない為に意匠性の
劣る物となってしまうばかりでなく、表面凹凸の構造に
よる面全体の剛性の増加効果も期待できず、パネル全体
としての強度も不十分なものとなるので好ましくない。
また、実質意匠厚み(ti)が0.05m以上ではパネ
ルの単位面積当たりの重量が過多となり建築物本体や職
人への荷重負担の増加のために好ましくない。
【0021】そしてさらには、次式 0.5<(rj+rf)<0.95 0.6<dm/(dp*rp+dj*rj+df*rf)≦1 0≦cv<10 (単位%) 但し、dj=無機充填材密度 rj=無機充填材重量比
dp=フェノール樹脂密度 rp=フェノール樹脂重
量比 df=無機質繊維密度 rf=無機質繊維重量
比 di=各試料片の代表密度(i=1〜10) cvは10個の各試料片の代表密度diの標準偏差ds
のdmに対する比(変動係数)であり、 cv=100*ds/dm 但し、ds=(Σ(dm−di)2/10)0.5 i=1〜10 を満足することが、実用上好ましいことを見いだした。
【0022】即ち、(rj+rf)が0.95以上の場
合、無機充填材と無機質繊維とが過多となり、これらの
無機質成分を十分な強度で結合させることがむずかしく
なる。また、(rj+rf)が0.5以下の場合、パネ
ルに直接火炎が当たる加熱試験を実施すると煙が多量に
発生するとともに該パネルに亀裂が発生したり、該パネ
ルの形状が維持出来なくなったりするおそれがある。次
に、該外壁パネルに於いて、dm/(dp*rp+dj
*rj+df*rf)値は0.6より大きく、しかも1
以下であることが必要である。
【0023】ここで言う代表密度diとは、該外壁パネ
ルをほぼ均等に10分割した時の、10個の各試料片全
部または、一部を切り出し浮沈式の比重計等によって1
0個の各試料片の密度を測定し、得られた値を各試料片
の代表密度diと定義したものである。この10個の代
表密度diに於いての相加平均値をdm、標準偏差をd
sとし、それぞれを算出した。その結果、dm/(dp
*rp+dj*rj+df*rf)が0.6以下の場
合、空隙の多い構造のため十分な基材強度が得られない
ので好ましくなく、従って、このdm/(dp*rp+
dj*rj+df*rf)が1.0に限りなく近い事が
好ましい。
【0024】さらに、該外壁パネルを均等に10分割し
た時の、10個の各試料片の代表密度diの標準偏差d
sのdmに対する比(変動係数)変動係数(cv)が1
0%以上の場合、該外壁パネル全体に荷重がかかると、
局部的に強度の弱い部分が存在し、そこが破壊の開始点
となりそこから全体に至る致命的な破壊が発生しやす
い。cvは、0により近いことが好ましい。
【0025】本発明のパネルは、複数枚を上下左右の辺
同士で接する位置に配置し、シーラント等の粘着接合剤
を用いてパネル同士を結合する事で壁面を形成させるこ
とが出来るが、周縁の上下及び左右の端部に嵌合部分を
有した構造として複数のパネルを嵌合結合により広い壁
面を形成する方が、該建築パネル同士の結合に結合剤等
を使わずに簡単に施工することができるのでより好まし
い。そして、本発明の外壁パネルを用いて壁面を形成す
るための固定法としては、該パネルを下地壁面または胴
縁に釘またはビスで直接固定しても良いし、接着剤等で
下地に直接固定しても良いが、該パネル周縁の上下部そ
して/又は左右の端部に設けた長穴部を用い釘またはビ
スで下地面や胴縁、間柱等に固定しても良い。
【0026】本発明の外壁パネル一枚の単位面積当たり
の重量は、1kg/m2以上、10kg/m2以下である
ことが好ましい。パネル一枚の単位面積当たりの重量が
1kg/m2未満であると、施工後得られる外壁面が風
によって容易に振動したり、風圧によって変形が顕著に
なったりする傾向がある。また、外壁材一枚当たりの重
量が10kg/m2を越えると施工時の大工職人の運搬
時の負荷が大きくなるばかりでなく、既存の外壁にかか
る重量負荷も過大となり、極端な場合、既存の外壁の破
損につながりやすい。
【0027】本発明のパネルの表面は耐光性塗料で塗装
されていることが好ましい。本発明の外壁パネルは太陽
光のもとで暗黒色への色調の変化を起こす性質を有する
場合が多く、そのため屋外での長期使用時における外壁
面の色調を一定にするために該外壁パネル表面を塗料に
よって覆い、太陽光によるパネル本体の色調の変化を抑
え、なおかつパネル本体の色調が外壁表面の色調に影響
を与えないように、被塗装面の色調に左右されず、しか
も塗料そのものも耐候性の高い塗料を用いて塗装されて
いることが好ましい。耐候性塗料としては、アクリルシ
リコン系、ウレタン系、シリコン系、フッ素樹脂系のい
ずれを用いても良いが、コスト面からアクリルシリコン
系が好ましい。また、塗装法としては、成形物表面への
塗料の塗布によっても良いが、成形時のゲルコートによ
って、塗膜を該外壁パネル表面に予め形成させても良
い。
【0028】
【発明の実施の形態】
【実施例1】ガラス繊維(日東紡(株)社製チョップド
ストランドCS3SK−406)5重量部、レゾール系
フェノール樹脂(昭和高分子(株)製BRL−240を
減圧蒸留で脱水し、水分率9重量%に調整したもの)3
0.0重量部、増粘剤として水酸化カルシウム(関東化
学(株)製 試薬特級)0.3重量部、内部離型剤とし
てステアリン酸亜鉛(関東化学(株)製試薬一級)1重
量部、炭酸カルシウム(白石工業(株)製ホワイトンP
−30)65重量部をニーダー((株)モリヤマ社製M
S式加圧型ニーダーD−3)にて約2分間、混合撹拌し
て成形用樹脂組成物を得た。得られた成形用樹脂組成物
を押し出し機と縦0.3cm横20cmのスリットを持
ったダイスとでシート状に押し出し、80℃にて3時間
放置したものを原料BMCシートとした。該BMCシー
トのアスカー硬度は50であった。
【0029】次に、該原料BMCシートを180℃に加
熱した加圧プレスに装着されたレンガ様凹凸意匠を持っ
た表面クロムメッキ仕上げの鋼製金型に素早く所定量セ
ットし、金型を閉めて加熱加圧70kg/cm2したと
ころ、金型への追従性の富んだものであり、その結果、
金型内形状と同型の成形物を得た(図1)。得られた成
形物の縦寸法は0.33m、横寸法は1m、実質基材厚
みは0.02m、実質意匠厚みは0.02m、単位面積
当たりの重量が5.3kg/m2であった。また、(r
j+rf)値は0.70であり、(dm/(dp*rp
+dj*rj+df*rf))値は、0.83であり、
当該試料を10個に切断し、各試料片の代表密度diを
ミラージュ簿受け機(株)性高精度電子比重計MD−2
00Sにて測定し、標準偏差dsのdmに対する比(変
動係数)cv値を算出したところ1.84%であった。
得られた成形物は、表面にアクリルシリコン系(スズカ
ファイン(株)社製ラフトンセラミック)を用いて塗装
を実施した。
【0030】さらに、同様にして成形したパネル4枚を
準備して上下に2段、左右に2列となるように配置し、
それぞれ上下並びに左右にある嵌合部に挿入して嵌合す
ることによって4枚からなる平面が形成できた。さらに
該4枚のパネルをそれぞれビスにて実際の建物外壁に取
り付けた胴縁に固定しながら、前述4枚の嵌合を行いつ
つ固定したところ、壁面を該4枚のパネルによって新た
な壁面に刷新することができた。
【0031】さらにまた、得られたパネルをJIS−1
321にある難燃性試験に供したところ、排気温度曲線
と標準温度曲線で囲まれた面積が0度・秒、発煙係数が
45であり、JIS規格での難燃2級レベルであり、建
築基準法での準不燃相当のレベルであった。さらには得
られた塗装を施したパネルをサンシャインウエザメータ
ーにてカーボンアーク光源下3000時間耐候性試験を
実施したところ、表面の色差ΔEabで1.5で、目視
でも色差はほとんど確認されなかった。測定結果を表1
に示す。
【0032】
【実施例2】実施例1において、成形用樹脂組成物をシ
ート状に押し出した後、80℃にて3時間放置の操作を
実施しなかった以外は全て同一の方法で成形物を作成し
た。その結果、金型での加熱加圧時に水蒸気の発生が見
られ、得られたパネルの代表密度diの平均値dmが1
267で、変動係数cv13.6%の成形物であり、所
々に空隙を有していた。測定結果を表1に示す。
【0033】
【実施例3】実施例1において、得られた成形物の表面
にアクリルシリコン系塗料を用いた塗装を実施しなかっ
た以外は全て同一の方法でパネルを作成した。カーボン
アーク光源下3000時間耐光性試験を実施したとこ
ろ、表面の色差ΔEabで13であった。その他の測定
結果を表1に示す。
【0034】
【比較例1】実施例1において、縦寸法0.03m、横
寸法0.1mの大きさの成形物が得られるように準備し
た金型を用いた以外は全て同一の方法で成形物を作成し
た。その結果、加熱加圧による成形時にはあまり水蒸気
発生もみられず、代表密度diの平均値dmが1881
で、変動係数(cv)1.22の、金型転写性もよく空
隙もない成形物であったが、成形物の大きさが極めて小
さいため10m2の壁面を当該成形物のパネルで覆うた
めには2222枚の枚数が必要となった。測定結果を表
1に示す。
【0035】
【実施例4】実施例1において、縦寸法0.2m、横寸
法0.3m、実質意匠厚み0.01mの大きさの成形物が
得られるように準備した金型を用いた以外は全て同一の
方法でパネルを作成した。その結果、代表密度diの平
均値dmが1880で変動係数(cv)1.54の、金
型転写性もよく空隙もない成形物が得られ、JIS−1
321にある難燃性試験に供したところ、排気温度曲線
と標準温度曲線で囲まれた面積が0度・秒、発煙係数が
46であり、JIS規格での難燃2級レベルであり、建
築基準法での準不燃相当のレベルであった。さらには得
られた塗装を施した該成形物をサンシャインウエザメー
ターにてカーボンアーク光源下3000時間耐候性試験
を実施したところ、表面の色差ΔEabで1.8で、目
視でも色差はほとんど確認されなかった。測定結果を表
1に示す。
【0036】
【比較例2】実施例4において、実質基材厚みを0.0
3mとなるように金型を調整した以外は全て同一の方法
で成形物を作成した。その結果、代表密度diの平均値
dmが1780で変動係数(cv)が2.25の、金型
転写性もよい成形物であったが、パネルの厚みが極めて
厚いため1m2当たりの重量が60kgとなってしまい
中古家屋の外壁への負荷が過大となるため施工は断念し
た。測定結果を表1に示す。
【0037】
【比較例3】実施例4において、実質意匠厚み0m、即
ち凹凸の全くない単純な平板となるように金型を調整し
た以外は全て同一の方法で成形物を作成した。その結
果、代表密度diの平均値dmが1880で変動係数
(cv)が1.49の成形物であったが、当該成形物か
らできた外壁パネルを用いて外壁を覆ったが意匠的に満
足いくものではなかった。測定結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明に係る外壁パネルは、軽量で意匠
性に優れ、難燃性能、剛性が高く、一般住宅の外壁に釘
やビスで容易に取り付けることができる。特に、リフォ
ーム用外壁パネルとして最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、実施例1で得られた外壁パネル
の平面図である。図1(b)は、図1(a)のA-A線
断面図である。図1(c)は、図1(a)のB-B線断
面図である。
【符号の説明】
1 凸状部 2 凹状部 3 嵌合部 tt パネルの縦寸法 ty パネルの横寸法 tz パネルの実質基材厚み ti パネルの実質意匠厚み
フロントページの続き Fターム(参考) 2E110 AA02 AA46 AA47 AB04 AB22 BA12 BB22 BC15 BD03 GA23W GA42W GB32W GB35W GB49W 4F071 AA41 AB01 AD01 AD02 AH03 BA03 BB06 BC03 BC09 4J002 CC041 DA017 DE126 DE146 DE236 DG026 DJ006 DJ016 DJ036 DJ046 DJ056 DL006 DL007 FA047 FD016 FD160 GL01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂、無機充填剤、無機質繊
    維を含有する外壁パネルであって、表面側に複数の凸状
    部を有し、裏面側に前記凸状部に対応する凹状部を有す
    る板状パネルであり、該パネルの縦寸法tt、横寸法t
    y、実質基材厚みtz、実質意匠厚みtiが下記式を満
    足することを特徴とする外壁パネル。 0.05<tt<0.5 (単位m) 0.15<ty<5 (単位m) 0.001≦tz<0.02 (単位m) 0.001<ti<0.05 (単位m)
  2. 【請求項2】 フェノール樹脂、無機充填剤、無機質繊
    維の組成比が下記(1)式を、外壁パネルをほぼ均等に
    10分割した時の各材料片の代表密度diの平均値d
    m、各材料片の代表密度diの変動係数cvが下記
    (2)および(3)式を満足することを特徴とする請求
    項1記載の外壁パネル。 0.50<(rj+rf)<0.95 (1) 但し、rp+rj+rf=1(rp=フェノール樹脂重
    量比、rj=無機充填材重量比、rf=無機質繊維重量
    比) 0.6<dm/(dp*rp+dj*rj+df*rf)≦1 (2) 0≦cv<10 (単位%) (3) 但し、dj=無機充填材密度、rj=無機充填材重量
    比、dp=フェノール樹脂密度、rp=フェノール樹脂
    重量比、df=無機質繊維密度、rf=無機質繊維重量
    比であり、cvは、10個の各試料片の代表密度diの
    標準偏差dsのdmに対する比(変動係数)、 cv=100*ds/dm (単位%)、 ds=(Σ(dm−di)2/10)0.5 i=1〜10
  3. 【請求項3】 外壁パネルの全端部に嵌合部分を有した
    構造であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の外壁パネル。
  4. 【請求項4】 外壁パネルの表面が耐候性塗料で塗装さ
    れていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    外壁パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003090118A (ja) * 2001-09-17 2003-03-28 Asahi Kasei Corp リフォーム用パネル

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