JP2001214175A - 消化ガスの貯蔵方法 - Google Patents

消化ガスの貯蔵方法

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JP2001214175A
JP2001214175A JP2000240980A JP2000240980A JP2001214175A JP 2001214175 A JP2001214175 A JP 2001214175A JP 2000240980 A JP2000240980 A JP 2000240980A JP 2000240980 A JP2000240980 A JP 2000240980A JP 2001214175 A JP2001214175 A JP 2001214175A
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gas
methane
carbon dioxide
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adsorbed
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Kenji Seki
建司 関
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Osaka Gas Co Ltd
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Osaka Gas Co Ltd
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    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

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  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理設備の規模の大小にかかわりなく、生物
学的処理に伴って発生する消化ガスを有効利用する技術
を提供する。 【解決手段】 生物学的処理に際し発生する消化ガスか
ら硫化水素を分離した後の、主成分がメタンと二酸化炭
素である混合ガスを、吸着貯蔵することを特徴とする消
化ガスの貯蔵方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水処理場、ビー
ル製造工場、家畜・家禽類(牛、豚、鶏など)の飼育場で
の廃棄物処理場などにおける生物学的処理に際し発生す
る消化ガスの貯蔵方法に関し、より詳細には、消化ガス
中のメタンと二酸化炭素を効率的に回収/貯蔵し、有効
利用する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からも、上述の生物学的処理を大規
模に行う処理施設(以下「大規模処理施設」ということ
がある)では、発生ガスを常圧あるいは加圧下にガスホ
ルダーに貯蔵し、必要に応じて発電用あるいは加熱用の
原料として使用することが、行われている。しかしなが
ら、従来の貯蔵方法においては、貯蔵密度が低いので、
大規模なガスホルダーが必要となり、そのための十分な
設置スペースが得られない場合には、発生ガスの一部を
そのまま燃焼放散させている。また、小規模処理施設で
は、発生ガスの殆どを有効に利用することなく、そのま
ま燃焼放散している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、処
理設備の規模の大小にかかわりなく、生物学的処理に伴
って発生する消化ガスを有効利用する技術を提供するこ
とを主な目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の様な
技術の現状に留意しつつ、研究を重ねた結果、吸着材を
使用する場合には、消化ガスを効率よく貯蔵することが
可能となり、生物学的処理設備の規模に関係なく、消化
ガス中の有用成分をほぼ全量利用し得ることを見出し
た。すなわち、本発明は、下記の消化ガスの貯蔵方法お
よび消化ガスの貯蔵・払出装置を提供するものである: 項1. 生物学的処理に際し発生する消化ガスから硫化
水素を分離した後の、主成分がメタンと二酸化炭素であ
る混合ガスを、吸着貯蔵することを特徴とする消化ガス
の貯蔵方法。 項2. 生物学的処理に際し発生する消化ガスから硫化
水素と水分を分離した後の、主成分がメタンと二酸化炭
素である混合ガスを、吸着貯蔵することを特徴とする消
化ガスの貯蔵方法。 項3. 吸着材が、活性炭、ゼオライト、シリカゲルお
よび有機金属錯体の少なくとも1種である項1または2
に記載の方法。 項4. 吸着材が、比表面積が800〜2400m2
gで細孔容積が0.4〜1.5cm3/gの活性炭であ
る項1〜3のいずれかに記載の方法。 項5. 吸着材が、細孔直径が7〜20Åの活性炭であ
る項1〜4のいずれかに記載の方法。 項6. 吸着材である活性炭、ゼオライト、シリカゲル
および有機金属錯体が、粒径0.2〜3.5mmのもの
と粒径1〜1000μmのものとの混合物である項3〜
5のいずれかに記載の方法。 項7. 吸着貯蔵した混合ガスを払い出す際に、高熱量
のガスと混合して熱量調整を行う項1〜6のいずれかに
記載の方法。 項8. 高熱量のガスが、メタンを主成分とする天然ガ
スである項7に記載の方法。 項9. カスケード方式により熱量調整を行う項7また
は8に記載の方法。 項10. 熱量調整用の天然ガスを都市ガスの供給配管
より取り出す項8または9に記載の方法。 項11. 生物学的処理に際し発生する消化ガスから硫
化水素または硫化水素と水分を分離する手段、分離した
後の主成分がメタンと二酸化炭素である混合ガスを吸着
貯蔵する手段、および、該混合ガスの熱量を調整する手
段を有する消化ガスの貯蔵・払出装置。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明においては、(A)消化ガス
から硫化水素を分離した後の、主成分がメタンと二酸化
炭素である混合ガスを、吸着材を充填したタンク内に吸
着貯蔵するか、あるいは(B)消化ガスから硫化水素と水
分を分離した後の、主成分がメタンと二酸化炭素である
混合ガスを、吸着材を充填したタンク内に吸着貯蔵す
る。(B)法は、消化ガス中に所定量以上の水分が含まれ
ている場合に、好ましい。
【0006】本発明においては、メタンと二酸化炭素と
の混合ガスを吸着貯蔵しており、メタンのみを吸着貯蔵
する場合に比べて、有利なことがある。その理由は、以
下の通りである。 (1) メタンと二酸化炭素を分離してメタンのみを吸着貯
蔵する場合、分離装置が必要であり、その設備コストは
全体の約50%を占める。従って、混合状態で貯蔵した
方が、全体の設備コストが安くなり、また、設備の設置
面積も小さくなる。 (2) メタンと二酸化炭素を混合状態で吸着貯蔵する場
合、二酸化炭素はメタンに比べて非常に吸着し易く、し
かも脱着しにくいため、繰り返し吸脱着を行なうと吸着
材の性能が低下する。しかしながら、一定の回数だけ吸
脱着を繰り返すと、定常状態となり、それ以降は低下し
ない。しかも、その低下割合は約5〜10%であり、比
較的小さい。 (3) 二酸化炭素はメタンに比べて非常に吸着し易いた
め、初期状態の吸着量は、メタンのみを吸着する場合よ
り、メタンと二酸化炭素の混合ガスの方が大きくなる。
よって、定常状態では初期状態より吸着性能は低下する
ものの、初期状態の吸着量は混合ガスの方が大きいた
め、定常状態での貯蔵量も混合ガスの方が大きくなる場
合がある。
【0007】以下においては、主に上記の(A)法につい
て、詳細に説明する。
【0008】(A)法においては、まず、消化ガスを脱硫
用の吸着材が充填されている吸着塔(分離手段)に通
し、硫化水素を吸着・除去する。吸着材としては、従来
から脱硫剤として使用されている活性炭、ゼオライト、
金属酸化物(酸化銅、酸化亜鉛など)が例示される。吸着
時の温度および圧力は、消化ガス発生状態そのままでも
良く、特に制限されないが、温度は、通常常温〜100
℃程度(より好ましくは、常温〜60℃程度)であり、圧
力は、常圧〜1MPaG程度である。脱硫操作は、バッ
チ方式で行っても良く、或いは2塔以上を使用して、脱
硫操作と脱硫剤の再生操作とを交互に行う連続再生処理
方式で行っても良い。脱硫用吸着材の再生は、吸着塔に
加熱水蒸気を吹き込んで、硫化水素を分離することによ
り行われる。
【0009】かくして得られた主成分がメタンと二酸化
炭素である混合ガスを、貯蔵タンク(吸着貯蔵手段)内
に充填された吸着材に吸着させ、貯蔵する。混合ガス吸
着時の温度および圧力は、混合ガス収得時そのままの温
度および圧力でも良く、特に制限されないが、温度は、
通常常温〜100℃程度(より好ましくは、常温〜60
℃程度)であり、圧力は、常圧以上(より好ましくは常圧
〜3.4MPaG程度)である。貯蔵圧力を高める必要
がある場合には、コンプレッサーにより混合ガスを昇圧
した後、吸着し、貯蔵する。
【0010】混合ガス吸着材としては、活性炭、ゼオラ
イト、シリカゲル、有機金属錯体(フマル酸銅、シクロ
ヘキサンジカルボン酸銅、スチルベンジカルボン酸銅、
テレフタル酸銅、ターフェニルジカルボン酸銅、ビフェ
ニルジカルボン酸銅、トランジカルボン酸銅など)など
が例示される。これらの混合ガス吸着材は、単独で或い
は2種以上を併用することができる。
【0011】混合ガス吸着材として活性炭、ゼオライト
或いはシリカゲルを使用する場合には、比表面積が80
0〜2400m2/gのものが好ましく、1000〜1
800m2/gのものがより好ましい。800m2/g未
満のものであると、単位重量当たりの吸着量が小さくな
る傾向がある。また、2400m2/gを超えるもので
あると、充填密度が低くなり、単位体積当たりの吸着量
が小さくなる傾向がある。また、細孔容積に関しても同
じ理由から、0.4〜1.5cm3/gのものが好まし
く、0.4〜1.0cm3/gのものがより好ましい。
細孔直径に関しては、7〜20Åのものが好ましく、8
〜15Åのものがより好ましい。7Å未満のものである
と、二酸化炭素が脱着し難く、吸脱着を繰り返した後の
性能低下が大きくなる傾向がある。また、20Åを超え
るものであると、メタンの吸着量が非常に小さくなる傾
向がある。
【0012】混合ガス吸着材としては、一定範囲の粒径
のものを単独で使用しても良いし、異なる範囲の粒径の
ものを組み合わせて使用しても良い。一定範囲の粒径の
ものを単独で使用する場合には、粒径1〜1000μm
(メディアン径100〜400μm)のものを使用する
のが好ましく、粒径1〜500μm(メディアン径10
0〜200μm)のものを使用するのがより好ましい。
異なる範囲の粒径のものを組み合わせて使用する場合に
は、粒径0.2〜3.5mm(メディアン径0.8〜
2.7mm)の大粒径のものと粒径1〜1000μm
(メディアン径50〜450μm)の小粒径のものとを
混合して使用するのが好ましく、粒径0.7〜2.8m
m(メディアン径1.0〜2.5mm)の大粒径のもの
と粒径5〜500μm(メディアン径80〜400μ
m)の小粒径のものとを混合して使用するのがより好ま
しい。それらの混合割合(重量比)は、大粒径のもの:
小粒径のもの=20〜80:80〜20であるのが好ま
しく、大粒径のもの:小粒径のもの=40〜70:60
〜30であるのがより好ましい。
【0013】(B)法においては、(A)法と同様にして消化
ガスから硫化水素を吸着・除去するとともに、ゼオライ
トなどの吸着材による吸着除去法や膜分離法などの従来
法により水分を除去した後、(A)法と同様にして、主成
分がメタンと二酸化炭素である混合ガスを、吸着材を充
填したタンク内に吸着貯蔵する。
【0014】貯蔵されている混合ガスを利用する場合に
は、必要に応じて、各ガス成分に分離して利用すること
もできる。
【0015】なお、主成分がメタンと二酸化炭素である
混合ガスを吸着貯蔵し、その貯蔵ガスを払い出して利用
する際に、吸着材からのメタンと二酸化炭素の脱着のし
易さが異なるため、脱着ガスの組成および熱量が貯蔵タ
ンク(ガスホルダー)内の圧力により変動する。このよ
うな脱着ガスを燃料として使用する場合には、熱量の変
動により燃焼性に問題が発生する可能性がある。この問
題を解決するには、吸着貯蔵した混合ガスを脱着して払
い出す際に、この脱着ガスに高熱量のガスを混合して熱
量調整を行えばよい。高熱量のガスとしては、脱着ガス
よりも高熱量のガスであればよく、例えば、メタンガ
ス、エタンガス、プロパンガス、ブタンガス、メタンを
主成分とする天然ガスなどが挙げられる。これらのガス
を単独または組み合わせて、脱着ガスに混合することが
できる。メタンを主成分とする天然ガスとして、都市ガ
スを用いることもできる。
【0016】脱着ガスの熱量は圧力に応じて変動するた
め、例えば、以下に示すカスケード方式により熱量を調
整する。すなわち、図1に示すように、ローカル制御回
路として流量比率調整計(FrC)1を組み込み、主制
御量調整系である熱量記録調整計(QRC)2からの出
力信号でカスケード制御を変えることにより、供給ガス
の熱量調整を行う。3は、脱着ガス(低熱量のガス)と
天然ガス(高熱量のガス)を混合する混合器を示す。な
お、天然ガスを都市ガスの供給配管より取り出すことも
できる。
【0017】このように、脱着ガスと高熱量のガスとを
混合することにより、使用用途に適した熱量に調整する
ことができる。
【0018】また、高熱量のガスとして都市ガスを用い
ることにより、燃焼性に問題のないガスを、簡便かつ安
定的に払い出すことができる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、吸着材を充填したガス
ホルダーを使用して、消化ガスから分離回収した主成分
がメタンと二酸化炭素である混合ガスを貯蔵することに
より、ガスホルダーを小型化し、貯蔵施設の設備コスト
を低減させることができる。
【0020】従って、本発明によれば、処理設備の規模
の大小にかかわりなく、生物学的処理に伴って発生する
消化ガスを有効利用することが可能となる。
【0021】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0022】実施例1 下水処理場において発生した消化ガス4000Nm3
金属酸化物充填塔を通過させて硫化水素を吸着除去し
た。
【0023】かくして得られたメタン(65%)と二酸
化炭素(35%)の混合ガス4000Nm3を、以下の
条件下で吸着貯蔵した。
【0024】比表面積1146m2/g、細孔容積0.
42cm3/g、細孔直径約9Å(tプロット法によ
る)で、粒径が0.71〜2.8mm(メディアン径
1.7mm)のもの(50重量%)と5〜500μm
(メディアン径195μm)のもの(50重量%)との
混合状態の粉末活性炭を充填したガスホルダーを用い
て、上記メタンと二酸化炭素の混合ガスを、常温かつ1
MPaGの圧力で吸着貯蔵した。吸着貯蔵量は、吸脱着
を繰り返し行って性能低下がなくなった時点(定常状
態)における量により評価した。その結果、定常状態後
の貯蔵量は58Ncm3/cm3であり、4000Nm3
の混合ガスを69m3のガスホルダーにより貯蔵するこ
とが可能であった。
【0025】比較例1 実施例1と同様の消化ガス4000Nm3を、従来法に
従って、常温かつ1MPaGの圧力で貯蔵した。その結
果、すべてのガスを貯蔵するためには400m 3のガス
ホルダーが必要であった。
【0026】比較例2 下水処理場において発生した消化ガス4000Nm3
金属酸化物充填塔を通過させて硫化水素を吸着除去し、
次いで活性炭充填塔を通過させて二酸化炭素を吸着除去
してメタン2600Nm3を得た。
【0027】このメタンを、実施例1と同様の粉末活性
炭を充填したガスホルダーを用いて、常温かつ1MPa
Gの圧力で吸着貯蔵した。その結果、貯蔵量は73Nc
3/cm3であり、2600Nm3のメタンを36m3
ガスホルダーにより貯蔵することが可能であった。
【0028】実施例2 実施例1と同様にして得たメタンと二酸化炭素の混合ガ
スを、実施例1と同様の粉末活性炭を充填したガスホル
ダーを用いて、常温かつ0.5MPaGの圧力で吸着貯
蔵した。吸着貯蔵量は、吸脱着を繰り返し行って性能低
下がなくなった時点(定常状態)における量により評価
した。その結果、定常状態後の貯蔵量は41Ncm3
cm3であり、4000Nm3の混合ガスを98m3のガ
スホルダーにより貯蔵することが可能であった。
【0029】比較例3 実施例1と同様の消化ガス4000Nm3を、従来法に
従って、常温かつ0.5MPaGの圧力で貯蔵した。そ
の結果、すべてのガスを貯蔵するためには800m3
ガスホルダーが必要であった。
【0030】実施例3 実施例1と同様にして得たメタンと二酸化炭素の混合ガ
スを、比表面積1265m2/g、細孔容積0.49c
3/g、細孔直径約8.5Å(tプロット法による)
で、粒径が0.71〜2.8mm(メディアン径1.7
mm)のもの(50重量%)と5〜500μm(メディ
アン径195μm)のもの(50重量%)との混合状態
の粉末活性炭を充填したガスホルダーを用いて、常温か
つ1MPaGの圧力で吸着貯蔵した。吸着貯蔵量は、吸
脱着を繰り返し行って性能低下がなくなった時点(定常
状態)における量により評価した。その結果、定常状態
後の貯蔵量は59Ncm3/cm3であり、4000Nm
3の混合ガスを68m3のガスホルダーにより貯蔵するこ
とが可能であった。
【0031】比較例4 比較例2と同様にして得たメタンを、実施例3と同様の
粉末活性炭を充填したガスホルダーを用いて、常温かつ
1MPaGの圧力で吸着貯蔵した。その結果、貯蔵量は
62Ncm3/cm3であり、2600Nm3のメタンを
42m3のガスホルダーにより貯蔵することが可能であ
った。
【0032】実施例4 実施例1と同様にして得たメタンと二酸化炭素の混合ガ
スを、比表面積2342m2/g、細孔容積1.28c
3/g、細孔直径約11Å(tプロット法による)
で、粒径が0.71〜2.8mm(メディアン径1.7
mm)のもの(50重量%)と5〜500μm(メディ
アン径195μm)のもの(50重量%)との混合状態
の粉末活性炭を充填したガスホルダーを用いて、常温か
つ1MPaGの圧力で吸着貯蔵した。吸着貯蔵量は、吸
脱着を繰り返し行って性能低下がなくなった時点(定常
状態)における量により評価した。その結果、定常状態
後の貯蔵量は57Ncm3/cm3であり、4000Nm
3の混合ガスを70m3のガスホルダーにより貯蔵するこ
とが可能であった。
【0033】比較例5 比較例2と同様にして得たメタンを、実施例4と同様の
粉末活性炭を充填したガスホルダーを用いて、常温かつ
1MPaGの圧力で吸着貯蔵した。その結果、貯蔵量は
48Ncm3/cm3であり、2600Nm3のメタンを
54m3のガスホルダーにより貯蔵することが可能であ
った。
【0034】実施例5 実施例1と同様にして得たメタンと二酸化炭素の混合ガ
スを、比表面積1146m2/g、細孔容積0.42c
3/g、細孔直径約9Å(tプロット法による)で、
粒径が1〜500μm(メディアン径126μm)の粉
末活性炭を充填したガスホルダーを用いて、常温かつ1
MPaGの圧力で吸着貯蔵した。吸着貯蔵量は、吸脱着
を繰り返し行って性能低下がなくなった時点(定常状
態)における量により評価した。その結果、定常状態後
の貯蔵量は54Ncm3/cm3であり、4000Nm3
の混合ガスを74m3のガスホルダーにより貯蔵するこ
とが可能であった。
【0035】以上の結果から明らかなように、吸着材を
充填したガスホルダーを使用してメタンと二酸化炭素を
混合状態で吸着貯蔵すると、吸着材を用いずに消化ガス
を貯蔵する従来法に比べて貯蔵性能が向上するため、貯
蔵タンクのサイズを小さくでき、コストを低減できる。
【0036】また、消化ガスから分離したメタンのみを
吸着貯蔵する場合に比べると、貯蔵タンクのサイズは少
し大きくなるが、分離装置のコストと大きさを考慮する
と、全体コストと設置面積が小さくなる。
【0037】実施例6 実施例1と同様にして得たメタンと二酸化炭素の混合ガ
ス(熱量:26000KJ/Nm3)を、比表面積12
65m2/g、細孔容積0.49g/cm3、細孔直径約
8.5Å(tプロット法による)で、粒径が0.71〜
2.8mm(メディアン径1.7mm)のもの(50重
量%)と5〜1000μm(メディアン径195μm)
のもの(50重量%)との混合状態の粉末活性炭を充填
したガスホルダーを用いて、常温かつ1MPaGの圧力
で吸着貯蔵した。吸着貯蔵量は、吸脱着を繰り返し行っ
て性能低下がなくなった時点(定常状態)における量に
より評価した。その結果、定常状態後の貯蔵量は59N
cm3/cm3であり、4000Nm3の混合ガスを68
3のガスホルダーにより貯蔵することが可能であっ
た。
【0038】さらに、吸脱着の各繰り返しごとに、ガス
ホルダー内の圧力が0.83MPaG、0.0MPaG
の各時点における脱着ガスの熱量の変化を評価した。そ
の結果を図2に示す。また、24回目の脱着ガスの組成
(メタンと二酸化炭素の割合)を各圧力領域で分析した
結果を図3に示す。
【0039】払出ガス(供給ガス)の熱量を吸着ガスと
同じ26000KJ/Nm3にするには、例えば24回
目の脱着の場合には、ガスホルダー内の圧力に応じて下
記の表1に示す通りの流量比で脱着ガスと都市ガスを混
合することにより、所望のガス(熱量:26000KJ
/Nm3)が製造できた。都市ガスは、13Aガス(熱
量:46046KJ/Nm3)を使用した。
【0040】 [表1]ガスホルダー内の圧力(MPaG) 流量比(脱着ガス/都市ガス) 0.83 100/0 0.49 100/3.2 0.19 100/9.3 0.0 100/24.6
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるカスケード方式の一例を示す概
略図である。
【図2】実施例における脱着ガスの熱量の変化を示す図
である。
【図3】実施例における脱着ガスの組成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…流量比率調整計(FrC) 2…熱量記録調整計(QRC) 3…混合器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 20/20 B01J 20/20 A 20/22 20/22 A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生物学的処理に際し発生する消化ガスか
    ら硫化水素を分離した後の、主成分がメタンと二酸化炭
    素である混合ガスを、吸着貯蔵することを特徴とする消
    化ガスの貯蔵方法。
  2. 【請求項2】 生物学的処理に際し発生する消化ガスか
    ら硫化水素と水分を分離した後の、主成分がメタンと二
    酸化炭素である混合ガスを、吸着貯蔵することを特徴と
    する消化ガスの貯蔵方法。
  3. 【請求項3】 吸着材が、活性炭、ゼオライト、シリカ
    ゲルおよび有機金属錯体の少なくとも1種である請求項
    1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 吸着材が、比表面積が800〜2400
    2/gで細孔容積が0.4〜1.5cm3/gの活性炭
    である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 吸着材が、細孔直径が7〜20Åの活性
    炭である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 吸着材である活性炭、ゼオライト、シリ
    カゲルおよび有機金属錯体が、粒径0.2〜3.5mm
    のものと粒径1〜1000μmのものとの混合物である
    請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 吸着貯蔵した混合ガスを払い出す際に、
    高熱量のガスと混合して熱量調整を行う請求項1〜6の
    いずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 高熱量のガスが、メタンを主成分とする
    天然ガスである請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 カスケード方式により熱量調整を行う請
    求項7または8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 熱量調整用の天然ガスを都市ガスの供
    給配管より取り出す請求項8または9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 生物学的処理に際し発生する消化ガス
    から硫化水素または硫化水素と水分を分離する手段、分
    離した後の主成分がメタンと二酸化炭素である混合ガス
    を吸着貯蔵する手段、および、該混合ガスの熱量を調整
    する手段を有する消化ガスの貯蔵・払出装置。
JP2000240980A 1999-11-22 2000-08-09 消化ガスの貯蔵方法 Pending JP2001214175A (ja)

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