JP2001213836A - 新規ルイス酸複合体を用いる水系媒体中での反応方法 - Google Patents

新規ルイス酸複合体を用いる水系媒体中での反応方法

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JP2001213836A
JP2001213836A JP2000026536A JP2000026536A JP2001213836A JP 2001213836 A JP2001213836 A JP 2001213836A JP 2000026536 A JP2000026536 A JP 2000026536A JP 2000026536 A JP2000026536 A JP 2000026536A JP 2001213836 A JP2001213836 A JP 2001213836A
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cyclodextrin
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Joji Nishikido
條二 錦戸
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Asahi Kasei Corp
Noguchi Institute
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Asahi Kasei Corp
Noguchi Institute
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • C07C45/69Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by addition to carbon-to-carbon double or triple bonds

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 取り扱いが容易で、かつ分離が簡便で、再使
用が可能な、環境にやさしいルイス酸であるビスパーフ
ルオロアルキルスルホニルイミド金属塩あるいはトリス
パーフルオロアルキルスルホニルメチド金属塩を用いた
水系媒体中での反応方法を提供する。 【解決手段】 シクロデキストリン又はその誘導体と、
ビスパーフルオロアルキルスルホニルイミド金属塩ある
いはトリスパーフルオロアルキルスルホニルメチド金属
塩とで構成される複合体を触媒として用いる水系媒体中
での反応方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルイス酸を触媒と
して用いる水系媒体中での反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シクロデキストリンは種々の無機化合物
および有機化合物と相互作用をすることが知られてい
る。この相互作用によりシクロデキストリンおよび無機
化合物、有機化合物の性質が変化を受け、これを利用し
た応用研究が食品、医薬品、化粧品の分野のみならず
衣、食、住の分野でも進められている。さらに、シクロ
デキストリンあるいはその化学修飾化合物は水系媒体中
の有機反応で種種の反応を加速したり、立体選択的反
応、エナンチオ選択的反応等の目的で利用されている
が、反応加速の面では不充分であった。
【0003】一方、ビスパーフルオロアルキルスルホニ
ルイミド金属塩あるいはトリスパーフルオロアルキルス
ルホニルメチド金属塩はルイス酸性を示す。しかしなが
ら、該金属塩は、水や、含水有機溶媒を用いる水系媒体
中では溶解あるいは1部溶解したり、オイル状あるいは
ゲル状になったり、また吸湿性があったりするために、
ルイス酸触媒として使用する際に反応系からの分離に困
難を伴い、再使用が難しい、また水系媒体中では有機化
合物は難溶解性のために反応が遅く、工業的実用性の面
で問題があった。一方、有機溶媒を使った反応は一般的
には、人に有害な場合が多い等環境面での問題も抱えて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、取り扱いが
容易で、分離が簡便で、再使用が可能な、環境にやさし
い、式(1)又は式(2)で示されるルイス酸触媒を用
いた水系媒体中での反応方法を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シクロデ
キストリン又はその誘導体とビスパーフルオロアルキル
スルホニルイミド金属塩あるいはトリスパーフルオロア
ルキルスルホニルメチド金属塩とで構成される複合体
は、水系媒体中で取り扱いが容易で、分離が簡便で、再
使用が可能な触媒となることを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、[I] シクロデキ
ストリン又はその誘導体と、下記(1)式で示されるビ
スパーフルオロアルキルスルホニルイミドの金属塩とで
構成される複合体を触媒として用いる水系媒体中での反
応方法、 [(Rf1SO2)(Rf2SO2)N]nM (1) (ここで、Rf1は炭素数1以上で、Rf2は炭素数2
以上のパーフルオロアルキル基を示す。Mはアルカリ金
属、アルカリ土類金属、希土類を含む遷移金属、亜鉛、
カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タ
リウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アン
チモン、ビスマス、セレン及びテルルから選ばれる元素
を示し、nはM元素の原子価に等しい整数値を示す。)
[II] シクロデキストリン又はその誘導体と、下記
(2)式で示されるトリスパーフルオロアルキルスルホ
ニルメチドの金属塩とで構成される複合体を触媒として
用いる水系媒体中での反応方法、 [(Rf1SO2)(Rf2SO2)(Rf3SO2)C]nM (2) (ここで、Rf1、Rf3はそれぞれ独立に炭素数1以
上で、Rf2は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基
を示す。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類
を含む遷移金属、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガ
リウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウ
ム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、セレン及
びテルルから選ばれる元素を示し、nはM元素の原子価
に等しい整数値を示す。)[III] Rf2が炭素数4
以上である上記[I]又は[II]の反応方法、[IV]
Rf1及びRf3が炭素数4以上である上記[III]の
反応方法、[V] Mが希土類元素、ガリウム及びビス
マスから選ばれる元素である上記[I]、[II]、[II
I]又は[IV]の反応方法、である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられるビスパーフルオロアルキルスルホニルイミド
金属塩およびトリスパーフルオロスルホニルメチド金属
塩は、それぞれ下記(1)、(2)式で示されるもので
ある。 [(Rf1SO2)(Rf2SO2)N]nM (1) [(Rf1SO2)(Rf2SO2)(Rf3SO2)C]nM (2) 式中、Rf1およびRf3は、それぞれ炭素数1以上の
パーフルオロアルキル基を示す。好ましくは炭素数1〜
20のパーフルオロアルキル基である。例えばトリフオ
ロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロ
プロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロ
ペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペンタデカ
フルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオクチル基な
どを挙げることができる。Rf2は、炭素数2以上のパ
ーフルオロアルキル基を示す。好ましくは炭素数4〜2
0のパーフルオロアルキル基である。
【0007】例えば、ノナフルオロブチル基、ウンデカ
フルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基、ペ
ンタデカフルオロヘプチル基、ヘプタデカフルオロオク
チル基などを挙げることができる。また、Mはアルカリ
金属、アルカリ土類金属、希土類を含む遷移金属、亜
鉛、カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウ
ム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ
素、アンチモン、ビスマス、セレン及びテルルから選ば
れる元素を示し、好ましくは希土類、ガリウム、ビスマ
スであり、さらに好ましくは希土類である。nはM元素
の原子価に等しい整数値を示す。
【0008】本発明で用いられるシクロデキストリンと
しては、β,γ−シクロデキストリンおよびβ,γ−シ
クロデキストリン誘導体である。該シクロデキストリン
誘導体はグリコシル、マルトシル、ガラクトシル、マン
ノシル基の結合した分岐シクロデキストリンやメチル
基、エチル基、ヒドロキシエチル基等を化学結合したシ
クロデキストリン誘導体さらにはシクロデキストリンの
水酸基を架橋した、例えばエピクロルヒドリンとの共オ
リゴマー、コポリマーが挙げられる。その他にはシリカ
ゲル等にスペーサーを介してシクロデキストリンを化学
結合した誘導体を用いることもできる。
【0009】本発明の複合体は、ビスパーフルオロアル
キルスルホニルイミド金属塩分子又はトリスパーフルオ
ロアルキルスルホニルメチド金属塩分子がシクロデキス
トリン1個に対して0.001〜3個の割合で含むもの
であり、好ましくは0.01〜2個、さらに好ましくは
0.02〜1個含むものである。本発明の複合体の製造
方法としては、例えば、シクロデキストリンの水溶液に
ビスパーフルオロアルキルスルホニルイミド金属塩もし
くトリスパーフルオロアルキルスルホニルメチド金属塩
を添加するか、水溶性有機溶媒に可溶化した該金属塩の
溶液を添加し、室温下、撹拌しながら沈殿してくる固体
を取得し、水もしくは有機溶媒で洗滌後、加熱真空乾燥
することにより得ることができる。
【0010】また、別法としては、シクロデキストリン
に少量の水を加え、ペースト状として、これにビスパー
フルオロアルキルスルホニルイミド金属塩もしくはトリ
スパーフルオロアルキルスルホニルメチド金属塩を加え
て、充分撹拌し、加熱真空乾燥することにより得ること
もできる。水不溶性のシクロデキストリン誘導体の場合
は、シクロデキストリン誘導体の水懸濁液にビスパーフ
ルオロアルキルスルホニルイミド金属塩もしくはトリス
パーフルオロアルキルスルホニルメチド金属塩を添加
し、充分撹拌し、その後濾取し、水で洗滌した後、加熱
真空乾燥することにより得ることができる。
【0011】このようにして得られた該複合体は、吸湿
性もなく、水、低極性有機溶媒には難溶性の取り扱い易
い固体である。従って、該複合体を触媒として使用する
際、反応系からの分離、再使用が容易となる。本発明の
複合体はシクロデキストリンの反応促進効果に加えて、
求核性試薬反応用触媒としての効果を有するものであ
る。ここで求核性試薬とはルイス酸の陽イオン元素と親
和性を有し、配位を形成するものであればよく、例えば
酸素、窒素等の元素を有する化合物である。具体的には
ケトン、アルデヒド、ニトリル、ケテン、酸無水物、エ
ステル、ラクトン、エーテル、アルコール、フェノー
ル、カルボン酸、ニトロ化合物等の化合物群である。そ
の他、陽イオン元素と親和性があり、配位できる求核性
のオレフィン等の化合物が挙げられる。反応例としては
求核性試薬を用いた反応であればよい。例えばディール
スーアルダー反応、マイケル反応、フリーデルークラフ
ト反応、アルドール反応、マンニッヒタイプ反応、加水
分解反応、水和反応、ホルミル化反応等が挙げられる。
さらにはアルコールの脱水反応、O−グリコシル化反
応、オレフィン類の重合、酸素もしくは過酸化水素を用
いた酸化反応等への応用が可能である。
【0012】本発明の複合体を触媒として使用する際に
は通常の固体触媒を用いる形態の液相反応として使用で
きる。液相反応の反応媒体としては、水系反応媒体が用
いられる。例えば水単独あるいは水と有機溶媒の混合媒
体が使用される。本発明の複合体の添加量は、反応基質
に対して該複合体中のビスパーフルオロアルキルスルホ
ニルイミド金属塩もしくはトリスパーフルオロスルホニ
ルメチド金属塩として0.0001倍mol〜10倍m
olを使用することができる。好ましくは0.01倍m
ol〜2倍molである。本発明の反応温度は200℃
以下が多用され、好ましくは−80℃〜170℃であ
る。
【0013】反応時間は、該複合体の添加量およびビス
パーフルオロアルキルスルホニルイミド金属塩もしくは
トリスパーフルオロアルキルスルホニルメチド金属塩の
含量さらには反応温度等により異なるが、数分から72
時間が好ましく用いられる。本発明でいう水系媒体とは
水単独もしくは含水有機溶媒を意味し、有機溶媒に対す
る水の含有量の体積比は10%が好ましく、30%が更
に好ましく、特に好ましくは50%である。シクロデキ
ストリン又はその誘導体の効果が発現し易くなる。該水
系媒体の使用量は該複合体に対して重量比で1以上が好
ましく、さらに好ましくは2〜10000である。
【0014】
【発明の実施の形態】
【0015】
【実施例1】β−シクロデキストリンのエピクロルヒド
リン共重合体(アルドリッチ社製)1.58gを水20
ml中に添加し、トリス[トリス(パーフルオロブタン
スルホニル)メチド]イッテルビウム塩1.09gを加
え、室温下7時間撹拌した。濾過により不溶物を取得
し、水20mlで洗滌後、80℃、3時間、1mmHg
以下で真空乾燥をおこなった。その結果、2.55gの
固体が得られた。この固体のプラズマ発光分析によるイ
ッテルビウムの含量は2.5重量%であった。
【0016】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加した。
次に上記方法で合成されたトリス[トリス(パーフルオ
ロブタンスルホニル)メチド]イッテルビウム塩のシク
ロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体
を、該イッテルビウム塩として2,3−ジメチルブタジ
エンに対して10mol%を加え、懸濁状態にて35
℃、14時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を濾
過し、固体の触媒を水さらには塩化メチレンで洗滌し
た。合わせた濾液中の反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析した。5−アセチル−2,3−ジメチル−シ
クロヘキサ−2−エンの収率は98%であった。濾別し
て取得した触媒を同じ反応条件下で使用し、反応をおこ
なった。その結果、5−アセチル−2,3−ジメチル−
シクロヘキサ−2−エンの収率は97%であった。
【0017】
【実施例2】β−シクロデキストリンのエピクロルヒド
リン共重合体(アルドリッチ社製)1.31gを水20
ml中に添加し、トリス[トリス(パーフルオロブタン
スルホニル)メチド]スカンジウム塩0.90gを加
え、室温下7時間撹拌した。濾過により不溶物を取得
し、水20mlで洗滌後、80℃、3時間、1mmHg
以下で真空乾燥をおこなった。その結果、2.06gの
固体が得られた。この固体のプラズマ発光分析によるス
カンジウムの含量は0.62重量%であった。
【0018】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加した。
次に上記方法で合成されたトリス[トリス(パーフルオ
ロブタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩のシクロ
デキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体
を、該スカンジウム塩として2,3−ジメチルブタジエ
ンに対して5mol%を加え、懸濁状態にて室温下13
時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、固
体の触媒を水さらには塩化メチレンで洗滌した。合わせ
た濾液中の反応生成物をガスクロマトグラフィーで分析
した。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ
−2−エンの収率は99%であった。濾別して取得した
触媒を同じ反応条件下で使用し、反応をおこなった。そ
の結果、5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキ
サ−2−エンの収率は98%であった。
【0019】
【実施例3】β−シクロデキストリンのエピクロルヒド
リン共重合体(アルドリッチ社製)1.30gを水20
ml中に添加し、トリス[トリス(パーフルオロブタン
スルホニル)メチド]イットリウム塩0.92gを加
え、室温下7時間撹拌した。濾過により不溶物を取得
し、水20mlで洗滌後、80℃、3時間、1mmHg
以下で真空乾燥をおこなった。その結果、2.07gの
固体が得られた。この固体のプラズマ発光分析によるイ
ットリウムの含量は1.2重量%であった。
【0020】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加した。
次に上記方法で合成されたトリス[トリス(パーフルオ
ロブタンスルホニル)メチド]イットリウム塩のシクロ
デキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体
を、該イットリウム塩として2,3−ジメチルブタジエ
ンに対して15mol%を加え、懸濁状態にて35℃、
20時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を濾過
し、固体の触媒を水さらには塩化メチレンで洗滌した。
合わせた濾液中の反応生成物をガスクロマトグラフィー
で分析した。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロ
ヘキサ−2−エンの収率は87%であった。
【0021】
【実施例4】β−シクロデキストリンのエピクロルヒド
リン共重合体(アルドリッチ社製)1.39gを水20
ml中に添加し、トリス[ビス(パーフルオロオクタン
スルホニル)イミド]イッテリビウム塩1.10gを加
え、室温下20時間撹拌した。濾過により不溶物を取得
し、水20mlで洗滌後、80℃、3時間、1mmHg
以下で真空乾燥をおこなった。その結果、2.30gの
固体が得られた。この固体のプラズマ発光分析によるイ
ッテリビウムの含量は2.1重量%であった。
【0022】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加した。
次に上記方法で合成されたトリス[ビス(パーフルオロ
オクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩のシク
ロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体
を、該イッテルビウム塩として2,3−ジメチルブタジ
エンに対して10mol%を加え、懸濁状態にて35
℃、13時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を濾
過し、固体の触媒を水さらには塩化メチレンで洗滌し
た。合わせた濾液中の反応生成物をガスクロマトグラフ
ィーで分析した。5−アセチル−2,3−ジメチル−シ
クロヘキサ−2−エンの収率は94%であった。
【0023】
【実施例5】β−シクロデキストリン0.7gを水40
mlに室温下溶解した。この溶液にトリス[ビス(パー
フルオロオクタンスルホニル)イミド]ランタン塩0.
9gを加え、室温下15時間撹拌すると白色の沈殿が生
成した。この白色沈殿を濾過により取得し、水20ml
で洗滌後、80℃、3時間、1mmHg以下で真空乾燥
をおこなった。その結果、白色固体1.3gを得た。プ
ラズマ発光分析によるランタンの含量は2.2重量%で
あった。
【0024】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加した。
次に上記方法で合成されたトリス[ビス(パーフルオロ
オクタンスルホニル)イミド]ランタン塩のβ−シクロ
デキストリンとの複合体を、該ランタン塩として2,3
−ジメチルブタジエンに対して15mol%を加え、懸
濁状態にて30℃、20時間撹拌反応させた。反応終了
後、反応液を濾過し、固体の触媒を水さらには塩化メチ
レンで洗滌した。合わせた濾液中の反応生成物をガスク
ロマトグラフィーにて分析した。5−アセチル−2,3
−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は89%で
あった。
【0025】
【比較例1】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加し、3
5℃、14時間撹拌反応させた。反応生成物はガスクロ
マトグラフィーにて分析し、5−アセチル−2,3−ジ
メチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は15%であっ
た。
【0026】
【比較例2】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加し、イ
ッテルビウムトリフラートを10mol%を加え、35
℃、14時間撹拌反応させた。反応生成物はガスクロマ
トグラフィーにて分析し、5−アセチル−2,3−ジメ
チル−シクロヘキサ−2−エンの収率は16%であっ
た。
【0027】
【比較例3】メチルビニルケトン124μl、2,3−
ジメチルブタジエン112μlを水3mlに添加し、
β−シクロデキストリンのエピクロルヒドリン共重合体
(アルドリッチ社製)を230mgを加え、35℃、1
4時間撹拌反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、
固体を水さらには塩化メチレンで洗滌した。合わせた濾
液中の反応生成物はガスクロマトグラフィーにて分析
し、5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−
2−エンの収率は33%であった。
【0028】
【実施例6】2−アダマンタノン150mg、過酸化水
素30%水溶液690mgを水3ml中に添加し、実施
例1で合成されたトリス[トリス(パーフルオロブタン
スルホニル)メチド]イッテルビウム塩のシクロデキス
トリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体を、該イ
ッテルビウム塩として2−アダマンタノンに対して3m
ol%を加え、室温下30時間撹拌反応させた。反応終
了後、反応液を濾過し、固体の触媒を水さらには塩化メ
チレンで洗滌した。合わせた濾液中の反応生成物は 反
応生成物はガスクロマトグラフィーにて分析し、2−ア
ダマンタノンのバイヤービリガー反応によるラクトン体
の収率は78%であった。
【0029】
【実施例7】2−アダマンタノン150mg、過酸化水
素30%水溶液690mgを水3mlおよび塩化メチレ
ン2mlの混合溶媒中に添加し、実施例1で合成された
トリス[トリス(パーフルオロブタンスルホニル)メチ
ド]イッテルビウム塩のシクロデキストリンとエピクロ
ルヒドリン共重合体の複合体を、該イッテルビウム塩と
して2−アダマンタノンに対して3mol%を加え、室
温下13時間撹拌反応させた。塩化メチレン相の反応生
成物はガスクロマトグラフィーにて分析し、2−アダマ
ンタノンのバイヤービリガー反応によるラクトン体の収
率は90%であった。
【0030】
【実施例8】2−アダマンタノン150mg、過酸化水
素30%水溶液690mgを水3ml中に添加し、実施
例2で合成されたトリス[トリス(パーフルオロブタン
スルホニル)メチド]スカンジウム塩のシクロデキスト
リンとエピクロルヒドリン共重合体の複合体を該スカン
ジウム塩として2−アダマンタノンに対して3mol%
を加え、室温下15時間撹拌反応させた。反応終了後、
反応液を濾過し、固体の触媒を水さらには塩化メチレン
で洗滌した。合わせた濾液中の反応生成物はガスクロマ
トグラフィーにて分析し、2−アダマンタノンのバイヤ
ービリガー反応によるラクトン体の収率は94%であっ
た。濾別して取得した触媒を同じ反応条件下で使用し、
反応をおこなった。その結果、2−アダマンタノンのラ
クトン体の収率は94%であった。
【0031】
【比較例4】2−アダマンタノン150mg、過酸化水
素30%水溶液690mgを水3ml中に添加し、イッ
テルビウムトリフラートを2−アダマンタノンに対して
3mol%を加え、室温下30時間撹拌反応させた。反
応生成物はガスクロマトグラフィーにて分析し、2−ア
ダマンタノンのバイヤービリガー反応によるラクトン体
の収率は3%であった。
【0032】
【実施例9】ベンズアルデヒド216mg、メチルトリ
メチルシリルケテンアセタール480mgを水6ml中
に加え、実施例4で合成されたトリス[ビス(パーフル
オロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩の
シクロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複
合体を、該イッテルビウム塩としてベンズアルデヒドに
対して3mol%添加し、室温下懸濁状態にて3時間撹
拌反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、固体の触
媒を水さらには塩化メチレンで洗滌した。合わせた濾液
中の反応生成物ベンズアルデヒドの転化率はガスクロマ
トグラフィーにて分析し、73%であった。
【0033】
【実施例10】ベンズアルデヒド216mg、メチルト
リメチルシリルケテンアセタール480mgを水6ml
中に加え、実施例3で合成されたトリス[トリス(パー
フルオロブタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩の
シクロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複
合体を該スカンジウム塩としてベンズアルデヒドに対し
て1.5mol%添加し、室温下懸濁状態にて3時間撹
拌反応させた。反応終了後、反応液を濾過し、固体の触
媒を水さらには塩化メチレンで洗滌した。合わせた濾液
中のベンズアルデヒドの転化率はガスクロマトグラフィ
ーにて分析し、80%であった。
【0034】
【実施例11】トリス[トリス(パーフルオロブタンス
ルホニル)メチド]の銅塩 、銀塩、ビスマス塩および
鉛塩の各々とシクロデキストリンとエピクロルヒドリン
共重合体の複合体を実施例1と同様の方法で合成した。
複合体中の各々の元素含量はプラズマ発光分析により銅
は0.91%、銀は1.6%、ビスマスは3.0%、鉛
は2.9%であった。各金属塩とシクロデキストリンと
エピクロルヒドリン共重合体の複合体を用い、実施例9
と同じ反応条件により反応をおこなった。その結果、ベ
ンズアルデヒドの転化率は銅塩複合体で52%、銀塩複
合体で33%、ビスマス塩複合体で61%、鉛塩複合体
で30%であった。
【0035】
【比較例5】ベンズアルデヒド216mg、メチルトリ
メチルシリルケテンアセタール480mgを水6ml中
に加え、室温下懸濁状態にて3時間撹拌反応させた。反
応生成物ベンズアルデヒドの転化率はガスクロマトグラ
フィーにて分析し、3%であった。
【0036】
【実施例12】トリス[トリス(パーフルオロブタンス
ルホニル)メチド]の亜鉛塩 、ガリウム塩の各々とシ
クロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体の複合
体を実施例1と同様の方法で合成した。またトリス[ビ
ス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]のスズ
塩とシクロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体
の複合体を実施例4と同様の方法で合成した。各々の元
素含量はプラズマ発光分析により亜鉛は0.93%、ガ
リウムは1.0%、スズは1.4%、であった。各金属
塩とシクロデキストリンとエピクロルヒドリン共重合体
の複合体を用い、実施例1と同じ反応条件により反応を
おこなった。その結果、5−アセチル−2,3−ジメチ
ル−シクロヘキサ−2−エンの収率は亜鉛塩複合体で5
0%、ガリウム塩複合体で70%、スズ塩複合体で48
%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G069 AA02 BA27A BA27B BA44A BE13A BE13B BE21A BE23A BE31A BE34A BE34B CB01 DA03 EA01Y 4H006 AA02 AC28 BA02 BA06 BA07 BA08 BA09 BA11 BA13 BA27 BA31 BA50 BA67 BB14 BB15 BB31 BB47

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シクロデキストリン又はその誘導体と、
    下記(1)式で示されるビスパーフルオロアルキルスル
    ホニルイミドの金属塩とで構成される複合体を触媒とし
    て用いる水系媒体中での反応方法。 [(Rf1SO2)(Rf2SO2)N]nM (1) (ここで、Rf1は炭素数1以上で、Rf2は炭素数2
    以上のパーフルオロアルキル基を示す。Mはアルカリ金
    属、アルカリ土類金属、希土類を含む遷移金属、亜鉛、
    カドミウム、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タ
    リウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アン
    チモン、ビスマス、セレン及びテルルから選ばれる元素
    を示し、nはM元素の原子価に等しい整数値を示す。)
  2. 【請求項2】 シクロデキストリン又はその誘導体と、
    下記(2)式で示されるトリスパーフルオロアルキルス
    ルホニルメチドの金属塩とで構成される複合体を触媒と
    して用いる水系媒体中での反応方法。 [(Rf1SO2)(Rf2SO2)(Rf3SO2)C]nM (2) (ここで、Rf1、Rf3はそれぞれ独立に炭素数1以
    上で、Rf2は炭素数2以上のパーフルオロアルキル基
    を示す。Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類
    を含む遷移金属、亜鉛、カドミウム、アルミニウム、ガ
    リウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウ
    ム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、セレン及
    びテルルから選ばれる元素を示し、nはM元素の原子価
    に等しい整数値を示す。)
  3. 【請求項3】 Rf2が炭素数4以上である請求項1又
    は2記載の反応方法。
  4. 【請求項4】 Rf1及びRf3が炭素数4以上である
    請求項3記載の反応方法。
  5. 【請求項5】 Mが希土類元素、ガリウム及びビスマス
    から選ばれる元素である請求項1、2、3又は4記載の
    反応方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2410946A (en) * 2004-02-10 2005-08-17 Leuven K U Res & Dev Luminescence emitting lanthanide organic ternary complexes comprising a bis(sulphonyl)imide ligand & a bi- or tri- dentate heterocyclic ring (system)

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GB2410946A (en) * 2004-02-10 2005-08-17 Leuven K U Res & Dev Luminescence emitting lanthanide organic ternary complexes comprising a bis(sulphonyl)imide ligand & a bi- or tri- dentate heterocyclic ring (system)

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