JP2001212184A - 介助用電動車の制御システム - Google Patents

介助用電動車の制御システム

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JP2001212184A
JP2001212184A JP2000030219A JP2000030219A JP2001212184A JP 2001212184 A JP2001212184 A JP 2001212184A JP 2000030219 A JP2000030219 A JP 2000030219A JP 2000030219 A JP2000030219 A JP 2000030219A JP 2001212184 A JP2001212184 A JP 2001212184A
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bed
control system
chair
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electric vehicle
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JP2000030219A
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Takayuki Hagiwara
高行 萩原
Yasuhiro Nemoto
泰弘 根本
Masakatsu Fujie
正克 藤江
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 介助用電動車の椅子の形態もしくはベッドの
形態に応じた走行制御を可能にし、安全で使い勝手のよ
いリクライニング式の介助用電動車の制御システムを提
供する。 【解決手段】 背板2の回動角度を変え椅子の形態もし
くはベッドの形態に変更する機構を備える介助用電動車
の制御システムにおいて、椅子の形態かベッドの形態か
を判断する手段7、8と、この形態を記憶する手段16
と、その形態に応じて介助用電動車走行の走行速度を制
御する制御装置15とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背板が回動する機
構を有するリクライニング式の介助用電動車の制御シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】被介助者が着座して走行(移動)する介
助用電動車を制御するシステムとして、たとえば特開昭
59−186009号公報に記載されるものがある。こ
のシステムは、被介助者は自らの身体を使うことが難し
いため、音声入力と単純なスイッチ操作などの操縦によ
り集中監視制御装置からの情報支援で簡単に電動車の走
行を可能にすることを目的としたものである。被介助者
が着座する介助用電動車は、音声認識により個々の被介
助者を判別し、被介助者が着座する電動車の椅子もしく
はベッドの形態情報を集中監視制御装置内のデータベー
スから呼び出し、被介助者は簡単な操縦により、ベッド
形態から被介助者毎に設定した所定の椅子形態に変形で
きるようにするものである。また、入浴など所定の介助
動作を記憶しており、電動車前後の超音波ソナーによっ
て、障害物を検知し自動的に回避できるように、経路テ
ープ上を移動するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】たとえば、寝たきりの
被介助者の走行を支援する電動車では、排泄や入浴など
の介助作業の支援に重点が置かれている。しかし、寝た
きりの被介助者は実用的な行為のみ満たされても満足し
ない場合がある。被介助者を、ベッドから電動車に乗せ
てこまめに位置を変えて毎日の生活に変化を与えたり、
頻繁に姿勢を調節する親切な介助を支援することは、今
後ますます要求される技術である。
【0004】今日、インターネットなどの通信ネットワ
ークの発達により、従来にも増して誰でも何時、何処に
おいても任意の場所にアクセスできる環境が整いつつあ
る。また、PHS専用回線を利用して遠隔から操縦する
ロボットも実用段階にある。
【0005】寝たきりの被介助者が日常的に常時使用す
る椅子もしくはベッドの形態変形が可能な電動車の場
合、長時間同じ姿勢であると被介助者は疲れるため、し
ばしばリクライニング角度を変えて姿勢を変更する必要
がある。したがって、走行の合間にリクライニング角度
を随時変形し、椅子もしくはベッドの形態にする場合が
ある。また、被介助者が乗ることなく、単に走行する場
合もある。
【0006】このように、被介助者の姿勢がいろいろ変
化するなかで、遠隔から操縦する介助者(操縦者)は現
場の状況を把握し、低速で慎重に走行させ、もしくは中
速、高速で効率よく走行させることが要求される。
【0007】本発明は、介助用電動車の椅子もしくはベ
ッドの形態に応じた走行制御を可能にし、安全で使い勝
手のよいリクライニング式の介助用電動車の制御システ
ムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る介助用電動車の制御システムの構成
は、背板の回動角度を変え椅子の形態もしくはベッドの
形態に変更する機構を備える介助用電動車の制御システ
ムにおいて、椅子の形態かベッドの形態かを判断する手
段と、この形態を記憶する手段と、その形態に応じて介
助用電動車走行の走行速度を制御する制御装置とを有す
るものである。
【0009】上記目的を達成するために、本発明に係る
介助用電動車の制御システムの他の発明の構成は、背板
の回動角度を変えて椅子及びベッドの形態にする介助用
電動車の制御システムにおいて、椅子の形態かベッドの
形態かを判断する手段と、この形態を記憶する手段とを
有し、その形態に応じて介助用電動車走行の走行経路を
変化させる制御装置を有するものである。
【0010】詳しくは、前記背板の回動角度から椅子の
形態かベッドの形態かを判断して走行速度もしくは走行
経路を選択するものである。
【0011】また詳しくは、前記背板の回動角度から椅
子の形態かベッドの形態かを判断して走行経路を選択す
るものである。
【0012】さらにまた、また詳しくは、前記背板に異
なる角度で障害物の有無を検出する複数の近接センサを
取り付け、椅子の形態及びベッドの形態に応じて使い分
けるものである。
【0013】上記目的を達成するために、本発明に係る
介助用電動車の制御システムのさらに他の発明の構成
は、座板と、背板の回動角度を変え椅子の形態もしくは
ベッドの形態に変更する機構とを備える介助用電動車の
制御システムにおいて、椅子の形態かベッドの形態かを
判断する手段と、この形態を記憶する手段と、その形態
に応じて介助用電動車走行の走行速度を制御する制御装
置と、荷重検出装置とを有し、荷重が検出されないとき
は椅子及びベッドの形態以外の形態にし、椅子及びベッ
ドの形態時よりも高速走行を可能にするものである。
【0014】上記目的を達成するために、本発明に係る
介助用電動車の制御システムのさらに他の発明の構成
は、背板の回動角度を変え椅子の形態もしくはベッドの
形態に変更する機構を備える介助用電動車とを備える介
助用電動車の制御システムにおいて、介助用電動車が椅
子の形態かベッドの形態かを判断する手段と、この形態
を記憶する手段と、その形態に応じて介助用電動車の走
行速度を制御する制御装置と、介助用電動車の位置・姿
勢を検出する位置・姿勢検出システムと、介助用電動車
を遠隔操縦するための遠隔操縦システムとを備えるもの
である。
【0015】詳しくは、前記位置・姿勢検出システム
は、発光する近接センサ及び受光部を有する複数のカメ
ラと、前記近接センサからの発光を前記受光部に向けて
反射する介助用電動車に取り付けられたマーカーとから
構成されるものである。
【0016】また詳しくは、前記遠隔操縦システムは、
位置・姿勢検出システム及び介助用電動車から情報を通
信ネットワーク上に取り込み、端末の操縦装置から制御
されるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0018】図1は、本発明の介助用電動車の制御シス
テムに係る電動車の実施例側面図、図2は、介助用電動
車を遠隔操縦するための位置・姿勢検出システム及び遠
隔操縦システムを組み合わせた全体システム構成図であ
る。
【0019】まず、図1の介助用電動車(以下、電動車
と略記)について説明する。同図において、1は座板、
2は背板、3は脚板であって、背板2及び脚板3は座板
1に対して回動自在に取り付けられ、リクライニング式
の座席部4を構成している。脚板3は、後述する理由に
よってパラレルリンク機構を組んで座板1に取り付けら
れており、背板2及び脚板3には、座板1に対してそれ
ぞれリクライニング動作(傾動動作)させるための直動
アクチュエータ5、6が取り付けられている。このた
め、脚板3の足載せ台3aの向いている方向は常に水平
方向になっている。7、8はポテンショメータで、背板
2及び脚板3の回動角度を検出するためのものである
(もしくは、位置Aにマイクロスイッチを取り付けても
よい)。図示されていないが、座板1には、被介助者の
着座の有無を検出する手段として座面荷重を検知する荷
重センサが取り付けられている。9は台座で、リンク機
構10が設けられており、このリンク機構10に前記座
板1が載置されている。
【0020】11は直動アクチュエータで、座板1をリ
フト(上昇もしくは下降)させるためのものである。1
2はリニアポテンショメータで、座板1のリフト量を検
出するためのものである。13は駆動輪で、台座9の左
右に取り付けられ、前進、後退及び旋回走行可能のよう
に、それぞれの回転速度を独立して制御するための個別
の駆動モータを備えている。また駆動輪13はステアリ
ングを切ることができるようになっており、その舵角を
検出するための検出手段(図示せず)を備えている。電
動車が並進走行をする際、駆動輪13は座板1に対し直
角の方向に向く構成になっている。なお、電動車に傾斜
センサを取り付けることにより、床面の傾斜角度を検出
することもできる。
【0021】14は回転キャスタで、台座9の接地を安
定させるためのものである。15は制御装置で、左右の
駆動モータの回転速度を制御し、電動車の前進、後退及
び旋回をコントロールするためのものである。16はメ
モリで、制御装置15によって読み込まれた背板2、脚
板3の回動角度及び座板1の高さなどの情報を記憶する
ためのものである。17は無線通信カードで、図2で示
す通信ネットワークに接続されて遠隔操縦できる操縦装
置、たとえばパーソナルコンピュータ23(以下、PC
と略記する)に電動車の形態情報を送信するためのもの
である。18a、18b、19は近接センサで、背板2
の後端、台座9の後端及び足載せ台3aの先端にそれぞ
れ取り付けられており、前後方向の障害物を検出するた
めのものである。2個の近接センサ18a、18bは、
背板2が傾動し椅子もしくはベッドの形態の時にいずれ
かのセンサが機能するようになっている。足載せ台3a
の先端はパラレルリンク機構によって座板4に取り付け
られているので常に水平方向に向き、したがって足載せ
台3aの先端は1個のセンサで足りる。あるいは、パラ
レルリンク機構のない足載せ台の場合は、2個の近接セ
ンサを取り付けてもよい。
【0022】20は肘掛け部(破線で示す)で、乗り降
りのときなどに図示しない機構によって上下に移動・収
納できるようになっており、肘掛部20が定位置にある
か、収納されているかを検出するために、可動部の上下
にリミットスイッチ(図示せず)が取り付けられてい
る。2aは手押しレバーで、背板2の背面に力検出手段
を介して取り付けられている。この手押しレバー2a
は、背板2のリクライニング角度が変化しても所定の傾
動角度を保つように、パラレルリンク機構により支持す
るのが好ましい(詳細後述する)。
【0023】次に、図2によって電動車の位置・姿勢検
出システムについて説明する。
【0024】電動車の位置・姿勢(電動車の向いている
方向)を検出するシステムは、2台のカメラが内蔵する
近接センサから赤外線を発光し、またその反射光を受光
して位置情報を得るものである。電動車には、確実な検
出を期すため少なくとも3個の赤外線を反射するマーカ
ー(標点)を取り付け、電動車の位置・姿勢の如何にか
かわらず、常にその位置・姿勢を検出できるシステムに
なっている。
【0025】詳細には本実施例では、近接センサが発光
する赤外線をカメラ21a、21bで受光しており、さ
らに補助のマーカー22(図では1個しか示されていな
い)を異なる位置、たとえば、前部、後部及び中央部な
どに配置し、電動車の位置・姿勢によっていずれかのマ
ーカー22がカメラ21a、21bから隠れても、すべ
てのマーカー22が隠れて計測不能になることがないよ
うに配慮されている。ただし、リクライニング動作を行
うと、マーカー間の位置関係が変化する。そのため通信
ネットワークを介して、常に電動車のリクライニング角
度の情報が無線通信カード17から送信され通信ネット
ワークを介して位置・姿勢検出システムの演算装置とし
てのPC24に取り込まれる。PC24は、電動車のリ
クライニング角度から、マーカー間の位置関係を修正
し、カメラ21a、21bが検出するマーカー22と照
合して正確な位置・姿勢を検出する。検出した位置・姿
勢情報は、通信ネットワーク上の他のPC23が読み込
める共有メモリに記憶させる。
【0026】さらに、電動車の遠隔操縦システムについ
て説明する。一般には、肘掛部20のジョイスティック
で被介助者本人が走行のための操縦をするが、独力で操
縦できない場合、たとえば寝たきりの被介助者を遠隔か
ら操縦する場合について説明する。
【0027】本実施例では、通信ネットワーク上のPC
23から電動車の走行を操縦者(介助者)が操縦する。
たとえば、LAN環境の下では、PC23と電動車とが
通信するための標準的な機能がある。PC23から電動
車に指令を出すには、単に数ビットの信号情報を電動車
との間でやりとりできればよい。その他、PC23はモ
ニタ及びキーボードなどを備え、部屋の様子や電動車の
様子を表示したり、操縦者が指令を入力する機能を備え
ている。
【0028】ソフトウェアの基本機能として、インタラ
クティブなグラフィックソフトウェアを利用する。電動
車が移動する部屋の中の様子を数値化して環境モデルの
データを作っておき、グラフィックソフトウェアを用い
て表示できるようにする。環境モデルは物体の形態、大
きさ、位置、向きなどを指定して定義する。同様に、電
動車のモデルも作成する。
【0029】通信ネットワークを介して電動車の形態と
位置・姿勢の情報を取り込み、部屋の見取り図の中に移
動する電動車をグラフィック表示しながら操縦者が遠隔
操縦をする。
【0030】表示する電動車の位置は、通信遅れにより
実際の位置よりも過去の位置である。そこで、速度から
先読みした位置を計算し、遅れを補正して表示できるよ
うにするのが好ましい。その場合、遠隔操縦用PC23
は電動車から駆動輪13の速度情報を読み込むか、ある
いは、位置・姿勢検出システムにおいて位置・姿勢情報
を微分して求めた走行方向と速度とを読み込み、予測・
補正をする。
【0031】次に、電動車の動作について説明する。
【0032】まず、代表的な基本動作について説明し、
次に応用動作を説明する。
【0033】(A)基本動作 電動車はジョイスティックで操縦できるが、本実施例で
は遠隔操縦について説明する。基本動作として、PC2
3からの操縦入力により前進・方向転換などの操縦をす
る場合について説明する。
【0034】(1)遠隔操縦 電源投入後の初期化など初歩的な過程の説明は省略す
る。ただし、必要があれば操縦者の判別を行い、操縦者
固有の環境モデルをデータベースからロードする。たと
えば、PC23で遠隔操縦のアプリケーションを立ち上
げるときに、操縦者名とアクセスのパスワードとを入力
することによって接続先の電動車が特定できたり、複数
の操縦者が同時に司令を出したときのコマンドに優先順
位をつける。
【0035】図3は、位置・姿勢検出システムと電動車
との間で相互に通信しながら遠隔操縦する場合のフロー
チャートである。
【0036】まず、位置・姿勢検出システムが計算した
電動車の位置・姿勢を読込む。このとき、位置・姿勢検
出システムは電動車からリクライニング角度、床面の傾
斜角度などの情報を受け取ってから予め計算をしてお
く。
【0037】次いで、電動車のリクライニング角度、着
座などの確認を行い、これらの情報をモニタに表示す
る。モニタに表示する内容は、 ・室内の見取り図、電動車の位置・姿勢 ・電動車の形態 ・着座の有無 ・各近接センサ18a、18b、19の反応の有無 ・同時操縦者の有無 などが含まれる。
【0038】なお、PC23が複数台あり操縦者が複数
いるときは同時アクセスとなる場合がある。
【0039】システムからの割り込みが生じているとき
は、所定の割り込み処理を行う。割り込みは位置・姿勢
検出システムのエラーや電動車の障害発生時に、システ
ムや電動車からPC23に発令する。また、自分よりも
優先順位の高い他の操縦者の操縦により自身の操縦が妨
げられることも考えられる。このほか、リクライニング
角度の変更、位置・姿勢の変更などが検出されたときも
割り込みがかかるようにし、モニタ表示内容を更新す
る。
【0040】割り込みと同時に操縦入力がある場合は、
たとえば割り込みを優先して処理する。ただし、寝たき
り被介助者の誤った操縦による動作を停止するときな
ど、各場合に応じて安全面からも優先順位を考慮する。
【0041】なお、遠隔操縦により電動車を走行させる
前に予め走行開始のアナウンスを被介助者に発すること
が好ましい。電話などで操縦者と被介助者がコミュニケ
ーションしながら走行させることもよい。
【0042】(2)電動車の走行制御 電動車の制御装置15は、リクライニング角度や着座な
どの有無により走行制御のパラメータを自動的に設定
し、遠隔操縦を支援する。
【0043】電源投入時の初期化処理の後、制御装置1
5は走行指令を待機する。遠隔操縦により前進、旋回な
どの走行開始コマンドが出た時に、制御装置15はいっ
たんリクライニング角度を読み込み、椅子もしくはベッ
ドの形態を判別する。
【0044】図4は、椅子もしくはベッドの形態と走行
速度との関係の説明図である。
【0045】同図に示すように、本実施例では背板2の
回動角度を基準に、75°近辺で椅子形態、0°近辺で
ベッド形態、さらに90°以上は被介助者が着座しない
コンパクトな収納形態の3形態に分けている。このと
き、脚板3の回動角度も考慮してより細かく場合分けし
てもよい。さらに、着座・障害物などの有無を確認し、
肘掛部20の位置・床面の傾斜などを確認する。
【0046】以上のセンサ情報に応じて、速度、加速度
を変更し、予備センサ(2個のうち一方)に切り替えて
走行制御を行う。速度、加速度について、以下に説明す
る。
【0047】 速度 コンパクト形態では、効率を考えて高速度で走行させ
る。椅子形態で着座が有りのときは中速度にして、電動
車が急激な動作をして被介助者が不安定になるのを防
ぐ。
【0048】状況に応じて中速度領域をさらに数段階
(中高速、中低速)に分けてもよい。
【0049】たとえば、長い下り坂を走行するときは低
速に設定する。
【0050】また、肘掛部20が収納されているときは
速度を遅くする(超低速)。
【0051】さらに、設定した速度に対応して近接セン
サの感度を変更することもよい。ベッド形態時のように
低速度で走行する場合、短い距離の障害物に反応するよ
うにセンサパラメータを変更する。特性の異なる予備セ
ンサに切り替えてもよい。逆に、椅子形態、特に収納形
態では比較的高速度走行するので、遠目の障害物を検出
するように設定する。
【0052】 加速度 各形態やセンサ情報に応じて、加速度を変更する。加速
度を変更するには、加速及び停止区間を設定する。
【0053】坂の床面を下るときは、停止するときの減
速区間を長くする。
【0054】また、椅子形態で急激に並進走行を行う
際、電動車に被介助者が横に倒れることを防止するた
め、加速・減速区間を長くして加速度を低くする。ただ
し、速度が十分遅く設定されているときは、加減速区間
を長くする必要はない。
【0055】(B)応用動作 遠隔操縦により前進・方向転換などを直接指示しないで
走行させる例を、以下に説明する。
【0056】(1)ティーチング・プレイバック 単純に駆動輪13の回転動作を教示するティーチングプ
レイバックや、位置・姿勢検出システムによるナビゲー
ションにより所定の経路を自動走行する場合、電動車の
形態によって取りうる経路が異なることを考慮する。
【0057】図5は、椅子形態時(a)とベッド形態時
(b)とで経路が違うことを説明する図である。
【0058】電動車はL字形経路24を、ベッド25の
脇から棚などの障害物26を避けて走行する例である。
この動作を走行方向と走行量から成るシーケンシャルな
コマンド列で記述すると、次ののようになる。
【0059】 椅子形態時 前進、距離1m→旋回、角度左45°→前進、距離1.
5m→旋回、角度右45°→前進、距離2.5m→旋
回、角度右90°→前進、距離…… ベッド形態時 旋回、角度左15°→前進、距離2.4m→旋回、角度
右15°→前進、距離1.1m→旋回、角度右45°→
前進、距離0.7m→旋回、角度右45°→前進、距離
…… したがって、経路24を規定するデータファイルを形態
別に選択する。たとえば、同じ区間の経路24を3通り
用意してデータベースに蓄えておく。
【0060】なお、前進等、駆動の各コマンドを実行す
る段階で、電動車の制御装置15は先に述べたとおりに
速度調節しながら走行させる。
【0061】なお、教示情報を位置座標と姿勢で与える
PTP制御方式を適用してもよい。 (2)誘導テープに沿った走行 病院や施設など、1台毎にティーチング作業を行うのが
困難な場合、誘導テープ上を走行するシステムが好まし
い。この場合、電動車の形態に合わせて軌道を複数用意
し、それぞれのラインを色分けしたり、識別マークをつ
けて電動車の形態に応じた経路を選べるようにする。
【0062】(3)パワーアシスト 図6は、手押しレバーを押して、パワーアシストにより
走行する場合の説明図である。
【0063】背板2はリクライニング角度θを有し、こ
の背板2に手押しレバー2aは、背板2の後面の垂線に
対し角度θ0だけ傾いて取り付けられているとする。
【0064】同図に示すように、リクライニング角度θ
が変わると手押しレバー2a及びその根元部に設けられ
ている力検出手段(図示せず)も傾斜し、これに伴い、
手の押す力Fの前方水平方向成分が変化する。
【0065】すなわち、手の押す力Fの前方水平方向成
分をfX(=Fsinφ)、垂直方向成分をfZとし、か
つ、手の押す方向を変えない場合、同じ力Fで押して
も、fX、fZは、それぞれfX’、fZ’に変わって検出
される。したがって、手の押すFによる前方水平方向成
分fXの大きさに応じて駆動モータに電流を流し正しい
パワーアシストを行う必要がある。このため、駆動モー
タに流す電流は、たとえば、次の数式(1)(2)によ
り検出値を補正する。
【0066】
【数1】
【0067】
【数2】
【0068】なお、パラレルリンク機構により、手押し
レバー2aと力検出手段とが常に一定の関係を保つよう
にすると、上記のような補正は不要となる。
【0069】以上に説明したように、本実施例によれ
ば、被介助者がリクライニング動作をしても電動車の形
態から高速度、中速度もしくは低速度を選択して自動的
に適切な走行速度に制御され、このため安全で効率的な
走行をすることができるる。すなわち、ベッド形態では
低速度で走行し、椅子形態ではより中速度で走行し、被
介助者用を乗せないときは高速度で走行するなどに使い
分けて走行制御ができ、効率的に走行できる。
【0070】また、電動車を適切な走行速度で制御され
るので、電動車に着座もしくは寝ている被介助者は遠隔
から操縦されているにもかかわらず、衝突や突進の不安
感を持つことなく、あたかも操縦者がそばで操縦してい
るような自然な感覚を得ることができ、安心していられ
る。
【0071】
【発明の効果】以上に説明した本発明の被介助者用電動
車の制御システムによれば、被介助者がリクライニング
動作をしても電動車の形態から適切な走行速度に制御さ
れ、このため安全で効率的な走行をすることができる
る。
【0072】また、本発明の被介助者用電動車の制御シ
ステムによれば、電動車を適切な走行速度で制御される
ので、電動車に着座もしくは寝ている被介助者は、衝突
や突進の不安感を持つことなく、操縦者がそばで操縦し
ているような自然な感覚を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の介助用電動車の制御システムに係る電
動車の実施例側面図である。
【図2】全体システム構成図である。
【図3】位置・姿勢検出システムと電動車との間で相互
に通信しながら遠隔操縦する場合のフローチャートであ
る。
【図4】椅子もしくはベッドの形態と走行速度との関係
説明図である。
【図5】椅子形態時(a)とベッド形態時(b)とで経
路が違うことを説明する図である。
【図6】手押しレバーを押して、パワーアシストにより
走行する場合の説明図である。
【符号の説明】
1…座板 2…背板 2a…手押しレバー 3…脚板 4…座席部 5、6、11…直動アクチュエータ 7、8…角度検出用ポテンショメータ 9…台座 10…リンク機構 12…リニアポテンショメータ 13…駆動輪メモリ 14…回転キャスタ 16…制御装置 17…無線通信カード 18a、18b、18c、19…近接センサ 20…肘掛部 21a、21b…カメラ 22…マーカー 23…パーソナルコンピュータ(PC) 24…経路 25…ベッド 26…障害物

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背板の回動角度を変え椅子の形態もしく
    はベッドの形態に変更する機構を備える介助用電動車の
    制御システムにおいて、 椅子の形態かベッドの形態かを判断する手段と、 この形態を記憶する手段と、 その形態に応じて介助用電動車走行の走行速度を制御す
    る制御装置とを有することを特徴とする介助用電動車の
    制御システム。
  2. 【請求項2】 背板の回動角度を変えて椅子及びベッド
    の形態にする介助用電動車の制御システムにおいて、 椅子の形態かベッドの形態かを判断する手段と、 この形態を記憶する手段とを有し、 その形態に応じて介助用電動車走行の走行経路を変化さ
    せる制御装置を有することを特徴とする介助用電動車の
    制御システム。
  3. 【請求項3】 前記背板の回動角度から椅子の形態かベ
    ッドの形態かを判断して走行速度もしくは走行経路を選
    択することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の介
    助用電動車の制御システム。
  4. 【請求項4】 前記背板の回動角度から椅子の形態かベ
    ッドの形態かを判断して走行経路を選択することを特徴
    とする請求項1もしくは2に記載の介助用電動車の制御
    システム。
  5. 【請求項5】 前記背板に異なる角度で障害物の有無を
    検出する複数の近接センサを取り付け、椅子の形態及び
    ベッドの形態に応じて使い分けることを特徴とする請求
    項1もしくは2に記載の介助用電動車の制御システム。
  6. 【請求項6】 座板と、背板の回動角度を変え椅子の形
    態もしくはベッドの形態に変更する機構とを備える介助
    用電動車の制御システムにおいて、 椅子の形態かベッドの形態かを判断する手段と、 この形態を記憶する手段と、 その形態に応じて介助用電動車走行の走行速度を制御す
    る制御装置と、 荷重検出装置とを有し、 荷重が検出されないときは椅子及びベッドの形態以外の
    形態にし、椅子及びベッドの形態時よりも高速走行を可
    能にすることを特徴とする介助用電動車の制御システ
    ム。
  7. 【請求項7】 背板の回動角度を変え椅子の形態もしく
    はベッドの形態に変更する機構を備える介助用電動車と
    を備える介助用電動車の制御システムにおいて、 介助用電動車が椅子の形態かベッドの形態かを判断する
    手段と、 この形態を記憶する手段と、 その形態に応じて介助用電動車の走行速度を制御する制
    御装置と、 介助用電動車の位置・姿勢を検出する位置・姿勢検出シ
    ステムと、 介助用電動車を遠隔操縦するための遠隔操縦システムと
    を備えることを特徴とする介助用電動車の制御システ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記位置・姿勢検出システムは、発光す
    る近接センサ及び受光部を有する複数のカメラと、前記
    近接センサからの発光を前記受光部に向けて反射する介
    助用電動車に取り付けられたマーカーとから構成される
    ものであることを特徴とする請求項7に記載の介助用電
    動車の制御システム。
  9. 【請求項9】 前記遠隔操縦システムは、位置・姿勢検
    出システム及び介助用電動車から情報を通信ネットワー
    ク上に取り込み、端末の操縦装置から制御されるもので
    あることを特徴とする請求項7に記載の介助用電動車の
    制御システム。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007167320A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Suzuki Motor Corp リクライニングシート
KR100743969B1 (ko) 2006-04-26 2007-07-30 (재)대구기계부품연구원 다기능 의료용 베드
JP2010061346A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Ihi Aerospace Co Ltd 遠隔操縦システム
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CN102961222A (zh) * 2012-06-29 2013-03-13 北京科实医学图像技术研究所 高位电动沙发兼病床
KR102570741B1 (ko) * 2022-12-27 2023-08-30 주식회사 라이드플럭스 자율주행 차량의 원격제어 방법, 장치 및 컴퓨터프로그램

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