JP2001211577A - 永久磁石回転電機 - Google Patents

永久磁石回転電機

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JP2001211577A JP2000387575A JP2000387575A JP2001211577A JP 2001211577 A JP2001211577 A JP 2001211577A JP 2000387575 A JP2000387575 A JP 2000387575A JP 2000387575 A JP2000387575 A JP 2000387575A JP 2001211577 A JP2001211577 A JP 2001211577A
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豊 松延
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昭一 川又
Suetaro Shibukawa
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小泉  修
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    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、高速に適し、高効率であると
ともに、小型軽量な永久磁石回転電機を提供するにあ
る。 【解決手段】回転電機10は、固定子巻線24を巻回し
た固定子鉄心22を有する固定子20と、固定子20の
内周に回転可能に保持され、回転子鉄心32とこの回転
子鉄心32の内部に上記固定子鉄心と対向して配置され
た複数個の永久磁石36を有する回転子30とから構成
されている。ここで、固定子巻線24は、固定子20の
磁極22Bに集中的に巻回されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石回転電機
に係り、特に、内部磁石型回転電機に好適な永久磁石回
転電機に関する。
【0002】
【従来の技術】電動車両,特に、電気自動車において使
用される駆動電動機は、電気自動車として積載されるバ
ッテリーの量が限定され、かつ、そのバッテリー容量で
十分な一充電走行距離を確保することが必要なために、
小型軽量、高効率であることが望まれている。
【0003】電動機を小型軽量化するためには、高速回
転に適していることが要望される。また、高効率電動機
としては、直流電動機や誘導電動機よりも永久磁石電動
機が推奨できる。
【0004】永久磁石回転子には、永久磁石を回転子の
外周に配置する表面磁石回転子と、永久磁石よりも高い
透磁率を有する,例えば、珪素鋼板の中に永久磁石保持
部を有する,いわゆる内部磁石回転子とがある。
【0005】表面磁石永久磁石電動機は、磁石磁束のた
め制御が簡単であることや、固定子巻線の反作用磁束の
影響が弱いため低騒音にできる反面、高速回転のために
は磁石の補強が必要であること、弱め界磁制御が困難で
あるため、速度制御範囲が狭く、高速低負荷時の効率が
低いこと等の欠点を有していた。
【0006】一方、内部磁石永久磁石電動機は、表面磁
石回転子と反対に、弱め界磁制御によって高速まで運転
できる点、弱め界磁制御によって高速低負荷時を高効率
にできる点、磁石外周の磁性体の磁極片部によって高速
時まで回転可能である点、リラクタンストルクを利用で
きる等の利点を有している。
【0007】内部永久磁石回転電機としては、例えば、
特開平5−219669号公報や特開平7−39091
号公報の図5に記載のものが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の内部永久磁石回
転電機において、電動車両等に用いることができる大型
回転電機では、その固定子の構造としては、分布巻固定
子が採用されている。しかしながら、分布巻固定子は、
固定子の巻線のエンド部が長くなるため、回転電機本体
の大きさを小型化するには限界があるという問題があっ
た。特に、電動車両に用いる回転電機においては、高速
に適し、高効率であることが要求されるとともに、さら
に、小型軽量であることが要求されている。本発明の目
的は、高速に適し、高効率であるとともに、小型軽量な
永久磁石回転電機を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、固定子巻線を巻回した固定子鉄心を有
する固定子と、この固定子の内周に回転可能に保持さ
れ、磁性材からなる回転子鉄心とこの回転子鉄心の内部
に上記固定子鉄心と対向して配置された複数個の永久磁
石を有する回転子とから構成された永久磁石回転電機に
おいて、上記固定子巻線は、上記固定子の磁極に集中的
に巻回されているとともに、上記回転子の極数を、8極
以上としたものであり、かかる構成により、回転電機を
小型化し得るものとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態による
永久磁石回転電機について、図1〜図5を用いて説明す
る。図1は、本発明の一実施形態による永久磁石回転電
機の正面側から見た部分断面図である。
【0011】図1において、回転電機10の固定子20
は、固定子鉄心22と、この固定子鉄心22に巻回され
た多相の固定子巻線24と、固定子鉄心22をその内周
面に固定保持するハウジング26から構成されている。
回転子30は、回転子鉄心32と、回転子鉄心32に設
けられた永久磁石挿入孔34に挿入された永久磁石36
と、シャフト38とから構成されている。シャフト38
は、ベアリング42,44によって回転自在に保持され
ている。ベアリング42,44は、エンドブラケット4
6,48によって支持されており、エンドブラケット4
6,48は、ハウジング26の両端にそれぞれ固定され
ている。
【0012】また、回転子30の永久磁石36の位置を
検出する磁極位置検出器PS及び回転子30の位置を検
出するエンコーダEが、回転子30の側面側に配置され
ている。回転電機10は、磁極位置検出器PSの信号
と、エンコーダEの出力信号によって、図3によって後
述する制御装置によって運転制御される。
【0013】図2は、図1のA−A矢視の断面図である
が、ハウジングの図示は省略してある。図2において、
回転電機10は、固定子20と回転子30とから構成さ
れている。固定子20は、固定子鉄心22と固定子巻線
24から構成される。固定子鉄心22は、円環状の固定
子ヨ−ク22Aと固定子磁極22Bとからなり、固定子
磁極22Bには、固定子巻線24が集中的に巻回される
構成である。各巻線24は、空隙面での磁路を共有する
ことのない構成である。固定子巻線を集中巻とする固定
子構造とすることにより、エンドコイル部の長さを短く
することができるため、回転電機の体格を小さくするこ
とができる。エンドコイル部は、図1において、固定子
鉄心22の左右から固定子巻線24が飛び出ている部分
であり、このエンドコイル部を短くできるため、回転電
機の長さを短くでき、小型化できる。
【0014】固定子巻線24のU相には、U1+,U1-,
U2+,U2-がそれぞれ接続され、V相には、V1+,V1
-, V2+,V2-がそれぞれ接続され、W相には、W1
+,W1-,W2+,W2-がそれぞれ接続される。
【0015】回転子30は、高透磁率磁性材料である,
例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子鉄心
32と、回転子鉄心32に設けられた4個の永久磁石挿
入孔34に挿入された4個の永久磁石36と、シャフト
38から構成されている。10個の永久磁石36は、極
性が互いに反対方向になるように、回転子鉄心32の周
方向に等間隔で配置されている。
【0016】回転子鉄心32は、永久磁石挿入孔34と
シャフト38を通す孔が打ち抜かれる構造となってい
る。永久磁石挿入孔34とシャフト38を通す孔が打ち
抜かれ珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石挿入孔34
とシャフト38を通す孔の中に永久磁石36及びシャフ
ト38が挿入されて回転子30を構成する。回転子鉄心
32を半径方向に分けると、内周側のヨーク部32A
と、外周部32Bに分けられる。また、回転子鉄心32
の外周部32Bを周方向に2つの部分に分けると、補助
磁極部32B1と、磁極片部32B2に分けられる。補
助磁極部32B1は、隣合う永久磁石挿入孔34に挟ま
れる領域であり、磁石の磁気回路をバイパスして、固定
子の起磁力によって直接磁束を固定子側に発生させる領
域である。磁極片部32B2は、回転子鉄心32の外周
部32Bの中で、永久磁石36の外周側に位置する領域
であり、永久磁石36からの磁束Bφがギャップを介し
て固定子20側に流れて磁気回路を構成する領域であ
る。
【0017】永久磁石36は、補助磁極部32B1によ
って周方向を覆われ、磁極片部32B2によって外周を
覆われた永久磁石挿入穴34の中に収納することがで
き、高速回転に適した電動機とすることができる。
【0018】ここで、集中巻固定子は、一般には、リラ
クタンスモータや小型のブラシレスモータに使用されて
いる。この場合、リラクタンスモータの場合には、回転
子は補助磁極のみであり、ブラシレスモータの場合に
は、永久磁石を回転子外表面に直接配置する構成であ
る。従って、リラクタンスモータの場合には脈動トルク
が大きく、また、トルクが小さいものである。
【0019】一方、表面磁石回転子の場合には、弱め界
磁制御が比較的困難であり、表面磁石に発生する渦電流
によって損失を発生し、効率を低下させるものであっ
た。
【0020】それに対して、内部永久磁石の回転子と、
集中巻固定子を組み合わせた構成とすることによって、
永久磁石の磁束によるトルクと補助磁極のリラクタンス
成分によるトルクの両方を活用でき、高効率とすること
ができる。また、後述のように補助磁極の効果によって
弱め界磁が可能となり、運転領域,特に、高速領域での
運転領域が格段に広くすることができる。
【0021】さらには、磁極片部が磁性体であるため、
固定子磁極の脈動磁束を緩和することができる。また、
積層鉄心であるため、渦電流損を発生しないものであ
る。
【0022】なお、図2に示す例では、電動機構成で、
3相、かつ永久磁石回転子36の極数Pが10極、固定
子の磁極数Mが12極の構成としている。固定子磁極を
M,回転子磁石の極数をPとしたとき、M:P=6n:
6n±2 (ここでnは正の整数)なる構成とすること
により、トルク脈動が少なく、かつ、巻線の利用率(巻
線係数)を大きくできることから、高効率,小型軽量と
することができる。
【0023】以上は、電動機の例で示したが、発電機で
も同様であることはいうまでもないことである。
【0024】次に、図3を用いて、本実施形態による永
久磁石回転電機を制御する制御装置について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の
制御回路の回路図である。
【0025】直流電源80よりインバータ82を介して
回転電機10の固定子巻線24に電力を供給する。速度
制御回路(ASR)84は、速度指令ωsと、エンコー
ダEからの位置情報θからF/V変換器86を介して得
られる実際の速度ωfとから速度差ωeを算出し、これ
にPI制御(P:比例項、I:積分項)等によってトル
ク指令,即ち、電流指令Isと回転子30の回転角θ1
を出力する。位相シフト回路88は、エンコーダEより
のパルス,即ち、回転子の位置情報θを、速度制御回路
(ASR)84からの回転角θ1の指令に応じて位相シ
フトして出力する。正弦波・余弦波発生器90は、回転
子30の永久磁石磁極の位置を検出する位置検出器PS
と、位相シフト回路88からの位相シフトされた回転子
の位置情報θに基づいて、固定子巻線24の各巻線(こ
こでは3相)の誘起電圧を位相シフトした正弦波出力を
発生する。位相シフト量は、零の場合でもよい。
【0026】2相−3相変換回路92は、速度制御回路
(ASR)84からの電流指令Isと正弦波・余弦波発
生器90の出力に応じて、各相に電流指令Isa,Is
b,Iscを出力する。各相はそれぞれ個別に電流制御
系(ACR)94A,94B,94Cを持ち、電流指令
Isa,Isb,Iscと電流検出器CTからの電流検
出信号Ifa,Ifb,Ifcに応じた信号を、インバ
ータ82に送って各相電流を制御する。この場合、各相
合成の電流は、界磁磁束に直角,あるいは位相シフトし
た位置に常に形成され、これによって無整流子で、かつ
直流機と同等の特性を得ることができる。
【0027】ここで、電機自動車に適用する場合には、
制御装置は、速度制御回路84ではなく、直接トルクを
制御するトルク制御系を有する。即ち、速度制御回路8
4に替えて、トルク制御回路を使用する。トルク制御回
路は、入力信号として、トルクTsと、トルク検出器に
よって得られる実際のトルクTfとからトルクTeを算
出し、これにPI制御(P:比例項、I:積分項)等に
よってトルク指令,即ち、電流指令Isと回転子30の
回転角θ1を出力する。
【0028】永久磁石回転電機においては、トルクは電
流に直接比例するために電流制御系を速度制御回路84
の代わりに配置される。
【0029】固定子巻線24の結線は、3相固定子巻線
で、U相には、U1+,U1-,U2+,U2-が図示の順で接
続され、V相には、V1+,V1-,V2+,V2-が図示の順
で接続され、W相には、W1+,W1-,W2+,W2-が図示
の順で接続される。ここで、各相を構成する巻線、例え
ば、U相ではU1+とU2-の間、U1-とU2+の間、V相で
はV1+とV2-の間、V1-とV2+の間、W相ではW1+とW
2-の間、W1-とW2+の間では、電気角で30度の位相差
を有する。即ち、図1に示すように、例えば、固定子磁
極U1+とU2-の間の角度θ1に対して、回転子30の隣
合う永久磁石36の角度θ2となっており、電気角で3
0度の位相差を有するようになっている。このようにし
て、同一の相に接続される固定子巻線の巻回される固定
子磁極は、永久磁石に対して少なくとも一つが位相が異
なるようになっている。例えば、U1-が巻回される固定
子磁石とU2+が巻回される固定子磁石を見ると、U1-に
対して永久磁石36Aが同相とすると、永久磁石36B
に対しては、位相が30度異なるようになっている。こ
れによって、集中巻の固定子において問題となる脈動ト
ルクが軽減されている。この理由については、図4を用
いて後述する。
【0030】集中巻きにおいては、図1に示すように、
各巻線が空隙面でラップしないような構成にする。これ
によって、各巻線間の相互干渉は無くなり、小型軽量
で、しかも、構成も簡単にすることができる。
【0031】また、図示のように、隣あう巻線を同相に
選択することによって、接続が容易になる。即ち、U相
ではU1+とU2-とが隣あっており、U1-とU2+とが隣あ
っている。また、V相ではV1+とV2-とが隣あってお
り、V1-とV2+とが隣あっている。同様にして、W相で
はW1+とW2-とが隣あっており、W1-とW2+とが隣あっ
ているので、接続が容易になる。次に、図4を用いて、
トルク脈動の低減する理由について説明する。図4は、
本発明の一実施形態による永久磁石回転電機によって発
生するトルクの説明図である。
【0032】図4(a)は、U1+,U1-,V1+,V1-,W1
+,W1-の各固定子巻線に、図3に示した正弦・余弦発生
回路90からの信号に基づいて正弦波電流を加えた場合
に発生するトルクを示している。高調波成分を含まなけ
れば、均一なトルクになるが、永久磁石の高調波分や、
補助磁極による高調波分等が含まれているため、図示の
ように、電気角で60度を周期とするトルク脈動を発生
する。
【0033】図4(b)は、U2+,U2-,V2+,V2-,
W2+,W2-の各固定子巻線に、正弦波電流を加えた場
合に発生するトルクを示している。図4(a)に示した
のと同様に、永久磁石の高調波分や、補助磁極による高
調波分等が含まれているため、図示のように、電気角で
60度を周期とするトルク脈動を発生する。
【0034】ここで、固定子巻線24のU1+,U1-,V
1+,V1-,W1+,W1-が巻回されている固定子磁極22
Bと、 固定子巻線24のU2-,V2+,V2-,W2+,W2
-が巻回されている固定子磁極22B2とは、電気角で
30度の位相差があるために、発生トルクの脈動は逆相
となっている。
【0035】従って、図4(c)に示すように、図4
(a)と図4(b)の合成されたトルクは、脈動トルク
を低減したものとなる。図2において、永久磁石極数M
と固定子磁極数Pとの比を10:12の例では、永久磁
石回転電機のコギングトルクは、永久磁石極数と固定子
磁極数の最小公倍数、ここでは、60/回転の脈動とな
る。一般に、コギングトルクは脈動数/回転が大きくな
るほど小さくなる。ここで、従来からある一般的な表面
磁石回転子で集中巻固定子においては、永久磁石極数M
と固定子磁極数Pとの比は、2:3であり、永久磁石極
数M=2を図2に示した永久磁石極数M=10極に換算
してみると、M:P=10:15に相当する。この場
合、コギングトルクの脈動数/回転は、10と15の最
小公倍数ということで、30となる。従って、本実施形
態による方が、コギングトルクを小さくできるものであ
る。
【0036】また、電流通電時の脈動トルクの減少も図
4で示した原理のよって小さくすることができる。次
に、本実施形態による永久磁石回転電機の弱め界磁制御
による動作原理について、図5を用いて説明する。図5
は、本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の動作
原理図である。
【0037】永久磁石回転電機の発生トルクTは、一般
には次式で表される。
【0038】 T={E0・Iq+(Xq−Xd)・Id・Iq}/ω ここで、E0は誘起電圧、Xqはq軸リアクタンス、X
dはd軸リアクタンス、Idはd軸電流、Iqはq軸電
流、ωは回転角速度を表している。
【0039】図5(a)に示すように、永久磁石36は
d軸に配置され、永久磁石より高い透磁率を有する補助
磁極部32B1の位置はq軸に配置される。この場合、
各ベクトルは、図5(a)で表される。ここで、d軸電
流−Id,q軸電流Iqの合成である電流Imは、図3
に示した制御回路の電流指令Isa,Isb,Iscや
電動機の磁極位置検出器PSやエンコーダEの出力位置
の計算等によって図示の位置に制御される。
【0040】上式において、第一項が永久磁石による成
分で、第二項がリラクタンス成分で補助磁極部32B1
による成分である。
【0041】電気自動車用駆動電動機では、特に低速時
に電動機のトルク/電流を最大にするように制御する必
要がある。図5(a)はトルク・電流を最大にするよう
に制御した場合のベクトル図を示す。ここでは、補助磁
極32B1に増磁起磁力がかかるように制御し、上式の
第1項の永久磁石によるトルクとともに第2項の補助磁
極32B1のよるリラクタンストルクをも十分に活用し
た制御となる。
【0042】一方、高速領域においては、トルクは少な
くともよく、むしろ永久磁石36の磁束を弱めるため
に、Id成分を大きくし、永久磁石E0をXd・Idに
よって打ち消し、高速領域まで回転できるようにしてい
る。図5(b)は高速時のベクトル図を示している。
【0043】以上の電流Id,Iqの制御は、図3の制
御回路の位相シフト回路88によって行われる。図5
(c)において、破線T2は、従来の表面磁石回転電機
によって発生するトルクを示しており、高速領域でのト
ルクは低下している。それに対して、実線T1は、上述
した制御によって、本実施形態による永久磁石回転電機
の速度トルクの関係を示しており、従来の表面磁石回転
電機に比較して、電流が流れやすくなるため、高速領域
まで運転することが可能になる。本実施形態によれば、
集中巻固定子とすることにより、固定子のエンドコイル
部を短くでき、回転電機を小型化できる。また、同一の
相に接続される固定子巻線の巻回される固定子磁極は、
永久磁石に対して少なくとも一つが位相が異なるように
なっているので、集中巻の固定子において問題となる脈
動トルクが軽減されている。また、補助磁極を有する永
久磁石回転子とすることにより、弱め界磁制御に適する
構成となっており、高速回転に適した回転電機とするこ
とができる。また、永久磁石の間には、永久磁石よりも
高い透磁率を有する磁性材料からなる補助磁極部を配置
したため、発生するトルクを大きくすることができる。
また、永久磁石の周囲を珪素鋼板で覆う構成とすること
により、高速回転に適したものとなる。
【0044】次に、本発明の他の実施形態による永久磁
石回転電機について、図6を用いて説明する。図6は、
本発明の他の実施形態による永久磁石回転電機の断面図
である。本実施形態の特徴とする点は、電動機構成で、
3相、かつ永久磁石回転子36の極数Pが10極、固定
子の磁極数Mが9極の構成としている。固定子磁極を
M,回転子磁石の極数をPとしたとき、M:P=3n:
3n±1 (ここでnは正の整数)なる構成とすること
により、トルク脈動が少なく、かつ、巻線の利用率(巻
線係数)を大きくできることから、高効率,小型軽量と
することができるものである。
【0045】図6において、回転電機10は、固定子2
0と回転子30とから構成されている。固定子20は、
固定子鉄心22と固定子巻線24から構成される。固定
子鉄心22は、円環状の固定子ヨ−ク22Aと固定子磁
極22Bとからなり、固定子磁極22Bには、固定子巻
線24が集中的に巻回される構成である。各巻線24
は、空隙面での磁路を共有することのない構成である。
固定子巻線を集中巻とする固定子構造とすることによ
り、エンドコイル部の長さを短くすることができるた
め、回転電機の体格を小さくすることができる。
【0046】固定子巻線24のU相には、U1+,U1-,
U2+がそれぞれ接続され、V相には、V1+,V1-, V2
+がそれぞれ接続され、W相には、W1+,W1-,W2+が
それぞれ接続される。
【0047】回転子30は、高透磁率磁性材料である,
例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子鉄心
32と、回転子鉄心32に設けられた4個の永久磁石挿
入孔34に挿入された4個の永久磁石36と、シャフト
38から構成されている。10個の永久磁石36は、極
性が互いに反対方向になるように、回転子鉄心32の周
方向に等間隔で配置されている。
【0048】回転子鉄心32は、永久磁石挿入孔34と
シャフト38を通す孔が打ち抜かれる構造となってい
る。永久磁石挿入孔34とシャフト38を通す孔が打ち
抜かれ珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石挿入孔34
とシャフト38を通す孔の中に永久磁石36及びシャフ
ト38が挿入されて回転子30を構成する。回転子鉄心
32を半径方向に分けると、内周側のヨーク部32A
と、外周部32Bに分けられる。また、回転子鉄心32
の外周部32Bを周方向に2つの部分に分けると、補助
磁極部32B1と、磁極片部32B2に分けられる。補
助磁極部32B1は、隣合う永久磁石挿入孔34に挟ま
れる領域であり、磁石の磁気回路をバイパスして、固定
子の起磁力によって直接磁束を固定子側に発生させる領
域である。磁極片部32B2は、回転子鉄心32の外周
部32Bの中で、永久磁石36の外周側に位置する領域
であり、永久磁石36からの磁束Bφがギャップを介し
て固定子20側に流れて磁気回路を構成する領域であ
る。
【0049】永久磁石36は、補助磁極部32B1によ
って周方向を覆われ、磁極片部32B2によって外周を
覆われた永久磁石挿入穴34の中に収納することがで
き、高速回転に適した電動機とすることができる。
【0050】さらには、磁極片部が磁性体であるため、
固定子磁極の脈動磁束を緩和することができる。また、
積層鉄心であるため、渦電流損を発生しないものであ
る。
【0051】この例では、電動機構成で、3相、かつ永
久磁石回転子36の極数Pが10極、固定子の磁極数M
が9極の構成としている。固定子磁極をM,回転子磁石
の極数をPとしたとき、M:P=3n:3n±1(ここ
でnは正の整数)なる構成とすることにより、トルク脈
動が少なく、かつ、巻線の利用率(巻線係数)を大きく
できることから、高効率,小型軽量とすることができ
る。
【0052】固定子巻線24の結線は、3相固定子巻線
で、U相には、U1+,U1-,U2+が図示の順で接続さ
れ、V相には、V1+,V1-,V2+が図示の順で接続さ
れ、W相には、W1+,W1-,W2+が図示の順で接続され
る。ここで、各相を構成する巻線、例えば、U相ではU
1+とU1-の間、U1-とU2+の間、V相ではV1+とV1-の
間、V1-とV2+の間、W相ではW1+とW1-の間、W1-と
W2+の間では、電気角で20度の位相差を有する。この
ようにして、同一の相に接続される固定子巻線の巻回さ
れる固定子磁極は、永久磁石に対して少なくとも一つが
位相が異なるようになっている。例えば、U1-が巻回さ
れる固定子磁石とU2+が巻回される固定子磁石を見る
と、U1-に対して永久磁石36Aが同相とすると、永久
磁石36Bに対しては、位相が20度異なるようになっ
ている。これによって、集中巻の固定子において問題と
なる脈動トルクが軽減されている。また、隣り合う固定
子磁極22Bの電気的な角度は、180×(10/9)
=200度となり、位相差を考えると20度となる。永
久磁石回転電機のコギングトルクは、永久磁石極数と固
定子磁極数の最小公倍数,ここでは、90/回転の脈動
となる。
【0053】一方、図2に示した永久磁石極数Mと固定
子磁極数Pとの比を10:12の例では、上述したよう
に、永久磁石回転電機のコギングトルクは、60/回転
の脈動となる。従って、本実施形態では、コギングトル
クをさらに、小さくすることができる。
【0054】以上は、電動機の例で示したが、発電機で
も同様であることはいうまでもないことである。本実施
形態によれば、集中巻固定子とすることにより、固定子
のエンドコイル部を短くでき、回転電機を小型化でき
る。また、同一の相に接続される固定子巻線の巻回され
る固定子磁極は、永久磁石に対して少なくとも一つが位
相が異なるようになっているので、集中巻の固定子にお
いて問題となる脈動トルクが軽減されている。また、コ
ギングトルクをさらに、低減できる。また、補助磁極を
有する永久磁石回転子とすることにより、弱め界磁制御
に適する構成となっており、高速回転に適した回転電機
とすることができる。また、永久磁石の間には、永久磁
石よりも高い透磁率を有する磁性材料からなる補助磁極
部を配置したため、発生するトルクを大きくすることが
できる。また、永久磁石の周囲を珪素鋼板で覆う構成と
することにより、高速回転に適したものとなる。
【0055】次に、本発明の第3の実施形態による永久
磁石回転電機について、図7を用いて説明する。図7
は、本発明の第3の実施形態による永久磁石回転電機の
断面図である。本実施形態の特徴とする点は、電動機構
成で、3相、かつ永久磁石回転子36の極数Pが12
極、固定子の磁極数Mが8極の構成としている。かかる
構成とすることにより、巻線の利用率(巻線係数)を大
きくできることから、高効率,小型軽量とすることがで
きるものである。
【0056】図7において、回転電機10は、固定子2
0と回転子30とから構成されている。固定子20は、
固定子鉄心22と固定子巻線24から構成される。固定
子鉄心22は、円環状の固定子ヨ−ク22Aと固定子磁
極22Bとからなり、固定子磁極22Bには、固定子巻
線24が集中的に巻回される構成である。各巻線24
は、空隙面での磁路を共有することのない構成である。
固定子巻線を集中巻とする固定子構造とすることによ
り、エンドコイル部の長さを短くすることができるた
め、回転電機の体格を小さくすることができる。
【0057】固定子巻線24のU相には、U1,U2,U
3,U4がそれぞれ接続され、V相には、V1,V2,V
3,V4がそれぞれ接続され、W相には、W1,W2,W
3,W4がそれぞれ接続される。
【0058】回転子30は、高透磁率磁性材料である,
例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子鉄心
32と、回転子鉄心32に設けられた4個の永久磁石挿
入孔34に挿入された4個の永久磁石36と、シャフト
38から構成されている。10個の永久磁石36は、極
性が互いに反対方向になるように、回転子鉄心32の周
方向に等間隔で配置されている。
【0059】回転子鉄心32は、永久磁石挿入孔34と
シャフト38を通す孔が打ち抜かれる構造となってい
る。永久磁石挿入孔34とシャフト38を通す孔が打ち
抜かれ珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石挿入孔34
とシャフト38を通す孔の中に永久磁石36及びシャフ
ト38が挿入されて回転子30を構成する。回転子鉄心
32を半径方向に分けると、内周側のヨーク部32A
と、外周部32Bに分けられる。また、回転子鉄心32
の外周部32Bを周方向に2つの部分に分けると、補助
磁極部32B1と、磁極片部32B2に分けられる。補
助磁極部32B1は、隣合う永久磁石挿入孔34に挟ま
れる領域であり、磁石の磁気回路をバイパスして、固定
子の起磁力によって直接磁束を固定子側に発生させる領
域である。磁極片部32B2は、回転子鉄心32の外周
部32Bの中で、永久磁石36の外周側に位置する領域
であり、永久磁石36からの磁束Bφがギャップを介し
て固定子20側に流れて磁気回路を構成する領域であ
る。
【0060】永久磁石36は、補助磁極部32B1によ
って周方向を覆われ、磁極片部32B2によって外周を
覆われた永久磁石挿入穴34の中に収納することがで
き、高速回転に適した電動機とすることができる。
【0061】さらには、磁極片部が磁性体であるため、
固定子磁極の脈動磁束を緩和することができる。また、
積層鉄心であるため、渦電流損を発生しないものであ
る。
【0062】この例では、電動機構成で、3相、かつ永
久磁石回転子36の極数Pが12極、固定子の磁極数M
が8極の構成としている。かかる構成とすることによ
り、巻線の利用率(巻線係数)を大きくできることか
ら、高効率,小型軽量とすることができる。
【0063】固定子巻線24の結線は、3相固定子巻線
で、U相には、U1,U2,U3,U4が図示の順で接続さ
れ、V相には、V1,V2,V3,V4が図示の順で接続さ
れ、W相には、W1,W2,W3,W4が図示の順で接続さ
れる。ここで、各U相,V相,W相を構成する巻線の間
では、電気角で60度の位相差を有する。本例では、同
一の相に接続される固定子巻線の巻回される固定子磁極
は、永久磁石に対して同相となっており、トルク脈動の
低減ななし得ないが、同一の相は、対称に配置される構
成となっているため、バランスがよい構造となってい
る。即ち、U相についてみると、各U1,U2,U3,U4
は、シャフト38を中心として、点対称になっている。
【0064】以上は、電動機の例で示したが、発電機で
も同様であることはいうまでもないことである。本実施
形態によれば、集中巻固定子とすることにより、固定子
のエンドコイル部を短くでき、回転電機を小型化でき
る。また、補助磁極を有する永久磁石回転子とすること
により、弱め界磁制御に適する構成となっており、高速
回転に適した回転電機とすることができる。また、永久
磁石の間には、永久磁石よりも高い透磁率を有する磁性
材料からなる補助磁極部を配置したため、発生するトル
クを大きくすることができる。また、永久磁石の周囲を
珪素鋼板で覆う構成とすることにより、高速回転に適し
たものとなる。
【0065】次に、本発明の第4の実施形態による永久
磁石回転電機について、図8を用いて説明する。図8
は、本発明の第4の実施形態による永久磁石回転電機の
断面図である。本実施形態の特徴とする点は、電動機構
成で、3相、かつ永久磁石回転子36の極数Pが12
極、固定子の磁極数Mが8極の構成としている。かかる
構成とすることにより、巻線の利用率(巻線係数)を大
きくできることから、高効率,小型軽量とすることがで
きるものである。また、回転子の磁極片部を、固定子の
磁極側に突出させる形状とすることにより、磁束分布を
正弦波状にするようにしたものである。
【0066】図8において、回転電機10は、固定子2
0と回転子30とから構成されている。固定子20は、
固定子鉄心22と固定子巻線24から構成される。固定
子鉄心22は、円環状の固定子ヨ−ク22Aと固定子磁
極22Bとからなり、固定子磁極22Bには、固定子巻
線24が集中的に巻回される構成である。各巻線24
は、空隙面での磁路を共有することのない構成である。
固定子巻線を集中巻とする固定子構造とすることによ
り、エンドコイル部の長さを短くすることができるた
め、回転電機の体格を小さくすることができる。
【0067】固定子巻線24のU相には、U1,U2,U
3,U4がそれぞれ接続され、V相には、V1,V2,V
3,V4がそれぞれ接続され、W相には、W1,W2,W
3,W4がそれぞれ接続される。
【0068】回転子30は、高透磁率磁性材料である,
例えば、複数枚の珪素鋼板が積層されている回転子鉄心
32と、回転子鉄心32に設けられた4個の永久磁石挿
入孔34に挿入された4個の永久磁石36と、シャフト
38から構成されている。10個の永久磁石36は、極
性が互いに反対方向になるように、回転子鉄心32の周
方向に等間隔で配置されている。
【0069】回転子鉄心32は、永久磁石挿入孔34と
シャフト38を通す孔が打ち抜かれる構造となってい
る。永久磁石挿入孔34とシャフト38を通す孔が打ち
抜かれ珪素鋼板を積層し、貫通する永久磁石挿入孔34
とシャフト38を通す孔の中に永久磁石36及びシャフ
ト38が挿入されて回転子30を構成する。回転子鉄心
32を半径方向に分けると、内周側のヨーク部32A
と、外周側であって、永久磁石36の外周に位置する磁
極片部32B2に分けられる。磁極片部32B2は、永
久磁石36からの磁束Bφがギャップを介して固定子2
0側に流れて磁気回路を構成する領域であり、ここで
は、回転子の磁極片部を、固定子の磁極22B側に突出
させる形状とすることにより、磁束分布を正弦波状にし
ている。
【0070】永久磁石36は、補助磁極部32B1によ
って周方向を覆われ、磁極片部32B2によって外周を
覆われた永久磁石挿入穴34の中に収納することがで
き、高速回転に適した電動機とすることができる。
【0071】さらには、磁極片部が磁性体であるため、
固定子磁極の脈動磁束を緩和することができる。また、
積層鉄心であるため、渦電流損を発生しないものであ
る。
【0072】この例では、電動機構成で、3相、かつ永
久磁石回転子36の極数Pが12極、固定子の磁極数M
が8極の構成としている。かかる構成とすることによ
り、巻線の利用率(巻線係数)を大きくできることか
ら、高効率,小型軽量とすることができる。
【0073】固定子巻線24の結線は、3相固定子巻線
で、U相には、U1,U2,U3,U4が図示の順で接続さ
れ、V相には、V1,V2,V3,V4が図示の順で接続さ
れ、W相には、W1,W2,W3,W4が図示の順で接続さ
れる。ここで、各U相,V相,W相を構成する巻線の間
では、電気角で60度の位相差を有する。本例では、同
一の相に接続される固定子巻線の巻回される固定子磁極
は、永久磁石に対して同相となっており、トルク脈動の
低減ななし得ないが、同一の相は、対称に配置される構
成となっているため、バランスがよい構造となってい
る。即ち、U相についてみると、各U1,U2,U3,U4
は、シャフト38を中心として、点対称になっている。
【0074】以上は、電動機の例で示したが、発電機で
も同様であることはいうまでもないことである。本実施
形態によれば、集中巻固定子とすることにより、固定子
のエンドコイル部を短くでき、回転電機を小型化でき
る。また、永久磁石回転子とすることにより、弱め界磁
制御に適する構成となっており、高速回転に適した回転
電機とすることができる。また、永久磁石の周囲を珪素
鋼板で覆う構成とすることにより、高速回転に適したも
のとなる。
【0075】以上、各実施形態においては、制御方式と
して回転子の位置に対して、正弦波状の電流制御を行う
方式について述べたが、電流制御を行わない120度通
電型のブラシレスモ−タ方式でも適用できることは言う
までもないことである。
【0076】また、以上の説明では、内転形の電動機で
示したが、外転型及び発電機あるいはリニアモータにも
適用可能である。次に、本発明の第5の実施形態による
永久磁石回転電機を用いた電気自動車について、図9を
用いて説明する。図9は、本発明の第5の実施形態によ
る永久磁石回転電機を搭載した電気自動車のブロック構
成図である。電気自動車の車体100は、4つの車輪1
10,112,114,116によって支持されてい
る。この電気自動車は、前輪駆動であるため、前方の車
軸154には、永久磁石回転電機120が直結して取り
付けられている。永久磁石回転電機120の構成は、図
2,図6,図7,図8に示したような構成となってい
る。永久磁石回転電機120は、制御装置130によっ
て駆動トルクが制御される。制御装置130の動力源と
しては、バッテリ140が備えられ、このバッテリ14
0から電力が制御装置130を介して、永久磁石回転電
機120に供給され、永久磁石回転電機120が駆動さ
れて、車輪110,114が回転する。ハンドル150
の回転は、ステアリングギア152及びタイロッド,ナ
ックルアーム等からなる伝達機構を介して、2つの車輪
110,114に伝達され、車輪の角度が変えられる。
なお、以上の実施例では、永久磁石回転電機を電気自動
車の車輪の駆動に用いるものとして説明したが、電気機
関車等の車輪の駆動にも使用できるものである。本実施
形態によれば、永久磁石回転電機を電動車両、特に電気
自動車に適用すれば、小型軽量高効率の永久磁石回転電
機駆動装置を搭載でき、一充電走行距離の長い電気自動
車を提供することができる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、永久磁石回転電機を、
高速に適し、高効率であるとともに、小型軽量にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の
正面側から見た部分断面図である。
【図2】図1のA−A断面を示し、本発明の一実施形態
による永久磁石回転電機の断面図である。
【図3】本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の
制御回路の回路図である。
【図4】本発明の一実施形態による永久磁石回転電機に
よって発生するトルクの説明図である。
【図5】本発明の一実施形態による永久磁石回転電機の
動作原理図である。
【図6】本発明の他の実施形態による永久磁石回転電機
の断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態による永久磁石回転電
機の断面図である。
【図8】本発明の第4の実施形態による永久磁石回転電
機の断面図である。
【図9】本発明の第5の実施形態による永久磁石回転電
機を搭載した電気自動車のブロック構成図である。
【符号の説明】
10…永久磁石回転電機 20…固定子 22…固定子鉄心 22A…固定子ヨーク 22B…固定子磁極 24…固定子巻線 26…ハウジング 30…回転子 32…回転子鉄心 32A…ヨーク 32B…外周部 32B1…補助磁極部 32B2…磁極片部 34…永久磁石挿入穴 36…永久磁石 38…シャフト 39…風孔 46,48…エンドブラケット 42,44…ベアリング 80…直流電源 82…インバータ 84…速度制御回路 86…F/V変換器 88…位相シフト回路 92…2相−3相変換回路 90…正弦波・余弦波発生器 94A,94B,94C…電流制御系 100…車体 110,112,114,116…車輪 130…制御装置 140…バッテリ 150…ハンドル 152…ステアリングギア 154…車軸 PS…位置検出器 E…エンコーダ CT…電流検出器
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02K 3/18 H02K 3/18 P 21/14 21/14 M (72)発明者 松延 豊 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 川又 昭一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 渋川 末太郎 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小泉 修 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 小田 圭二 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子巻線を巻回した固定子鉄心を有す
    る固定子と、 この固定子の内周に回転可能に保持され、磁性材からな
    る回転子鉄心とこの回転子鉄心の内部に上記固定子鉄心
    と対向して配置された複数個の永久磁石を有する回転子
    とから構成された永久磁石回転電機において、 上記固定子巻線は、上記固定子の磁極に集中的に巻回さ
    れているとともに、上記回転子の極数を、8極以上とし
    たことを特徴とする永久磁石回転電機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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